JP6768828B2 - シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズ - Google Patents

シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズ Download PDF

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Description

本発明の分野は、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズおよびこれらの製造方法に関する。
近年では、機能性が付加されたレンズを提供する電気部品を含有する電子コンタクトレンズを含めた着用式エレクトロニクスが広範囲にわたる注目を集めている。電子コンタクトレンズに対する多くの用途、例えば、糖尿病患者のためのグルコースセンサーを有するレンズ(例えば、米国特許第8,874,182号を参照されたい)、および動的開口を有する電気活性素子を含有するレンズ(例えば、米国特許第8,215,770号を参照されたい)などが提案されてきた。電子レンズは、視力誤差の補正、例えば、連続的な焦点範囲(すなわち、近距離から遠距離まで)が所望される、近視の制御および老視などに対する潜在的用途を有する。
ヒドロゲルから作製された市販のコンタクトレンズは一般的に心地が良いので、非ヒドロゲル材料から作製されたレンズよりも好まれる。ヒドロゲルコンタクトレンズは通常キャストモールディング法により作製されるが、この方法では重合性組成物がコンタクトレンズ金型に供給され、モノマー混合物の重合を引き起こす、通常紫外光または加熱である硬化条件に供される。生成したレンズを金型から取り出し、水和してヒドロゲルを形成し、これは、約20質量%から60質量%までの水を通常含む。水和工程の間、レンズは認識できるほどサイズが膨潤する。非膨潤材料、例えば、硬化ステップ中にレンズに組み込まれる電子部品などは、水和の際にヒドロゲル材料の不均一な膨潤を引き起こす可能性があり、眼用使用に不適切なレンズの損傷または歪みをもたらす。
追加の背景技術の刊行物として、米国特許出願公開第2014/0055741号、米国特許出願公開第2015/0145155号、米国特許第9,176,332号、米国特許出願公開第2015/0234204号、米国特許出願公開第2015/0036100号、米国特許第4,099,859号、および国際出願WO/2014/194431が挙げられる。
一態様では、本発明は、前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層と、シリコーンエラストマー層の後方面に接着される、約−5%〜約20%の膨潤率(%)を有するシリコーンヒドロゲル層とを含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを提供する。有利なことに、耐剥離性結合が、シリコーンエラストマー層と、シリコーンヒドロゲル層との間に存在する。
本発明の別の態様は、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを製造する方法であって、第1の金型組立品内に第1の硬化性組成物をキャストモールディングすることによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第1の層を形成するステップを含む、方法である。第1の金型組立品は、第1の層の前方面を画定する第1の金型部材と、第1の層の後方面を画定する第2の金型部材とを含む。第1の金型組立品は分解されて、第1および第2の金型部材のうちの1つのみに接着される第1の層を提供する。第2の硬化性組成物は、第2の金型組立品内でキャストモールディングされて、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第2の層を形成する。第2の金型組立品は、第1の層が接着している金型部材および第3の金型部材を含む。第2の金型組立品は分解されて、i)前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層、ii)シリコーンエラストマー層の後方面に接着されるシリコーンヒドロゲル層、ならびにシリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間の結合、有利には耐剥離性結合を含む、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを提供する。
ヒドロゲル周囲スカートを含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの局所的な図/平面図を表している。 断面線A−Bを介した図1Aのコンタクトレンズの側断面図を表している。 シリコーンエラストマー層内に埋め込まれた可変焦点レンズを含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの例を表している。 シリコーンエラストマー層の前方面に接着された可変焦点レンズを含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの例を表している。 ヒドロゲル層がエラストマー層の前方面と後方面の両方に接着されているシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの例を表している。 シリコーンエラストマー層およびシリコーンヒドロゲル層がほぼ同じ直径を有するシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの例を表している。 シリコーンエラストマー層がその後方面に接着された電子部品を有するシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの例を表している。 シリコーンエラストマー層が、埋め込まれた可変焦点レンズおよびその後方面に接着された電子部品を有する、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの例を表している。 シリコーンエラストマー層内にシリコーンヒドロゲル充填チャネルを含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの例を表している。 シリコーンヒドロゲル層内にシリコーンエラストマー充填チャネルを含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの例を表している。 シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを製造するためのダブルキャストモールディング法の1つの例を表している。 シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを製造するためのダブルキャストモールディング法の別の例を表している。
シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズが本明細書で開示される。シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層と、シリコーンエラストマー層の後方面に接着されたシリコーンヒドロゲル層とを含み、シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間に結合が存在し、シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルは、約−5%から約20%までの膨潤率(%)を有する。シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、エレクトロニクスおよび/または他の非膨潤性部品を収納するのに適切となり得る。コンタクトレンズは、シリコーンエラストマー層と、シリコーンエラストマー層の後方面に接着されるシリコーンヒドロゲル層とを含む。シリコーンヒドロゲル層は比較的厚くてもよい(例えば、1ミクロンから100ミクロンまで)。シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルは、低い膨潤係数を有することができる(例えば、−5%から10%未満まで)。シリコーンエラストマー層は、耐剥離性結合によりシリコーンヒドロゲル層に接着することができる。
当技術分野ではシリコーンゴムとも呼ばれているシリコーンエラストマーは、ポリオルガノシロキサン、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などに基づく材料である。シリコーンエラストマー層は、硬化したシリコーンエラストマーからなってもよいし、または硬化したシリコーンエラストマーから本質的になってもよい。例えば、シリコーンエラストマー層は、ポリオルガノシロキサン以外の任意のポリマー成分を含まなくてもよい。一部の例では、シリコーンエラストマー層は添加物、例えば、染料、UVフィルター、または潤滑促進剤などを含有してもよい。シリコーンエラストマー層は通常、その層の総質量に対して、1質量%未満の含水量を有する。一部の例では、シリコーンエラストマー層は、0.5質量%未満、または0.3質量%未満、例えば0質量%から0.9質量%までなどの含水量を有する。シリコーンエラストマー層は、コンタクトレンズの成分としての使用に対して十分な光学的透明度を有する。一部の例では、500nm〜780nm、または381nm〜780nmの範囲全域での光線透過率は、少なくとも80%、85%、90%、95%または97%(ISO 18369に従い測定)である。1つの例では、シリコーンエラストマー層は、Instron Model3342またはModel3343機械試験システム、または同等のものを使用してANSI Z80.20標準により測定した場合、少なくとも0.3MPaまたは0.5MPaから約1.5MPaまたは2.0MPaまでのヤング率を有する。本開示全体にわたり、「例」または「具体例」または同様の句についての言及は、特定の特色の組合せが相互に排他的でない限り、または文脈が相互に排他的でないことを示している場合、以前に記載されたまたはその後記載される例(すなわち特色)の任意の組合せと組み合わせることができるハイブリッドコンタクトレンズ、またはハイブリッドコンタクトレンズの成分、または製造方法(文脈に応じて)の特色を紹介することを意図する。シリコーンエラストマー層を形成するための硬化性配合物として、NuSil Technology製のMED6015、MED6755およびMED6033、ならびにDow Corning製のSYLGARDエラストマーが挙げられる。シリコーンエラストマー配合物は、製造業者の推奨に従い硬化することができる。
シリコーンエラストマー層は、その意図した目的に対して適切な任意の寸法および形状を有し得る。よって、本明細書で使用される場合、「層」という用語は、任意の特定の寸法または形状または厚さに限定されない。一般的に、シリコーンエラストマー層は、前方面および後方面(すなわち、レンズが装着された場合、患者の角膜に面するシリコーンエラストマー層の面)を含む。1つの例では、シリコーンエラストマー層はレンズ形状であり、これは、後方面が患者の角膜の曲率に対応する凹面曲率を有し、前方(すなわち表)面が凸面曲率を有することを意味する。別の例では、シリコーンエラストマー層は、平坦な後方面を有する。また別の例では、シリコーンエラストマー層は角膜の曲率より浅い曲率を有する。シリコーンエラストマー層は、任意の適切な方法、例えば、キャストモールディング、射出成形、または旋盤加工などを使用して成形され得る。
シリコーンヒドロゲル層は、少なくとも1つのシロキサンモノマーと、少なくとも1つの親水性モノマーとを含む重合性組成物を硬化することにより形成される。「モノマー」という用語は、本明細書で使用される場合、ポリマーまたはコポリマーを形成するための、同じまたは異なる他の分子と反応可能な少なくとも1つの重合性基(例えば、ビニル基、アクリレート基、メタクリレート基など)を含む任意の分子を指す。よって、この用語は、任意選択として、重合性プレポリマーおよび/またはマクロモノマーを包含する。別途示されていない限り、モノマーのサイズに制約はない。架橋剤は、2つ以上の重合性基を有するモノマーである。本明細書で使用される場合、「ビニル含有」モノマーとは、その分子構造中に重合性炭素−炭素二重結合(すなわち、ビニル基)が存在し、ビニル基の炭素−炭素二重結合が、フリーラジカル重合下、アクリレートまたはメタクリレート重合性基に存在する炭素−炭素二重結合よりも反応性が低い、任意のモノマーである。よって、炭素−炭素二重結合はアクリレート基およびメタクリレート基に存在するが、本明細書で使用される場合、このような基は「ビニル基」とは考えられない。よって、例えば、実施例セクションにおいて以下に記載されているモノマーの中で構造VIIIのモノマーのみがビニル含有モノマーであると考えられる。「シロキサンモノマー」は、少なくとも1つのSi−O基を含有する。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成するための重合性組成物および方法は当技術分野で周知である(例えば、米国特許第8,865,789号)。
シリコーンヒドロゲル層は、シリコーンエラストマー層の少なくとも一部分上に親水性コーティングを提供する。シリコーンヒドロゲル層の存在はレンズ全体の生体適合性を改善し、患者が装着した場合、レンズの眼球上での十分な動きおよび快適さを可能にする。シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの眼球上での十分な動きは、標準的プッシュアップ試験を使用したスリットランプ評価により決定することができる。1つの例では、レンズは、少なくとも1、2、4または5mmだけプッシュアップすることができ、Wolffsohn et al(Cont. Lens Anterior Eye.(2009) 32:37-42)により記載されている方法を使用して決定した場合、少なくとも0.1mm/s、0.2mm/s、または0.4mm/sから約2mm/s、または3mm/sまたは4mm/sまでのプッシュアップ速度リカバリー速度を有する。
1つの例では、シリコーンヒドロゲル層は、少なくとも約1μm、5μm、10μm、または25μmから約50μm、75μmまたは100μmまでの中心の厚さを有する。本明細書で使用される場合、中心の厚さとは、完全に水和した場合、Rehder MoedlET−3電子厚さゲージまたは同等の厚さゲージ装置を使用して測定されるような、シリコーンヒドロゲル層中心の断面厚さを指す。本開示全体にわたり、一連の下限範囲および一連の上限範囲が提供されている場合、各組合せがまるで具体的に列挙されているかのように提供された範囲のすべての組合せが想定される。例えば、中心の厚さの上記リストにおいて、厚さの12の可能な範囲すべてが想定される(すなわち1μm〜50μm、1μm〜75μmなど、25μm〜75μm、および25μm〜100μm)。また、本開示全体にわたり、一連の値が、修飾語句が最初の値に前置されて提示されている場合、この修飾語句は、文脈が他を指示しない限り、一連の各値に暗黙的に前置されることが意図されている。例えば、上記に列挙された値に対して、「少なくとも約」という修飾語句は、5μm、10μmおよび25μmに暗黙的に前置され、「約〜まで」という修飾語句は、75μmと100μmの両方に暗黙的に前置されることが意図されている。シリコーンヒドロゲル層の厚さは層全体にわたり均一であってもよく、またはシリコーンヒドロゲル層の厚さは、不均一であってもよく、例えば、レンズ外周に向かって漸減していてもよい。シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、着用者に対して適当な屈折補正を有し、球状レンズ、円環状レンズ、または多焦点レンズであってもよい。コンタクトレンズの屈折率、曲率、および厚さは、レンズの任意の層に依存してもよい。
シリコーンヒドロゲル重合性組成物が硬化した後、これを水および/または有機溶媒で通常洗浄することによって、包装前に硬化した材料から未反応成分を取り出す。この加工ステップは、抽出および水和または「E&H」と呼ばれる。ハイブリッドコンタクトレンズのシリコーンヒドロゲル層とシリコーンエラストマー層との間での著しい膨潤差は、E&Hの間に許容不可能な歪みを引き起こすこともあり、場合によっては、シリコーンヒドロゲル層およびシリコーンエラストマー層を互いに分離させる可能性もあることを発見した。シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルの膨潤率(%)を減少させることによって、許容できるような形状にしたレンズの収率を増加させることができる。本明細書で使用する場合、シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルの「膨潤率(%)」は、式:(Dw−Dd/Dw)×100で決定する(式中、Ddは硬化した重合性シリコーンヒドロゲル組成物からなる乾燥(未洗浄)+1.0ジオプターコンタクトレンズ(すなわち、硬化したシリコーンヒドロゲルはシリコーンエラストマー層に結合していない)の弦直径であり、Dwは、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズに対して使用される同じE&H工程を使用して、洗浄し、水和した後の+1.0ジオプターコンタクトレンズの弦直径である)。例示的E&H工程では、硬化したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズをその金型から取り出し、150分間の全E&H工程の間に、2回のエタノール交換、次いで50:50エタノール:脱イオン水の1回の交換、および最後に脱イオン水の2回の交換を行い、交換ごとに、25℃で30分間、2mlの液体内にレンズを浸す。様々な例では、シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルは、約−5%、0%、または5%から約10%または15%または20%までの膨潤率(%)を有する。この範囲内の膨潤率(%)を有するシリコーンヒドロゲルは、本明細書では「低い膨潤係数」を有すると特徴付けられる。
シリコーンヒドロゲルの膨潤率(%)は、シリコーンヒドロゲル用の重合性組成物に含まれる架橋剤の量を変化させることによって変化させることができる。架橋剤の量を増加させることは、生成したシリコーンヒドロゲル層の膨潤率(%)を一般的に低減する。例えば、シリコーンヒドロゲル組成物は、少なくとも1つのシロキサンモノマー、少なくとも1つの親水性モノマー、および本明細書で「低分子量架橋剤」と呼ばれる500ダルトン未満の分子量を有する少なくとも1つの架橋剤を通常含む。通常、低分子量架橋剤は重合性組成物の約0.2質量%または0.5質量%から約1.0質量%または1.5質量%までを構成し、ここで、総質量パーセントは、組成物に含まれる重合成分の質量に基づく(すなわち希釈剤および他の非重合成分の質量は除外される)。具体例では、本明細書に記載のコンタクトレンズのシリコーンヒドロゲル層を形成するために使用される重合性組成物は、少なくとも1.5質量%または2.0質量%から約3.0質量%、4.0質量%または5.0質量%までの少なくとも1つの低分子量架橋剤を有する。本明細書中の「少なくとも1つの」種類の成分についての言及は、a)単一成分と、b)同じ種類の2つ以上の成分の組合せとの両方を指す。具体例では、少なくとも1つの低分子量の架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、またはトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGMDA)、またはトリエチレングリコールジビニルエーテル(TEGDVE)、またはこれらの組合せである。
低い膨潤係数を有するシリコーンヒドロゲルはまた、重合性組成物中に希釈剤を包含することによって達成することもできる。本明細書で使用される場合、「希釈剤」という用語は、シリコーンヒドロゲルが硬化された後、シリコーンヒドロゲルから洗い落とすことができる重合性組成物の非反応性材料を指す。1つの例では、シリコーンヒドロゲル重合性組成物はシリコーン含有希釈剤を含む。具体例では、シリコーン含有希釈剤はPDMSポリマーまたはPDMS含有コポリマーである。さらなる具体例では、シリコーン含有希釈剤は、PDMSとポリエチレングリコールのコポリマー(すなわちPDMS−co−PEG)である。
シリコーンヒドロゲル層は、少なくとも約10質量%、20質量%、または30質量%から約40質量%、50質量%、または60質量%までの平衡含水率(EWC)を有することができる。EWCを測定するため、完全に水和したシリコーンヒドロゲル層(すなわち、シリコーンエラストマー層に結合されていない)から過剰の表面水をふき取り、シリコーンヒドロゲル層を秤量することによって、水和した質量を得る。シリコーンヒドロゲル層を真空下、80℃で、オーブン内で乾燥させ、秤量する。水和した層の質量から乾燥シリコーンヒドロゲル層の質量を差し引くことによって、質量の差異を決定する。シリコーンヒドロゲル層のEWC(質量%)=(質量差異/水和した質量)×100。シリコーンエラストマー層と結合したときの歪みを減少させるためにシリコーンヒドロゲルの架橋を増加させた例では、シリコーンヒドロゲル層のEWCは、約15質量%〜約40質量%の範囲であってよい。
シリコーンエラストマー層およびシリコーンヒドロゲル層は、耐剥離性結合により一緒に接着されている。本明細書で使用される場合、「耐剥離性」という用語は、シリコーンエラストマー層と水和したシリコーンヒドロゲル層との間の結合が、121〜124℃で30分間オートクレーブした後、互いに接着されたままであることを意味する。シリコーンエラストマー層と、低い膨潤係数のシリコーンヒドロゲル層との間に耐剥離性結合を形成するために様々な手法を使用することができる。1つの手法では、耐剥離性結合は、シリコーンエラストマー層に浸透するシリコーンヒドロゲル層のエラストマー膨潤性成分により形成される。本明細書で使用される場合、「エラストマー膨潤性成分」という用語は、シリコーンエラストマー層を形成するために使用されるシリコーンエラストマーを膨潤させることが可能なシリコーンヒドロゲル層を形成するために使用される重合性組成物中に存在するモノマーを指す。所与のモノマーがシリコーンエラストマーを膨潤させることが可能かどうかは、硬化したシリコーンエラストマーからなる11.5mm×100μmディスクを、未硬化の液体モノマーに室温で(20〜25℃)24時間沈めることにより決定される。24時間の時点で、ディスクを液体モノマーから取り出し、その直径を測定する。直径の変化率(%)を方程式((D最終−11.5)/11.5)*100で計算する(D最終は、24時間の時点で測定されたディスクの直径mmである)。具体例では、エラストマー膨潤性成分は、シリコーンエラストマーからなるディスクを、少なくとも5%、10%、または15%から約25%、30%、または35%まで膨潤させることが可能である。
一部の例では、エラストマー膨潤性成分は、4までの親水性親油性バランス(HLB)値、または1,200ダルトン(Da)までの分子量、または4までのHLB値と1,200Daまでの分子量の両方を有する。モノマーのHLB値は、式:HLB=(20*MWh)/MWt(式中、MWhは、モノマーの親水性部分の分子量であり、MWtはモノマーの全分子量である)を使用して計算する。親水性部分を有さないモノマーはHLB値0を有する。モノマーは1つより多くの親水性部分を有してもよく、この場合、各親水性部分の分子量はHLB計算に一緒に加える。例えば、FMMと呼ばれる以下の構造IIIのモノマーでは、分子の親水性部分は−OCH2CH2N−および−OCH2CH2O−であり、これらは合わせた分子量119Daを有し、FMMの全分子量は1324Daである。したがって、FMMのHLB値は(20*119)/1324=1.8として計算される。具体例では、エラストマー膨潤性成分は、HLB値0〜3を有する。さらなる例では、エラストマー膨潤性成分は1,000未満、または750未満の全分子量を有する。一部のマクロモノマーを有するものなどの多分散系モノマーの場合には、「分子量」という用語は、1H NMRの末端基分析(NMR)で測定したようなモノマーの絶対数平均分子量を指す。
例示的なエラストマー膨潤性シロキサンモノマーは例4において以下に記載されている。1つの例では、エラストマー膨潤性シロキサンモノマーは、単一の重合性基(すなわち、それは単官能基である)を含む。別の例では、シロキサンモノマーは、2つ以上の重合性基を含む。このような例では、シロキサンモノマーは架橋剤として機能し、これは、シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間との結合を強化することができ、これによって、耐剥離性を増大させる。例示的な架橋性シロキサンモノマーとして、メタクリルオキシプロピル終端ポリジメチルシロキサン、アクリルオキシプロピル終端ポリジメチルシロキサン、ビニル終端ポリジメチルシロキサン、および2つの異なる種類の重合性基を有するポリジメチルシロキサン、例えば、メタクリルオキシプロピル終端およびビニル終端ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
1つの例では、耐剥離性結合は、相互貫入ポリマーネットワーク(IPN)を含み、シリコーンヒドロゲルの形成中、エラストマー膨潤性成分は、シリコーンエラストマー周辺で重合することによって、シリコーンエラストマーとかみ合ったポリマーネットワークを形成する。別の例では、結合は、エラストマー膨潤性成分とシリコーンエラストマーとの間に共有結合を含み、これは、以下に記載されているような重合性シリコーンヒドロゲル組成物中に白金触媒およびエラストマー膨潤性ビニル含有架橋剤を含むことによって達成することができる。一部の例では、シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間の耐剥離性結合は、エラストマー膨潤性成分とシリコーンエラストマーとの間のIPNと、共有結合との両方を含む。
シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間に耐剥離性結合を形成するための別の手法では、耐剥離性結合は、シリコーンヒドロゲル層内に形成されたそれぞれのチャネルまたは付属物と相互連結したシリコーンエラストマー層の後方面上に既定の付属物またはチャネルを含む。本明細書で使用される場合、「既定の」という用語は、チャネルおよび付属物が特定された設計を有することを意味するように使用される。言い換えると、チャネルおよび対応する付属物は、IPNの場合のようにランダムに形成されない。既定のチャネルおよび付属物は第1の層を形成することにより達成することができ、この第1の層は、その表面上の1つまたは複数のチャネルが他の(すなわち第2の)層と相互接続する、シリコーンエラストマー層またはシリコーンヒドロゲル層のいずれかであってよい。第2の層のための液体組成物が第1の層上に供給される場合、この液体組成物は1つまたは複数のチャネルを充填し、硬化中、第1の層のそれぞれのチャネルに対応する(すなわち相補的である)「付属物」の形成をもたらす。逆に、第1の層は、その表面上に1つまたは複数の付属物を有するように形成されてもよい。第2の層用の硬化性液体組成物が第1の層に供給されると、この硬化性液体組成物は第1の層の付属物の周辺に流動し、これにより、付属物と相互連結する対応するチャネルを形成する。例えば、図8に関連して、シリコーンエラストマー層1は、その後方面上に1つまたは複数のチャネルを含むことができ、これらにシリコーンヒドロゲル層2の付属物5が充填される。図9に関連して、シリコーンエラストマー層1は、シリコーンエラストマー層2の前方面上のチャネルに対応する付属物6を含むことができる。付属物および対応するチャネルは、耐剥離性結合を達成する任意の所望の構成、寸法および数で提供され得る。一部の例では、物理的にかみ合った2つの層、例えば、図8に示されているものなどを有することが望ましいこともある。他の例では、かみ合っていない付属物および対応するチャネル、例えば、図9に示されているものなどが、耐剥離性結合を提供するのに十分なこともある。チャネルは、マイクロメートル範囲またはミリメートル範囲の直径を有することができる。付属物およびチャネルは、様々な方法でシリコーンエラストマー層および/またはシリコーンヒドロゲル層の表面に形成することができる。例えば、キャストモールディング法によりコンタクトレンズの表面にチャネルを形成するのに適切なコンタクトレンズ金型は、米国特許第9,278,489号に記載されている。一部の例では、ハイブリッドコンタクトレンズの層内に付属物またはチャネルを形成するように設計された金型は、3D印刷を使用して作製することができる。別の方法では、レーザーマイクロマシニングを使用して、ハイブリッドコンタクトレンズが硬化した後、ハイブリッドコンタクトレンズの層の1つにチャネルを形成することができる。
シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間に耐剥離性結合を形成するための別の手法では、2つの層は個々に硬化され、次いで一緒に結合される。1つの例では、シリコーンエラストマー層の後方面および/またはシリコーンヒドロゲル層の前方面を酸素プラズマ処理することにより結合が形成される。酸素プラズマ処理は、処理された層の表面のシラン(Si−CH3)基をシラノール(Si−OH)基に変換し、このシラノール基は、他の層の適当な表面の基(例えば−OHまたは−COOH)と接触して、縮合することによって、2つの層の間にSi−O−Si結合を形成する。酸素プラズマ処理の一部として、処理すべき表面は、追加のシラン含有化合物でコーティングすることによって、結合形成を促進してもよい。本明細書で使用される場合、シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間のSi−O−Si結合は「プラズマ結合」と呼ばれる。プラズマ結合法はPDMSベースのパーツの組立て用に周知である(例えば、米国特許第8,298,392号を参照されたい)。硬化したシリコーンヒドロゲル層をシリコーンエラストマー層に結合するための別の手法は、2つの層と相容性のある、レンズの所望の特性(例えば、弾性率、イオンフラックス、光学的透明度など)に悪影響を及ぼさない、シリコーンヒドロゲル層が水和した際に歪みをもたらさない接着剤を使用することである。当技術分野で公知の様々な接着剤は、シリコーンエラストマー層およびシリコーンヒドロゲル層を硬化させた後でこれらを一緒に接着するために使用することもできる(例えば、米国特許出願公開第2014/0276481号を参照されたい)。
ハイブリッドコンタクトレンズのシリコーンエラストマー層およびシリコーンヒドロゲル層は、その意図した目的に対して適切な任意の構成を有することができる。図1Aおよび図1Bを参照すると、1つの例では、コンタクトレンズのシリコーンヒドロゲル層(2)は、シリコーンエラストマー層(1)の弦直径より大きな弦直径を有し、よって、シリコーンエラストマー層の外周の周辺にシリコーンヒドロゲル材料の周囲スカート(すなわちアニュラス)を形成する。1つの例では、シリコーンヒドロゲル層の弦直径は、シリコーンエラストマー層の弦直径よりも、約1.0mm、2.0mm、または3.0mmから約0.6mm、7.0mmまたは8.0mmまで大きい。別の例では、図5を参照すると、シリコーンエラストマー層(1)およびシリコーンヒドロゲル層(2)は、同じ、またはほぼ同じ弦直径を有する。シリコーンヒドロゲル層は角膜の配置に対して適切な後方表面曲率を有する。
シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、シリコーンエラストマー層内に埋め込まれた、またはシリコーンエラストマー層の前方面または後方面に接着された物体をさらに含むことができる。1つの例では、物体は、可変の焦点光学レンズ、例えば、液体メニスカスレンズ(例えば、米国特許第8,348,424号を参照されたい)、エレクトロウエッティングレンズ、液晶レンズ、または電気活性レンズ(例えば、US2008/0208335を参照されたい)などであってよい。シリコーンエラストマー層に埋め込むことができる、またはシリコーンエラストマー層の前方面に接着することができる他の物体として、電極、電池、アンテナ、回路、MEMデバイス、センサーなどが挙げられる。物体は、液体(すなわち未硬化の)シリコーンエラストマー内に物体を浸し、次いで、エラストマーをその所望の形状に、例えば、キャストモールディングにより硬化することによって、シリコーンエラストマー層に埋め込むことができる。例えば、図2に示されているように、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、シリコーンヒドロゲル層(2)、シリコーンエラストマー層(1)、およびシリコーンエラストマー層内に埋め込まれた可変焦点レンズなどの物体(3)を含んでもよい。別の例では、物体は、層が硬化した後、モールド転写方法により、または物体をシリコーンエラストマー上に接着することにより、シリコーンエラストマー層の前方面に接着するまたは部分的に埋め込むことができる。1つのこのような例では、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドレンズは、図3に示されている構成を有してもよく、ここでは、可変焦点レンズ(3)はシリコーンエラストマー層(1)の前方面に接着される。本明細書で使用される場合、「〜内に部分的に埋め込まれた」という句は、図2に示されているように、物体がシリコーンエラストマー層内に完全に埋め込まれていないことを意味することを意図する。例えば、図6は、シリコーンエラストマー層(1)により部分的に埋め込まれた電子部品(4)を表している。図6は、シリコーンエラストマー層の後方面全体がシリコーンヒドロゲル層に接着される必要がなく、シリコーンエラストマー層の後方面の一部分のみが耐剥離性結合によりシリコーンヒドロゲル層に接着されていてもよいことを例示している。一部の例では、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、シリコーンエラストマー層内に埋め込まれた少なくとも1つの物体、およびシリコーンエラストマー層の前方面または後方面に接着された少なくとも1つの物体を含む。1つのこのような例が図7に示されている。
当技術分野で公知の方法を使用して、シリコーンエラストマー層およびシリコーンヒドロゲル層を別々に形成することができる。各層に対する液体組成物は、組成物に対して特異的な条件(例えば、熱的硬化、UV硬化など)を使用して硬化することができ、例えば、キャストモールディング、旋盤加工、3D印刷などにより、その所望の形状へと形成することができる。次いで、予め形成された層を、例えば、接着剤またはプラズマ結合を使用して一緒に接着することができる。
シリコーンヒドロゲル層のエラストマー膨潤性成分により、または付属物および対応するチャネルをかみ合わせることにより、シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲルとの間で耐剥離性結合が形成される例では、ダブルキャストモールディング法を使用して、レンズを製造することができる。この方法では、第1の硬化性組成物は、第1の層の前方面を画定する第1の金型部材に供給される。通常、第1の金型部材は凹面成形面(すなわち、雌金型部材)を有する。第1の層の後方面を画定する第2の金型部材を第1の金型部材と合わせることによって、第1の金型組立品を形成し、これを、第1の硬化性組成物に対する硬化条件下に供する。通常、第2の金型部材は凸面成形面(すなわち、雄金型部材)を有する。第1の層が金型部材のうちの1つのみに接着したままになるように、金型組立品を分解する(すなわち離型する)。第1の層がシリコーンエラストマー層である場合、この層は通常、第1の金型部材に接着されることになる。逆に、第1の層がシリコーンヒドロゲル層である場合、この層は通常、第2の金型部材に接着されることになる。次に、第1の層が接着された金型部材は、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第2の層のための第2の硬化性組成物と接触させ、第1の層が接着された金型部材に相補的である第3の金型部材と合わせ、これによって、第2の金型組立品を形成する。第2の金型組立品を、第2の硬化性組成物に対する硬化条件に供する。次いで、第2の金型組立品を分解することによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズが得られる。図10および図11は、上に記載されたダブルキャストモールディング法を例示している。図10を参照すると、シリコーンエラストマー10用の硬化性組成物が雌金型部材である第1の金型部材11に供給される。雄金型部材である第2の金型部材12を雌金型部材にカップリングさせる。生成した金型組立品を硬化条件下に供することによって、シリコーンエラストマー層を形成する。第1および第2の金型部材を分離して、第1の金型部材に接着しているシリコーンエラストマー層1を生成する。この場合、シリコーンヒドロゲル用の重合性組成物である第2の硬化性組成物20をシリコーンエラストマー層に供給し、第3の金型部材13を第1の金型部材にカップリングすることによって、第2の金型組立品を形成する。第2の金型組立品を硬化条件下に供して、シリコーンヒドロゲル層2を形成する。第2および第3の金型部材を分離し、ハイブリッドコンタクトレンズを取り出し、任意のポスト硬化加工ステップ、例えば、抽出および水和などに供する。図11に示されているダブルキャストモールディング法は、シリコーンヒドロゲル20用の硬化性組成物が第1の金型部材11に供給されることを除いて、図10に対して上記に記載されている方法と実質的に同じである。硬化後、生成したシリコーンヒドロゲル層2は第2の金型部材12に接着したままであり、次いで、これを、シリコーンエラストマー層用の第2の硬化性組成物20を含有する第3の金型部材14にカップリングする。
第1の金型部材の成形面は、第2の金型部材の成形面からの異なる表面エネルギーを有することによって、第1の層の、金型部材のうちの1つへの優先的な接着をもたらすことができる。例えば、第1の金型部材は、第2の金型部材の成形面より極性のある成形面を有することができる。極性の成形材料の例は当技術分野で公知である(例えば、米国特許第9,156,214号および第8,979,261号を参照されたい)。具体例では、第1および第2の金型部材は、ポリプロピレンから形成され、第1の層が接着される金型部材の成形面を酸素プラズマで処理することによって、第2の金型部材の成形面より高い極性にする。別の例では、第1および第2の金型部材はポリプロピレンから形成され、第1の層が接着される金型部材の成形面をポリビニルアルコールなどの極性材料でコーティングする。また他の例では、第1および第2の金型部材は、異なる極性を有する異なる材料から作製することができる。
以前に記載したように、一部の例では、金型部材のうちの1つは、その金型形成表面上にチャネルまたは付属物を含有することができ、これが、第2の層と相互接続する第1の層の面上に相補的付属物またはチャネルをもたらす。チャネルおよび対応する付属物は、耐剥離性結合を達成する任意の寸法または構成であってよい。1つの例では、チャネルは、約0.1mmから約1.0mmまでの直径を有する。
ハイブリッドレンズのシリコーンエラストマー層と、シリコーンヒドロゲルとの間の耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層のエラストマー膨潤性成分により形成される他の例では、シリコーンエラストマー層はその所望の形状に形成することができ、次いで、シリコーンヒドロゲル層は、シリコーンエラストマー層を重合性シリコーンヒドロゲル組成物でスプレーコーティングまたはディップコーティングなどでコーティングし、シリコーンヒドロゲルを硬化し、任意選択でシリコーンヒドロゲル層を所望の形状に旋盤加工することにより形成することができる。別の例では、シリコーンエラストマー層は、シリコーンヒドロゲル層用の重合性組成物と一緒に金型内に配置し、シリコーンヒドロゲルに対する硬化条件に供することもできる。この例では、シリコーンエラストマー層は、シリコーンヒドロゲル層がシリコーンエラストマー層の周辺で形成し、シリコーンエラストマー層を完全に包み込むように、金型組立品内に配置されてもよく、生成されるエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズが図4に示されているようにシリコーンエラストマー層の前方面と後方面の両方に接着されるシリコーンヒドロゲル層を含むと考えられ得るように配置されてもよい。
上に記載されているように、重合性ヒドロゲル組成物の1つまたは複数のエラストマー膨潤性成分は、シリコーンエラストマー層に相互貫入することによって、耐剥離性結合をもたらす相互貫入ポリマーネットワークを形成する。一部の例では、耐剥離性結合はまた共有結合を含んでもよい。シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間の共有結合は、重合性ヒドロゲル組成物中に白金触媒などの触媒、およびエラストマー膨潤性ビニル含有架橋剤を含むことにより達成することができる。1つの例では、エラストマー膨潤性ビニル含有架橋剤はジビニルシロキサンである。具体例では、ジビニルシロキサンはジビニル官能化PDMSである。他の例では、エラストマー膨潤性ビニル含有架橋剤は、単一のビニル基および異なる(すなわち非ビニル)重合性基、例えば、アクリレート基またはメタクリレート基などを含んでもよい。
上に記載された製造方法のいずれかを使用して、シリコーンエラストマー層およびシリコーンヒドロゲル層を一緒に結合させた後、ハイブリッドコンタクトレンズを洗浄することによって、シリコーンヒドロゲル層から未反応成分または部分的に反応した成分を抽出し、シリコーンヒドロゲル層を水和することができる。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに対する抽出および水和方法は当技術分野で公知である(例えば、米国特許第8,865,789号を参照されたい)。一部の例では、末端消費者により使用前にシリコーンヒドロゲル層を洗浄しなくてもよい。このような例では、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、非水和状態(乾燥)で包装することができ、末端消費者が使用の直前にレンズを人工涙溶液で湿らせることによりシリコーンヒドロゲル層を水和することができる。これは、ハイブリッドコンタクトレンズが機能的部品、例えば、長期間生理食塩水中に浸した場合使用不可能となり得る電子部品などを含む例において有利となり得る。他の例では、シリコーンヒドロゲル層を洗浄することによって、未反応の材料を取り出し、次いで、ハイブリッドコンタクトレンズの最終の包装前に乾燥させてもよい。また他の例では、シリコーンヒドロゲル層を洗浄し、ハイブリッドコンタクトレンズを水和した状態のシリコーンヒドロゲル層と共に包装する。
包装前に、ハイブリッドコンタクトレンズをさらなる加工に供することができる。例えば、シリコーンエラストマー層がコンタクトレンズの前方表面を形成する実施形態では、コンタクトレンズを、前方表面を親水性にする処理に供することができる。例えば、シリコーンエラストマー層をプラズマで処理するか、または親水性コーティングでコーティングすることによって、コンタクトレンズの前方表面をより湿らせることができる。一部の例では、シリコーンヒドロゲル層は、所望する場合、プラズマ処理または表面コーティングなどの表面処理を含むこともできる。
シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズは、本明細書ですべて「パッケージ」と呼ばれる任意の適切な容器、例えば、ブリスターパッケージ、ガラスバイアル、または他の適当な容器などに配置することができる。ハイブリッドレンズをその水和状態のシリコーンヒドロゲル層と共に包装する場合、包装溶液、例えば、リン酸塩−またはホウ酸塩−緩衝生理食塩水などを、任意選択で容器に加えることもできる。パッケージを密閉し、密閉したハイブリッドコンタクトレンズは、熱または水蒸気を含む、滅菌量の照射、例えば、オートクレーブ、γ照射、eビーム照射、紫外線照射などにより滅菌する。最終生成物は、滅菌され、包装された眼科用的に許容されるシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズである。
以下の例は、本発明のある特定の態様および利点を例示しているが、本発明はこれらにより限定されないと理解されるべきである。
(例1)
シリコーンヒドロゲルおよびシリコーンエラストマーハイブリッドコンタクトレンズを形成するためのダブルキャストモールディング
約95uLのシリコーンエラストマー(MED−6015、NuSil)を、酸素プラズマ処理したコンタクトレンズのポリプロピレン雌金型部材に供給した。未処理のポリプロピレンから作製された雄金型部材を各雌金型の上部にフィットさせて第1の金型組立品を得、100℃に設定された温度で40分間、これをオーブン内に置いた。金型組立品を開く時点では、部分的に硬化したエラストマーレンズは、雌金型部材に結合したままであった。次に、約95uLの重合性シリコーンヒドロゲル組成物を、各雌金型部材内のエラストマーレンズの上部に供給した。使用した重合性組成物は、ステンフィルコンA(stenfilcon A)、エンフィルコンA(enfilcon A)、およびコンフィルコンA(comfilcon A)を形成するために使用したものと同一組成物であった。硬化したエラストマーおよび重合性組成物を含有する雌金型部材のそれぞれと接触するように雄金型部材を配置することによって、第2の金型組立品を形成した。異なる重合性組成物のそれぞれの必要性に応じて、熱または紫外線光を使用して金型組立品を硬化した。硬化後、ハイブリッドレンズを金型から取り出し、抽出および水和に供した。抽出および水和に持ちこたえたレンズを包装し、オートクレーブした。ステンフィルコンAレンズのみが抽出、水和およびオートクレーブにも持ちこたえた。
(例2)
ヒドロゲル重合性組成物中のシリコーンエラストマーの膨潤性
ステンフィルコンAの重合性組成物が硬化中に貫入し、シリコーンエラストマーと共に相互貫入ポリマーネットワークを形成し、これによりシリコーンヒドロゲル層とシリコーンエラストマー層との間で結合を形成し、この結合が、抽出および水和中の2つの層の剥離を阻止したと仮定した。ステンフィルコンAが例1の他のヒドロゲル重合性組成物よりも著しく大きくシリコーンエラストマーに貫入するかどうか試験するために、硬化したMED6015から作製した11.5mm(直径)×100μmディスクを、ディスクの膨潤が完了するまで(15分間から24時間まで)室温で、重合性組成物のそれぞれに浸した。ディスク直径の変化を測定し、膨潤率(%)を、直径の増加率(%)として計算した。表1に示されている結果は、ステンフィルコンA重合性組成物が、他の重合性組成物よりも認識できるほど大きくMED6015を膨潤させたことを示している。
(例3)
ヒドロゲルモノマー中のシリコーンエラストマーの膨潤性
例2に記載されている同法を使用して、ステンフィルコンA重合性組成物由来のそれぞれ個々のモノマーがMED6015ディスクに貫入できるかどうかさらに試験した。エタノールおよび酢酸エチルも含めた。エタノールはMED6015を著しく膨潤しないことが知られており、酢酸エチルはシリコーンエラストマーに対して良好な溶媒である。結果が表2に示されている。X22−1622は、構造Iのシロキサンモノマー:
(I)
を指し、X22−1640は、構造IIのシロキサンモノマー(式中、m=5〜6、n=80〜90、およびp=7〜8である)を指す。
(II)
(例4)
シロキサンモノマー中のシリコーンエラストマーの膨潤性
例2に記載されている同法を使用して、追加のシロキサンモノマーがMED6015ディスクに貫入する能力を試験した。MED6015ディスクの直径の変化%が、各モノマーの平均分子量および概算のHLB値と共に表3に示されている。上記に提供されているX22−1622およびX22−1640の構造を除いた、試験した各モノマーの分子構造が以下の表に提供されている。
以前に提供されたX22−1640およびX22−1662以外の、表3に列挙されたシロキサンモノマーのそれぞれの分子構造は以下の通りである:
(III)
FMM
(IV)
TRIS
(V)
SiGMA
(VI)
MCS-M11
(VII)
MCR-M07 & MCR-M11
(VIII)
DMS-500 & DMS-700
(例5)
シリコーンヒドロゲルのシリコーンエラストマーとの架橋
例1に示されている通り、コンフィルコンA用の重合性組成物は、シリコーンエラストマー(MED6015)上にダブルキャストモールディングした場合、耐剥離性ハイブリッドコンタクトレンズを生成しなかった。しかし、発明者らは、コンフィルコンA重合性組成物に、ビニル終端ポリジビニルジメチルシロキサン(DMS−700)、白金触媒(Pt(II))、熱開始剤(Vazo)およびビニル官能化架橋剤(テトラキスジメチルシロキシシラン(TDSS))を加えることにより、シリコーンヒドロゲルがUV硬化の代わりに熱的硬化されたことを除いて、例1に記載されているダブルキャストモールディング法を使用して、シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間に耐剥離性結合を達成することができた。以下の表4の欄1は、コンフィルコンA組成物に加えた追加の成分および量(全重合性組成物の質量%)を示している。シリコーンヒドロゲル層とシリコーンエラストマー層との間で耐剥離性結合が形成されたかどうかは、表4の欄2および3に示されている。
(例6)
シリコーンの膨潤率(%)の低減がシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドレンズの変形を減少させる
約95uLのシリコーンエラストマー(MED−6015、NuSil)を酸素プラズマ処理したコンタクトレンズのポリプロピレン雌金型部材に供給した。未処理のポリプロピレンから作製された雄金型部材を、各雌金型の上部にフィットさせて、第1の金型組立品を得、100℃に設定された温度で40分間、これをオーブン内に置いた。金型組立品を開く時点では、部分的に硬化したエラストマー層は、雌金型部材に結合したままであった。次に、表5に示されている通り、配合物A、配合物B(架橋剤を増加)、または配合物C(希釈剤を添加)の約95uLの重合性組成物を各雌金型部材内のエラストマー層の上に供給した。配合物A、B、およびCの膨潤%はそれぞれ22%、8%、および−1%であった。
硬化したエラストマーおよび重合性組成物を含有する雌金型部材のそれぞれと接触させて雄金型部材を配置することによって、第2の金型組立品を形成した。金型組立品を硬化した。硬化後、ハイブリッドレンズを金型から取り出し、抽出および水和に供した。重合性シリコーンヒドロゲル配合物Bで作製したレンズは、重合性シリコーンヒドロゲル配合物Aで作製したレンズよりも、より少ない数の変形レンズを生成した。配合物Cで作製したレンズは変形していなかった。
本開示において引用されたすべての参考文献の全内容は、これらが本発明の開示と矛盾しない限り、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の他の実施形態は、本発明の明細書の考慮および本明細書で開示されている本発明の実施から、当業者に明らかとなる。本発明の明細書および例は単なる例示に過ぎないと考えられ、本発明の真の範囲および趣旨は以下の特許請求の範囲およびその同等物により示されることが意図されている。
本発明は、任意の順序および/または任意の組合せで、以下の態様/実施形態/特色を含む:
1.前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層と、シリコーンエラストマー層の後方面に接着されたシリコーンヒドロゲル層とを含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズであって、耐剥離性結合が、シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間で存在し、シリコーンヒドロゲル層が約−5%から約20%までの膨潤率(%)を有する、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズ。
2.シリコーンヒドロゲル層が、少なくとも5μm、または少なくとも10μmの中心の厚さを有する、1に記載のコンタクトレンズ。
3.シリコーンヒドロゲル層が、約−5%または0%から約10%、または15%までの膨潤率(%)を有する、1または2に記載のコンタクトレンズ。
4.耐剥離性結合が、シリコーンエラストマー層に相互貫入するシリコーンヒドロゲル層のエラストマー膨潤性成分により形成される、1から3のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
5.エラストマー膨潤性成分が、4までの親水性親油性バランス(HLB)値、または1,200ダルトン(Da)までの分子量、または4までのHLB値と1,200Daまでの分子量の両方を有する、4に記載のコンタクトレンズ。
6.耐剥離性結合が、エラストマー膨潤性成分により形成される相互貫入ポリマーネットワークを含む、4または5に記載のコンタクトレンズ。
7.耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層のビニル含有架橋剤とシリコーンエラストマー層との間の共有結合を含む、1から6のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
8.ビニル含有架橋剤が、ジビニルシロキサンを含む、7に記載のコンタクトレンズ。
9.耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層に形成された対応する付属物またはチャネルとかみ合う既定の付属物またはチャネルをシリコーンエラストマー層の後方面上に含む、1から3のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
10.耐剥離性結合がプラズマ結合を含む、1から3のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
11.シリコーンヒドロゲル層がシリコーンエラストマー層の周辺に周囲スカートを形成する、1から10のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
12.シリコーンエラストマー層がコンタクトレンズの前方表面を形成し、親水性表面を提供するように処理される、1から12のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
13.シリコーンエラストマー層が、プラズマまたは親水性コーティングで処理される、1から12のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
14.シリコーンエラストマー層に埋め込まれた、またはシリコーンエラストマー層の面に接着された物体をさらに含む、1から13のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
15.物体が可変焦点レンズまたは電子部品である、14に記載のコンタクトレンズ。
16.標準的プッシュアップ試験を使用したスリットランプ評価により決定された場合、少なくとも1、2、4または5mmだけプッシュアップすることができ、少なくとも0.1mm/s、0.2mm/s、または0.4mm/sから約2mm/s、または3mm/sまたは4mm/sまでのプッシュアップ速度リカバリー速度を有する、1から15のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
17.シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを製造する方法であって、第1の金型組立品内で第1の硬化性組成物をキャストモールディングすることによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第1の層を形成するステップであって、第1の金型組立品が、第1の層の前方面を画定する第1の金型部材と、第1の層の後方面を画定する第2の金型部材とを含むステップと、第1の金型組立品を分解することによって、第1および第2の金型部材のうちの1つのみに接着された第1の層を得るステップと、第2の金型組立品内の第2の硬化性組成物をキャストモールディングすることによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第2の層を形成するステップであって、第2の金型組立品が、第1の層が接着している金型部材および第3の金型部材を含むステップと、第2の金型組立品を分解することによって、i)前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層、ならびにii)シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間の耐剥離性結合によりシリコーンエラストマー層の後方面に接着されているシリコーンヒドロゲル層を含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを得るステップと含む、方法。
18.第1の層がシリコーンエラストマー層であり、耐剥離性結合がシリコーンエラストマー層に相互貫入するシリコーンヒドロゲル層のエラストマー膨潤性成分により形成される、17に記載の方法。
19.耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層に形成された対応する付属物またはチャネルとかみ合う既定の付属物またはチャネルをシリコーンエラストマー層の後方面上に含む、17に記載の方法。
20.シリコーンヒドロゲル層が、約−5%から約20%まで、または約0%〜約10%の正味膨潤を有する、17から19のいずれか1つに記載の方法。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕a)前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層と、
b)シリコーンエラストマー層の後方面に接着されるシリコーンヒドロゲル層と、
を含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズであって、
耐剥離性結合がシリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間に存在し、シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルが、約−5%から約20%までの膨潤率(%)を有する、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズ。
〔2〕シリコーンヒドロゲル層が、少なくとも5μmの中心の厚さを有する、前記〔1〕に記載のコンタクトレンズ。
〔3〕シリコーンヒドロゲル層が、少なくとも10μmの中心の厚さを有する、前記〔1〕に記載のコンタクトレンズ。
〔4〕シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルが、約−5%から約15%までの膨潤率(%)を有する、前記〔1〕から〔3〕のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
〔5〕耐剥離性結合が、シリコーンエラストマー層に相互貫入するシリコーンヒドロゲル層のエラストマー膨潤性成分により形成される、前記〔1〕から〔4〕のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
〔6〕エラストマー膨潤性成分が、4までの親水性親油性バランス(HLB)値、または1,200ダルトン(Da)までの分子量、または4までのHLB値と1,200Daまでの分子量の両方を有する、前記〔5〕に記載のコンタクトレンズ。
〔7〕耐剥離性結合が、エラストマー膨潤性成分により形成される相互貫入ポリマーネットワークを含む、前記〔5〕または前記〔6〕に記載のコンタクトレンズ。
〔8〕耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層のビニル含有架橋剤とシリコーンエラストマー層との間の共有結合を含む、前記〔1〕から〔7〕のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
〔9〕ビニル含有架橋剤が、ジビニルシロキサンを含む、前記〔8〕に記載のコンタクトレンズ。
〔10〕耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層内に形成された対応する付属物またはチャネルとかみ合う既定の付属物またはチャネルをシリコーンエラストマー層の後方面上に含む、前記〔1〕に記載のコンタクトレンズ。
〔11〕耐剥離性結合が、プラズマ結合を含む、前記〔1〕に記載のコンタクトレンズ。
〔12〕シリコーンヒドロゲル層が、シリコーンエラストマー層の周辺で周囲スカートを形成する、前記〔1〕から〔11〕のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
〔13〕シリコーンエラストマー層が、コンタクトレンズの前方表面を形成し、親水性表面を提供するように処理される、前記〔1〕から〔12〕のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
〔14〕シリコーンエラストマー層が、プラズマまたは親水性コーティングで処理される、前記〔13〕に記載のコンタクトレンズ。
〔15〕シリコーンエラストマー層内に埋め込まれた、またはシリコーンエラストマー層の面に接着された物体をさらに含む、前記〔1〕から〔14〕のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
〔16〕物体が可変焦点レンズである、前記〔15〕に記載のコンタクトレンズ。
〔17〕物体が電子部品である、前記〔15〕に記載のコンタクトレンズ。
〔18〕標準的プッシュアップ試験を使用してスリットランプ評価により決定された場合、少なくとも2mmプッシュアップすることができ、少なくとも0.2mm/sのプッシュアップ速度リカバリー速度を有する、前記〔1〕に記載のコンタクトレンズ。
〔19〕シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを製造する方法であって、
a)第1の硬化性組成物を第1の金型組立品内でキャストモールディングすることによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第1の層を形成するステップであって、第1の金型組立品が、第1の層の前方面を画定する第1の金型部材および第1の層の後方面を画定する第2の金型部材を含むステップと、
b)第1の金型組立品を分解することによって、第1および第2の金型部材のうちの1つのみに接着される第1の層を得るステップと、
c)第2の金型組立品内で第2の硬化性組成物をキャストモールディングすることによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第2の層を形成するステップであって、第2の金型組立品が、第1の層が接着している金型部材および第3の金型部材を含むステップと、
d)第2の金型組立品を分解することによって、i)前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層、ii)シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間の耐剥離性結合により、シリコーンエラストマー層の後方面に接着されるシリコーンヒドロゲル層を含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを得るステップと
を含む、方法。
〔20〕第1の層がシリコーンエラストマー層であり、耐剥離性結合が、シリコーンエラストマー層に相互貫入するシリコーンヒドロゲル層のエラストマー膨潤性成分により形成される、前記〔19〕に記載の方法。
〔21〕耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層に形成された対応する付属物またはチャネルとかみ合う既定の付属物またはチャネルをシリコーンエラストマー層の後方面上に含む、前記〔19〕に記載の方法。
〔22〕シリコーンヒドロゲル層のシリコーンヒドロゲルが、約−5%から約20%までの正味膨潤を有する、前記〔19〕から〔21〕のいずれか1項に記載の方法。

Claims (18)

  1. a)前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層と、
    b)シリコーンエラストマー層の後方面に接着されるシリコーンヒドロゲル層と、
    を含む、電子部品をシリコーンエラストマー層に埋め込むためのシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズであって、
    耐剥離性結合がシリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間に存在し、シリコーンヒドロゲル層が、−5%から10%未満の膨潤率(%)を有し、耐剥離性結合が、エラストマー膨潤性モノマーにより形成される相互貫入ポリマーネットワークを含前記シリコーンエラストマー層が、前記コンタクトレンズの前方表面を形成する第1の層であり、但し前記シリコーンエラストマー−ヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズがハードレンズ材料層を含まない、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズ。
  2. シリコーンヒドロゲル層が、少なくとも5μmの中心の厚さを有する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  3. シリコーンヒドロゲル層が、少なくとも10μmの中心の厚さを有する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  4. シリコーンヒドロゲル層が、−1%から5%までの膨潤率(%)を有する、請求項1から3のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
  5. シリコーンヒドロゲル層が、シリコーンエラストマーの11.5mm×100μmディスクを、エラストマー膨潤性モノマーに24時間20〜25℃で沈め、かつ前記ディスクの直径において少なくとも5%の増加を測定することによって決定された場合、少なくとも5%までシリコーンエラストマーを膨潤させることが可能なエラストマー膨潤性モノマーを含む重合性組成物を硬化することにより形成される、請求項1から4のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
  6. エラストマー膨潤性モノマーが、4までの親水性親油性バランス(HLB)値、または1,200ダルトン(Da)までの分子量、または4までのHLB値と1,200Daまでの分子量の両方を有する、請求項5に記載のコンタクトレンズ。
  7. 耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層のビニル含有架橋剤とシリコーンエラストマー層との間の共有結合を含む、請求項1から6のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
  8. ビニル含有架橋剤が、ジビニルシロキサンを含む、請求項7に記載のコンタクトレンズ。
  9. 耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層内に形成された対応する付属物またはチャネルとかみ合う既定の付属物またはチャネルをシリコーンエラストマー層の後方面上に含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  10. 耐剥離性結合が、Si−O−Si結合を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  11. シリコーンヒドロゲル層が、シリコーンエラストマー層の周辺で周囲スカートを形成する、請求項1から10のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
  12. シリコーンエラストマー層が、親水性表面を提供するように処理される、請求項1から11のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
  13. シリコーンエラストマー層が、プラズマまたは親水性コーティングで処理される、請求項12に記載のコンタクトレンズ。
  14. シリコーンエラストマー層内に埋め込まれた前記電子部品をさらに含む、請求項1から13のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
  15. プッシュアップ試験を使用してスリットランプ評価により決定された場合、少なくとも2mmプッシュアップすることができ、少なくとも0.2mm/sのプッシュアップ速度リカバリー速度を有する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  16. 電子部品をシリコーンエラストマー層に埋め込むためのシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを製造する方法であって、
    a)第1の硬化性組成物を第1の金型組立品内でキャストモールディングすることによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第1の層を形成するステップであって、第1の金型組立品が、第1の層の前方面を画定する第1の金型部材および第1の層の後方面を画定する第2の金型部材を含むステップと、
    b)第1の金型組立品を分解することによって、第1および第2の金型部材のうちの1つのみに接着される第1の層を得るステップと、
    c)第2の硬化性組成物を第2の金型組立品内でキャストモールディングすることによって、シリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズの第2の層を形成するステップであって、第2の金型組立品が、第1の層が接着している金型部材および第3の金型部材を含むステップと、
    d)第2の金型組立品を分解することによって、i)前方面および後方面を含むシリコーンエラストマー層、ii)シリコーンエラストマー層とシリコーンヒドロゲル層との間の耐剥離性結合により、シリコーンエラストマー層の後方面に接着されるシリコーンヒドロゲル層を含むシリコーンエラストマー−シリコーンヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズを得るステップと
    を含み、ここで前記シリコーンヒドロゲル層が、−5%から10%未満の膨潤率(%)を有し、耐剥離性結合が、エラストマー膨潤性モノマーにより形成される相互貫入ポリマーネットワークを含前記シリコーンエラストマー層が、前記コンタクトレンズの前方表面を形成する前記第1の層であり、但し前記シリコーンエラストマー−ヒドロゲルハイブリッドコンタクトレンズがハードレンズ材料層を含まない、方法。
  17. 耐剥離性結合が、シリコーンヒドロゲル層に形成された対応する付属物またはチャネルとかみ合う既定の付属物またはチャネルをシリコーンエラストマー層の後方面上に含む、請求項16に記載の方法。
  18. シリコーンヒドロゲル層が、−1%から5%までの膨潤率(%)を有する、請求項16又は17に記載の方法。
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