JP6720158B2 - ポリアミド溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法および装置 - Google Patents

ポリアミド溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1の前段部に記載の、ポリアミド溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法、および請求項9の前段部に記載の、この方法を実施する装置に関する。
溶融物からのマルチフィラメント糸の製造は、一般的に溶融紡糸方法によって行われる。このとき、予め製造されたポリマ製の溶融物が、圧力下で紡糸ノズルに供給され、紡糸ノズルは、複数のノズル開口から極めて細いフィラメントストランドを押し出す。押し出されたフィラメントは、溶融物の冷却および硬化後に、糸にまとめられかつ引き出される。次いで糸は、所望の物理的特性を得るために、延伸されかつ緩和される。個々の方法ステップは、例えば質量均一性または着色品質のような糸パラメータに対して、および特に強度、伸びおよび煮沸時収縮のような繊維特性に対して、大きな影響を及ぼす。従って、冷却、延伸および緩和のような個々の処理ステップは、糸型式のために所望の特性を得るために、互いに合わせられていなくてはならない。このときに顧慮すべきことは、どのようなポリマ材料からフィラメントが押し出されたかである。例えばポリエステルとポリアミドとは、異なった溶融温度を有しており、このことは、特に延伸または緩和時における処理温度に影響を及ぼす。
そのため、ポリエステル製の糸の製造またはポリアミド製の糸の製造は、例えば独国特許出願公開第3508955号明細書(DE 35 08 955 A1)に記載されているように、基本的に異なった調節パラメータを必要とする。
例えば、紡糸ゾーンからの糸の引出し速度を、ポリアミド製の糸の製造時には、ポリエステル製の糸の製造時に比べて著しく高く調節することが公知である。このとき延伸は、部分的に加熱されたガイド周壁を有する複数のゴデットの2つのグループの間において行われる。緩和のための熱的な後処理は、特に加熱されたガイド周壁を備えたゴデットの第2のグループによって実施される。このとき、ガイド周壁の表面温度の上昇と共に、いわゆる煮沸時収縮が低下することを確認することができる。しかしながらこのときに考慮すべきことは、ポリアミドではフィラメントの後処理における過剰な熱負荷が強度損失を引き起こすということである。
従って本発明の課題は、ポリアミド溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法および装置を改良して、糸が、比較的低い煮沸時収縮値にもかかわらず、高い強度を有するようにすることである。
前記課題は本発明により、請求項1に記載の特徴を備えた方法、および請求項9に記載の特徴を備えた装置によって解決される。
本発明の好適な実施形態は、それぞれの従属請求項の特徴および特徴の組合せによって確定されている。
本発明は、熱処理だけでなく糸ガイドも、物理的特性を形成するための大きな影響値であるという認識に基づいている。例えば、緩和処理の後における摩擦点の位置が、ポリアミドから形成された糸の品質に大きな影響を及ぼすことが認識された。本発明に係る方法は、複数のゴデットの全部で3つのゴデットグループに基づいている。加熱されないガイド周壁を備えた第1のゴデットグループは、糸を紡糸装置から、3400m/分〜4600m/分の範囲、好ましくは4000m/分〜4400m/分の範囲における速度で引っ張る。次いで糸は、第1のゴデットグループと、加熱されたガイド周壁を備えた第2のゴデットグループとの間において延伸される。第2のゴデットグループのガイド周壁は、糸を140℃〜200℃の範囲における温度に加温しかつ緩和するための表面温度に加熱されている。その後で糸は、第2のゴデットグループと、加熱されないガイド周壁を備えた第3のゴデットグループとの間に形成されている、自由な冷却区間において無接触式に案内される。これによって糸材料の安定化と十分な固定が達成される。このとき重要なことは、冷却区間内では糸に対する摩擦接触が存在しないということである。冷却区間内における糸の早期の摩擦接触によって、著しい強度損失が生じるということが確認されている。
本発明に係る方法の好適な変化形態では、糸を、第1のゴデットグループおよび第2のゴデットグループのガイド周壁において、100°〜270°の角度範囲においてそれぞれ1回巻き掛けて案内する。このようにすると、糸を熱による後処理において交互に加温することができる。
糸を引き出すために、第1のゴデットグループは全部で3つのガイド周壁を有しており、これらのガイド周壁は、20m/分〜100m/分の範囲における速度差をもって上昇する周速度で、糸を案内する。これによって、一定の引張り速度と一定の引張り応力が保証されている。
緩和のために、本発明に係る方法の好適な実施形態では、糸を、好ましくは、全部で4つのガイド周壁において、実質的に等しい周速度および等しい表面温度で案内する。このようにすると、糸と加熱されたガイド周壁との強力な接触を生ぜしめる応力が、糸において得られる。
残留内部応力を消滅させるために、別の方法変化形態によれば、糸を、第2のゴデットグループの最後のガイド周壁と第3のゴデットグループの最初のガイド周壁との間において、0〜50m/分の範囲における速度差をもって降下する周速度で案内する。このようにすると、冷却区間を同時に残留応力消滅のために利用することができる。
紡糸装置と第1のゴデットグループとの間における糸において、比較的大きな変向が必要ない場合のために、フィラメントは、好ましくは冷却後に乾燥させられて糸にまとめられる。さらになる処理のために必要な油剤流体の塗布は、好ましくは第3のゴデットグループのガイド周壁の間における部分において行われる。しかしながらまた、基本的には、フィラメントを冷却後に軽く湿潤させることが可能であり、このようにすると、強い変向による静電荷効果が糸のフィラメントに対して不都合な影響を及ぼすことを防止することができる。
油剤供給後に糸は、第3のゴデットグループのガイド周壁の間における部分において交絡させられ、これによって糸結合部(Fadenschluss)を、さらなる処理のために糸のフィラメント間において製造することができる。
糸をパッケージに巻き取るために好適であることが判明している方法変化形態では、糸を、第3のゴデットグループの最後のガイド周壁の周速度よりも低い巻取り速度で巻き取ってパッケージを形成する。このようにすると、糸の移動によって追加的に生じる糸応力を補償することができ、好適である。
方法を実施する本発明に係る装置は、隣接する処理に影響を及ぼすことなしに、処理ステップを互いに無関係に調節できるということによって傑出している。例えば糸の引出し速度および引出しを、第1のゴデットグループのガイド周壁の駆動制御装置だけによって実現することができる。延伸は、第1のゴデットグループと、加熱されたガイド周壁を備えた第2のゴデットグループとの間において行うので、温度調整および延伸速度は、第2のゴデットグループだけによって制御可能である。さらなる後処理ステップは、無接触式の冷却区間の通過後に、第3のゴデットグループによって確定されるので、糸に対する油剤供給および交絡は、緩和とは無関係に行われる。
最初の2つのゴデットグループのガイド周壁は、好ましくは逆方向に駆動可能に形成されていて、かつ、糸がガイド周壁の周囲において100°〜270°の角度範囲においてそれぞれ1回巻き掛けて案内可能であるように、互いに配置されている。例えば特に、糸における熱処理は、交互に変わる巻掛けによって行うことが可能である。さらに複数の糸を同時に処理するために、極めてコンパクトでかつ短いガイド周壁を使用することができる。
紡糸装置からの糸の引出しは、好ましくは3つの加熱されないガイド周壁を用いて実施され、これらのガイド周壁は、第1のゴデットグループに対応配置されている。このとき、第1のゴデットグループのすべてのガイド周壁に指示を与えるために、少なくとも2つの別個の駆動装置が設けられている。
緩和の後でかつ巻取りの前に行われる後処理は、油剤供給装置と交絡装置とによって実施され、この油剤供給装置および交絡装置は、本発明に係る装置の好適な実施形態によれば、好ましくは、第3のゴデットグループのガイド周壁の間における糸走路に配置されている。
巻取り装置への糸の供給は、本発明に係る装置の好適な実施形態によれば、第3のゴデットグループの最後のガイド周壁に巻取り装置の変向ローラが対応配置されている。このように構成されていると、巻取り装置への糸の低摩擦の移行が可能である。
次に本発明に係る方法を、添付の図面を参照しながら、本発明に係る装置のいくつかの実施形態について詳説する。
本発明に係る装置の第1実施形態を概略的に示す図である。 糸の物理的特性を概略的に示す線図である。 本発明に係る装置の別の実施形態を概略的に示す図である。
図1には、本発明に係る方法を実施する本発明に係る装置の第1実施形態が概略的に示されている。本実施形態は、紡糸装置1を有しており、この紡糸装置1は、紡糸ビーム1.2と、この紡糸ビーム1.2の下に配置された冷却装置1.5とから形成されている。紡糸ビーム1.2は、その下側に紡糸ノズル1.4を有しており、この紡糸ノズル1.4は、ここには詳しく示されていない紡糸ポンプを介して、溶融物供給路1.3に接続されている。冷却装置1.5は、紡糸ノズル1.4の下において冷却ダクト1.6を形成している。この冷却ダクト1.6内には冷却空気が吹き込まれ、このとき冷却空気は、いわゆる吹付け横流としてまたは半径方向外側から内側への吹付け流として供給可能である。
紡糸装置1の下には、集合糸ガイド2が設けられており、この集合糸ガイド2は、紡糸ノズル1.4に対して同心的に配置されていて、かつ紡糸ノズル1.4から押し出された複数のフィラメント18のフィラメント群を、1つの糸19にまとめる。集合糸ガイド2には、糸走路において交絡ユニット3が対応配置されている。
本実施形態は、引き出し、延伸、および緩和のために、複数のゴデットグループ4,5,7を有している。第1のゴデットグループ4は、全部で3つの加熱されないガイド周壁4.1,4.2,4.3を有している。これらのガイド周壁4.1〜4.3には、ここには詳しく示されていない複数の駆動装置が対応配置されており、これによってガイド周壁4.1〜4.3は、予め設定された周速度で駆動可能である。ガイド周壁4.1〜4.3は、逆方向に駆動可能に構成されているので、糸19は、ガイド周壁4.1〜4.3の周囲に1回巻き掛けられて案内可能である。第1のゴデットグループ4には第2のゴデットグループ5が後置されており、この第2のゴデットグループ5は、全部で4つの加熱されたガイド周壁5.1〜5.4から形成されている。各ガイド周壁5.1〜5.4は、別個の加熱手段6.1〜6.4によって加熱される。そのために加熱手段6.1〜6.4は、別個に制御可能に構成されている。同様にガイド周壁5.1〜5.4にも、ここには示されていない駆動装置が対応配置されており、これらの駆動装置は、ガイド周壁5.1〜5.4の逆向きの駆動を可能にする。
第2のゴデットグループ5には、第3のゴデットグループ7が後置されており、この第3のゴデットグループ7は、2つの加熱されないガイド周壁7.1,7.2から形成されている。これらのガイド周壁7.1,7.2は、個々に駆動可能に構成されている。ガイド周壁7.1,7.2の間には、油剤供給装置9および交絡装置10が配置されている。
第1のゴデットグループ4と第2のゴデットグループ5との間に形成された糸区間は延伸ゾーンと呼ばれ、符号8.1で示されている。第2のゴデットグループ5と第3のゴデットグループ7との間における糸区間は冷却区間と呼ばれ、符号8.2で示されている。延伸ゾーン8.1の内部および冷却区間8.2の内部には糸ガイドエレメントは設けられていないので、糸はそれぞれのガイド周壁4.3と5.1および5.4と7.1との間において無接触式に案内される。
第3のゴデットグループ7の下には、巻取り装置12が配置されており、この巻取り装置12は、糸走入側に変向ローラ11を有している。この変向ローラ11には、糸走行方向に綾振り装置13、圧着ローラ14および巻取りスピンドル16.1が続いており、この巻取りスピンドル16.1の周囲に糸19は巻き取られて、パッケージ15を形成することができる。巻取り装置12は、本実施形態では巻取りタレット17に保持された第2の巻取りスピンドル16.2を有しているので、糸19は連続的に両方の巻取りスピンドル16.1または16.2に交互に巻き取られて、パッケージを形成することができる。
本発明に係る方法を実施する本発明に係る装置の、図1に示した実施形態では、紡糸装置1には、例えばPA6であるポリアミド溶融物が供給され、紡糸ノズル1.4を用いて複数のフィラメントが押し出される。これらのフィラメントは、冷却空気流による冷却後に、流体の供給なしに1つの糸にまとめられる。次いで糸19は、空気流によって交絡されるが、このとき交絡結節点(Verflechtungsknoten)は形成されない。
フィラメント18および糸19を引き出すために、加熱されない最初のガイド周壁4.1は、3400m/分〜4600m/分の範囲、好ましくは4000m/分〜4400m/分の範囲における周速度で駆動される。第1のゴデットグループ4の後続のガイド周壁4.2,4.3は、同じ周速度または幾分上昇する周速度で駆動される。周速度差は、このとき20〜100m/分である。これによって糸の引出し時における安定した糸ガイドを実現することができる。
延伸ゾーン8.1において糸19を延伸するために、第2のゴデットグループ5のガイド周壁5.1〜5.4は、加熱手段6.1〜6.4によって、140℃〜200℃の範囲における表面温度に加温される。ガイド周壁5.1〜5.4の表面温度は、好ましくは一様の温度レベルに調節されている。ガイド周壁5.1〜5.4は、ガイド周壁4.3に比べて高い周速度で駆動されるので、糸は延伸される。ガイド周壁5.1〜5.4の周速度は、このとき4400m/分〜5400m/分の範囲にある。延伸後に糸は、応力下で、ガイド周壁5.1〜5.4の表面において加温されかつ緩和される。次いで糸19は、無接触式に冷却区間8.2を通して案内され、第3のゴデットグループ7の加熱されないガイド周壁7.1によって受け取られる。このときガイド周壁7.1は、前置されたガイド周壁5.4と実質的に同じ周速度で駆動される。これによって糸材料は冷却されることができるので、糸材料における分子鎖の内部構造は十分に安定化する。第1の摩擦接触が、糸の冷却後に初めて、ガイド周壁7.1,7.2の間の糸部分において行われる。
ガイド周壁7.1,7.2の間の糸部分において、糸はまず油剤流体によって湿潤され、次いで空気流によって交絡される。これによって糸19の内部におけるフィラメント18の強力なまとまりが形成される。プロセスの終わりに、糸19はパッケージ15に巻き取られ、このとき糸19は、僅かな摩擦で、変向ローラ11を介して第3のゴデットグループ7と巻取り装置12との間において案内される。巻取りスピンドル16.1,16.2の巻取り速度は、好ましくは、ガイド周壁7.2における周速度よりも幾分低く調節される。これによって、綾振り装置13を用いた糸の移動によって惹起される応力変化を、好適に補償することができる。
本発明の影響を明らかにするために、80デニールの総番手を有しかつ48のフィラメント数を有する、PA6製の糸が、図1に示した装置によって製造された。第1のゴデットグループの引出し速度は、4300m/分に調節された。第2のゴデットグループ5のガイド周壁5.1〜5.4の表面温度は、190℃であった。次いで糸は、冷却されてかつ冷却されずに案内された。冷却なしのバージョンでは、油剤供給装置9が、第2のゴデットグループ5のガイド周壁5.4と第3のゴデットグループ7の最初のガイド周壁7.1との間の冷却区間8.2における糸部分に配置された。次いで、煮沸時収縮、強度および残留伸びが測定された。強度と残留伸びから、いわゆる品質指数(Qualitaetszahl)が求められた。品質指数QNは、下記の式から得られる:
QN=F√R
この式において、Fは強度(cN/dtex)であり、Rは残留伸び(%)である。
図2においては線図に、煮沸時収縮の絶対値(%)と、品質指数QNの無次元の値とが示されている。煮沸時収縮は、略語BWS(Boil Water Shrinkage)で呼ばれている。線図の左半部には、糸PA80f48の値が示されており、この場合糸は冷却区間を通過しなかった。線図の右半部には、糸の冷却によって得ることができた値が示されている。線図から分かるように煮沸時収縮は、BWS値9.81%および10%で、ほぼ一定のままであった。これに対して品質指数QNは、31.7から37.4へと明らかに上昇した。この約18%の品質指数の上昇は、もっぱら、糸が緩和後に十分に冷却されたことに起因している。従って本発明に係る方法は、収縮が僅かな高強度の、ポリアミド製の糸を製造するのに、特に適している。
図3には、本発明に係る方法を実施する本発明に係る装置の別の実施形態が示されている。図3に示した本発明に係る実施形態は、実質的に図1に示した実施形態と同じであるので、ここでは相違についてだけ説明し、その他については既に述べた記載を参照するものとする。
本発明に係る装置の、図3に示した実施形態では、集合糸ガイド2に湿潤装置20が対応配置されており、この湿潤装置20は、糸をまとめるためにフィラメントを軽く湿潤させる。このとき汎用の油剤を使用するか、または水分の少ないオイルを使用することができる。
さらに第3のゴデットグループ7は、全部で3つの加熱されないガイド周壁7.1,7.2,7.3から形成されている。これらのガイド周壁7.1〜7.3はそれぞれ駆動可能に構成されている。ガイド周壁7.1,7.2の間の糸走路には、油剤供給装置9が配置され、ガイド周壁7.2,7.3の間の糸走路には、交絡装置10が配置されている。従って油剤供給および交絡による後処理は、ガイド周壁7.1〜7.3の間における異なった糸部分において実施することができる。このことは、特に糸の交絡の調節時における追加的な自由度を可能にする。
本発明に係る装置の、図3に示した実施形態の機能は、図1に示した装置と同じであるので、それについてここでさらに説明することは省く。

Claims (14)

  1. 押し出されたばかりの複数のフィラメントを、冷却後に糸にまとめて引き出す、ポリアミド溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法において、
    前記糸を、加熱されないガイド周壁を備えた第1のゴデットグループによって、3600m/分〜4600m/分の範囲、好ましくは4000m/分〜4400m/分の範囲における引出し速度で案内し、
    前記糸を、加熱されないガイド周壁を備えた前記第1のゴデットグループと、加熱されたガイド周壁を備えた第2のゴデットグループとの間において延伸し、
    前記糸を、前記第2のゴデットグループの前記ガイド周壁において、応力下で、140℃〜200℃の範囲における糸温度に加温しかつ緩和し、
    前記糸を、前記緩和後に、前記第2のゴデットグループから加熱されないガイド周壁を備えた第3のゴデットグループへと少なくとも1つの自由な冷却区間を通して、無接触式に通過させる
    ことを特徴とする、ポリアミド溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法。
  2. 前記糸を、前記第1のゴデットグループおよび前記第2のゴデットグループの前記ガイド周壁において、100°〜270°の角度範囲においてそれぞれ1回巻き掛けて案内する、請求項1記載の方法。
  3. 前記糸を、前記第1のゴデットグループにおいて全部で3つのガイド周壁において、20m/分〜100m/分の範囲における速度差をもって上昇する周速度で案内する、請求項2記載の方法。
  4. 前記糸を、前記第2のゴデットグループにおいて全部で4つのガイド周壁において、実質的に等しい周速度および等しい表面温度で案内する、請求項2または3記載の方法。
  5. 前記糸を、前記第2のゴデットグループの最後のガイド周壁と前記第3のゴデットグループの最初のガイド周壁との間において、0〜50m/分の範囲における速度差をもって降下する周速度で案内する、請求項2から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記フィラメントを、前記冷却後に乾燥状態でまたは軽く湿潤させて前記糸にまとめ、前記糸を、前記第3のゴデットグループの前記ガイド周壁の間における部分において、油剤流体によって処理する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記糸を、油剤供給後に、前記第3のゴデットグループの前記ガイド周壁の間における部分において、交絡させる、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 前記糸を、前記第3のゴデットグループの最後のガイド周壁の周速度よりも低い巻取り速度で巻き取ってパッケージを形成する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 紡糸装置(1)と、冷却装置(1.5)と、少なくとも1つの糸を引き出し、延伸しかつ緩和するための、それぞれ複数のゴデットを備えた複数のグループ(ゴデットグループ)(4,5,7)とが、設けられていて、該ゴデットグループ(4,5,7)が、加熱されたガイド周壁(5.1〜5.4)と加熱されないガイド周壁(4.1〜4.3)を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法を実施する装置において、
    前記紡糸装置(1)には、複数の加熱されないガイド周壁(4.1〜4.3)を備えた第1のゴデットグループ(4)が対応配置されており、
    該第1のゴデットグループ(4)には、複数の加熱されたガイド周壁(5.1〜5.4)を備えた第2のゴデットグループ(5)が続いており、
    該第2のゴデットグループ(5)から複数の加熱されないガイド周壁(7.1,7.2)を備えた第3のゴデットグループ(7)へと、無接触式の冷却区間(8.2)が形成されている
    ことを特徴とする装置。
  10. 前記最初の2つのゴデットグループ(4,5)の前記ガイド周壁(4.1〜4.3,5.1〜5.4)が、逆方向に駆動可能に形成されていて、かつ、前記糸が前記ガイド周壁(4.1〜4.3,5.1〜5.4)の周囲において100°〜270°の角度範囲においてそれぞれ1回巻き掛けられて案内可能であるように、互いに配置されている、請求項9記載の装置。
  11. 前記第1のゴデットグループ(4)は、3つの加熱されないガイド周壁(4.1〜4.3)から形成されており、該ガイド周壁(4.1〜4.3)を駆動するために、少なくとも2つの別個に制御可能な駆動装置が設けられている、請求項10記載の装置。
  12. 前記第3のゴデットグループ(7)の前記ガイド周壁(7.1,7.2)の間における糸走路に、油剤供給装置(9)が配置されている、請求項9から11までのいずれか1項記載の装置。
  13. 前記第3のゴデットグループ(7)の前記ゴデットの前記ガイド周壁(7.1,7.2)の間における糸走路に、交絡装置(10)が配置されている、請求項9から12までのいずれか1項記載の装置。
  14. 前記第3のゴデットグループ(7)の直ぐ後に、巻取り装置(12)が配置されており、前記第3のゴデットグループ(7)の最後のガイド周壁(7.2,7.3)に前記巻取り装置(12)の変向ローラ(11)が対応配置されている、請求項9から13までのいずれか1項記載の装置。
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