JP4720562B2 - 共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材 - Google Patents

共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材 Download PDF

Info

Publication number
JP4720562B2
JP4720562B2 JP2006074154A JP2006074154A JP4720562B2 JP 4720562 B2 JP4720562 B2 JP 4720562B2 JP 2006074154 A JP2006074154 A JP 2006074154A JP 2006074154 A JP2006074154 A JP 2006074154A JP 4720562 B2 JP4720562 B2 JP 4720562B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
film
multilayer film
density polyethylene
resin layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006074154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007245612A (ja
Inventor
弘明 松原
正昭 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp filed Critical DIC Corp
Priority to JP2006074154A priority Critical patent/JP4720562B2/ja
Publication of JP2007245612A publication Critical patent/JP2007245612A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4720562B2 publication Critical patent/JP4720562B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、食品、薬品、医療器具、工業部品、雑貨、雑誌等を包装する包装材に関するものであって、詳しくは手による引き裂き性がフィルムの縦方向のみならず横方向でも良好であり、かつ容易に手で開封可能なヒートシール強度を有する共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材に関する。
従来、包装材には内容物の保護の観点から、高ヒートシール強度、耐ピンホール性が要求される。一方、近年のユニバーサルデザイン重視傾向の中で、社会的弱者(高齢者、幼児、障害者等)への配慮として、簡単に手で開けられる易開封性が要求されている。易開封性とは、はさみ、ナイフ等の開封治具を用いることなく手で簡単に開封できる性能をいう。易開封性を付与する方法としては、(1)フィルムの縦方向や横方向に引き裂きやすくする(以下、「易カット性」という。)方法、(2)包装材のヒートシール部が適度なヒートシール強度となるようにしてヒートシール部を引き剥がしやすくする(以下、「イージーピール性」という。)方法があるが、従来は、易カット性又はイージーピール性のいずれか一方の性能を付与することにより、易開封性を実現していた。
しかし、易カット性を有する包装材においては、引き裂きを容易にする切れ目(ノッチ)がない場合、あるいは切れ目が不十分である場合、容易に開封できないことがあった。一方、イージーピール性を有する包装材においては、持ち手のタブ部(開封口)が小さすぎる場合、あるいは殺菌時や物流輸送工程での破袋等を防止するため、ヒートシール強度を高くした場合、消費者が実際使用する際に容易に開封できないことがあった。また、医療現場で用いられている医療器具等の包装材は、短時間に確実に開封できないと、生命にかかわる緊急事態も発生し、大きな問題となる。したがって、開封治具等が手元になくても手で容易に開封でき、その開封方法も2つ以上あって、一方の開封方法で容易に開封できなくても、他方の開封方法で容易に開封できることが求められている。そこで、近年においては、どのような状況下でもより確実に開封できるよう易カット性及びイージーピール性の両方の性能を有する包装材が必要となってきている。
上記の問題を解決するものとして、環状オレフィン系樹脂を主成分とした環状オレフィン系樹脂組成物から形成された第1の層と、オレフィン系(共)重合体またはそれを含む組成物から形成された第2の層との少なくとも2層が積層されてなるポリオレフィン系多層積層体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このポリオレフィン系多層積層体は、環状オレフィン系樹脂組成物から形成された第1の層の厚さが該多層積層体の厚さの70%(70μm)と厚い上、第2の層には剛性の高いポリプロピレン系樹脂を使用しているため、柔軟性に乏しく、屈曲に対する耐ピンホール性に問題があった。さらに、このように剛性が高い樹脂を使用しているため、多層積層体の厚さが100μm以上ある場合、手で引き裂くことは子供や高年齢者層の人にとって困難で、十分な易カット性が得られない問題があった。また、層間密着性(ヒートシール強度)を高めることはしているが、イージーピール性は考慮されておらず、易開封性が十分ではなかった。
また、脂環式構造含有重合体からなる層と、その他の熱可塑性樹脂からなる層とを積層した包装フィルムが提案されている。(例えば、特許文献2参照。)。この包装フィルムは、20〜40μmと薄いため比較的易カット性は良好である。しかし、この包装フィルムにおいても、層間密着性を高めることはしているが、イージーピール性は考慮されておらず、易開封性は十分でなかった。また、上記のポリオレフィン系多層積層体と同様に剛性の高いポリプロピレンや高密度ポリエチレンを外層に使用しているため、柔軟性に乏しく、耐ピンホール性に問題があった。
特開平8−72210号公報 特開2000−334890号公報
本発明の課題は、フィルムの縦方向及び横方向ともに容易に引き裂くことができる易カット性と、ヒートシール部を容易に引き剥がすことができるイージーピール性との2種の易開封性を有し、二次成形可能で、かつ屈曲による耐ピンホール性にも耐えられる共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究した結果、低密度ポリエチレン及び/又は直鎖状低密度ポリエチレンを用いた樹脂層(A)と、低密度ポリエチレン及び/又は直鎖状低密度ポリエチレンと環状オレフィン系樹脂とを用いた樹脂層(B)と、低密度ポリエチレン及び/又は直鎖状低密度ポリエチレンとブテン−1系重合体とを用いた樹脂層(C)とを、(A)/(B)/(C)の順、又は(A)/(B)/(A)/(C)の順に共押出積層法により成膜した3層又は4層の多層フィルムは、易カット性とイージーピール性に優れ、二次成形可能で、かつ屈曲による耐ピンホール性にも優れることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、低密度ポリエチレン(a1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(a2)からなる樹脂層(A)と、低密度ポリエチレン(b1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(b2)70〜90質量%、及び環状オレフィン系樹脂(b3)10〜30質量%を含有する樹脂層(B)と、低密度ポリエチレン樹脂(c1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(c2)70〜90重量%、及びブテン−1系重合体(c3)10〜30重量%を含有する樹脂層(C)とを、(A)/(B)/(C)の順、又は(A)/(B)/(A)/(C)の順に積層したことを特徴とする共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材を提供するものである。
本発明の共押出多層フィルムは、縦方向及び横方向ともに容易に直線で引き裂くことができる易カット性と、ヒートシール部を容易に引き剥がすことができるイージーピール性との2種の易開封性を有するため、社会的弱者にも簡単に開封が可能な包装材が提供できる。また、優れた二次成形性、屈曲による耐ピンホール性も有する。したがって、本発明の共押出多層フィルムは、食品、薬品、医療器具、工業部品、雑貨、雑誌等を包装する包装材に好適である。特に、易カット性とイージーピール性との2種の易開封性を有することから、短時間に確実に開封できるため、医療器具用の包装材として非常に有用である。
本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(A)、(B)及び(C)で用いる低密度ポリエチレン(a1)、(b1)及び(c1)は、高圧ラジカル重合法で得られる分岐状低密度ポリエチレンであれば良く、好ましくは高圧ラジカル重合法によりエチレンを単独重合した分岐状低密度ポリエチレンである。このような低密度ポリエチレンは機械強度が弱いため、他のオレフィン樹脂と比べて比較的もろく引き裂き性が良好になる上、環状オレフィン系樹脂(b2)との相溶性も良いため、ブレンドした際の透明性も維持することができる。さらに、接着性樹脂や接着剤等を使用することなく、樹脂層(A)と樹脂層(B)との層間の接着強度も保持でき、柔軟性も有しているため、耐ピンホール性も良好となる。
前記低密度ポリエチレンは、密度が0.900〜0.935g/cmであるものが好ましく、0.915〜0.930g/cmのものがより好ましい。密度がこの範囲であれば、適度な剛性を有し、耐ピンホール性等の機械強度も優れ、フィルム成膜性、押出適性が向上する。
また、前記低密度ポリエチレンは、メルトフローレート(JIS K7210に準拠して、190℃、21.18Nで測定した値;以下、「MFR」という。)が0.1〜10g/10分であるものが好ましく、0.3〜8.0g/10分のものがより好ましく、0.8〜6.0g/10分のものが特に好ましい。MFRがこの範囲であれば、フィルムの押出成形性が向上する。
さらに、前記低密度ポリエチレンは、メルトテンション(溶融張力;以下、「MT」という。)が4〜15であるものが好ましく、5〜13のものがより好ましい。MTがこの範囲であれば、二次成形性、耐ピンホール性が向上する。なお、このMTは、メルトテンションテスター(例えば、株式会社東洋精機製作所製のもの)を用いて測定した値で、同装置内に低密度ポリエチレンを190℃に加熱後、この樹脂を2mmφのノズルから0.75ml/分で23℃の雰囲気下で押出ストランドとし、このストランドを90cmのエアーギャップをつけて25〜60m/分の速度で引き取る際の張力を測定することによって得られる。
本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(A)、(B)及び(C)に前記低密度ポリエチレンに代え、直鎖状低密度ポリエチレンを用いると、耐ピンホール性やホットタック性を向上することができ、さらに、各樹脂層を薄膜化しても十分な機械強度を得ることができ、フィルム剛性を向上することができる。この樹脂層(A)、(B)及び(C)に用いる直鎖状低密度ポリエチレン(a2)、(b2)及び(c2)としては、直鎖状低密度ポリエチレンの中でもメタロセン触媒により製造されたエチレン−ブテン−1共重合体が好ましい。通常のグレードの直鎖状低密度ポリエチレンを用いた場合、前記低密度ポリエチレンと比較して機械強度が高いため、易カット性が不十分となる場合があるが、このメタロセン触媒により製造されたエチレン−ブテン−1共重合体を用いることで、十分な易カット性を得ることができる。前記メタロセン触媒により製造されたエチレン−ブテン−1共重合は、密度が0.916〜0.950g/cmのものが好ましく、0.919〜0.940g/cmのものがより好ましい。密度がこの範囲であれば、十分な機械強度(耐衝撃性)が得られ、フィルム剛性が十分なものとなる。また、MFR(190℃、21.18N)は、2〜10g/10分のものが好ましく、3〜7g/10分のものがより好ましい。MFRがこの範囲であれば、フィルムの押出成形性が向上する。さらに、前記メタロセン触媒により製造されたエチレン−ブテン−1共重合体中のブテン−1単量体の含有量は、0.5〜10モル%が好ましく、1〜5モル%がより好ましい。
また、本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(A)、(B)及び(C)において、前記低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとを併用しても構わない。低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとを併用した場合、易カット性と、耐ピンホール性、ホットタック性及びフィルム剛性を各々向上することができ好ましい。低密度ポリエチレン(以下、「LDPE」という。)と直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「LLDPE」という。)とを併用する場合の両者の含有比率は、質量基準でLDPE:LLDPE=95:5〜40:60の範囲が好ましく、90:10〜50:50の範囲がより好ましい。LDPEとLLDPEとの含有比率がこの範囲であれば、易カット性、耐ピンホール性、ホットタック性及びフィルム剛性が向上する。
本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(B)で用いる環状オレフィン系樹脂(b2)としては、例えば、ノルボルネン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、環状共役ジエン重合体等が挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系重合体が好ましい。また、ノルボルネン系重合体としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体(以下、「COP」という。)、ノルボルネン系単量体とエチレン等のオレフィンを共重合したノルボルネン系共重合体(以下、「COC」という。)等が挙げられる。さらに、COP及びCOCの水素添加物は、特に好ましい。また、環状オレフィン系樹脂(b2)の重量平均分子量は、5,000〜500,000が好ましく、より好ましくは7,000〜300,000である。
前記ノルボルネン系重合体と原料となるノルボルネン系単量体は、ノルボルネン環を有する脂環族系単量体である。このようなノルボルネン系単量体としては、例えば、
ノルボルネン、テトラシクロドデセン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、エチリデテトラシクロドデセン、ジシクロペンタジエン、ジメタノテトラヒドロフルオレン、フェニルノルボルネン、メトキシカルボニルノルボルネン、メトキシカルボニルテトラシクロドデセン等が挙げられる。これらのノルボルネン系単量体は、単独で用いても、2種以上を併用しても良い。
前記ノルボルネン系共重合体(COC)は、前記ノルボルネン系単量体と共重合可能なオレフィンとを共重合したものであり、このようなオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素原子数2〜20個を有するオレフィン;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等のシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエン等の非共役ジエンなどが挙げられる。これらのオレフィンは、それぞれ単独でも、2種類以上を併用することもできる。
また、前記ノルボルネン系共重合体(COC)中のノルボルネン系単量体の含有比率は、40〜90モル%が好ましく、より好ましくは50〜80モル%である。含有比率がこの範囲にあれば、フィルム剛性、引き裂き性、加工安定性が向上する。
前記環状オレフィン系樹脂(b2)として用いることができる市販品としては、ノルボルネン系モノマーの開環重合体(COP)、例えば、日本ゼオン株式会社製「ゼオノア(ZEONOR)」等が挙げられ、ノルボルネン系付加重合体(COC)、例えば、三井化学株式会社製「アペル」、チコナ(TICONA)社製「トパス(TOPAS)」等が挙げられる。
前記樹脂層(B)中の前記低密度ポリエチレン(b1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(b2)と、前記環状ポリオレフィン系樹脂(b3)との含有比率は、質量基準で(b1)及び/又は(b2):(b3)=70:30〜90:10であるが、より好ましくは(b1)及び/又は(b2):(b3)=80:20〜90:10である。各樹脂の含有比率がこの範囲であれば、透明性が向上し、縦方向及び横方向の易カット性、樹脂層(A)、(C)との間の層間接着強度が向上するので好ましい。
本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(C)は、ヒートシール層となるが、樹脂層(C)に用いるブテン−1系重合体(c3)は、ブテン−1の単独重合体又はブテン−1を主成分として、これにエチレン又はプロピレンを共重合した樹脂である。ブテン−1系重合体中のブテン−1単量体の含有量としては、60〜100モル%が好ましく、70〜100モル%がより好ましい。また、ブテン−1系重合体(c3)の融点は、70〜120℃の範囲が好ましい。融点がこの範囲であれば、フィルム同士のブロッキングが防止でき、低温ヒートシール性に優れる。
前記樹脂層(C)中の前記低密度ポリエチレン(c1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(c2)と、前記ポリブテン−1(c3)との含有比率は、質量基準で(c1)及び/又は(c2):(c3)=70:30〜90:10であるが、より好ましくは(c1)及び/又は(c2):(c3)=75:25〜90:10である。各樹脂の含有比率がこの範囲であれば、透明性が向上し、適度なヒートシール強度となるため、イージーピール性を付与することができ好ましい。
本発明の共押出多層フィルムは、前記樹脂層(A)、(B)及び(C)を、(A)/(B)/(C)の順で積層した3層構成の多層フィルム、又は(A)/(B)/(A)/(C)の順で積層した4層構成の多層フィルムである。この多層フィルム中の前記樹脂層(B)の厚さは、共押出多層フィルムの厚さの20〜60%が好ましく、20〜50%がより好ましい。共押出多層フィルムの厚さに対する樹脂層(B)の厚さの比率がこの範囲であれば、透明性、引き裂き性、耐ピンホール性が向上する。
さらに、本発明の共押出多層フィルムは、厚さが50〜300μmのものが好ましい。多層フィルムの厚さが80μm以上であれば、優れた二次成形性が得られる。また、多層フィルムの厚さが50〜80μmの範囲では、樹脂層(C)同士をヒートシールさせた袋状の包装材として使用できる。さらに、本発明の共押出多層フィルムは、その厚さが100〜300μmの厚膜であっても、直線カット性及び引き裂き性に優れる。
前記樹脂層(A)、(B)及び(C)には、必要に応じて、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、離型剤、紫外線吸収剤、着色剤等の成分を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。特に、フィルム成形時の加工適性、充填機の包装適性を付与するため、樹脂層(A)及び(C)の摩擦係数を1.5以下、中でも1.2以下にすることが好ましいので、樹脂層(A)及び(C)には、滑剤やアンチブロッキング剤を適宜添加することが好ましい。
本発明の共押出多層フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂層(A)に用いる低密度ポリエチレン(a1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(a2)と、樹脂層(B)に用いる低密度ポリエチレン(b1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(b2)、及び環状オレフィン系樹脂(b3)と、樹脂層(C)に用いる低密度ポリエチレン樹脂(c1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(c2)、及びブテン−1系重合体(c3)とを、それぞれ別の押出機で加熱溶融させ、共押出多層ダイス法やフィードブロック法等の方法により溶融状態で(A)/(B)/(C)の順、又は(A)/(B)/(A)/(C)の順で積層した後、インフレーションやTダイ・チルロール法等によりフィルム状に成形する共押出法が挙げられる。この共押出法は、各層の厚さの比率を比較的自由に調整することが可能で、衛生性に優れ、コストパフォーマンスにも優れた多層フィルムが得られるので好ましい。さらに、本発明で用いる低密度ポリエチレン樹脂と環状オレフィン樹脂との軟化点(融点)の差が大きいため、相分離やゲルを生じることがある。このような相分離やゲルの発生を抑制するためには、比較的高温で溶融押出を行うことができるTダイ・チルロール法が好ましい。
本発明の共押出多層フィルムは、上記の製造方法によって、実質的に無延伸の多層フィルムとして得られるため、真空成形による深絞り成形等の二次成形が可能となる。
本発明の共押出多層フィルムをシーラントフィルムとして用い、樹脂層(A)上に接着性樹脂や接着剤を介して基材をラミネートしてラミネートフィルムとすることもできる。このラミネートフィルムに用いる基材としては、易カット性を損なわないものであれば特に制限はないが、例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)を中心層とした共押出二軸延伸ポリプロピレン、二軸延伸エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)をコートした共押出二軸延伸ポリプロピレン、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム箔等が挙げられる。接着方法としては、ドライラミネーション、ウェットラミネーション、ノンソルベントラミネーション、押出ラミネーション等の方法が挙げられる。
前記ドライラミネーションで用いる接着剤としては、例えば、ポリエーテル−ポリウレタン系接着剤、ポリエステル−ポリウレタン系接着剤等が挙げられる。
さらに、印刷インキとの接着性、ラミネート適性を向上させるため、前記樹脂層(A)に表面処理を施すことが好ましい。このような表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の表面酸化処理、あるいはサンドブラスト等の表面凹凸処理を挙げることができるが、好ましくはコロナ処理である。
本発明の共押出多層フィルムからなる包装材としては、食品、薬品、医療器具、工業部品、雑貨、雑誌等の用途に用いる包装袋、包装容器等が挙げられる。
前記包装袋は、本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(C)をヒートシール層として、樹脂層(C)同士を重ねてヒートシールすることにより形成した包装袋である。2枚の当該共押出多層フィルムを所望とする包装袋の大きさに切り出して、それらを重ねて3辺をヒートシールして袋状にした後、ヒートシールをしていない1辺から内容物を充填した後、ヒートシールして密封することで包装袋として用いることができる。また、1枚の当該共押出多層フィルムを用いて、ピロー包装の形態でも用いることができる。さらに、樹脂層(C)とヒートシール可能な別のフィルムを重ねてヒートシールすることにより包装袋を形成することも可能である。その際、使用する別のフィルムとしては、比較的機械強度の弱いLDPE、EVA等のフィルムを用いることができる。また、LDPE、EVA等のフィルムと、比較的引き裂き性の良い延伸フィルム、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)等とを貼り合わせたラミネートフィルムも用いることができる。
また、前記包装容器としては、本発明の共押出多層フィルムを二次成形することにより得られる深絞り成形品(上部に開口部がある底材)が挙げられ、代表的なものとしてブリスターパックの底材が挙げられる。この底材を密封する蓋材は、底材とヒートシールできるものであれば特に材質は問わないが、蓋材と底材を同時に引き裂いて開封できることから、本発明の共押出多層フィルムを蓋材として用いることが好ましい。
上記の二次成形方法としては、例えば、真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法等が挙げられる。これらの中でも、フィルムあるいはシートを包装機上にてインラインで成形し、内容物を充填できるため真空成形が好ましい。
本発明の共押出多層フィルムを用いた包装材には、初期の引き裂き強度を弱め、開封性を向上するため、シール部にVノッチ、Iノッチ、ミシン目、微多孔などの任意の引き裂き開始部を形成すると好ましい。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳しく説明する。
(実施例1)
樹脂層(A)用樹脂として、低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン株式会社製「UBEポリエチレン F109」、密度:0.918g/cm、MFR:2g/10分(190℃、21.18N)、MT:10g;以下、「LDPE」という。)を用い、樹脂層(B)用樹脂として、LDPE80質量部及び環状オレフィン系共重合体(日本ゼオン株式会社製「ゼオノア 1060R」、MFR:60g/10分(280℃、21.18N)、ガラス転移温度:100℃;以下、「COP」という。)20質量部の混合樹脂を用い、樹脂層(C)用樹脂として、LDPE90質量部及びポリブテン−1(BASELL社製「8240」、密度:0.91g/cm、MFR:2g/10分(190℃、21.18N);以下、「PB−1」という。)10質量部の混合樹脂を用いた。
これらの樹脂をそれぞれ、樹脂層(A)用押出機(口径50mm)、樹脂層(B)用押出機(口径50mm)及び樹脂層(C)用押出機(口径40mm)に供給して200〜230℃で溶融した後、フィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置(フィードブロック及びTダイ温度:250℃)にそれぞれ供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成が(A)/(B)/(C)の3層構成で、各層の厚さが60μm/50μm/10μm(合計120μm)である共押出多層フィルムを得た。
(実施例2)
樹脂層(C)用樹脂として、LDPE70質量部及びPB−1 30質量部の混合樹脂を用いた以外は実施例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(A)=60μm/30μm/30μm(合計120μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。
(実施例3)
樹脂層(A)用樹脂として、メタロセンで触媒により製造されたエチレン−ブテン−1共重合体(宇部丸善ポリエチレン株式会社製「ZM039」、密度:0.93g/cm、MFR:4g/10分(190℃、21.18N);以下、「LLDPE」という。)を用い、樹脂層(B)用樹脂として、LLDPE80質量部及びCOP20質量部の混合樹脂を用い、樹脂層(C)用樹脂として、LLDPE70質量部及びPB−1 30質量部の混合樹脂を用いた以外は実施例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=60μm/50μm/10μm(合計120μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。
(実施例4)
樹脂層(A)用樹脂として、LDPE70重量部とLLDPE30重量部の混合樹脂を用い、樹脂層(B)用樹脂として、LDPE50重量部、LLDPE30質量部及びCOP20質量部の混合樹脂を用い、樹脂層(C)用樹脂として、LDPE70重量部及びPB−1 30質量部の混合樹脂を用いた以外は実施例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=60μm/30μm/30μm(合計120μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。
(実施例5)
樹脂層(A)用樹脂として、LDPEを用い、樹脂層(B)用樹脂として、LDPE80質量部及びCOP20質量部の混合樹脂を用い、樹脂層(C)用樹脂として、LDPE70質量部及びPB−1 30質量部の混合樹脂を用いた。
これらの樹脂をそれぞれ、樹脂層(A)用押出機(口径50mm)、樹脂層(B)用押出機(口径50mm)及び樹脂層(C)用押出機(口径40mm)に供給して200〜230℃で溶融した後、フィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置(フィードブロック及びTダイ温度:250℃)にそれぞれ供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成が(A)/(B)/(A)/(C)の4層構成で、各層の厚さが60μm/30μm/10μm/20μm(合計120μm)である共押出多層フィルムを得た。
(実施例6)
樹脂層(A)用樹脂として、LDPE70重量部とLLDPE30重量部の混合樹脂を用い、樹脂層(B)用樹脂として、LDPE50重量部、LLDPE30質量部及びCOP20質量部の混合樹脂を用いた以外は実施例5と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(A)/(C)=60μm/30μm/10μm/20μm(合計120μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。
(実施例7)
樹脂層(B)用樹脂として、LLDPE90質量部及びCOP10質量部の混合樹脂を用い、樹脂層(C)用樹脂として、LLDPE70質量部及びPB−1 30質量部の混合樹脂を用いた以外は実施例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=10μm/10μm/10μm(合計30μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。次いで、共押出多層フィルムの樹脂層(A)の表面を、表面エネルギーが36mN/mになるようにコロナ放電処理を施した。
上記で得られた共押出多層フィルムの樹脂層(A)の表面に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)をドライラミネーションで貼り合わせて、ラミネートフィルムを得た。この際、ドライラミネーション用接着剤としては、大日本インキ化学工業株式会社製の2液硬化型接着剤(ポリエステル系接着剤「LX63F」及び硬化剤「KP90」)を使用した。
(比較例1)
樹脂層(B)用樹脂として、LDPE92質量部及びCOP8質量部の混合樹脂を用い、樹脂層(C)用樹脂として、LDPE70質量部及びPB−1 30質量部の混合樹脂を用いた以外は実施例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=60μm/50μm/10μm(合計120μm)である共押出多層フィルムを得た。
(比較例2)
樹脂層(B)用樹脂として、LDPE60質量部及びCOP40質量部の混合樹脂を用いた以外は比較例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=60μm/50μm/10μm(合計120μm)である共押出多層フィルムを得た。
(比較例3)
樹脂層(C)用樹脂として、LDPE60質量部及びPB−1 40質量部の混合樹脂を用いた以外は実施例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=60μm/50μm/10μm(合計120μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。
(比較例4)
樹脂層(A)用樹脂として、LLDPEを用い、樹脂層(B)用樹脂として、LDPE80質量部及びCOP20質量部の混合樹脂を用い、樹脂層(C)用樹脂として、LDPEを用いた以外は実施例1と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=60μm/50μm/10μm(合計120μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。
(比較例5)
樹脂層(A)用樹脂として、LLDPEを用い、樹脂層(C)用樹脂として、LLDPEを用いた以外は実施例5と同様の方法で、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(A)/(C)=40μm/50μm/20μm/10μm(合計120μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。
(比較例6)
各樹脂層に用いる樹脂を比較例4で用いたものと同じものを用いて、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=10μm/10μm/10μm(合計30μm)となるように共押出多層フィルムを作製し、共押出多層フィルムを得た。次いで、共押出多層フィルムの樹脂層(A)の表面を、表面エネルギーが36mN/mになるようにコロナ放電処理を施した。
上記で得られた共押出多層フィルムの樹脂層(A)の表面に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)をドライラミネーションで貼り合わせて、ラミネートフィルムを得た。この際、ドライラミネーション用接着剤としては、大日本インキ化学工業株式会社製の2液硬化型接着剤(ポリエステル系接着剤「LX63F」及び硬化剤「KP90」)を使用した。
上記の実施例1〜7及び比較例1〜6で得られた共押出多層フィルムを用いて、下記の試験及び評価を行った。
(易カット性の評価)
上記で得られた共押出多層フィルムを、JIS K7128に準拠して、それぞれ63mm×76mmの大きさの試験片に切り出し、エルメンドルフ引裂試験機(テスター産業株式会社製)を用いて、引裂強さを測定した。なお、引裂強さは、共押出多層フィルムの成膜時の押出方向(縦(MD)方向)とこの方向と直交する方向(横(CD)方向)について測定した。得られた引裂強さから、下記の基準によって引き裂き性を評価した。
○:引裂強さが450未満である。
△:引裂強さが450以上、550未満である。
×:引裂強さが550以上である。
(直線カット性の評価)
上記で得られた共押出多層フィルムを、それぞれ10cm×10cmの大きさの試験片に切り出し、そのフィルムの縦及び横の辺の中心位置に引き裂き用のノッチを入れ、一定の力と一定の速度で手で引き裂いた。試験片の引き裂き部分のずれから、下記の基準によって直線カット性を評価した。
○:引き裂き部分のずれが中心から1cm未満である。
△:引き裂き部分のずれが中心から1cm以上、2cm未満である。
×:引き裂き部分のずれが中心から2cm以上である。
(二次成形性の評価)
上記で得られた共押出多層フィルムを、それぞれ直径5cm、深さ3cmの円柱状に真空成形による二次成形を行い、深絞りした成形品を得た。得られた成形品の成形状態及び底のコーナー部のピンホール状態を目視で観察し、下記の基準によって成形性を評価した。
○:外観が均一で、ピンホールがないもの。
×:外観が不均一か、あるいはピンホールの発生があるもの。
(耐ピンホール性の評価)
上記で得られた共押出多層フィルムを、それぞれゲルボフレックステスター(テスター産業株式会社製)を用いて、常温で200回屈曲させた後、屈曲部に発生したピンホールの数から、下記の基準によって耐ピンホール性を評価した。
○:ピンホールなし。
×:ピンホールあり。
(イージーピール性の評価)
上記で得られた共押出多層フィルム又はラミネートフィルムの樹脂層(C)の表面同士を重ね合わせ、ヒートシール温度160℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒の条件でヒートシールを行った。次いで、ヒートシールしたフィルムを23℃で自然冷却後、15mm幅の短冊状に切り出して試験片とし、この試験片を23℃、50%RHの恒温室において引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー製)を用いて、300mm/分の速度で90°剥離を行い、ヒートシール強度を測定した。得られたヒートシール強度の値から、下記の基準によってイージーピール性を評価した。
○:ヒートシール強度が2〜15N/15mmの範囲である。
×:ヒートシール強度が2〜15N/15mmの範囲外である。
※表の方に、具体的にヒートシール強度の値を記載した方が良いと思います。
上記で得られた結果を表1及び2に示す。
Figure 0004720562
Figure 0004720562
表1の実施例1〜7の結果より、下記のことが分かった。
実施例1〜6の結果より、本発明の共押出多層フィルムは、フィルムの厚さが120μmの厚膜であっても、縦方向のみならず横方向においても、少ない力で引き裂くことができ、かつイージーピール性も有し易開封性に優れていることが分かった。また、直線カット性に優れることから、安定した開封性も有する。さらに、深絞りの成形品を作製できる二次成形性を有し、耐ピンホール性にも優れていることが分かった。また、樹脂層(A)〜(C)の各層に用いるLDPE、LLDPEの含有比率を変化させることより、COPの濃度を変えることなく引裂強さを制御できることが分かった。
実施例7の結果より、本発明の共押出多層フィルムは、ラミネートフィルム用のシーラントフィルムとして用いても、易カット性及び直線カット性、イージーピール性に優れることができることが分かった。
表2の比較例1〜6の結果より、下記のことが分かった。
比較例1の共押出多層フィルムは、樹脂層(B)中の環状オレフィン系樹脂(COP)の含有比率を10質量%未満である8質量%とした例であるが、横方向の引き裂き性、縦方向及び横方向の直線カット性は不十分であることが分かった。
比較例2の共押出多層フィルムは、樹脂層(B)中の環状オレフィン系樹脂(COP)の含有比率が30質量%を超える40質量%とした例であるが、耐ピンホール性は不十分であることが分かった。
比較例3の共押出多層フィルムは、樹脂層(C)中のブテン−1系重合体(PB−1)含有比率が30質量%を超える40質量%とした例であるが、ヒートシール強度が小さ過ぎるため、実用的なヒートシールができないことが分かった。
比較例4の共押出多層フィルムは、樹脂層(C)中にブテン−1系重合体(PB−1)を用いなかった例であるが、ヒートシール強度が高く、イージーピール性が不十分であることが分かった。
比較例5の共押出多層フィルムは、樹脂層(C)中にブテン−1系重合体(PB−1)を使用せず、4層構成の多層フィルムとした例であるが、ヒートシール強度が高く、イージーピール性が不十分であることが分かった。
比較例6の例は、比較例4と同様の共押出多層フィルムの厚さを30μmとし、ラミネートフィルム用のシーラントフィルムとして用いた例であるが、比較例4の共押出多層フィルムと同様に、ヒートシール強度が高く、イージーピール性が不十分であることが分かった。


Claims (6)

  1. 低密度ポリエチレン(a1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(a2)からなる樹脂層(A)と、低密度ポリエチレン(b1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(b2)70〜90質量%、及び環状オレフィン系樹脂(b3)10〜30質量%を含有する樹脂層(B)と、低密度ポリエチレン(c1)及び/又は直鎖状低密度ポリエチレン(c2)70〜90重量%、及びブテン−1系重合体(c3)10〜30重量%を含有する樹脂層(C)とを、(A)/(B)/(C)の順、又は(A)/(B)/(A)/(C)の順に積層してなる、フィルムの厚さが100〜300μmで、樹脂層(C)の厚さが10〜30μmであり、且つ
    前記低密度ポリエチレン(a1)、(b1)及び(c1)の密度が0.915〜0.930g/cm であることを特徴とする二次成形用共押出多層フィルム。
  2. 前記環状オレフィン系樹脂(b2)が、ノルボルネン系重合体である請求項1記載の二次成形用共押出多層フィルム。
  3. 前記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(a2)、(b2)及び(c2)が、メタロセン触媒により製造されたエチレン−ブテン−1共重合体である請求項1又は2記載の二次成形用共押出多層フィルム。
  4. 前記樹脂層(B)の厚さが、共押出多層フィルムの厚さの20〜0%である請求項1〜3のいずれか1項記載の二次成形用共押出多層フィルム。
  5. 前記直鎖状低密度ポリエチレン(a2)、(b2)及び(c3)の密度が0.916〜0.950g/cm である請求項3又は4記載の二次成形用共押出多層フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の二次成形用共押出多層フィルムを深絞り成形してなることを特徴とする底材
JP2006074154A 2006-03-17 2006-03-17 共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材 Active JP4720562B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006074154A JP4720562B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006074154A JP4720562B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007245612A JP2007245612A (ja) 2007-09-27
JP4720562B2 true JP4720562B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=38590386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006074154A Active JP4720562B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4720562B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017016151A (ja) * 2016-09-28 2017-01-19 Dic株式会社 易引裂き性ラベル

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5215791B2 (ja) * 2008-09-18 2013-06-19 三菱樹脂株式会社 易開封性深絞り包装体
EP2186634A1 (en) * 2008-11-13 2010-05-19 Amcor Flexibles Transpac N.V. Curl-free polyolefin-based packaging film used for the packaging of sterile products
JP5413647B2 (ja) * 2009-03-31 2014-02-12 Dic株式会社 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP5459535B2 (ja) * 2009-07-29 2014-04-02 Dic株式会社 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
US9511914B2 (en) * 2009-09-01 2016-12-06 Philip Morris Usa Inc. Thermoformable multilayer films and blister packs produced therefrom
JP2012072210A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Okamoto Kk 易引き裂き性フィルム
JP5779866B2 (ja) * 2010-11-22 2015-09-16 Dic株式会社 多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材
JP5720202B2 (ja) * 2010-11-26 2015-05-20 大日本印刷株式会社 低吸着性シーラントフィルム並びにそれを用いた積層体及び包装袋
JP5741935B2 (ja) * 2011-04-06 2015-07-01 Dic株式会社 多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP6097005B2 (ja) * 2011-07-27 2017-03-15 Dic株式会社 易引裂き性ラベル
JP6135893B2 (ja) * 2011-09-02 2017-05-31 Dic株式会社 二次成形用多層シート及びこれを用いる包装体
JP5787157B2 (ja) * 2011-09-30 2015-09-30 Dic株式会社 易引裂き性多層フィルム、その製造方法及び該フィルムを用いた包装材
JP5891766B2 (ja) * 2011-12-13 2016-03-23 Dic株式会社 バリア性ラミネートフィルム及びこれを用いる包装材
JP5977032B2 (ja) * 2012-01-31 2016-08-24 三菱樹脂株式会社 ポリオレフィン系積層成形用フィルム
JP2015016666A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 ポリプラスチックス株式会社 多層共押出フィルム
JP6264092B2 (ja) * 2014-02-27 2018-01-24 日本ポリエチレン株式会社 易引裂性多層フィルム及び包装材
JP6260389B2 (ja) * 2014-03-25 2018-01-17 日本ポリエチレン株式会社 易引裂性多層フィルム及び包装材並びに液状物包装用袋
JP5839071B2 (ja) * 2014-04-09 2016-01-06 凸版印刷株式会社 易カット性パウチ
JP5839072B2 (ja) * 2014-04-09 2016-01-06 凸版印刷株式会社 易カット性パウチ
WO2015194644A1 (ja) * 2014-06-18 2015-12-23 アステラス製薬株式会社 ブリスターパック用積層体、及びそれを用いたブリスターパック
JP6610084B2 (ja) * 2014-08-29 2019-11-27 日本ポリエチレン株式会社 易引裂性多層フィルム及び重量物包装用フィルム
JP6365193B2 (ja) * 2014-10-02 2018-08-01 Dic株式会社 包装用印刷物及びこれを用いた包装材
WO2016148130A1 (ja) * 2015-03-17 2016-09-22 Dic株式会社 シーラントフィルム及びラミネートフィルム
WO2016148129A1 (ja) * 2015-03-17 2016-09-22 Dic株式会社 シーラントフィルム及びラミネートフィルム
JP6565646B2 (ja) * 2015-12-04 2019-08-28 日本ポリエチレン株式会社 耐熱性及び耐突き刺し性を有する易引裂性フィルム及び包装材
JP2017165937A (ja) * 2016-03-11 2017-09-21 三井化学株式会社 組成物および成形体
JP7315297B2 (ja) 2017-08-25 2023-07-26 大日本印刷株式会社 手切り開封用低吸着性積層体と、該積層体を用いた包装材料及び包装体
JP7222507B2 (ja) * 2018-05-18 2023-02-15 大成化工株式会社 バイオマスプラスチックシートおよびptpシート
CN114249939A (zh) * 2020-09-25 2022-03-29 顺启和(深圳)科技有限公司 聚乙烯复合材料、塑料薄膜及其制备方法和包装袋
CN112477347B (zh) * 2020-11-25 2023-08-08 河南众德新材料有限公司 一种耐115度蒸煮的聚乙烯流延薄膜及其生产方法和包装袋
WO2023166995A1 (ja) * 2022-03-02 2023-09-07 Dic株式会社 超音波シール用多層フィルム、及び包装体
CN114851662A (zh) * 2022-05-10 2022-08-05 珠海市德燊环保包装有限公司 一种直线易撕断pe薄膜及制备工艺

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331626A (ja) * 2001-05-09 2002-11-19 Sumitomo Chem Co Ltd 易引裂性多層フィルム
JP2003072001A (ja) * 2000-07-18 2003-03-12 Showa Denko Plastic Products Co Ltd 積層フィルム及びそれを用いた包装体
JP2003340992A (ja) * 2002-05-24 2003-12-02 Idemitsu Unitech Co Ltd ヒートシール用積層フィルム、包装袋
JP2004284351A (ja) * 2003-03-06 2004-10-14 Toyobo Co Ltd 透明性に優れた積層ポリオレフィンフィルム及び積層包装材料

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003072001A (ja) * 2000-07-18 2003-03-12 Showa Denko Plastic Products Co Ltd 積層フィルム及びそれを用いた包装体
JP2002331626A (ja) * 2001-05-09 2002-11-19 Sumitomo Chem Co Ltd 易引裂性多層フィルム
JP2003340992A (ja) * 2002-05-24 2003-12-02 Idemitsu Unitech Co Ltd ヒートシール用積層フィルム、包装袋
JP2004284351A (ja) * 2003-03-06 2004-10-14 Toyobo Co Ltd 透明性に優れた積層ポリオレフィンフィルム及び積層包装材料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017016151A (ja) * 2016-09-28 2017-01-19 Dic株式会社 易引裂き性ラベル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007245612A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4720562B2 (ja) 共押出多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材
JP4670744B2 (ja) 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP5743376B2 (ja) 金属化非延伸フィルムを有するバリア包装用ウェブ
JP5459535B2 (ja) 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP5413647B2 (ja) 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP6441322B2 (ja) 多層シーラントフィルム
JP5713190B2 (ja) 易開封性多層フィルム及び該フィルムを用いた包装材
JP4702245B2 (ja) 共押出多層フィルム、並びに該フィルムを用いたラミネートフィルム及び包装材
JP6375974B2 (ja) 易引裂性多層シーラントフィルム及び包装材
JP5716286B2 (ja) 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP5741935B2 (ja) 多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP6172398B2 (ja) 多層フィルム、包装材用積層フィルム、包装袋及びスタンディングパウチ
JP5822956B2 (ja) 低吸着性ラミネート用多層フィルム、これを用いた複合フィルム及び包装材
JP6264092B2 (ja) 易引裂性多層フィルム及び包装材
JP6565640B2 (ja) 耐熱性を有する易引裂性フィルム及び包装材
JP6797353B2 (ja) 多層フィルム及び包装材
JP5182183B2 (ja) 易開封性フィルム、これを用いる蓋材及び包装袋
JP6315798B2 (ja) 多層シーラントフィルム
JP5569659B1 (ja) 積層体及びこれを用いた包装材
JP2007038605A (ja) 共押出積層フィルム並びにそれを用いたラミネートフィルム及び包装容器
JP7342694B2 (ja) 積層フィルム及び包装材
JP2017165432A (ja) 蓋材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4720562

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250