JP6732851B2 - トナーバインダー及びトナー組成物 - Google Patents
トナーバインダー及びトナー組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6732851B2 JP6732851B2 JP2018157487A JP2018157487A JP6732851B2 JP 6732851 B2 JP6732851 B2 JP 6732851B2 JP 2018157487 A JP2018157487 A JP 2018157487A JP 2018157487 A JP2018157487 A JP 2018157487A JP 6732851 B2 JP6732851 B2 JP 6732851B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- polyester
- toner
- carbon atoms
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
トナーの低温定着性を向上させる手段の一つとして、ワックスを用いる方法が挙げられる。しかしワックスとポリエステル樹脂の相溶性が悪いために、ワックスがトナー中に均一に分散せず、ワックスの塊がトナー表面にブリードアウトしてしまい、その結果、トナーの耐熱保存性が悪化する、低温定着性の向上効果が小さくなる等の問題があった。
ワックスの分散性向上への対応として、特許文献1には、ポリエステル樹脂のモノマーとして炭素数及び構造が限定されたアルキルコハク酸又は/及びアルケニルコハク酸を含むトナーが開示されており、低温定着性と耐熱保存安定性の両立についてはある程度の効果は得られているものの、連続複写時の画質安定性が十分ではなく、さらなる性能の向上が望まれている。
ポリオール成分(x)とポリカルボン酸成分(y)との反応物であるポリエステル樹脂(A)を含むトナーバインダーであって、ポリカルボン酸成分(y)は、分岐アルキル基(r1)を有し、(r1)の炭素数が15〜32のアルキルコハク酸(y10)、分岐アルキル基(r2)を有し、(r2)の炭素数が15〜32のアルキルコハク酸無水物(y11)、分岐アルケニル基(r3)を有し、(r3)の炭素数が15〜32のアルケニルコハク酸(y20)及び分岐アルケニル基(r4)を有し、(r4)の炭素数が15〜32のアルケニルコハク酸無水物(y21)、前記(y10)と炭素数1〜4の脂肪族モノアルコールとのモノ又はジエステル、及び前記(y20)と炭素数1〜4の脂肪族モノアルコールとのモノ又はジエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、(r1)、(r2)、(r3)及び(r4)がそれぞれメチル基を2つ以上有し、(y10)、(y11)、(y20)及び(y21)の合計モル数が前記(y)の合計モル数に基づいて3〜50モル%であるトナーバインダー及び前記トナーバインダーと着色剤とを含有するトナー組成物である。
本発明に用いるポリエステル樹脂(A)は、ポリオール成分(x)とポリカルボン酸成分(y)との反応物である。
ジオールとしては、炭素数2〜36のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,22−ドコサンジオール、1,30−トリアコンタンジオール等)、炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等)、炭素数6〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール及び水素添加ビスフェノールA等)、上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物(好ましくは付加モル数1〜30)、芳香族ジオール〔単環2価フェノール(ハイドロキノン等)及びビスフェノール類等〕及び上記芳香族ジオールのアルキレンオキサイド付加物(好ましくは付加モル数2〜30)等が挙げられる。
これらのうち、低温定着性及び耐熱保存性の観点から、炭素数2〜36のアルキレングリコール及び芳香族ジオールが好ましく、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物がさらに好ましい。
アルキレンオキサイドにおいて、アルキレン基の炭素数は好ましくは2〜4であり、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、1,2−又は1,3−プロピレンオキサイド、1,2−、2,3−、1,3−又はiso−ブチレンオキサイド及びテトラヒドロフラン等が好ましい。
[式中、Pは炭素数1〜3のアルキレン基、−SO2−、−O−、−S−又は直接結合を表し、Arは、水素原子がハロゲン又は炭素数1〜30のアルキル基で置換されていてもよいフェニレン基を表す。]
分岐アルキル基(r1)を有し、(r1)の炭素数が15〜32のアルキルコハク酸(y10)、分岐アルキル基(r2)を有し、(r2)の炭素数が15〜32のアルキルコハク酸無水物(y11)、分岐アルケニル基(r3)を有し、(r3)の炭素数が15〜32のアルケニルコハク酸(y20)及び分岐アルケニル基(r4)を有し、(r4)の炭素数が15〜32のアルケニルコハク酸無水物(y21)、前記(y10)と炭素数1〜4の脂肪族モノアルコールとのモノ又はジエステル、及び前記(y20)と炭素数1〜4の脂肪族モノアルコールとのモノ又はジエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、(r1)、(r2)、(r3)及び(r4)がそれぞれメチル基を2つ以上有し、 前記(y10)、(y11)、(y20)及び(y21)の合計モル数が前記(y)の合計モル数に基づいて3〜50モル%である。
この効果の理由は明らかではないが、本発明のポリエステル(A)にモノマーとして用いられるアルキルコハク酸(y10)、アルキルコハク酸無水物(y11)、アルケニルコハク酸(y20)又はアルケニルコハク酸無水物(y21)の脂肪族炭素鎖に由来すると推定される。請求項1に記載の炭素鎖を有する前記(y10)、(y11)、(y20)及び(y21)はその炭素鎖の嵩高く立体障害性の高い構造によってポリエステル(A)とワックスの親和性を高めることができる。そのため、ワックスのブリードアウトを防ぐことができ、低温定着性、耐熱保存性及び連続複写時の画質安定性が向上すると考えられる。
<1H−NMR測定条件>
装置:ブルカー・バイオスピン社製「AVANCE300」
積算回数:16回
試料量:10mg
溶媒:DMSO−d6
(1)上記条件で1H−NMR測定を行い、測定結果から測定積分強度比[(メチル基由来ピーク面積)/(メチル基以外の合計ピーク面積)]を求める。
(2)得られた測定積分強度比とメチル基数がX及びX+1である時の理論積分強度比とを比較して、下記の不等式1の関係を満たすメチル基数Xを決定する。なお、Xは整数である。
メチル基数Xの場合の理論積分強度比 < 測定積分強度比 < メチル基数X+1の場合の理論積分強度比 (不等式1)
(3)測定積分強度比とメチル基数Xを下記計算式(1)に代入して、メチル基数を求める。
メチル基数=(測定積分強度比−メチル基数Xの場合の理論積分強度比)/(メチル基数X+1の場合の理論積分強度比−メチル基数Xの場合の理論積分強度比)+ X (計算式1)
特開2015−34294、特開2005−15383及び特開1994−65110に記載の方法で得られたアルキレン化合物はメチル基を2つ以上有し、これらのアルキレン化合物とマレイン酸又はフマル酸とを反応させることでメチル基を2つ以上有する分岐アルキレンコハク酸又はその無水物が得られる。
マレイン酸及びフマル酸から選ばれる少なくとも1種とアルキレン化合物とを反応させる方法は、特に制限されず公知の方法を使用できる。製造の容易性の観点から、前記アルキレン化合物と、マレイン酸又はフマル酸とを混合し、加熱して得られる方法が好ましい。その反応条件は特開2004−175804等を参照することができる。
前記(y10)、(y11)、(y20)及び前記(y21)以外のポリカルボン酸成分(y)として、これらのポリカルボン酸の、無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等)を用いてもよい。
例えば、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、反応温度が好ましくは150〜240℃、さらに好ましくは160〜225℃、とくに好ましくは170〜220℃で反応させることにより行うことができる。
前記(A)のTmは、前記(A)の分子量で調整することができ、下記のTHF可溶分のピークトップ分子量を好ましい範囲に調整することで前記の好ましい範囲にすることができる。
<ポリエステル樹脂(A)のTmの測定方法>
高化式フローテスター{例えば(株)島津製作所製、CFT−500D}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)をTmとする。
前記(A)の酸価は、原料の仕込み比[ポリオール成分(x)とポリカルボン酸成分(y)との反応比率]及び反応時間で調整することができる。例えば、酸価を上げたい場合は、ポリカルボン酸成分(y)の仕込み比を増やすこと又は反応時間を短くする。
(A)の酸価は、JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定する。
なお、Tgはセイコーインスツル(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定することができる。
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー(株)製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1,050 2,800 5,970 9,100 18,100 37,900 96,400 190,000 355,000 1,090,000 2,890,000)
分子量の測定は、ポリエステル樹脂をTHFに溶解し、不溶解分をグラスフィルターでろ別したものを試料溶液とする。
着色剤としては、トナー用着色剤として使用されている染料、顔料等のすべてを使用することができる。具体的には、カーボンブラック、鉄黒、スーダンブラックSM、ファーストイエローG、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、パラニトロアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンB及びオイルピンクOP等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、必要により磁性粉(鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末若しくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の化合物)を着色剤としての機能を兼ねて含有させることができる。
着色剤の含有量は、本発明のトナーバインダー100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部、さらに好ましくは3〜10重量部である。なお、磁性粉を用いる場合は、好ましくは20〜150重量部、さらに好ましくは40〜120重量部である。
トナーバインダー中の流動化剤の含有量は、好ましくは0〜10重量%、より好ましくは0〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜4重量%である。
得られたトナーは、必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタイト及び樹脂(アクリル樹脂及びシリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリアー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。トナーとキャリアー粒子との重量比は、好ましくは1/99〜100/0である。また、キャリアー粒子の代わりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
アルキレン化合物の合成時に用いるフッ化ゼオライト活性剤担体の調製を行った。まずゼオライト「SYLOBEAD(R)[W.R.Grace]の10重量%に相当するフッ化アンモニウム[和光純薬工業]を用いてインシピエントウェットネス法によって含浸させることによってフッ素化した。この含浸材料を、真空炉にて100℃で8時間乾燥させた。乾燥させたフッ素化したゼオライト10gを、焼結石英ディスクの底部に取り付けた4.45センチの石英ガラス管に入れ、ディスクに乾風を約1.6〜1.8scf/時で吹き込んだ。石英ガラス管の温度を、電気炉を用いて約400℃/時の速度で最終温度約450℃まで上昇させて、ゼオライトを乾風中で3時間フッ素化しながら副生されるアンモニアを除去した。その後、ゼオライトを回収し、乾燥窒素下で貯蔵し、大気に曝さずに用いた。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽(以下の製造例に用いる反応槽も同様)に、製造例1で得られたフッ化ゼオライト活性剤担体29.5gを充填した固体添加漏斗を取り付けた。次に、この反応槽を窒素でパージし、トリ−イソブチルアルミニウム16重量%ヘキサン溶液(TIBA)[東京化成工業]で洗浄することによって十分に乾燥させた。洗浄TIBAを除去した後、カニューレを通して1−オクテン[和光純薬工業]1.1kgを反応槽に導入した。次に、この1−オクテンを95℃まで加熱した。その後、反応槽にTIBA16重量%ヘキサン溶液40.0g、次いで、最少量の1−オクテンに溶かした1,1’−ジブチルジルコノセンジクロリド[東京化成工業]230mgを加えた。その後、攪拌しながらフッ化ゼオライト活性剤担体全量を加えたところ、反応熱が生じた。次に、この反応混合物を95℃まで加熱し、6時間反応させた。その後、TIBAを水1.74gで中和した。次に、この生成物を濾過し、空の反応槽に仕込み、減圧分留を行った。反応槽を150℃まで加熱し、撹拌を開始し、減圧度を0.7kPaまで突沸しないように徐々に下げた。その後徐々に昇温し、180〜200℃の留分をオクテントリマー、220〜240℃の留分をオクテンテトラマーとして回収した。
反応槽に、無水マレイン酸[三井化学]163重量部、製造例2で得られたオクテントリマー837重量部を仕込み、0.2MPaまで加圧窒素置換を2回繰り返した。60℃まで昇温後、撹拌を開始し、215℃まで3時間かけて昇温したのち、7時間反応を行った。反応終了後、150℃まで冷却し、減圧度を0.7kPaまで突沸しないように徐々に下げた。その後徐々に昇温し、0.7kPaにて減圧分留を行った。200℃以下までの留分をアルキレン化合物として回収し、215℃以上を(y2−1)として回収し、測定したそのメチル基数、炭素鎖長を表1に示した。
反応槽に、無水マレイン酸127重量部、製造例2で得られたオクテンテトラマー873重量部を仕込み、0.2MPaまで加圧窒素置換を2回繰り返した。60℃まで昇温後、撹拌を開始し、215℃まで3時間かけて昇温したのち、7時間反応を行った。反応終了後、150℃まで冷却し、減圧度を0.7kPaまで突沸しないように徐々に下げた。その後徐々に昇温し、0.7kPaにて減圧分留を行った。210℃以下までの留分をアルキレン化合物として回収し、215℃以上を(y2−2)として回収した。
反応槽に、無水マレイン酸237重量部、プロピレンペンタマー[Parchem Fine&Chemicals]763重量部を仕込み、0.2MPaまで加圧窒素置換を2回繰り返した。60℃まで昇温後、撹拌を開始し、215℃まで3時間かけて昇温したのち、7時間反応を行った。反応終了後、150℃まで冷却し、減圧度を0.7kPaまで突沸しないように徐々に下げた。その後徐々に昇温し、0.7kPaにて減圧分留を行った。195℃以下までの留分をアルキレン化合物として回収し、195〜210℃までの留分を(y2−3)として回収した。
反応層に、製造例5で得られたアルケニルコハク酸(y2−3)250重量部、アセトン750重量部を仕込み、ラネーニッケル(川研ファインケミカル社製:NDHT−90)を12.5重量部加えて、そこへ0.3MPaまで水素ガスを吹き込んだ。撹拌しながら70℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し、減圧度を0.7kPaまで突沸しないように徐々に下げ、0.7kPaにて4時間以上減圧することでアセトンを留去し、アルキルコハク酸(y1−1)を得た。
反応層に、マレイン酸[三井化学]237重量部、プロピレンペンタマー763重量部を仕込み、0.2MPaまで加圧窒素置換を2回繰り返した。60℃まで昇温後、撹拌を開始し、215℃まで3時間かけて昇温したのち、7時間反応を行った。反応終了後、150℃まで冷却し、減圧度を0.7kPaまで突沸しないように徐々に下げた。その後徐々に昇温し、0.7kPaにて減圧分留を行った。195℃以下までの留分をアルキレン化合物として回収し、195〜210℃までの留分を(y2−5)として回収した。
反応層に、製造例7で得られたアルケニルコハク酸(y2−5)250重量部、アセトン750重量部を仕込み、ラネーニッケル(川研ファインケミカル社製:NDHT−90)を12.5重量部加えて、そこへ0.3MPaまで水素ガスを吹き込んだ。撹拌しながら70℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し、減圧度を0.7kPaまで突沸しないように徐々に下げ、0.7kPaにて4時間以上減圧することでアセトンを留去し、アルキルコハク酸(y1−2)を得た。
・イソオクタデセニルコハク酸無水物(y2−4)[東京化成工業]
・リカシッド DDSA(y2’−1)[新日本理化、3−ドデセニルコハク酸無水物]
・リカシッド OSA(y2’−2)[新日本理化、オクテニルコハク酸無水物]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽(以下の製造例に用いる反応槽も同様)中に、表2の実施例1に記載の配合比で原料を仕込み、180℃まで昇温し、1時間常圧で反応させた。その後215℃まで昇温しながら0.5〜2.5kPaの減圧下で反応させた。215℃に到達後、そのまま減圧下で反応させ、Tmが目的の値に達した時点で取り出し、ポリエステルA1を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw及びMpを後述の方法で測定し、その値を表2に記載した。
表2の実施例2に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA2を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例3に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA3を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例4に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA4を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例5に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA5を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例6に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA6を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例7に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA7を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例8に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA8を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例9に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA9を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例10に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA10を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例11に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA11を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例12に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA12を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例13に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA13を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例14に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA14を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の実施例15に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA15を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の比較例1に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA’1を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の比較例2に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA’2を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
表2の比較例3に記載の原料を用いた以外は<ポリエステル製造実施例1>と同様にしてポリエステルA’3を得た。得られたポリエステルのTm、酸価、水酸基価、Tg、Mw、Mpを表2に記載した。
・ビスフェノールA・PO2モル付加物(BP−2P)[三洋化成工業]
・ビスフェノールA・PO3モル付加物(BP−3P)[三洋化成工業]
・ビスフェノールA・EO2モル付加物(BPE−20)[三洋化成工業]
・トリメチロールプロパン(TMP)[三菱ガス化学]
・テレフタル酸[三井化学]
・イソフタル酸[三菱ガス化学]
・無水トリメリット酸[百川化工有限公司]
・チタンジイソプロポキシビストリエタノールアミネート[マツモトファインケミカル製オルガチックス TC−400]
高化式フローテスター[(株)島津製作所製、CFT−500D]を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)をTmとした。
JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定した。
セイコーインスツル(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定した。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー(株)製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1,050 2,800 5,970 9,100 18,100 37,900 96,400 190,000 355,000 1,090,000 2,890,000)
分子量の測定は、ポリエステル樹脂をTHFに溶解し、不溶解分をグラスフィルターでろ別したものを試料溶液とした。
着色剤:「カーボンブラックMA−100」[三菱化学]
ワックス:「FNP0090」[日本精蝋]
ワックス分散剤:「ハイマーWDA−1BE」[三洋化成工業]
〔1〕低温定着性
上記のトナー組成物を用いて、市販複写機(AR5030;シャープ製)を用いて現像した未定着画像を、市販複写機(AR5030;シャープ製)の定着機を用いて評価した。定着画像をパットで擦った後の、マクベス反射濃度計RD−191(マクベス社製)を用いて測定した画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって最低定着温度とした。最低定着温度が低いほど、低温定着性に優れることを意味する。
[判定基準]
○:最低定着温度120℃以下
△:最低定着温度120℃〜130℃
×:最低定着温度130℃以上
上記の低温定着性の評価方法と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有
無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度をもってホットオフセッ
ト発生温度とした。ホットオフセット発生温度が高いほど、耐ホットオフセット性に優れ
ることを意味する。
[判定基準]
○:ホットオフセット発生温度180℃以上
△:ホットオフセット発生温度160℃〜180℃
×:ホットオフセット発生温度160℃以下
トナーを45℃の雰囲気で24時間静置し、ブロッキングの程度を目視で判断し、下記
判定基準で耐熱保存性を評価した。
[判定基準]
○:ブロッキングが発生していない。
△:一部にブロッキングが発生している。
×:全体にブロッキングが発生している。
トナー組成物30gとフェライトキャリア(パウダーテック(株)製、f−150)800gを均一に混合し2成分現像剤とした。この現像剤を用いて、市販複写機[AR5030、シャープ(株)製]を用いて現像した未定着画像を、市販フルカラー複写機[LBP−2160、キヤノン(株)製]の定着ユニットを用いて、プロセススピード80mm/secで定着した。
○:8,000枚連続複写後も画像良好のもの
△:8,000枚連続複写後、画質低下(白地汚れ)がわずかにみられるもの
×:8,000枚連続複写後、白地汚れに加え、画像に白スジが入るなど画質低下が明らかにみられるもの
Claims (3)
- ポリオール成分(x)とポリカルボン酸成分(y)との反応物であるポリエステル樹脂(A)を含むトナーバインダーであって、
ポリカルボン酸成分(y)は、分岐アルキル基(r1)を有し、(r1)の炭素数が15〜32のアルキルコハク酸(y10)、分岐アルキル基(r2)を有し、(r2)の炭素数が15〜32のアルキルコハク酸無水物(y11)、分岐アルケニル基(r3)を有し、(r3)の炭素数が15〜32のアルケニルコハク酸(y20)及び分岐アルケニル基(r4)を有し、(r4)の炭素数が15〜32のアルケニルコハク酸無水物(y21)、前記(y10)と炭素数1〜4の脂肪族モノアルコールとのモノ又はジエステル、及び前記(y20)と炭素数1〜4の脂肪族モノアルコールとのモノ又はジエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、(r1)、(r2)、(r3)及び(r4)がそれぞれメチル基を3つ以上有し、
(y10)、(y11)、(y20)及び(y21)の合計モル数が前記(y)の合計モル数に基づいて3〜50モル%であるトナーバインダー。 - 前記ポリエステル樹脂(A)の軟化点が90〜150℃であり、酸価が7〜21mgKOH/gである請求項1に記載のトナーバインダー。
- 請求項1又は2に記載のトナーバインダーと着色剤とを含有するトナー組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017174126 | 2017-09-11 | ||
JP2017174126 | 2017-09-11 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019049702A JP2019049702A (ja) | 2019-03-28 |
JP6732851B2 true JP6732851B2 (ja) | 2020-07-29 |
Family
ID=65905065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018157487A Active JP6732851B2 (ja) | 2017-09-11 | 2018-08-24 | トナーバインダー及びトナー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6732851B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8158319B2 (en) * | 2009-09-11 | 2012-04-17 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Toner for electrostatic charge image development, electrostatic charge image developer, toner cartridge, process cartridge and image forming device |
JP5507299B2 (ja) * | 2010-03-18 | 2014-05-28 | 花王株式会社 | 電子写真用トナー |
JP5685147B2 (ja) * | 2011-06-01 | 2015-03-18 | 花王株式会社 | 電子写真用トナーの製造方法 |
JP6412733B2 (ja) * | 2014-08-06 | 2018-10-24 | 花王株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
JP6423698B2 (ja) * | 2014-12-01 | 2018-11-14 | 花王株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
JP6507447B2 (ja) * | 2015-04-06 | 2019-05-08 | 花王株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
-
2018
- 2018-08-24 JP JP2018157487A patent/JP6732851B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019049702A (ja) | 2019-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5247173B2 (ja) | トナー用樹脂およびトナー組成物 | |
JP5961553B2 (ja) | トナーバインダーおよびトナー | |
JP5497511B2 (ja) | トナー用樹脂およびトナー組成物 | |
JP4699065B2 (ja) | ポリエステル樹脂の製法、ポリエステル樹脂、及びトナー組成物 | |
JP6445368B2 (ja) | トナーバインダーの製造方法 | |
JP2013178504A (ja) | 粉砕トナー用ポリエステル樹脂及びトナー組成物 | |
JP2019109535A (ja) | トナーバインダーおよびトナー | |
JP2013228707A (ja) | 電子写真用トナーバインダー及びトナー組成物 | |
WO2006126667A1 (ja) | トナー用樹脂およびトナー組成物 | |
JP4348243B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂及びトナー組成物 | |
JP2009251248A (ja) | トナー用ポリエステル樹脂およびトナー組成物 | |
JP5524719B2 (ja) | トナーバインダーおよびトナー組成物 | |
JP2010096928A (ja) | トナー用樹脂およびトナー組成物 | |
JP6983696B2 (ja) | トナーバインダー及びトナー | |
KR101259226B1 (ko) | 토너용 수지 및 토너 조성물 | |
JP5827350B2 (ja) | トナーバインダーの製造方法 | |
JP2007179033A (ja) | トナー用ポリエステル樹脂組成物及びトナー組成物 | |
JP6732851B2 (ja) | トナーバインダー及びトナー組成物 | |
WO2010143385A1 (ja) | トナーバインダーおよびトナー組成物 | |
JP6435208B2 (ja) | トナーバインダー及びトナー組成物 | |
JP6316863B2 (ja) | トナーバインダーの製造方法 | |
JP6279996B2 (ja) | ポリエステル樹脂、トナーバインダーおよびトナー組成物 | |
JP6773728B2 (ja) | トナーバインダー及びトナー | |
JP2011227161A (ja) | トナーバインダーおよびトナー組成物 | |
JP6316862B2 (ja) | トナーバインダーの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190520 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200312 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200331 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200514 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200611 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200707 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200708 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6732851 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |