JP6712947B2 - 水冷エンジンの冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、産業用ディーゼルエンジンなどに適用される冷却構造に係り、詳しくは、シリンダブロックに配列された複数のシリンダと、複数のシリンダの周囲に形成されたウォータジャケットとを備える水冷エンジンの冷却構造に関するものである。
水冷エンジンにおける冷却構造としては、発熱箇所であるシリンダやシリンダヘッドの周りにウォータジャケットを設け、冷却水を循環させる構成が一般的である。直列4気筒エンジンなどの2気筒以上の多気筒エンジンの場合、隣り合うシリンダ間の冷却、即ちボア間冷却も必要になることが多い。
シリンダが2つ以上ある場合、エンジン長をコンパクトにするには、隣り合うシリンダどうしをなるべく近付けて配置するのが好ましい。しかしながら、熱の発生源でもあるシリンダどうしの間、即ちボア間部分は、最も熱的負荷が厳しい。そこで、従来では、特許文献1において開示されるように、後加工によりシリンダのボア間部分にキリ穴をあけて水路とする手段が採られていた。
キリ穴の付設により、冷却水がボア間に通されて冷却性能は向上したが、高圧縮エンジンや大排気量エンジンなど、より熱的負荷の大きい場合には、ボア間冷却の強化が望まれる。そこで従来では、中子ケレンを用いるなどして、隣り合うシリンダを明確に分離させてボア間にも明確なウォータジャケットを設け、冷却性をさらに向上させる手段も採られている。
後者の従来技術では冷却性能は高められるが、その分ボア間距離が必要になり、結果的にエンジン長が大型化し易い問題がある。前者の従来技術では、エンジン長の点では好都合であるが、冷却性の点では後者の従来技術に劣る。このように、従来の水冷エンジンの冷却構造では、エンジン長の大型化の抑制の点と冷却性能向上の点とにおいて一長一短を有するものであった。
特開2007−023824号公報 特開2003−193836号公報
本発明の目的は、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる水冷エンジンの冷却構造を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、水冷エンジンの冷却構造において、
シリンダブロック1に配列された複数のシリンダ2と、
前記複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケットWとを備え、
前記ウォータジャケットWは、前記シリンダブロック1における前記シリンダ2を形成するバレル部4の隣合うものどうしの間に形成されているボア間流路9,10を有し、
前記ボア間流路9,10において前記シリンダ2の軸心方向に延びるリブ壁21が、前記バレル部4の外周壁4Aから張出すように***形成され、
前記リブ壁21は、そのシリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記リブ壁21は、前記ボア間流路9,10におけるシリンダヘッド側の反対側となる反シリンダヘッド側部位に設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記リブ壁21の先窄まり角度θが20±5度に設定されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記バレル部4の隣合うものどうしのシリンダヘッド側の反対側となる反シリンダヘッド側部位を繋ぐ堰き止め壁16が形成され、前記堰き止め壁16のシリンダヘッド側に前記ボア間流路9,10が形成されるとともに、
前記堰き止め壁16のシリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先細り形状に形成されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記堰き止め壁16の先細り角度γが20±5度に設定されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の水冷エンジンの冷却構造において、前記リブ壁21は、前記堰き止め壁16からも***形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ボア間流路を形成するバレル部の外周壁に、シリンダヘッド側に行くに従って幅が狭くなる先窄まり形状のリブ壁が***形成されているので、ボア間流路を流れる冷却水がリブ壁の左右側面によってシリンダヘッド側へ導き案内されるガイド作用が生じる。故に、ボア間流路においては、熱的条件の厳しいシリンダヘッド側の流れが促進されるようになり、従来の冷却構造よりも効率良く冷却させることが可能になる。
その結果、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる水冷エンジンの冷却構造を提供することができる。
なお、リブ壁に代えて、隣合うバレル部の下部どうし繋ぐ堰き止め壁の上側にボア間流路が形成され、かつ、堰き止め壁が、シリンダヘッド側ほど幅が狭くなる先細り形状とされる構成を採る場合でも、上述の効果は同様に得られる。
シリンダブロックを示すシリンダ部の平面図 図1に示すシリンダブロックのa−a線断面図 図1に示すシリンダブロックのb−b線断面図 図2に示すシリンダブロックのc−c線断面図 ウォータジャケットでの冷却水の流れを示し、(a)は互に逆方向のガイド壁による場合、(b)は互に同方向のガイド壁による場合
以下に、本発明による水冷エンジンの冷却構造の実施の形態を、立形の直列3気筒水冷ディーゼルエンジンに適用されたものとして、図面を参照しながら説明する。
図1及び図4に示すように、このエンジンは、シリンダブロック1に複数(3個)のシリンダ2が直列に配列され、複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケット(シリンダジャケット)Wを備えた水冷エンジンに構成されている。ウォータジャケットWは、シリンダブロック1における各シリンダ2を形成する略筒状に起立形成されているバレル部(シリンダ壁)4,4,4と、シリンダブロック1におけるシリンダ外枠部5と、シリンダ天井壁3との間に形成されている冷却水循環用の内部空間である。なお、シリンダブロック1の前側で左側に張出した部分は燃料噴射ケース部26である。
図1、図4において、シリンダブロック1の吸気側を左、排気側を右、ウォータジャケットWへの冷却水入口6のある側を前、その反対側を後とする。
ウォータジャケットWは、シリンダ2(バレル部4)の外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路である吸気側主流路7及び排気側主流路8と、一対の主流路7,8どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダ2(バレル部4)どうしの間に形成されている第1及び第2ボア間流路9,10、と主流路7,8の始端及び終端どうしを繋ぐ前及び後の端流路wf,wrを有して構成されている。
図1、図4に示されるように、ガスケット(図外)を介してシリンダヘッド(図外)がその上面3Aに連結されるシリンダ天井壁3には、ボルト挿通孔3a、連通孔3b、キリ孔3cが形成されている。ボルト挿通孔3aは、シリンダブロック1とシリンダヘッド(図外)などを連結するためのボルトを通す孔であり、各シリンダ2の周囲に複数個所(14箇所)に開けられている。連通孔3bは、冷却水をウォータジャケットWからシリンダヘッドのウォータジャケット(シリンダヘッドジャケット:図外)へ流すための比較的大き目の通路であり、何れかの主流路7,8に連通する状態で複数(12箇所)に形成されている。
キリ孔3cは、シリンダ天井壁3の前後端において、ウォータジャケットWの前端流路wf、後端流路wrそれぞれの前後に連通する状態で計4箇所に形成されている。また、シリンダ天井壁3の隣り合うシリンダ2,2間には、第1ボア間流路9及び第2ボア間流路10それぞれに連通する状態で、左上から右下に架けての斜め孔として、各1箇所ずつに形成されている。
なお、図3,4において、前端流路wfに臨むようにシリンダブロック1の前端に設けられた孔は、サーモスタット(図外)や冷却水温度を測定するセンサ(図外)などの補機を装備するための装着孔25であっても良い。
さて、ウォータポンプ(図外)により冷却水入口6からウォータジャケットWに送られてきた冷却水は、まず前端流路wfから左右に分離されて吸気側主流路7及び排気側主流路8を後方に向けて流れ、途中で第1及び第2ボア間流路9,10にも流れる。そして、冷却水はウォータジャケットWを後方に流れながらも上方にも流れ、複数個所の連通孔3b及び複数個所のキリ孔3cを通って、シリンダヘッドジャケット(図外)に流入され、シリンダヘッドの冷却水出口(図外)に向かって流れていく。
図4、図5(a)に示されるように、シリンダブロック1に、主流路7,8を流れる冷却水をボア間流路9,10に導くことが可能なガイド壁h(11〜14)が4箇所に形成されている。詳しくは、前後中間の第2バレル部4の前側部分から吸気側主流路7に突き出た第1ガイド壁11、前側の第1バレル部4の後側部分から排気側主流路8に突き出た第2ガイド壁12、前後中間の第2バレル部4の後側部分から吸気側主流路7に突き出た第3ガイド壁13、後側の第3バレル部4の前側部分から排気側主流路8に突き出た第4ガイド壁14により、それぞれガイド壁hが構成されている。
上下方向視で前側の第1シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第1ガイド壁11により、第1シリンダ2の傍の吸気側主流路7にて前から後に向けて流れる冷却水を、右に向けて第1ボア間流路9に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で前後中間の第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第2ガイド壁12により、第1ボア間流路9にて左から右に(吸気側から排気側に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に合流させるガイド作用が発揮される。
上下方向視で第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第4ガイド壁14により、第2シリンダ2の傍の排気側主流路8にて前から後に向けて流れる冷却水を、左に向けて第2ボア間流路10に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で後側の第3シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第3ガイド壁13により、第2ボア間流路10にて右から左に(排気側から吸気側に)流れる冷却水を、左斜め後方に導きながら吸気側主流路7に合流させるガイド作用が発揮される。
このように、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応した第1ガイド壁11と第3ガイド壁13どうしは、冷却水をボア間流路9,10に導く向きが互いに逆方向となる状態に形成されている。そして、排気側主流路8を流れる冷却水の第1ボア間流路9への入り込みを規制する第2ガイド壁12と、排気側主流路8を流れる冷却水の第2ボア間流路10への入り込みを促進させる第4ガイド壁14とも、互に逆方向にガイド作用する状態に形成されている。
その結果、ウォータジャケットWでは冷却水は、図5(a)に示されるように、第1〜第4ガイド壁11〜14のガイド作用により、一対の主流路7,8を前から後に流れる流れと、第1ボア間流路9を左から右に流れる流れと、第2ボア間流路10を右から左に流れる流れとが生じるように案内される。この円滑な冷却水の流れにより、第1及び第2ボア間流路9,10には十分な流量(冷却水の単位時間当たりの流量も)が確保され、冷やし難い箇所であるボア間を、シリンダ2,2の配列間隔を広げなくても効率よく冷却できる構成が実現できている。
つまり、第1ボア間流路9には、第1ガイド壁11による冷却水の取り込み(取水)促進作用と、第2ガイド壁12による排水促進作用とが発揮されるので、ボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い水冷効果を得ることが可能である。同様に、第2ボア間流路10には、第3ガイド壁13による冷却水の取り込み(取水)促進作用と、第4ガイド壁14による排水促進作用とが発揮されるので、ボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い水冷効果を得ることが可能である。
図5(a)に示される構成のガイド壁hを備える冷却構造においては、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応したガイド壁11(h),13(h)どうしは、冷却水をボア間流路9,10に導く向きが互いに逆方向となる状態に形成されている。従って、2箇所のボア間流路9,10を流れる冷却水の移動経路を長くすることができ、冷却水による吸熱作用を効率良く発揮させることが可能になる。
また、ガイド壁hを、冷却水を送る対象であるボア間流路9,10のシリンダボアと同心又は略同心の円弧状のものとしてあるので、より円滑に冷却水をボア間流路9,10に送り込むことができるようになる。
ウォータジャケットWは、図2や図3に示されるように、ジャケット底15を備えてバレル部4のほぼ上下長さに匹敵する深さ(上下幅)を有している。
図2に示されるように、ボア間においては、隣り合うバレル部4,4どうしの下半部を一体化する堰き止め壁16がジャケット底15から競り上がるように形成されており、かつ、隣り合うバレル部4,4どうしの上部を小断面積で一体化する点連結壁17が形成されている。
左右に長く前後に短い形状の堰き止め壁16は、図2に示されるように、左右の傾斜側面18,19を備えて上窄まり形状の台形とされ、ほぼボア間流路9,10の左右長さに匹敵する左右長さを有している。なお、傾斜側面18,19が垂直な側面に形成されて前後方向視で矩形の堰き止め壁16でも良い。ボア間流路9,10に流れ込もうとする冷却水は、傾斜側面18,19によりガイドされ、ボア間流路9,10においては、横斜め上方に向かう流れの成分が促進されるようになる。そして、ボア間流路9,10の上面が鉢伏せ状の湾曲天井面20に形成されていることもあり、ボア間流路9,10においては、比較的上部における流れが促進されるように構成されている。
図2、図4に示されるように、堰き止め壁16は、シリンダ2を形成するバレル部4の隣合うものどうしの反シリンダヘッド側部位を繋いで一体化する状態に形成されており、堰き止め壁16のシリンダヘッド側にボア間流路9,10が形成されていることになる。堰き止め壁16のシリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先細り形状に形成され、先細り角度γが20±5度(15度≦γ≦25度)に設定されている。
反シリンダヘッド側にてバレル部4,4どうしを繋ぐ堰き止め壁16の存在により、ボア間流路の高さ(深さ)を主流路7,8より狭めてボア間流路9,10での流速アップによる冷却効率の向上が図れる。そして、堰き止め壁16の先細り角度γが20±5度に設定されているので、左右側壁18,19が流れの妨げになることなく、主流路7,8からボア間流路9,10へ冷却水を円滑に流すことができる。
堰き止め壁16と点連結壁17との上下間においては、バレル部4の外周壁4Aから前後に張出すように***形成された上窄まり台形状の下リブ壁(リブ壁の一例)21が設けられている。点連結壁17の上側には、バレル部4から前後に張出し形成された上リブ壁22が設けられている。これら下リブ壁21及び上リブ壁22により、ボア間流路9,10の経路幅(前後幅)が規制され、冷却水の流速を早める効果や上方に導く効果を奏することが可能である。
図2、図4に示されるように、下リブ壁21は、バレル部4の外周壁4Aに、堰き止め壁16からシリンダ2の軸心方向(上下方向)に延びる状態に***形成されるとともに、シリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されている。つまり、下リブ壁21は、ボア間流路9,10における反シリンダヘッド側部位に設けられている。下リブ壁21の幅の狭い左右側面21a,21aが為す挟み角である先窄まり角度θが20±5度(15度≦θ≦25度)に設定されている。下リブ壁21の外周壁4Aからの***量は0.5〜2mmであり、好ましくは0.5〜1mmに設定される。
下リブ壁21が、ボア間流路9,10における反シリンダヘッド側(下側)部位に設けられているので、ボア間流路9,10における下部を流れる冷却水をシリンダヘッド側に導き案内することができ、無理なく円滑に熱的条件の厳しいシリンダヘッド側に冷却水を優先的に流すことができる。下リブ壁21の***量は1mm前後と薄いので、ボア間流路9,10を狭めて流れの妨げとなることも殆どない。
下リブ壁21の先窄まり角度θが20度±5度に設定されているので、左右側壁21aが流れの妨げになることなく、ボア間流路9,10を横切る流れとシリンダヘッドへ導く流れとが円滑に行われて、ボア間流路9,10での高効率な冷却効果を得ている。また、堰き止め壁16と下リブ壁21とがシリンダ軸心方向(上下方向)に連続しているので、これら両者16,21によってボア間流路9,10におけるシリンダヘッド側の重点冷却及び効率の良い冷却との双方が円滑に行われる利点がある。
また、ボア間流路9,10の上部左右中間においてシリンダ天井壁3を上下に貫通するキリ孔3cが、下から左斜め上方に向かう傾斜孔として形成されている。このキリ孔3cにより、ボア間流路9,10の頂部からシリンダヘッドジャケット(図外)へも流れることができ、ボア間流路9,10での流速アップや冷却面積の増大を行い、より冷却効率が高められるように構成されている。
このように、ウォータジャケットWにおける隣り合うバレル部4,4どうしの間は、下半分に堰き止め壁16があり、主流路7,8の深さの約半分となる断面積でシリンダ2の上部に位置する状態のボア間流路9,10に形成されている。堰き止め壁16と点連結壁17とでバレル部4,4どうしが一体化されており、シリンダブロック1としての強度・剛性の向上に寄与できる構成とされている。
図2、図3に示されるように、各ガイド壁11〜14の下端はジャケット底15から起立する状態に一体形成されている。第1及び第3ガイド壁11,13は、それらの上端がボア間流路9,10の上下中間に位置して、ウォータジャケットWの上下幅(深さ)の2/3〜3/4の高さとなるように高さ設定されている。第2及び第4ガイド壁12,14は、それらの上端がボア間流路9,10の上下中間で第1,3ガイド壁11,13よりも少し低くて、ウォータジャケットWの上下幅(深さ)の1/2〜2/3の高さとなるように高さ設定されている。
なお、ガイド壁hに関しては、図5(b)に示される構成でも良い。即ち、第3ガイド壁13は、上下方向視で前後中間の第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して、第3バレル部4から吸気側主流路7に突出するように形成されている。また、第4ガイド壁14は、上下方向視で後側の第3シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して、第2バレル部4から排気側主流路8に突出するように形成されている。第1,2ガイド壁11,12は実施形態1のものと基本的には同じである。
この構成によるガイド壁11〜14によれば、第3ガイド壁13により、吸気側主流路7を流れる冷却水を第2ボア間流路10に導く流れを促進するようにガイド作用が発揮される。そして、第4ガイド壁14により、第2ボア間流路10を吸気側から排気側に(左から右に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に円滑に合流させるガイド作用が発揮される。
つまり、図5(b)に示されるように、ガイド壁h(11〜14)により、いずれのボア間流路9,10においても、冷却水は左から右へ(吸気側から排気側へ)流れるようにガイドされる。第2ボア間流路10での流れ方向が異なる以外は、図5(a)に示される場合と同じである。図5(a)に示される場合とは流れの方向が異なるものの、ボア間流路9,10の水冷効果に関しては同様の効果を奏することが可能である。
この場合、図5(b)に示されるように、第3ガイド壁13よりも冷却水入口6に近い第1ガイド壁11の吸気側主流路7への突出量を第3ガイド壁13のものよりも小さくして、第1及び第2ボア間流路9,10への冷却水の流入量が互に等しくなるようにバランスさせるようにすれば好都合である。また、第3ガイド壁13のジャケット底15(図2参照)からの高さを、第1ガイド壁11のものより高くする手段も有効である。
図5(b)に示される冷却構造においては、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応したガイド壁11(h),13(h)どうしは、冷却水をボア間流路9,10導く向きが互いに同方向となる状態に形成されている。従って、2箇所のボア間流路9,10へ冷却水の流れは、双方共に吸気側主流路7から排気側主流路8に向かう流れとなり、ウォータジャケットWでの円滑な流れによって一層効率の良い冷却効果が得られるようになる。
〔別実施例〕
下リブ壁21の幅(シリンダ周方向幅)や外周壁4Aからの***量、或いは先窄まり角度θは、適宜に変更設定が可能である。同様に、堰き止め壁16の左右幅の長さ、高さ、先細り角度γも適宜に変更設定が可能である。
1 シリンダブロック
2 シリンダ
4 バレル部
4A 外周壁
9,10 ボア間流路
16 堰き止め壁
21 リブ壁
W ウォータジャケット
θ 先窄まり角度
γ 先細り角度

Claims (6)

  1. シリンダブロックに配列された複数のシリンダと、前記複数のシリンダの周囲に形成されたウォータジャケットとを備え、
    前記ウォータジャケットは、前記シリンダブロックにおける前記シリンダを形成するバレル部の隣合うものどうしの間に形成されているボア間流路を有し、
    前記ボア間流路において前記シリンダの軸心方向に延びるリブ壁が、前記バレル部の外周壁から張出すように***形成され、
    前記リブ壁は、そのシリンダの周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されている水冷エンジンの冷却構造。
  2. 前記リブ壁は、前記ボア間流路におけるシリンダヘッド側の反対側となる反シリンダヘッド側部位に設けられている請求項1に記載の水冷エンジンの冷却構造。
  3. 前記リブ壁の先窄まり角度が20±5度に設定されている請求項1又は2に記載の水冷エンジンの冷却構造。
  4. 前記バレル部の隣合うものどうしのシリンダヘッド側の反対側となる反シリンダヘッド側部位を繋ぐ堰き止め壁が形成され、前記堰き止め壁のシリンダヘッド側に前記ボア間流路が形成されるとともに、
    前記堰き止め壁のシリンダの周方向に沿う幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先細り形状に形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の水冷エンジンの冷却構造。
  5. 前記堰き止め壁の先細り角度が20±5度に設定されている請求項4に記載の水冷エンジンの冷却構造。
  6. 前記リブ壁は、前記堰き止め壁からも***形成されている請求項4又は5に記載の水冷エンジンの冷却構造。
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