JP6715955B2 - 電動倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動アクチュエータが発生する推力を倍力源として利用する電動倍力装置に関する。
特許文献1には、自動ブレーキ作動時にブレーキペダルが引き込まれないように構成した自動ブレーキ装置が開示されている。
特開平10−44970号公報
一方、ペダルフィーリングを考慮して自動ブレーキ作動時にブレーキペダルが引き込まれるように構成した電動倍力装置では、ブレーキペダルの移動が阻害されると自動ブレーキの作動が妨げられるという問題がある。
本発明の課題は、ブレーキペダルの移動が阻害されても、自動ブレーキの作動が妨げられることがない電動倍力装置を提供することにある。
本発明の一実施形態によれば、ブレーキペダルの操作に関わらず、電動機により液圧を発生するときに入力部材を移動させる電動倍力装置において、入力部材は、前記ブレーキペダルと連結され、該入力部材が液圧発生方向へ移動するときに前記ブレーキペダルと連動して移動し、前記ブレーキペダルの作動抵抗が所定値より大きくなるときに、前記ブレーキペダルと連動せずに移動する。
また、本発明の一実施形態によれば、ブレーキペダルの操作に関わらず、電動機により液圧を発生するときに入力部材を移動させる電動倍力装置において、前記ブレーキペダルと前記入力部材とは連結されており、前記ブレーキペダルと前記入力部材との連結部において、前記入力部材の当接部と前記ブレーキペダルの当接部とが相対移動可能であり、前記ブレーキペダルの操作時に前記ブレーキペダルとともに移動する前記ブレーキペダルの当接部の当接位置に、前記入力部材の当接部を付勢する付勢部材が設けられる。
本発明の実施形態によれば、ブレーキペダルの移動が阻害されても、自動ブレーキを作動させることができる。
第1実施形態の電動倍力装置および該電動倍力装置に連結されたマスタシリンダの断面図である。 図1における要部を拡大して示す図である。 第1実施形態の連結機構の構造を示す分解斜視図である。 第1実施形態の説明図であって、圧縮コイルばねにセット荷重を超える荷重が付加されていない状態における連結機構を示す断面図である。 第1実施形態の説明図であって、入力ロッドがブレーキペダルから離れて単独で前進したときの連結機構を示す断面図である。 第1実施形態の説明図であって、(A)は、自動ブレーキ作動時にブレーキペダルが引き込まれない電動倍力装置におけるブレーキペダルのストロークと減速度との関係を示し、(B)は、第1実施形態に対応する自動ブレーキ作動時にブレーキペダルが引き込まれる電動倍力装置におけるブレーキペダルのストロークと減速度との関係を示す。 第2実施形態の連結機構の構造を示す分解斜視図である。 第2実施形態の説明図であって、圧縮コイルばねにセット荷重を超える荷重が付加されていない状態における連結機構を示す断面図である。 第3実施形態の連結機構の構造を示す分解斜視図である。 第3実施形態の説明図であって、圧縮コイルばねにセット荷重を超える荷重が付加されていない状態における連結機構を示す断面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1は、非通電時における第1実施形態の電動倍力装置1および該電動倍力装置1に連結されたマスタシリンダ15の断面図である。以下において、図1における左方向および右方向を電動倍力装置1における前方向(前側)および後方向(後側)とし、図1における上方向および下方向を電動倍力装置1における上方向および下方向とする。
図1に示されるように、電動倍力装置1は、電動モータ2、ハウジング3、入力部材4、抵抗力付与機構5、ボールねじ機構6、ストローク検出装置(図示省略)、およびコントローラ7を備える。電動モータ2は、ハウジング3内に収容される。入力部材4は、入力ロッド10と入力プランジャ11とを有する。入力ロッド10は、前側部分がハウジング3内をマスタシリンダ15に向かって延び、後端部が後述する連結機構51を介してブレーキペダル13に連結される。入力ロッド10は、前端のボールジョイント85が入力プランジャ11に連結される。入力プランジャ11には、マスタシリンダ15のプライマリピストン31およびセカンダリピストン32からの反力の一部がリアクションディスク135を介して伝達される。
抵抗力付与機構5は、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)の前進時(ブレーキペダル13の踏み込み時)と後退時(ブレーキペダル13の戻し時)とで、入力部材4への抵抗力(反力)を変化させる、いわゆる、ヒステリシス特性を発生させる。電動モータ2は、ブレーキペダル13の操作(踏み込み)による入力ロッド10の前進に応じて作動し、マスタシリンダ15のプライマリピストン31およびセカンダリピストン32への推力をアシストする。ストローク検出装置は、入力部材4のハウジング3に対するストローク量を検出する。コントローラ7は、ストローク検出装置の検出結果に基づき電動モータ2の作動を制御する。
図1に示されるように、ハウジング3の前側には、タンデム型のマスタシリンダ15が連結される。マスタシリンダ15の上部には、該マスタシリンダ15に作動油液を供給するリザーバ16が設けられる。ハウジング3は、電動モータ2、ボールねじ機構6等を収容するフロントハウジング20と、該フロントハウジング20の後端開口を閉塞するリアハウジング21とを有する。
リアハウジング21は、マスタシリンダ15とは反対側(後側)に延び、かつ、マスタシリンダ15に対して同軸の円筒部22を有する。円筒部22の後端部の内側には、ストッパ部材25が設けられる。ストッパ部材25は、円筒部22の後端に形成された内フランジ部23に突き当てられる。リアハウジング21の後側面には、円筒部22の前端部を囲うようにして取付プレート27が設けられる。取付プレート27には、後方向へ延びる複数本(図1に1本のみ示す)のスタッドボルト28が接合される。電動倍力装置1は、入力ロッド10を車両のエンジンルームと車室との隔壁であるダッシュパネル(図示省略)から車室側へ突出させた状態で、複数本のスタッドボルト28(図1に1本のみ示す)およびナット(図示省略)を利用して当該ダッシュパネルに固定することで、エンジンルーム内に配置される。
図1に示されるように、マスタシリンダ15は、フロントハウジング20の前側面に設けられ、後端部がフロントハウジング20の開口部29からハウジング3内に挿通される。マスタシリンダ15は、後端が開口した有底円筒形のシリンダボア30を有する。プライマリピストン31は、前側部分がシリンダボア30内に挿入され、後側部分がハウジング3内に延びる。プライマリピストン31の前側および後側部分は、軸平面による断面がH形のカップ状に形成される。プライマリピストン31は、隔壁34の後側面に設けられた球面形状の凹部35を有する。凹部35には、後述する押圧ロッド142の前端に形成された球面形状の凸部143が当接する。
セカンダリピストン32は、シリンダボア30内の底側(前側)に挿入される。これにより、シリンダボア30内には、プライマリ室37とセカンダリ室38とが形成される。プライマリ室37は、プライマリピストン31とセカンダリピストン32との間に形成される。セカンダリ室38は、シリンダボア30の底部とセカンダリピストン38との間に形成される。マスタシリンダ15は、2つの液圧ポート(図示省略)を有する。プライマリ室37は、マスタシリンダ15の一方の液圧ポートから液圧制御ユニット(図示省略)により制御される2系統の液圧回路の一方を介して対応する車輪のホイールシリンダ(図示省略)に接続される。セカンダリ室38は、他方の液圧ポートから2系統の液圧回路のうちの他方を介して対応する車輪のホイールシリンダに接続される。
マスタシリンダ15は、プライマリ室37をリザーバ16に接続させるリザーバポート44と、セカンダリ室38をリザーバ16に接続させるリザーバポート45とを有する。シリンダボア30の内周面には、リザーバポート44を挟んで前後方向へ間隔をあけて配置されたシールリング47,48が設けられる。プライマリ室37は、プライマリピストン31が非制動位置に位置するとき、プライマリピストン31の側壁に設けられたピストンポート62を介してリザーバポート44に連通される。プライマリピストン31が非制動位置から前進してピストンポート62がシールリング48に達すると、シールリング48によりプライマリ室37がリザーバポート44から遮断されて液圧が発生する。
シリンダボア30の内周面には、リザーバポート45を挟んで前後方向へ間隔をあけて配置されたシールリング49,50が設けられる。セカンダリ室38は、セカンダリピストン32が非制動位置に位置するとき、セカンダリピストン32の側壁に設けられたピストンポート63を介してリザーバポート45に連通される。セカンダリピストン32が非制動位置から前進してピストンポート63がシールリング50に達すると、シールリング50によりセカンダリ室38がリザーバポート45から遮断されて液圧が発生する。
マスタシリンダ15は、シリンダボア30内に設けられた圧縮コイルばね65,71を有する。圧縮コイルばね65は、プライマリピストン31とセカンダリピストン32との間に介装され、プライマリピストン31とセカンダリピストン32とを相反方向へ付勢する。圧縮コイルばね65の内側には、前後方向に一定範囲で伸縮可能であってプライマリピストン31とセカンダリピストン32との間隔を規制する規制機構66が設けられる。規制機構66は、後端がプライマリピストン31の隔壁34に接続されるリテーナガイド67と、前端がセカンダリピストン32に接続され、かつ、リテーナガイド67内を前後方向へ移動可能なリテーナロッド68とを有する。
リテーナガイド67は、略円筒形に形成される。リテーナガイド67の前端には、内フランジ部67Aが設けられる。リテーナロッド68の後端には、外フランジ部68Aが設けられる。規制機構66は、リテーナガイド67とリテーナロッド68との前後方向への相対移動を許容し、リテーナロッド68の外フランジ部68Aをリテーナガイド67の内フランジ部67Aに当接させることで軸長が最大となり、このときプライマリピストン31とセカンダリピストン32との間隔が最大になる。
圧縮コイルばね71は、シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32との間に介装され、セカンダリピストン32をシリンダボア30の底部に対して離れる方向(後方向)へ付勢する。圧縮コイルばね71の内側には、前後方向に一定範囲で伸縮可能であってシリンダボア30の底部とセカンダリピストン32との間を所定の間隔で規制する規制機構72が設けられる。規制機構72は、前端がシリンダボア30の底部に接続されるリテーナガイド73と、後端がセカンダリピストン32に接続され、かつ、リテーナガイド73内を前後方向へ移動可能なリテーナロッド74とを有する。
リテーナガイド73は、略円筒形に形成される。リテーナガイド73の後端には、内フランジ部73Aが設けられる。リテーナロッド74の前端には、外フランジ部74Aが設けられる。規制機構72は、リテーナガイド73とリテーナロッド74との前後方向への相対移動を許容する。
主に図2を参照すると、入力ロッド10の前側部分は、リアハウジング21の円筒部22内に収容され、かつ、円筒部22に対して同軸に配置される。入力ロッド10は、前端にボールジョイント85が形成された小径部80と、フランジ形のストッパ当接部82を介して小径部80の後端に連続する大径部81とを有する。ストッパ当接部82の後側面は、弾性部材86により被われる。入力ロッド10は、ストッパ当接部82が、弾性部材86を介してリアハウジング21の円筒部22内に設けられたストッパ部材25に当接されることにより、後端位置が定められる。
入力プランジャ11は、入力ロッド10に対して同軸に配置され、後述する倍力部材110の大径軸孔115内に収容される。入力プランジャ11は、前側部分の小径部95と、後側部分の大径部96とを有する。入力プランジャ11は、大径部96の外周面が大径軸孔115の内周面に摺動可能に当接される。大径部96の後端部には、内側に円錐形開口部102が形成された筒状かしめ部98が設けられる。大径部96の内側中央には、円錐形開口部102に連続する球面状の凹部100が形成される。凹部100には、入力ロッド10のボールジョイント85が連結される
入力プランジャ11の小径部95の前端面は、レシオプレート105に当接される。レシオプレート105は、入力プランジャ11に対して同軸に配置される。レシオプレート105は、円板形の押圧部106と、該押圧部106と一体に形成されたロッド部107とを有する。ロッド部107の後端面には、前述した入力プランジャ11の小径部95の前端面が当接される。
倍力部材110は、略円筒形の倍力本体112と、該倍力本体112の後端に固定されたボス113とを有する。倍力部材110は、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)に対して同軸に配置される。倍力本体112は、後端が開口する大径軸孔115と、前端に開口して大径軸孔115に連続する小径軸孔116とを有する。倍力本体112の後部外周面には、所定間隔の二面幅形状120が形成される。倍力本体112の大径軸孔115の内周面には、入力プランジャ11の大径部96の外周面が摺動可能に当接される。
倍力本体112の小径軸孔116の内周面には、レシオプレート105の押圧部106の外周面が摺動可能に当接される。小径軸孔116の後端には、レシオプレート105の押圧部106の、倍力部材110に対する後方向への移動を規制する規制部119が形成される。規制部119に形成された軸孔、すなわち、大径軸孔115と小径軸孔116との間に形成された軸孔には、レシオプレート105のロッド部107が挿入される。小径軸孔116の前端から規制部119までの軸長は、レシオプレート105の押圧部106の軸長より長く形成される。非制動状態では、入力プランジャ11の前端面と倍力本体112の規制部119との間に所定の隙間が形成される。
倍力部材110のボス113は、倍力本体112の大径軸孔115の後端部に接続される接続部122と、該接続部122の後端からフランジ部123を介して後方向へ延びる円筒部124とを有する。円筒部124の外径は、倍力本体112の外径と同一に形成される。円筒部124の内径は、倍力本体112の大径軸孔115の内径よりも大きく形成される。
抵抗力付与手段5は、倍力部材110と入力部材4とを相反方向へ付勢する。抵抗力付与手段5は、倍力部材110のボス113に形成されたばね受部127と入力ロッド10のストッパ当接部82との間に介装された圧縮コイルばね126を有する。圧縮コイルばね126は、ばね受部127からストッパ当接部82へ漸次縮径される円錐コイルばねが適用され、入力ロッド10の小径部80の外周(外側)に設けられる。
図1、図2を参照すると、倍力本体112の前端面、すなわち、倍力部材110の前端面には、弾性体からなる略円板形のリアクションディスク135が当接される。リアクションディスク135は、入力部材4に対して同軸に配置された出力ロッド137に保持される。出力ロッド137は、カップ形に形成されて内側底部にリアクションディスク135が設けられるカップ部139と、該カップ部139から前方向へ延びて先端に前述した球面形状の凸部143が形成されたロッド部138とを有する。カップ部139には、倍力部材110の前端部が摺動可能に挿入される。ロッド部138には、押圧ロッド142を接続するための軸孔140が形成される。
倍力部材110の倍力本体112の外周には、略円筒形のスリーブ145が設けられる。スリーブ145は、軸孔146と、該軸孔146の前端に設けられた環状凹部147と、該環状凹部147の前端に連続する面取り形状の開口部148とを有する。軸孔146には、倍力本体112が摺動可能に挿入される。軸孔146には、前後方向へ延びる複数本の溝150が周方向に設けられる。溝150は、スリーブ145の環状凹部147と倍力本体112の二面幅形状120とを連通させる。スリーブ145の環状凹部147および開口部148の内側には、出力ロッド137のカップ部139が配置される。
ブレーキペダル13の非操作状態で、出力ロッド137のカップ部139の後端とスリーブ145の環状凹部147の環状面152との間には隙間153(図2参照)が設けられる。スリーブ145の前端部には、フランジ状のばね受部155が形成される。スリーブ145の後端面は、倍力部材110のボス113のフランジ部123に当接される。スリーブ145の後端部外周面には、複数個(図2に2個のみ示す)の環状の膨出部158が前後方向へ間隔をあけて設けられる。スリーブ145の外周には、ボールねじ機構6が設けられる。
ボールねじ機構6には、ハウジング3に収容された電動モータ2(図1参照)の回転力が伝達される。ボールねじ機構6は、入力された回転運動を直線運動へ変換する回転直動変換機構として機能する。第1実施形態において、ボールねじ機構6は、電動モータ2の回転力を倍力部材110の推力に変換する。ボールねじ機構6は、ナット部材160とねじ軸部材161とを有する。ねじ軸部材161は、略円筒形に形成され、軸孔162にスリーブ145が挿入される。ねじ軸部材161は、回り止め機構(図示省略)によりハウジング3に対する回転が阻止されて前後方向へ移動可能である。ねじ軸部材161の軸孔162には、スリーブ145の各膨出部158が当接される。これにより、ねじ軸部材161の軸孔162とスリーブ145の外周面との間には隙間が形成される。
ねじ軸部材161の軸孔162の後端部には、周方向に間隔をあけて配置された複数個の凸部165が設けられる。各凸部165には、倍力部材110のボス113のフランジ部123の後端面が当接される。ねじ軸部材161の外周面には、前後方向(軸方向)の全域にわたって螺旋溝166が形成される。スリーブ145のばね受部155とフロントハウジング20の開口部29(図1参照)の外側周縁部(内フランジ形のばね受部)との間には、圧縮コイルばね173が介装され、該圧縮コイルばね173のばね力により、スリーブ145、倍力部材110、およびねじ軸部材161がハウジング3に対して後方向へ付勢される。
ナット部材160は、軸受163によりハウジング3に対して軸線回りに回転可能に支持される。ナット部材160の内周面には、前後方向(軸方向)の全域にわたって螺旋溝168が形成される。ナット部材160の螺旋溝168とねじ軸部材161の螺旋溝166との間には、複数個のボール170(鋼球)が装填されている。これにより、ナット部材160が回転すると、ボール170が螺旋溝166,168に沿って転動してねじ軸部材161が前/後方向へ移動する。このようにして、ボールねじ機構6は、入力されたナット部材160の回転をねじ軸部材161の推力(前進/進退移動)として出力する。
そして、電動モータ2の動力は、後述する動力伝達機構を介してナット部材160に伝達される。ナット部材160の回転によりねじ軸部材161が前進し、ねじ軸部材161の推力は、凸部165を介して倍力部材110およびスリーブ145に伝達される。これにより、倍力部材110およびスリーブ145は、圧縮コイルばね173の付勢力に抗して前進する。なお、ねじ軸部材161が前進しない場合であっても、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)は、ブレーキペダル13が操作される(踏み込まれる)ことで、倍力部材110に対してねじ軸部材161の凸部165から離れて単独で前進することができる。
図1を参照すると、前述した動力伝達機構は、電動モータ2の出力軸2Aに装着されたプーリ175と、ナット部材160の外周面に固定されたプーリ176と、プーリ175およびプーリ176に巻回されたプーリベルト177とを有する。出力軸2Aは、前後方向へ間隔をあけて配置された一対の軸受178,178により支持されて軸線回りに回転可能である。これにより、電動モータ2の出力軸2Aの回転力(トルク)は、プーリ175、プーリベルト177、およびプーリ176を介してナット部材160に伝達される。
コントローラ7は、ストローク検出装置、回転位置検出装置、および液圧検出装置(図示省略)の出力信号に基づいて電動モータ2を制御する。コントローラ7は、ストローク検出装置、回転位置検出装置、および液圧検出装置への電力供給ならびに通信に用いられるコネクタ180を有する。コントローラ7は、ブレーキアシスト制御、自動ブレーキ制御等、種々のブレーキ制御を実行する車両制御装置(図示省略)に適宜接続することが可能である。
主に図3乃至図5を参照して、入力ロッド10とブレーキペダル13とを連結する連結機構51を説明する。
連結機構51は、ブレーキペダル13(一部のみ図示する)に接続されるクレビス52を有する。クレビス52は、略円柱形の基部53と、該基部53から後方向へ相互に平行に延びる一対の脚部54,54と、各脚部54,54に同軸で設けられたピン挿通孔55,55とを有する。ブレーキペダル13には、ピン挿通孔56が形成される。クレビス52の対向する脚部54,54間にブレーキペダル13を差し入れた状態で、ブレーキペダル13のピン挿通孔56とクレビス52のピン挿通孔55,55とにクレビスピン57を貫通させることにより、クレビス52がブレーキペダル13に接続される。これにより、クレビス52は、クレビスピン57を軸として回動可能である。なお、クレビスピン57の一端には、フランジ部58が形成される。クレビスピン57の他端部には、クレビスピン57を径方向へ貫通する孔59が形成され、該孔59には、クレビスピン57の脱落を防止する割ピン59が装着される。
連結機構51は、後端が開口した有底円筒形のシリンダ87と、該シリンダ87内に摺動可能に嵌装されるピストン88とを有する。シリンダ87のピストン88は、雌ねじが形成された軸孔89を有する。シリンダ87の前端の底部87Aの中央には、入力ロッド10の大径部81を挿通させるロッド挿通孔90が形成される。ロッド挿通孔90からシリンダ87内に挿入された入力ロッド10(大径部81)の後端部には、雄ねじ91が形成され、該雄ねじ91がピストン88の軸孔89(雌ねじ)に螺合されることにより、入力ロッド10の後端がピストン88に接続される。
連結機構51は、シリンダ87内に挿入された入力ロッド10の外周に設けられた圧縮コイルばね92を有する。圧縮コイルばね92は、シリンダ87の底部87Aとピストン88との間に介装される。シリンダ87の後端部には、クレビス52の基部53が接続される。シリンダ87とクレビス52とは、シリンダ87の後端部の内周に形成された雌ねじにクレビス52の基部53の外周に形成された雄ねじを螺合させることで接続される。なお、シリンダ87とクレビス52との接続は、ねじによるもの他、圧入等であってもよい。クレビス52をシリンダ87に接続する過程、換言すると、シリンダ87に対してクレビス52を前方向へ相対移動させる過程で、ピストン88は、圧縮コイルばね92を押し縮めながら、クレビス52によりシリンダ87の底部87Aへ向かって押し込まれる。
このようにしてシリンダ87にクレビス52が接続された状態(図1参照)で、圧縮コイルばね92には、所定のセット荷重(プリロード)が付与される。第1実施形態において、圧縮コイルばね92のセット荷重は、液圧発生方向(前方向)へ移動する入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)に連動させてブレーキペダル13を移動させたときの、当該ブレーキペダル13の作動抵抗、換言すると、自動ブレーキ作動時のブレーキペダル13の引き込み力よりも大きい値(所定値)に設定される。
次に、前述した電動倍力装置1の作動を説明する。
ブレーキペダル13が非操作状態から踏み込まれると、連結機構51を介して入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)が圧縮コイルばね126の付勢力に抗して前進する、すなわち、入力部材4が液圧発生方向へ移動へ移動する。これにより、リアクションディスク135は、入力プランジャ11に当接するレシオプレート105により押圧される。
ブレーキペダル13を踏み込むことで入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)が前進し、入力部材4のストローク量がストローク検出装置により検出されると、コントローラ7は、当該検出結果に基づき電動モータ2の回転を制御する。電動モータ2の回転力は、プーリ175、プーリベルト177、およびプーリ176を介してボールねじ機構6のナット部材160に伝達される。ナット部材160の回転運動はねじ軸部材161の直進運動に変換され、これによりねじ軸部材161が前進する。ねじ軸部材161が前進すると、倍力部材110は、入力部材4に追従するようにして、入力部材4との位置関係を維持したまま前進する。これにより、倍力部材110がリアクションディスク135を押圧し、スリーブ145が圧縮コイルばね173の付勢力に抗して前進する。
ブレーキペダル13の踏み込みによる入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)の推力と、電動モータ2の作動による倍力部材110の推力とは、リアクションディスク135を介して出力ロッド137に伝達される。これにより、出力ロッド137が前進し、マスタシリンダ15のプライマリピストン31およびセカンダリピストン32が前進する。プライマリピストン31およびセカンダリピストン32の前進に伴い、マスタシリンダ15のプライマリ室37およびセカンダリ室38に液圧が発生する。マスタシリンダ15で発生した液圧が各車輪のホイールシリンダへ供給されることで、摩擦制動による制動力が発生する。
マスタシリンダ15での液圧発生時には、レシオプレート105は、プライマリ室37およびセカンダリ室38の液圧を、リアクションディスク135を介して反力として受圧し、当該反力と、圧縮コイルばね126(抵抗力付与機構5)による抵抗力とを加えた反力が、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)および連結機構51を介してブレーキペダル13に伝達される。ここで、倍力比、すなわち、ブレーキペダル13の操作入力に対する液圧出力の比は、倍力部材110の前端面の受圧面積と、レシオプレート105の押圧部106の前端面の受圧面積との比である。
ブレーキペダル13の操作を解除すると、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)は、マスタシリンダ15(プライマリ室37およびセカンダリ室38)からの液圧による反力と、圧縮コイルばね126(抵抗力付与機構5)の付勢力とを受けて後退する。このときの入力部材4のストローク量は、ストローク検出装置により検出され、コントローラ7は、当該ストローク検出装置の検出結果に基づき電動モータ2の回転を制御する。電動モータ2の回転力は、ボールねじ機構6によりねじ軸部材161の推力に変換され、当該ねじ軸部材161が後退する。
ねじ軸部材161が後退すると、スリーブ145は、圧縮コイルばね173の付勢力により後退する。スリーブ145が後退すると、倍力部材110は、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)との位置関係を維持しながら後退し、初期位置(図1参照)に戻る。これにより、マスタシリンダ15のプライマリピストン31およびセカンダリピストン32が後退して非制動位置まで戻ると、マスタシリンダのプライマリ室37およびセカンダリ室38の液圧がリザーバ16へ逃げて減圧され、制動力が解除される。
次に、自動ブレーキ作動時の動作を説明する。
図1に示される非通電時の状態で車両制御装置から自動ブレーキの指令を受けると、コントローラ7は、電動モータ2を正方向(ねじ軸部材161を前進させる方向、換言すると、入力部材4を液圧発生方向へ移動させる方向)へ回転させる。電動モータ2の回転力は、プーリ175、プーリベルト177、およびプーリ176を介してボールねじ機構6のナット部材160に伝達される。ナット部材160の回転運動はねじ軸部材161の直進運動に変換され、ねじ軸部材161が前進する。
ねじ軸部材161の前進により倍力部材110が前進すると、倍力部材110の推力は、リアクションディスク135を介して出力ロッド137に伝達される。これにより、出力ロッド137が前進し、マスタシリンダ15のプライマリピストン31およびセカンダリピストン32が前進する。プライマリピストン31およびセカンダリピストン32の前進により、マスタシリンダ15のプライマリ室37およびセカンダリ室38に液圧が発生する。マスタシリンダ15で発生した液圧が各車輪のホイールシリンダへ供給されると、摩擦制動による制動力が発生する。
前述したように電動モータ2の駆動により倍力部材110が前進すると、倍力部材110のボス113の接続部122の前端が入力プランジャ11の後端に当接する。これにより、入力プランジャ11は、倍力部材110とともに前進する。入力プランジャ11は、入力ロッド10および連結機構51を介してブレーキペダル13に連結されているので、ブレーキペダル13は、入力プランジャ11の前進に連動して移動する(引き込まれる)。すなわち、第1実施形態の電動倍力装置1は、ブレーキペダル13のストローク(ペダル位置)と制動による減速度との関係が一意的である(図6(B)参照)。
第1実施形態では、自動ブレーキ作動中、ブレーキペダル13が入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)に連動して引き込まれている場合、換言すると、連結機構51の圧縮コイルばね92に付加される荷重がセット荷重以下である場合、図4に示されるように、当該圧縮コイルばね92の付勢力により、ピストン88がクレビス52(基部53)に押し付けられた状態が維持される。すなわち、入力ロッド10とブレーキペダル13(クレビスピン57)との前後方向の相対変位量は0である。
自動ブレーキ作動中、例えば、ダッシュパネルとブレーキペダル13との間に障害物が挟まる等して、入力部材4に連動するブレーキペダル13の移動(引き込み)が阻害されると、倍力部材110の推力が、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)を介してシリンダ87の底部87Aとピストン88との間に介装された圧縮コイルばね92に作用する。圧縮コイルばね92に作用する倍力部材110の推力が当該圧縮コイルばね92のセット荷重を超えると、図5に示されるように、圧縮コイルばね92は、連結機構51のシリンダ87の底部87Aとピストン88との間で圧縮される。
これにより、ピストン88がシリンダ87内を前方向(図5における左方向)へ移動し、入力ロッド10(入力部材4)は、連結機構51のシリンダ87から独立して前進、延いては、クレビス52およびクレビスピン57を介してシリンダ87に連結されたブレーキペダル13から独立して(切り離されて)前進する。入力部材4がブレーキペダル13から独立して移動中、障害物等のブレーキペダル13の移動を阻害する要因が取り除かれると、連結機構51の圧縮コイルばね92が伸長し(図4参照)、ブレーキペダル13のストローク(ペダル位置)と減速度との関係が図6(B)に一致する位置まで、ブレーキペダル13が移動する。なお、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)がブレーキペダル13から独立して前進することができる距離(入力部材4とブレーキペダル13との最大相対変位量)は、圧縮コイルばね92の圧縮量に依存される。
ここで、入力部材に連動してブレーキペダルが引き込まれる従来の電動倍力装置では、自動ブレーキ作動時に障害物等によりブレーキペダルの移動(引き込み動作)が阻害されると、自動ブレーキの作動(入力部材の前進)が妨げられるという問題があった。一方、自動ブレーキ作動時に入力部材がブレーキペダルから独立して(切り離されて)前進する従来の電動倍力装置では、自動ブレーキ作動時に運転者がブレーキペダルを踏み増す場合、ペダルストロークと減速度との関係が一意的でない(図6(A)参照)、すなわち、ペダルストロークと減速度との関係は、制御範囲内で自由に設定することが可能であり、操作フィーリングが低下する問題がある。
これに対して、第1実施形態は、自動ブレーキ作動中、入力部材4(入力ロッド10および入力軸11)に連動するブレーキペダル13の作動抵抗が所定値(圧縮コイルばね92のセット荷重)を超えると、連結機構51の圧縮コイルばね92が圧縮されて入力部材4がブレーキペダル13から独立して前進するので、ブレーキペダル13の移動が阻害された場合であっても、自動ブレーキの作動が妨げられることがない。また、第1実施形態は、自動ブレーキ作動時におけるブレーキペダル13のストロークと減速度との関係が一意的である、換言すると、自動ブレーキ非作動時の倍力制御時と同一であるので、自動ブレーキ作動時に運転者がブレーキペダル13を踏み増す場合であっても、良好な操作フィーリングを得ることができる。
以下、第1実施形態の作用効果を示す。
第1実施形態は、ブレーキペダルの操作に関わらず、電動機により液圧を発生するときに入力部材を移動させる電動倍力装置であって、ブレーキペダルは、入力部材と連結され、該入力部材が液圧発生方向へ移動するときに入力部材と連動して移動し、入力部材は、ブレーキペダルの作動抵抗が所定値より大きくなるときに、ブレーキペダルと連動せずに移動する。よって、自動ブレーキ作動中、入力部材に連動するブレーキペダルの作動抵抗が所定値を超えると、入力部材がブレーキペダルから独立して前進するので、ブレーキペダルの移動が阻害された場合であっても自動ブレーキの作動が妨げられることがなく、作動に関する信頼性が高い電動倍力装置を提供することができる。
第1実施形態は、自動ブレーキ作動時におけるブレーキペダルのストロークと車両の減速度との関係が一意的であるので、自動ブレーキ作動時に運転者がブレーキペダルを踏み増す場合であっても、自動ブレーキが介入しない通常のブレーキ時と同じ良好な操作フィーリングを得ることができる。
以上、第1実施形態について説明したが、第1実施形態では、入力部材4とブレーキペダル13とを、クレビス52およびクレビスピン57を介して接続したが、入力部材4とブレーキペダル13とをボールジョイントにより接続するように構成してもよい。この場合、クレビスピン57およびクレビスピン57を固定するための割ピン60が不要になるので、部品点数および組立工数を削減することができる。
[第2実施形態]
図7、図8を参照して、第2実施形態を主に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。便宜的に、図8における上方向(上側)および下方向(下側)を、電動倍力装置1における右方向(右側)および左方向(左側)とする。
第2実施形態は、第1実施形態の連結機構51とは異なる構造の連結機構181を備える。連結機構181は、入力ロッド10に接続されるクレビス182を有する。クレビス182は、前端部をなす四角ナット形の基部183と、該基部183から後方向へ延びる一対の脚部184、184とを有する。クレビス182は、当該クレビス182の基部183の軸孔186(雌ねじ)に入力ロッド10の後端部の雄ねじ91を螺合させ、当該雄ねじ91に予め螺合されていたナット187を締め付けることにより、入力ロッド10(入力部材4)に固定される。一対の脚部184,184は、左右対称に形成される。脚部184は、前後方向に延びて脚部184を左右方向へ貫通する長孔185を有する。
連結機構181は、脚部184,184の長孔185,185に挿入されるスライド部材188,188を有する。スライド部材188は、略四角柱形に形成されており、当該スライド部材188を左右方向へ貫通する軸孔190と、長孔185の側壁に摺動可能に当接される上下一対の摺動面189,189と、左右方向の一端に形成されて上下方向へ延びる鍔部191,191とを有する。鍔部191,191は、クレビス182の脚部184,184の外側面(長孔185,185の外側開口周縁)に摺動可能に当接される。
第2実施形態では、クレビス182の対向する脚部184,184間にブレーキペダル13を差し入れた状態で(図8参照)、ブレーキペダル13のピン挿通孔56と長孔185,185に挿入されたスライド部材188,188の軸孔190,190とにクレビスピン57を貫通させる。これにより、クレビス182、延いては、入力ロッド10(入力部材4)は、スライド部材188,188を長孔185,185内で前後方向へ移動させることでブレーキペダル13に対して前後方向へ移動可能に連結され、かつ、クレビスピン57を中心に回動可能である。なお、クレビスピン57の他端部には、当該クレビスピン57およびスライド部材188,188の脱落を防止する割ピン59が装着される。
連結機構181は、クレビス182の脚部184,184の長孔185,185に装着される圧縮コイルばね192,192(ばね部材)を有する。圧縮コイルばね192は、スライド部材188,188の後端に形成されたばね受部193,193と、クレビス182の脚部184,184の長孔185,185の後端面194,194との間に介装される。スライド部材188,188は、圧縮コイルばね192,192の付勢力により、長孔185,185の前端面195,195に押し付けられる。
スライド部材188,188が長孔185,185の前端面195,195に当接された状態(図8参照)では、圧縮コイルばね192、192には、予め定められたセット荷重(プリロード)が付与される。2つの圧縮コイルばね192,192のセット荷重は、液圧発生方向(前方向)へ移動する入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)に連動させてブレーキペダル13を移動させたときの、当該ブレーキペダル13の作動抵抗、換言すると、自動ブレーキ作動時のブレーキペダル13の引き込み力よりも大きい値(所定値)に設定される。
第2実施形態では、自動ブレーキ作動中、倍力部材110(図1参照)の推力は、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)、クレビス182、圧縮コイルばね192,192、スライド部材188,188、およびクレビスピン57を介してブレーキペダル13に伝達される。これにより、ブレーキペダル13は、入力部材4に連動して引き込まれる。
自動ブレーキ作動中、入力部材4に連動するブレーキペダル13の作動抵抗が所定値(2つの圧縮コイルばね192,192のセット荷重)を超えると、入力部材4に接続されたクレビス182が前進して連結機構181の圧縮コイルばね192,192が圧縮され、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)がブレーキペダル13から独立して前進する。このように第2実施形態では、ブレーキペダル13の移動が阻害された場合であっても、自動ブレーキの作動が妨げられることがない。また、自動ブレーキ作動時におけるブレーキペダル13のストロークと減速度との関係が一意的であるので、自動ブレーキ作動時に運転者がブレーキペダル13を踏み増す場合であっても、良好な操作フィーリングを得ることができる。
[第3実施形態]
図9、図10を参照して、第3実施形態を主に第2実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1および第2実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。便宜的に、図10における上方向(上側)および下方向(下側)を、電動倍力装置1における右方向(右側)および左方向(左側)とする。
第3実施形態は、第1実施形態の連結機構51および第2実施形態の連結機構181とは異なる構造の連結機構201(連結部)を備える。第3実施形態の連結機構201は、主に前後方向へ延びる長孔202がブレーキペダル13に形成されている点で、第2実施形態の連結機構181と異なる。連結機構201は、入力ロッド10の後端部に接続されるクレビス182を有する。クレビス182の脚部184,184には、同軸のピン挿通孔203,203が形成される。
連結機構201は、ブレーキペダル13の長孔202に挿入されるスライド部材188を有する。第3実施形態では、クレビス182の対向する脚部184,184間にブレーキペダル13を差し入れた状態で(図10参照)、クレビス182の脚部184,184のピン挿通孔203,203とブレーキペダル13の長孔202に挿入されたスライド部材188の軸孔190とにクレビスピン57を貫通させる。これにより、クレビス182、延いては、入力ロッド10(入力部材4)は、ブレーキペダル13に対して、スライド部材188を長孔202内で前後方向へ移動させることで前後方向へ移動可能に連結され、かつ、クレビスピン57を中心に回動可能である。
連結機構201は、ブレーキペダル13の長孔202に装着される圧縮コイルばね192(付勢部材)を有する。圧縮コイルばね192は、ブレーキペダル13の長孔202の前端に装着された溝形状のばね受部材204と、スライド部材188の前端に形成されたばね受部193との間に介装される。スライド部材188は、圧縮コイルばね192の付勢力により、ブレーキペダル13の長孔202の後端面194に押し付けられる。
圧縮コイルばね192(付勢部材)の付勢力により、スライド部材188(入力部材4の当接部)が、ブレーキペダル13の長孔202の後端面194(ブレーキペダル13の当接部の当接位置)に当接した状態(図10参照)で、圧縮コイルばね192に所定のセット荷重(プリロード)が付与される。圧縮コイルばね192のセット荷重は、液圧発生方向(前方向)へ移動する入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)に連動させてブレーキペダル13を移動させたときの、当該ブレーキペダル13の作動抵抗、換言すると、自動ブレーキ作動時のブレーキペダル13の引き込み力よりも大きい値(所定値)に設定されている。
第3実施形態では、自動ブレーキ作動中、倍力部材110(図1参照)の推力は、入力部材4(入力ロッド10および入力プランジャ11)、クレビス182、クレビスピン57、スライド部材188、圧縮コイルばね192、およびばね受部材204を介してブレーキペダル13に伝達される。これにより、ブレーキペダル13は、入力部材4に連動して引き込まれる。
そして、自動ブレーキ作動中、入力部材4に連動するブレーキペダル13の作動抵抗が所定値(圧縮コイルばね192のセット荷重)を超えると、入力部材4に接続されたクレビス182が前進して連結機構201の圧縮コイルばね192が圧縮され、入力部材4がブレーキペダル13から独立して前進する。このように第3実施形態では、ブレーキペダル13の移動が阻害された場合であっても、自動ブレーキの作動が妨げられることがない。また、自動ブレーキ作動時におけるブレーキペダル13のストロークと減速度との関係が一意的であるので、自動ブレーキ作動時に運転者がブレーキペダル13を踏み増す場合であっても、良好な操作フィーリングを得ることができる。
以上、第3実施形態を説明したが、例えば、ブレーキペダル13の長孔202の前端に、圧縮コイルばね192の前端を受ける凸部を設けることにより、ばね受部材204を省くことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明してきたが、上述した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
本願は、2016年12月26日出願の日本特許出願番号2016−251148号に基づく優先権を主張する。2016年12月26日出願の日本特許出願番号2016−251148号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書を含む全ての開示内容は、参照により全体として本願に組み込まれる。
1 電動倍力装置、2 電動モータ(電動機)、4 入力部材、13 ブレーキペダル

Claims (7)

  1. ブレーキペダルの操作に関わらず、電動機により液圧を発生するときに入力部材を移動させる電動倍力装置であって、
    入力部材は、
    前記ブレーキペダルと連結され、
    該入力部材が液圧発生方向へ移動するときに前記ブレーキペダルと連動して移動し、
    前記ブレーキペダルの作動抵抗が所定値より大きくなるときに、前記ブレーキペダルと連動せずに移動する
    電動倍力装置。
  2. 請求項1に記載の電動倍力装置であって、
    前記入力部材は、長孔が形成されたクレビスを有し、
    前記入力部材は、
    前記クレビスの長孔と前記ブレーキペダルに設けられたクレビスピンとが係合することで前記ブレーキペダルと連結されており、
    前記クレビスの長孔に設けられるばね部材により前記クレビスピンが付勢されることで連動して移動でき、
    液圧発生方向に前記ブレーキペダルの作動抵抗が所定値より大きくなるとき、前記クレビスの長孔と前記クレビスピンとにより、前記ブレーキペダルとは連動せずに移動する
    電動倍力装置。
  3. 請求項1に記載の電動倍力装置であって、
    前記入力部材は、
    ボールジョイントを介して前記ブレーキペダルと連結され、ばね部材により付勢されており、
    液圧発生方向に移動するときに前記ブレーキペダルと連動して移動し、
    前記ブレーキペダルの作動抵抗が所定値より大きくなるときは、前記ブレーキペダルから離脱し、ばね部材を介して前記ブレーキペダルに接続される
    電動倍力装置。
  4. ブレーキペダルの操作に関わらず、電動機により液圧を発生するときに入力部材を移動させる電動倍力装置であって、
    前記ブレーキペダルと前記入力部材とは連結されており、
    前記ブレーキペダルと前記入力部材との連結部において、前記入力部材の当接部と前記ブレーキペダルの当接部とが相対移動可能であり、
    前記ブレーキペダルの操作時に前記ブレーキペダルとともに移動する前記ブレーキペダルの当接部の当接位置に、前記入力部材の当接部を付勢する付勢部材が設けられる
    電動倍力装置。
  5. 請求項4に記載の電動倍力装置であって、
    前記入力部材は、長孔が形成されたクレビスを有し、
    前記入力部材は、前記クレビスの長孔と前記ブレーキペダルに設けられたクレビスピンとが係合することで連結されており、
    前記クレビスの長孔に設けられるばね部材により前記クレビスピンが付勢される
    電動倍力装置。
  6. 請求項4に記載の電動倍力装置であって、
    ボールジョイントを介して前記入力部材に連結されており、
    前記入力部材は、ボールジョイントを介して前記ブレーキペダルと連結され、ばね部材により付勢される
    電動倍力装置。
  7. ブレーキペダルの操作に関わらず、制動力を発生するときに入力部材を移動させるブレーキ装置であって、
    入力部材は、
    前記ブレーキペダルと連結され、
    該入力部材が制動力発生方向へ移動するときに前記ブレーキペダルと連動して移動し、
    前記ブレーキペダルの作動抵抗が所定値より大きくなるときに、前記ブレーキペダルと連動せずに移動する
    ブレーキ装置。
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