JP6710958B2 - 球状親水性樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、球状親水性樹脂の製造方法に関し、更に詳しくは球状親水性樹脂の形状の均一性、表面の平滑性に優れ、更には充填剤、化粧品部材、トナー、セラミックス空孔形成材、光拡散剤、艶消し剤等の用途に最適な、細かすぎず大きすぎない適度な粒径を有する球状親水性樹脂の製造方法に関する。
従来より、樹脂微粒子は、充填剤、化粧品部材、トナー、セラミックス空孔形成材、光拡散剤、艶消し剤等の用途に用いられており、かかる微粒子の製造方法として、粉砕法、重合法、析出法等が知られている。しかしながら、粉砕法では、微粒子とするには時間・エネルギー等がかかるうえ、粒子の形状が一定とならず、更には粒度分布も広くなる等の欠点を有するものであり、又、重合法においては、均一な微粒子を得るためには重合条件を微妙にコントロールする必要があり、重合方法やその工程管理も複雑になるという欠点を有するものである。また、析出法では、析出した微粒子が凝集しやすく、容易に良好な微粒子を得ることができない等の欠点を有するものである。また、これらの方法では、樹脂を球状にすることが難しいことが問題であった。
そこで、これらの問題を解決すべく、特定の粘度差の範囲にある溶融成形可能な水溶性樹脂と熱可塑性樹脂を混合し溶融混練することにより、球状樹脂を得る方法(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特開平09−165457号公報
しかしながら、上記特許文献1の開示技術においては、得られた球状親水性樹脂には、棒状の親水性樹脂が一部形成されてしまうことがあり、形状の均一性や粒径サイズ、更には表面の平滑性などにおいて、更なる改良が求められるものであった。
そこで、本発明はこのような背景下において、球状親水性樹脂の形状の均一性、表面の平滑性に優れ、更には適度な粒径サイズを有する球状親水性樹脂を提供することを目的するものである。
しかるに本発明者等は、かかる事情に鑑みて鋭意研究した結果、ポリビニルアルコール系樹脂(a)と親水性樹脂(b)を溶融混練し、球状親水性樹脂(B)を製造する方法において、ポリビニルアルコール系樹脂の中でもより親水性の高い樹脂を選択し用いることにより、球状親水性樹脂の形状の均一性、表面の平滑性に優れ、更には粒径が細かすぎず大きすぎない適度な粒径の球状親水性樹脂を得ることができるということを見いだし、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、ポリビニルアルコール系樹脂(a)と親水性樹脂(b)を溶融混練し、球状親水性樹脂(B)を製造する方法において、ポリビニルアルコール系樹脂(a)をフィルムにした際の接触角が20〜80°であることを特徴とする球状親水性樹脂の製造方法に関するものである。
本発明の製造方法によれば、適度な粒径サイズであるうえに、粒子形状の均一性に優れた球状親水性樹脂を得ることができ、得られる球状親水性樹脂は、とりわけ化粧品部材等に有用である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明で用いられるポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコール系樹脂をPVA系樹脂と略記する。)(a)は、フィルムにした際の水の接触角が20〜80°となるものであり、好ましくは25〜80°、更に好ましくは30〜75°、特に好ましくは30〜70°である。かかる水の接触角が小さすぎると、そのような樹脂を製造する時の生産性の低下及び高コスト化が問題となり、大きすぎると粒径サイズが適度でなくなったり、粒子形状の均一性が損なわれたりする。
本発明において、上記接触角は以下の方法により、測定される。
PVA系樹脂(a)の5重量%水溶液を、10cm×10cmの型枠に流し込み、23℃、50%RH環境において2日間乾燥させて、厚さ60μmのフィルムを作製する。そして、23℃、50%RHの環境下で、協和界面科学(株)製固液界面解析装置を用いて、得られたフィルムの接触角を以下の手順で測定する。
(1)装置の試料台に作製したフィルムを水平に置く
(2)フィルム表面に精製水を0.2ml滴下して水滴を形成させる
(3)水滴とフィルム表面との成す角を測定する。
上記測定を10回行い、その平均値をPVA系(a)フィルムの接触角とする。
PVA系樹脂(a)のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は50〜100モル%であることが好ましく、更には80〜100モル%、特には90〜100モル%、殊には98〜100モル%であることが好ましい。かかるケン化度が低すぎると水に溶解しにくくなる傾向がある。
また、PVA系樹脂(a)の重量平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は150〜3000であることが好ましく、更には200〜1000、特には250〜600であることが好ましい。かかる重量平均重合度が低すぎると製造過程での生産効率が低下する傾向があり、高すぎると溶融時の粘度が高くなり、装置に負荷がかかりすぎて溶融成形性が低下する傾向がある。
更に、PVA系樹脂(a)の、温度210℃、荷重2160gでのメルトフローレート(以下、メルトフローレートをMFRと略記する。)は1〜150g/10分であることが好ましく、さらには20〜130g/10分であることが好ましい。かかるMFRが低すぎると、溶融成形装置の負荷が高くなり、成形性および生産性が低下する傾向があり、逆に高すぎるとストランド成形性が低下する傾向がある。
また、PVA系樹脂(a)として変性PVA系樹脂を用いる場合には、例えば、共重合変性PVAと後変性PVAとがある。その変性量としては、変性基の性質により異なるが、通常1〜30モル%、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは1〜10モル%である。
上記の共重合変性PVAは、酢酸ビニルと、酢酸ビニルと共重合可能な他の不飽和単量体とを共重合させた後、ケン化することにより製造することができる。
上記他の不飽和単量体としては、例えば、エチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン等のビニル化合物、酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
また、共重合変性PVAとして、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂を用いる。一級水酸基の数は、1個である。また、一級水酸基以外にも2級水酸基を有することも好ましい。例えば、側鎖に1,2ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)である

次に、前記の後変性PVAは、未変性のPVAを後変性することにより製造することができる。かかる後変性の方法としては、未変性のPVAをアセト酢酸エステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、リン酸エステル化する方法等が挙げられる。
本発明においては、上記の変性PVA系樹脂の中でも溶融成形性の点や親水性樹脂(b)との親和性の点で、親水性の変性基を含有するPVA系樹脂が好ましく、特には側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂、なかでも特に側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)、及びスルホン酸変性PVA系樹脂(a2)が好ましい。
以下に、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)とスルホン酸変性PVA系樹脂(a2)について詳細に説明する。
〔側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)〕
側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)中の側鎖に1,2−ジオール構造を有する構造単位の含有量は1〜20モル%、特に1.5〜10モル%、更には、3〜8モル%であることが好ましい。かかる含有量が低すぎると融点が高くなるため成形温度を高くする必要があり、熱劣化による不溶分が発生する傾向があり、また水溶性が低下する傾向がある。一方、高すぎると溶融成形性や水溶性の向上が頭打ちとなり、また生産性が低下する傾向がある。
側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)を用いる場合のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、50〜100モル%が好ましく、更には60〜100モル%が好ましく、特に好ましくは70〜100モル%である。かかるケン化度が低すぎると溶融成形時の熱安定性が低下したり、酢酸の臭いが強くなる傾向がある。
また、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常150〜3000、好ましくは200〜1000、特に好ましくは250〜600である。かかる重合度が低すぎると製造過程での生産効率が低下する傾向があり、高すぎると溶融時の粘度が高くなり、装置に負荷がかかりすぎて溶融成形性が低下する傾向がある。
更に、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)の、210℃、荷重2160gでのMFRは1〜150g/10分であることが好ましく、さらには20〜100g/10分、更に好ましくは30〜50g/10分である。かかるMFRが小さすぎると溶融成形装置の負荷が高くなり、成形性および生産性が低下する傾向があり、逆に大きすぎるとストランド成形性が低下する傾向がある。
側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)は、下記一般式(1)で示される構造単位を有するもので、一般式(1)におけるR1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。
Figure 0006710958
特に、一般式(1)で表わされる構造単位中のR1〜R3及びR4〜R6がすべて水素原子であり、Xが単結合であるものが好ましく、下記式(2)で表わされる構造単位を有する、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)が好適に用いられる。
Figure 0006710958
なお、かかる一般式(1)で表わされる構造単位中のR1〜R3及びR4〜R6は、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば、有機基であってもよく、その有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、かかる有機基は、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の官能基を有していてもよい。
また、一般式(1)で表わされる構造単位中のXは、熱安定性の点や高温下や酸性条件下での安定性の点で、単結合であるものが好ましいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよい。かかる結合鎖としては、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていてもよい。)の他、−O−、−(CH2O)m−、−(OCH2)m−、−(CH2O)mCH2−、−CO−、−COCO−、−CO(CH2)mCO−、−CO(C64)CO−、−S−、−CS−、−SO−、−SO2−、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−、−HPO4−、−Si(OR)2−、−OSi(OR)2−、−OSi(OR)2O−、−Ti(OR)2−、−OTi(OR)2−、−OTi(OR)2O−、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−等(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子または炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、またmは自然数である。)が挙げられる。中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で、炭素数6以下のアルキレン、特にメチレン、あるいは−CH2OCH2−が好ましい。
本発明で用いられる側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)の製造法としては、例えば、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化する方法や、(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(5)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法が好ましく用いられる。
Figure 0006710958
Figure 0006710958
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上記一般式(3)、(4)及び(5)中のR1、R2、R3、X、R4、R5及びR6は、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9は炭素数1〜4のアルキル基である)である。
10及びR11はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。
(i)、(ii)及び(iii)の方法については、例えば、特開2006−95825号公報に説明されている方法を用いることができる。
なかでも、共重合反応性及び工業的な取り扱い性に優れるという点から、(i)の方法において、一般式(3)で表わされる化合物として3,4−ジアシロキシ−1−ブテンを用いることが好ましく、特に3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。
なお、ビニルエステル系モノマーとして酢酸ビニルを用い、これと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを共重合させた際の各モノマーの反応性比(r)は、r(酢酸ビニル)=0.710、r(3,4−ジアセトキシ−1−ブテン)=0.701、であり、これは(ii)の方法で用いられる一般式(4)で表される化合物の一例であるビニルエチレンカーボネートの場合の、r(酢酸ビニル)=0.85、r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4、と比較して、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが酢酸ビニルとの共重合反応性に優れることを示すものである。
また、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの連鎖移動定数(Cx)は、Cx(3,4−ジアセトキシ−1−ブテン)=0.003(65℃)であり、これはビニルエチレンカーボネートのCx(ビニルエチレンカーボネート)=0.005(65℃)や、(iii)の方法で用いられる一般式(5)で表される化合物の一例である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランのCx(2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン)=0.023(65℃)と比較して、重合度が上がり易くなり、重合速度低下の原因となり難いことを示すものである。
また、かかる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、その共重合体をケン化する際に発生する副生物が、ビニルエステル系モノマーとして多用される酢酸ビニルに由来する構造単位からケン化時に副生する化合物と同一であり、その後処理や溶剤回収系に敢えて特別な装置や工程を設ける必要がなく、従来からの設備を利用出来るという点も、工業的に大きな利点である。
なお、上記の3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、例えば、国際公開第2000/24702号公報、米国特許第5623086号明細書、米国特許第6072079号明細書などに記載されたエポキシブテン誘導体を経由する合成方法や、1,4−ブタンジオール製造工程の中間生成物である1,4−ジアセトキシ−1−ブテンを塩化パラジウムなどの金属触媒を用いて異性化する反応によって製造することができる。
また、試薬レベルではアクロス社の製品を市場から入手することができる。
(ii)や(iii)の方法によって得られたPVA系樹脂は、脱炭酸あるいは脱アセタール化が不充分であると、側鎖にカーボネート環あるいはアセタール環が残存し、製造時の加熱乾燥工程で、かかる環状基によってPVA系樹脂が架橋し、ゲル状物などが発生する場合がある。
よって、かかる点からも、(i)の方法によって得られたPVA系樹脂が本発明においては好適に用いられる。
なお、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)中の一般式(1)で表わされる構造単位の含有率は、PVA系樹脂(a1)を完全にケン化したものの、1H−NMRスペクトル(溶媒:DMSO−d6、内部標準:テトラメチルシラン)から求めることができる。具体的には、一般式(2)で表わされる構造単位中の水酸基プロトン、メチンプロトン及びメチレンプロトン、主鎖のメチレンプロトン、主鎖に連結する水酸基のプロトンなどに由来するピーク面積から算出することができる。
次にスルホン酸変性PVA系樹脂(a2)について説明する。
〔スルホン酸変性PVA系樹脂(a2)〕
スルホン酸変性PVA系樹脂(a2)のスルホン酸基の含有量は0.1〜20モル%、特に1〜10モル%、更には、1.5〜5モル%であることが好ましい。かかる含有量が低すぎると融点が高くなるため成形温度を高くする必要があり、熱劣化による不溶分が発生する傾向があり、また水溶性が低下する傾向がある。一方、高すぎると溶融成形性や水溶性の向上が頭打ちとなり、また生産性が低下する傾向がある。
スルホン酸変性PVA系樹脂(a2)を用いる場合のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、50〜100モル%が好ましく、更には60〜100モル%が好ましく、特に好ましくは70〜100モル%である。かかるケン化度が低すぎると溶融成形時の熱安定性が低下したり、酢酸の臭いが強くなる傾向がある。
また、スルホン酸変性PVA系樹脂(a2)の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常150〜3000、好ましくは200〜1000、特に好ましくは230〜600である。かかる重合度が低すぎると製造過程での生産効率が低下する傾向があり、高すぎると溶融時の粘度が高くなり、装置に負荷がかかりすぎて溶融成形性が低下する傾向がある。
更に、スルホン酸変性PVA系樹脂(a2)の、210℃、荷重2160gでのMFRは通常、1〜150g/10分であり、好ましくは、50140g/10分、特に好ましくは、100〜130g/10分である。かかるMFRが小さすぎると溶融成形装置の負荷が高くなり、成形性および生産性が低下する傾向があり、逆に大きすぎるとストランド成形性が低下する傾向がある。
スルホン酸変性PVA系樹脂(a2)は、一般的にはビニルエステル系単量体とスルホン酸基含有単量体を共重合し、得られた重合体をケン化して得ることができる。
かかるビニルエステル系単量体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられる。なかでも、経済的な点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
スルホン酸基含有単量体としては、例えば、(イ)下記一般式(6)で表されるオレフィンスルホン酸、(ロ)下記一般式(7)、(8)で表されるスルホアルキルマレート、(ハ)下記一般式(9)、(10)、(11)で表されるスルホアルキル(メタ)アクリルアミド、(ニ)下記一般式(12)で表されるスルホアルキル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
Figure 0006710958
上記一般式(6)において、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を示し、Mは水素原子又はアルカリ金属又はアンモニウム基を示す。
Figure 0006710958
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上記一般式(7)、(8)において、R12は炭素数1〜3のアルキル基、nは2〜4の整数、Mは水素原子又はアルカリ金属又はアンモニウム基を示す。
Figure 0006710958
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Figure 0006710958
上記一般式(9)、(10)、(11)において、R13、R14、R15、R17、R18、R19、R20は水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R16は炭素数1〜3のアルキル基、nは2〜4の整数、Mは水素原子又はアルカリ金属又はアンモニウム基を示す。
Figure 0006710958
上記一般式(12)、R21は水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは2〜4の整数、Mは水素原子又はアルカリ金属又はアンモニウム基を示す。
上記のオレフィンスルホン酸として具体的には、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸又はその塩を挙げることができる。
また、上記のスルホアルキルマレートとして具体的には、例えば、ナトリウムスルホプロピル2−エチルヘキシルマレート、ナトリウムスルホプロピル2−エチルヘキシルマレート、ナトリウムスルホプロピルトリデシルマレート、ナトリウムスルホプロピルエイコシルマレート等が挙げられる。
また、上記のスルホアルキル(メタ)アクリルアミドとして具体的には、例えば、ナトリウムスルホメチルアクリルアミド、ナトリウムスルホt−ブチルアクリルアミド、ナトリウムスルホS−ブチルアクリルアミド、ナトリウムスルホt−ブチルメタクリルアミド等が挙げられる。
さらに、上記のスルホアルキル(メタ)アクリレートとして具体的には、例えば、ナトリウムスルホエチルアクリレート等が挙げられる。
共重合により導入する場合、上記スルホン酸基含有不飽和単量体の中でもオレフィンスルホン酸、又はその塩が好適に使用される。
上記のビニルエステル系単量体とスルホン酸基含有単量体を共重合する方法としては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、またはエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
共重合時の単量体成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用される。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(単量体)=0.01〜10(質量比)、好ましくは0.05〜3(質量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられる。重合触媒の使用量は、触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系単量体に対して0.01〜1.0モル%が好ましく、特には0.02〜0.5モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃〜沸点程度で行われ、より具体的には、35〜150℃、好ましくは40〜75℃の範囲で行われる。
得られた共重合体は、次いでケン化される。かかるケン化は、上記で得られた共重合体をアルコール又は含水アルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は、系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒;硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系単量体及び一般式(6)〜(12)で示される化合物の合計量1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜15ミリモルの割合が適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃(特には、20〜50℃)であることが好ましい。
次に本発明に用いられる親水性樹脂(b)について説明する。
〔親水性樹脂(b)〕
親水性樹脂(b)としては、親水性を有する樹脂であればよく、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂等が挙げられ、中でも親水性の度合いをコントロールする点でビニルアルコール系樹脂が好ましく、特には溶融成形性が優れる点でエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物が好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレート)、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンアジペート共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリブチレンアジペート共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリカプロラクトン共重合体、ポリエチレンテレフタレート/ポリカプロラクトン共重合体等が用いられる。
ポリアミド系樹脂としては、ホモポリアミド及びコポリアミドが挙げられ、ホモポリアミドとしてはポリカプラミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)、ポリヘキサメチレンセパカミド(ナイロン6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン8,6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10,6)、ポリドデカメチレンセパカミド(ナイロン10,8)等が挙げられ、コポリアミドとしてはカプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、カプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセパケート共重合体、エチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセパケート共重合体、テレフタル酸/イソフタル酸/ヘキサメチレンジアミン共重合体(非晶質ナイロン)、m−キシリレンアジパミド等が挙げられ、好ましくはテレフタル酸/イソフタル酸/ヘキサメチレンジアミン共重合体(非晶質ナイロン)、m−キシリレンアジパミド、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン6,12)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、カプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体が用いられる。
アクリル樹脂としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマー、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,2−ジメチル2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、等の単独重合体あるいはこれらを組み合わせた共重合体が用いられる。
本発明において、親水性樹脂(b)の210℃、荷重2160gにおけるMFRは、通常、0.5〜100g/10分である。かかるMFRが小さすぎると溶融粘度が高くなり過ぎて溶融押出しが困難となり、溶融成形装置の負荷も高くなるため、成形性および生産性が低下する傾向があり、逆に大きすぎると球状親水性樹脂の成形性が低下する傾向がある。
次に、親水性樹脂(b)の好ましい態様であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)について説明する。
〔エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)〕
エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)は、通常、エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合体(エチレン−ビニルエステル系共重合体)をケン化することにより得られる樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。重合法も公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合を用いて行うことができるが、一般的にはメタノール等の低級アルコールを溶媒とする溶液重合が用いられる。得られたエチレン−ビニルエステル系共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。このようにして製造されるエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)は、エチレン由来の構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、場合によってケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を含むものである。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、市場からの入手のしやすさや製造時の不純物処理効率がよい点から、代表的には酢酸ビニルが用いられる。他のビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等が挙げられ、通常炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜10、特に好ましくは炭素数4〜7の脂肪族ビニルエステルを用いることができる。これらは通常単独で用いるが、必要に応じて複数種を同時に用いてもよい。
エチレン-酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)におけるビニルエステル成分のケン化度は、JIS K6726(ただし、エチレン-酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B1)は水/メタノール溶媒に均一に溶解した溶液にて)に基づいて測定した値で、通常90〜100モル%、好ましくは95〜100モル%、特に好ましくは99〜100モル%である。かかるケン化度が低すぎる場合にはガスバリア性、熱安定性、耐湿性等が低下する傾向がある。
本発明に用いられるエチレン-酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)には、エチレン構造単位、ビニルアルコール構造単位(未ケン化のビニルエステル構造単位を含む)の他、以下に示すコモノマーに由来する構造単位が、さらに含まれていてもよい。前記コモノマーとしては、例えば、プロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1、2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などのヒドロキシ基含有α−オレフィン誘導体;不飽和カルボン酸又はその塩,部分アルキルエステル,完全アルキルエステル,ニトリル,アミド若しくは無水物;不飽和スルホン酸又はその塩;ビニルシラン化合物;塩化ビニル;スチレン等が挙げられる。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたエチレン-酢酸ビニル系共重合体ケン化物を用いることもできる。
また、エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)の210℃、荷重2160gにおけるMFRは、通常、0.5〜100g/10分であり、特に1〜20g/10分であることが好ましく、さらに3〜15g/10分であることが好ましい。かかるMFRが小さすぎると溶融粘度が高くなり過ぎて溶融押出しが困難となり、溶融成形装置の負荷も高くなるため、成形性および生産性が低下する傾向があり、逆に大きすぎると球状親水性樹脂の成形性が低下する傾向がある。
〔球状親水性樹脂(B)の製造方法〕
本発明の球状親水性樹脂(B)の製造方法は、PVA系樹脂(a)と親水性樹脂(b)を溶融混練し、PVA系樹脂(a)を水洗除去することにより、球状親水性樹脂(B)を製造する方法である。
本発明において、上記のPVA系樹脂(a)と親水性樹脂(b)の混合重量比は、PVA系樹脂(a)100重量部に対して、親水性樹脂(b)が1〜100重量部、好ましくは3〜70重量部、更に好ましくは5〜60重量部である。かかる親水性樹脂(b)の含有量が少なすぎると、球状親水性樹脂の生産性が低下して実用的でなくなり、逆に親水性樹脂(b)の含有量が多すぎると親水性樹脂(b)がマトリックスとなる傾向がある。
また、PVA系樹脂(a)と親水性樹脂(b)のMFR(210℃、荷重2160g)の差が20〜150であることが好ましく、特には20〜120である。更に、PVA系樹脂(a)が側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)の場合には、特に25〜100、更に27〜50が好ましく、スルホン酸変性PVA系樹脂(a2)の場合には、特に40〜120、更に80〜118が好ましい。かかるMFRの差が小さすぎると球状親水性樹脂の粒径が細かくなりすぎる傾向があり、大きすぎると球状親水性樹脂の粒径が大きくなりすぎる、あるいは溶融押出成形性が低下する傾向がある。
本発明において、親水性樹脂(b)が特にエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)である場合には、溶融成形性あるいは球状粒子の粒径制御の点で、PVA系樹脂(a)とエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B1)のケン化度の差が25モル%以下であることが好ましく、特には20モル%以下、更には15モル%以下であることが好ましい。
本発明においては、上記のPVA系樹脂(a)及び親水性樹脂(b)の他に各種添加剤を配合しても良い。かかる添加剤としては、例えば、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料、着色料、各種無機微粒子、各種フィラー、帯電防止剤、離型剤、滑材、香料、結晶核剤、難燃剤、発泡剤、軟化剤、防腐剤、抗菌剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤などが挙げられる。
次に、本発明の製造方法の工程について説明する。
ドライブレンドや溶融混練等で得られたPVA系樹脂(a)と親水性樹脂(b)の混合物を、二軸押出機を用いて、シリンダー温度180〜220℃、ヘッド温度180〜220℃程度の条件で溶融成形し、成形物を得るのである。なお、ここでいうシリンダー温度とは、シリンダー各カラムの温度の内最も高い温度を表す。かかる成形物の形状は特に限定されず、ストランド状、ペレット状、フィルム状等任意であるが、後のPVA系樹脂(a)の除去処理の効率を考慮すればペレット状が好ましい。
次いで、得られた成形物を10〜90℃程度(好ましくは20〜80℃)の(温)水浴中で水と接触させて成形物中のPVA系樹脂(a)成分を溶出させるのである。
かかる(温)水浴中での成形物と(温)水との接触時間は、PVA系樹脂(a)及び親水性樹脂(b)の混合組成やフィルム厚さ、ペレット形状などの違いにより一概に断言できないが、通常1〜300分が好ましく、更には5〜200分が好ましい。
かくして、球状親水性樹脂が得られるが、本発明によれば、平均粒径が0.5〜5μm、好ましくは0.8〜4.5μm、更に好ましくは1.0〜4.0μmといった適度な粒径サイズの球状親水性樹脂で、かつ、形状の均一性、表面の平滑性に優れた球状親水性樹脂を得ることができ、例えば、親水性樹脂充填剤、化粧品部材、トナー、セラミックス空孔形成材、光拡散剤、艶消し剤等の用途に幅広く利用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
なお、実施例において、MFRは東洋精機製作所製のメルトインデクサーF−F01を用い、温度210℃、荷重2160gの条件で測定した値である。
実施例1
〔側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1−1)の作製〕
まず、酢酸ビニル1000部、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン160部(8モル%対仕込み酢酸ビニル)、メタノール300部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.26モル%(対仕込み酢酸ビニル)を準備した。
次いで、還流冷却器、滴下漏斗、攪拌機を備えた反応缶に、メタノールとAIBNの全量、および酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの50%を投入し、攪拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。さらに酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの残部(50%)を8時間かけて滴下し、酢酸ビニルの重合率が90%となった時点でm−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込みつつ蒸留することで未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、上記メタノール溶液を濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、水酸化ナトリウム中のナトリウム分が2%のメタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して5.0ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。粘度上昇を確認後に水酸化ナトリウム中のナトリウム分が2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して7ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、中和用の酢酸を水酸化ナトリウムの0.8当量添加し、濾別、メタノールで充分洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、側鎖に1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(a1−1)を得た。
得られた側鎖に1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(a1−1)のケン化度は、残存酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ99モル%であり、重量平均分子量は、JIS K 6726に準じて測定したところ300であった。また、側鎖1,2−ジオール構造単位の含有量は1H−NMR(内部標準物質;テトラメチルシラン)で測定して算出したところ8モル%であった。また、JIS K 7210に準じてMFRを測定したところ、42g/10分であった。
〔PVA系樹脂(a)からなるフィルムの接触角の測定〕
上記で得られたPVA系樹脂(a1−1)の5%水溶液を、10cm×10cmの型枠に流し込み、23℃、50%RH環境において2日間乾燥させて、厚さ60μmのフィルムを作製した。そして、23℃、50%RHの環境下で、協和界面科学(株)製固液界面解析装置を用いて、得られたフィルムの接触角を以下の手順で測定した。
(1)装置の試料台に作製したフィルムを水平に置く。
(2)フィルム表面に精製水を0.2ml滴下して水滴を形成させる。
(3)水滴とフィルム表面との成す角を測定する。
上記測定を10回行い、その平均値をPVA系フィルムの接触角とした。
結果を表1に示す。
〔PVA系樹脂(a)とエチレン-酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1)を含有するペレットの作製〕
上記で得られたPVA系樹脂(a1−1)90部と、エチレン含有率44モル%、ケン化度99モル%、MFR12g/10分(PVA系樹脂(a1−1)とのMFRの差 30)のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1−1)10部を二軸押出機(テクノベル社製KZW15−60)を用いて、下記の条件にて、ストランドを形成し、ストランドカッターを用いてペレット化した。
押出機:テクノベル社製 15mmφ L/D=60
押出温度(℃):C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D=90/150/210/210/210/210/210/200/200
回転数:200rpm
吐出量:1.5kg/時
〔球状親水性樹脂(B)の作製〕
上記で得られたペレットを常温の水浴中で約1時間浸漬・撹拌して、PVA系樹脂(a1−1)を溶出させ、エチレン-酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B)球状樹脂を得た。
〔球状親水性樹脂(B)の平均粒径評価〕
走査型電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−6060LA)を用いて、球状親水性樹脂(B)を撮影し、無作為に球体を選び出し粒径を計測し、計測した球体の平均粒径を算出した。
結果を表1に示す。
〔球状親水性樹脂(B)の形状均一性の評価〕
上記で得られた球状親水性樹脂(B)の成形状態を目視で観察して以下の基準で評価した。
A:棒状の成形物はほとんど見られなかった
B:棒状の成形物が少し見られた
C:棒状の成形物が多く見られた
〔球状親水性樹脂(B)の表面状態の評価〕
上記で得られた球状親水性樹脂(B)の表面状態を目視で観察して以下の基準で評価した。
A:表面が平滑であった
B:表面に粗い部分が少し見られた
C:表面に粗い部分が多く見られた
実施例2
実施例1において、親水性樹脂(b)としてエチレン含有率29モル%、ケン化度99.5モル%、MFR8g/10分(PVA系樹脂(a1−1)とのMFR差 34)のエチレン-酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1−2)を用い、押出温度を下記の通りにした以外は同様に行い、球状親水性樹脂(B)を得、同様の評価を行った。
押出温度(℃):C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D=90/150/220/220/220/220/220/210/210結果を表1に示す。
実施例3
実施例2において、PVA系樹脂(a1−1)とエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1−2)の含有量を(a1−1)/(b1−2)=100/43(重量比)の割合で溶融混合した以外は同様に行い、球状親水性樹脂(B)を得、同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
実施例4
実施例1において、親水性樹脂(b)としてエチレン含有率44モル%、ケン化度99モル%、MFR3g/10分(PVA系樹脂(a1−1)とのMFR差 39)のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1−3)を用いた以外は同様に行い、球状親水性樹脂(B)を得、同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
実施例5
実施例2において、親水性樹脂(b)としてエチレン含有率29モル%、ケン化度99モル%、MFR4g/10分(PVA系樹脂(a1−1)とのMFR差 38)のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(b1−4)を用いた以外は同様に行い、球状親水性樹脂(B)を得、同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
実施例6
実施例1において、PVA系樹脂(a)としてスルホン酸変性PVA樹脂(a2−1)(ケン化度99モル%、平均重合度260、スルホン酸基含有量2モル%、フィルムとした際の接触角35°)を用い、親水性樹脂(b)としてエチレン含有率44モル%、ケン化度99モル%、MFR3g/10分PVA系樹脂(a1−1)とのMFR差 115)のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1−3)を用い、押出温度を下記の通りにした以外は、実施例1と同様に行い、球状親水性樹脂(B)を得、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
押出温度(℃):C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D=90/150/220/220/220/220/220/210/210
比較例1
実施例1において、PVA系樹脂(a)として、オキシアルキレン基含有量1モル%、ケン化度93モル%、平均重合度550、MFR3g/10分、フィルムとした際の接触角が112°であるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂を用い、親水性樹脂(b)として、エチレン含有率29モル%、ケン化度99モル%、MFR4g/10分のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(b1−4)を用いた(PVA系樹脂とのMFR差(a)(b)−1)こと、押出温度を下記の通りにしたこと、およびペレットを80℃の温水浴中で約1時間浸漬・撹拌して(a)PVA系樹脂を溶出させたこと以外は、同様に行い、球状親水性樹脂を得、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
押出温度(℃):C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D=90/150/220/220/220/220/220/210/210
比較例2
比較1において、PVA系樹脂(a)としてケン化度88モル%、平均重合度300、MFR20g/10分、フィルムとした際の接触角が83°である未変性PVAを用い、親水性樹脂(b)としてエチレン含有率44モル%、ケン化度99モル%、MFR3g/10分(PVAとのMFR差 17)のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物を用いたこと、および押出温度を下記の通りにした以外は、同様に行い、球状親水性樹脂を得、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
押出温度(℃):C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D=90/150/210/210/210/210/210/200/200
Figure 0006710958
本発明の製造方法で製造された実施例1〜6の球状親水性樹脂は、適度な粒径の粒子であり、更に棒状の成形物の混合が少なく、形状均一性に優れ、さらに表面の平滑性に優れるものであった。
一方、PVA系樹脂のフィルムとした際の接触角の大きい比較例1及び2では、粒径が大きすぎ、又は小さすぎ、更には形状均一性、表面平滑性にも劣るものであった。
本発明においては、度な粒径サイズの球状親水性樹脂で、かつ、形状の均一性、表面の平滑性に優れた球状親水性樹脂を得ることができ、得られた球状親水性樹脂は充填剤、化粧品部材、トナー、セラミックス空孔形成材、光拡散剤、艶消し剤等の用途に幅広く利用することができる。

Claims (9)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂(a)と親水性樹脂(b)を溶融混練し、球状親水性樹脂(
    B)を製造する方法において、
    ポリビニルアルコール系樹脂(a)として、1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)、またはスルホン酸変性PVA系樹脂(a2)
    親水性樹脂(b)としてポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂またはエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物であり
    ポリビニルアルコール系樹脂(a)をフィルムにした際の接触角が20〜80°であることを特徴とする球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂(a)と親水性樹脂(b)のメルトフローレート(210℃、荷重2160g)の差が20〜150であることを特徴とする請求項1記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  3. ポリビニルアルコール系樹脂(a)100重量部に対して、親水性樹脂(b)を1〜100重量部混合させることを特徴とする請求項1又は2記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂(a)が親水性の変性基を含有するポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  5. ポリビニルアルコール系樹脂(a)が側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  6. ポリビニルアルコール系樹脂(a)が側鎖に1,2−ジオール構造を有するポリビニルアルコール系樹脂(a1)であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  7. ポリビニルアルコール系樹脂(a)がスルホン酸変性ポリビニルアルコール系樹脂(a2)であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  8. 親水性樹脂(b)がエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B1)であることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
  9. ポリビニルアルコール系樹脂(a)とエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B1)のケン化度の差が25モル%以下であることを特徴とする請求項8記載の球状親水性樹脂(B)の製造方法。
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