JP6769338B2 - 非水電解質蓄電素子、電気機器及び非水電解質蓄電素子の使用方法 - Google Patents
非水電解質蓄電素子、電気機器及び非水電解質蓄電素子の使用方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6769338B2 JP6769338B2 JP2017033058A JP2017033058A JP6769338B2 JP 6769338 B2 JP6769338 B2 JP 6769338B2 JP 2017033058 A JP2017033058 A JP 2017033058A JP 2017033058 A JP2017033058 A JP 2017033058A JP 6769338 B2 JP6769338 B2 JP 6769338B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aqueous electrolyte
- positive electrode
- composite oxide
- storage element
- metal element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
Li3M3xBi3(1−x)O6 ・・・(1)
(式(1)中、Mは、Al、V、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも1種を含む金属元素である。0<x<1である。)
本発明の一実施形態に係る非水電解質蓄電素子は、正極、負極及び非水電解質を有する。以下、非水電解質蓄電素子の一例として、非水電解質二次電池について説明する。上記正極及び負極は、通常、セパレータを介して積層又は巻回により交互に重畳された電極体を形成する。この電極体はケースに収納され、このケース内に非水電解質が充填される。上記非水電解質は、正極と負極との間に介在する。また、上記ケースとしては、非水電解質二次電池のケースとして通常用いられる公知のアルミニウムケース、樹脂ケース等を用いることができる。
上記正極は、正極基材、及びこの正極基材に直接又は中間層を介して配される正極合材層を有する。
Li3+aM3xBi3(1−x)O6+δ ・・・(2)
(式(2)中、Mは、Al、V、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも1種を含む金属元素である。0<x<1、0≦a≦3.5、−0.6≦δ≦0.6である。)
なかでも、下記式(1)で表される化合物を採用することが好ましい。
Li3M3xBi3(1−x)O6 ・・・(1)
(式(1)中、Mは、Al、V、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも1種を含む金属元素である。0<x<1である。)
(式(1’)中、M1は、Al、V、Fe、Co、Ni又はこれらの組み合わせである。M2は、Cu、Zn又はこれらの組み合わせである。0<x<1である。0<y≦1である。)
y=A/(1+(x−x0)2/w2) ・・・(3)
式(3)中、Aはピークの高さ、x0はピーク位置、wはピークの半値半幅を表す。
なお、上記式(1)で表される複合酸化物において、x≧0.67の場合、フィッティングに用いる関数を「バックグラウンド+ピーク1(一次関数と上記式(3)で表される関数との和で表される関数」とすることができ、x<0.67の場合、フィッティングに用いる関数を「バックグラウンド+ピーク1+ピーク2+ピーク3(一次関数と、それぞれ上記式(3)で表される3つの関数との和で表される関数」とすることができる。
上記負極は、負極基材、及びこの負極基材に直接又は中間層を介して配される負極合材層を有する。上記中間層は正極の中間層と同様の構成とすることができる。
上記セパレータの材質としては、例えば織布、不織布、多孔質樹脂フィルム等が用いられる。これらの中でも、強度の観点から多孔質樹脂フィルムが好ましく、非水電解質の保液性の観点から不織布が好ましい。上記セパレータの主成分としては、強度の観点から例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましく、耐酸化分解性の観点から例えばポリイミドやアラミド等が好ましい。また、これらの樹脂を複合してもよい。
上記非水電解質としては、非水電解質蓄電素子(二次電池)に通常用いられる公知の電解質が使用できる。上記非水電解質は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解されている電解質塩を含む。
当該非水電解質蓄電素子における通常使用時の上記正極の放電終止電位の上限は、1.4V(vs.Li/Li+)であり、1.3V(vs.Li/Li+)が好ましく、1.2V(vs.Li/Li+)がより好ましい。放電終止電位を上記上限以下とすることで、上述のようにコンバージョン反応を十分に活用することができ、当該非水電解質蓄電素子は高いエネルギー密度を発揮することができる。
本発明の一実施形態に係る電気機器は、上述した非水電解質蓄電素子を備える。当該電気機器としては、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器、家電製品、電気自動車、その他産業用電気機器等、特に限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る非水電解質蓄電素子の使用方法は、Li、Bi及び金属元素(M)を含む複合酸化物を含有する正極を有し、上記金属元素(M)が、Al、V、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも1種を含む非水電解質蓄電素子に対し、上記正極の終止電位が0.8V(vs.Li/Li+)以上1.4V(vs.Li/Li+)以下の範囲で放電を行うことを有する非水電解質蓄電素子の使用方法である。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば、上記正極において、中間層を設けなくてもよく、正極合材は明確な層を形成していなくてもよい。例えば上記正極は、メッシュ状の正極基材に正極合材が担持された構造などであってもよい。また、上記実施の形態においては、非水電解質蓄電素子が二次電池である形態を中心に説明したが、その他の非水電解質蓄電素子であってもよい。その他の非水電解質蓄電素子としては、キャパシタ(電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ)等が挙げられる。
以下の固相法(SSR)により、複合酸化物を得た。炭酸リチウム(Li2CO3)、酸化ニッケル(NiO)及び酸化ビスマス(Bi2O3)をLi:Ni:Bi=10:3:7のモル比で混合した。具体的には、これらを助剤としてのエタノールと共にジルコニア製ボールが入ったジルコニア製ポットに投入し、蓋をした。これを遊星型ボールミル(FRITSCH社の「pulverisette 5」)にセットし、公転回転数300rpmで1時間湿式混合した。この混合物を乾燥機で75℃雰囲気下3時間以上乾燥し、前駆体を調製した。次いで、この前駆体をアルミナ製るつぼに載置し、このるつぼを卓上真空・ガス置換炉(デンケン・ハイデンタル社の「KDF75」)に設置した。次いで、空気流中、常圧下、10時間で常温から700℃まで昇温し、この温度で4時間保持した後、室温まで自然放冷した。このようにして、複合酸化物(Li3Ni0.9Bi2.1O6:M=Ni、x=0.30)を得た。
Li2CO3、NiO及びBi2O3の混合比をLi:Ni:Bi(モル比)で、それぞれ以下の通りとしたこと以外は合成例1と同様の操作をして、複合酸化物である合成例2〜7及び比較合成例1の負極活物質を得た。
合成例2 Li:Ni:Bi=5:2:3
(Li3Ni1.2Bi1.8O6:M=Ni、x=0.40)
合成例3 Li:Ni:Bi=2:1:1
(Li3Ni1.5Bi1.5O6:M=Ni、x=0.50)
合成例4 Li:Ni:Bi=3:2:1
(Li3Ni2BiO6 :M=Ni、x=0.67)
合成例5 Li:Ni:Bi=4:3:1
(Li3Ni2.25Bi0.75O6:M=Ni、x=0.75)
合成例6 Li:Ni:Bi=6:5:1
(Li3Ni2.5Bi0.5O6:M=Ni、x=0.83)
合成例7 Li:Ni:Bi=10:9:1
(Li3Ni2.7Bi0.3O6:M=Ni、x=0.90)
比較合成例1 Li:Ni:Bi=1:1:0
(Li3Ni3O6 :M=Ni、x=1.00)
上記合成例2の固相法で得られた複合酸化物(Li3Ni1.2Bi1.8O6)に対して、以下のメカノケミカル(MC)処理を実施した。上記複合酸化物をタングステンカーバイド製ボールが入ったタングステンカーバイド製ポットに投入し、アルゴン雰囲気を維持したグローブボックス中で蓋をした。これを遊星型ボールミルにセットし、公転回転数400rpmで4時間混合した。これによって、MC処理を施した複合酸化物(Li3Ni1.2Bi1.8O6:M=Ni、x=0.40)を得た。
上記合成例4の固相法で得られた複合酸化物(Li3Ni2BiO6)又は合成例7の固相法で得られた複合酸化物(Li3Ni2.7Bi0.3O6)を用いたこと以外は合成例8と同様にして、MC処理を施した複合酸化物(Li3Ni2BiO6:M=Ni、x=0.67:合成例9)及び複合酸化物(Li3Ni2.7Bi0.3O6:M=Ni、x=0.90:合成例10)をそれぞれ得た。
Li2CO3、NiO、CuO、及びBi2O3をLi:Ni:Cu:Bi=3:1:1:1のモル比で混合したこと以外は合成例1と同様の操作により、複合酸化物(Li3NiCuBiO6:M=Ni0.5Cu0.5、x=0.67)を得た。
Li2CO3、NiO、ZnO、及びBi2O3をLi:Ni:Zn:Bi=3:1:1:1のモル比で混合したこと以外は合成例1と同様の操作により、複合酸化物(Li3NiZnBiO6:M=Ni0.5Zn0.5、x=0.67)を得た。
炭酸リチウム(Li2CO3)及び酸化ビスマス(Bi2O3)をLi:Bi=1:1のモル比で混合した。具体的には、これらを助剤としてのエタノールと共にジルコニア製ボールが入ったジルコニア製ポットに投入し、蓋をした。これを遊星型ボールミルにセットし、公転回転数300rpmで1時間湿式混合した。この混合物を乾燥機で75℃雰囲気下3時間以上乾燥し、前駆体を調製した。次いで、この前駆体をアルミナ製るつぼに載置し、このるつぼを卓上真空・ガス置換炉に設置した。次いで、空気流中、常圧下、10時間で常温から750℃まで昇温し、この温度で4時間保持した後、室温まで自然放冷した。このようにして、LiBiO2を得た。
LiOH・H2O及びAl2O3をLi:Al=1:1のモル比で混合した。具体的には、これらを助剤としてのアセトンと共にジルコニア製ボールが入ったジルコニア製ポットに投入し、蓋をした。これを遊星型ボールミルにセットし、公転回転数300rpmで1時間湿式混合した。この混合物を乾燥機で75℃雰囲気下3時間以上乾燥し、前駆体を調製した。次いで、この前駆体をアルミナ製るつぼに載置し、このるつぼを卓上真空・ガス置換炉に設置した。次いで、空気流中、常圧下、10時間で常温から750℃まで昇温し、この温度で4時間保持した後、室温まで自然放冷した。このようにして、LiAlO2を得た。
合成例13と同様にして、LiBiO2を得た。得られたLiBiO2とLiAlO2とを1:1のモル比で使用し、合成例13と同様のMC処理を施し、複合酸化物(Li3Al1.5Bi1.5O6:M=Al、x=0.50)を得た。
炭酸リチウム(Li2CO3)及び酸化バナジウム(V2O3)をLi:V=1.03:1のモル比で混合した。具体的には、これらを助剤としてのアセトンと共にジルコニア製ボールが入ったジルコニア製ポットに投入し、蓋をした。これを遊星型ボールミルにセットし、公転回転数300rpmで1時間湿式混合した。この混合物を乾燥機で75℃雰囲気下3時間以上乾燥し、前駆体を調製した。次いで、この前駆体をアルミナ製るつぼに載置し、このるつぼを卓上真空・ガス置換炉に設置した。次いで、窒素流中、常圧下、100分で常温から1050℃まで昇温し、この温度で10分間保持した後、室温まで自然放冷した。このようにして、LiVO2を得た。
合成例13と同様にして、LiBiO2を得た。得られたLiBiO2とLiVO2とを1:1のモル比で使用し、合成例13と同様のMC処理を施し、複合酸化物(Li3V1.5Bi1.5O6:M=V、x=0.50)を得た。
炭酸リチウム(Li2CO3)及び酸化鉄(Fe2O3)を1:1のモル比で混合した。具体的には、これらを助剤としてのエタノールと共にジルコニア製ボールが入ったジルコニア製ポットに投入し、蓋をした。これを遊星型ボールミルにセットし、公転回転数300rpmで1時間湿式混合した。この混合物を乾燥機で75℃雰囲気下3時間以上乾燥し、前駆体を調製した。次いで、この前駆体をアルミナ製るつぼに載置し、このるつぼを卓上真空・ガス置換炉に設置した。次いで、空気流中、常圧下、10時間で常温から950℃まで昇温し、この温度で4時間保持した後、室温まで自然放冷した。このようにして、LiFeO2を得た。
合成例13と同様にして、LiBiO2を得た。得られたLiBiO2とLiFeO2とを1:1のモル比で使用し、合成例13と同様のMC処理を施し、複合酸化物(Li3Fe1.5Bi1.5O6:M=Fe、x=0.50)を得た。
合成例13と同様にして、LiBiO2を得た。得られたLiBiO2のみを使用し、合成例13と同様のMC処理を施し、MC処理を施した複合酸化物(LiBiO2:x=0)を得た。
上記合成例及び比較合成例で得られた複合酸化物について、以下の方法にて粉末X線回折測定を行った。X線回折装置(Rigaku社の「MiniFlex II」)を用い、線源はCuKα線、管電圧は30kV、管電流は15mAとした。回折X線は厚み30μmのKβフィルターを通し高速一次元検出器(型番:D/teX Ultra 2)にて検出した。サンプリング幅は0.01°、スキャンスピードは5°/min、発散スリット幅は0.625°、受光スリット幅は13mm(OPEN)、散乱スリット幅は8mmとした。合成例4より得られたX線回折データについて、上記「RIETAN2000」プログラムを用いてリートベルト解析を実施した。
合成例1で得られた複合酸化物を正極活物質として用い、以下の要領で非水電解質二次電池(蓄電素子)を作製した。合成した複合酸化物の粉末2.275gとアセチレンブラック(AB)0.700gとをそれぞれ秤取した。これらを直径5mmのジルコニア製ボールが90g(約250個)入った内容積80mLのジルコニア製ポットに投入した。このポットにさらに助剤としてエタノール10mLを投入し、蓋をした。これを遊星型ボールミルにセットし、公転回転数300rpmで1時間混合した。この混合物を乾燥機で75℃雰囲気下3時間以上乾燥し、混合粉体を調製した。この混合粉体2.55g、PVDFの12質量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液及びNMPを所定のプラスチック容器に入れ、大気中で蓋をした。なお、上記PVDFの12質量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液及びNMPは、PVDF0.45g及びNMP4.3gを含有している。これを撹拌脱泡装置(シンキー社の「あわとり練太郎」)にセットし、2000rpmで5分混練した。さらに、NMPを0.5g加え、攪拌脱泡装置を用いて回転数2000rpmで5分間混練する操作を計6回繰り返すことで、N−メチルピロリドン(NMP)を分散媒とするスラリーを調整した。スラリー中の正極活物質、AB及びPVDFの質量比は65:20:15である。このスラリーを厚さ20μmの銅箔集電体の片面に塗布した。これを80℃のホットプレート上で60分乾燥して分散媒を蒸発させた後、ロールプレスを行うことで正極を得た。
得られた二次電池を25℃に設定した恒温槽内で充放電した。まず、初期放電として、放電終止電位を1.0V(vs.Li/Li+)とする定電流(CC)放電を行った。次に、以下の条件で、充放電サイクルを行った。充電は定電流定電圧(CCCV)充電とし、充電終止電位は3.0V(vs.Li/Li+)とした。充電終止条件は、充電電流が2mA/gに減衰した時点、又は充電上限電位に到達してから15時間を経過した時点とした。放電は定電流(CC)放電とし、放電終止電位は1.0V(vs.Li/Li+)とした。充電及び放電の定電流値は、正極が含有する正極活物質の質量に対して50mA/gとした。各充電後及び放電後に10分間の休止時間を設定した。この充放電サイクルを10サイクル実施した。
用いた正極活物質、正極の基材、充放電試験における電流密度及び電位範囲を表1〜4に示すとおりとしたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜9、11〜20及び比較例1、3〜7を行った。なお、充電終止電圧が4.2V(vs.Li/Li+)以上の実施例及び比較例については、初期放電を行わずに、充放電サイクルを開始した。なお、表3、4においては、比較のため表1、2に記載した実施例又は比較例の一部を重複して記載している。
合成例13で得られた複合酸化物を正極活物質として用い、以下の要領で非水電解質二次電池(蓄電素子)を作製した。合成した複合酸化物の粉末2.275gとアセチレンブラック(AB)0.700gとをそれぞれ秤取した。これらを直径5mmのジルコニア製ボールが90g(約250個)入った内容積80mLのジルコニア製ポットに投入した。このポットにさらに助剤としてアセトン10mLを投入し、アルゴン雰囲気を維持したグローブボックス中で蓋をした。これを遊星型ボールミルにセットし、公転回転数300rpmで1時間混合した。この混合物を乾燥機で75℃雰囲気下3時間以上乾燥し、混合粉体を調製した。この混合粉体2.55g、PVDFの12質量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液及びNMPを所定のプラスチック容器に入れ、アルゴン雰囲気を維持したグローブボックス中で蓋をした。なお、上記PVDFの12質量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液及びNMPは、PVDF0.45g及びNMP6.6gを含有している。これを撹拌脱泡装置(シンキー社の「あわとり練太郎」)にセットし、2000rpmで5分混練することで、N−メチルピロリドン(NMP)を分散媒とするスラリーを調整した。スラリー中の正極活物質、AB及びPVDFの質量比は65:20:15である。このスラリーを厚さ20μmのアルミ箔集電体の片面に塗布した。これを80℃のホットプレート上で60分乾燥して分散媒を蒸発させた後、ロールプレスを行うことで正極を得た。
得られた二次電池を25℃に設定した恒温槽内で充放電した。まず、初期放電として、放電終止電位を1.0V(vs.Li/Li+)とする定電流(CC)放電を行った。次に、以下の条件で、充放電サイクルを行った。充電は定電流定電圧(CCCV)充電とし、充電終止電位は3.0V(vs.Li/Li+)とした。充電終止条件は、充電電流が2mA/gに減衰した時点、又は充電上限電位に到達してから15時間を経過した時点とした。放電は定電流(CC)放電とし、放電終止電位は1.0V(vs.Li/Li+)とした。充電及び放電の定電流値は、正極が含有する正極活物質の質量に対して20mA/gとした。各充電後及び放電後に10分間の休止時間を設定した。この充放電サイクルを10サイクル実施した。
用いた正極活物質、正極の基材、充放電試験における電流密度及び電位範囲を表1、3、4に示すとおりとしたこと以外は、実施例10と同様にして、実施例21〜29及び比較例2を行った。なお、充電終止電圧が4.2V(vs.Li/Li+)以上の実施例及び比較例については、初期放電を行わずに、充放電サイクルを開始した。なお、表3、4においては、比較のため表1、2に記載した実施例又は比較例の一部を重複して記載している。
実施例1〜7の充放電サイクル後に、0V(vs.Li/Li+)までの還元を行い、その際のdQ/dVプロットを得た。ピークはローレンツ関数を用いた最小二乗法でフィッティングを実施した。また、バックグラウンドは一次関数で近似した。なお、上記式(1)において、x≧0.67の場合、フィッティングに用いた関数を「バックグラウンド+ピーク1」とし、x<0.67の場合、フィッティングに用いた関数を「バックグラウンド+ピーク1+ピーク2+ピーク3」とした。表5に実施例1〜7の蓄電素子のdQ/dVプロットにおけるピーク位置を示す。
2 電極体
3 容器
4 正極端子
4’ 正極リード
5 負極端子
5’ 負極リード
20 蓄電ユニット
30 蓄電装置
Claims (7)
- リチウム、ビスマス及び金属元素(M)を含む複合酸化物を含有する正極を有し、
上記金属元素(M)が、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト及びニッケルのうちの少なくとも1種を含み、
通常使用時の上記正極の放電終止電位が、0.8V(vs.Li/Li+)以上1.4V(vs.Li/Li+)以下であり、
上記複合酸化物が下記式(2)で表される非水電解質蓄電素子。
Li 3+a M 3x Bi 3(1−x) O 6+δ ・・・(2)
(式(2)中、Mは、Al、V、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも1種を含む金属元素である。0.1≦x≦0.95、0≦a≦3.5、−0.6≦δ≦0.6である。) - 通常使用時の上記正極の充電終止電位が、2.5V(vs.Li/Li+)以上3.5V(vs.Li/Li+)以下である請求項1の非水電解質蓄電素子。
- 上記金属元素(M)が、
アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト及びニッケルのうちの少なくとも一種、又は
アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト及びニッケルのうちの少なくとも一種と銅及び亜鉛のうちの少なくとも一種との組み合わせ
である請求項1又は請求項2の非水電解質蓄電素子。 - 上記金属元素(M)がニッケルを含み、上記金属元素(M)におけるニッケルの含有量が50モル%以上である請求項1、請求項2又は請求項3の非水電解質蓄電素子。
- 上記複合酸化物におけるビスマスと上記金属元素(M)との合計含有量に対する上記金属元素(M)の含有量が30モル%以上75モル%以下である請求項1から請求項4のいずれか1項の非水電解質蓄電素子。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の非水電解質蓄電素子を備える電気機器。
- リチウム、ビスマス及び金属元素(M)を含む複合酸化物を含有する正極を有し、
上記金属元素(M)が、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト及びニッケルのうちの少なくとも1種を含み、
上記複合酸化物が下記式(2)で表される非水電解質蓄電素子に対し、
上記正極の終止電位が0.8V(vs.Li/Li+)以上1.4V(vs.Li/Li+)以下の範囲で放電を行うことを有する非水電解質蓄電素子の使用方法。
Li 3+a M 3x Bi 3(1−x) O 6+δ ・・・(2)
(式(2)中、Mは、Al、V、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも1種を含む金属元素である。0.1≦x≦0.95、0≦a≦3.5、−0.6≦δ≦0.6である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017033058A JP6769338B2 (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | 非水電解質蓄電素子、電気機器及び非水電解質蓄電素子の使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017033058A JP6769338B2 (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | 非水電解質蓄電素子、電気機器及び非水電解質蓄電素子の使用方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018139172A JP2018139172A (ja) | 2018-09-06 |
JP6769338B2 true JP6769338B2 (ja) | 2020-10-14 |
Family
ID=63451073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017033058A Active JP6769338B2 (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | 非水電解質蓄電素子、電気機器及び非水電解質蓄電素子の使用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6769338B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210057716A1 (en) * | 2018-02-20 | 2021-02-25 | Gs Yuasa International Ltd. | Positive active material, positive electrode, nonaqueous electrolyte energy storage device, method of producing positive active material, method of producing positive electrode, and method of producing nonaqueous electrolyte energy storage device |
US20220315435A1 (en) * | 2019-08-20 | 2022-10-06 | Gs Yuasa International Ltd. | Positive active material, positive electrode, nonaqueous electrolyte energy storage device, method of producing positive active material, method of producing positive electrode, and method of producing nonaqueous electrolyte energy storage device |
JPWO2023017735A1 (ja) * | 2021-08-10 | 2023-02-16 | ||
WO2023145426A1 (ja) * | 2022-01-25 | 2023-08-03 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電池および電極の製造方法 |
-
2017
- 2017-02-24 JP JP2017033058A patent/JP6769338B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018139172A (ja) | 2018-09-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7045586B2 (ja) | スピネル構造のリチウムマンガン系正極活物質、これを含む正極及びリチウム二次電池 | |
Xie et al. | Requirements for reversible extra-capacity in Li-rich layered oxides for Li-ion batteries | |
JP7010099B2 (ja) | 負極活物質、負極及び非水電解質蓄電素子 | |
JP6076928B2 (ja) | 電池用活物質材料、非水電解質電池、電池パック及び自動車 | |
JP6769338B2 (ja) | 非水電解質蓄電素子、電気機器及び非水電解質蓄電素子の使用方法 | |
WO2015001957A1 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極活物質、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池及びこれらの製造方法 | |
JP5451671B2 (ja) | 正極活物質、正極及び非水系二次電池 | |
JP7006108B2 (ja) | 負極活物質、負極、及び非水電解質蓄電素子 | |
WO2019163476A1 (ja) | 正極活物質、正極、非水電解質蓄電素子、正極活物質の製造方法、正極の製造方法、及び非水電解質蓄電素子の製造方法 | |
WO2018020669A1 (ja) | 非水電解質電池及び電池パック | |
JP6394193B2 (ja) | 正極活物質、正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP7459877B2 (ja) | 正極活物質、正極、及び非水電解質蓄電素子 | |
JP2013173632A (ja) | リチウムマンガン系複合酸化物、二次電池用正極活物質および二次電池 | |
JP7024386B2 (ja) | 負極活物質、負極、非水電解質蓄電素子、及び非水電解質蓄電素子の製造方法 | |
JP7119783B2 (ja) | 遷移金属複合水酸化物の製造方法、遷移金属複合水酸化物、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法、リチウムイオン二次電池用正極活物質 | |
JP6609217B2 (ja) | 複合酸化物、非水電解質二次電池用正極活物質、非水電解質二次電池用正極、非水電解質二次電池及び複合酸化物の製造方法 | |
JP2018046012A (ja) | 負極活物質、負極、及び非水電解質蓄電素子 | |
JP7482835B2 (ja) | 正極活物質およびこれを含むリチウム二次電池 | |
JP2017216211A (ja) | 非水電解質二次電池用負極活物質、非水電解質二次電池用負極、非水電解質二次電池、非水電解質二次電池用負極活物質の製造方法及び非水電解質二次電池の製造方法 | |
JP7412883B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極活物質およびその製造方法 | |
JP6911545B2 (ja) | 負極及び非水電解質蓄電素子 | |
JP6747307B2 (ja) | 非水電解質蓄電素子用の正極、非水電解質蓄電素子及び正極合剤ペーストの製造方法 | |
CN105374993B (zh) | 正极活性物质、其制备方法和包括其的可再充电锂电池 | |
JP6965438B2 (ja) | 活物質、電極、非水電解質電池及び電池パック | |
JP2018150217A (ja) | 複合酸化物、正極活物質、正極、非水電解質蓄電素子、及び複合酸化物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190327 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200331 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200825 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200907 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6769338 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |