JP6746874B2 - 自動認識コードラベルおよび品質管理方法 - Google Patents
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Description
また、近年ではトレーサビリティが重要視されており、流通過程の適切な品質管理が要求されている。
本発明の自動認識コードラベルは、基材と、上記基材上に配置され、明パターンおよび暗パターンを有する自動認識コードとを有するものであって、上記自動認識コードは、温度および時間で決まる熱量に応じて上記明パターンまたは上記暗パターンの色が変化することによって、コントラスト値が低下するものであることを特徴とするものである。
所定の温度および時間は、材料に応じて異なるものである。また、所定の時間は、温度に応じて異なるものである。
図1(a)、(b)は本発明の自動認識コードラベルの一例を示す概略平面図である。図1(a)、(b)に例示するように、自動認識コードラベル1Aは、基材2と、基材2上に配置され、明パターン4および暗パターン5を有する自動認識コード3とを有しており、この自動認識コード3はバーコードである。自動認識コード3の暗パターン5は温度および時間で決まる熱量に応じて図1(a)から図1(b)に示すように色が変化するものであり、例えば青色が退色するものである。そのため、自動認識コード3は、所定の熱量に達すると明パターン4および暗パターン5のコントラスト値が低下して読み取りができなくなる。
本発明における自動認識コードは基材上に配置され、明パターンと暗パターンとを有するものである。また、自動認識コードは、温度および時間で決まる熱量に応じて明パターンまたは暗パターンの色が変化することによって、コントラスト値が低下するものである。
また、自動認識コードは数字や文字等の記号を有していてもよい。
暗パターンの色が変化する場合、暗パターンの色変化は、暗パターンの色が変化することで明パターンおよび暗パターンのコントラスト値が低下するような色変化であればよく、明パターンの色に応じて適宜選択される。例えば明パターンの色が白色である場合には、暗パターンの色変化としては、青色が退色する色変化が挙げられる。
また、明パターンの色が変化する場合、明パターンの色変化は、明パターンの色が変化することで明パターンおよび暗パターンのコントラスト値が低下するような色変化であればよく、暗パターンの色に応じて適宜選択される。例えば暗パターンの色が黒色である場合には、明パターンの色変化としては、無色から黒色への色変化が挙げられる。
ここで、色戻りとは、紫外線暴露されていないフォトクロミック着色剤の色に戻ることをいう。
フォトクロミック着色剤は、フォトクロミック染料または顔料である。様々なフォトクロミック染料および顔料が公知であり、多くが市販されている。フォトクロミック着色剤としては、紫外線活性化および色戻りの両方に関して予測可能かつ適切な速度を有するものが用いられる。
スピロピランは、一般的なスピロ炭素中心を介して別の複素環に結合されたピラン環からなる。無色のスピロピランを紫外線照射すると、C−O結合のヘテロリティック開裂を起こして、しばしば「メロシアニン」型と呼ばれる、cis−(1,2)またはtrans−(1,3)またはオルトキノイドの型を呈し得る、開環有色種が形成する。ピラン環は通常、置換されたベンゾまたはナフトピランであるが、スピロ炭素中心の向こう側に位置する複素環成分は、環構造の長いリスト、例えば、インドール、ベンズチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズセレナゾール、キノリン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾピラン、ナフトピラン、キサンタン、ピロリジンおよびチアゾリジン等から選択することができる。
スピロペリミジンとしては、例えば2,3−ジヒドロ−2−スピロ−4′−[8′−アミノナフタレン−1′(4′H)−オン]ペリミジン(o−体含む)、2,3−ジヒドロ−2−スピロ−7′−[8′−イミノ−7′,8′−ジヒドロナフタレン−1′−アミン]ペリミジンが挙げられる。
ビオロゲンとしては、例えば4,4′−ビピリジル、1,1′−ビス(2,4−ジニトロフェニル)−4,4′−ビピリジニウムジクロリド、1,1′−ジメチル−4,4′−ビピリジニウムジクロリド水和物、1,1′−ジヘプチル−4,4′−ビピリジニウムジブロミド、1,1′−ジ−n−オクチル−4,4′−ビピリジニウムジブロミド、1,1′−ジベンジル−4,4′−ビピリジニウムジクロリド水和物、1,1′−ジフェニル−4,4′−ビピリジニウムジクロリド、1,1′−ジメチル−4,4′−ビピリジニウムジクロリドが挙げられる。
上記のフォトクロミック着色剤を用いて暗パターンを形成する場合には、暗パターンを形成することで、明パターンおよび暗パターンを有する自動認識コードを形成することができる。
なお、紫外線照射により活性化されたフォトクロミック着色剤は時間に応じて、また紫外線や可視光線等によって退色することから、本発明の自動認識コードラベルの使用直前に紫外線を照射することが好ましい。そのため、この自動認識コードは使用開始前は明パターンおよび暗パターンのコントラスト値が低く読み取り不可なものとなる場合がある。
R1−C≡C−C≡C−R2 (3)
(上記式中、R1およびR2はそれぞれ独立して有機置換基である。)
CH3CH2HNCONH−CH2−C≡C−C≡C−CH2−NHCONHCH2CH3 (4)
この結晶性ジアセチレン化合物は、三斜晶系結晶構造を有する。
[CH3(CH2)nNHCONH(CH2)mC≡C−]2 (5)
(上記式中、mは1〜7の奇数であり、nは1〜19の奇数または2〜20の偶数である。)
nが奇数の場合、固相は、三斜晶系空間群P−1を含む。一方、nが偶数の場合、固相は、b軸が21軸である単斜晶系空間群P21/aまたはP21/cを含む。
上記のジアセチレンモノマーを用いて明パターンを形成する場合には、例えば明パターン形成領域のみにジアセチレンモノマーを含むインキを印刷してもよく、明パターン形成領域および暗パターン形成領域の全域にジアセチレンモノマーを含むインキを印刷した後、暗パターンを形成してもよく、暗パターンを形成した後、明パターン形成領域および暗パターン形成領域の全域にジアセチレンモノマーを含むインキを印刷してもよい。
所定の温度および時間は、材料に応じて異なるものである。また、所定の時間は、温度に応じて異なるものであり、例えば分単位、日単位等、材料に応じて適宜調整される。
本発明における基材としては、自動認識コードを形成可能なものであればよく、例えば、樹脂基材、ガラス基材、金属基材、紙等を挙げることができる。
本発明の自動認識コードラベルは、基材および自動認識コードに加えて、必要に応じて他の構成を有していてもよい。例えば、保護層、接着層、粘着層等が挙げられる。
本発明において、暗パターンの材料が上記のフォトクロミック着色剤である場合には、自動認識コード上に紫外線吸収剤を含有する保護層が配置されていることが好ましい。紫外線照射により活性化されたフォトクロミック着色剤を、紫外線や可視光線から保護することができるからである。
保護層としては、例えば紫外線吸収剤およびバインダーを含有するものが挙げられる。
一方、紫外線吸収剤が、フォトクロミック着色剤を活性化するための紫外線を吸収するものである場合には、保護層は、暗パターンへの紫外線照射後、速やかに自動認識コード上に配置することが好ましい。
保護層中のバインダーの含有量は、例えば1質量%〜60質量%の範囲内とすることができる。
蛍光増白剤は、紫外線および可視光線を吸収する添加剤として好ましく用いられる。蛍光増白剤としては、例えばビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)誘導体、ジスチリルベンゼン、ジスチリルビフェニル、ジビニルスチルベン、トリアジニルアミノスチルベン、スチルベニル−2H−トリアゾール、ベンゾフラン、ベンズイミダゾール、ジフェニルピラゾリン、クマリン、ナフタルイミド等が挙げられる。中でも、ビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)誘導体が好ましく、具体的には2,5−チオフェンジイルビス(5−t−ブチル−1,3−ベンゾオキサゾール)が好ましい。
保護層中の蛍光増白剤の含有量は、例えば0.1質量%〜10質量%の範囲内であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%の範囲内であることがより好ましい。
本発明においては、基材の自動認識コードの形成面とは反対側の面に接着層または粘着層が配置されていてもよい。この場合、本発明の自動認識コードラベルは、物品に貼付可能なものとすることができる。
接着層および粘着層に用いられる接着剤および粘着剤としては、一般的なものから適宜選択して用いることができる。
また、接着層または粘着層上には剥離可能な剥離層が配置されていてもよい。
本発明の自動認識コードラベルは、例えば物品に貼付可能なものであってもよく、物品または梱包材等の表面に直に形成されたものであってもよい。後者の場合、自動認識コードラベルを構成する基材は物品または梱包材を構成する部材となる。
本発明の品質管理方法は、上述の自動認識コードラベルを用いる方法であって、上記自動認識コードラベルの自動認識コードが読み取り可能であるか否かを判定する判定工程を有することを特徴とする方法である。
例えば、宅配弁当に自動認識コードラベルを貼付し、配達時に判定工程を行うことができる。この場合、前日に回収された弁当や、高温等の不適当な環境に曝された弁当が誤って配達されるのを防ぐことができる。
また、食料品等の宅配において、食料品等が収納されているボックスに自動認識コードラベルを貼付し、配達時に判定工程を行うことができる。この場合、自動認識コードの読み取りによって、配達時間や、適正な環境で保管および配送されたことを記録することもできる。
また、医薬品に自動認識コードラベルを貼付し、輸送後に判定工程を行うことができる。この場合、自動認識コードの読み取りによって、納入時間や、適正な環境で保管および輸送されたことを記録することもできる。さらに、この場合、期限切れの品や廃棄物として回収されたものが誤って納入されるのを防ぐことができる。
このように本発明においては、品質、安全性を確保することができる。
裏面に粘着層および剥離紙が配置されたコート紙に、BASF製のOnVuインキ(管理設定温度4℃用)を用いてフレキソ印刷方式でバーコードの暗パターンを形成し、ラベルを作製した。
上記ラベルを、宅配弁当出荷時に弁当に添付し、同時に波長365nmの紫外線を250mJ/cm2照射し、その後、ラベル上にUVカットフィルターを貼った。
出荷時の情報として、ラベルのバーコード読み取りを実施し、読み取りをもって出荷可能と判断し、10℃環境下の保管に入れ、輸送開始した。
弁当を、配送センターから個別の営業所にて邸別に小分けした。その際、ラベルのバーコード読み取りを実施し、読み取りをもって配達可能と判断し、邸別配送を実施した。
顧客に弁当を手渡しする際、さらにラベルのバーコード読み取りを実施し、読み取りをもって手渡し可能と判断し、手渡した。
読み取り記録は、弁当の配達までのトレーサビリティデータとして、記録保管された。
一方、邸別配送を実施したものの、24時間以上経った後に手渡しをしようとした際、バーコードが読み取れず、手渡しは不可と判断された。
2 … 基材
3 … 自動認識コード
4 … 明パターン
5 … 暗パターン
Claims (2)
- 基材と、前記基材上に配置され、明パターンおよび暗パターンを有する自動認識コードとを有する自動認識コードラベルであって、
前記暗パターンの材料は、フォトクロミック着色剤であり、
前記自動認識コード上に、紫外線吸収剤を含有する保護層が配置されており、
前記自動認識コードは、熱量に応じて色が変化しないデザイン部分を外枠として、その内側に前記外枠の配置に対応した前記明パターンおよび前記暗パターンが配置された状態で、温度および時間で決まる熱量に応じて前記暗パターンの色が変化することによって、コントラスト値が低下するものであることを特徴とする自動認識コードラベル。 - 請求項1に記載の自動認識コードラベルを用いる品質管理方法であって、
前記自動認識コードラベルの自動認識コードが読み取り可能であるか否かを判定する判定工程を有することを特徴とする品質管理方法。
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