JP6747514B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
電子写真感光体は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。電子写真感光体としては、例えば、単層の感光層を備える電子写真感光体が用いられる。単層の感光層は、電荷発生の機能と電荷輸送の機能とを有する。
特許文献1に記載の電子写真感光体は、感光層を備える。感光層に含有される樹脂の例として、化学式(R−D)で表されるポリアリレート樹脂が開示されている。
Figure 0006747514
特開2007−121751号公報
しかし、特許文献1に記載の化学式(R−D)で表されるポリアリレート樹脂を含む感光層を備える電子写真感光体には、耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性の向上について、いまだ改善の余地が残されている。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性に優れる電子写真感光体を提供することである。また、本発明の目的は、このような電子写真感光体を備えることで、形成画像における画像不良の発生を抑制可能なプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体と、感光層とを備える。前記感光層は、単層である。前記感光層は、電荷発生剤と正孔輸送剤と電子輸送剤とフィラー粒子とバインダー樹脂とを含む。前記フィラー粒子は、樹脂粒子を含む。前記バインダー樹脂は、下記一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂を含む。
Figure 0006747514
前記一般式(1)中、kr及びktは、各々独立に、2又は3を表す。r及びsは、各々独立に、0以上49以下の数を表す。t及びuは、各々独立に、1以上50以下の数を表す。r+s+t+u=100である。r+t=s+uである。X及びYは、各々独立に、下記化学式(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)、(1−5)、(1−6)又は(1−7)で表される二価の基を表す。
Figure 0006747514
本発明のプロセスカートリッジは、上述の電子写真感光体を備える。
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、帯電部と、露光部と、現像部と、転写部とを備える。前記帯電部は、前記電子写真感光体の表面を帯電する。前記露光部は、帯電された前記電子写真感光体の前記表面を露光して、前記電子写真感光体の前記表面に静電潜像を形成する。前記現像部は、前記静電潜像をトナー像として現像する。前記転写部は、前記トナー像を前記電子写真感光体から被転写体へ転写する。前記帯電部は、前記電子写真感光体の表面を正極性に帯電する。前記電子写真感光体は、上述の電子写真感光体である。
本発明の電子写真感光体によれば、耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させることができる。また、本発明のプロセスカートリッジ及び画像形成装置によれば、このような電子写真感光体を備えることで、形成画像における画像不良の発生を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る電子写真感光体の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の一例を示す概略断面図である。 画像形成装置の構成の一例を示す図であり、この画像形成装置は本発明の実施形態に係る電子写真感光体を備える。 画像形成装置の構成の別の例を示す図であり、この画像形成装置は本発明の実施形態に係る電子写真感光体を備える。 化学式(R−2)で表されるポリアリレート樹脂の1H−NMRスペクトルである。 化学式(R−4)で表されるポリアリレート樹脂の1H−NMRスペクトルである。 化学式(R−5)で表されるポリアリレート樹脂の1H−NMRスペクトルである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。しかし、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。本発明は、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨は限定されない。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。また、化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
以下、ハロゲン原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上5以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上3以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上3以下のアルコキシ基及び炭素原子数6以上14以下のアリール基は、何ら規定していなければ、各々次の意味である。
ハロゲン原子(ハロゲン基)の例は、フッ素原子(フルオロ基)、塩素原子(クロロ基)、臭素原子(ブロモ基)又はヨウ素原子(ヨード基)である。
炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上5以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基及び炭素原子数1以上3以下のアルキル基は、各々、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基又はヘキシル基が挙げられる。炭素原子数1以上5以下のアルキル基の例は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基の例として述べた基のうち、炭素原子数が1以上5以下である基である。炭素原子数1以上4以下のアルキル基の例は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基の例として述べた基のうち、炭素原子数が1以上4以下である基である。炭素原子数1以上3以下のアルキル基の例は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基の例として述べた基のうち、炭素原子数が1以上3以下である基である。
炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基及び炭素原子数1以上3以下のアルコキシ基は、各々、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、イソペントキシ基、ネオペントキシ基又はヘキシル基が挙げられる。炭素原子数1以上3以下のアルコキシ基の例は、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基の例として述べた基のうち、炭素原子数が1以上3以下である基である。
炭素原子数6以上14以下のアリール基は、例えば、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族単環炭化水素基、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合二環炭化水素基又は素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合三環炭化水素基である。炭素原子数6以上14以下のアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基又はフェナントリル基が挙げられる。
<電子写真感光体>
本実施形態は電子写真感光体(以下、感光体と記載する)に関する。本実施形態の感光体は、耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性に優れる。その理由は、以下のように推測される。
本実施形態の感光体の感光層は、フィラー粒子としての樹脂粒子を含む。樹脂粒子は、感光層の表面に凹凸を形成する。感光層の表面に凹凸が形成されることで、画像形成装置が備えるクリーニング部(例えば、クリーニングブレード)と、感光体の感光層との接触面積が小さくなる。これにより、クリーニング部によって感光層の表面を円滑にクリーニングすることができる。その結果、感光体の耐傷性及び耐フィルミング性を向上させることができる。
更に、本実施形態の感光体の感光層は、バインダー樹脂として、一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(1)と記載することがある)を含む。ポリアリレート樹脂(1)は、高い硬度を有する。高い硬度を有するポリアリレート樹脂(1)及び樹脂粒子の両方が感光層に含まれることで、画像形成装置が備えるクリーニング部に感光層が接触して感光層が摩耗することを抑制でき、更に摩耗した感光層から樹脂粒子が脱離することを抑制できる。その結果、感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させることができる。
以下、図1A〜図1Cを参照して、感光体100の構造について説明する。図1A〜図1Cは、各々、本実施形態に係る感光体100の一例を示す概略断面図である。
図1Aに示すように、感光体100は、例えば、導電性基体101と感光層102とを備える。感光層102は単層である。感光体100は、単層の感光層102を備えるいわゆる単層型感光体である。
図1Bに示すように、感光体100は、導電性基体101と、感光層102と、中間層103(下引き層)とを備えてもよい。中間層103は、導電性基体101と感光層102との間に設けられる。図1Aに示すように、感光層102は導電性基体101上に直接設けられてもよいし、図1Bに示すように、感光層102は導電性基体101上に中間層103を介して間接的に設けられてもよい。
図1Cに示すように、感光体100は、導電性基体101と、感光層102と、保護層104とを備えてもよい。保護層104は、感光層102上に設けられる。感光体100が保護層104を備える場合、保護層104は感光層102上に設けられる。感光層102は耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性に優れることから、感光体100は保護層を備えなくてもよい。同じ理由から、感光層102は感光体100の最表面層として備えられ得る。
感光層102の厚さは、感光層としての機能を十分に発現できる限り、特に限定されない。感光層102の厚さは、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。感光体100の感度特性を向上させるためには、感光体100の表面を正極性に帯電させて画像を形成することが好ましい。つまり、感光体100は、正帯電電子写真感光体であることが好ましい。
以上、図1A〜図1Cを参照して、感光体100の構造について説明した。以下、感光体について更に詳細に説明する。
<感光層>
感光層は、電荷発生剤と正孔輸送剤と電子輸送剤とフィラー粒子とバインダー樹脂とを含む。感光層は、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。電荷発生剤と正孔輸送剤と電子輸送剤とフィラー粒子とバインダー樹脂と必要に応じて添加される成分(例えば、添加剤)とは、同じ層に含有される。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)を含む。バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(1)を含むことで、感光体の耐摩耗性を向上させることができる。ポリアリレート樹脂(1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
Figure 0006747514
一般式(1)中、kr及びktは、各々独立に、2又は3を表す。r及びsは、各々独立に、0以上49以下の数を表す。t及びuは、各々独立に、1以上50以下の数を表す。r+s+t+u=100である。r+t=s+uである。X及びYは、各々独立に、下記化学式(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)、(1−5)、(1−6)又は(1−7)で表される二価の基を表す。
Figure 0006747514
XとYとは互いに同一であっても異なってもよい。XとYとは互いに異なることが好ましい。また、化学式(1−4)で表される二価の基の好適な例は、化学式(1−4’)で表される二価の基である。
Figure 0006747514
krとktとは、互いに同一であっても異なってもよい。krとktとが互いに異なる場合、kr及びktのうちの一方が2を表し、kr及びktのうちの他方が3を表す。kr及びktは、2又は3を表し、互いに同じ数を表すことが好ましい。kr及びktは、各々、3を表すことがより好ましい。
ポリアリレート樹脂(1)は、化学式(1−a)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−a)と記載することがある)、一般式(1−b)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−b)と記載することがある)、一般式(1−c)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−c)と記載することがある)及び一般式(1−d)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−d)と記載することがある)を有する。
Figure 0006747514
一般式(1−a)〜(1−d)中のkr、X、kt及びYは、それぞれ一般式(1)中のkr、X、kt及びYと同義である。
ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−a)〜(1−d)の配列は、芳香族ジオール由来の繰返し単位と芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位とが互いに隣接する限り、特に限定されない。芳香族ジオール由来の繰返し単位は、繰り返し単位(1−a)及び(1−c)である。芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位は、繰り返し単位(1−b)及び(1−d)である。例えば、繰返し単位(1−a)は、繰返し単位(1−b)又は繰返し単位(1−d)と隣接して互いに結合している。また、繰返し単位(1−c)は、繰返し単位(1−b)又は繰返し単位(1−d)と隣接して互いに結合している。
一般式(1)中のr及びsは各々独立に0以上49以下の数を表し、t及びuは各々独立に1以上50以下の数を表す。r、s、t及びuが表わす数としては、例えば、整数及び小数が挙げられる。rは0以上25以下の数を表すことが好ましい。sは0以上25以下の数を表すことが好ましい。tは25以上50以下の数を表すことが好ましい。uは25以上50以下の数を表すことが好ましい。rとsとは互いに同一であっても異なっていてもよい。rとuとは互いに同一であっても異なっていてもよい。tとsとは互いに同一であっても異なっていてもよい。tとuとは互いに同一であっても異なっていてもよい。sとuとは互いに同一であっても異なっていてもよい。sとuとは、互いに異なることが好ましい。
rは、ポリアリレート樹脂(1)に含まれる、繰返し単位(1−a)の数、繰返し単位(1−b)の数、繰返し単位(1−c)の数及び繰返し単位(1−d)の数の合計に対する、繰返し単位(1−a)の数の百分率を表す。sは、ポリアリレート樹脂(1)に含まれる、繰返し単位(1−a)の数、繰り返し単位(1−b)の数、繰り返し単位(1−c)の数及び繰り返し単位(1−d)数の合計に対する、繰返し単位(1−b)の数の百分率を表す。tは、ポリアリレート樹脂(1)に含まれる、繰返し単位(1−a)の数、繰り返し単位(1−b)の数、繰り返し単位(1−c)の数及び繰り返し単位(1−d)の数の合計に対する、繰返し単位(1−c)の数の百分率を表す。uは、ポリアリレート樹脂(1)に含まれる、繰返し単位(1−a)の数、繰り返し単位(1−b)の数、繰り返し単位(1−c)の数及び繰り返し単位(1−d)の数の合計に対する、繰返し単位(1−d)の数の百分率を表す。なお、r、s、t及びuは、各々、1本の樹脂鎖から得られる値ではなく、感光層に含有されるポリアリレート樹脂(1)全体(複数の樹脂鎖)から得られる数平均値である。
一般式(1)中のr、s、t及びuは、計算式「r+s+t+u=100」及び計算式「r+t=s+u」を満たす。
r/(r+t)は、0.00であるか、又は0.30以上0.70以下であることが好ましい。r/(r+t)は、ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−a)の数及び繰返し単位(1−c)の数の合計に対する、繰返し単位(1−a)の数の比率(モル分率)を表す。r/(r+t)が0.00である場合、rは0を表し、tは50を表す。
s/(s+u)は、0.00であるか、又は0.30以上0.70以下であることが好ましい。s/(s+u)は、ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−b)の数及び繰返し単位(1−d)の数の合計に対する、繰返し単位(1−b)の数の比率(モル分率)を表す。s/(s+u)が0.00を表す場合、sは0を表し、uは50を表す。
ポリアリレート樹脂(1)における全繰り返し単位の物質量(モル数)に対する、繰り返し単位(1−a)、(1−b)、(1−c)及び(1−d)の合計含有量は、80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましく、100モル%であることが特に好ましい。ポリアリレート樹脂(1)における全繰り返し単位の物質量(モル数)に対する繰り返し単位(1−a)、(1−b)、(1−c)及び(1−d)の合計含有量が100モル%である場合、ポリアリレート樹脂(1)は、繰り返し単位として、繰り返し単位(1−a)、(1−b)、(1−c)及び(1−d)のみを有する。
r及びsが各々0ではない場合に、感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、X及びYが次の基を表すことが好ましい。X及びYの一方が化学式(1−1)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−2)で表される二価の基を表す。或いは、X及びYの一方が化学式(1−1)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表す。或いは、X及びYの一方が化学式(1−2)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表す。或いは、X及びYの一方が化学式(1−3)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表す。或いは、X及びYの一方が化学式(1−5)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−6)で表される二価の基を表す。
r及びsが各々0ではない場合に、感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、X及びYが次の基を表すことがより好ましい。X及びYの一方が化学式(1−1)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−2)で表される二価の基を表す。或いは、X及びYの一方が化学式(1−1)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表す。或いは、X及びYの一方が化学式(1−2)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表す。或いは、X及びYの一方が化学式(1−3)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表す。
r及びsが各々0を表す場合に、感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、Yが化学式(1−1)又は(1−3)で表される二価の基を表すことが好ましい。
繰り返し単位(1−a)が繰り返し単位(1−c)と同じ化学構造を有する場合、krとktとは同じ数を表す。krとktとが同じ数を表す場合、一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂は、一般式(1’)で表されるポリアリレート樹脂であることが好ましい。
Figure 0006747514
一般式(1’)中、kvは、2又は3を表す。2個のkvは互いに同じ数を表す。X及びYは、各々独立に、化学式(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)、(1−5)、(1−6)又は(1−7)で表される二価の基を表す。v+w=1.00である。v/(v+w)は、0.00であるか、又は0.30以上0.70以下である。
一般式(1’)で表されるポリアリレート樹脂は、化学式(1’−a)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1’−a)と記載することがある)、及び一般式(1’−b)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1’−b)と記載することがある)を有する。
Figure 0006747514
Figure 0006747514
一般式(1’)中、vは、繰返し単位(1’−a)及び(1’−b)の合計数に対する、繰返し単位(1’−a)の数の比率(モル分率)を表す。wは、繰返し単位(1’−a)及び(1’−b)の合計数に対する、繰返し単位(1’−b)の数の比率(モル分率)を表す。なお、v/(v+w)が0.00を表す場合、一般式(1’)で表されるポリアリレート樹脂は、繰返し単位(1’−a)を有さず、繰返し単位(1’−b)のみを有する。
一般式(1’)で表されるポリアリレート樹脂における全繰り返し単位の物質量(モル数)に対する、繰り返し単位(1’−a)及び(1’−b)の合計物質量(モル数)の比率(モル分率)は、80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましく、100モル%であることが特に好ましい。一般式(1’)で表されるポリアリレート樹脂における全繰り返し単位の物質量(モル数)に対する、繰り返し単位(1’−a)及び(1’−b)の合計物質量(モル数)の比率(モル分率)が100モル%である場合、一般式(1’)で表されるポリアリレート樹脂は、繰り返し単位として、繰り返し単位(1’−a)及び(1’−b)のみを有する。以上、繰り返し単位(1−a)が繰り返し単位(1−c)と同じ化学構造を有する場合を説明した。
ポリアリレート樹脂(1)の好適な例は、化学式(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)又は(R−8)で表されるポリアリレート樹脂である。以下、化学式(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)で表されるポリアリレート樹脂の各々を、ポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)と記載することがある。
Figure 0006747514
Figure 0006747514
Figure 0006747514
Figure 0006747514
Figure 0006747514
Figure 0006747514
Figure 0006747514
Figure 0006747514
感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性の向上に加え、感光層を形成するための溶剤に対するポリアリレート樹脂(1)の溶解性を向上させるためには、一般式(1)中のr及びsが各々0ではなく、XとYとは互いに異なっており、s/(s+u)が0.30以上0.70以下であり、X及びYの一方が化学式(1−1)で表される二価の基を表すことが好ましい。このようなポリアリレート樹脂のより好適な例は、ポリアリレート樹脂(R−4)、(R−5)又は(R−8)である。
感光体の耐傷性及び耐フィルミング性を向上させつつ、感光体の耐摩耗性を更に向上させるためには、一般式(1)中のr及びsが各々0ではなく、XとYとは互いに異なっており、s/(s+u)が0.30以上0.70以下であり、X及びYの一方が化学式(1−1)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−2)で表される二価の基を表すことが好ましい。このようなポリアリレート樹脂のより好適な例は、ポリアリレート樹脂(R−5)である。
感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、一般式(1)中のr及びsが各々0を表し、t及びuが各々50を表し、Yが化学式(1−3)で表される二価の基を表すことも好ましい。このようなポリアリレート樹脂のより好適な例は、ポリアリレート樹脂(R−6)である。
感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、一般式(1)中のr及びsが各々0ではなく、XとYとは互いに異なっており、s/(s+u)が0.30以上0.70以下であり、X及びYの一方が化学式(1−3)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表すことが好ましい。このようなポリアリレート樹脂のより好適な例は、ポリアリレート樹脂(R−7)である。
感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、一般式(1)中のr及びsが各々0ではなく、XとYとは互いに異なっており、s/(s+u)が0.30以上0.70以下であり、s及びuが互いに異なる数を表すことが好ましい。同じ理由から、一般式(1)中のr及びsが各々0ではなく、XとYとは互いに異なっており、s/(s+u)が0.30以上0.70以下であり、s及びuが互いに異なる数を表し、X及びYの一方が化学式(1−1)で表される二価の基を表し、X及びYの他方が化学式(1−4)で表される二価の基を表すことがより好ましい。このようなポリアリレート樹脂のより好適な例は、ポリアリレート樹脂(R−8)である。
ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、20,000以上であることがより好ましく、30,000以上であることが更に好ましい。ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量が10,000以上である場合、バインダー樹脂の耐摩耗性が高まり、感光層が摩耗しにくくなる。一方、バインダー樹脂の粘度平均分子量は、80,000以下であることが好ましく、51,000以下であることがより好ましい。バインダー樹脂の粘度平均分子量が80,000以下である場合、ポリアリレート樹脂(1)が感光層形成用の溶剤に溶解し易くなり、感光層の形成が容易になる傾向がある。
ポリアリレート樹脂(1)の製造方法は、特に限定されない。ポリアリレート樹脂(1)の製造方法として、例えば、ポリアリレート樹脂の繰返し単位を構成するための芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸とを縮重合させる方法が挙げられる。ポリアリレート樹脂(1)の合成方法は特に限定されず、公知の合成方法(より具体的には、溶液重合、溶融重合又は界面重合等)を採用することができる。
ポリアリレート樹脂(1)を合成するための芳香族ジカルボン酸は、一般式(1−e)及び(1−f)で表される化合物である。一般式(1−e)中のX及び一般式(1−f)中のYは、それぞれ一般式(1)中のX及びYと同義である。ポリアリレート樹脂(1)を合成するための芳香族ジカルボン酸は、芳香族ジカルボン酸誘導体に誘導体化して使用されてもよい。芳香族ジカルボン酸誘導体の例は、芳香族ジカルボン酸ジクロライド、芳香族ジカルボン酸ジメチルエステル、芳香族ジカルボン酸ジエチルエステル又は芳香族ジカルボン酸無水物である。芳香族ジカルボン酸ジクロライドは、2個の「−C(=O)−Cl」基を有する。
Figure 0006747514
ポリアリレート樹脂(1)を合成するための芳香族ジカルボン酸である一般式(1−e)及び(1−f)で表される化合物の具体例は、下記化学式(1−g)〜(1−l)及び(1−q)で表される化合物である。以下、化学式(1−g)〜(1−l)及び(1−q)で表される化合物の各々を、化合物(1−g)〜(1−l)及び(1−q)と記載することがある。
Figure 0006747514
ポリアリレート樹脂(1)を合成するための芳香族ジカルボン酸である化学式(1−j)で表される化合物の好適な例は、下記化学式(1−jj)で表される化合物である。以下、化学式(1−jj)で表される化合物を、化合物(1−jj)と記載することがある。
Figure 0006747514
ポリアリレート樹脂(1)を合成するための芳香族ジオールは、化学式(1−m)及び一般式(1−n)で表される化合物である。一般式(1−m)中のkr及び一般式(1−n)中のktは、各々一般式(1)中のkr及びktと同義である。ポリアリレート樹脂(1)を合成するための芳香族ジオールは、芳香族ジアセテートに変形させて使用されてもよい。
Figure 0006747514
ポリアリレート樹脂(1)を合成するための芳香族ジオールである化学式(1−m)及び一般式(1−n)で表される化合物の具体例は、下記化学式(1−о)又は(1−p)で表される化合物である。以下、化学式(1−о)及び(1−p)で表される化合物の各々を、化合物(1−о)及び(1−p)と記載することがある。
Figure 0006747514
感光層は、バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(1)のみを含有してもよい。或いは、感光層は、バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(1)に加えて、ポリアリレート樹脂(1)以外のバインダー樹脂(以下、その他のバインダー樹脂と記載することがある)を更に含んでいてもよい。ポリアリレート樹脂(1)の含有率は、バインダー樹脂の質量に対して、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
その他のバインダー樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂(1)以外のポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル酸重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂又はポリエーテル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂又はメラミン樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシアクリレート(エポキシ化合物のアクリル酸付加物)又はウレタン−アクリレート(ウレタン化合物のアクリル酸付加物)が挙げられる。その他のバインダー樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(フィラー粒子)
フィラー粒子は、樹脂粒子を含む。樹脂粒子は、非樹脂粒子(例えば、シリカ粒子又はアルミナ粒子)と比較して、感光体の感度特性を損ない難い。感光層がフィラー粒子として樹脂粒子を含むことで、感光体の感度特性を維持しつつ、感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させることができる。樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子が好ましい。
樹脂粒子の体積中位径(D50)は、0.05μm以上5.00μm以下であることが好ましく、0.50μm以上5.00μm以下であることがより好ましく、0.60μm以上3.00μm以下であることがより好ましく、0.70μm以上2.00μm以下であることが特に好ましい。樹脂粒子の体積中位径が0.05μm以上5.00μm以下であると、感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を更に向上させることができる。樹脂粒子の体積中位径は、例えば、精密粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製「コールターカウンターマルチサイザー3」)を用いて測定される。なお、体積中位径は、コールターカウンター法を用いて体積基準で算出されたメディアン径を意味する。
樹脂粒子の含有量は、感光層の質量に対して、0.0質量%より大きく10.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましく、2.5質量%以上10.0質量%以下であることが更に好ましく、5.0質量%以上9.5質量%以下であることが特に好ましい。樹脂粒子の含有量が感光層の質量に対して0.0質量%より大きく10.0質量%以下であると、感光体の耐摩耗性を更に向上させることができる。また、樹脂粒子の含有量が感光層の質量に対して0.0質量%より大きく10.0質量%以下であると、感光体の表面の凹凸に起因する画像不良(例えば、黒点のような汚れ)が生じ難い。
樹脂粒子は、球形状を有することが好ましい。球形状の樹脂粒子は、針状の樹脂粒子と比較して、感光層形成用の溶剤中で凝集し難い。そのため、樹脂粒子が均一に分散した感光層を形成できる傾向がある。樹脂粒子の形状は、電子顕微鏡を用いて確認することができる。
感光層は、フィラー粒子として、樹脂粒子のみを含有してもよい。或いは、感光層は、フィラー粒子として、樹脂粒子に加えて、樹脂粒子以外のフィラー粒子を更に含有してもよい。樹脂粒子の含有量は、フィラー粒子の質量に対して、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
(電荷発生剤)
電荷発生剤は、感光体用の電荷発生剤である限り、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、無機光導電材料(例えば、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム又はアモルファスシリコン)の粉末、ピリリウム顔料、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料又はキナクリドン系顔料が挙げられる。電荷発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フタロシアニン系顔料としては、例えば、化学式(CG−1)で表される無金属フタロシアニン又は金属フタロシアニンが挙げられる。金属フタロシアニンとしては、例えば、化学式(CG−2)で表されるチタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン又はクロロガリウムフタロシアニンが挙げられる。フタロシアニン系顔料は、結晶であってもよく、非結晶であってもよい。フタロシアニン系顔料の結晶形状(例えば、α型、β型、Y型、V型又はII型)については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。
Figure 0006747514
Figure 0006747514
無金属フタロシアニンの結晶としては、例えば、無金属フタロシアニンのX型結晶(以下、X型無金属フタロシアニンと記載することがある)が挙げられる。チタニルフタロシアニンの結晶としては、例えば、チタニルフタロシアニンのα型、β型又はY型結晶(以下、α型、β型又はY型チタニルフタロシアニンと記載することがある)が挙げられる。
例えば、デジタル光学式の画像形成装置(例えば、半導体レーザーのような光源を使用した、レーザービームプリンター又はファクシミリ)には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体を用いることが好ましい。700nm以上の波長領域で高い量子収率を有することから、電荷発生剤としては、フタロシアニン系顔料が好ましく、無金属フタロシアニン又はチタニルフタロシアニンがより好ましく、X型無金属フタロシアニン又はY型チタニルフタロシアニンが更に好ましく、Y型チタニルフタロシアニンが特に好ましい。
短波長レーザー光源(例えば、350nm以上550nm以下の波長を有するレーザー光源)を用いた画像形成装置に適用される感光体には、電荷発生剤として、アンサンスロン系顔料が好適に用いられる。
電荷発生剤の含有量は、感光層に含有されるバインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上30質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以上4.5質量部以下であることが特に好ましい。
(電子輸送剤)
電子輸送剤の例としては、キノン系化合物、ジイミド系化合物、ヒドラゾン系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸又はジブロモ無水マレイン酸が挙げられる。キノン系化合物としては、例えば、ジフェノキノン系化合物、アゾキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、ニトロアントラキノン系化合物又はジニトロアントラキノン系化合物が挙げられる。電子輸送剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、電子輸送剤として、一般式(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)又は(ET5)で表される化合物が好ましい。一般式(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)及び(ET5)で表される化合物を、各々、化合物(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)及び(ET5)と記載することがある。化合物(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)及び(ET5)は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
Figure 0006747514
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Figure 0006747514
Figure 0006747514
一般式(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)及び(ET5)中、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53及びR54は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数2以上6以下のアルケニル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を少なくとも1つ有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。
一般式(ET1)〜(ET5)中、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53及びR54が表わすハロゲン原子としては、塩素原子(クロロ基)が好ましい。
一般式(ET1)〜(ET5)中、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53及びR54が表わす炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、炭素原子数1以上5以下のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、tert−ブチル基又は1,1−ジメチルプロピル基がより好ましい。
一般式(ET1)〜(ET5)中、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53及びR54が表わす炭素原子数2以上6以下のアルケニル基としては、例えば、炭素原子数2以上4以下のアルケニル基が挙げられる。
一般式(ET1)〜(ET5)中、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53及びR54が表わす炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基としては、例えば、炭素原子数1以上3以下のアルコキシ基が挙げられる。
一般式(ET1)〜(ET5)中、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53及びR54が表わす炭素原子数6以上14以下のアリール基としては、フェニル基が好ましい。炭素原子数6以上14以下のアリール基は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を少なくとも1つ(好ましくは1つ又は2つ)有してもよい。炭素原子数6以上14以下のアリール基が有する炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、炭素原子数1以上3以下のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましい。炭素原子数1以上6以下のアルキル基を少なくとも1つ有する炭素原子数6以上14以下のアリール基としては、2−エチル−6−メチルフェニル基が好ましい。
一般式(ET1)中、R11及びR12は、各々、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上5以下のアルキル基を表すことがより好ましく、1,1−ジメチルプロピル基を表すことが更に好ましい。化合物(ET1)の好適な例は、化学式(ET1−1)で表される化合物(以下、化合物(ET1−1)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
一般式(ET2)中、R21、R22、R23及びR24は、各々、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基又はtert−ブチル基を表すことが更に好ましい。化合物(ET2)の好適な例は、化学式(ET2−1)で表される化合物(以下、化合物(ET2−1)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
一般式(ET3)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を少なくとも1つ有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を1つ又は2つ有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表すことがより好ましく、2−エチル−6−メチルフェニル基を表すことが更に好ましい。化合物(ET3)の好適な例は、化学式(ET3−1)で表される化合物(以下、化合物(ET3−1)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
一般式(ET4)中、R41及びR42は、各々、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、イソプロピル基又はtert−ブチル基を表すことがより好ましく、tert−ブチル基を表すことが特に好ましい。一般式(ET4)中のR43は、ハロゲン原子を表すことが好ましく、塩素原子(クロロ基)を表すことがより好ましい。化合物(ET4)の好適な例は、化学式(ET4−1)で表される化合物(以下、化合物(ET4−1)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
一般式(ET5)中、R51、R52、R53及びR54は、各々、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表すことがより好ましく、メチル基又はtert−ブチル基を表すことが更に好ましい。化合物(ET5)の好適な例は、化学式(ET5−1)で表される化合物(以下、化合物(ET5−1)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
感光層は、電子輸送剤として、化合物(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)又は(ET5)のみを含有してもよい。或いは、感光層は、電子輸送剤として、化合物(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)又は(ET5)に加えて、化合物(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)及び(ET5)以外の電子輸送剤を更に含有してもよい。化合物(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)又は(ET5)の含有量は、電子輸送剤の総質量に対して、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
感光層に含有される電子輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、5質量部以上100質量部以下であることが好ましく、10質量部以上80質量部以下であることがより好ましい。
(正孔輸送剤)
正孔輸送剤としては、例えば、トリフェニルアミン誘導体、ジアミン誘導体(例えば、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体又はジ(アミノフェニルエテニル)ベンゼン誘導体)、オキサジアゾール系化合物(例えば、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、スチリル系化合物(例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン)、カルバゾール系化合物(例えば、ポリビニルカルバゾール)、有機ポリシラン化合物、ピラゾリン系化合物(例えば、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン)、ヒドラゾン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物又はトリアゾール系化合物が挙げられる。正孔輸送剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
感光体の耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、正孔輸送剤としては、一般式(HT1)、(HT2)又は(HT3)で表される化合物が好ましい。一般式(HT1)、(HT2)及び(HT3)で表される化合物を、各々、化合物(HT1)、(HT2)及び(HT3)と記載することがある。化合物(HT1)、(HT2)及び(HT3)の1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
Figure 0006747514
一般式(HT1)中、R111、R112及びR113は各々独立に炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基又は炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。b1、b2及びb3は各々独立に0以上5以下の整数を表す。
一般式(HT1)中、R111〜R113としては、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表すことが好ましく、n−ブチル基又はエトキシ基を表すことがより好ましい。
1が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR111は、互いに同一でも異なっていてもよい。b2が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR112は、互いに同一でも異なっていてもよい。b3が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR113は、互いに同一でも異なっていてもよい。b1、b2及びb3は、各々独立に、0又は1を表すことが好ましい。b1は1を表すことがより好ましい。b2及びb3は0を表すことがより好ましい。
111〜R113の結合位置は特に限定されない。R111〜R113は、各々、フェニル基のオルト位、メタ位及びパラ位の何れに結合(位置)してもよい。R111は、フェニル基のオルト位又はパラ位に結合することが好ましい。
化合物(HT1)の好適な例は、下記化学式(HT1−1)又は(HT1−2)で表される化合物(以下、化合物(HT1−1)又は(HT1−2)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
Figure 0006747514
Figure 0006747514
一般式(HT2)中、R121、R122、R123、R124、R125及びR126は各々独立に炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表す。d1、d2、d5及びd6は各々独立に0以上5以下の整数を表す。d3及びd4は各々独立に0以上4以下の整数を表す。
1が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR121は、互いに同一でも異なっていてもよい。d2が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR122は、互いに同一でも異なっていてもよい。d3が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR123は、互いに同一でも異なっていてもよい。d4が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR124は、互いに同一でも異なっていてもよい。d5が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR125は、互いに同一でも異なっていてもよい。d6が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR126は、互いに同一でも異なっていてもよい。
一般式(HT2)中、R121、R122、R123、R124、R125及びR126は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、メチル基を表すことがより好ましい。d1及びd2の一方が1を表し、他方が0を表すことが好ましい。d5及びd6の一方が1を表し、他方が0を表すことが好ましい。d3及びd4は、各々、0を表すことが好ましい。
化合物(HT2)の好適な例は、下記化学式(HT2−1)で表される化合物(以下、化合物(HT2−1)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
Figure 0006747514
一般式(HT3)中、R131、R132、R133、R134、R135及びR136は各々独立に炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基又は炭素原子数2以上6以下のアルケニル基を表す。e1、e2、e3及びe4は各々独立に0以上5以下の整数を表す。e5及びe6は各々独立に0以上4以下の整数を表す。
1が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR131は、互いに同一でも異なっていてもよい。e2が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR132は、互いに同一でも異なっていてもよい。e3が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR133は、互いに同一でも異なっていてもよい。e4が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR134は、互いに同一でも異なっていてもよい。e1、e2、e3及びe4は、各々独立に、0以上2以下の整数を表すことが好ましい。e1及びe2の一方は2を表し、他方は0又は1(好ましくは0)を表すことがより好ましい。e3及びe4の一方は2を表し、他方は0又は1(好ましくは0)を表すことがより好ましい。
131〜R134の結合位置は特に限定されない。R131〜R134は、各々、フェニル基のオルト位、メタ位及びパラ位の何れに結合(位置)してもよい。R131〜R134は、各々、フェニル基のオルト位又はパラ位に結合することが好ましい。
5が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR135は、互いに同一でも異なっていてもよい。e6が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR136は、互いに同一でも異なっていてもよい。e5及びe6は、各々、0を表すことが好ましい。
135及びR136の結合位置は特に限定されない。R135及びR136は、各々、フェニレン基が結合する窒素原子に対して、オルト位及びメタ位の何れに結合(位置)してもよい。
一般式(HT3)中、R131、R132、R133、R134、R135及びR136は、各々、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、メチル基又はエチル基を表すことがより好ましい。e1、e2、e3及びe4は、各々独立に、0以上2以下の整数を表すことが好ましい。e5及びe6は、各々、0を表すことが好ましい。
化合物(HT3)の好適な例は、下記化学式(HT3−1)で表される化合物(以下、それぞれ化合物(HT3−1)と記載することがある)である。
Figure 0006747514
感光層は、正孔輸送剤として、化合物(HT1)、(HT2)又は(HT3)のみを含有してもよい。或いは、感光層は、正孔輸送剤として、化合物(HT1)、(HT2)又は(HT3)に加えて、化合物(HT1)、(HT2)及び(HT3)以外の正孔輸送剤を更に含有してもよい。化合物(HT1)、(HT2)又は(HT3)の含有量は、正孔輸送剤の総質量に対して、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
感光層に含有される正孔輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下であることが好ましく、10質量部以上100質量部以下であることがより好ましい。
(材料の組み合わせ)
耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性を向上させるためには、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂及びフィラー粒子が、次に示す組み合わせの何れかであることが好ましい。同じ理由から、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂及びフィラー粒子が次に示す組み合わせの何れかであり、電荷発生剤がY型チタニルフタロシアニンであることが好ましい。同じ理由から、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂及びフィラー粒子が次に示す組み合わせの何れかであり、電荷発生剤がX型無金属フタロシアニンであることも好ましい。
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;又は
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−1)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかである。
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;又は
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−2)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかである。
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;又は
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−3)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかである。
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET1−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET2−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET3−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET4−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT1−2)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;
正孔輸送剤が化合物(HT2−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかであるか;又は
正孔輸送剤が化合物(HT3−1)であり、電子輸送剤が化合物(ET5−1)であり、フィラー粒子がフィラー粒子(F−4)であり、バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)及び(R−8)の何れかである。
以上、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂及びフィラー粒子の好適な組み合わせを説明した。
(添加剤)
添加剤としては、例えば、劣化防止剤(例えば、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、1重項消光剤又は紫外線吸収剤)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー、界面活性剤、可塑剤、増感剤又はレベリング剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール(例えば、ジ(tert−ブチル)p−クレゾール)、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン若しくはこれらの誘導体、有機硫黄化合物又は有機燐化合物が挙げられる。
<導電性基体>
導電性基体は、感光体の導電性基体として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体は、少なくとも表面部が導電性を有する材料で形成されていればよい。導電性基体の一例としては、導電性を有する材料で形成される導電性基体が挙げられる。導電性基体の別の例としては、導電性を有する材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼又は真鍮が挙げられる。これらの導電性を有する材料を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて(例えば、合金として)用いてもよい。これらの導電性を有する材料のなかでも、感光層から導電性基体への電荷の移動が良好であることから、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
導電性基体の形状は、画像形成装置の構造に合わせて適宜選択される。導電性基体の形状としては、例えば、シート状又はドラム状が挙げられる。また、導電性基体の厚さは、導電性基体の形状に応じて適宜選択される。
<中間層>
中間層(下引き層)は、例えば、無機粒子及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層が存在することにより、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、抵抗の上昇が抑えられると考えられる。
無機粒子としては、例えば、金属(例えば、アルミニウム、鉄又は銅)、金属酸化物(例えば、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ又は酸化亜鉛)の粒子又は非金属酸化物(例えば、シリカ)の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
中間層用樹脂としては、中間層を形成する樹脂として用いることができる限り、特に限定されない。中間層は、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤の例は、感光層の添加剤の例と同じである。
<感光体の製造方法>
感光体の製造方法の一例を説明する。感光体は、感光層用塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥することによって製造される。感光層用塗布液は、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、フィラー粒子、バインダー樹脂及び必要に応じて添加される成分(例えば、添加剤)を、溶剤に溶解又は分散させることにより製造される。
感光層用塗布液に含有される溶剤は、塗布液に含まれる各成分を溶解又は分散できる限り、特に限定されない。溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール又はブタノール)、脂肪族炭化水素(例えば、n−ヘキサン、オクタン又はシクロヘキサン)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン又はキシレン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素又はクロロベンゼン)、エーテル類(例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル又はプロピレングリコールモノメチルエーテル)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン又はシクロヘキサノン)、エステル類(例えば、酢酸エチル又は酢酸メチル)、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。感光体の製造時の作業性を向上させるためには、溶剤として非ハロゲン溶剤(ハロゲン化炭化水素以外の溶剤)を用いることが好ましい。
塗布液は、各成分を混合し、溶剤に分散することにより調製される。混合又は分散には、例えば、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、アトライター、ペイントシェーカー又は超音波分散機を用いることができる。
感光層用塗布液は、各成分の分散性を向上させるために、例えば、界面活性剤を含有してもよい。
感光層用塗布液を塗布する方法としては、塗布液を導電性基体上に均一に塗布できる方法である限り、特に限定されない。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法又はバーコート法が挙げられる。
感光層用塗布液を乾燥する方法としては、塗布液中の溶剤を蒸発させ得る限り、特に限定されない。例えば、高温乾燥機又は減圧乾燥機を用いて、熱処理(熱風乾燥)する方法が挙げられる。熱処理条件は、例えば、40℃以上150℃以下の温度、かつ3分間以上120分間以下の時間である。
なお、感光体の製造方法は、必要に応じて、中間層を形成する工程及び保護層を形成する工程の一方又は両方を更に含んでもよい。中間層を形成する工程及び保護層を形成する工程では、公知の方法が適宜選択される。
<画像形成装置>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る感光体100を備える画像形成装置110について説明する。図2は画像形成装置110の構成の一例を示す図であり、この画像形成装置110は本実施形態に係る感光体100を備える。図2に示す画像形成装置110は、直接転写方式を採用する。なお、中間転写方式を採用する画像形成装置110については、図3を参照して後述する。
画像形成装置110は、電子写真方式の画像形成装置である限り、特に限定されない。画像形成装置110は例えば、モノクロ画像形成装置であってもよいし、カラー画像形成装置であってもよい。画像形成装置110がカラー画像形成装置である場合、画像形成装置110は、例えばタンデム方式を採用する。以下、タンデム方式の画像形成装置110を例に挙げて説明する。
画像形成装置110は、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dと、転写ベルト50と、定着部52とを備える。以下、区別する必要がない場合には、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dの各々を、画像形成ユニット40と記載する。なお、画像形成装置110がモノクロ画像形成装置である場合には、画像形成装置110は、画像形成ユニット40aを備え、画像形成ユニット40b〜40dは省略される。
画像形成ユニット40は、本実施形態の感光体100と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とを備える。画像形成ユニット40の中央位置に、感光体100が設けられる。感光体100は、矢符方向(反時計回り)に回転可能に設けられる。感光体100の周囲には、帯電部42を基準として感光体100の回転方向の上流側から順に、帯電部42、露光部44、現像部46及び転写部48が設けられる。なお、画像形成ユニット40には、クリーニング部(不図示)及び除電部(不図示)の一方又は両方が更に備えられてもよい。
帯電部42は、感光体100の表面(周面)を正極性に帯電する。帯電部42は、非接触方式又は接触方式である。非接触方式の帯電部42の例は、コロトロン帯電器又はスコロトロン帯電器である。接触方式の帯電部42の例は、帯電ローラー又は帯電ブラシである。
帯電部42が感光体100に印加する電圧は、特に限定されない。帯電部42が感光体100に印加する電圧の例は、直流電圧、交流電圧又は重畳電圧である。重畳電圧は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧である。帯電部42は感光体100に直流電圧を印加することが好ましい。帯電部42が直流電圧のみを印加する場合、感光層102の磨耗量が減少する傾向があるからである。帯電部42が感光体100に印加する直流電圧は、1000V以上2000V以下であることが好ましく、1200V以上1800V以下であることがより好ましく、1400V以上1600V以下であることが特に好ましい。
露光部44は、帯電された感光体100の表面を露光する。これにより、感光体100の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、画像形成装置110に入力された画像データに基づいて形成される。
現像部46は、感光体100に形成された静電潜像にトナーを供給する。これにより、静電潜像がトナー像として現像される。感光体100は、トナー像を担持する像担持体に相当する。トナーは、一成分現像剤として用いられてもよい。或いは、トナーと所望のキャリアとを混合して、トナーを二成分現像剤において用いてもよい。トナーが一成分現像剤として用いられる場合、現像部46は、感光体100に形成された静電潜像に、一成分現像剤であるトナーを供給する。トナーが二成分現像剤において用いられる場合、現像部46は、感光体100に形成された静電潜像に、二成分現像剤に含まれるトナーとキャリアとのうちのトナーを供給する。
転写ベルト50は、感光体100と転写部48との間に記録媒体Pを搬送する。転写ベルト50は、無端状のベルトである。転写ベルト50は、矢符方向(時計回り)に回転可能に設けられる。
転写部48は、現像部46によって現像されたトナー像を、感光体100から被転写体へ転写する。画像形成装置110が直接転写方式を採用する場合、被転写体は記録媒体Pに相当する。画像形成装置110が直接転写方式を採用する場合、感光体100から記録媒体Pにトナー像が転写されるときに、感光体100は記録媒体Pと接触している。転写部48は、例えば転写ローラーである。
画像形成ユニット40a〜40dの各々によって、転写ベルト50上の記録媒体Pに、複数色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの4色)のトナー像が順に重ねられる。
定着部52は、転写部48によって記録媒体Pに転写された未定着のトナー像を、加熱及び/又は加圧する。定着部52は、例えば、加熱ローラー及び/又は加圧ローラーである。トナー像を加熱及び/又は加圧することにより、記録媒体Pにトナー像が定着する。その結果、記録媒体Pに画像が形成される。
なお、画像形成装置110は、中間転写方式を採用することもできる。以下、図3を参照して、中間転写方式を採用する画像形成装置110について説明する。図3は、画像形成装置110の構成の別の例を示す図であり、この画像形成装置110は本実施形態に係る感光体100を備える。冗長を避けるために、図2に示す画像形成装置110が備える構成と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
画像形成装置110が中間転写方式を採用する場合、直接転写方式で説明した転写部48は、一次転写部54及び二次転写部58に相当する。画像形成装置110が中間転写方式を採用する場合、被転写体は、中間転写ベルト56及び記録媒体Pに相当する。一次転写部54は、一次転写バイアス(具体的には、トナーの帯電極性と逆極性を有するバイアス)を中間転写ベルト56に印加する。中間転写ベルト56は、無端状のベルトである。中間転写ベルト56は、矢符(反時計回り)方向に回転する。一次転写バイアスが印加されると、感光体100と一次転写部54との間で、感光体100から中間転写ベルト56へ感光体100の表面に形成されたトナー像が転写(一次転写)される。
二次転写部58は、二次転写バイアス(具体的には、トナー像と逆極性を有するバイアス)を記録媒体Pに印加する。その結果、中間転写ベルト56上に一次転写されたトナー像は、二次転写部58と中間転写ベルト56との間で、中間転写ベルト56から記録媒体Pに転写(二次転写)される。これにより、未定着のトナー像が記録媒体Pに転写される。
以上、図2及び図3を参照して、本実施形態の感光体100を備える画像形成装置110について説明した。
<プロセスカートリッジ>
次に、図2及び図3を引き続き参照して、本実施形態の感光体100を備えるプロセスカートリッジについて説明する。プロセスカートリッジは、画像形成用のカートリッジである。プロセスカートリッジは、画像形成ユニット40a〜40dの各々に相当する。プロセスカートリッジは、ユニット化された感光体100を備える。プロセスカートリッジは、感光体100に加えて、帯電部42、露光部44、現像部46及び転写部48(又は一次転写部54)からなる群より選択される少なくとも1つをユニット化した構成が採用される。プロセスカートリッジには、クリーニング部(不図示)及び除電部(不図示)の一方又は両方が更に備えられてもよい。プロセスカートリッジには、除電レス方式が採用されていてもよい。プロセスカートリッジは、画像形成装置110に対して着脱自在に設計される。そのため、プロセスカートリッジは取り扱いが容易であり、感光体100の感度特性等が劣化した場合に、感光体100を含めて容易かつ迅速に交換することができる。以上、図2及び図3を参照して、本実施形態の感光体100を備えるプロセスカートリッジについて説明した。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。しかし、本発明は実施例の範囲に何ら限定されない。
<感光層を形成するための材料>
感光体の感光層を形成するための材料として、以下の電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、フィラー粒子及びバインダー樹脂を準備した。
(電荷発生剤)
電荷発生剤として、実施形態で述べた化学式(CG−1)で表されるX型無金属フタロシアニンを準備した。また、電荷発生剤として、実施形態で述べた化学式(CG−2)で表されるY型チタニルフタロシアニンを準備した。
(正孔輸送剤)
正孔輸送剤として、実施形態で述べた化合物(HT1−1)、(HT1−2)、(HT2−1)及び(HT3−1)を準備した。
(電子輸送剤)
電子輸送剤として、実施形態で述べた化合物(ET1−1)、(ET2−1)、(ET3−1)、(ET4−1)及び(ET5−1)を準備した。
(フィラー粒子)
フィラー粒子として、表1に示すフィラー粒子(F−1)〜(F−6)を準備した。表1中、D50は、フィラー粒子の体積中位径を示す。フィラー粒子(F−1)〜(F−6)は、何れも球形状を有していた。なお、表1中の「AEROSIL」及び「NanoTek」は何れも登録商標である。
Figure 0006747514
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂として、実施形態で述べたポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−8)の各々を作製した。
[ポリアリレート樹脂(R−2)の作製]
三口フラスコを反応容器として用いた。この反応容器は、温度計、三方コック及び滴下ロート200mLを備えた容量1Lの三口フラスコである。反応容器に1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン(実施形態で述べた化合物(1−p))12.24g(41.28ミリモル)と、tert−ブチルフェノール0.062g(0.413ミリモル)と、水酸化ナトリウム3.92g(98ミリモル)と、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド0.120g(0.384ミリモル)とを投入した。次いで、反応容器内の空気をアルゴンガスで置換した。その後、水300mLを更に反応容器に投入した。反応容器の内温を50℃に昇温させた。反応容器の内温50℃を保持して反応容器内の内容物を1時間攪拌した。その後、反応容器の内温を10℃に冷却した。その結果、アルカリ性水溶液を得た。
一方、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(実施形態で述べた化合物(1−jj)のジカルボン酸ジクロライド)4.10g(16.2ミリモル)と、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(実施形態で述べた化合物(1−h)のジカルボン酸ジクロライド)4.52g(16.2ミリモル)とをクロロホルム150mLに溶解させた。これにより、クロロホルム溶液を得た。
次いで、滴下ロートを用いてクロロホルム溶液をアルカリ性水溶液に110分間かけてゆっくりと滴下して、重合反応を開始させた。反応容器内の内温を15±5℃に調節して、反応容器の内容物を4時間攪拌して重合反応を進行させた。
その後、デカントを用いて反応容器の内容物における上層(水層)を除去し、有機層を得た。次いで、容量1Lの三口フラスコにイオン交換水400mLを投入した後に、得られた有機層を投入した。更にクロロホルム400mLと、酢酸2mLとを投入した。三口フラスコの内容物を室温(25℃)で30分攪拌した。その後、デカントを用いて三口フラスコの内容物における上層(水層)を除去し、有機層を得た。水1Lを用いて得られた有機層を分液ロートにて5回洗浄した。その結果、水洗した有機層を得た。
次に、水洗した有機層をろ過し、ろ液を得た。容量1Lの三角フラスコにメタノール1Lを投入した。得られたろ液を三角フラスコ内にゆっくり滴下し、沈殿物を得た。沈殿物をろ過によりろ別した。得られた沈殿物を温度70℃で12時間真空乾燥した。その結果、ポリアリレート樹脂(R−2)を得た。ポリアリレート樹脂(R−2)の収量は12.2gであり、収率は77モル%であった。ポリアリレート樹脂(R−2)の粘度平均分子量は46,000であった。
[ポリアリレート樹脂(R−1)及び(R−3)〜(R−8)の作製]
次の点を変更した以外は、ポリアリレート樹脂(R−2)と同じ方法で、ポリアリレート樹脂(R−1)及び(R−3)〜(R−8)の各々を作製した。
ポリアリレート樹脂(R−1)の作製では、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及びビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)の代わりに、化合物(1−k)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及び化合物(1−l)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)を用いた。得られたポリアリレート樹脂(R−1)の粘度平均分子量は35300であった。
ポリアリレート樹脂(R−3)の作製では、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及びビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)の代わりに、化合物(1−g)のジカルボン酸ジクロライド(32.4ミリモル)を用いた。得られたポリアリレート樹脂(R−3)の粘度平均分子量は36600であった。
ポリアリレート樹脂(R−4)の作製では、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及びビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)の代わりに、化合物(1−g)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及び化合物(1−jj)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)を用いた。得られたポリアリレート樹脂(R−4)の粘度平均分子量は34400であった。
ポリアリレート樹脂(R−5)の作製では、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及びビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)の代わりに、化合物(1−g)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及び化合物(1−h)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)を用いた。得られたポリアリレート樹脂(R−5)の粘度平均分子量は35600であった。
ポリアリレート樹脂(R−6)の作製では、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及びビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)の代わりに、化合物(1−i)のジカルボン酸ジクロライド(32.4ミリモル)を用いた。得られたポリアリレート樹脂(R−6)の粘度平均分子量は35800であった。
ポリアリレート樹脂(R−7)の作製では、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及びビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)の代わりに、化合物(1−i)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及び化合物(1−jj)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)を用いた。得られたポリアリレート樹脂(R−7)の粘度平均分子量は34000であった。
ポリアリレート樹脂(R−8)の作製では、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)及びビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)の代わりに、化合物(1−g)のジカルボン酸ジクロライド(9.7ミリモル)及び化合物(1−jj)のジカルボン酸ジクロライド(22.7ミリモル)を用いた。得られたポリアリレート樹脂(R−8)の粘度平均分子量は33600であった。
次に、プロトン核磁気共鳴分光計(日本分光株式会社製、300MHz)を用いて、作製したポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−8)の1H−NMRスペクトルを測定した。溶媒としてCDCl3を用いた。内部標準試料としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。これらのうちポリアリレート樹脂(R−2)、(R−4)及び(R−5)を代表例として挙げる。
図4〜図6は、それぞれポリアリレート樹脂(R−2)、(R−4)及び(R−5)の1H−NMRスペクトルを示す。図4〜図6中、横軸は化学シフト(単位:ppm)を示し、縦軸は信号強度(単位:任意単位)を示す。1H−NMRスペクトルにより、ポリアリレート樹脂(R−2)、(R−4)及び(R−5)が得られていることを確認した。ポリアリレート樹脂(R−1)、(R−3)及び(R−6)〜(R−8)についても、1H−NMRスペクトルにより、それぞれポリアリレート樹脂(R−1)、(R−3)及び(R−6)〜(R−8)が得られていることを確認した。
バインダー樹脂として、下記化学式(R−A)〜(R−C)で表されるポリカーボネート樹脂(以下、ポリカーボネート樹脂(R−A)〜(R−C)と記載することがある)も準備した。また、バインダー樹脂として、下記化学式(R−D)〜(R−F)で表されるポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(R−D)〜(R−F)と記載することがある)も準備した。ポリカーボネート樹脂(R−A)〜(R−C)及びポリアリレート樹脂(R−D)〜(R−F)の粘度平均分子量は、各々、31000、32500、33000、34500、33200及び32400であった。なお、化学式(R−A)〜(R−F)中の繰り返し単位に付された添え字は、樹脂に含まれる繰り返し単位の総物質量(総モル数)に対する、添え字が付された繰り返し単位の物質量(モル数)の百分率を示す。
Figure 0006747514
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Figure 0006747514
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<感光体の製造>
感光層を形成するための材料を用いて、感光体(A−1)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)を製造した。
(感光体(A−1)の製造)
電荷発生剤としてのX型無金属フタロシアニン5質量部、正孔輸送剤としての化合物(HT1−1)50質量部、電子輸送剤としての化合物(ET1−1)35質量部、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−1)100質量部、フィラー粒子(F−1)5質量部、及びテトラヒドロフラン750質量部を、ボールミルの容器に加えた。内容物を、ボールミルを用いて50時間混合し分散させることにより、感光層用の塗布液を調製した。ディップコート法により得られた塗布液を導電性基体上に塗布し、導電性基体上に塗膜を形成した。塗膜を100℃で40分間加熱し、塗膜よりテトラヒドロフランを除去した。これにより、導電性基体上に単層の感光層(膜厚:35μm)が形成された。その結果、感光体(A−1)が得られた。
(感光体(A−2)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の製造)
下記(1)〜(8)の点を変更した以外は、感光体(A−1)の製造と同じ方法で、感光体(A−2)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々を製造した。
(1)感光体(A−1)の製造においては電荷発生剤としてX型無金属フタロシアニンを使用したが、感光体(A−2)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々の製造においては表2及び表3に示す種類の電荷発生剤を使用した。
(2)感光体(A−1)の製造においては正孔輸送剤として化合物(HT1−1)を使用したが、感光体(A−2)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々の製造においては表2及び表3に示す種類の正孔輸送剤を使用した。
(3)感光体(A−1)の製造においては電子輸送剤として化合物(ET1−1)を使用したが、感光体(A−2)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々の製造においては表2及び表3に示す種類の電子輸送剤を使用した。
(4)感光体(A−1)の製造においてはバインダー樹脂としてポリアリレート樹脂(R−1)を使用したが、感光体(A−2)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々の製造においては表2及び表3に示す種類のバインダー樹脂を使用した。
(5)感光体(A−1)の製造においてはフィラー粒子(F−1)を使用したが、感光体(A−2)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々の製造においては表2及び表3に示す種類のフィラー粒子を使用した。
(6)感光体(A−1)の製造においてはフィラー粒子(F−1)を5質量部添加したが、感光体(A−20)の製造においてはフィラー粒子(F−1)を10質量部添加した。これにより、感光層の質量に対するフィラー粒子の含有量を、感光体(A−1)の製造における2.6質量%から5.0質量%に変更した。
(7)感光体(A−1)の製造においてはフィラー粒子(F−1)を5質量部添加したが、感光体(A−21)の製造においてはフィラー粒子(F−1)を20質量部添加した。これにより、感光層の質量に対するフィラー粒子の含有量を、感光体(A−1)の製造における2.6質量%から9.5質量%に変更した。
(8)感光体(A−1)の製造においてはフィラー粒子(F−1)を5質量部添加したが、感光体(A−22)の製造においてはフィラー粒子(F−1)を23.5質量部添加した。これにより、感光層の質量に対するフィラー粒子の含有量を、感光体(A−1)の製造における2.6質量%から11.0質量%に変更した。
<耐摩耗性の評価>
感光体(A−1)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々に対して、耐摩耗性を評価した。耐摩耗性の評価は、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下で行った。評価機として、プリンター(FS−C5250DN、京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)を用いた。評価機は帯電部として帯電ローラーを備えていた。帯電ローラーは帯電性ゴム(詳しくは、導電性カーボンを分散させたエピクロルヒドリン樹脂)から構成されていた。帯電部の帯電極性は正極性であり、帯電部の印加電圧は直流電圧であった。また、評価機は、中間転写方式を採用していた。
まず、感光体の感光層の厚さ(T1、単位:μm)を測定した。次いで、評価機に感光体を搭載し、評価機を用いて5万枚の用紙に画像I(印字率5%の文字画像)を連続して印刷した。次いで、5万枚印刷後の感光体の感光層の厚さ(T2、単位:μm)を測定した。そして、計算式「感光層の摩耗量=T1−T2」から、感光層の摩耗量(単位:μm)を求めた。なお、感光層の厚さは、渦電流膜厚計(株式会社ケツト科学研究所製「LH−373」)により測定した。得られた感光層の摩耗量を表2及び表3に示す。感光層の摩耗量が少ない程、感光体の耐摩耗性が優れていることを示す。
<耐傷性及び耐フィルミング性の評価>
感光体(A−1)〜(A−22)及び(B−1)〜(B−9)の各々に対して、耐傷性及び耐フィルミング性を評価した。耐傷性及び耐フィルミング性を評価するための評価機は、耐摩耗性を評価するための評価機と同じであった。感光体を、評価機に搭載した。評価機を用いて、常温常湿環境(温度23℃及び相対湿度50%RHの環境)下で、5万枚の用紙に画像I(印字率5%の文字画像)を連続して印刷した。画像Iを5万枚印刷した後、画像II(ハーフトーン画像及び白地画像を含む画像)を1枚の用紙に印刷して、常温常湿環境における評価用画像を得た。次に、低温低湿環境(温度10℃及び相対湿度20%RHの環境)下で、5万枚の用紙に画像Iを連続して印刷した。画像Iを5万枚印刷した後、画像IIを1枚の用紙に印刷して、低温低湿環境における評価用画像を得た。
次いで、感光体を評価機から取り出した。感光体の表面を肉眼で観察し、感光体の表面における傷及びフィルミングの発生の有無を確認した。また、常温常湿環境における評価用画像及び低温低湿環境における評価用画像の各々を観察し、傷及びフィルミングに起因する画像不良の発生の有無を確認した。なお、感光体の表面にフィルミングが発生すると、筋及びダッシュマークのような画像不良が形成画像に発生する。筋は、画像が印刷される方向に対して平行な黒線が現れる画像不良である。ダッシュマークは、画像が印刷される方向に対して平行に配列した黒点が現れる画像不良である。また、感光体の表面に傷が発生すると、白筋及び黒筋の一方又は両方が形成画像に発生する。確認結果から、下記の基準に従って、感光体の耐傷性及び耐フィルミング性を評価した。耐傷性及び耐フィルミング性の評価結果を、表2及び表3に示す。
(耐傷性及び耐フィルミング性の評価基準)
評価A(特に良好):感光体の表面に、傷及びフィルミングが全く発生していなかった。また、常温常湿環境及び低温低湿環境における評価用画像の両方で、画像不良が観察されなかった。
評価B(良好):感光体の表面に、傷及びフィルミングの少なくとも一方が若干発生していた。しかし、常温常湿環境及び低温低湿環境における評価用画像の両方で、画像不良が観察されなかった。
評価C(不良):感光体の表面に、傷及びフィルミングの少なくとも一方が発生していた。低温低湿環境における評価用画像では、画像不良が観察された。しかし、常温常湿環境における評価用画像では、画像不良が観察されなかった。
評価D(特に不良):感光体の表面に、傷及びフィルミングの少なくとも一方が発生していた。また、常温常湿環境及び低温低湿環境における評価用画像の両方で、画像不良が観察された。
表2及び表3中、CGM、HTM、ETM、樹脂及びwt%は、各々、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂及び質量%を示す。表2及び表3中、CG−1及びCG−2は、各々、X型無金属フタロシアニン及びY型チタニルフタロシアニンを示す。表2及び表3中、含有量は、感光層の質量に対するフィラー粒子の含有量(単位:質量%)を示す。感光層の質量に対するフィラー粒子の含有量を、下記計算式から求めた。
感光層の質量に対するフィラー粒子の含有量=(フィラー粒子の質量)/(電荷発生剤の質量+正孔輸送剤の質量+電子輸送剤の質量+バインダー樹脂の質量+フィラー粒子の質量)
Figure 0006747514
Figure 0006747514
感光体(A−1)〜(A−22)の各々は、導電性基体と、単層の感光層とを備えていた。感光層は、電荷発生剤と正孔輸送剤と電子輸送剤とフィラー粒子とバインダー樹脂とを含んでいた。フィラー粒子は、樹脂粒子を含んでいた。バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)を含んでいた。そのため、表2及び表3から明らかなように、感光体(A−1)〜(A−22)では、摩耗減量が少なく、耐摩耗性に優れていた。また、感光体(A−1)〜(A−22)では、耐傷性及び耐フィルミング性の評価結果がA(特に良好)及びB(良好)であり、耐傷性及び耐フィルミング性に優れていた。
一方、感光体(B−1)〜(B−6)では、バインダー樹脂が、ポリアリレート樹脂(1)を含んでいなかった。そのため、表3から明らかなように、感光体(B−1)〜(B−6)では、摩耗減量が多く、耐摩耗性に劣っていた。
感光体(B−7)及び(B−8)では、フィラー粒子が樹脂粒子を含んでいなかった。具体的には、感光体(B−7)及び(B−8)では、感光層がフィラー粒子(F−5)又は(F−6)を含有していたが、フィラー粒子(F−5)及び(F−6)は何れも樹脂粒子ではなかった。そのため、表3から明らかなように、感光体(B−7)及び(B−8)では、摩耗減量が多く、耐摩耗性に劣っていた。また、感光体(B−7)及び(B−8)では、耐傷性及び耐フィルミング性の評価結果がD(特に不良)であり、耐傷性及び耐フィルミング性に劣っていた。
感光体(B−9)の感光層は、フィラー粒子を含んでいなかった。そのため、表3から明らかなように、感光体(B−9)では、摩耗減量が多く、耐摩耗性に劣っていた。また、感光体(B−9)では、耐傷性及び耐フィルミング性の評価結果がC(不良)であり、耐傷性及び耐フィルミング性に劣っていた。
以上のことから、本発明に係る感光体は、耐摩耗性、耐傷性及び耐フィルミング性に優れることが示された。また、本発明に係るプロセスカートリッジ及び画像形成装置は、このような感光体を備えることで、画像不良の発生を抑制できることが示された。
本発明に係る感光体は、画像形成装置に利用することがきる。本発明に係るプロセスカートリッジ及び画像形成装置は、記録媒体に画像を形成するために利用することができる。

Claims (12)

  1. 導電性基体と、感光層とを備え、
    前記感光層は、単層であり
    前記感光層は、電荷発生剤と正孔輸送剤と電子輸送剤とフィラー粒子とバインダー樹脂とを含み、
    前記フィラー粒子は、樹脂粒子を含み、
    前記バインダー樹脂は、下記一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂を含む、電子写真感光体。
    Figure 0006747514
    (前記一般式(1)中、
    kr及びktは、各々独立に、2又は3を表し
    r+s+t+u=100であり、
    r+t=s+uであり、
    前記一般式(1)中、t及びuは、各々独立に、1以上50以下の数を表し、r及びsは、各々独立に、0以上49以下の数を表し、但し、r及びsは各々0ではなく、s/(s+u)は0.30以上0.70以下であり、XとYとは、互いに異なっており、下記化学式(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)、(1−5)、(1−6)又は(1−7)で表される二価の基を表し、但し、X及びYの一方は前記化学式(1−1)で表される前記二価の基を表すか、或いは、
    前記一般式(1)中、r及びsは各々0を表し、t及びuは各々50を表し、Yは前記化学式(1−3)で表される前記二価の基を表すか、或いは、
    前記一般式(1)中、t及びuは、各々独立に、1以上50以下の数を表し、r及びsは、各々独立に、0以上49以下の数を表し、但し、r及びsは各々0ではなく、s/(s+u)は0.30以上0.70以下であり、XとYとは互いに異なっており、X及びYの一方は前記化学式(1−3)で表される前記二価の基を表し、X及びYの他方は前記化学式(1−4)で表される前記二価の基を表す。
    Figure 0006747514
  2. 前記樹脂粒子の体積中位径は、0.05μm以上5.00μm以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記樹脂粒子の含有量は、前記感光層の質量に対して、0.0質量%より大きく10.0質量%以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 前記樹脂粒子は、球形状を有する、請求項1に記載の電子写真感光体。
  5. 前記一般式(1)中、r及びsは各々0ではなく、XとYとは互いに異なっており、s/(s+u)は0.30以上0.70以下であり、X及びYの一方は前記化学式(1−1)で表される前記二価の基を表し、X及びYの他方は、前記化学式(1−2)で表される前記二価の基を表す、請求項に記載の電子写真感光体。
  6. 前記一般式(1)中、r及びsは各々0ではなく、XとYとは互いに異なっており、s/(s+u)は0.30以上0.70以下であり、s及びuは互いに異なる数を表す、請求項1に記載の電子写真感光体。
  7. 前記一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂は、下記化学式(R−4)、(R−5)、(R−6)、(R−7)又は(R−8)で表されるポリアリレート樹脂である、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
  8. 前記電子輸送剤は、下記一般式(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)又は(ET5)で表される化合物を含む、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
    Figure 0006747514
    (前記一般式(ET1)、(ET2)、(ET3)、(ET4)及び(ET5)中、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53及びR54は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数2以上6以下のアルケニル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を少なくとも1つ有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。)
  9. 前記正孔輸送剤は、下記一般式(HT1)、(HT2)又は(HT3)で表される化合物を含む、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006747514
    (前記一般式(HT1)中、R111、R112及びR113は各々独立に炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基又は炭素原子数6以上14以下のアリール基を表し、b1、b2及びb3は各々独立に0以上5以下の整数を表す。)
    Figure 0006747514
    (前記一般式(HT2)中、R121、R122、R123、R124、R125及びR126は各々独立に炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表し、d1、d2、d5及びd6は各々独立に0以上5以下の整数を表し、d3及びd4は各々独立に0以上4以下の整数を表す。)
    Figure 0006747514
    (前記一般式(HT3)中、R131、R132、R133、R134、R135及びR136は各々独立に炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基又は炭素原子数2以上6以下のアルケニル基を表し、e1、e2、e3及びe4は各々独立に0以上5以下の整数を表し、e5及びe6は各々独立に0以上4以下の整数を表す。)
  10. 請求項1に記載の電子写真感光体を備える、プロセスカートリッジ。
  11. 電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電部と、
    帯電された前記電子写真感光体の前記表面を露光して、前記電子写真感光体の前記表面に静電潜像を形成する露光部と、
    前記静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
    前記トナー像を前記電子写真感光体から被転写体へ転写する転写部と
    を備える、画像形成装置であって、
    前記帯電部は、前記電子写真感光体の前記表面を正極性に帯電し、
    前記電子写真感光体は、請求項1に記載の電子写真感光体である、画像形成装置。
  12. 前記帯電部は、前記電子写真感光体に直流電圧を印加する、請求項11に記載の画像形成装置。
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