JP6740837B2 - 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム - Google Patents
再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6740837B2 JP6740837B2 JP2016190641A JP2016190641A JP6740837B2 JP 6740837 B2 JP6740837 B2 JP 6740837B2 JP 2016190641 A JP2016190641 A JP 2016190641A JP 2016190641 A JP2016190641 A JP 2016190641A JP 6740837 B2 JP6740837 B2 JP 6740837B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- heat
- resin layer
- adhesive resin
- sealant film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Bag Frames (AREA)
- Packages (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
このような粘着樹脂層を有する再封機能付きの包装体に関し、表面樹脂層と、粘着樹脂層と、剥離樹脂層と、ヒートシール樹脂層とがこの順に積層され、粘着付与樹脂がスチレン系熱可塑性エラストマーと粘着付与剤とを含む蓋材およびそれを用いた包装体がある(特許文献1)。
このようなデッドホールド性を有する積層体に関し、紙層と、紙層の裏面にシーラント層を設けた積層構成の周縁にタブを有する蓋材がある(特許文献2)。
すなわち、本発明の再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルムは、少なくとも粘着樹脂層と、ヒートシール層とを、積層して有するシーラントフィルムであって、
前記粘着樹脂層が、スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する樹脂層であり、
前記ヒートシール層が環状ポリオレフィンを含有する樹脂層であることを特徴とする。
図1に、本発明のシーラントフィルムの一実施形態の模式的な断面図を示す。図1において、シーラントフィルム1は、多層フィルムよりなり、粘着樹脂層2と、ヒートシール層3とを、この順に積層して有している。
シーラントフィルム1の粘着樹脂層2は、スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する樹脂層である。
ヒートシール層3は、環状ポリオレフィンを含有する樹脂層である。
粘着樹脂層2は、上記スチレンモノマーが10〜35質量%、上記スチレンブロック共重合体が30〜60質量%、上記粘着付与剤が5〜60質量%で含むことが好ましい。スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤が、上記数値範囲で含まれることにより、特に高い開封強度が得られる。より好ましくは、スチレンモノマーが15〜30質量%、上記スチレンブロック共重合体が35〜60質量%、上記粘着付与剤が5〜25質量%である。
なお、粘着樹脂層2は、スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤以外の添加剤等を含むことができる。例えば無機フィラーを含むことができる。無機フィラーを含むことにより、ブロッキングを抑制することができる。無機フィラーは、タルク、マイカ、ケイ酸カルシウム、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭素繊維、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。粘着樹脂に対する無機フィラーの配合量は、0.1〜2.5質量%とすることができる。
上述したスチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する粘着樹脂は、密度が0.90〜0.97g/cm3であることが好ましい。
ヒートシール層3は、シーラントフィルムを含む積層体(後で詳述する)を蓋材又は包装材に用いた容器または包装袋において、容器の底材と封止し、または包装袋の包装材同士で封止するための層であるとともに、シーラントフィルム1にデッドホールド性を付与するための層である。ヒートシール層3は、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂を含有する層であるとともに、硬質の樹脂であって形状保持性に優れる環状ポリオレフィンを含有する混合樹脂(ブレンド)層である。
具体的には、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン及びその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン及びその誘導体、トリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−ウンデセン及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン及びその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン及びその誘導体等が挙げられるが、これらに限定されない。環状オレフィンは、置換基として、エステル基、カルボキシル基、及びカルボン酸無水物基等の極性基を有していてもよい。
また、環状オレフィンコポリマーの製造は、25〜45モル%のα−オレフィンと、55〜75モル%の環状オレフィンとを、メタロセン触媒等のシングルサイト系触媒やマルチサイト系触媒を用いてランダム重合させることによりなされる。
シーラントフィルム1は、例えば、後述する積層体の基材の一面に形成されたアンカーコート剤層の表面に、粘着樹脂層2とヒートシール層3とを、溶融共押出による押出ラミネート(以下、「共押出ラミネート」ともいう。)で製造することができる。溶融共押出による押出ラミネートで製造することにより、粘着樹脂層2とヒートシール層3とを個別にフィルム化した後、ラミネートする手間が不要である。
本発明の積層体の一実施形態を、図2を用いて説明する。図2は、本発明の積層体の一実施形態の模式的な断面図である。図示した積層体11は、上述した粘着樹脂層2およびヒートシール層3を有するシーラントフィルム1の当該粘着樹脂層2の側に、基材層4が接着剤層5を介して重ね合わされている。かかる積層体11は、容器の蓋材や包装袋の包装材として用いることができる。
基材層4として、蓋材、包装材の基材に用いられる樹脂を適宜使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテン、ポリブテン、酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、低結晶性の飽和ポリエステルまたは非晶性のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、MXD6、セロファン、防湿セロファン等からなるフィルムを使用することができる。
接着剤層5は基材層4とシーラントフィルム1とを接着させるための層である。接着剤層5は、ドライラミネートに用いられる接着剤に限られず、押出ラミネートに用いられるアンカーコート剤や、シーラントフィルム1の粘着樹脂層2に接着可能な樹脂を含む。押出ラミネートに用いられるアンカーコート剤の塗布量は、ドライラミネートに用いられる接着剤の塗布量よりも少ない利点がある。接着剤層6は、例えばウレタン系の接着剤やウレタン系のアンカーコート剤を用いることができる。上記シーラントフィルム1の粘着樹脂層2に接着可能な樹脂層は、粘着樹脂層2との層間強度が、シーラントフィルム1における粘着樹脂層2とヒートシール層3との層間強度に比べて同等以上である材料であることが好ましい。
押出ラミネートにおいては、アンカーコート剤が塗布された基材フィルムと、シーラントフィルム1との間に、粘着樹脂層と接着可能な樹脂を溶融押出しすることができる。例えば、基材フィルムと、シーラントフィルムとの間に、ポリエチレンを溶融押出しすることができる。このように、積層体11は、シーラントフィルム1の粘着樹脂層2と、接着剤層6との間に樹脂層を含むことができる。
積層体11は、例えば、アンカーコート剤層を形成した基材フィルムの表面上に、上述したシーラントフィルム1の各層を、共押出ラミネートで積層させることにより製造することができる。積層体がバリア層を有する場合には、基材層およびアンカーコート剤層を含むフィルムと、バリア層フィルムとの間に、両フィルムと接着可能な樹脂を溶融押出しする、押出ラミネートにより製造することができる。
本発明の蓋材の一実施形態を、図3を用いて説明する。図3は、蓋材および底材を有する容器21の模式的な断面図である。上述した積層体11は、蓋材22と底材23により構成される容器21の当該蓋材22として用いることができる。蓋材22は、底材23の表層のヒートシール層24とヒートシールされて容器が封止される。蓋材22に用いられた積層体11のヒートシール層3と底材23の表層のヒートシール層24とは、同種の樹脂からなることが開封強度を高めることができるので好ましい。例えば積層体11のヒートシール層3がポリエチレンである蓋材22は、底材23の表層のヒートシール層24がポリエチレンである容器に用いられる。また、積層体11のヒートシール層3がポリプロピレンである蓋材22は、底材23の表層のヒートシール層24がポリプロピレンである容器に用いられる。
本発明の容器の一実施形態を、上述した図3を用いて説明する。本発明の容器21は、上述した本発明の蓋材22と、当該蓋材22とヒートシールされる底材23とを備えている。底材23の表層は、上述した蓋材22のヒートシール層3と同種のヒートシール層24を有することが好ましい。
容器21は、三回目の再開封の開封強度が高く、開封−再封を繰り返しても高い開封強度を有している。
本発明の包装材の一実施形態を、図2を用いて説明する。上述した積層体11は、そのまま包装材31に用いることができる。包装材31を用いて、ヒートシール層が内面になるような袋状にし、重ね合わされたヒートシール層同士をヒートシールすることにより、ピロー袋のような包装袋を得ることができる。また、包装材31と、他の包装材とを用いて、包装材31のヒートシール層と他の包装材のヒートシール層とを貼り合わせることにより、四方袋のような包装袋を得ることができる。
本発明の包装袋の一実施形態を、図5を用いて説明する。図5は、包装袋41の模式的な断面図である。包装袋41は、上述した積層体11を用いた包装材31のヒートシール層3同士がヒートシールされたものである。ヒートシール層3同士がヒートシールされて包装袋が封止されることは、同種の樹脂のヒートシールにより開封強度を高めることができるので好ましい。
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
実施例2は、図7に示すように、粘着樹脂層を有する第1の積層体と、粘着樹脂層を有しない第2の積層体とをヒートシールした包装袋の例である。
(第1の積層体)
第1の積層体は、実施例1の積層体と層構成も厚さも製造方法も同じである。
(第2の積層体)
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
上記の第1の積層体のヒートシール層と、第2の積層体のヒートシール層とを重ね合わせ、加熱温度140℃、圧力1kgf/cm2、シール時間1秒の条件でヒートシールし、包装袋を得た。
実施例1の積層体および包装袋の粘着樹脂層の厚みを25μmに、ヒートシール層の厚みを15μmに変更した以外は、実施例1と同様にして積層体および包装袋を得た。
実施例4は、図7に示すように、粘着樹脂層を有する第1の積層体と、粘着樹脂層を有しない第2の積層体とをヒートシールした包装袋の例である。実施例2の積層体および包装袋との対比で、実施例4の積層体および包装袋は、第1の積層体の粘着樹脂層の厚みを25μmに、ヒートシール層の厚みを15μmに変更した以外は、実施例2と同様である。
(第1の積層体)
第1の積層体は、実施例3の積層体と層構成も厚さも製造方法も同じである。
(第2の積層体)
第2の積層体は、実施例2の第2の積層体と層構成も厚さも製造方法も同じである。
第1の積層体のヒートシール層と、第2の積層体のヒートシール層とを重ね合わせ、加熱温度140℃、圧力1kgf/cm2、シール時間1秒の条件でヒートシールし、包装袋を得た。
実施例5は、積層体がバリア層を有する例である。
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
実施例6は、実施例5の積層体を第1の積層体とし、実施例5の積層体の層構成から粘着樹脂層を除外した層構成の積層体を第2の積層体とし、当該第1の積層体と第2の積層体とをヒートシールした包装体の例である。
(第1の積層体)
第1の積層体は、実施例5の積層体と層構成も厚さも製造方法も同じである。
(第2の積層体)
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
上記で得られた第1の積層体のヒートシール層と、第2の積層体のヒートシール層とを重ね合わせ、加熱温度140℃、圧力1kgf/cm2、シール時間1秒の条件でヒートシールし、包装袋を得た。
実施例7は、ヒートシール層がポリプロピレンの例である。
実施例1の積層体および包装袋のヒートシール層(厚さ10μm)を、20質量%の環状ポリオレフィン(ポリプラスチックス株式会社製TOPAS8007F−600)と80質量%のポリプロピレン(株式会社プライムポリマー、F329RA)の混合樹脂(ブレンド)に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体および包装袋を得た。
比較例1は、実施例1との対比で積層体が粘着樹脂層を有しておらず、ヒートシール層が環状ポリオレフィンを含んでいない例である。
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
比較例2は、実施例5との対比で積層体が粘着樹脂層を有しておらず、ヒートシール層が環状ポリオレフィンを含んでいない例である。
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
実施例1〜7および比較例1,2の積層体からなる包装袋のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定した。包装袋は、包装材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
1回目の開封強度を測定後、包装袋のヒートシール部を手で圧着させた。圧着後、再度開封し(一回目の再開封)、そのときの再開封強度を25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として包装材の粘着樹脂層とヒートシール層との粘着強度を測定した。この作業を二回目の再開封、三回目の再開封、四回目の再開封と繰り返し、各回の再開封強度とした。
得られた結果を表1に示す。
本発明の積層体や包装材を用いることにより、例えば食品の包装材を一回開封した後であっても十分な強度をもってリクローズすることができるので、食品等をより長期に保存することが可能となる。
実施例1〜7および比較例1〜2で得られた積層体について、ヒートシール層が外側に、基材層が内側になるようにして半分に折り曲げ、折り目を手で3回しごいた。折り曲げた積層体を25℃で30秒間放置し、折り曲げた状態を維持しているかを目視評価した。放置後に積層体が折り曲げ状態を維持していた場合を○、放置後に積層体が元の状態に復元しかけていた場合を×と評価し、試験結果を表2に示す。
実施例8は、実施例1の積層体を蓋材として用い、別途用意した底材とヒートシールした容器の例である。底材は、表層がポリエチレンからなり厚さ250μmである。
(蓋材)
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
得られた容器のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定しところ、12N/15mmであった。容器は、蓋材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
実施例9は、実施例8とは別に、ヒートシール層の組成を変えた例である。
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
得られた容器のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定しところ、(14N/15mm)であった。容器は、蓋材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
実施例10は、ヒートシール層の組成を変えた例である。
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m2(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
得られた容器のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定しところ、(15N/15mm)であった。容器は、蓋材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
2 粘着樹脂層
3 ヒートシール層
11 積層体
21 容器
22 蓋材
23 底材
31 包装材
32 包装材
41 包装袋
42 包装袋
Claims (11)
- 少なくとも粘着樹脂層と、ヒートシール層とを、積層して有するシーラントフィルムであって、
前記粘着樹脂層が、スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する樹脂層であり、
前記ヒートシール層が、環状ポリオレフィンを含有する樹脂層であることを特徴とする再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム。 - 前記粘着樹脂層が、10〜35質量%のスチレンモノマー、30〜60質量%のスチレンブロック共重合体および5〜60質量%の粘着付与剤を含有する樹脂層である請求項1記載の再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム。
- 前記スチレンブロック共重合体が、スチレンと、他のコモノマーとのブロック共重合体であり、該他のコモノマーが、イソプレン、ブタジエンおよびブチレンから選ばれる一種である請求項1または2記載の再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム。
- 前記粘着付与剤が、ロジン、水素化ロジン、ロジン誘導体、水素化ロジン誘導体、ロジンエステル、ポリテルペン、フェノールテルペンおよびフェノールテルペン誘導体のから選ばれる一種または二種以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム。
- 前記粘着樹脂層が、さらに無機フィラーを含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム。
- 前記ヒートシール層がオレフィン系樹脂であり、該オレフィン系樹脂に前記環状ポリオレフィンを10〜50質量パーセント含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルムの前記粘着樹脂層の側に、接着剤層を介して基材層を重ね合わせたことを特徴とする積層体。
- 請求項7記載の積層体からなることを特徴とする蓋材。
- 請求項8記載の蓋材と、該蓋材とヒートシールされる底材とを備え、該底材の表層が前記蓋材のヒートシール層と同種のヒートシール層を有することを特徴とする容器。
- 請求項7記載の積層体からなることを特徴とする包装材。
- 請求項10記載の包装材からなることを特徴とする包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016190641A JP6740837B2 (ja) | 2016-09-29 | 2016-09-29 | 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016190641A JP6740837B2 (ja) | 2016-09-29 | 2016-09-29 | 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018053104A JP2018053104A (ja) | 2018-04-05 |
JP6740837B2 true JP6740837B2 (ja) | 2020-08-19 |
Family
ID=61832887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016190641A Active JP6740837B2 (ja) | 2016-09-29 | 2016-09-29 | 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6740837B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6859699B2 (ja) * | 2016-09-29 | 2021-04-14 | 大日本印刷株式会社 | 再封性シーラントフィルム |
JP6801342B2 (ja) * | 2016-09-29 | 2020-12-16 | 大日本印刷株式会社 | 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム |
JP7377406B2 (ja) * | 2019-01-22 | 2023-11-10 | Toppanホールディングス株式会社 | 積層フィルム |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2987792B2 (ja) * | 1993-01-29 | 1999-12-06 | 三井化学株式会社 | ポリオレフィン系多層シートまたはフィルム、および用途 |
JPH0872210A (ja) * | 1993-10-26 | 1996-03-19 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | ポリオレフィン系多層積層体および用途 |
JP4878668B2 (ja) * | 1999-05-21 | 2012-02-15 | 三井化学株式会社 | 環状オレフィン系樹脂組成物およびその成形体 |
JP4224895B2 (ja) * | 1999-06-29 | 2009-02-18 | 凸版印刷株式会社 | 蓋材 |
JP4225008B2 (ja) * | 2002-08-22 | 2009-02-18 | Dic株式会社 | 容器の蓋材用フィルムの製造方法、容器の蓋材および再封性包装容器 |
JP5106795B2 (ja) * | 2006-06-16 | 2012-12-26 | 三菱樹脂株式会社 | 再封機能付き蓋材及びこれを用いた包装体 |
JP2013129436A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Idemitsu Unitech Co Ltd | ガゼット包装袋およびその製造方法 |
-
2016
- 2016-09-29 JP JP2016190641A patent/JP6740837B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018053104A (ja) | 2018-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4720562B2 (ja) | 共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材 | |
JP5589613B2 (ja) | 積層フィルム | |
JP5720202B2 (ja) | 低吸着性シーラントフィルム並びにそれを用いた積層体及び包装袋 | |
JP6740837B2 (ja) | 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム | |
JP6089463B2 (ja) | 積層体、その製造方法及びこれを用いる包装体 | |
GB2360038A (en) | Heat sealable polymeric films | |
JP6797353B2 (ja) | 多層フィルム及び包装材 | |
JP2006315385A (ja) | 積層体 | |
JP6728683B2 (ja) | 多層フィルム | |
JP5699325B2 (ja) | 低吸着性スタンディングパウチ | |
WO2017135375A1 (ja) | 再封性包装容器 | |
JP2012045886A (ja) | 共押出多層フィルム及びこれを用いる蓋材 | |
JP6805685B2 (ja) | 再封性シーラントフィルム | |
JP6859699B2 (ja) | 再封性シーラントフィルム | |
JP6801342B2 (ja) | 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム | |
JP4443277B2 (ja) | 易開封性多層容器 | |
JP4383847B2 (ja) | 易開封性複合フィルム | |
JP5152635B2 (ja) | 酸素吸収性共押出多層積層シート | |
JP4121794B2 (ja) | 易開封性シーラントフィルム及びそれを用いた包装材料及び容器 | |
JP2006001055A (ja) | 多層積層フィルム、それを使用した積層材および包装用袋 | |
JP5915211B2 (ja) | 蓋材 | |
JP5030704B2 (ja) | ポリプロピレン製容器の蓋材用シーラントフィルム | |
JP2017039494A (ja) | 包装材料及びこれを用いた包装容器 | |
JP5152634B2 (ja) | 酸素吸収性共押出多層積層シート | |
JP7342694B2 (ja) | 積層フィルム及び包装材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190729 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200514 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200623 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200706 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6740837 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |