JP6754166B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
なお、本明細書において化粧料なる文言は、所謂化粧料のほかに医薬部外品までも含む広義で用いる。
本発明で用いる抽出素材は、バラ科バラ属のダマスクバラ(Rosa damascena)であって、ダマスクバラであれば、どのような品種(交配種、亜種も含む)であってよい。
バラ科バラ属のダマスクローズの花弁を乾燥し、乾燥物15gに精製水を225g添加し4℃で浸漬した後、1,3−ブチレングリコールを225g添加した。これを4℃で抽出を行った後ろ過し、褐色透明のダマスクローズ花抽出物溶液382gを得た(固形分濃度0.94%)。
バラ科バラ属のダマスクローズの全草を乾燥し、乾燥物15gに精製水を225g添加し4℃で浸漬した後、1,3−ブチレングリコールを225g添加した。これを4℃で抽出を行った後ろ過し、褐色透明のダマスクローズ全草抽出物溶液346gを得た(固形分濃度0.69%)。
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分] 部
製造例1の抽出物溶液 5.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して化粧水を得た。
処方例1のB成分に含まれる製造例1の抽出物溶液に代えて、製造例2の抽出物溶液5.0部を用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
[B成分] 部
製造例1の抽出物溶液 3.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料
適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
処方例3のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてトラネキサム酸2.0部を用いるほかは処方例3と同様にして乳液を得た。
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
[B成分] 部
製造例1の抽出物溶液 5.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
アルブチン 3.0
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[成分] 部
製造例2の抽出物溶液 10.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
香料 適量
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを得た。
[成分] 部
エタノール 2.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
ヒアルロン酸 0.1
製造例1の抽出物溶液 5.0
クエン酸 0.3
クエン酸ナトリウム 0.6
精製水 全量が100部となる量
精製水にヒアルロン酸を溶解させた後、残りの原料を順次加えて攪拌溶解させ、透明のエッセンスを得た。
処方例7の成分中製造例1の抽出物溶液に代えて製造例2の抽出物溶液5.0部を用いるほかは処方例7と同様にしてエッセンスを得た。
[A成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
[B成分] 部
製造例1の抽出物溶液 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分] 部
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ加温した後混合攪拌した。これを再加温し、上記のC成分を添加して型に流し込み、室温になるまで攪拌してリキッドファンデーションを得た。
[A成分] 部
N−ラウロイルメチルアラニンナトリウム 25.0
ヤシ油脂肪酸カリウム液(40%) 26.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
メチルパラベン 0.1
[B成分] 部
製造例2の抽出物溶液 5.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してボディシャンプーを得た。
本発明に係る製造例1の抽出物の表皮細胞内カタラーゼ活性亢進効果をカタラーゼの基質である過酸化水素の消去能により評価した。
<実験方法>
(イ)培養細胞からのカタラーゼ活性測定用試験液(粗酵素液)の調整
正常ヒト表皮角化細胞を増殖添加剤含有HuMedia-KG2(登録商標)(クラボウ社製)にて1.2×105個/mLに調製し、6穴マイクロプレートに1mLを播種して、5%炭酸ガス、飽和水蒸気下、37℃で培養した。24時間培養後、さらに、製造例1の抽出物溶液を含む培養液(試料溶液)を添加して48時間培養した。ここで、試料溶液としては、その全量に対する製造例1の抽出物溶液の終濃度(溶液としての濃度)がそれぞれ0.5%,1.0%となるように調製した2種の濃度のものを使用した。また、製造例1の抽出物溶液に代えて50%1,3−ブチレングリコールを含んだ培養液を追添加した試験区をcontrol区として設定した。ここで、コントロール(control)区の1,3−ブチレングリコールの濃度は、追添加する培養液の全量に対して溶液として終濃度が1%となるように調製した。48時間後、それぞれの試験区の細胞培養上清を除去し0.1%トリトン(Triton)X−100を含むトリス-塩酸緩衝液(pH7.8)を用いて細胞を破砕した。それぞれの細胞破砕液の蛋白質量を測定し、すべての細胞破砕液の蛋白質含量が一定になるように希釈調整したものを試料の粗酵素液とした。
(ロ)カタラーゼ活性の測定
基質として20mM過酸化水素を含むトリス−塩酸緩衝液(pH7.8)3mLに対し、各粗酵素液100μLを添加し、直ちに240nmにおける吸光度(V0)を測定した。室温で20分静置後、同様に240nmにおける吸光度(V1)を測定し、20分間の240nmにおける吸光度の変化量から算出した値(V0−V1)をカタラーゼによる過酸化水素消去量とした。また、カタラーゼ活性の測定が正常に機能しているかを確認するために、粗酵素液の代わりに陽性対照としてカタラーゼ(終濃度50u/mL)を添加した場合についても、同様の試験を行った。
<実験方法>
0.5Mリノール酸エタノール1.0mL、0.2Mリン酸緩衝液(pH7.0)10mLおよびエタノール9.0mLを混合し、充分撹拌した。この混合液に製造例1の抽出物溶液5.0mLを加えて充分撹拌し、試料溶液を調製した。ここで、試料溶液としては、その全量に対する製造例1の抽出物溶液の終濃度(溶液としての濃度)がそれぞれ0.5%,1.0%となるように調製した2種の濃度のものを使用した。この試料溶液の調製直後のものと40℃の恒温槽中て4日間放置したものに対して、それぞれ0.1mL、75%エタノール4.7mL、30%チオシアン酸アンモニウム溶液0.1mL、及び0.02M塩化第一鉄の3.5%塩酸溶液0.1mLを加えて充分に混合撹拌したのち、3分後の波長500nmにおける吸光度を測定した。また。コントロールとして1,3−ブチレングリコールの1%水溶液についても同様の試験を行い、本試験系での過酸化脂質生成量を、コントロールを100とした場合の相対値で表した。
<実験方法>
DPPH2.4部をエタノール20部に溶解し、これに精製水20部を加えてDPPH溶液を調製した。このDPPH溶液24部に対して、18v/v%エタノール溶液を19.2部、2M酢酸-酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)を4.8部加えて、DPPH添加溶液として調製した。また、抽出液そのものの色調が試験に及ぼす影響を差し引くため、DPPH溶液の代わりに50v/v%エタノール溶液を用いて、18v/v%エタノール溶液と2M酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液を混合した液を対照液とした。次に、製造例1の抽出物溶液を精製水で希釈して試料溶液を調製した。ここで、試料溶液としては、その全量に対する製造例1の抽出物溶液の終濃度(溶液としての濃度)がそれぞれ0.5%,1.0%となるように調製した2種の濃度のものを使用した。この試料溶液とDPPH添加溶液又は対照液とを1:3の割合で混合し、室温で10分静置後、各試験溶液をDPPH添加溶液と混合した場合の550nmにおける吸光度と、同じく各試験溶液を対照液と混合した場合の550nmにおける吸光度との差を測定し、DPPHラジカルの残存量を確認した。また、同時にコントロールとして製造例1の抽出物溶液の代わりに、50%1,3-ブチレングリコール水溶液を用いて上記と同様の操作を行い、ここに得られる DPPHラジカル残存率に対する各試料添加時のDPPHラジカル残存率の相対値を求めた。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として水溶性ビタミンE(終濃度25μM)を添加した場合についても、同様の試験を行った。
本発明に係るダマスクバラの抽出物の抗炎症効果を細胞の脱顆粒抑制試験により評価した。ここで、皮膚細胞は、外的要因(紫外線や化学物質)の影響を受けると抗原が発生し、この抗原が抗塩基球やマスト細胞の脱顆粒(ヒスタミン、セロトニン及び好酸球遊走因子等の放出)に関与していることが知られている。この脱顆粒は皮膚の炎症やアレルギーの発症に関与することも知られていることから、本発明においては抗炎症効果を抗塩基球の脱顆粒抑制試験により評価した。
ラット好塩基球白血病細胞(RBL-2H3)を、10%NCS含有イーグル最少必須培地に懸濁して96穴プレートに1×105個ずつ播種し、37℃で24時間培養した。コンフルエントになった細胞をリリーシング緩衝液(releasing buffer) [117mM NaCl,5.4mM KCl,2.0mM CaCl,0.8mM MgSO,5.6mM
D-グルコース,25mM HEPES(2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルフォン酸),1mg/mL
BSA/pH7.7]の200μL/ウェル(well)を用いて洗浄した後、リリーシング緩衝液に製造例1の抽出物溶液を添加した試料溶液を調製した。この試料溶液をそれぞれウェルに添加し、さらに脱顆粒を誘導するため、200μg/mLの化合物48/80(compound48/80)/リリーシング緩衝液の100μLをさらに添加して、37℃で1時間インキュベートした。ここで、試料溶液としては、その全量に対する製造例1の抽出物溶液の終濃度(溶液としての濃度)が1.0%となるように調製した濃度のものを使用した。また、比較のため、製造例1の抽出物溶液の代わりに50%1,3−ブチレングリコール水溶液を含むリリーシング緩衝液を添加した試験区を二つ設け、一方の試験区(ブランク)にはリリーシング緩衝液のみを、他方の試験区(コントロール)には上記と同様の脱顆粒用の化合物48/80/リリーシング緩衝液溶液をそれぞれ100μL添加して、37℃で1時間インキュベートした。さらに、脱顆粒抑制効果を有することが公知の甜茶エキス(溶液として終濃度が5%に調製されたエキス)を陽性対照とした。脱顆粒誘導後、細胞外に遊離したβ−ヘキソサミニダーゼの酵素活性を測定するために細胞上清50μLを別の96穴マイクロプレートに分取した。β−ヘキソサミニダーゼ活性の測定は次のように行った。すなわち、別プレートに取った各細胞上清50μLに基質として5mM p−ニトロフェニル−2−アセタミド-2-デオキシ-β-グルコピラノシド(p-Nitrophenyl-2-acetamide-2-deoxy-β-D-glucopyranoside)を50μL加え、37℃のCO2インキュベーター内で30分間反応させた。その後100μLの0.2Mグリシン緩衝液 (glycinebuffer)(pH10.7)を加えて反応を停止し、吸光プレートリーダー(BIO RAD社製:Model 680)で415nmの吸光度を測定し、β−ヘキソサミニダーゼ活性の指標とした。
本発明に係るダマスクバラの抽出物の抗炎症効果をPEG2の生成抑制試験により評価した。ここで、PGE2は、皮膚の炎症を惹起する炎症性のケミカルメディエーターであって、紫外線や化学物質等の外的要因によりダメージを受けた皮膚細胞内で分泌される物質である。よって、本発明においては、このPGE2の生成抑制効果試験により、抗炎症効果を評価した。
ウサキ角膜由来細胞(SIRC)を、10%FBS含有イーグル最少必須培地に懸濁して96穴プレートに5.0×103個ずつ播種し、37℃で3日間培養した後、その培養液に製造例1の抽出物溶液(試料溶液)を添加して、さらに24時間培養した。ここで、製造例1の抽出物溶液は、上記培養液全量に対する溶液としての終濃度が0.2%又は0.5%の濃度となるように添加した。また、試料溶液の代わりに50%1,3-ブチレングリコール水溶液を添加し24時間培養したものコントロールとした。次に培養器の底面から100mJ/cm2の紫外線B波を照射し、さらに2日間培養後、培養上清に分泌されたPGE2の量を、PGE2測定キット(カイマンケイミカル社製)を用いて測定した。また、試料溶液の代わりに陽性対照としてインドメタシン10μMを用いた場合のPGE2の量も同様に測定した。また、試料溶液の代わりに50%1,3-ブチレングリコール水溶液を添加し24時間培養後、紫外線を照射しない対照区についてもPGE2の量を測定した。
<実験方法>
マックイルベイン緩衝液(pH6.8)を用いて125U/mLのチロシナーゼ酵素液を調製した。次に、製造例1の抽出物溶液を精製水により調製した試料溶液を96ウェルマイクロプレートに100μL/ウェルずつ添加した。ここで、試料溶液としては、その全量に対する製造例1の抽出物溶液の終濃度(溶液としての濃度)がそれぞれ0.5%,1.0%となるように調製した2種の濃度のものを使用した。次に、0.03%L−チロシン溶液を同じく100μL/ウェルずつ添加し、十分に混合した。これに上記チロシナーゼ酵素液を100μL/ウェルずつ添加して十分に混合し、室温で10分間静置した。そして、波長490nmにおける反応溶液の吸光値を測定した。また、製造例1の抽出物溶液の代わりに50%1,3−ブチレングリコール水溶液を用いて同様に操作したものをコントロールとし、チロシナーゼ活性率を、コントロールの吸光値を100としたときの相対値により求めた。
本発明に係る製造例1のダマスクバラの抽出物のチロシナーゼ活性抑制効果をさらに細胞を用いて評価した。
B16マウスメラノーマ細胞を、96穴マイクロプレートに4×103個/穴播種し、10%FBS含有RPMI中、37℃、5%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、製造例1の抽出物溶液を10%FBS含有イーグルMEMにより希釈した試料溶液を追添加し、同条件で2日間培養した。ここで、試料溶液としては、その全量に対する製造例1の抽出物溶液の終濃度(溶液としての濃度)がそれぞれ0.5%,1.0%となるように調製した2種の濃度のものを使用した。培養終了後、培養液を除去し、0.3mg/mLのMTT溶液を添加するか、又は、界面活性剤 (Triton X-100)と5mMのLドーパ溶液を添加して37℃で反応を行った後、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用い、波長570−630nmで MTT値を、波長490nmでドーパ値をそれぞれ測定した。なお、比較のため、製造例1の抽出物溶液に代えて、50%1,3−ブチレングリコール水溶液1%添加の場合(対照)及びコウジ酸の添加の場合(陽性対照) についても同様の試験を行った。本発明においてはチロシナーゼ活性率及びMTT活性率を、それぞれコントロールの値を100としたときの相対値で求めた。
[表1]
表1に示すように、本発明1に係る製造例1のダマスクバラの抽出物は、細胞に対する刺激性を有することなく、かつ、濃度依存的に格段にすぐれた細胞内チロシナーゼ活性抑制効果を示すことが明らかとなった。また、陽性対照であるコウジ酸も同様の効果を示したことから、本試験系が正常に行われたことも確認された。
本試験においては、本発明に係るダマスクバラ抽出物による、正常ヒト表皮細胞の遺伝子発現に与える影響について評価するため、以下の通り試験を行った。
[試験方法]
正常ヒト表皮細胞を増殖添加剤含有HuMediaKG2[クラボウ社製]にて6×105個/mLに調製し、φ6cmシャーレに1mLを播種して、5%CO2、飽和水蒸気下、37℃で培養した。24時間培養後、さらに、製造例1のダマスクバラ抽出物を含んだ培養液(培養液全量に対して溶液として終濃度が1.0%となるように当該抽出物を添加したもの)を添加して培養した。また、比較対照として、製造例1のダマスクバラ抽出物に代えて、50%1,3−ブチレングリコール溶液のみを含んだ培養液(培養液全量に対する50%1,3−ブチレングリコールの終濃度を1.0%に調整したもの)を添加した試験区(コントロール区)を設定した。24時間培養後、それぞれの試験区の細胞をTrizol試薬(Invitrogen社製)1mLで回収した。回収した細胞に対してクロロホルム(和光純薬工業社製)200μL添加して撹拌混合し遠心分離機(TOMY社製/MX-160)で15,000rpm、4℃の条件下で15分間遠心分離した後、水層のみを400μL分取した。回収した水層にイソプロパノール(和光純薬工業社製)500μLを添加して撹拌混合し、15,000rpm、4℃の条件下で15分間遠心分離してtotalRNAの沈殿物を得た。totalRNAに75%エタノールを1mL添加して撹拌して洗浄し、15,000rpm、4℃条件下で15分間遠心分離して沈殿を回収した。回収したtotal RNAを所定のキット(PrimeScript RT reagent Kit
with gDNA Eraser (Perfect Real Time)(タカラバイオ社製))を用いて逆転写反応し、cDNAを合成した。合成したcDNAをサンプルとして、Thermal Cycler Dice(登録商標)Real Time System
Single(タカラバイオ社製)、及びSYBR(登録商標)Premix Ex TaqTM II(Perfect
Real Time)[タカラバイオ社製]を用いて、各種遺伝子の発現と、内部標準物質G3PDH遺伝子の発現の検出を行った。ここで、G3PDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)は、ハウスキーピング遺伝子(多くの組織や細胞中に共通して一定量発現する遺伝子であって、常に発現され,細胞の維持,増殖に不可欠な遺伝子である)の一つであり、発現量が常に一定とされていることから、PCRの実験では内部標準として用いられるものである。試験結果は、G3PDH遺伝子の発現量を一定とした場合の、それぞれの試験区での各遺伝子の発現量を比較した。本試験系においては、コントロール区のそれぞれの遺伝子の発現量を100としたときの他の試験区でのその遺伝子の発現量の相対値を求めた。試験例8の結果を、図7〜図11に示す。
Claims (3)
- バラ科バラ属の植物であるダマスクバラ(Rosa damascena)の花弁の水と1,3−ブチレングリコールの混合溶媒抽出物(水蒸気蒸留物又は精油を除く)を有効成分として含有する抗炎症用化粧料。
- バラ科バラ属の植物であるダマスクバラ(Rosa damascena)の花弁の水と1,3−ブチレングリコールの混合溶媒抽出物(水蒸気蒸留物又は精油を除く)を有効成分として含有する抗老化用化粧料。
- バラ科バラ属の植物であるダマスクバラ(Rosa damascena)の花弁の水と1,3−ブチレングリコールの混合溶媒抽出物(水蒸気蒸留物又は精油を除く)を有効成分として含有する美白用化粧料。
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