JP6750724B2 - 内燃機関の吸気ポート構造 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、内燃機関の吸気ポート構造に関する。
特許文献1には、1つの気筒につき2つの吸気ポートを備えた内燃機関が開示されている。具体的に、特許文献1に係る内燃機関において、2つの吸気ポートは、燃焼室の天井面付近に配設された点火プラグを挟んで機関出力軸方向に並んでいる。
特開2016−128669号公報
しかし、特許文献1のように、2つの吸気ポートの間に点火プラグを配設した場合、点火プラグの寸法に応じて、吸気ポート間の距離が長くなる。これにより、各吸気ポートから燃焼室の中に流入した吸気は、特に各々がタンブル流を形成した場合、機関出力軸方向に離れた位置において別々に流動するようになる。そうすると、点火プラグ部の直下部における乱流強度が相対的に弱くなるため、着火性の低下を招く虞がある。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2つの吸気ポートの間に点火プラグを配設したときに、混合気の着火性を確保することにある。
ここに開示する技術は、燃焼室を構成する気筒と、前記燃焼室の天井面にそれぞれ開口していると共に、該燃焼室を気筒軸方向視したときに、機関出力軸を挟んだ一側において、機関出力軸方向に並んで配設された2つの吸気口と、2つの前記吸気口のうちの一方に接続された第1吸気ポートと、2つの前記吸気口のうちの他方に接続されかつ、前記第1吸気ポートに対して機関出力軸方向に並んで配設された第2吸気ポートと、前記第1吸気ポート及び前記第2吸気ポートのそれぞれに設けられかつ、前記吸気口を略同一のタイミングで開閉するよう構成された吸気バルブと、前記燃焼室の中に臨むよう配設されかつ、前記燃焼室の中の混合気に点火をするよう構成された点火プラグと、を備え、前記点火プラグが、前記第1吸気ポートと前記第2吸気ポートとの間に配置されている内燃機関の吸気ポート構造に係る。
そして、前記第2吸気ポートの下流端部を機関出力軸方向において第1吸気ポート側と反第1吸気ポート側とに2分したときの前記第1吸気ポート側部分の内壁面は、気筒軸に垂直な断面視において、前記第2吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸に対して略垂直に延びている一方、前記下流端部における前記反第1吸気ポート側部分の内壁面のうち、少なくとも前記吸気口との接続部を含んだ領域は、前記第2吸気ポートの上流側から前記下流端部へ向かうにつれて、前記第1吸気ポートに近付く方向へ延びている。
ここで、「燃焼室」は、ピストンが圧縮上死点に至ったときに形成される空間の意味に限定されない。「燃焼室」の語は広義で用いる。
この構成によると、第2吸気ポートの下流端部における反第1吸気ポート側部分の内壁面は、吸気の流れ方向に従って、第1吸気ポートへ次第に近付くように延びている。よって、第2吸気ポートを通過する吸気のうちの一部は、そうした内壁面に従って、機関出力軸方向において第1吸気ポート側へ導かれる。第1吸気ポート側には点火プラグが設けられていることから、内壁面によって導かれた吸気は、燃焼室の中に流入すると、点火プラグ付近を流れることになる。これにより、点火プラグの直下部において十分な乱流強度を実現し、ひいては混合気の着火性を確保することが可能になる。
ここに開示する別の技術は、燃焼室を構成する気筒と、前記燃焼室の天井面にそれぞれ開口していると共に、該燃焼室を気筒軸方向視したときに、機関出力軸を挟んだ一側において、機関出力軸方向に並んで配設された2つの吸気口と、2つの前記吸気口のうちの一方に接続された第1吸気ポートと、2つの前記吸気口のうちの他方に接続されかつ、前記第1吸気ポートに対して機関出力軸方向に並んで配設された第2吸気ポートと、前記第1吸気ポート及び前記第2吸気ポートのそれぞれに設けられかつ、前記吸気口を略同一のタイミングで開閉するよう構成された吸気バルブと、前記燃焼室の中に臨むよう配設されかつ、前記燃焼室の中の混合気に点火をするよう構成された点火プラグと、を備え、前記点火プラグが、前記第1吸気ポートと前記第2吸気ポートとの間に配置されている内燃機関の吸気ポート構造に係る。
そして、前記第2吸気ポートの下流端部を機関出力軸方向において第1吸気ポート側と反第1吸気ポート側とに2分したときの第1吸気ポート側部分の内壁面は、気筒軸に垂直な断面視において、前記第2吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸に対して略垂直に延びている一方、反第1吸気ポート側部分の内壁面は、前記第2吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、前記第1吸気ポートに近付く方向へ延び、前記第1吸気ポートの下流端部を機関出力軸方向において第2吸気ポート側と反第2吸気ポート側とに2分したときの反第2吸気ポート側部分の内壁面は、気筒軸に垂直な断面視において、前記第1吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸に対して略垂直に延びている一方、第2吸気ポート側部分の内壁面は、前記第1吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、前記第2吸気ポートから離れる方向へ延びている。
この構成によると、第1吸気ポートの下流端部における第2吸気ポート側部分の内壁面は、吸気の流れ方向に従って、第2吸気ポートから次第に離れるように延びている。よって、第1吸気ポートを通過する吸気のうちの一部は、そうした内壁面に従って、機関出力軸方向において反第2吸気ポート側へ導かれる。そのように導かれた吸気は、燃焼室の中に流入するときに、第2吸気ポートから流入した吸気に対して機関出力軸方向に離隔するようになる。したがって、第1吸気ポートから流入した吸気の流れによって、第2吸気ポートから流入した吸気の流れが阻害されないようになる。このことは、点火プラグ22の直下部において十分な乱流強度を実現する上で有効である。
また、前記第2吸気ポートにおける反第1吸気ポート側部分の内壁面は、該内壁面に沿ってガスの流れ方向に延びる延長線が、気筒軸に垂直な断面視において、機関出力軸に対して垂直でかつ前記点火プラグを通る直線と交わるよう形成されている、としてもよい。
この構成によると、第2吸気ポートを通過する吸気は、燃焼室の内方に向かって流れるように導かれる。そうすると、点火プラグの直下部において十分な乱流強度を実現する上で有利になる
た、前記内燃機関は、前記燃焼室の中に燃料を供給する燃料噴射弁を備え、前記燃料噴射弁は、前記燃焼室の天井面において、前記点火プラグに対して機関出力軸に垂直な方向に並んで配設されている、としてもよい。
この構成によると、第2吸気ポートから流入した吸気は、燃料噴射弁付近を流れるようになるから、その主流に向かって燃料を噴射することで、点火プラグ付近に均質な混合気を形成する上で有利になる。
また、前記内燃機関は、前記第1吸気ポート及び前記第2吸気ポートのそれぞれに設けられかつ、前記吸気口を開閉するよう構成された吸気バルブを備え、前記吸気バルブは、上下に往復動する軸部と、該軸部の下端部に接続されかつ、前記燃焼室の中から前記吸気口に当接することにより、該吸気口を閉塞するよう構成された傘部とを有し、前記第1吸気ポートの下流端部、及び、前記第2吸気ポートの下流端部は、それぞれ、対応する前記吸気バルブが前記吸気口を開放したときに、機関出力軸に垂直な断面視において、前記傘部のうち前記軸部よりも気筒軸側に位置する部分の傘裏と、該傘裏に対向する前記天井面との間を指向するように延びている、としてもよい。
この構成によると、第1吸気ポート及び第2吸気ポートは、両方ともタンブルポート形状である。この場合、例えば、第2吸気ポートから流入した吸気は、傘面と天井面との間を流れるように導かれる。そのように導かれた吸気は、気筒軸を挟んで吸気バルブとは反対側の気筒内周面から縦方向(気筒軸方向)の下側に向かって流れた後、吸気バルブへ向かって縦方向の上側へ流れる。こうして、燃焼室に流入した吸気は、機関出力軸に平行な中心軸まわりの旋回流を生成するようになる。よって、燃焼室において、タンブル流の強度が高まる。第1吸気ポートも同様である。
タンブル流は、スワール流と比較すると、機関出力軸方向の広がりが相対的に小さい。吸気ポートをタンブルポート形状にした場合、吸気ポートから燃焼室の中に流入した吸気は、その吸気ポートに接続された吸気口の直下部において、縦方向に流動するようになる。そうすると、点火プラグ部の直下部では乱流強度が相対的に弱くなるため、混合気の着火性を確保する上で不都合である。
前記の構成は、点火プラグの直下部において十分な乱流強度を実現することができるという点で、吸気ポートをタンブルポート形状にしたときにとりわけ有効となる。
以上説明したように、前記の内燃機関の吸気ポート構造によると、点火プラグの直下部において十分な乱流強度を実現し、ひいては混合気の着火性を確保することが可能になる。
図1は、エンジンを例示する平面図である。 図2は、燃焼室の概略構成を例示する縦断面図である。 図3は、燃焼室の天井面を例示する図である。 図4は、吸気バルブが吸気口を開放した状態を示す説明図である。 図5は、吸気ポートの輪郭を吸気側から排気側に向かって見て示す図である。 図6は、吸気ポートのD1−D1断面図である。 図7は、吸気ポートのD2−D2断面図である。 図8は、吸気ポートのD3−D3断面図である。 図9は、吸気ポートの輪郭を例示する横断面図である。 図10は、比較例の吸気ポート構造を示す図9対応図である。 図11は、点火プラグ直下における乱流エネルギを、比較例の吸気ポート構造を実施した場合と、本実施形態に係る吸気ポート構造を実施した場合とで比較して示すグラフである。
以下、内燃機関の吸気ポート構造の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の説明は例示である。図1は、ここに開示する内燃機関の吸気ポート構造が適用されたエンジンを例示する図である。また、図2は、燃焼室の概略構成を例示する縦断面図であって、図3は、燃焼室の天井面を例示する図である。
尚、以下の説明において、「吸気側」は、図1、図2及び図3における紙面右側である。また、「排気側」は、図1、図2及び図3における紙面左側である。以下、吸気側から排気側に向かう方向、及び、排気側から吸気側に向かう方向を、それぞれ「吸排気方向」という場合がある。他の図においても、これらと対応する方向を「吸気側」、「排気側」、及び「吸排気方向」という。
図1に示すように、エンジン1は、4つのシリンダ(気筒)2が直列に設けられた内燃機関である。具体的に、本実施形態に係るエンジン1は、直列4気筒4ストローク式の内燃機関であって、直噴式のガソリンエンジンとして構成されている。
(エンジンの概略構成)
図2に示すように、エンジン1は、シリンダブロック12と、その上に載置されるシリンダヘッド13とを備えている。シリンダブロック12の内部には、4つのシリンダ2が形成されている(図2には、1つのみを示す)。
図1に戻ると、4つのシリンダ2は、クランクシャフト(不図示)の中心軸(以下、「機関出力軸」という)O方向に並んでいる。4つのシリンダ2は、それぞれ円筒状に形成されており、各シリンダ2の中心軸(以下、「気筒軸」という)Cは、互いに平行となるようにかつ、機関出力軸O方向に対して垂直となるように延びている。以下、4つのシリンダ2のうちの1つの構成について説明する。
各シリンダ2内には、ピストン3が摺動自在に挿入されている。ピストン3は、コネクティングロッド(不図示)を介してクランクシャフトに連結されている。
ピストン3の上面には、キャビティ31が形成されている。キャビティ31は、ピストン3の上面から凹陥している。キャビティ31は、ピストン3が圧縮上死点付近に位置するときに、後述の燃料噴射弁21に向かい合う。
ピストン3は、シリンダ2及びシリンダヘッド13と共に燃焼室5を構成している。ここで、「燃焼室」は、ピストン3が圧縮上死点に至ったときに形成される空間の意味に限定されない。「燃焼室」の語は広義で用いる場合がある。つまり、「燃焼室」は、ピストン3の位置に関わらず、ピストン3、シリンダ2及びシリンダヘッド13によって形成される空間を意味する場合がある。
燃焼室5の天井面51は、いわゆるペントルーフ形状であり、シリンダヘッド13の下面によって構成されている。具体的に、天井面51は、燃焼室5を機関出力軸O方向視したときに、吸気側から気筒軸Cに向かって上り勾配となっている吸気側傾斜面131と、排気側から気筒軸Cに向かって上り勾配となっている排気側傾斜面132とによって構成されている。
本実施形態に係るエンジン1は、幾何学的圧縮比を高めるべく、燃焼室5の天井面51が低く構成されている。天井面51のペントルーフ形状は、フラット形状に近い。
燃焼室5の天井面51には、第1吸気口511及び第2吸気口512がそれぞれ開口している。図3に示すように、第1吸気口511及び第2吸気口512は、燃焼室5を気筒軸C方向視したときに、機関出力軸Oを挟んだ吸気側(具体的には吸気側傾斜面131)において、機関出力軸O方向に並んで配設されている。第1吸気口511及び第2吸気口512の周縁部には、それぞれ、リング状のバルブシート52が配設されている。
燃焼室5の天井面51にはまた、第1吸気口511及び第2吸気口512とは別に、2つの排気口513、514が開口している。図3に示すように、2つの排気口513、514は、燃焼室5を気筒軸C方向視したときに、機関出力軸Oを挟んだ排気側(具体的には排気側傾斜面132)において、機関出力軸O方向に並んで配設されている。
シリンダヘッド13の吸気側部分には、1つのシリンダ2につき、2つの吸気ポート6、7が形成されている。2つの吸気ポート6、7は、それぞれ、吸気側から燃焼室5に向かって延びており、吸気マニホールド内の吸気通路(不図示)を燃焼室5に連通させるよう構成されている。吸気通路を通過した吸気は、吸気ポート6、7を介して燃焼室5の中に吸入される。
具体的に、2つの吸気ポート6、7は、第1吸気口511に接続された第1吸気ポート6と、第2吸気口512に接続されかつ、第1吸気ポート6に対して機関出力軸O方向に並んで配設された第2吸気ポート7と、を有している。
第1吸気ポート6は、第1吸気口511を介して燃焼室5に連通している。第1吸気ポート6には、第1の吸気バルブ(以下、「第1バルブ」という)16が配設されている。第1バルブ16は、不図示の動弁機構(例えばDOHC式の機構)によって駆動されるよう構成されており、上下に往復動することによって、第1吸気口511を開閉する。
詳しくは、第1バルブ16は、いわゆるポペットバルブとして構成されている。具体的に、第1バルブ16は、上下に往復動するバルブステム(軸部)161と、バルブステム161の下端部に接続されかつ、燃焼室5の内側(内方側)から第1吸気口511に当接することにより、その第1吸気口511を燃焼室5の中から閉塞するよう構成されたバルブヘッド162(傘部)とを有している。
バルブステム161は、円筒状のバルブガイド(不図示)に挿し通されており、軸方向に上下動するようになっている。バルブステム161の下端部は、バルブヘッド162の傘裏162aに接続されている。一方、バルブステム161の上端部は、前述の動弁機構に連結されている。
バルブヘッド162は、その傘裏162aが第1吸気口511のバルブシート52に密着することによって、第1吸気口511を燃焼室5の内部から閉塞するようになっている。その状態から第1バルブ16が下側に移動すると、傘裏162aとバルブシート52とが離隔して、第1吸気口511が開放される。このとき、傘裏162aとバルブシート52との間隔(所謂バルブリフト量)に応じて、第1吸気ポート6から燃焼室5の中に流入する吸気の流量が調整される。
同様に、第2吸気ポート7は、第2吸気口512を介して燃焼室5に連通している。第2吸気ポート7には、第2の吸気バルブ(以下、「第2バルブ」という)17が配設されている。第2バルブ17は、上下に往復動することによって、第2吸気口512を開閉するようになっている。
第1バルブ16と同様に、第2バルブ17は、軸部としてのバルブステム171と、傘部としてのバルブヘッド172とを備えている。バルブステム171の下端部は、バルブヘッド172の傘裏172aに接続されている。
尚、本実施形態に係る第1吸気ポート6及び第2吸気ポート7は、双方とも、所謂タンブルポート形状とされている。すなわち、第1吸気ポート6及び第2吸気ポート7は、それぞれ、燃焼室5の中に流れ込んだ吸気が、燃焼室5においてタンブル流を生成するように構成されている。各吸気ポート6、7の詳細については後述する。
また、第1バルブ16と第2バルブ17とは、それぞれに対応する吸気口511、512を略同一のタイミングで開閉するようになっている。例えば、第1バルブ16が第1吸気口511を開放するとき、第2バルブ17もまた、それと略同一のタイミングで第2吸気口512を開放する。そのため、第1吸気ポート6を介して燃焼室5の中へ流れ込んだ吸気と、第2吸気ポート7を介して燃焼室5の中へ流れ込んだ吸気とは、燃焼室5において略同一のタイミングでタンブル流を生成する。
一方、シリンダヘッド13の排気側部分には、1つのシリンダ2につき、2つの排気ポート8、9が形成されている。2つの排気ポート8、9は、それぞれ、排気側から燃焼室5に向かって延びており、燃焼室5を排気マニホールド内の排気通路(不図示)に連通させるよう構成されている。燃焼室5から排出されたガスは、排気ポート8、9を介して排気通路に流入する。
2つの排気ポート8、9のうち、一方の排気ポート8は、排気口513を介して燃焼室5に連通している。この排気ポート8には、排気口513を開閉する排気弁18が配設されている。同様に、他方の排気ポート9は、排気口514を介して燃焼室5に連通している。この排気ポート9には、排気口514を開閉する排気弁19が配設されている。
また、シリンダヘッド13には、シリンダ2毎に、燃焼室5の中に燃料を供給する燃料噴射弁21と、燃焼室5の中の混合気に点火をする点火プラグ22とが設けられている。
燃料噴射弁21は、天井面51の略中央部(具体的には、吸気側傾斜面131と排気側傾斜面132とが交わるペントルーフの稜線)に設けられていて、その噴射軸心が気筒軸Cに沿うように配設されている。燃料噴射弁21は、その噴射口が燃焼室5内に臨むように配設されていて、燃焼室5の中に燃料を直接噴射するよう構成されている。
点火プラグ22は、気筒軸Cを挟んだ吸気側に配設されており、第1吸気ポート6と第2吸気ポート7との間に位置している。図3に示すように、第1吸気ポート6、点火プラグ22、及び、第2吸気ポート7は、機関出力軸O方向に沿ってこの順で並んでおり、点火プラグ22は、天井面51における機関出力軸O方向の略中央に設けられている。点火プラグ22は、上方から下方に向かうにつれて、気筒軸Cに近付く方向に傾斜している。図3に示すように、点火プラグ22の電極は、燃焼室5の中に臨んでかつ、燃焼室5の天井面51の付近に位置している。
尚、2つの吸気ポート6、7の間に点火プラグ22を配設した場合、点火プラグ22の機関出力軸O方向に沿った寸法の分だけ、第1吸気ポート6と第2吸気ポート7との間の距離Diが長くなる。よって、この距離Diは、2つの排気ポート8、9間の距離Deよりも長い。
また、図3に示すように、燃料噴射弁21及び点火プラグ22は、機関出力軸Oに垂直な吸排気方向に並んで配設されている。
このように構成されたエンジン1が運転すると、吸気通路を通過した吸気は、吸気ポート6、7を介して燃焼室5の中に流れ込む。そうすると、燃焼室5の中には、吸気ポート6、7の形態に応じた吸気流動が形成される。例えば圧縮上死点付近において、燃焼室5の中を流動する吸気に対して燃料を噴射すると、吸気と燃料との混合気が形成される。そして、混合気に対して点火をすると、所定の燃焼速度で燃焼が発生し、動力が得られる。そのときの熱効率は、燃焼速度が高いときには、低いときよりも大きくなる。燃焼速度は、吸気流動に係る状態変数のうち、特に吸気の乱流強度が高まるにつれて高くなる。
つまり、吸気の乱流強度を高めることによって、エンジン1の熱効率を高めることが可能になる。加えて、吸気の乱流強度を高めることによって、混合気の均質性を高めることも可能になる。本実施形態に係る吸気ポート6、7は、前述の如く、タンブルポート形状とされている。そうすることによって、吸気の高タンブル化を図り、ひいては乱流強度を高めることが可能になる。
(吸気ポートの構成)
以下、第1吸気ポート6と第2吸気ポート7とで共通の構成について説明する。尚、以下の説明において、“下流”とは、吸気の流れ方向の下流を示す。同様に、“上流”とは、吸気の流れ方向の上流を示す。
図4は、第1バルブ16が第1吸気口511を開放した状態を示す説明図である。
吸気ポート6、7は、それぞれ略円筒状に形成されている。
そして、吸気ポート6、7を上流側と下流側とに2分したときの上流側部分は、気筒軸C方向視したときには、図1に示すように、強いタンブル流を得るために気筒軸C及び機関出力軸Oの両方に対して実質的に垂直でかつ、管路抵抗を低減すべく、吸気側から気筒軸Cに向かう方向(つまり、吸排気方向のうち、吸気側から排気側に向かう方向)に沿って略ストレートに延びている。
その一方で、吸気ポート6、7の下流側部分は、機関出力軸Oに垂直な断面視において、気筒軸Cに対して斜めに傾斜している。具体的に、第1吸気ポート6の下流端部61は、図4に示すように、エンジン1を機関出力軸O方向視したときに、吸気側から気筒軸Cに向かうにつれて、燃焼室5に対して上方に離れた位置から下側(気筒軸C方向の燃焼室5側)に向かって延びており、天井面51の第1吸気口511に繋がっている。第2吸気ポート7の下流端部71も同様である。
ここで、第1吸気ポート6の下流端部61、特に、下流端部61の下半部は、この第1吸気ポート6に対応する吸気バルブである第1バルブ16が第1吸気口511を開放したとき(少なくとも、第1バルブ16のバルブリフト量が最大量になったとき)に、機関出力軸Oに垂直な断面視において、そのバルブヘッド162のうち、バルブステム161よりも気筒軸C側に位置する部分の傘裏162aと、その傘裏162aに対向する天井面51との間を指向するように延びている(図4の矢印a1〜a2を参照)。
このように構成すると、第1バルブ16が第1吸気口511を開放したときに、第1吸気ポート6から燃焼室5に流入した吸気は、傘裏162aと、それに対向する天井面51との間を流れるように導かれる。そのように導かれた吸気は、気筒軸Cを挟んで第1バルブ16とは反対側(つまり、排気側)のシリンダ2内周面から縦方向(気筒軸C方向)の下側に向かって流れた後、吸気バルブ16へ向かって縦方向の上側へ流れる。こうして、燃焼室5に流入した吸気は、機関出力軸Oに平行な中心軸まわりの旋回流を生成するようになる。よって、燃焼室5において、タンブル流の強度が高まる。第2吸気ポートも同様である。こうした構成は、第2吸気ポート7に関しても同様である。第2吸気ポート7の下流端部71もまた、タンブル流の強度を高めるように構成されている。
また、各吸気ポート6、7の下流端部61、71は、各吸気ポート6、7の上流側から下流側に向かうにつれて、次第に縮径している。各吸気ポート6、7の径を絞ることで、各吸気ポート6、7から燃焼室5の中に流れ込む吸気の流入速度が高まる。そのことで、タンブル流の強度をさらに高めることが可能になる。
次に、第1吸気ポート6に特有の構成について説明する。
図5は、吸気ポート6、7の輪郭を吸気側から排気側に向かって見て示す図である。図5は、吸気ポート6、7の形状を抜き出して描いている。これは、シリンダヘッド13を鋳造するときの中子の形状に相当する。また、図6は、吸気ポート6、7のD1−D1断面図である。同様に、図7は吸気ポート6、7のD2−D2断面図であり、図8は吸気ポート6、7のD3−D3断面図である。そして、図9は、吸気ポート6、7の輪郭を例示する横断面(具体的には、図4のD4−D4断面)図である。図9もまた、図6と同様に、シリンダヘッド13を鋳造するときの中子の形状に相当している。
第1吸気ポート6の下流端部61を、気筒軸C方向視において第2吸気ポート7側(紙面左側)と反第2吸気ポート7側(紙面右側)とに2分したときの反第2吸気ポート7側部分の内壁面(以下、「反第2吸気ポート側内壁面」という)61bは、図9に示すような半角筒状に形成されている。反第2吸気ポート側内壁面61bの右側面(図6の紙面右側において上下に延びる面)と底面とは、略直角に交わっている。
また、第1吸気ポート6の反第2吸気ポート側内壁面61bは、前述の上流側部分と同様に略ストレートに延びている。すなわち、反第2吸気ポート側内壁面61bは、図6〜8に示すように、気筒軸Cに垂直な断面視において、第1吸気ポート6の上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸Oに対して略垂直に延びている。
それに対し、第1吸気ポート6の下流端部61における第2吸気ポート7側部分の内壁面(以下、「第2吸気ポート側内壁面」という)61aには、該内壁面61aに沿って燃焼室5へ向かう吸気流動を、該燃焼室5内の反第2吸気ポート7側へ向かう方向に指向させる第1の指向面62が形成されている。
ここで、「燃焼室5内の反第2吸気ポート7側へ向かう方向」とは、図9に示すように、燃焼室5内のスペースを、機関出力軸O方向において反第2吸気ポート7側(第1吸気ポート6側)と反第1吸気ポート6側(第2吸気ポート7側)とに2分したときに、反第1吸気ポート6側のスペースから反第2吸気ポート7側のスペースへ向かう方向に等しい。
詳しくは、第2吸気ポート側内壁面61aは、第1吸気ポート6の上流側から下流側に向かう方向に垂直な断面視において、排気側(機関出力軸Oを挟んだ他側)から吸気側(一側)に向かう方向に辿ったときに、反第2吸気ポート7側内壁面61bを第2吸気ポート7側に左右反転させた形状(2点鎖線を参照)に対して、第2吸気ポート7から次第に離れるよう曲がっている。このように曲げられた部分が第1の指向面62を構成している。
さらに詳しくは、図6〜9に示すように、第1吸気ポート6において、第2吸気ポート側内壁面61aは、その左半部から下半部にかけて曲がっている。第2吸気ポート側内壁面61aは、図9に示す断面視において、吸排気方向に対して傾きながら湾曲した曲面として形成されている。第2吸気ポート側内壁面61aは、反第2吸気ポート側内壁面61bよりも曲率が小さく、相対的に緩やかに湾曲している。
また、第1吸気ポート6の下流端部61の中心軸Ciは、図6に示すように、第1吸気ポート6の上流側から下流側へ向かうにつれて、第2吸気ポート7から離れる方向へ延びている。具体的に、この中心軸Ciは、エンジン1を気筒軸C方向視したときに、吸排気方向のうち、吸気側から排気側へ向かう一方向に対して、所定の傾斜角θiだけ傾斜している。傾斜角θiは、鋭角である。このように傾斜した結果、第2吸気ポート側内壁面61aは、図6の矢印a3に示すように、第1吸気ポート6の上流側から下流側へ向かうにつれて、第2吸気ポート7から離れる方向へ延びる。
加えて、図6に示すように、第1吸気ポート6において、第2吸気ポート側内壁面61aは、該内壁面61aに沿って吸気の流れ方向に延びる延長線Liが、機関出力軸Oを挟んで第1吸気口511及び第2吸気口512とは反対側の領域(つまり、排気側の領域)に向かうよう形成されている。
次に、第2吸気ポート7に特有の構成について説明する。
第2吸気ポート7の下流端部71を第1吸気ポート6側(紙面右側)と反第1吸気ポート6側(紙面左側)とに2分したときの第1吸気ポート6側部分の内壁面(以下、「第1吸気ポート側内壁面」という)71bは、図9に示すような半角筒状に形成されている。第1吸気ポート側内壁面71bの右側面と底面とは、略直角に交わっており、その曲率は、少なくとも、第1吸気ポート6における第2吸気ポート側内壁面61aの曲率よりも大きい。
また、第2吸気ポート7の第1吸気ポート側内壁面71bは、前述の上流側部分と同様に略ストレートに延びている。すなわち、第1吸気ポート側内壁面71bは、図6〜8に示すように、気筒軸Cに垂直な断面視において、第2吸気ポート7の上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸Oに対して略垂直に延びている。
それに対し、第2吸気ポート7の下流端部71における反第1吸気ポート6側部分の内壁面(以下、「反第1吸気ポート側内壁面」という)71aには、該内壁面71aに沿って燃焼室5へ向かう吸気流動を、該燃焼室5内の第1吸気ポート6側へ向かう方向に指向させる第2の指向面72が形成されている。
ここで、「燃焼室5内の第1吸気ポート6側へ向かう方向」とは、前述の「燃焼室5内の反第2吸気ポート7側へ向かう方向」と等しい。
詳しくは、反第1吸気ポート側内壁面71aは、第2吸気ポート7の上流側から下流側に向かう方向に垂直な断面視において、排気側(機関出力軸Oを挟んだ他側)から吸気側(一側)に向かう方向に辿ったときに、第1吸気ポート側内壁面71bを反第1吸気ポート6側に左右反転させた形状(2点鎖線を参照)に対して、第1吸気ポート6へ次第に近付くよう曲がっている。このように曲げられた部分が第2の指向面72を構成している。
さらに詳しくは、図6〜9に示すように、第2吸気ポート7において、反第1吸気ポート側内壁面71aは、該内壁面71aの左半部から下半部にかけて曲がっている。反第1吸気ポート側内壁面71aは、図9に示す断面視において、吸排気方向に対して傾きながら湾曲した曲面として形成されている。反第1吸気ポート側内壁面71aは、第1吸気ポート側内壁面71bよりも曲率が小さく、相対的に緩やかに湾曲している。
加えて、第2吸気ポート7において、反第1吸気ポート側内壁面71aは、図6の矢印a4に示すように、第2吸気ポート7の上流側から下流側へ向かうにつれて、第1吸気ポート6に近付く方向へ延びている。
詳しくは、反第1吸気ポート側内壁面71aは、該内壁面71aに沿って吸気(ガス)の流れ方向に延びる延長線L2が、気筒軸Cに垂直な断面視において、機関出力軸Oに対して垂直でかつ点火プラグ22を通る直線(本実施形態では、吸排気方向に平行でかつ、気筒軸Cを通る直線)である中央線LCと交わるよう形成されている。延長線L2と中央線LCとは、燃焼室5の内部において交わる。
(燃焼室内の吸気流動)
以下、本実施形態に係る内燃機関の吸気ポート構造を実施したときに、燃焼室5の中に形成される吸気の流動について説明する。図10は、比較例の吸気ポート構造を示す図9対応図である。ここで、図10に示す吸気ポート構造は、第1吸気ポート1006及び第2吸気ポート1007が双方とも角筒状に形成されているという点で、本実施形態に係る吸気ポート構造とは相違している。具体的に、比較例の第1吸気ポート1006における第2吸気ポート1007側部分の内壁面1061aは、反第2吸気ポート1007側部分の内壁面1061bと同様に、半角筒状に形成されている。比較例の第2吸気ポート1007に係る内壁面1071a、1071bもまた、同様である。また、図11は、点火プラグ直下における乱流エネルギを、比較例の吸気ポート構造を実施した場合と、本実施形態に係る吸気ポート構造を実施した場合とで比較して示すグラフである。
前述の如く、本実施形態に係る吸気ポート6、7は、タンブルポート形状とされている。そうすることで、燃焼室5の中にタンブル流を形成し、ひいては吸気の乱流強度を高めることが可能になる。
しかし、図3に示すように、2つの吸気ポート6、7の間に点火プラグ22を配設した場合、前述の如く、点火プラグ22の寸法に応じて、吸気ポート6、7間の距離Diが長くなる。これにより、例えば従来の吸気ポート1006、1007の場合、各吸気ポート1006、1007から流入した吸気は、各々がタンブル流を形成したことと相まって、合流することなく、機関出力軸O方向に離れた位置において別々に流動するようになる。そうすると、点火プラグの直下部における乱流強度が相対的に弱くなるため、着火性が低下する虞がある。
ところが、本実施形態に係る第2吸気ポート7には、前述の如く形成された反第1吸気ポート側内壁面71aが設けられている。よって、第2吸気ポート7を通過する吸気のうちの一部は、そうした内壁面71aに従って、機関出力軸O方向において第1吸気ポート6側へ導かれる。点火プラグ22は、第2吸気ポート7に対して第1吸気ポート6側に配設されている。ゆえに、反第1吸気ポート側内壁面71aによって導かれた吸気は、燃焼室5の中に流入すると、点火プラグ22先端の電極(つまり、着火部)付近を流れることになる。これにより、図11に示すように、点火プラグ22の直下部において十分な乱流強度を実現し、ひいては混合気の着火性を確保することが可能になる。
また、反第1吸気ポート側内壁面71aは、該内壁面71aから延びる延長線L2が、前記中央線LCと交わるよう形成されている。よって、第2吸気ポート7を通過する吸気は、燃焼室5の内方に向かって導かれる。そうすると、点火プラグ22の直下部において十分な乱流強度を実現する上で有利になる。
その一方で、第1吸気ポート6には、前述の如く形成された第2吸気ポート側内壁面61aが設けられている。第1吸気ポート6を通過する吸気のうちの一部は、そうした内壁面71aに従って、機関出力軸O方向において反第2吸気ポート7側へ導かれる。そのように導かれた吸気は、燃焼室5の中に流入するときに、第2吸気ポート7から流入した吸気に対して機関出力軸O方向に離隔するようになる。したがって、第1吸気ポート6から流入した吸気の流れによって、第2吸気ポート7から流入した吸気の流れが阻害されないようになる。このことは、点火プラグ22の直下部において十分な乱流強度を実現する上で有効である。
また、燃料噴射弁21は、天井面51の中央部に配設されているから、第2吸気ポート7から流入した吸気は、燃料噴射弁21付近を流れるようになる。その主流に向かって燃料を噴射することで、点火プラグ22付近に均質な混合気を形成する上で有利になる。
また、吸気ポート6、7は、双方ともタンブルポート形状とされている。本実施形態に係る吸気ポート構造は、点火プラグ22の直下部において十分な乱流強度を実現することができるという点で、タンブルポート形状に対してとりわけ有効となる。
《他の実施形態》
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
前記の構成は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、第1吸気ポート6において、第2吸気ポート側内壁面61aの構造に工夫を凝らしていたが、そうした構造は必須ではない。第2吸気ポート側内壁面61aは、反第2ポート側内壁面61bと同様に、半角筒状であってもよい。
また、第2吸気ポート7において、反第1吸気ポート側内壁面71aは、緩やかに湾曲した曲面として形成されていたが、この構成には限定されない。反第1吸気ポート側内壁面71aは、吸排気方向に対して傾斜した平面として形成してもよい。
1 エンジン(内燃機関)
2 シリンダ(気筒)
5 燃焼室
51 天井面
511 第1吸気口(吸気口)
512 第2吸気口(吸気口)
6 第1吸気ポート
61 第1吸気ポートの下流端部
61a 第2吸気ポート側部分の内壁面
61b 反第2吸気ポート側部分の内壁面
7 第2吸気ポート
71 第2吸気ポートの下流端部
71a 反第1吸気ポート側部分の内壁面
71b 第1吸気ポート側部分の内壁面
13 シリンダヘッド
131 吸気側傾斜面
132 排気側傾斜面
16 第1バルブ(吸気バルブ)
161 バルブステム(軸部)
162 バルブヘッド(傘部)
162a 傘裏
17 第2バルブ(吸気バルブ)
171 バルブステム(軸部)
172 バルブヘッド(傘部)
172a 傘裏
21 燃料噴射弁
22 点火プラグ
C 気筒軸
O 機関出力軸

Claims (5)

  1. 燃焼室を構成する気筒と、
    前記燃焼室の天井面にそれぞれ開口していると共に、該燃焼室を気筒軸方向視したときに、機関出力軸を挟んだ一側において、機関出力軸方向に並んで配設された2つの吸気口と、
    2つの前記吸気口のうちの一方に接続された第1吸気ポートと、
    2つの前記吸気口のうちの他方に接続されかつ、前記第1吸気ポートに対して機関出力軸方向に並んで配設された第2吸気ポートと、
    前記第1吸気ポート及び前記第2吸気ポートのそれぞれに設けられかつ、前記吸気口を略同一のタイミングで開閉するよう構成された吸気バルブと、
    前記燃焼室の中に臨むよう配設されかつ、前記燃焼室の中の混合気に点火をするよう構成された点火プラグと、を備え、
    前記点火プラグが、前記第1吸気ポートと前記第2吸気ポートとの間に配置されている内燃機関の吸気ポート構造であって、
    前記第2吸気ポートの下流端部を機関出力軸方向において第1吸気ポート側と反第1吸気ポート側とに2分したときの前記第1吸気ポート側部分の内壁面は、気筒軸に垂直な断面視において、前記第2吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸に対して略垂直に延びている一方
    前記下流端部における前記反第1吸気ポート側部分の内壁面のうち、少なくとも前記吸気口との接続部を含んだ領域は、前記第2吸気ポートの上流側から前記下流端部へ向かうにつれて、前記第1吸気ポートに近付く方向へ延びていることを特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
  2. 燃焼室を構成する気筒と、
    前記燃焼室の天井面にそれぞれ開口していると共に、該燃焼室を気筒軸方向視したときに、機関出力軸を挟んだ一側において、機関出力軸方向に並んで配設された2つの吸気口と、
    2つの前記吸気口のうちの一方に接続された第1吸気ポートと、
    2つの前記吸気口のうちの他方に接続されかつ、前記第1吸気ポートに対して機関出力軸方向に並んで配設された第2吸気ポートと、
    前記第1吸気ポート及び前記第2吸気ポートのそれぞれに設けられかつ、前記吸気口を略同一のタイミングで開閉するよう構成された吸気バルブと、
    前記燃焼室の中に臨むよう配設されかつ、前記燃焼室の中の混合気に点火をするよう構成された点火プラグと、を備え、
    前記点火プラグが、前記第1吸気ポートと前記第2吸気ポートとの間に配置されている内燃機関の吸気ポート構造であって、
    前記第2吸気ポートの下流端部を機関出力軸方向において第1吸気ポート側と反第1吸気ポート側とに2分したときの第1吸気ポート側部分の内壁面は、気筒軸に垂直な断面視において、前記第2吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸に対して略垂直に延びている一方、反第1吸気ポート側部分の内壁面は、前記第2吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、前記第1吸気ポートに近付く方向へ延び、
    前記第1吸気ポートの下流端部を機関出力軸方向において第2吸気ポート側と反第2吸気ポート側とに2分したときの反第2吸気ポート側部分の内壁面は、気筒軸に垂直な断面視において、前記第1吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、機関出力軸に対して略垂直に延びている一方、第2吸気ポート側部分の内壁面は、前記第1吸気ポートの上流側から下流側へ向かうにつれて、前記第2吸気ポートから離れる方向へ延びていることを特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関の吸気ポート構造において、
    前記第2吸気ポートにおける反第1吸気ポート側部分の内壁面は、該内壁面に沿ってガスの流れ方向に延びる延長線が、気筒軸に垂直な断面視において、機関出力軸に対して垂直でかつ前記点火プラグを通る中央線と交わるよう形成されていることを特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気ポート構造において、
    前記内燃機関は、前記燃焼室の中に燃料を供給する燃料噴射弁を備え、
    前記燃料噴射弁は、前記燃焼室の天井面において、前記点火プラグに対して機関出力軸に垂直な方向に並んで配設されていることを特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気ポート構造において、
    前記内燃機関は、前記第1吸気ポート及び前記第2吸気ポートのそれぞれに設けられかつ、前記吸気口を開閉するよう構成された吸気バルブを備え、
    前記吸気バルブは、上下に往復動する軸部と、該軸部の下端部に接続されかつ、前記燃焼室の中から前記吸気口に当接することにより、該吸気口を閉塞するよう構成された傘部とを有し、
    前記第1吸気ポートの下流端部、及び、前記第2吸気ポートの下流端部は、それぞれ、対応する前記吸気バルブが前記吸気口を開放したときに、機関出力軸に垂直な断面視において、前記傘部のうち前記軸部よりも気筒軸側に位置する部分の傘裏と、該傘裏に対向する前記天井面との間を指向するように延びていることを特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
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