JP6699098B2 - ポリカーボネートジオール含有組成物 - Google Patents
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Description
これらの問題点を回避すべく、従来から、原料に1,4−ブタンジオールを含むジヒドロキシ化合物を使用したポリカーボネートジオール含有組成物を製造する際に、副生するTHF量を低減する様々な方法が検討されてきた。
リカーボネートジオールを製造する際のエステル交換反応の温度を90〜175℃とすることで、得られるポリカーボネートジオール中の副生THFの含有量を低減できることが記載されている。
ところで、特許文献5には、ポリカーボネートジオール含有組成物とは異なるが、芳香族ポリカーボネートの製造方法について記載されており、撹拌装置を備える反応装置において芳香族ポリカーボネートを重合する際に、単位容積当たりの撹拌動力を制御することで気液界面での表面更新性を向上させ、副生するフェノール(PHL)を効率的に除去する方法が記載されている。
ブタンジオールを原料としてポリエステルを重合する際に、反応温度や撹拌翼の周速を制御する事でTHFの副生反応を抑制する方法が記載されている。
特許文献4に記載の方法では、得られるポリカーボネートジオール含有組成物中に添加物が残留することによる問題は無いが、工業的規模でポリカーボネートジオール含有組成物を製造する場合、反応時間が20時間と長いために製造効率が悪く、また最低圧力が13.3kPaと高いことから、得られるポリカーボネートジオール含有組成物中の副生THFの残存量が十分に低減できなかった。
[1] 1,4−ブタンジオールを含むジヒドロキシ化合物とカーボネート化合物とを撹拌装置を備えた反応器内でエステル交換反応により重合させてポリカーボネートジオールを得る工程を有するポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法であって、該エステル交換反応中の該反応器の該撹拌装置の撹拌翼の翼周速度が0.3〜10m/sであることを特徴とするポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
[3] 前記カーボネート化合物がジアリールカーボネートを含む、[1]又は[2]に記載のポリカーボネートジオール組成物の製造方法。
[4] 下記一般式(1)で表される構造単位を含み、数平均分子量が250以上5500以下であるポリカーボネートジオールを含むポリカーボネートジオール含有組成物であって、テトラヒドロフランを含有し、該ポリカーボネートジオールの含有量に対する該テトラヒドロフランの含有量が10wtppm以上200wtppm以下であるポリカーボネートジオール含有組成物。
また、本発明の製造方法により製造されたTHFの残存量の低いポリカーボネートジオール含有組成物を用いれば、環境面や健康上への負荷が小さいポリウレタンやポリウレタンアクリレート等の製品の提供も期待できる。
<ジヒドロキシ化合物>
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、原料となるジヒドロキシ化合物は、1,4−ブタンジオールを含むジヒドロキシ化合物であるが、1,4−ブタンジオール以外のジヒドロキシ化合物を含んでもよい。例えば、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビド等が挙げられる。これらの中でも、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビドを1,4−ブタンジオールと共に含むことが好ましく、ネオペンチルグリコール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、イソソルビドを含むことが特に好ましい。1,4−ブタンジオール以外のジヒドロキシ化合物は単独でも2種類以上の組み合わせて含まれていてもよい。また、原料の全ジヒドロキシ化合物中に含まれる1,4−ブタンジオールの割合としては、特に限定されないが、好ましくは、80モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上であり、更により好ましくは95モル%以上である。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、原料となるカーボネート化合物はジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどが挙げられる。その中で、反応性の観点からジアリールカーボネートを含むことが好ましい。
<原料等の使用割合>
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、カーボネート化合物の使用量は、特に限定されないが、通常ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対するモル比率で、下限が好ましくは0.75、より好ましくは0.80、さらに好ましくは0.84であり、上限は好ましくは1.00、より好ましくは0.98、さらに好ましくは0.97である。カーボネート化合物の使用量が上記上限を超えると得られるポリカーボネートジオールの末端基が水酸基でないものの割合が増加したり、分子量が所定の範囲とならない場合があり、前記下限より低いと所定の分子量まで重合が進行しない場合がある。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法では、ジヒドロキシ化合物とカーボネート化合物とを、エステル交換反応により重縮合することにより製造することができる。
エステル交換触媒としては、一般にエステル交換能があるとされている化合物であれば制限なく用いることができる。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法における、エステル交換反応の反応温度としては、200℃以下が好ましい。その理由としては、ポリカーボネートジオールの色調悪化やアリル末端の副生およびTHFの副生を抑制できるからである。また
、より好ましくは、190℃以下であり、更に好ましくは180℃以下である。一方、反応温度の下限としては、130℃以上であり、好ましくは140℃以上であり、更に好ましくは150℃以上である。反応温度が低くなりすぎると、フェノール・メタノールなどのカーボネート由来の副生物の残存量の増加や所定の分子量まで重合が進行しないといった傾向にある。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、エステル交換反応時の最低反応圧力としては、特に限定されないが、通常は、1.0kPa以下であり、好ましくは0.5kPa以下である。一方、反応圧力の下限としては、0.01kPa以上であり、好ましくは0.02kPa以上であり、更に好ましくは0.03kPa以上である。反応圧力が低くなるにつれて、反応時間が短くなり、得られるポリカーボネートジオール含有組成物の色調の悪化を抑制する傾向にあり、反応圧力が高くなるにつれて、重合速度の安定化や原料の留去の抑制などにより、ポリカーボネートジオールの分子量の制御が容易になる傾向にある。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、エステル交換反応の反応時間としては、特に限定されないが、通常は、12時間以下であり、好ましくは10時間以下であり、更に好ましくは8時間以下である。一方、反応時間の下限としては、0.5時間以上であり、好ましくは1時間以上であり、更に好ましくは1.5時間以上である。反応時間が長くなるにつれて、フェノール・メタノールなどのカーボネート由来の副生物の残存量を低減できる傾向にあり、反応時間が短くなるにつれて、得られるポリカーボネートジオール含有組成物の色調の悪化を抑制する傾向にある。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、エステル交換反応に使用される反応器の形状は特に限定されないが、槽型、管型および塔型などの反応器を使用することができる。また重合反応は、バッチ式または連続式に行うことができるが、本発明では製品の安定性等から連続式で行うことが好ましい。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、エステル交換反応に使用される反応器は撹拌装置を備えるが、撹拌装置を有する撹拌翼の形状は特に限定されないが、好ましくはプロペラ翼、タービン翼、パドル翼、アンカー翼、リボン翼、ログボーン(登録商標)翼などが使用でき、より好ましくは、パドル翼、アンカー翼、ログボーン(登録商標)翼である。
じめとする副生物の留去効率が向上する傾向にあり、低くなるほど、撹拌装置の動力を少なくて済むため、電力コストを抑えられる傾向にある。 ここで、「単位容積当たりの撹拌動力」とは、撹拌翼を備えた反応器内に充填された重合反応液を撹拌するための正味の撹拌動力(P)を、反応器内に充填された重合反応液の容積(V)で除した数値(P/V)のことを意味する。尚、正味の撹拌動力(P)とは、重合反応液が充填された運転状態にあるときの撹拌動力値(P1)から重合反応液が存在しない状態での同一運転条件下での撹拌動力値(P0)を差し引いた数値を意味する。
翼周速度(撹拌翼の先端速度)=π×D×N÷60・・・(a)
(D:翼径(m),N:回転数(rpm))
この数値が高くなるほど、重合によって得られるポリカーボネートジオール含有組成物中の副生THFの含有量が低くなる。また一方で、この数値が低くなるほど、撹拌装置の動力を少なくて済むため、電力コストを抑えられるメリットがある。翼周速度としては、0.3〜10m/sであるが、好ましくは、0.4〜8m/sであり、より好ましくは0.5〜5m/s、特に好ましくは、0.6〜3m/sである。
(A:表面積(m2),V:容積(m3),P:攪拌動力(kW))
kLaが高くなるほど、重合によって得られるポリカーボネートジオール含有組成物中の副生THFの含有量が低くなる。また一方で、kLaが低くなるほど、撹拌装置の動力を少なくて済むため、電力コストを抑えられるメリットがある。kLaとしては、通常1〜100であるが、好ましくは5〜80であり、より好ましくは10〜75であり、更に好ましくは20〜70であり、特に好ましくは30〜60である。なお、後述する実施例におけるkLaの算出には、Aの表面積はVの容積は反応終了時の残液の重合反応液の表面積や容積の値を用い、Pの撹拌動力は重合反応時の撹拌動力の値を用いた。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、反応中の反応物(ポリカーボネートジオールを含む)の80℃における粘度は、好ましくは100〜40000mPa・sであり、より好ましくは、200〜30000mPa・sであり、更に好ましくは400〜20000mPa・sである。粘度が高いほどポリウレタンとした時の引張強度などの物性が向上する傾向にあり、低くなるほどポリウレタンなどの合成に用いる際のハンドリング性に優れる傾向にある。なお、ポリカーボネートジオール含有組成物の粘度は、ポリカーボネートジオール含有組成物を80℃に加熱して溶融した後、E型粘度計(コーン:CPE−52)を用いる事で測定できる。
エステル交換触媒としては、一般にエステル交換能があるとされている化合物であれば制限なく用いることができる。
前述の如く、エステル交換反応の際に触媒を用いた場合、通常得られたポリカーボネートジオール含有組成物には触媒が残存し、残存する触媒により、ポリウレタン化反応の制御が出来なくなる場合がある。この残存する触媒の影響を抑制するために、使用されたエステル交換触媒とほぼ等モルの例えばリン系化合物等を添加し、エステル交換触媒を不活性化することが好ましい。さらには添加後、後述のように加熱処理等により、エステル交換触媒を効率的に不活性化することができる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
<残存モノマー類等>
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法において、得られるポリカーボネートジオール含有組成物中には、残存モノマー類が含まれていてもよい。原料として例えばジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートを使用した場合、ポリカーボネートジオール製造中にフェノール類が副生する。フェノール類は一官能性化合物なので、ポリウレタンを製造する際の阻害因子となる可能性がある上、フェノール類によって形成されたウレタン結合は、その結合力が弱いために、その後の工程等で熱によって解離してしまい、イソシアネートやフェノール類が再生し、不具合を起こす可能性がある。また、フェノール類は刺激性物質でもあるため、ポリカーボネートジオール含有組成物中のフ
ェノール類の残存量は、より少ない方が好ましい。具体的にはポリカーボネートジオール含有組成物に対する重量比として好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは300ppm以下、中でも100ppm以下であることが好ましい。ポリカーボネートジオール含有組成物中のフェノール類を低減するためには、ポリカーボネートジオールの重合反応の圧力を絶対圧力として1kPa以下の高真空としたり、ポリカーボネートジオールの重合後に薄膜蒸留等を行ったりすることが有効である。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法で得られるポリカーボネート含有組成物及び本発明のポリカーボネート含有組成物は、下記一般式(1)で表される構造単位を含むポリカーボネートを含むことを特徴とする。
合体でもよいが、ランダム共重合体のポリカーボネートジオールが低温特性、柔軟性が良好となることより好ましい。
本発明のポリカーボネートジオールの分子鎖末端は主に水酸基である。しかしながら、ジヒドロキシ化合物とカーボネート化合物との反応で得られるポリカーボネートジオールの場合には、不純物として一部分子鎖末端が水酸基ではないものが存在する場合がある。その具体例としては、分子鎖末端がアルキルオキシ基又はアリールオキシ基のものであり、多くはカーボネート化合物由来の構造である。
本発明のポリカーボネートジオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下
「GPC」と略記する場合がある。)により測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量のポリスチレン換算の数平均分子量に対する比は1.5〜3.0が好ましい。下限はより好ましくは1.7、さらに好ましくは1.8である。上限はより好ましくは2.5、さらに好ましくは2.3である。前記比が上記範囲を超える場合、このポリカーボネートジオールを用いて製造したポリウレタンの物性は低温で硬くなる、伸びが低下する等の傾向があり、分子量分布が上記範囲未満のポリカーボネートジオールを製造しようとすると、オリゴマーを除くなどの高度な精製操作が必要になる場合がある。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の色は、ハーゼン色数(JIS K0071−1:1998に準拠)で表した場合の値(以下「APHA値」と表記する。)で60以下であるものであって、50以下が好ましく、より好ましくは30以下、さらに好ましくは20以下である。APHA値が60を越えると、ポリカーボネートジオール含有組成物を原料として得られるポリウレタンの色調が悪化し、商品価値を低下させたり、熱安定性が悪くなったりする。APHA値を60以下にするためには、ポリカーボネートジオール含有組成物の製造時の触媒、添加剤の種類や量の選択、熱履歴、重合中および重合終了後のモノヒドロキシ化合物の濃度や未反応モノマーの濃度を総合的に制御する必要がある。また、重合中および重合終了後の遮光も効果的である。また、ポリカーボネートジオールの分子量の設定やモノマーであるジヒドロキシ化合物種の選定も重要である。特にアルコール性水酸基を有する脂肪族ジヒドロキシ化合物を原料とするポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリウレタンに加工した場合に、柔軟性や耐水性、耐光性等の種々の優れた性能を示すが、芳香族ジヒドロキシ化合物を原料とした場合より熱履歴や触媒による着色が著しくなる傾向にあり、APHA値を60以下にするのは容易ではない。
本発明の製造方法により得られるポリカーボネートジオールを使用したポリウレタンは、耐薬品性、低温特性、耐熱性等に優れるため、人工皮革、合成皮革、水系ポリウレタン、エラストマー、接着剤、弾性繊維、医療用材料、床材、塗料、コーティング剤、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物等の原料等の、通常ポリオールが使用される用途全般において好適に使用することができる。
以下において、各物性値の評価方法は下記の通りである。
[評価方法:ポリカーボネートジオール]
<ポリカーボネートジオールの分子量 及び PHL残存量の分析>
ポリカーボネートジオール含有組成物をCDCl3に溶解し、400MHz 1H−NMR(日本電子株式会社製 AL−400)を測定し、各成分のシグナル位置より、ポリカーボネートジオールの各ユニットと末端フェノキシ基、フェノールを同定し、積分値よ
りフェノール 及び 末端フェノキシ基の含有量 及び ポリカーボネートジオールの分子量を算出した。
<THF残存量の分析>
N−メチルピロリドン500mLにモノクロロベンゼン250mgを添加させた溶液を内部標準液とした。ポリカーボネートジオール含有組成物を0.5gを精秤し、ホールピペットで秤量した上記の内部標準液5mLに溶解した。得られた溶液をガスクロマトグラフィー(GC)にて分析を行った。THFの濃度は予め標準物質として既知のTHFより検量線を作成し、ガスクロマトグラフィー(GC)にて得られた面積比から重量%を算出した。
装置 :Agilent 6850(アジレントテクノロジー製)
カラム:Agilent J&W GCカラム DB-WAX
内径 0.25mm,長さ 60m,膜厚 0.25mm
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
昇温プログラム:150℃→190℃(5分間)190→245℃(40分間)
注入量:1μL
注入口温度: 200℃
検出器温度: 245℃(FID検出器)
(ポリカーボネートジオール含有組成物の製造)
パドル型の撹拌翼を持つ攪拌装置、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、原料として、1,4−ブタンジオール:955.0g、1,10−デカンジオール:405.4g、ジフェニルカーボネート:2639.7g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:6.6mL(濃度:8.4g/L、含まれる酢酸マグネシウム4水和物:55mg)を入れ、窒素ガス置換した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量は2980、残存THF量が0.009wt%、残存PHL量が0.10wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
実施例1において、撹拌装置の撹拌翼をログボーン(登録商標)型の撹拌翼に変更し、撹拌速度150rpm(翼周速度:0.94m/s)で撹拌した以外は全て、実施例1と同様の方法で、ポリカーボネートジオール含有組成物を製造した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量が3000、残存THF量が0.012wt%、残存PHL量が0.11wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
実施例1において、撹拌装置の撹拌翼をアンカー型の撹拌翼に変更し、撹拌速度150rpm(翼周速度:0.94m/s)で撹拌した以外は全て、実施例1と同様の方法で、ポリカーボネートジオール含有組成物を製造した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量が2900、残存THF量が0.013wt%、残存PHL量が0.09wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
パドル型の撹拌翼を持つ攪拌装置、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、原料として、1,4−ブタンジオール:1219.1g、ジフェニルカーボネート:2780.9g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:6.9mL(濃度:8.4g/L、含まれる酢酸マグネシウム4水和物:58mg)を入れ、窒素ガス置換した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量が2940、残存THF量が0.009wt%、残存PHL量が0.10wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
実施例5において、撹拌速度90rpm(翼周速度:0.47m/s)で撹拌した以外は全て、実施例1と同様の方法で、ポリカーボネートジオール含有組成物を製造した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量が2920、残存THF量が0.020wt%、残存PHL量が0.17wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
実施例1において、パドル型の撹拌翼を撹拌速度43rpm(翼周速度:0.23m/s)で撹拌した以外は全て実施例1と同様の方法で、ポリカーボネートジオール含有組成物を製造した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量が2800、残存THF量が0.028wt%、残存PHL量が0.64wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
実施例1において、撹拌装置の撹拌翼のログボーン(登録商標)型の撹拌翼に変更し、撹拌速度43rpm(翼周速度:0.27m/s)で撹拌した以外は全て実施例1と同様
の方法で、ポリカーボネートジオール含有組成物を製造した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量が2940、残存THF量が0.025wt%、残存PHL量が0.44wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
パドル型の撹拌翼を持つ攪拌装置、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、原料として、1,4−ブタンジオール:774.3g、イソソルバイド:837.0g、ジフェニルカーボネート:2388.7g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:7.3mL(濃度:8.4g/L、含まれる酢酸マグネシウム4水和物:61mg)を入れ、窒素ガス置換した。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物は、ポリカーボネートジオールの数平均分子量は660、残存THF量が0.061wt%、残存PHL量が0.20wt%であった。また、フェノキシ末端は検出限界以下だった。結果を表−1に示す。
攪拌機(撹拌翼:パドル、翼周速度:0.79m/s)、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、原料として、1,4−ブタンジオール:1219.1g、ジフェニルカーボネート:2780.9g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:6.9mL(濃度:8.4g/L、含まれる酢酸マグネシウム4水和物:58mg)を入れ、窒素ガス置換した。
実施例4において、翼周速度を0.23m/sに変更した以外は全て実施例4と同様にポリカーボネートジオール含有組成物を製造した。その結果を表−2及び図−1に示す。
Claims (2)
- 前記ポリカーボネートジオールの末端構造の99%以上が水酸基であり、且つ水酸基価
が20〜230mg−KOH/g以下である、請求項1に記載のポリカーボネートジオー
ル含有組成物。
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