JP6769403B2 - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の車内側における上縁側に折り畳まれて収納され、上縁側を車両のボディ側に取付固定され、インフレーターからの膨張用ガスを流入させて、下方に突出しつつ窓の車内側を覆うように展開膨張する構成のエアバッグを、備える構成の頭部保護エアバッグ装置に関する。
従来、頭部保護エアバッグ装置としては、バッグ本体の前端側に配置されるテンションベルトが、膨張完了時のバッグ本体の前端側に配置される端側膨張部の周囲に、元部側を端側膨張部の前縁側に結合させ、端側膨張部の後縁側に配置されるスリットに挿通されるようにして、巻き掛けられて、先端側を車両のボディ側に固定される構成のものがあった。そして、エアバッグの膨張完了時には、端側膨張部は、前後方向に沿ってテンションを発生させているテンションクロスによって、車内側に押し出された状態で、配置される構成であり、この車内側に突出して配置される端側膨張部によって、斜突時やオフセット衝突時等においても、車外側斜め前方に向かって移動する乗員の頭部を保護する構成であった(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−85928公報
しかし、従来の頭部保護エアバッグ装置では、テンションクロスが幅広の帯状として、端側膨張部は、全体を、上下の略全域にわたって車内側に押し出される構成であることから、膨張完了時の車内側に、助手席や運転席等の座席の前方で膨張している助手席用のエアバッグやステアリングホイール用のエアバッグが近接して配置される場合、膨張完了時の下端側の部位が、このようなエアバッグと干渉する場合があり、車内側で近接して膨張しているエアバッグとの干渉を抑制する点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張時に、車内側で近接して膨張しているエアバッグとの干渉を抑制できて、かつ、斜突時やオフセット衝突時にも、乗員の頭部を的確に保護可能な頭部保護エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、車両の車内側における上縁側に折り畳まれて収納され、上縁側を車両のボディ側に取付固定され、インフレーターからの膨張用ガスを流入させて、下方に突出しつつ窓の車内側を覆うように展開膨張する構成のエアバッグを、備えて、
エアバッグが、
可撓性を有した袋状として、上縁側を、前後方向に沿った複数箇所において窓の上縁側における車両のボディ側に固定されるバッグ本体と、
可撓性を有したシート体から構成されるとともに、元部側をバッグ本体に結合させ、先端側を窓の周縁における車両のボディ側に固定させる連結部材と、
を備える構成とされ、
バッグ本体が、膨張完了時に前端側に配置される端側膨張部と、端側膨張部の後方に配置される一般膨張部と、を、備え、
一般膨張部と端側膨張部との間において、バッグ本体の上下方向の中間となる部位に、連結部材を挿通可能なスリットが、形成され、
連結部材が、元部側を、平らに展開した状態のバッグ本体におけるスリットよりも前側となる位置に結合させるとともに、スリットを車内側から車外側へ挿通された状態で、端側膨張部の車外側を覆うように配置されて、先端側を、スリットよりも前方側となる位置において、車両のボディ側に固定される構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
バッグ本体が、連結部材の元部側をスリットよりも上側となる位置に結合させることにより、エアバッグの膨張完了時に、連結部材によって牽引されて、端側膨張部において連結部材の元部側を結合させている部位付近を、車内側に向けるように、配置される構成であることを特徴とする。
本発明の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグの膨張完了時に、前端側に配置される端側膨張部が、連結部材によって牽引されて、連結部材の元部側を結合させている上側の領域を、車内側に向かって突出させるように、配置される構成である。そして、連結部材は、端側膨張部と一般膨張部との間において、バッグ本体の上下方向の中間となる部位に形成されるスリットに挿通されて、先端側を、端側膨張部の車外側に位置させるように配置される構成であることから、端側膨張部における下端側の領域(スリットより下方の領域)は、連結部材の影響を受け難く、車内側への突出を抑制されることとなる。そのため、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグの膨張完了時に、端側膨張部が、上端側の領域のみを、車内側に突出させるように配置されることから、座席の前方で膨張している助手席用のエアバッグやステアリングホイール用のエアバッグが、車内側において近接して配置される場合、下端側の部位が、このエアバッグと干渉することを抑制でき、かつ、車内側に突出している上端側の領域を、座席の前方で膨張しているエアバッグと窓との間の隙間を埋めるように、配置させることができて、斜突時やオフセット衝突時等において、乗員の頭部が車外側斜め前方に向かって移動する際に、この頭部を、車内側に突出している端側膨張部の上端側の部位によって、的確に受け止めることができる。
したがって、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、膨張時に、車内側で近接して膨張しているエアバッグとの干渉を抑制できて、かつ、斜突時やオフセット衝突時にも、乗員の頭部を的確に保護することができる。
また、本発明の頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグを、平らに展開した状態のバッグ本体における端側膨張部の上縁側を、スリットの前側近傍に位置させるように、車内側に折り返した予備折り状態から、下縁を上縁側に接近させるように、折り畳んで、車両に搭載させる構成とし、
連結部材を、略帯状として構成し、
スリットを、バッグ本体を予備折りした状態において、スリットを挿通する連結部材の幅方向に、略沿うように、形成することが好ましい。
頭部保護エアバッグ装置を上記構成とすれば、スリットを、連結部材の幅方向と交差させるように配置させる場合と比較して、バッグ本体を予備折りして、エアバッグを折り畳む際に、バッグ本体において、連結部材を挿通させているスリットの部位付近や、連結部材自体に、シワ等が生ずることを抑制できて、その後の下縁を上縁側に接近させるような折り畳みを容易に行うことが可能となり、エアバッグを円滑に折り畳むことができる。
特に、連結部材において、端側膨張部の車外側を覆う車外側部位を、バッグ本体を予備折りした状態において、前後方向に略沿って配置させる構成とすれば、予備折りしたバッグ本体を、下縁を上縁側に接近させるように、折り畳む際において、スリットから突出している連結部材の車外側部位を、その周囲のバッグ本体と一体的に折り畳むことが可能となることから、連結部材の取扱が良好となり、エアバッグを一層円滑に折り畳むことが可能となって、好ましい。
本発明の一実施形態である頭部保護エアバッグ装置を車内側から見た概略正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置で使用するエアバッグにおいて、バッグ本体を平らに展開した状態を示す正面図である。 図2のエアバッグにおいて、バッグ本体を予備折りし、連結部材をスリットに挿通させた状態を示す正面図である。 図2のエアバッグにおいて、バッグ本体を予備折りした状態のスリットの部位付近と、バッグ本体を単体で膨張させた状態のスリットの部位付近と、を示す概略断面図である。 図2のエアバッグにおいて、バッグ本体と連結部材とを並べた状態を示す部分拡大正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す車内側から見た概略正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す車内側から見た部分拡大正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す上下方向に沿った概略部分拡大縦断面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す前後方向に沿った概略部分拡大横断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mは、図1に示すように、2つの窓(サイドウィンド)W1,W2を有した二列シートタイプの車両Vに搭載されている。なお、実施形態では、右ハンドル車において、運転席DSの右側(車外側O)の窓W1,W2の上縁側に搭載される頭部保護エアバッグ装置Mについて、説明をする。実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mは、図1に示すように、エアバッグ20と、インフレーター14と、取付ブラケット11,16と、エアバッグカバー9と、を備えている。エアバッグ20は、図1に示すように、車両Vの車内側における窓W1,W2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リヤピラー部RPの上方の領域まで、折り畳まれて収納されている。
エアバッグカバー9は、図1,8,9に示すように、フロントピラー部FPに配置されるフロントピラーガーニッシュ4と、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5と、のそれぞれの下縁から、構成されている。フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5とは、合成樹脂製として、フロントピラー部FPとルーフサイドレール部RRとにおいて、それぞれ、ボディ1(車体)側のインナパネル2における車内側Iに、取付固定されている。また、エアバッグカバー9は、折り畳まれて収納されるエアバッグ20の車内側を覆って、展開膨張時のエアバッグ20を車内側下方へ突出可能とするために、エアバッグ20に押されて車内側Iに開き可能に、構成されている(図8,9参照)。
インフレーター14は、エアバッグ20に膨張用ガスを供給するもので、図1に示すように、略円柱状のシリンダタイプとして、先端側に、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口を、配設させている。インフレーター14は、ガス吐出口付近を含めた先端側を、エアバッグ20の後述する接続口部26に挿入させ、接続口部26の外周側に配置されるクランプ15を用いて、エアバッグ20に対して連結されている。また、インフレーター14は、インフレーター14を保持する取付ブラケット16と、取付ブラケット16をボディ1側のインナパネル2に固定するためのボルト17と、を利用して、インナパネル2において窓W2の上方となる位置に、取り付けられている(図1参照)。インフレーター14は、図示しないリード線を介して、車両Vの図示しない制御装置と電気的に接続されており、制御装置が、車両Vの側面衝突や斜突やオフセット衝突、ロールオーバー等を検知した際に、制御装置からの作動信号を入力させて、作動するように構成されている。
各取付ブラケット11は、2枚の板金製のプレートから構成されるもので、エアバッグ20の後述する各取付部62,68を、表裏から挟むようにして、各取付部62,68に取り付けられ、ボルト12を利用して、各取付部62,68を、ボディ1側のインナパネル2に取付固定している(図1,7,9参照)。
エアバッグ20は、図2〜5に示すように、バッグ本体21と、バッグ本体21の前端側から延びる連結部材65と、を備えている。
バッグ本体21は、可撓性を有した袋状とされるもので、図1の二点鎖線及び図6に示すように、インフレーター14からの膨張用ガスを内部に流入させて、折り畳み状態から展開して、窓W1,W2や、センターピラー部CP及びリヤピラー部RPのピラーガーニッシュ6,7の車内側Iを覆うように構成されるもので、外形形状を、膨張完了時に、窓W1からセンターピラー部CP,窓W2を経て、リヤピラー部RPの前側にかけての車内側を覆い可能に、長手方向を前後方向に略沿わせた略長方形板状とされている(図2参照)。また、バッグ本体21は、実施形態の場合、図6に示すように、膨張完了時の下縁21bを、窓W1,W2の下縁から構成されるベルトラインBLより下方に位置させるように、上下の幅寸法を設定されている。
実施形態の場合、バッグ本体21は、ポリアミド糸やポリエステル糸等を使用した袋織りによって、製造されている。バッグ本体21は、図2に示すように、膨張完了時に車内側Iに位置する車内側壁部22aと車外側Oに位置する車外側壁部22bとを離隔させるように内部に膨張用ガスを流入させて膨張する膨張部22と、車内側壁部22aと車外側壁部22bとを結合させて形成されて膨張用ガスを流入させない非膨張部(閉じ部)45と、を有している。
膨張部22は、実施形態の場合、車両Vのロールオーバー時にも乗員の頭部を保護可能なように、インフレーター14から吐出される膨張用ガスを流入させて膨張する主膨張部24(一次膨張部)と、主膨張部24と連通されて主膨張部24の膨張完了後に膨張を完了させる前側副膨張部30,中央側副膨張部31,後側副膨張部32(二次膨張部)と、を備える構成とされて、主膨張部24と前側副膨張部30,中央側副膨張部31,後側副膨張部32とをそれぞれ連通させる連通部33,34,35,36も、有する構成とされている。そして、実施形態の場合、バッグ本体21は、図2に示すように、主膨張部24,前側副膨張部30,中央側副膨張部31,後側副膨張部32を区画する後述する端側区画部47,一般区画部53,58,厚さ規制部60の僅かな領域を除いて、略全面にわたって内部に膨張用ガスGを流入させて膨張するように、構成されている。
主膨張部24は、ガス案内流路25、接続口部26、前席用保護部27、及び、後席用保護部28を、備えている。
ガス案内流路25は、バッグ本体21の上縁21a側において、前後方向に略沿って延びるように、主膨張部24の領域の前後の略全域にわたって配設されるもので、インフレーター14から吐出される膨張用ガスGを、ガス案内流路25の下方に配置される前席用保護部27及び後席用保護部28に案内するように、構成されている。実施形態の場合、ガス案内流路25の前後の略中央(バッグ本体21の前後の中央よりやや後方となる位置)には、インフレーター14と接続される接続口部26が、ガス案内流路25と連通されて、ガス案内流路25から上方に突出するように、配設されている。実施形態の場合、接続口部26は、ガス案内流路25に対して後上がりに傾斜して形成されて、後端26a側を、インフレーター14を挿入可能に開口させている。この接続口部26は、内部にインフレーター14を挿入させた状態で、外周側にクランプ15を嵌めることにより、インフレーター14に接続されることとなる。なお、実施形態のエアバッグ20では、接続口部26から、ガス案内流路25における接続口部26の直下にかけての部位に、耐熱性を高めるための別体のインナチューブ(図符号省略)が、配設されている(図2参照)。
前席用保護部27は、膨張完了時に前席(運転席DS)の側方に配置されるもので、側面衝突時においてエアバッグ20が膨張を完了させた際に、前席(運転席DS)に着座した乗員P(運転者)の頭部Hを保護するための部位である。後席用保護部28は、膨張完了時に後席の側方に配置されるもので、側面衝突時においてエアバッグ20が膨張を完了させた際に、後席に着座した乗員の頭部を保護するための部位である。
前側副膨張部30は、主膨張部24(前席用保護部27)の前側に隣接するように、バッグ本体21の前端21c側に配置されるもので、実施形態のバッグ本体21では、前端21c側に配置されるこの前側副膨張部30が、端側膨張部38を構成している。前側副膨張部30は、実施形態の場合、膨張完了形状を、上下方向に略沿った略棒状とされるとともに、後述する端側区画部47によって、後側に隣接される前席用保護部27と区画されている。実施形態の場合、前側副膨張部30は、膨張完了時に、ベルトラインBLよりも下方に延びて、下端側を、前席用保護部27よりも下方に位置させるように、構成されている。また、この前側副膨張部30は、後上端側に開口される連通部33と、後下端側に開口される連通部34と、により、前席用保護部27と連通されている。これらの連通部33,34は、開口幅寸法を小さく設定されて、前側副膨張部30内への膨張用ガスの流入開始を、前席用保護部27よりも遅らせるように、構成されている。
中央側副膨張部31は、実施形態の場合、主膨張部24における前席用保護部27と後席用保護部28との間であって、ガス案内流路25の下側の領域に配置されるように、主膨張部24における前席用保護部27に隣接して配置されている。この中央側副膨張部31は、前席用保護部27の後端側に開口される連通部35により、前席用保護部27と連通されている。この連通部35も、開口幅寸法を小さく設定されており、中央側副膨張部31内への膨張用ガスの流入開始を、前席用保護部27よりも遅らせるように、構成されている。後側副膨張部32は、後席用保護部28の前側において、中央側副膨張部31の後下縁側の領域に配置されるもので、主膨張部24における後席用保護部28に隣接して配置されている。後側副膨張部32は、後席用保護部28の前下端側に開口される連通部36により、後席用保護部28と連通されている。この連通部36も、開口幅寸法を小さく設定されており、後側副膨張部32内への膨張用ガスの流入開始を、後席用保護部28よりも遅らせるように、構成されている。
実施形態のバッグ本体21では、前側副膨張部30が、バッグ本体21の前端21c側に配置される端側膨張部38を構成し、膨張部22においてこの端側膨張部38(前側副膨張部30)以外の部位が、一般膨張部41を構成している。端側膨張部38は、端側区画部47により、一般膨張部41を構成する前席用保護部27と区画されている。この端側区画部47は、実施形態の場合、後述するごとく、周縁部46から分離して形成されるとともに、上下方向に略沿って配置される縦棒部48と、縦棒部48の上端48aから後方に延びるように前後方向に略沿って配置される横棒部49と、を備える構成とされている。横棒部49は、詳細には、先端(後端49a)を上側に位置させるように、前後方向に対して後上がりで傾斜するように、形成されている。そして、端側膨張部38は、上端38a側と下端38b側とを、それぞれ、横棒部49の先端(後端49a)と周縁部46との間に形成される連通部33と、縦棒部48の下端48bと周縁部46との間に形成される連通部34と、を介して、前席用保護部27と連通されている。すなわち、実施形態では、膨張部22において、この横棒部49の上側の領域も、端側膨張部38を構成することとなり、端側膨張部38は、上端38a側に、平らに展開した状態で後方に突出する突出部39を、備える。また、この端側膨張部38は、エアバッグ20の膨張完了時には、下端38b側を、ベルトラインBLより下方に突出させて、配置されることとなる(図6〜8参照)。さらに、運転席DSの前方のステアリングホイール75に搭載されるステアリングホイール用のエアバッグ77が膨張を完了させた状態では、端側膨張部38は、下端38b側の部位を、このステアリングホイール用のエアバッグ77と左右方向側(車内外方向側)で重ならせるように、膨張することとなる(図6,7,9参照)。
この端側膨張部38は、車両搭載時におけるエアバッグ20の膨張完了時に、連結部材65に牽引されて、上端38a側の部位を車内側Iに向ける(車内側Iに突出させる)ように、配置される構成である(図8,9参照)。具体的には、端側膨張部38は、端側区画部47における縦棒部48に形成されるスリット51よりも上側の領域を、突出部39も含めて、突出部39の後端付近の部位(連通部33の部位)を起点として、下端38b側の部位に対して屈曲させるようにして、このスリット51よりも上側の領域を、車内側Iに突出させるように、配置されることとなる。
非膨張部(閉じ部)45は、膨張部22の外周縁を構成する周縁部46と、膨張部22の領域内に配置される端側区画部47,一般区画部53,58,厚さ規制部60と、バッグ本体21の上縁21a側を車両Vのボディ1側に取り付けるための取付部62と、を備えている。
周縁部46は、接続口部26の後端26a側を除いて、膨張部22の周囲を全周にわたって囲むように、配置されている。
端側区画部47は、前側副膨張部30と前席用保護部27と(端側膨張部38と一般膨張部41と)を区画しているもので、実施形態の場合、上下両端側を、周縁部46から分離させて構成されている。端側区画部47は、上述した如く、上下方向に略沿って配置される縦棒部48と、縦棒部48の上端48aから後方に延びるように前後方向に略沿って配置される横棒部49と、を備える構成とされている。縦棒部48は、実施形態の場合、下端48bを上端48aよりもわずかに前側に位置させるように、上下方向に対して僅かに傾斜して構成され、横棒部49は、詳細には、先端(後端49a)を上側に位置させるように、前後方向に対して後上がりで傾斜して構成されている。横棒部49は、後端49aを、一般区画部53の上横棒部56よりも上方に突出させるように、構成されている。実施形態の場合、連結部材65を挿通可能なスリット51は、一般膨張部41と端側膨張部38との間となる端側区画部47の縦棒部48に、形成されている。スリット51は、縦棒部48において、バッグ本体21の上下方向の中間部位に、形成されている。詳細には、スリット51は、バッグ本体21の上下の中央よりやや上方となる位置において、上下方向に略沿った切目を入れるようにして、形成されるもので、長さ寸法を、連結部材65の本体部66のみを挿通可能で、本体部66の元部66a側の結合片67を挿通不能な寸法に、設定されている。このスリット51は、バッグ本体21を後述するように予備折りした状態において、スリット51を挿通する連結部材65の本体部66の幅方向に、略沿うように、形成されている。
一般区画部53,58は、一般膨張部41の領域内に配置されて、一般膨張部41を、ガス案内流路25と前席用保護部27と後席用保護部28と中央側副膨張部31と後側副膨張部32とに、区画している。詳細には、一般区画部53は、周縁部46の下縁側の部位から前後方向に沿うように後方に延びて中央側副膨張部31と後側副膨張部32とを区画する下横棒部54と、下横棒部54の後端から上下方向に沿うように上方に延びて中央側副膨張部31と後席用保護部28とを区画する縦棒部55と、縦棒部55の上端から前後方向に沿うように前方に延びてガス案内流路25と中央側副膨張部31とを区画する上横棒部56と、を備えている。一般区画部58は、上横棒部56の前端56aの下方となる領域において、周縁部46の下縁側の部位から後上方に向かって延びるとともに、先端を下方に向けるように屈曲されて、前席用保護部27と中央側副膨張部31との下縁側の領域を区画している。
厚さ規制部60は、後側副膨張部32と後席用保護部28との境界部位付近において、周縁部46の下縁側から上方に突出するように、形成されている。そして、実施形態のエアバッグ20では、端側区画部47における横棒部49の後端49aと周縁部46の上縁側との間の隙間が、連通部33を構成し、端側区画部47における縦棒部48の下端48bと周縁部46の下縁側との間の隙間が、連通部34を構成している。また、一般区画部53における上横棒部56の前端56aと一般区画部58との間の隙間が、連通部35を構成し、一般区画部53における下横棒部54の後端と厚さ規制部60との間の隙間が、連通部36を構成している。
取付部62は、バッグ本体21の上縁21a側において、前後方向に沿って複数個配設されるもので、実施形態の場合、4箇所に、形成されている。この取付部62は、取付ブラケット11と取付ボルト12とを利用して、ルーフサイドレール部RRの部位におけるボディ1側のインナパネル2に固定されるもので、具体的には、取付部62は、エアバッグ20の膨張完了時に、端側膨張部38の上端38a側の車内側への突出を妨げないように、端側膨張部38(前側副膨張部30)の領域には、配置されていない。すなわち、実施形態のエアバッグ20では、取付部62は、端側区画部47における横棒部49の後端49aよりも後側となる領域に、配設されている。各取付部62には、取付ボルト12を挿通させるための取付孔62aが、形成されている。
連結部材65は、可撓性を有したシート体から構成されるもので、実施形態の場合、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる織布から形成されている。連結部材65は、元部側をバッグ本体21に結合させ、先端側を窓W1の周縁における車両Vのボディ1側に固定させる構成とされるもので、エアバッグ20の膨張完了時においては、端側膨張部38の車外側Oにおいて、前後方向に略沿って配設される構成である。連結部材65は、スリット51に挿通される帯状の本体部66と、本体部66の元部66a側に形成されてバッグ本体21側に結合される結合片67と、本体部66の先端66b側に形成される取付部68と、を備えている。結合片67は、本体部66よりも幅広として、本体部66から上下に突出するように、形成されている。すなわち、結合片67は、スリット51よりも幅広として、スリット51を挿通不能に、構成されている。取付部68は、バッグ本体21に形成される取付部62と同様に、取付ブラケット11と取付ボルト12とを利用して、窓W1の周縁であるフロントピラー部FPの部位におけるボディ1側のインナパネル2に固定されるもので、取付ボルト12を挿通可能な取付孔68aを備えている。
この連結部材65は、バッグ本体21を平らに展開した状態では、図2に示すように、結合片67を、バッグ本体21における周縁部46の前上角部46a(端側膨張部38の上端の前縁側、すなわち、バッグ本体21の前上端側)に縫着(結合)させて、本体部66を、結合片67から上方に延ばすように、上下方向に略沿わせて、配置される構成である。詳細には、結合片67は、バッグ本体21の車外側O(車外側壁部22b側)に重ねられている。すなわち、連結部材65は、本体部66の元部66a側の結合片67を、平らに展開した状態のバッグ本体21におけるスリット51よりも前側であって、かつ、上側となる位置に、結合されている。そして、この連結部材65は、図3及び図4のAに示すように、バッグ本体21の上前縁側を車内側に折り返し、本体部66を、スリット51を経て車内側Iから車外側Oへ挿通させて、端側膨張部38の車外側Oを覆うように配置させた状態で、バッグ本体21とともに折り畳まれることとなる。このとき、バッグ本体21は、図2に示すように、端側膨張部38の上前縁側の領域を、後上がりに傾斜している折り返し線CLで、車内側壁部22a側に重ねるように折り返されて予備折りされることとなり、端側膨張部38の上縁側(周縁部46の上縁46b)は、スリット51の前側近傍に配置されることとなる(図4のA参照)。詳細には、端側膨張部38の折り返し時(バッグ本体21の予備折り時)に、周縁部46の上縁46bは、スリット51と略一致した位置において、スリット51に略沿って上下方向に略沿うように、配置されることとなる(図3参照)。また、このとき、連結部材65自体は、図4のAに示すように、結合片67を車内側Iに露出させ、本体部66における結合片67近傍となる元部側の部位で、スリット51に挿通され、反転されるようにして、取付部68を前方に向けるように、本体部66における端側膨張部38の車外側Oに配置される部位を、前後方向に略沿わせるようにして、配置されることとなる。そして、スリット51は、上述したごとく、この予備折り時に、前後方向に略沿って配設される連結部材65の本体部66の幅方向に、略沿うように、上下方向に略沿って、形成されている。連結部材65の長さ寸法(本体部66の長さ寸法)は、車両搭載時におけるバッグ本体21の膨張完了時に、端側膨張部38の上端38a側を、突出部39も含めて、車内側に向かって突出させるように、牽引可能な寸法に、設定されている。詳細には、連結部材65(本体部66)の長さ寸法は、バッグ本体21の膨張完了時に、本体部66に略沿ってテンションを発生させつつ、結合片67を結合させている端側膨張部38の上端38a側における前縁側の領域を、端側膨張部38の下端38b側における車内側の面に圧接可能な寸法に、設定されている。
バッグ本体21の膨張完了時には、連結部材65は、端側膨張部38の上端38a側を車内側に向かって突出させつつ、本体部66において、端側膨張部38の車外側に配置される部位を、前後方向に略沿わせるように、配置されることとなる。実施形態のバッグ本体21では、端側膨張部38と一般膨張部41とを区画している端側区画部47が、縦棒部48の上端48aから後上方に向かって延びる横棒部49を備えており、この横棒部49の後端49a側の部位が、周縁部46との離隔距離を最も小さくされて、換言すれば、最も狭幅とされている。そのため、この膨張完了時に、端側膨張部38は、折畳収納時の折り返し線CLよりも後方となるこの横棒部49の後端49a付近(連通部33付近、すなわち、端側膨張部38における突出部39の後端付近)を起点として折曲されるような態様となって、上端38a側の部位を、突出部39も含めて、車内側に突出させるように、配置されることとなる。そして、連結部材65は、元部側の結合片67を、バッグ本体21における非膨張部45を構成する周縁部46に結合させている構成であり、バッグ本体21の膨張完了時には、本体部66に沿って発生するテンションにより、この結合片67を結合させている周縁部46の前上角部46aが、端側膨張部38に対して屈曲されて、端側膨張部38の車外側Oに折り込まれて配置されることとなる(図4のB参照)。すなわち、連結部材65は、元部側の結合片67も、車内側を端側膨張部38の上端48a側の部位に覆われるような態様となり(図7参照)、上下方向側から見た状態で、前後方向に略沿った直線状に配置されることとなる(図4のB及び図9参照)。このとき、端側膨張部38は、折畳収納時(予備折り時)における折り返し線CLの折目を解消されて、一室の大きなチャンバ状として、上縁側を構成している周縁部46の上縁46bを反転させつつ、その車内側に膨張領域を配置させるようにして、上端38a側の部位を車内側に突出させて、配置されることとなる。
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mを搭載させた車両Vにおいて、運転席DSの前方に配置されるステアリングホイール75には、車両Vの前方側からの衝撃力作用時に作動するステアリングホイール用のエアバッグ装置76が、搭載されている(図1参照)。このエアバッグ装置76は、ステアリングホイール75のボス部75a内に折り畳まれて収納されるエアバッグ77と、エアバッグ77に膨張用ガスを供給する図示しないインフレーターと、を備え、エアバッグ77は、斜突時やオフセット衝突時も含めて前方からの衝撃力の作用時に、内部に膨張用ガスを流入させて、ステアリングホイール75のリング部75bの上面側を全面にわたって覆うように膨張することとなる(図6,7の二点鎖線及び図8,9参照)。
次に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載について説明する。まず、車内側壁部22aと車外側壁部22bとを平らに展開した状態のバッグ本体21を、スリット51に連結部材65の本体部66を挿通させつつ、端側膨張部38の上前縁側の領域を、折り返し線CL(図2参照)の部位で車内側壁部22a側に重ねるように折り返して、図3に示すように、予備折りする。その後、この予備折り状態を維持したまま、バッグ本体21を、下縁21b側を上縁21a側に接近させるように、折り畳んで、エアバッグ20を折り畳む。なお、実施形態では、詳細な図示は省略するが、バッグ本体21は、上縁21a側となるガス案内流路25の部位を、複数の前後方向に沿った折目を付けて蛇腹折りし、ガス案内流路25より下方の領域を、下縁21b側から車外側に向かって巻くようなロール折りにより、折り畳んでいる。エアバッグ20の折り畳み完了後には、破断可能な図示しない折り崩れ防止用のラッピング材により、折り畳まれたエアバッグ20の所定箇所をくるんでおく。
その後、取付ブラケット16を取付済みのインフレーター14を、クランプ15を利用して、エアバッグ20の接続口部26と接続させ、連結部材65の取付部69と、バッグ本体21の取付部62と、に、それぞれ、取付ブラケット11を固着させて、エアバッグ組付体を形成する。
次いで、取付ブラケット11,16を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させて、ボルト12,17止めし、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を、インフレーター14に結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1側のインナパネル2に取り付け、さらに、ピラーガーニッシュ6,7をボディ1側のインナパネル2に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置Mを車両Vに搭載することができる。
実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後において、車両Vの側面衝突時、斜突時、オフセット衝突時、若しくは、ロールオーバー時に、制御装置からの作動信号を受けてインフレーター14が作動されれば、インフレーター14から吐出される膨張用ガスが、バッグ本体21内に流入して、膨張するバッグ本体21が、図示しないラッピング材を破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5との下縁から構成されるエアバッグカバー9を押し開いて、下方へ突出しつつ、図1の二点鎖線及び図6,7に示すごとく、窓W1,W2、センターピラー部CP、及び、リヤピラー部RPの車内側を覆うように、大きく膨張することとなる。また、斜突時やオフセット衝突時には、運転席DSの前方のステアリングホイール75に搭載されるステアリングホイール用のエアバッグ装置76も、図1,6,7の二点鎖線及び図8,9に示すように、エアバッグ77を膨張させるように作動されることとなる。なお、実施形態では、バッグ本体21は、下縁21b側から車外側に向かって巻くようなロール折りにより折り畳まれていることから、連結部材65の本体部66は、詳細な図示は省略するが、バッグ本体21の膨張完了時には、ねじれた状態で配置されることとなる。
そして、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ20の膨張完了時に、前端21c側に配置される端側膨張部38が、連結部材65によって牽引されて、連結部材65の元部66a側を結合させている上側の領域を、車内側Iに向かって突出させるように、配置される構成である。そして、連結部材65は、端側膨張部38と一般膨張部41との間において、バッグ本体21の上下方向の中間となる部位に形成されるスリット51に挿通されて、先端66b側を、端側膨張部38の車外側Oに位置させるように配置される構成であることから、端側膨張部38における下端38b側の領域(スリット51より下方の領域)は、連結部材65の影響を受け難く、車内側Iへの突出を抑制されることとなる。そのため、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ20の膨張完了時に、端側膨張部38が、上端38a側の領域のみを、車内側Iに突出させるように配置されることから、運転席DS(座席)の前方で膨張しているステアリングホイール用のエアバッグ77が、図8,9に示すように、車内側において近接して配置されていても、下端38b側の部位が、このエアバッグ77と干渉することを抑制でき、かつ、車内側Iに突出している上端38a側の領域を、運転席DSの前方で膨張しているエアバッグ77と窓W1との間の隙間を埋めるように、配置させることができて、斜突時やオフセット衝突時等において、乗員としての運転者Pの頭部Hが車外側斜め前方に向かって移動する際に、この頭部Hを、車内側Iに突出している端側膨張部38の上端38a側の部位によって、的確に受け止めることができる。
したがって、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、膨張時に、車内側で近接して膨張しているエアバッグ77との干渉を抑制できて、かつ、斜突時やオフセット衝突時にも、乗員Pの頭部Hを的確に保護することができる。
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ20は、バッグ本体21を平らに展開した状態から、端側膨張部38の上縁側(周縁部46の上縁46b)を、スリット51の前側近傍に位置させるように、車内側に折り返した状態で、下縁21bを上縁21a側に接近させるように、折り畳んで、車両Vに搭載される構成であり、連結部材65が、略帯状の本体部66を備え、スリット51は、バッグ本体21を予備折りした状態において、スリット51を挿通する連結部材65の本体部66の幅方向に、略沿うように、形成されている。そのため、スリットを、連結部材の幅方向と交差させるように配置させる場合と比較して、バッグ本体21を予備折りして、エアバッグ20を折り畳む際に、バッグ本体21において、連結部材65の本体部66を挿通させているスリット51の部位付近(端側区画部47周囲の部位)や、連結部材65自体に、シワ等が生ずることを抑制できて、その後の下縁21bを上縁21a側に接近させるような折り畳みを容易に行うことが可能となり、エアバッグ20を円滑に折り畳むことができる。なお、このような点を考慮しなければ、スリットは、バッグ本体を予備折りした状態において、連結部材の幅方向と交差するように、形成してもよい。
特に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、連結部材65において、端側膨張部38の車外側を覆う本体部66が、バッグ本体21を予備折りした状態において、前後方向に略沿って配置される構成であることから、予備折りしたバッグ本体21を、下縁21bを上縁21a側に接近させるように、折り畳む際において、スリット51から突出している連結部材65の本体部66を、その周囲のバッグ本体21と一体的に折り畳むことが可能となり、連結部材65の取扱が良好となり、エアバッグ20を一層円滑に折り畳むことが可能となる。なお、このような点を考慮しなければ、連結部材の本体部を、バッグ本体の予備折り時に、前後方向に対して傾斜して配置させる構成としてもよい。
なお、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、連結部材65は、元部66a側の結合片67を、端側膨張部38の上端の前縁側において、バッグ本体21の車外側O(車外側壁部22b側)に重ねるようにして、バッグ本体21に結合される構成であるが、連結部材の元部側のバッグ本体への結合位置は、実施形態に限られるものではなく、バッグ本体の車内側に重ねる構成としてもよく、また、端側膨張部の上縁側に結合させる構成としてもよい。また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、バッグ本体21において、連結部材65を挿通させるスリット51を、バッグ本体21の上下の略中央よりもやや上方となる位置に、配置させている構成であるが、スリットの上下方向側での配置位置は、車両の内装形状等に応じて、適宜、設定可能である。スリットを下方に配置させれば、端側膨張部において膨張完了時に車内側に突出する領域を大きくすることができ、逆に、スリットを上方に配置させれば、下端側の部位の車内側への突出を防止できて、車内側において近接して膨張するエアバッグとの干渉を、的確に規制できることとなる。
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、連結部材65を挿通させるスリット51は、一般膨張部41と端側膨張部38とを区画している端側区画部47の縦棒部48に形成されているが、スリットを配設させる区画部(閉じ部)の形状は、実施形態に限られるものではなく、例えば、一般膨張部と端側膨張部との間に円形の区画部(閉じ部)や、上下で断続的に形成される区画部(閉じ部)を形成し、このような閉じ部に、スリットを設ける構成としてもよい。
実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、端側膨張部38と一般膨張部41とを区画している端側区画部47が、縦棒部48の上端48a側から後上方に向かって突出する横棒部49を備える構成とされ、端側膨張部38は、上端38a側に、バッグ本体21を平らに展開した状態で後側に突出する突出部39を、有する構成とされている。そして、エアバッグ20の膨張完了時には、端側膨張部38は、上端38a側を、突出部39を含めた前後に広いエリアで、車内側に突出させるように、配置されることとなる(図6,9参照)。そのため、斜突時やオフセット衝突時等において、車外側斜め前方に向かって移動する乗員Pの頭部Hを、広いエリアで膨張している端側膨張部38の上端38a側の部位によって、的確に拘束することができる。勿論、端側膨張部の形状は、実施形態に限られるものではなく、上下の全域にわたって、前後方向側の幅寸法を略一定としてもよい。さらに、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、端側膨張部38は、膨張完了時の下端38b側を、ベルトラインBLより下方に位置させる構成とされている。そのため、上端38a側の部位によって、車外側斜め前方に向かって移動する乗員Pの頭部Hを受け止めた際に、下端38b側をベルトラインBLの下側において窓W1よりも車内側に突出して配置されるドアトリム等の部材によって支持させることができ、乗員Pの頭部Hを一層的確に拘束することができる。
1…ボディ、2…インナパネル、9…エアバッグカバー、14…インフレーター、20…エアバッグ、21…バッグ本体、21a…上縁、21c…前端、22…膨張部、38…端側膨張部、38a…上端、38b…下端、41…一般膨張部、45…非膨張部、46…周縁部、46a…前上角部、46b…上縁、47…端側区画部、51…スリット、62…取付部、65…連結部材、66…本体部、66a…元部、66b…先端、67…結合片、68…取付部、75…ステアリングホイール、76…エアバッグ装置、77…エアバッグ、DS…運転席(座席)、P…運転者(乗員)、H…頭部、W1,W2…窓、V…車両、M…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (4)

  1. 車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納され、上縁側を前記車両のボディ側に取付固定され、インフレーターからの膨張用ガスを流入させて、下方に突出しつつ前記窓の車内側を覆うように展開膨張する構成のエアバッグを、備えて、
    該エアバッグが、
    可撓性を有した袋状として、上縁側を、前後方向に沿った複数箇所において前記窓の上縁側における前記車両のボディ側に固定されるバッグ本体と、
    可撓性を有したシート体から構成されるとともに、元部側を前記バッグ本体に結合させ、先端側を前記窓の周縁における前記車両のボディ側に固定させる連結部材と、
    を備える構成とされ、
    前記バッグ本体が、膨張完了時に前端側に配置される端側膨張部と、該端側膨張部の後方に配置される一般膨張部と、を、備え、
    前記一般膨張部と前記端側膨張部との間において、前記バッグ本体の上下方向の中間となる部位に、前記連結部材を挿通可能なスリットが、形成され、
    前記連結部材が、元部側を、平らに展開した状態の前記バッグ本体における前記スリットよりも前側となる位置に結合させるとともに、前記スリットを車内側から車外側へ挿通された状態で、前記端側膨張部の車外側を覆うように配置されて、先端側を、前記スリットよりも前方側となる位置において、前記車両のボディ側に固定される構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記バッグ本体が、前記連結部材の元部側を前記スリットよりも上側となる位置であって、平らに展開した状態の前記バッグ本体において、前記端側膨張部の上端側を間にした前記バッグ本体の前上端側に結合させることにより、前記エアバッグの膨張完了時に、前記連結部材によって牽引されて、前記端側膨張部において前記連結部材の元部側を結合させている部位付近を、車内側に向けるように、配置される構成であることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグが、平らに展開した状態の前記バッグ本体における前記端側膨張部の上縁側を、前記スリットの前側近傍に位置させるように、車内側に折り返した予備折り状態から、下縁を上縁側に接近させるように、折り畳まれて、車両に搭載される構成とされ、
    前記連結部材が、略帯状として構成され、
    前記スリットが、前記バッグ本体を予備折りした状態において、前記スリットを挿通する前記連結部材の幅方向に、略沿うように、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 前記連結部材において、前記端側膨張部の車外側を覆う車外側部位が、前記バッグ本体を予備折りした状態において、前後方向に略沿って配置されることを特徴とする請求項2に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  4. 車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納され、上縁側を前記車両のボディ側に取付固定され、インフレーターからの膨張用ガスを流入させて、下方に突出しつつ前記窓の車内側を覆うように展開膨張する構成のエアバッグを、備えて、
    該エアバッグが、
    可撓性を有した袋状として、上縁側を、前後方向に沿った複数箇所において前記窓の上縁側における前記車両のボディ側に固定されるバッグ本体と、
    可撓性を有したシート体から構成されるとともに、元部側を前記バッグ本体に結合させ、先端側を前記窓の周縁における前記車両のボディ側に固定させる連結部材と、
    を備える構成とされ、
    前記バッグ本体が、膨張完了時に前端側に配置される端側膨張部と、該端側膨張部の後方に配置される一般膨張部と、を、備え、
    前記一般膨張部と前記端側膨張部との間において、前記バッグ本体の上下方向の中間となる部位に、前記連結部材を挿通可能なスリットが、形成され、
    前記連結部材が、元部側を、平らに展開した状態の前記バッグ本体における前記スリットよりも前側となる位置に結合させるとともに、前記スリットを車内側から車外側へ挿通された状態で、前記端側膨張部の車外側を覆うように配置されて、先端側を、前記スリットよりも前方側となる位置において、前記車両のボディ側に固定される構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記バッグ本体が、前記連結部材の元部側を前記スリットよりも上側となる位置に結合させることにより、前記エアバッグの膨張完了時に、前記連結部材によって牽引されて、前記端側膨張部において前記連結部材の元部側を結合させている部位付近を、車内側に向けるように、配置される構成であり、
    前記連結部材において、前記端側膨張部の車外側を覆う車外側部位が、前記バッグ本体を予備折りした状態において、前後方向に略沿って配置されることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
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