JP6749033B2 - 旋回式クランプ - Google Patents
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Description
ハウジング内にピストンが上下方向へ移動可能に挿入される。そのピストンの上面に開口される収容孔に、出力ロッドの下部が上下方向へ移動可能に挿入される。ピストンの上側にロックバネが装着され、そのロックバネの下端部がピストンの上面に当接される。また、そのロックバネの下端部が、出力ロッドの外周壁に形成された段差部の上面に当接可能となるように所定の間隔をあけて対面される。ピストンの下側に、圧油が供給および排出される作動室が設けられる。上記の出力ロッドの下端部と収容孔の底壁との間に圧縮バネが装着される。収容孔の内周壁に操作溝が螺旋状に形成されると共に、その操作溝に対面するように旋回溝が出力ロッドの下部の外周壁に形成される。その操作溝と旋回溝との間に伝動ボールが挿入される。
そして、上記の旋回式クランプをロック駆動させるときには、作動室の圧油を排出すると、ロックバネがピストンを下方へ真っ直ぐに移動させていく。すると、圧縮バネがピストンと出力ロッドとを離間させることにより、ピストンが操作溝と伝動ボールと旋回溝を介して出力ロッドを回転させる。次いで、出力ロッドの段差部の上面がロックバネの下端部に当接されることにより、出力ロッドの回転が停止される。引き続いて、ピストンと出力ロッドとが一体的に下方へ真っ直ぐに移動される。
上記の従来の旋回式クランプのロック駆動行程の途中で、出力ロッドの段差部がロックバネの下端部に下方から緩やかに当接される場合には、出力ロッドがピストンに対して周方向の所定位置で停止される。これに対して、出力ロッドの段差部がロックバネの下端部に勢いよく当接される場合には、出力ロッドの周方向への慣性力によって当該出力ロッドの旋回溝が伝動ボールを介して収容孔の操作溝に強力にねじ込まれて、出力ロッドがピストンに対して上記の所定位置よりも周方向に行き過ぎた位置で停止される。
また、旋回溝や操作溝や伝動ボールの摩耗によって伝動ボールと旋回溝との係合隙間の寸法および伝動ボールと操作溝との係合隙間の寸法が増加されることにより、出力ロッドがピストンに対して上記の所定位置よりも周方向に行き過ぎた位置で停止される。
本発明の目的は、旋回式クランプの出力ロッドを周方向の所定位置に確実に停止させることができる旋回式クランプを提供することにある。
ハウジング1内にピストン4が軸方向へ移動可能に挿入される。前記ピストン4に収容孔5が軸方向に形成される。前記収容孔5に出力ロッド6が軸方向へ移動可能に挿入される。前記ピストン4と前記出力ロッド6との間に装着される付勢手段9が、前記ピストン4と前記出力ロッド6とを離間させるように付勢する。前記ピストン4の基端側に作動室15が形成され、その作動室15に圧力流体が供給および排出される。前記ピストン4を軸方向の基端側へ付勢するように前記ハウジング1内で前記ピストン4の先端側にロックバネ16が設けられる。前記ピストン4の軸方向への移動が変換機構22によって前記出力ロッド6の旋回運動に変換される。前記収容孔5の内周壁および前記出力ロッド6の外周壁のうちのいずれか一方に案内溝28が周方向に形成され、その案内溝28の周方向の端部に係止部29が形成される。前記収容孔5の内周壁および前記出力ロッド6の外周壁のうちの他方に設けられる係合部材31が、前記案内溝28に挿入される。その係合部材31が前記係止部29に当接可能に周方向に所定の間隔をあけて対面される。
上記の旋回式クランプでは、係合部材が案内溝の係止部に周方向に受け止め可能となるように構成されることにより、出力ロッドがピストンに対して周方向の所定位置に確実に停止される。
(1) 前記変換機構22は、操作溝23と旋回溝24と循環溝25と伝動部材26とを有する。前記収容孔5の内周壁に操作溝23が螺旋状に形成される。前記出力ロッド6の外周壁に旋回溝24が形成される。前記出力ロッド6の外周壁に形成される循環溝25が、前記旋回溝24の基端部24aと前記旋回溝24の先端部24bとを軸方向へ連通させる。前記操作溝23と前記旋回溝24との間および前記収容孔5の内周面と前記循環溝25との間に伝動部材26が挿入される。
この場合、ピストンを軸方向へ押す力を操作溝と伝動部材と旋回溝とを介して出力ロッドに確実に伝達させることができる。
この場合、ピストンが所定の位置に移動されたことが検出弁によって確実に検出される。
この場合、ピストンが所定の位置に移動されると、そのピストンが弁部材を操作して弁部材が弁座から離間される。これにより、確実に検出される。
以下、本発明の第1実施形態を図1から図3Cによって説明する。
この実施形態では、シリンダ装置をワーク固定用の旋回式クランプに適用した場合を例示してある。まず、図1に基づいて上記の旋回式クランプの全体構造を説明する。
上記ピストン4の上側にバネ室14が形成されると共に、ピストン4の下側に作動室15が形成される。バネ室14内にロックバネ16が装着され、そのロックバネ16がハウジング1の上壁1cに対してピストン4を下方へ付勢する。そのバネ室14には、外気と連通する呼吸孔14aが連通される。また、作動室15に圧油(圧力流体)を給排する給排路17が、ハウジング1の胴部1bに形成される。
図1のリリース状態では、作動室15に圧油が供給されている。その作動室15の圧油がピストン4をロックバネ16の付勢力に抗して上方へ押圧することにより、そのピストン4の収容孔5の底壁が出力ロッド6の下端部を上方へ押動させている。これにより、出力ロッド6の高さ方向の途中部に形成された段差部6aが、ハウジング1の上壁1cに装着されたスラストベアリング34に上限位置で受け止められている。
上記の旋回式クランプでは、出力ロッド6の係合ピン31がピストン4の案内溝28の係止部29に周方向から受け止め可能に構成される。これにより、ピストン4が変換機構22を介して出力ロッド6を周方向の所定位置に確実に停止させることができる。その結果、クランプアームがワーク上の所定位置で当該ワークを押圧できる。
図4Aから図4Cは、本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態においては、上記の第1実施形態の構成部材と同じ部材(または類似する部材)には原則として同一の参照数字を付けて説明する。
前記の第1装着孔38に第1検出弁40の弁ケース41が保密状に螺合される。弁ケース41の左部に第1弁孔(弁孔)42が形成される。その弁ケース41の筒壁に第1連通孔43が形成され、その第1連通孔43によって第1供給路36と第1弁孔42とが連通される。その第1弁孔42の内周壁にテーパー状の第1弁座(弁座)44が形成される。第1弁孔42内に第1係合ボール(弁部材)45と第1進出バネ(付勢手段)46とが装着され、その第1進出バネ46によって第1係合ボール45が第1弁座44に向けて付勢される。
前記の第2装着孔39に第2検出弁50の弁ケース51が保密状に螺合される。弁ケース51の左部に第2弁孔(弁孔)52が形成される。その弁ケース51の筒壁に第2連通孔53が形成され、その第2連通孔53によって第2供給路37と第2弁孔52とが連通される。その第2弁孔52の内周壁にテーパー状の第2弁座(弁座)54が形成される。第2弁孔52内に第2係合ボール(弁部材)55と第2進出バネ(付勢手段)56とが装着され、その第2進出バネ56によって第2係合ボール55が第2弁座54に向けて付勢される。
図4Aから図4Cのリリース状態では、作動室15に供給された圧油によってピストン4が上限位置へ移動されている。
このとき、図4Aおよび図4Bに示すように、ピストン4の第1係合溝47が第1係合ボール45を右方へ移動させている。このため、その第1係合ボール45が第1弁座44から離間されている。従って、第1検出弁40は、開弁されている。これにより、第1供給路36内の圧縮エアが、第1連通孔43と第1弁孔42と開弁隙間と第1係合溝47と第1退避溝48と呼吸孔14aとを通って外部へ排出される。
また、図4Aおよび図4Cに示すように、ピストン4の第2退避溝58に第2係合ボール55が挿入されている。このため、上記の第2進出バネ56によって第2係合ボール55が第2弁座54に当接されている。従って、第2検出弁50は、閉弁されている。これにより、第2供給路37の圧縮エアの圧力が上昇し、その圧力上昇が(図示しない)圧力センサによって検出される。その結果、ピストン4がリリース位置(上限位置)に移動されていることが検出される。
引き続いて、クランプアーム7の左端部がワーク(図示しない)に上方から当接される。その結果、上記の旋回式クランプが図1のアンクランプ状態から図2のクランプ状態に切換えられる。このとき、第1検出弁40の第1係合ボール45が第1退避溝48に挿入される。このため、第1進出バネ46が第1係合ボール45を左方へ移動させ、その第1係合ボール45が第1弁座44に当接される。これにより、第1供給路36内の圧縮エアの圧力が上昇され、その上昇圧力が(図示しない)圧力センサによって検出される。その結果、ピストン4がロック位置(下降位置)に移動されていることが検出される。
本実施形態において、ロック検出用エアを排出する第1排出路(排出路)は、シリンダ孔2と第1係合溝47および第1退避溝48との間に形成される空間と、呼吸孔14aとによって構成される。また、リリース検出用エアを排出する第2排出路(排出路)は、シリンダ孔2と第2係合溝57および第2退避溝58との間に形成される空間と、呼吸孔14aとによって構成される。
上記の圧力流体は、例示した圧油に代えて、他の液体または圧縮空気等の気体であってもよい。
前記係合ピン31を装着する凹部30は、出力ロッド6の外周壁に形成されるのに代えて、ピストン4の収容孔5の内周壁に形成されてもよい。また、上記の案内溝28は、ピストン4の収容孔5の内周壁に形成されるのに代えて、出力ロッド6の外周壁に形成されてもよい。
その他に、当業者が想定できる範囲で種々の変更を行えることは勿論である。
Claims (4)
- ハウジング(1)内に軸方向へ移動可能に挿入されるピストン(4)と、
前記ピストン(4)に軸方向に形成される収容孔(5)と、
前記収容孔(5)に軸方向へ移動可能に挿入される出力ロッド(6)と、
前記ピストン(4)と前記出力ロッド(6)との間に装着されると共に、前記ピストン(4)と前記出力ロッド(6)とを離間させるように付勢する付勢手段(9)と、
前記ピストン(4)の基端側に形成されると共に、圧力流体が供給および排出される作動室(15)と、
前記ピストン(4)を軸方向の基端側へ付勢するように前記ハウジング(1)内で前記ピストン(4)の先端側に設けられるロックバネ(16)と、
前記ピストン(4)の軸方向への移動を前記出力ロッド(6)の旋回運動に変換させる変換機構(22)と、
前記収容孔(5)の内周壁および前記出力ロッド(6)の外周壁のうちのいずれか一方に周方向に形成される案内溝(28)であって、その案内溝(28)の周方向の端部に形成された係止部(29)を有する案内溝(28)と、
前記収容孔(5)の内周壁および前記出力ロッド(6)の外周壁のうちの他方に設けられる係合部材(31)であって、前記案内溝(28)に挿入されると共に、前記係止部(29)に当接可能に周方向に所定の間隔をあけて対面される係合部材(31)と、を備える、
ことを特徴とする旋回式クランプ。 - 請求項1の旋回式クランプにおいて、
前記変換機構(22)は、
前記収容孔(5)の内周壁に螺旋状に形成される操作溝(23)と、
前記出力ロッド(6)の外周壁に形成される旋回溝(24)と、
前記旋回溝(24)の基端部(24a)と前記旋回溝(24)の先端部(24b)とを軸方向へ連通させるように前記出力ロッド(6)の外周壁に形成される循環溝(25)と、
前記操作溝(23)と前記旋回溝(24)との間および前記収容孔(5)の内周面と前記循環溝(25)との間に挿入される伝動部材(26)と、を備える、
ことを特徴とする旋回式クランプ。 - 請求項1または2の旋回式クランプにおいて、
検出用の圧力流体が供給されるように前記ハウジング(1)に形成される流路と、
前記ピストン(4)によって前記流路を開閉させる検出弁(40,50)であって、前記流路に設けられる検出弁(40,50)と、を備え、
前記流路は、
前記ハウジング(1)内に形成される供給路(36,37)と、
前記供給路(36,37)に連通されるように前記検出弁(40,50)内に形成される弁孔(42,52)と、
前記弁孔(42,52)に連通されるように前記ハウジング(1)と前記ピストン(4)との間に形成される排出路と、を備える、
ことを特徴とする旋回式クランプ。 - 請求項3の旋回式クランプにおいて、
前記検出弁(40,50)は、
前記弁孔(42,52)の内周壁に形成される弁座(44,54)と、
前記弁座(44,54)に当接可能となるように前記弁孔(42,52)内に進退可能に挿入される弁部材(45,55)であって、前記弁孔(42,52)内に設けられる付勢手段(46,56)によって前記ピストン(4)に向けて付勢される弁部材(45,55)と、を備える、
ことを特徴とする旋回式クランプ。
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