JP6764266B2 - ラチェット機構 - Google Patents

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Description

本発明は、ワンウエイクラッチとして利用されるラチェット機構、およびラチェット機構を備えた排水弁駆動装置に関するものである。
洗濯機等の排水弁駆動装置では、モータ部の駆動力を歯車等の第1回転部材、歯車等の第2回転部材、クランク部材等を経由させて排水弁を開方向に駆動し、モータ部の駆動を停止した際、排水弁は付勢部材の付勢力によって閉方向に移動する。このため、第1回転部材と第2回転部材等との間にワンウエイクラッチとしてのラチェット機構を設け、排水弁が付勢部材の付勢力によって閉方向に移動する際、ラチェット機構を空周りさせる技術が提案されている(特許文献1参照)。ラチェット機構では、例えば、図7に示すように、第1回転部材6xにラチェット部材8xを囲む周壁66xを設ける一方、周壁66xの内周面に複数の係合歯63xを設ける。また、ラチェット部材8xには、第2回転部材7xと結合された円形の本体部81xから反時計周りCCWの方向に向けて3つの係合爪80xを延在させて係合爪80xの先端部を係合歯63xに係合させる。従って、第1回転部材6xが軸線L周りに時計周りCWに回転すると、かかる回転は、ラチェット部材8xを介して第2回転部材7xに伝達される。これに対して、第2回転部材7xが軸線L周りに時計周りCWに回転した際、ラチェット部材8xでは、係合歯63xを乗り越える度に係合爪80xが径方向内側に撓むだけで、第2回転部材7xから第1回転部材6xには回転が伝達されない。
特開2011−1980号公報
図7に示すラチェット機構4xにおいて、付勢部材の付勢力によって排水弁を閉方向に移動させるときに排水弁が損傷しないように、係合爪80xが係合歯63xに乗り上げた際の摩擦力によって、出力軸にブレーキ力を加えることが好ましい。しかしながら、図7に示すラチェット機構4xでは、係合爪80xが係合歯63xを乗り越える際の摩擦力が小さい。かといって、1つの係合爪80x当たりの摩擦力を高めた構造を採用すると、係合爪80xに大きな応力が加わるため、係合爪80xに摩耗や破損が発生しやすい。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、係合爪の摩擦力を利用したブレーキ力を増大させても、係合爪に過大な応力が加わることを抑制することのできるラチェット機構および排水弁駆動装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るラチェット機構は、回転中心軸線を囲む周壁の内周面に複数の係合歯が設けられた第1回転部材と、前記第1回転部材と同軸状に配置されたラチェット部材と、を有し、前記ラチェット部材は、前記周壁の内側に、本体部と、前記本体部に繋がる根元部分から前記回転中心軸線周りの一方側に延在して先端部が前記係合歯に当接する複数の係合爪と、を備え、前記複数の係合爪は各々、前記回転中心軸線周りの一方側で隣り合う前記係合爪の前記根元部分に隙間を介して径方向外側で重なる重なり部分を有し、前記係合爪は、前記回転中心軸線から離間した位置を中心とする円弧状に延在していることを特徴とする。
本発明では、第1回転部材が回転中心軸線周りの他方側に回転した際、第1回転部材の係合歯にラチェット部材の係合爪の先端側が当接しているため、第1回転部材の回転がラチェット部材に伝達され、ラチェット部材が回転する。これに対して、ラチェット部材が回転中心軸線周りに他方側に回転した際、ラチェット部材では、係合爪を乗り越える度に係合爪が内側に撓むだけで、ラチェット部材から第1回転部材には回転が伝達されない。その際、ラチェット機構がワンウエイクラッチと機能するとともに、係合爪が係合歯に乗り上げた際の摩擦力によって、ラチェット部材に負荷が印加されるので、ラチェット部材の回転速度が低下する。ここで、複数の係合爪は各々、回転中心軸線周りの一方側で隣り合う係合爪の根元部分に隙間を介して径方向外側で重なる重なり部分を有するまで、係合爪同士の間隔が狭く設定されているので、係合爪の数を増やすことができる。従って、1つの係合爪に加わる応力を低減することができるので、係合爪に摩耗や破損が発生しにくい。それ故、ラチェット機構の耐久性を向上することができる。なお、上記の作用効果は、ラチェット機構を、ラチェット部材の回転を第1回転部材に伝達するようなワンウエイクラッチとして用いた場合でも同様である。また、かかる態様によれば、係合爪が撓んだ際、係合爪は、回転中心軸線周りの一方側に位置する係合爪の根元部分と接触しにくい。
本発明において、前記第1回転部材と同軸状に配置された第2回転部材を有し、前記ラチェット部材は、前記本体部に前記第2回転部材との結合部を有している態様を採用することができる。
本発明において、前記係合爪は前記根元部分から前記回転中心軸線周りの一方側に延在している態様を採用することができる。かかる態様によれば、ラチェット部材の外径を拡大しなくても、複数の係合爪が各々、回転中心軸線周りの一方側で隣り合う係合爪の根元部分に隙間を介して径方向外側で重なる重なり部分を有するまで、係合爪同士の間隔を狭くすることができる。従って、係合爪の数を増やすのに適している。
本発明において、前記係合爪は、4つ、5つあるいは6つ設けられている態様を採用することができる。
本発明において、前記根元部分の周方向の寸法が、前記係合爪の前記根元部分より先端側に位置する部分の径方向の寸法より大である態様を採用することができる。かかる態様によれば、係合爪の根元部分の強度を大とすることができるとともに、係合爪を撓みやすくすることができる。
本発明では、第1回転部材が回転中心軸線周りの他方側に回転した際、第1回転部材の係合歯にラチェット部材の係合爪の先端側が当接しているため、第1回転部材の回転がラチェット部材に伝達され、ラチェット部材が回転する。これに対して、ラチェット部材が回転中心軸線周りに他方側に回転した際、ラチェット部材では、係合爪を乗り越える度に
係合爪が内側に撓むだけで、ラチェット部材から第1回転部材には回転が伝達されない。その際、ラチェット機構がワンウエイクラッチと機能するとともに、係合爪が係合歯に乗り上げた際の摩擦力によって、ラチェット部材に負荷が印加されるので、ラチェット部材の回転速度が低下する。ここで、複数の係合爪は各々、回転中心軸線周りの一方側で隣り合う係合爪の根元部分に隙間を介して径方向外側で重なる重なり部分を有するまで、係合爪同士の間隔が狭く設定されているので、係合爪の数を増やすことができる。従って、1つの係合爪に加わる応力を低減することができるので、係合爪に摩耗や破損が発生しにくい。それ故、ラチェット機構の耐久性を向上することができる。
本発明を適用した排水弁駆動装置の外観を示す斜視図である。 本発明を適用した排水弁駆動装置の分解斜視図である。 本発明を適用したラチェット機構を軸線方向の一方側からみた斜視図である。 本発明を適用したラチェット機構の全体を示す説明図である。 本発明を適用したラチェット機構のラチェット部材の説明図である。 本発明を適用したラチェット機構の耐久性試験結果を示すグラフである。 本発明の参考例に係るラチェット機構の説明図である。
図面を参照して、本発明を適用したラチェット機構を備えた駆動装置を説明する。以下の説明では、駆動装置を、被駆動部材としての排水弁を開方向および閉方向に駆動する排水弁駆動装置として構成した例を中心に説明する。なお、以下の説明において、本発明の回転中心軸線周りの一方側は、軸線L周りの反時計周りCCWに相当し、回転中心軸線周りの他方側は、軸線L周りの時計周りCWに相当する。
(全体構成)
図1は、本発明を適用した排水弁駆動装置100の外観を示す斜視図である。図2は、本発明を適用した排水弁駆動装置100の分解斜視図である。
図1および図2において、本発明を適用した排水弁駆動装置100は、下ケース31および上ケース32からなるケース体30を備え、上ケース32に形成された開口部320からクランク部材10が突出している。下ケース31と上ケース32との間には支持板33が配置されている。下ケース31には、駆動源としてのモータ部1aが配置され、かかるモータ部1aの回転力は、輪列2を介してクランク部材10に伝達される。輪列2は、モータ部1aの回転軸1bに取り付けられたピニオン(図示せず)から第1歯車21、第2歯車22、第3歯車23、第4歯車24および第5歯車25をこの順に備えており、第5歯車25は、ネジ29によってクランク部材10と連結されている。
クランク部材10は、円筒状胴部17と、その上端側に設けられた円盤部18と、円盤部18の外周から上方に突出したロッド係合歯19とを備えている。ロッド係合歯19は、クランク部材10の回転中心軸線からずれた位置にあり、図1に一点鎖線で示すように、ロッド20が係合している。円筒状胴部17は、下端側の外周面にカム部16を備えている。カム部16は、図2に示すスイッチ5の可動接片51が接触した状態となっており、クランク部材10が回転することにより、スイッチ5をオンまたはオフさせる。かかるスイッチ5は、クランク部材10の回転位置の検出に用いられる。
排水弁駆動装置100では、クランク部材10が第5歯車25の回転を受けて軸線L10周りに回転することにより、ロッド係合歯19に係合しているロッド20に直線的な往復運動を行わせる。ロッド20の他端側には弁機構(図示せず)が存在し、ロッド20の直線的な往復運動により、排水弁110に開閉動作を行なわせる。
排水弁110には、付勢部材(図示せず)によって、全閉状態に復帰しようとする付勢力(図1に矢印Fで示す)が常時加わっている。この排水弁110を開動作させる際は、その全閉状態に復帰しようとする力に抗してロッド20が排水弁110を引っ張るようにして、図1の矢印X1方向に動作する。逆に、全開状態にある排水弁110を全閉状態とする際は、ロッド20は全閉状態に復帰しようとする付勢力を受けて図1の矢印X2方向に動作する。
このように構成した排水弁駆動装置100において、図2に示す第2歯車22には、図3、図4および図5を参照して後述するラチェット機構4が構成されている。
(ラチェット機構の構成)
図3は、本発明を適用したラチェット機構4を軸線L方向の一方側からみた斜視図であり、図3(a)、(b)は、ラチェット機構4全体の斜視図、およびラチェット機構4の分解斜視図である。図4は、本発明を適用したラチェット機構4の全体を示す説明図であり、図4(a)、(b)は、ラチェット機構4の平面図、および側面図である。図5は、本発明を適用したラチェット機構4のラチェット部材8の説明図であり、図5(a)、(b)は、ラチェット部材8の平面図、および一部を切り欠いて示す部分断面図である。
図3、図4および図5に示すように、ラチェット機構4は、支軸41の軸線L(回転中心軸線)周りに回転可能な第1回転部材6と、第1回転部材6と同軸状に設けられたラチェット部材8とを有している。また、ラチェット機構4は、第1回転部材6およびラチェット部材8と同軸状に配置された第2回転部材7を有しており、ラチェット部材8と第2回転部材7とは一体に回転する。
第1回転部材6は、外周部に歯車61が形成された円板部65と、円板部65から軸線L方向の一方側L1に突出した円筒状の周壁66と、円板部65から軸線L方向の他方側L2に突出した円筒部67とを備えている。円板部65、周壁66および円筒部67は同軸状であり、円筒部67は、円板部65の中央で円形の穴69として開口している。
周壁66の内周面には、周方向に三角歯状の複数の係合歯63が等角度間隔に複数形成されている。複数の係合歯63は各々、頂部630から時計周りCWの側に設けられた第1斜面631と、頂部630から反時計周りCCWの側に設けられた第2斜面632とを有している。第2斜面632の傾きは、第1斜面631の傾きより緩やかであり、第1斜面631は、急峻である。
第2回転部材7は、外周部に歯車71が形成された胴部75と、胴部75の中心から軸線L方向の一方側L1に突出した第1軸部76と、胴部75から軸線L方向の他方側L2に突出した第2軸部77とを備えており、胴部75、第1軸部76および第2軸部77は同軸状である。第2回転部材7は、第1軸部76、胴部75および第2軸部77を軸線L方向に貫通する軸穴72が形成されており、軸穴72には支軸41が嵌っている。従って、第2回転部材7は支軸41によって軸線L周りに回転可能に支持されている。
また、第1回転部材6は、円筒部67が第1回転部材7に第1軸部76に嵌ることによって、第1軸部76によって軸線L周りに回転可能に支持されている。この状態で、第1軸部76は、第2回転部材6の円板部65から軸線L方向の一方側L1に突出している。
(ラチェット部材8の構成)
第1回転部材6に対して第2回転部材7とは反対側には、第1回転部材6の周壁66の内側にラチェット部材8が設けられている。ラチェット部材8は樹脂製である。ラチェッ
ト部材8は、第2回転部材7と結合する円盤状の本体部81と、本体部81に繋がる根元部分801から反時計周りCCWの方向に延在する複数の係合爪80を有しており、複数の係合爪80の先端部802は各々、係合歯63に時計周りCWの側から当接している。本体部81では、軸線L方向の一方側L1の端面810に、環状のリブ811が形成されている。本形態において、係合爪80は、軸線Lを中心に等角度間隔に形成されている。本形態において、係合爪80は、軸線Lを中心に90°の等角度間隔に4つ形成されている。
第2回転部材7とラチェット部材8の本体部81とは、第1回転部材6の円筒部67を貫通する第2回転部材7の第1軸部76を介して結合されている。より具体的には、ラチェット部材8において、本体部81の中央には、第2回転部材7との結合部としての長穴818が形成されている一方、第2回転部材7の第1軸部76の軸線L方向の一方側L1の端部760は、長穴818に嵌る断面長円形状になっている。
図5(a)に示すように、ラチェット部材8において、複数の係合爪80は各々、反時計周りCCWの側で隣り合う係合爪80の根元部分801に隙間Gを介して径方向外側で重なる重なり部分803を有している。より具体的には、軸線Lと根元部分801の周方向の端部とを結ぶ仮想の直線La、Lbを描いたとき、係合爪80のうち、直線La、Lbの間に位置する部分が、根元部分801に隙間Gを介して径方向外側で重なる重なり部分803である。
ここで、係合爪80は根元部分801から軸線L周りの反時計周りCCWの側に延在している
また、係合爪80は、軸線Lから離間した位置を中心Oとする円弧状に延在しており、係合爪80の曲率は、係合爪80の延在方向で一定である。また、係合爪80において、根元部分801から先端部802付近までの径方向の寸法Wbは一定である、このため、係合爪80の内周端面806は、軸線Lから離間した位置を中心Oに一定の曲率半径を有する円弧状に延在し、内周端面806の曲率は、内周端面806の延在方向で一定である。また、係合爪80の外周端面807も、軸線Lから離間した位置を中心Oに一定の曲率半径を有する円弧状に延在し、外周端面807の曲率は、外周端面807の延在方向で一定である。また、係合爪80は、根元部分801の周方向の寸法Waが、係合爪80の根元部分801より先端側に位置する部分の径方向の寸法Wbより大である。
(動作)
このように構成した排水弁駆動装置100において、ラチェット機構4では、モータ部1aから伝達された回転駆動力によって、第1回転部材6が時計周りCWに回転すると、第1回転部材6の係合歯63とラチェット部材8の係合爪80とが係合するため、第1回転部材6の時計周りCWの回転がラチェット部材8を介して第2回転部材7に伝達される。かかる回転は、第3歯車23から第4歯車24および第5歯車25を介して、図1に示すクランク部材10に伝達され、クランク部材10が軸線L10周りの一方側R10に回転すると、ロッド20を介して排水弁110が開方向に駆動される。
これに対して、モータ部1aの回転が停止すると、排水弁110に印加された閉方向の付勢力によって、クランク部材10が軸線L10周りの一方側R10に回転し、かかる回転が第5歯車25、第4歯車24および第3歯車23を介して第2回転部材7に伝達される。但し、その際の第2回転部材7の回転方向は、時計周りCW(他方側)であり、第1
回転部材6の係合歯63とラチェット部材8の係合爪80との係合が解除される方向である。従って、ラチェット部材8と第2回転部材7とが時計周りCW(他方側)に回転するが、係合爪80は、係合歯63を乗り越えるように撓むため、第1回転部材6は回転しない。それ故、排水弁の閉方向の移動が妨げられない。
また、ラチェット機構4において、係合爪80が係合歯63に乗り上げた際の摩擦力によって、第2回転部材7にはブレーキ力が加わるので、排水弁110にブレーキ力が加わる。従って、排水弁110に損傷が発生しにくい。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のラチェット機構4では、ワンウエイクラッチとして機能するとともに、係合爪80が係合歯63に乗り上げた際の摩擦力によって、ブレーキ力を発生させる。ここで、複数の係合爪80は各々、軸線L周りの反時計周りCCW(一方側)で隣り合う係合爪80の根元部分801に隙間Gを介して径方向外側で重なる重なり部分803を有するまで、係合爪80同士の間隔を狭くしてある。従って、図7に示す構成に比して、係合爪80の数を増やすことができる。例えば、図7に示す構成では、係合爪80の数が3つであったが、本形態では、係合爪80の数が4つである。それ故、第2回転部材7に大きな負荷が印加することができるので、第2回転部材7の回転速度をより低下させることができる。この場合でも、係合爪80の数を増やしたため、1つの係合爪80に加わる応力を低減することができる。従って、係合爪80に摩耗や破損が発生しにくいので、ラチェット機構4の耐久性を向上することができる。
例えば、排水弁110が付勢部材の付勢力によって開状態から閉状態に戻るまでの時間についての耐久性試験を行ったところ、図6に示す結果が得られた。図6は、本発明を適用したラチェット機構4の耐久性試験結果を示すグラフである。なお、図6には、本発明を適用したラチェット機構4の耐久性試験結果を実線Aで示し、図7を参照して説明した参考例に係るラチェット機構4xの耐久性試験結果を実線Bで示してある。
図7からわかるように、本発明を適用したラチェット機構4は、参考例に係るラチェット機構4xに比較して、初期段階および耐久試験中のいずれにおいても、排水弁110が開状態から閉状態に戻るまでの時間が長く、大きなブレーキ力が得られる。また、本発明を適用したラチェット機構4は、参考例に係るラチェット機構4xに比較して、耐久試験中で摩擦力の変化(排水弁110が開状態から閉状態に戻るまでの時間Mの変化)が小さいことが確認できた。
また、本形態では、図7に示す構成と違って、係合爪80は、根元部分801から軸線L周りの反時計周りCCW(一方側)に延在している。このため、ラチェット部材8の外径を拡大しなくても、複数の係合爪80が各々、軸線L周りの反時計周りCCW(一方側)で隣り合う係合爪80の根元部分801に隙間Gを介して径方向外側で重なる重なり部分803を有するまで、係合爪80同士の間隔を狭くすることができる。それ故、係合爪80の数を増やすことができる。
また、係合爪80の根元部分801の周方向の寸法Waが、係合爪80の根元部分801より先端側に位置する部分の径方向の寸法Wbより大である。このため、係合爪80の根元部分801の強度を大とすることができるとともに、係合爪80を撓みやすくすることができる。
また、係合爪80は、軸線Lから離間した位置を中心Oとする円弧状に延在しており、係合爪80の曲率は、係合爪80の延在方向で一定である。このため、係合爪80の周方向の強度を大とすることができるとともに、係合爪80を径方向に撓みやすくすることが
できる。
また、係合爪80は、軸線Lから離間した位置を中心Oとする円弧状に延在しているため、係合爪80が撓んだ際、係合爪80は、反時計周りCCWの側に位置する係合爪80の根元部分801と接触しにくい。
また、本形態では、本体部81に環状のリブ811が設けられている。このため、ラチェット部材8に軸線L方向の一方側L1から支持板33が接する場合でも、本体部81と支持板33との間に余計な摩擦が発生しにくい。また、本体部81と周壁66との間に係合爪80を配置するのに十分なスペースを確保することを目的に、本体部81の外径を、図7に示す本体部81xより小さくした場合でも、本体部81の強度を高めることができる。
(別の実施の形態)
上記実施の形態では、係合爪80が周方向で等角度間隔に形成されていたが、係合爪80が周方向で不等角度間隔に形成されていてもよい。例えば、4つの係合爪80の根元部分801の角度間隔が75°、85°、95°、105°になっている態様を採用してもよい。この場合でも、係合爪80の長さを異ならせれば、複数の係合爪80が各々、軸線L周りの反時計周りCCW(一方側)で隣り合う係合爪80の根元部分801に隙間Gを介して径方向外側で重なる重なり部分803を有するまで、係合爪80同士の間隔を狭くすることができる。従って、係合爪80の数を増やすことができる。また、複数の係合爪80が衝突音を発生するタイミングがずれるので、係合爪80を増やしても、衝突音の大きさを低減することができる。
(他の実施の形態)
上記実施形態では、排水弁駆動装置100および排水弁駆動装置100のラチェット機構4に本発明を適用したが、一方側に付勢された被モータ部材を駆動する駆動装置であれば、排水弁駆動装置以外の駆動装置本発明を適用してもよい。
上記実施形態では、モータ部1aからの回転が第2回転部材7から第1回転部材6に伝達される構成になっていたが、モータ部1aからの回転が第1回転部材6から第2回転部材7に伝達される構成としてもよい。
上記実施形態では、第2回転部材7とは別体のラチェット部材8に係合爪80が構成されていたが、第2回転部材7とラチェット部材8とが一体のラチェット部材として構成されていてもよい。
上記実施形態では、係合爪80が4つの例を示したが、係合爪80の数は4つ以外であってもよい。例えば、係合爪80の数は3つ、5つあるいは6つであってもよい。
1a…モータ部、1b…回転軸、2…輪列、4…ラチェット機構,6…第1回転部材、7…第2回転部材、8…ラチェット部材、10…クランク部材、22…第2歯車、30…ケース体、41…支軸、63…係合歯、66…周壁、80…係合爪、81…本体部、100…排水弁駆動装置、110…排水弁、801…根元部分、802…先端部、803…重なり部分、806…内周端面、807…外周端面、811…リブ、818…長穴(結合部)、L…軸線(回転中心軸線)、O…中心

Claims (5)

  1. 回転中心軸線を囲む周壁の内周面に複数の係合歯が設けられた第1回転部材と、
    前記第1回転部材と同軸状に配置されたラチェット部材と、
    を有し、
    前記ラチェット部材は、前記周壁の内側に、本体部と、前記本体部に繋がる根元部分から前記回転中心軸線周りの一方側に延在して先端部が前記係合歯に当接する複数の係合爪と、を備え、
    前記複数の係合爪は各々、前記回転中心軸線周りの一方側で隣り合う前記係合爪の前記根元部分に隙間を介して径方向外側で重なる重なり部分を有し
    前記係合爪は、前記回転中心軸線から離間した位置を中心とする円弧状に延在していることを特徴とするラチェット機構。
  2. 前記第1回転部材と同軸状に配置された第2回転部材を有し、
    前記ラチェット部材は、前記本体部に前記第2回転部材との結合部を有していることを特徴とする請求項1に記載のラチェット機構。
  3. 前記係合爪は前記根元部分から前記回転中心軸線周りの一方側に延在していることを特徴とする請求項1または2に記載のラチェット機構。
  4. 前記係合爪は、4つ、5つあるいは6つ設けられていることを特徴とする請求項1からまでの何れか一項に記載のラチェット機構。
  5. 前記根元部分の周方向の寸法が、前記係合爪の前記根元部分より先端側に位置する部分の径方向の寸法より大であることを特徴とする請求項1からまでの何れか一項に記載のラチェット機構。
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