以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。ユーザ端末10は、図示するように、インターネット等のネットワーク20を介してゲーム管理サーバ30と通信可能に接続されている。ユーザ端末10は、プレイヤに対してゲームを提供する装置として機能する。ユーザ端末10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
ユーザ端末10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)11と、メインメモリ12と、ユーザI/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
CPU11は、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
ユーザI/F13は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置である。ユーザI/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)、ゲームパッド、モーション認識システム(人体や手の動作を認識するシステム)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F13は、ディスプレイ等の情報出力装置(表示装置)、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ15は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ15が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。本実施形態において、ストレージ15が記憶するプログラムは、本発明の一実施形態に係るゲームプログラム40を含む。ゲームプログラム40は、ユーザ端末10を、ゲームを提供する装置として機能させるためのプログラムである。
本実施形態において、ユーザ端末10は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、ゲーム専用端末、及びVR(Virtual Reality)装置(ヘッドマウントディスプレイ等)等として構成され得る。
ゲーム管理サーバ30は、ユーザ端末10と同様に、一般的なコンピュータとしての構成を有する。ゲーム管理サーバ30は、ユーザ端末10が提供するゲームに関する情報を記憶及び管理する。例えば、ゲーム管理サーバ30は、プレイヤ毎のゲームの進行状況、及び、ゲームデータ(例えば、ステージ毎のゲームデータ等)等を管理する。ゲーム管理サーバ30は、それぞれが一般的なコンピュータとしての構成を有する複数のサーバ装置を用いて構成され得る。
例えば、ユーザ端末10は、ゲームプログラム40の起動に応じて、プレイヤのゲームの進行状況及びゲームデータをゲーム管理サーバ30から取得する。また、例えば、ユーザ端末10は、ゲームプログラム40の実行中において、ゲームデータをゲーム管理サーバ30から取得し(例えば、特定のステージをクリアした後に、後続するステージのゲームデータを取得し)、及び、プレイヤの最新のゲームの進行状況をゲーム管理サーバ30に対して送信する。
次に、本実施形態のユーザ端末10が有する機能について説明する。図2は、ユーザ端末10が有する機能を概略的に示すブロック図である。ユーザ端末10は、図示するように、情報を記憶及び管理する情報記憶管理部41と、ゲームの進行を制御するゲーム進行制御部43とを有する。これらの機能は、CPU11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラム(ゲームプログラム40を含む)やデータ等が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をCPU11が実行することによって実現される。また、図2に示す機能の一部又は全部は、ユーザ端末10とゲーム管理サーバ30とが協働することによって実現され、又は、ゲーム管理サーバ30によって実現され得る。
情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶及び管理する。ゲーム進行制御部43は、ゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、ゲーム進行制御部43は、ゲームの進行に関する様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた様々な画面を表示する。
本実施形態において、ユーザ端末10が提供するゲームは、ゲームの進行の制御に関する制御モードとして第1及び第2のモードを少なくとも有する。そして、ゲーム進行制御部43は、当該制御モードに従ってゲームを進行させる。
また、ゲーム進行制御部43は、ゲームの進行に応じたゲーム空間の画像を表示するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部43は、ゲーム空間の画像を表示する領域を有する画面を表示し、当該領域に表示されるゲーム空間の画像を、ゲームの進行に応じて適宜に更新する。
本実施形態において、ゲーム進行制御部43は、制御モードが第1のモードである場合と第2のモードである場合とで、異なる視野でゲーム空間の画像を表示するように構成されている。つまり、ゲーム進行制御部43は、制御モードが第1のモードであるときには第1の視野でゲーム空間の画像を表示し、制御モードが第2のモードであるときには第2の視野でゲーム空間の画像を表示するように構成されている。
このように、本実施形態のユーザ端末10は、制御モードが第1のモードであるときにゲーム空間の画像を表示する視野と、制御モードが第2のモードであるときにゲーム空間の画像を表示する視野とが異なるから、プレイヤは、制御モード毎に異なる視野のゲーム空間の画像を楽しむことができる。この結果、本実施形態のユーザ端末10は、プレイヤによる複数の制御モードの利用を促進し得る。
本実施形態におけるゲーム空間は、例えば、三次元の仮想空間として構成され、当該ゲーム空間の画像は、当該ゲーム空間内の仮想カメラを介した画像(仮想カメラによって撮影される画像)として生成及び表示される。つまり、異なる視野のゲーム空間の画像は、例えば、異なる仮想カメラを介したゲーム空間の画像である。この仮想カメラは、ゲーム進行制御部43によって制御され得る。本実施形態において、ゲーム進行制御部43は、制御モードが第1のモードである場合と第2のモードである場合とで、異なる仮想カメラを用いるように構成され得る。つまり、例えば、ゲーム進行制御部43は、制御モードが第1のモードであるときには第1の仮想カメラを介したゲーム空間の画像を表示し、制御モードが第2のモードであるときには第2の仮想カメラを介したゲーム空間の画像を表示するように構成される。
本実施形態において、第1及び第2の視野は、具体的には、例えば、ゲーム空間内の注視点を含む基準面に対する視線の角度(被写体に対するカメラアングル)、視点と注視点との間の距離(被写体までの距離)、及び、視線の方向(被写体の方向)のうち少なくとも1つが異なる。これらの角度、距離、及び方向は、仮想カメラの制御用パラメータと言うこともでき、第1及び第2の視野にそれぞれ対応する仮想カメラは、その制御用パラメータの少なくとも一部が異なると言うこともできる。
また、本実施形態において、第1及び第2の視野は、例えば、ゲーム空間内のプレイヤオブジェクトの位置に基づく注視点を有する。例えば、視野の注視点は、プレイヤオブジェクトの位置、又は、この位置から所定の方向に所定の距離だけ移動した位置として設定され、この場合、視野は、少なくともプレイヤオブジェクトを含む。プレイヤオブジェクトは、プレイヤに対応するオブジェクトであり、例えば、プレイヤによって制御されるプレイヤキャラクタを含む。上述した「ゲーム空間内の注視点を含む基準面」は、例えば、プレイヤオブジェクトが移動するゲーム空間の地面が対応する。
ゲーム進行制御部43は、例えば、ゲーム空間内を移動するプレイヤオブジェクトを追跡するように仮想カメラを制御する。例えば、ゲーム進行制御部43は、第1のモードにおいては、視線の角度が第1の角度となり、視点と注視点との間の距離が第1の距離となり、視線の方向が第1の方向となるように、プレイヤオブジェクトの移動に応じて仮想カメラを制御し(移動させ)、第2のモードにおいては、視線の角度が第2の角度となり、視点と注視点との間の距離が第2の距離となり、視線の方向が第2の方向となるように、プレイヤオブジェクトの移動に応じて仮想カメラを制御する。
本実施形態において、ゲーム進行制御部43は、ゲームの進行中において制御モードを変更するように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部43は、第1のモードに従うゲームの進行中において、制御モードを第1のモードから第2のモードに変更し、これとは反対に、第2のモードに従うゲームの進行中において、制御モードを第2のモードから第1のモードに変更する。こうした制御モードの変更は、例えば、プレイヤによる操作(指示)に応じて行われ、又は、ゲームの状態に応じて自動的に行われる(例えば、所定のアイテムの獲得等に応じて制御モードが自動的に変更される)。
本実施形態において、制御モードは、ゲームの進行の制御に関する様々なモードを含む。例えば、第1のモードは、プレイヤによる操作に応じてゲームが進行する手動モードであり、第2のモードは、自動的にゲームが進行する自動モードである。この場合、ゲーム進行制御部43は、例えば、制御モードが手動モードである場合には、プレイヤによる操作を待機し、プレイヤによる操作に応じて対応する処理を実行し、当該処理の結果に応じてゲームを進行させることを繰り返す。プレイヤによる操作は、例えば、上述した情報入力装置、音声入力装置、又は、画像入力装置等の様々な入力手段を介して行われる。
また、ゲーム進行制御部43は、例えば、制御モードが自動モードである場合には、ゲームを進行させる処理を自動的に特定し、特定した処理を実行し、当該処理の結果に応じてゲームを進行させることを繰り返す。このように、自動モードは、プレイヤによる個別の操作なしに自動的にゲームが進行するモードであると言える。
本実施形態において、自動モードにおける視野は、手動モードにおける視野と比べて、ゲーム空間内の注視点を含む基準面に対する視線の角度が小さい(被写体に対するカメラアングルが低い)ように構成され得る。また、自動モードにおける視野は、手動モードにおける視野と比べて、視点と注視点との間の距離が短い(被写体に近い)ように構成され得る。こうした構成により、手動モードにおいて表示されるゲーム空間の画像は、比較的高いカメラアングルで比較的広い範囲の視野を有する画像となるから、平面的で操作性が優先される画像となり、また、自動モードにおいて表示されるゲーム空間の画像は、比較的低いカメラアングルで比較的狭い範囲の視野を有する画像となるから、立体的で臨場感が優先される画像となる。つまり、こうした構成は、制御モードの特性に応じたゲーム空間の画像の表示を可能とする。
本実施形態において、自動モードは、複数の制御態様を有するように構成することができ、この場合、ゲーム進行制御部43は、自動モードの制御態様に基づいて、視野の視点及び/又は注視点を調整するように構成され得る。例えば、自動モードの制御態様は、ゲームの進行速度を含み、この場合、ゲーム進行制御部43は、ゲームの進行速度が速いほど、注視点との間の距離が長くなる(被写体から遠ざかる)ように、視点を調整する。こうした構成は、自動モードにおけるゲーム空間の画像の視認性を向上させる。
また、ゲーム進行制御部43は、プレイヤによる所定の操作状態を維持する操作に応じて制御モードを第1のモードから第2のモードに変更し(第2のモードを開始し)、プレイヤによる所定の操作状態を解消する操作に応じて制御モードを第2のモードから第1のモードに変更する(第2のモードを終了する)ように構成され得る。こうした構成は、第2のモードの開始及び終了を、簡易な連続する操作によって実現することを可能とする。例えば、所定の操作状態を維持する操作はプレイヤにとって操作負担が低いと言えるから、プレイヤが第2のモードのゲームに興じることが担保される。
本実施形態において、上記所定の操作状態は、プレイヤによる操作に基づく様々な状態を含む。例えば、所定の操作状態は、画面に表示される所定のオブジェクトに対するタッチ状態(プレイヤの指先等がタッチパネルを介して所定のオブジェクトに触れている状態)である。この場合、ゲーム進行制御部43は、例えば、所定のオブジェクトに対するタッチ状態が所定時間維持されたときに制御モードを第1のモードから第2のモードに変更し、当該タッチ状態が解消されたとき(所定のオブジェクトからプレイヤの指等が離れたとき)に制御モードを第2のモードから第1のモードに変更する。タッチ状態を維持する操作は、ロングタップ操作と呼ばれることがある。
ここで、本実施形態における所定の操作状態は、上述した所定のオブジェクトに対するタッチ状態に限定されず、例えば、スマートフォン等が有するタッチパネルを介して画面の任意の位置がロングタップ(長押し)されている状態、ゲームパッド等の物理的なコントローラが有する特定のボタンが押されている状態、モーション認識システムを介して認識される人体や手の動作が特定の姿勢に保たれている状態、及び、モーション認識システムを介して認識される人体や手に対応するゲーム空間内のオブジェクトが、同じくゲーム空間内に存在する特定のオブジェクトに触れている状態等を含む。このように、本実施形態における所定の操作状態は、上述した様々な入力手段を介したプレイヤによる様々な操作に基づく様々な状態を含む。
また、ゲーム進行制御部43は、プレイヤによる操作に応じて、第3の視野でゲーム空間の画像を表示するように構成され得る。当該第3の視野は、上記第1及び第2の視野と比べて、ゲーム空間内の注視点を含む基準面に対する視線の角度が大きく(被写体に対するカメラアングルが高く)、且つ、視点と注視点との間の距離が長い(被写体から遠い)。こうした第3の視野の画像は、第1及び第2の視野の画像と比較して、高いカメラアングルで広い範囲の視野を有する画像となるから、プレイヤがゲーム空間の広い範囲を見渡すことを可能とする。
次に、このような機能を有する本実施形態のユーザ端末10の動作について、本実施形態に従う具体例を用いて説明する。この例においてユーザ端末10が提供するゲームは、プレイヤキャラクタがゲーム空間を探検し、当該ゲーム空間内に存在する敵キャラクタとの対戦、及び、同じくゲーム空間内に存在するアイテムの収集等を行いながら、目的地を目指すRPGである。ゲーム空間は、例えば、複数階から成るダンジョンとして構成され、最深部に存在するボスキャラクタを倒すことが、当該ダンジョン(ステージ)をクリアする条件とされる。
また、この例のゲームは、プレイヤ側のキャラクタが行動するターンと、敵キャラクタが行動するターンとが交互に繰り返し行われるターン制のRPGとして構成されている。こうしたRPGは、ローグライクゲームと呼ばれることがある。プレイヤ側のキャラクタは、プレイヤキャラクタの他、コンピュータ(ゲーム進行制御部43)によって制御されるノンプレイヤキャラクタを含む。
図3は、この例において、ユーザ端末10が実行する処理を例示するフロー図である。この例のRPGは、ゲームの進行の制御に関する制御モードとして、プレイヤによる操作に応じてゲームが進行する手動モード(第1のモード)と、プレイヤによる個別の操作なしに自動的にゲームが進行する自動モード(第2のモード)とがあり、通常の制御モードは手動モードである。まず、制御モードが手動モードである場合には、プレイヤによるコマンドの実行に対応する操作が受け付けられる(ステップS100−S110)。コマンドの実行に対応する操作は、ユーザ端末10に表示されるゲーム画面50を介して行われる。ここで、図4に例示されるゲーム画面50について説明する。
ゲーム画面50は、図4に示すように、画面略中央に位置する領域であってゲーム空間を表示するゲーム空間表示領域52と、画面下端に位置する領域であってプレイヤによる操作を受け付ける操作領域54とを有する。ゲーム空間表示領域52は、図示するように、ゲーム空間全体のうち、プレイヤキャラクタPCが略中央に位置する視野に対応する画像を表示する。具体的には、ゲーム空間表示領域52には、ゲーム空間内の仮想カメラを介した画像が表示される。仮想カメラは、プレイヤキャラクタPCを追随して移動(追跡)するように制御され、当該仮想カメラの注視点は、プレイヤキャラクタPCの位置である。
この例において、ゲーム空間表示領域52に表示されるゲーム空間の画像の視野は、手動モードと自動モードとで異なる。図4のゲーム画面50は、制御モードが手動モードである場合に対応している。図5は、手動モードの視野(第1の視野)に対応する手動モード用の仮想カメラVC1の構成を説明するための図である。図4のゲーム空間表示領域52における上方向を北方向、右方向を東方向、下方向を南方向、及び、左方向を西方向とすると、手動モード用の仮想カメラVC1は、プレイヤキャラクタPCの南方向であって、ゲーム空間における地面(注視点を含む基準面)に対する視線VL1の角度がA1(約45度)であり、プレイヤキャラクタPCまでの距離がL1である位置に視点を有する(当該位置に配置されている)。また、仮想カメラVC1の地面からの高さはH1である。仮想カメラVC1は、これらの制御用パラメータの値を維持しながら、移動するプレイヤキャラクタPCを追跡する。
上述したように、プレイヤ側のキャラクタは、プレイヤキャラクタの他、ノンプレイヤキャラクタが含まれる。図4のゲーム画面50のゲーム空間表示領域52においては、プレイヤキャラクタPCの他、3つのノンプレイヤキャラクタNPC1−3が表示されている。詳しくは後述するが、ノンプレイヤキャラクタは、プレイヤキャラクタの行動に応じて自動的に行動するように制御される。
また、上述したように、ゲーム空間には、敵キャラクタ及びアイテムが存在する。図4のゲーム画面50のゲーム空間表示領域52においては、4つの敵キャラクタEC1−4が表示されている。敵キャラクタ及びアイテムは、ゲーム空間内の予め定められた位置に配置されている。
図4に示すように、ゲーム空間表示領域52において、ゲーム空間における地面の一部の領域は、グリッド状(格子状)のマス目が表示されている。当該マス目が表示されている領域は、キャラクタが移動できる移動可能領域521である。ゲーム空間の地面のうち、建造物等の障害物が存在する領域にはマス目が表示されておらず、当該領域は、キャラクタが移動できない領域である。また、プレイヤ側のキャラクタは、移動可能領域521であっても、敵キャラクタが存在するマス目を通過することはできない。つまり、プレイヤ側のキャラクタは、移動可能領域521のうち敵キャラクタが存在しないマス目を移動することができる。
プレイヤが、ゲーム空間表示領域52に表示されている移動可能領域521に対するタップ操作を行うと、プレイヤキャラクタPCは、当該タップ操作に対応するマス目の位置に移動する。つまり、移動可能領域521に対するタップ操作は、プレイヤキャラクタに対する移動コマンドの実行に対応する操作である。なお、移動する経路が敵キャラクタによって塞がれている場合には、プレイヤキャラクタPCは、当該敵キャラクタに対面する位置まで移動して停止する。
操作領域54には、図4に示すように、左右略中央に位置し二重丸の形状を有する自動ボタン(所定のオブジェクト)541と、自動ボタン541の左下方向に位置する攻撃ボタン543と、自動ボタン541の右下方向に位置する道具ボタン544と、攻撃ボタン543の左上方向に位置し「GRID」と表示されたグリッド表示切り替えボタン545と、道具ボタン544の右上方向に位置し「CAMERA」と表示されたカメラ切り替えボタン547とが配置されている。
自動ボタン541は、コマンドの自動実行に関する操作を行うためのオブジェクトである。プレイヤが、手動モードにおいて、自動ボタン541に対するロングタップ操作を行うと、自動的にゲームが進行する自動モードが開始される。また、プレイヤが、自動モードにおいて、自動ボタン541に対するタッチ状態を解消する操作を行うと、自動モードが終了する(手動モードへと戻る)。更に、プレイヤが、手動モードにおいて、自動ボタン541に対するタップ操作を行うと、プレイヤキャラクタに対するコマンドの自動実行が1回行われる。つまり、自動ボタン541に対するタップ操作は、プレイヤキャラクタに対する自動的に特定されたコマンドの1回の実行に対応する操作である。
攻撃ボタン543は、プレイヤキャラクタに対する攻撃コマンドを入力するためのオブジェクトである。プレイヤが攻撃ボタン543に対するタップ操作を行うと、プレイヤキャラクタの攻撃可能範囲(例えば、周囲の8つのマス目)に位置する敵キャラクタに対する攻撃が行われる。つまり、攻撃ボタン543に対するタップ操作は、プレイヤキャラクタに対する攻撃コマンドの実行に対応する操作である。例えば、図4のゲーム画面50において、攻撃ボタン543に対するタップ操作が行われると、プレイヤキャラクタPCの右側に隣接する敵キャラクタEC1に対する攻撃が行われる。なお、攻撃可能範囲に複数の敵キャラクタが存在する場合に、攻撃ボタン543のタップ操作の後に、攻撃する敵キャラクタを選択するためのタップ操作を受け付けるようにしても良い。なお、攻撃ボタン543は、プレイヤキャラクタの攻撃可能範囲に敵キャラクタが存在しない場合には機能しないように構成されている。
敵キャラクタに対する攻撃は、敵キャラクタに対してダメージを与える処理である。当該ダメージは、例えば、相互のキャラクタに設定されているパラメータ値(例えば、攻撃力及び防御力等)の比較に基づいて算出され、算出されたダメージが敵キャラクタのHPから減じられる。攻撃の結果、敵キャラクタを倒す(例えば、敵キャラクタのHPが0になる)と、敵キャラクタは消滅し、プレイヤキャラクタは経験値等の報酬を獲得する。敵キャラクタが移動する経路を塞いでいた場合には、当該敵キャラクタを倒すことにより、当該経路が開通する。
道具ボタン544は、プレイヤキャラクタに対する道具コマンドを入力するためのオブジェクトである。プレイヤが道具ボタン544に対するタップ操作を行うと、プレイヤキャラクタが保有するアイテムの中から使用するアイテムを選択するための画面が表示され、当該画面を介して選択されたアイテムが使用される。つまり、道具ボタン544に対するタップ操作は、プレイヤキャラクタに対する道具コマンドの実行に対応する操作である。当該アイテムの使用に伴って、例えば、プレイヤキャラクタ、及び/又は、ノンプレイヤキャラクタのパラメータ値が変化し(例えば、攻撃力、攻撃力、又は、HPが増加し)、或いは、敵キャラクタに対する特殊攻撃が行われる。当該特殊攻撃は、例えば、攻撃ボタン543に対応する通常の攻撃と比較して、攻撃可能範囲が広く、及び/又は、与えるダメージが大きい攻撃である。
グリッド表示切り替えボタン545及びカメラ切り替えボタン547は、ゲーム空間表示領域52におけるゲーム空間の表示態様を変更するためのオブジェクトである。プレイヤがグリッド表示切り替えボタン545に対するタップ操作を行うと、ゲーム空間表示領域52におけるグリッド状のマス目の表示/非表示が切り替えられる。例えば、操作性よりも、ゲーム空間表示領域52に表示されるゲーム空間の美観を優先するプレイヤは、マス目を非表示とする。
また、カメラ切り替えボタン547のタップ操作が行われると、ゲーム空間表示領域52におけるゲーム空間の画像の表示が俯瞰ビューに切り替えられる。図6は、俯瞰ビューにおけるゲーム画面50を例示する。俯瞰ビューにおけるゲーム空間表示領域52には、俯瞰ビューの視野(第3の視野)に対応する俯瞰ビュー用の仮想カメラを介したゲーム空間の画像が表示される。
図7は、俯瞰ビュー用の仮想カメラVC2の構成を説明するための図である。仮想カメラVC2は、プレイヤキャラクタPCの真上であって、ゲーム空間の地面に対する視線VL2の角度がA2(約90度)であり、プレイヤキャラクタPCまでの距離がL2である位置に視点を有する。また、仮想カメラVC2の地面からの高さはH2である。
ここで、俯瞰ビュー用の仮想カメラVC2の視線VL2の角度(A2)は、(俯瞰ビューでない)通常モード用の仮想カメラVC1の視線VL1の角度(A1)よりも大きく、また、仮想カメラVC2のプレイヤキャラクタPCまでの距離(L2)は、仮想カメラVC1のプレイヤキャラクタPCまでの距離(L1)よりも長い。この結果、図6に例示される俯瞰ビューにおけるゲーム空間表示領域52には、図4に例示されるゲーム空間表示領域52と比較して、平面的で広い範囲のゲーム空間の画像が表示され、プレイヤは、ゲーム空間のより広い範囲を容易に視認することができる。例えば、図6におけるゲーム空間表示領域52には、図4におけるゲーム空間表示領域52に表示されていない敵キャラクタEC5−8が表示されており、プレイヤは、俯瞰ビューにおけるゲーム空間表示領域52を見ることにより、これらの敵キャラクタEC5−8の存在を知ることができる。なお、この例において、俯瞰ビューにおけるゲーム画面50は、プレイヤキャラクタに対するコマンドの実行に対応する操作を行うことができないように構成されている。
図3のフロー図に戻り、ステップS110では、プレイヤキャラクタに対するコマンドの実行に対応する操作が受け付けられる。当該コマンドの実行に対応する操作は、具体的には、移動コマンドの実行に対応する操作(移動可能領域521のタップ操作)、攻撃コマンドの実行に対応する操作(攻撃ボタン543のタップ操作)、道具コマンドの実行に対応する操作(道具ボタン544のタップ操作)、及び、自動的に特定されたコマンドの1回の実行に対応する操作(自動ボタン541のタップ操作)の何れかである。
プレイヤによる操作が自動ボタン541のタップ操作である場合には、移動コマンド、攻撃コマンド、及び、道具コマンドの中から、プレイヤキャラクタに対して実行するコマンドが自動的に特定される(ステップS115、S120)。
この例において、コマンドを自動的に特定するためのコマンド特定ルールとして4つのルールが設定されている。具体的には、移動コマンド、攻撃コマンド及び道具コマンドのバランスを重視したバランス重視ルール、攻撃コマンドを優先した攻撃優先ルール、道具コマンドを優先した道具優先ルール、及び、移動コマンドを優先した移動優先ルールの4つのルールが設定されている。既定のコマンド特定ルールはバランス重視ルールであり、手動モードにおいて自動ボタン541のタップ操作が行われた場合には、このバランス重視ルールに従って自動的にコマンドが特定される。なお、他の3つのルールは、詳しくは後述するが、自動モードにおけるプレイヤの操作に応じて設定され、自動モードにおいてのみ適用可能なルールである。コマンド特定ルールは、自動的にゲームを進行させるルールの一例であると言える。
こうしてコマンドの実行に対応する操作が受け付けられると、プレイヤキャラクタに対するコマンドが実行される(ステップS130)。具体的には、移動可能領域521のタップ操作が行われた場合には移動コマンドが実行され、攻撃ボタン543のタップ操作が行われた場合には攻撃コマンドが実行され、道具ボタン544のタップ操作が行われた場合には道具コマンドが実行され、及び、自動ボタン541のタップ操作が行われた場合には自動的に特定されたコマンドが実行される。コマンドの実行に応じて、プレイヤキャラクタは、移動、攻撃、又は、アイテムの使用の何れかの行動を行う。
プレイヤキャラクタに対するコマンドが実行されると、次に、ノンプレイヤキャラクタの行動が行われる(ステップS140)。ノンプレイヤキャラクタの行動は、移動、又は、攻撃であり、ステップS130においてプレイヤキャラクタに対して実行されたコマンドに基づいて自動的に特定される。例えば、プレイヤキャラクタに対して移動コマンドが実行された場合には、ノンプレイヤキャラクタは、当該プレイヤキャラクタに追随するように移動する。
また、例えば、プレイヤキャラクタに対して攻撃コマンド又は道具コマンドが実行された場合には、ノンプレイヤキャラクタは、攻撃可能範囲に存在する敵キャラクタに対する攻撃を行う。例えば、図4のゲーム画面50において、プレイヤキャラクタPCに対して敵キャラクタEC1に対する攻撃コマンドが実行された場合には、ノンプレイヤキャラクタNPC1は、上側に隣接する敵キャラクタEC2に対する攻撃を行い、ノンプレイヤキャラクタNPC2は、左側に隣接する敵キャラクタEC3に対する攻撃を行い、ノンプレイヤキャラクタNPC3は、右側に障害物を介して位置する敵キャラクタEC4に対する攻撃を行う。なお、ノンプレイヤキャラクタの攻撃可能範囲に敵キャラクタが存在しない場合には、当該ノンプレイヤキャラクタは、最も近い敵キャラクタの位置まで移動し、又は、何もせずに待機する。このように、ノンプレイヤキャラクタの行動には、何もせずに待機することが含まれる。
こうしてノンプレイヤキャラクタの行動が行われると、プレイヤ側のターンが終了し、次に、敵キャラクタの行動が行われる(ステップS150)。この例において、敵キャラクタは、プレイヤキャラクタ又はノンプレイヤキャラクタから攻撃を受けた場合には反撃し、当該攻撃を受けていない場合には何もせずに待機する。反撃は、攻撃と同様に、反撃対象のキャラクタに対してダメージを与える処理である。なお、攻撃を受けていない敵キャラクタが、所定のルールに従って移動するようにしても良い。
敵キャラクタの行動が行われると、敵側のターンが終了し、ゲームの終了条件が成立していない場合(ステップS160においてNO)には、ステップS100へと戻り、再度、プレイヤ側のターンが行われる。ゲームの終了条件は、例えば、プレイヤキャラクタのHPが0となること、及び、ステージをクリアすること等である。このように、この例のゲームは、ゲームの終了条件が成立するまでの間、プレイヤ側のターンと、敵側のターンとが交互に繰り返し行われる。
手動モードにおいて、自動ボタン541のロングタップ操作が行われると、自動モードが開始される。自動モードが開始されると、プレイヤによるコマンドの実行に対応する操作を受け付けることなしに、実行するコマンドが自動的に特定されるようになる(ステップS100、S120)。その後、自動ボタン541に対するタッチ状態が解消されるまでの間、当該自動モードは継続する。
ここで、上述したように、ノンプレイヤキャラクタ、及び、敵キャラクタは、その行動が自動的に制御されるから、自動モードにおいては、プレイヤキャラクタを含む全てのキャラクタの行動が自動的に行われ、プレイヤは、ゲームが自動的に進行する様子を、ゲーム画面50のゲーム空間表示領域52を介して見ることになる。
この例において、自動モードの視野(第2の視野)に対応する自動モード用の仮想カメラは、手動モード用の仮想カメラとは異なる。図8は、自動モードにおけるゲーム画面50を例示し、図9は、自動モード用の仮想カメラVC3の構成を説明するための図である。図9に示すように、仮想カメラVC3は、プレイヤキャラクタPCの南西方向であって、地面に対する視線VL3の角度はA3(約25度)であり、プレイヤキャラクタPCまでの距離がL3である位置に視点を有する。また、仮想カメラVC3の地面からの高さはH3である。仮想カメラVC3は、これらの制御用パラメータの値を維持しながら、移動するプレイヤキャラクタPCを追跡する。
ここで、自動モード用の仮想カメラVC3の視線VL3の角度(A3)は、通常モード用の仮想カメラVC1の視線VL1の角度(A1)よりも小さく、また、仮想カメラVC3のプレイヤキャラクタPCまでの距離(L3)は、仮想カメラVC1のプレイヤキャラクタPCまでの距離(L1)よりも短い。この結果、図8に例示される自動モードにおけるゲーム空間表示領域52には、図4に例示される手動モードにおけるゲーム空間表示領域52と比較して、立体的で狭い範囲のゲーム空間の画像が表示され、臨場感に優れた画像が表示される。また、自動モード用の仮想カメラVC3の視線VL3の方向(南西から北東へと向かう方向)は、通常モード用の仮想カメラVC1の視線VL1の方向(南から北へと向かう方向)と異なるから、プレイヤに新鮮さを感じさせることができる。
ここで、本実施形態の他の具体例においては、自動モード用の仮想カメラVC3の制御用パラメータの少なくとも一部は、手動モード用の仮想カメラVC1と同じ値を有する。つまり、仮想カメラVC3の視線VL3の方向及び角度、並びにプレイヤキャラクタPCまでの距離のうち少なくとも一部は、手動モード用の仮想カメラVC1と同じ値が設定され得る。例えば、仮想カメラVC3の制御用パラメータは、手動モードにおいてゲーム空間表示領域52に表示される画像と比べて、自動モードにおいて表示される画像の方が奥行きを有する立体的な空間に対応する画像となるように設定されていればよい。
また、図8に示すように、自動モードにおけるゲーム画面50には、ゲーム空間表示領域52の下端部付近(自動ボタン541の上側)に、コマンド表示領域522が表示される。コマンド表示領域522は、プレイヤキャラクタに対して自動的に直前に実行された1つのコマンドが表示される(図8の例では「モンスター攻撃」という攻撃コマンドに対応するテキストが表示されている。)。ここで、他の具体例におけるコマンド表示領域522は、直前に実行された1つのコマンドに代えて、直近に実行された2以上の所定数のコマンド、及び/又は、実行前の所定数のコマンドを表示するように構成され得る。また、図8に示すように、自動モードにおけるゲーム画面50においては、二重丸形状の自動ボタン541の外側の円環部5411の表示態様(例えば、色)が変化する。なお、自動モードの解除(終了)に伴い、円環部5411の表示態様は元の状態に戻る。
この例において、ゲーム画面50は、自動モードにおける自動ボタン541に対するスワイプ操作に応じて、自動モードにおけるコマンド特定ルールの設定、及び、自動モードの固定化が行われるように構成されている。図10は、スワイプ操作に応じて変化する自動ボタン541の表示態様を例示する図である。自動ボタン541は、左右方向及び下方向へのスワイプ操作によって、スワイプ操作の方向に対応するコマンド特定ルールが設定されるように構成されている。図10(A)は、左方向にスワイプ操作が行われた場合の自動ボタン541を例示しており、この場合、二重丸形状の自動ボタン541の内側の円が左方向に偏ると共に、左側に「攻撃」と表示された短冊状の表示領域541Aが表示される。左方向のスワイプ操作は、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと戦う際に攻撃コマンドが優先される攻撃優先ルールを設定する操作であり、左方向にスワイプ操作された状態が維持されている間、当該攻撃優先ルールに従って自動的にコマンドが特定される。
また、同様に、図10(B)は、右方向にスワイプ操作された場合の自動ボタン541を例示しており、この場合、自動ボタン541の内側の円が右方向に偏ると共に、右側に「道具」と表示された短冊状の表示領域541Bが表示される。右方向のスワイプ操作は、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと戦う際に道具コマンドが優先される道具優先ルールを設定する操作であり、右方向にスワイプ操作された状態が維持されている間、当該道具優先ルールに従って自動的にコマンドが特定される。また、同様に、図10(C)は、下方向にスワイプ操作された場合の自動ボタン541を例示しており、この場合、自動ボタン541の内側の円が下方向に偏ると共に、下側に「最短距離」と表示された短冊状の表示領域541Cが表示される。下方向のスワイプ操作は、ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタの現在地から目的地(ダンジョンの出口等)へ向けて最短距離で移動するように移動コマンドを優先した移動優先ルールを設定する操作であり、下方向にスワイプ操作された状態が維持されている間、当該移動優先ルールに従って自動的にコマンドが特定される。
ここで、上述したコマンド特定ルールは例示であって、例えば、敵優先ルール(ゲーム空間に出現する敵キャラクタとの対戦を優先するルール)、及び、アイテム取得優先ルール(ゲーム空間に配置されたアイテムの取得を優先するルール)等の様々なコマンド特定ルールが適用され得る。
また、自動ボタン541は、上方向へのスワイプ操作によって、自動モードの固定化が行われるように構成されている。図10(D)は、上方向にスワイプ操作された場合の自動ボタン541を例示しており、この場合、自動ボタン541の内側の円が上方向に偏ると共に、上側に「固定」と表示された短冊状の表示領域541Dが表示される。自動ボタン541が上方向にスワイプ操作された状態から自動ボタン541のタッチ状態が解除されると、自動モードは、終了することなく継続される(自動モードが固定化される)。なお、自動モードが固定化された場合、プレイヤキャラクタに対するコマンドの実行に対応する操作(具体的には、移動可能領域521、攻撃ボタン543、道具ボタン544、又は、自動ボタン541に対するタップ操作の何れか)が行われると、自動モードが終了する。
上述した例では、自動モードにおける自動ボタン541に対するスワイプ操作に応じて、自動モードにおけるコマンド特定ルールの設定、及び、自動モードの固定化が行われるようにしたが、本実施形態に従う他の具体例においては、コマンド特定ルールの設定に代えて、ゲームを自動的に進行する速度の設定が行われる。図11は、当該他の具体例における自動ボタン1541のスワイプ操作に応じて変化する表示態様を例示する図である。自動ボタン1541は、左右方向及び下方向へのスワイプ操作によって、スワイプ操作の方向に対応するゲームの進行速度が設定されるように構成されている。図11(A)は、左方向にスワイプ操作された場合の自動ボタン1541を例示しており、この場合、左側に「x1.5」と表示された短冊状の表示領域1541Aが表示され、ゲームの進行速度として通常の速度(自動ボタン541に対するスワイプ操作を行わない場合の速度)の1.5倍の速度が設定される。また、同様に、図11(B)は、右方向にスワイプ操作された場合の自動ボタン1541を例示しており、この場合、右側に「x3.0」と表示された短冊状の表示領域1541Bが表示され、ゲームの進行速度として通常の速度の3.0倍の速度が設定される。また、同様に、図11(C)は、下方向にスワイプ操作された場合の自動ボタン1541を例示しており、この場合、下側に「x2.0」と表示された短冊状の表示領域1541Cが表示され、ゲームの進行速度として通常の速度の2.0倍の速度が設定される。このようにゲームの進行速度が設定されると、設定された速度に従ってゲーム空間表示領域52における画像の表示が行われる。自動モードにおけるゲームの進行速度は、ゲーム空間表示領域52におけるゲーム空間に対応する動画の再生速度と言うこともできる。なお、自動ボタン1541は、上述した自動ボタン541と同様に、上方向へのスワイプ操作によって、自動モードの固定化が行われるように構成されている(図11(D)を参照。)。
本実施形態に従う具体例において、自動モードの制御態様(コマンド特定ルール又はゲームの進行速度等)に応じて、自動モード用の仮想カメラVC3の視点(位置)及び/又は注視点を調整するようにしても良い。例えば、ゲームの進行速度が速いほど、仮想カメラVC3の視点を、注視点であるプレイヤキャラクタPCから遠ざけるようにしても良い。こうすれば、自動モードにおけるゲーム空間の画像の視認性が向上する。
上述した例では、スワイプ操作の方向に基づいて自動モードの制御態様の設定、及び、自動モードの固定化を行うように構成したが、本実施形態に従う他の具体例においては、スワイプ操作の距離に基づいて、制御態様の設定、及び/又は、自動モードの固定化が行われ得る。また、スワイプ操作に代えて、タッチパネルを強く押す操作に基づいて自動モードの制御態様の設定、及び/又は、自動モードの固定化が行われるようにしても良い。
上述した例では、自動ボタン541に対するタッチ状態を解消する操作に応じて自動モードを終了するようにしたが、これに加えて、プレイヤに対する警告を要する状態となった場合(プレイヤキャラクタのHPが所定値以下となった場合等)に、自動モードを終了するようにしても良い。
上述した例では、手動モード用の仮想カメラVC1、俯瞰ビュー用の仮想カメラVC2、及び、自動モード用の仮想カメラVC3を異なる仮想カメラとして説明したが、これらの仮想カメラは、単一の仮想カメラが異なる制御用パラメータを用いて制御されるものとして理解することもできる。言い換えると、例えば、ゲーム進行制御部43は、単一の仮想カメラを、手動モードのときには手動モード用の制御用パラメータを用いて制御し、俯瞰ビューのときには俯瞰ビュー用の制御用パラメータを用いて制御し、自動モードのときには自動モード用の制御用パラメータを用いて制御するように構成され得る。
以上説明した本実施形態のユーザ端末10は、制御モードに従ってゲームを進行させると共にゲームの進行に応じたゲーム空間の画像を表示し、制御モードが第1のモード(例えば、手動モード)であるときには第1の視野の画像が表示され、制御モードが第2のモード(例えば、自動モード)であるときには第2の視野の画像が表示される。このように、本発明の実施形態は、制御モードが第1のモードであるときにゲーム空間の画像を表示する視野と、制御モードが第2のモードであるときにゲーム空間の画像を表示する視野とが異なるから、プレイヤは、制御モード毎に異なる視野のゲーム空間の画像を楽しむことができる。この結果、本実施形態のユーザ端末10は、プレイヤによる複数の制御モードの利用を促進し得る。
本発明の他の実施形態においては、ゲーム管理サーバ30において管理される情報は、ユーザ端末10において管理され、ゲーム管理サーバ30の機能は、ユーザ端末10に統合され得る。
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又はより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数の何れか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数の何れとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数の何れであってもよい。