JP6749448B2 - 作業車支援システム - Google Patents
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Description
このような従来技術の実情から、外形マップが準備されていない作業地での自動作業走行経路を算定するためのさらに効果的な技術が所望されている。
(1)走行軌跡点群である周回走行ログから、ノイズ的な自車位置データをフィルタリングで取り除き、走行軌跡に属すると見なされるデータ群だけを抽出する。
(2)抽出されたデータ群の重心位置を算定する。
(3)基準点(一般には作業車の回り作業終点)を基点として、抽出データ群の各点の重心に対する方位を算定する。
(4)算定された各点の方位から重心位置を基準中心とする360度分(非作業領域1周分)のデータを処理対象データとして抽出する。
(5)抽出された処理対象データを多角形(図1では四角形)の各辺に属する辺要素として区分けする。
(6)区分けされた各辺の辺要素を線形近似し、各辺を示す近似直線式を算定し、各辺の交点座標を算定する。
(7)車体における自車位置の基準箇所と作業幅とに基づいて未作業領域の外形マップを算定する。
モード1:目標走行経路が複数通り生成され、複数通りの目標走行経路がモニタ画面等に表示され、オペレータによる選択により、実行するべき目標走行経路が決定される。
モード2:生成された目標走行経路を実行した際の所要走行時間が走行条件の1つとして予測され、最も短時間の目標走行経路が自動的に選択される。
モード3:複数通りの目標走行経路がその所要走行時間とともに表示され、オペレータによる選択により、実行するべき目標走行経路が決定される。
(1)上述した実施形態では、作業車の実際の走行軌跡の目標走行経路からの偏差が所定値を超えた場合や、オーバ―ラップ量が前もって設定されているオーバーラップ量を所定量以上ずれた場合、目標走行経路が新たに算定されたが、操作員の判断に基づいて任意のタイミングで目標走行経路を再算定することも可能である。
(2)上述した実施形態では、コンバインの制御系は、中継ユニット5Cでブリッジされた第1車載ネットワーク5Aと第2車載ネットワーク5Bとを備えていたが、3つ以上の車載ネットワークを備えてもよいし、単一の車載ネットワークで構成してもよい。第1車載ネットワーク5Aを従来の手動走行車両の車載ネットワークとすれば、従来の手動走行車両に自動走行機能を付加する場合、中継ユニット5Cでブリッジされ第2車載ネットワーク5Bに自動走行に関する機能ブロックを構築することで、従来の手動走行車両の車載ネットワークを実質的にそのまま流用することができるという利点が得られる。
(3)上述した実施形態では、コンバインに搭乗している操作員によって手動走行操作ユニット9が操作されることで手動走行する構成としたが、自動走行用リモコン95からの信号が入力信号処理ユニット50に入力されるように構成され、車外にいる操作員によって自動走行用リモコン95が操作されることで手動走行するように構成されていてもよい。この場合、モニタ134の代わりとして、スマートフォンやタブレット端末が採用され、車外にいる操作員によってモニタ134の操作等されるように構成すると好適である。
(4)
上述した実施形態では、外形マップが算定された後の自動作業走行(中央作業走行)のための目標走行経路として、図1に示すように、往復の直線作業走行を180度Uターン走行でつないでいくものが取り上げられた。以下に、それ以外の目標走行経路の例を説明する。
(a)図7で示された目標走行経路は、外側から中心に向けて四角形の渦巻き状に走行するものであり、その直線経路を接続する90度角部は、後進を組み合わせた切り返し走行経路となっている。この切り返し走行経路を説明する。この切り返し走行経路は、切り返し走行経路に入る前の入側直線経路L1から、ほぼ直線状に、あるいは渦巻方向に曲がりながら(図面では直線で示されている)前進走行する第1経路r1、逆方向の操舵角で後進走行する第2経路r2、切り返し走行経路から次の出側直線経路L2に向かって前進走行する第3経路r3からなる。なお、第2経路r2は、第3経路r3がほぼ直線となるような位置まで延びると好都合である。図7では、切り返し走行は外周の4つだけしか示されていないが、全ての90度角部で取り入れることができる。
(b)図8で示された目標走行経路は、平行に並んだ直線経路L1〜L6を2つ経路毎に180度Uターン経路でつなぐものである。その際、180度Uターン経路は1つ以上の直線経路を跨ぐ。つまり、Uターン経路でつながれる2つの直線経路の間に1つ以上の直線経路が挟まれるのである。この目標走行経路では、直線経路L1は、2つの直線経路L2,L3を間に挟む180度Uターン経路S1によって直線経路L4につながれる。次に、直線経路L4は、直線経路L3を間に挟む180度Uターン経路S2によって直線経路L2につながれる。さらに、直線経路L2は、2つの直線経路L3,L4を間に挟む180度Uターン経路S3によって直線経路L5につながれる。このように、180度Uターン経路は、1つ以上の直線経路を挟んで次の直線経路につながるため、曲率半径が大きくなって旋回しやすくなり、結果的に高速走行が可能となる利点をもつ。
(c)図9で示された目標走行経路は、図7の目標走行経路と図8の目標走行経路との組み合わせである。つまり、その外側の走行経路には、図7に示された、切り返し走行経路が用いられている。その内側の走行経路には、図8に示された走行経路が用いられており、これは、1つ以上の直線経路を間に挟む180度Uターン経路を用いた走行経路である。
31 :引起装置
32 :刈取装置
33 :搬送装置
5A :第1車載ネットワーク
5B :第2車載ネットワーク
5C :中継ユニット
50 :入力信号処理ユニット
52 :手動走行制御ユニット
53 :機器制御ユニット
531 :走行機器制御部
532 :作業機器制御部
54 :エンジン制御ユニット
55 :報知ユニット
61 :自動走行制御ユニット
62 :自車位置検出モジュール
620 :自車位置検出ボックス
621 :衛星航法用モジュール
622 :慣性航法用モジュール
63 :外形マップ算定部
64 :経路算定部
73 :報知デバイス
731 :報知灯
8 :作業状態検出機器
9 :手動走行操作ユニット
90 :オートパイロットON・OFFスイッチ
91 :操縦レバー
92 :主変速レバー
95 :自動走行用リモコン
96 :ティーチング走行ON・OFFスイッチ
Claims (9)
- 衛星航法により、作業車の自車位置を検出する自車位置検出モジュールと、
作業予定領域の外周を周回作業走行する際に前記自車位置検出モジュールによって取得された自車位置データから、前記作業予定領域内の未作業領域の外形マップを算定する未作業領域外形マップ算定部と、を備え、
前記未作業領域外形マップ算定部は、前記自車位置データに対応する軌跡点群の重心位置を基準中心とし、軌跡点群から前記基準中心に近い複数の辺要素を算定し、前記辺要素から多角形状の前記未作業領域の外形マップを算定する作業車支援システム。 - 前記未作業領域外形マップ算定部によって算定された外形マップに基づいて、前記未作業領域を作業走行するための目標走行経路を算定する経路算定部が備えられている請求項1に記載の作業車支援システム。
- 前記経路算定部は、前記目標走行経路を複数通り生成し、所定の走行条件に基づいて最適な目標走行経路を出力する請求項2に記載の作業車支援システム。
- 前記経路算定部は、前記目標走行経路を複数通り生成し、複数通りの前記目標走行経路がオペレータによる選択のために報知される請求項2に記載の作業車支援システム。
- 複数通りの前記目標走行経路毎に所要走行時間が予測され、前記所要走行時間が前記走行条件として利用される請求項3に記載の作業車支援システム。
- 複数通りの前記目標走行経路毎に所要走行時間が予測され、前記所要走行時間が複数通りの前記目標走行経路に対応付けて報知される請求項2から4のいずれか一項に記載の作業車支援システム。
- 前記目標走行経路を用いた前記未作業領域に対する作業走行中に、当該作業車が前記目標走行経路を離脱した場合、それまでの作業走行において前記自車位置検出モジュールによって取得された自車位置データから、新たな未作業領域の外形マップが算定され、新たに算定された外形マップと離脱した作業車の現在位置とに基づいて、残りの未作業領域を作業走行するための目標走行経路が再算定される請求項2から6のいずれか一項に記載の作業車支援システム。
- 前記目標走行経路が直線作業走行と方向転換非作業走行とを組み合わせた単位走行ユニットとして算定され、
前記方向転換非作業走行は、Uターン進入操向角とUターン離脱操向角とが一致する単純Uターン走行と、前記単純Uターン走行の端点と前記直線作業走行の端点とを接続する補助直線非作業走行とに分割されて、算定される請求項2から7のいずれか一項に記載の作業車支援システム。 - 前記作業車はコンバインであり、前記外周の周回作業走行は穀稈収穫のための回り刈走行である請求項1から8のいずれか一項に記載の作業車支援システム。
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