JP6687066B2 - センタメンバ - Google Patents

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Description

本発明は、車両の左右方向の中央に配置されてシャシフレームに結合されるセンタメンバに関する。
バス等の車両では、例えば独立懸架式のサスペンションを適用する場合に、左右方向の中央にセンタメンバと呼ばれる構造体を配置し、このセンタメンバに左右のサスペンションアームを支持させる構造が採用される。一般に、センタメンバは、要求される強度および剛性が確保されるように、板金で閉断面構造をもつ箱型に形成される(例えば特許文献1参照)。
実開昭58-060571号公報
しかしながら、前述したような箱型のセンタメンバでは、強度および剛性を確保しやすくはなるものの、その内部を外部から目視することができない。このため、センタメンバの内部の状態を適切に把握しにくいという課題がある。よって、センタメンバの剛性および強度を確保しつつ、そのメンテナンス性を向上させることが望まれている。
本件のセンタメンバは、前述したような課題に鑑み創案されたものであり、強度および剛性を確保しつつ、メンテナンス性を向上させることを目的の一つとする。
(1)ここで開示するセンタメンバは、車両の左右方向の中央に配置されるとともにシャシフレームに結合され、サスペンションのアーム部材を支持するセンタメンバであって、前記シャシフレームの下面に固定される上面部と、前記上面部よりも下方に設けられ、前記上面部に対向する下面部と、前記上面部及び前記下面部の間に立設された前面部と、前記上面部及び前記下面部の間であって前記前面部よりも後方に立設された後面部と、前記前面部または前記下面部から前方へ延設され、前記シャシフレームに固定される前固定部と、前記後面部または前記下面部から後方へ延設され、前記シャシフレームに固定される後固定部と、前記上面部の前端部から前記前固定部まで斜めに延びる縁部を有するとともに前後方向かつ上下方向に沿って立設された前壁部と、前記上面部の後端部から前記後固定部まで斜めに延びる縁部を有するとともに前後方向かつ上下方向に沿って立設された後壁部と、を備え、鋳造により形成されているとともに、前記上面部と前記下面部と前記前面部と前記後面部とが前記左右方向に開放された空間を縁取る枠状に設けられていることを特徴としている。
(2)前記センタメンバが、前記下面部から下方へ突設され、ジャッキアップポイントとなる凸部と、前記凸部の鉛直上方に設けられ、上下方向に延びて前記上面部と前記下面部とを連結するリブ部と、を備えていることが好ましい。
(3)前記リブ部が、上側へいくほど前方または後方に湾曲していることが好ましい。
(4)前記凸部が、前後方向の中央に設けられていることが好ましい。
)前記サスペンションがダブルウィッシュボーン式であるとともに前記アーム部材がロアアームであって、前記センタメンバが、前記下面部から下方へ膨出し、前記ロアアームの軸部が取り付けられる取付部を備えていることが好ましい。
)前記センタメンバは、外表面に防錆剤が塗布されていることが好ましい。
開示のセンタメンバによれば、強度および剛性を確保しつつ、メンテナンス性を向上させることができる。
実施形態としてのセンタメンバが適用された車両の前部の構成を概略的に示す上面図である。 図1のセンタメンバ及びその周辺部材を斜め下方から見た図である。 図1のセンタメンバの側面図である。
図面を参照して、実施形態としてのセンタメンバについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
[1−1.車両]
本実施形態のセンタメンバ10は、図1に示す車両20に適用されている。車両20は、例えばバスであって、梯子状に形成されたシャシフレーム30を備えている。本実施形態では、シャシフレーム30のうち、車両20の前側に配置される部分の構造に着目して説明する。また、以下の説明では、「車両20の左右方向の内側」を単に「内側」といい、「車両20の左右方向の外側」を単に「外側」という。
シャシフレーム30は、前後方向に延びる二つのサイドレール31と、これらのサイドレール31間で左右方向に延びる複数のクロスメンバ32と、左右方向に延びるとともに各サイドレール31よりも外側に突出する複数のアウトリガ33とを備えて構成される。本実施形態では、シャシフレーム30が左右対称な構造である場合を例示する。
各サイドレール31は、前後方向に沿って直線的に延びる直状部31aと、直状部31aよりも後方に設けられ、上面視で外側に開放された略V字をなす屈曲部31bとを有する。二つのサイドレール31は、直状部31aが互いに平行に延びるとともに、屈曲部31bが上面視でX字をなすように配置される。すなわち、二つの直状部31aは互いに左右方向に離隔して配置されるのに対し、二つの屈曲部31bは内側の部分が車両20の左右方向の中心で互いに隣接するように配置される。
複数のクロスメンバ32は、サイドレール31の直状部31a間において、互いに前後方向に離隔して配置される。アウトリガ33は、車両20の前輪21やフロントサスペンション40等が配置される空間を仕切る壁状の部材であって、車両20の床面(図示略)を支持する。各アウトリガ33は、サイドレール31に固定される。以下、サイドレール31の屈曲部31bの前方に設けられたアウトリガ33Aを「前アウトリガ33A」ともいい、サイドレール31の屈曲部31bの後方に設けられたアウトリガ33Bを「後アウトリガ33B」ともいう。
本実施形態のシャシフレーム30には、サイドレール31の屈曲部31bの前端部と後端部との間で前後方向に延びるアッパレール34が含まれている。アッパレール34は、サイドレール31の屈曲部31bにおける剛性を高めるための部材である。アッパレール34は、上面視で各サイドレール31の直状部31aの延長線上に位置し、フロントサスペンション40の上方に配置される。なお、図1では、フロントサスペンション40を見やすくするために、アッパレール34の一部を省略して示している。
フロントサスペンション40は、前輪21からシャシフレーム30に伝達される振動を低減するための装置であって、左右の前輪21とシャシフレーム30との間に設けられる。以下、フロントサスペンション40を単に「サスペンション40」という。サスペンション40としては、独立懸架式のものが適用される。本実施形態のサスペンション40は、いわゆるダブルウィッシュボーン式のものである。すなわち、サスペンション40は、図示しないアッパアームと、アッパアームの下方に配置されたロアアーム(アーム部材)41とを有する。
また、サスペンション40は、前輪21を支持するナックルサポート42と、ナックルサポート42の上端部に取り付けられ、前輪21からナックルサポート42を介して伝達される振動を吸収するエアスプリング43とを有する。アッパアームは、外側の端部がナックルサポート42に取り付けられるとともに、回動軸となる内側の端部(軸部)が図示しないブラケットを介してサイドレールの屈曲部31bに取り付けられる。一方、ロアアーム41は、外側の端部41aがナックルサポート42に取り付けられるとともに、回動軸となる内側の端部(軸部)41bがセンタメンバ10に取り付けられる。なお、エアスプリング43は、図示しないブラケットを介してアッパレール34に取り付けられる。
[1−2.センタメンバ]
センタメンバ10は、車両20の左右方向の中央に配置され、サイドレール31の屈曲部31bに結合される。より具体的には、センタメンバ10は、二つのサイドレール31の屈曲部31bが互いに隣接する部分に下方から固定される。センタメンバ10は、ロアアーム41を支持する機能をもつ。
図2に示すように、本実施形態のセンタメンバ10は、サイドレール31の屈曲部31bの下面に複数のボルト50で固定されているとともに、センタメンバ10の前後に配置されたブラケット61,62にも複数のボルト60で固定されている。ブラケット61,62は、それぞれ前アウトリガ33A及び後アウトリガ33Bに図示しない複数のボルトで固定されている。すなわち、センタメンバ10は、ブラケット61,62をそれぞれ介して、前アウトリガ33A及び後アウトリガ33Bに固定されている。
センタメンバ10は、その全体が鋳造により形成される。また、本実施形態のセンタメンバ10は、その外表面の全体に防錆剤が塗布されている。防錆剤の塗布方法としては、例えば、電着塗装(塗料を含む電解液に塗布物を浸し、電着作用により塗布物の表面に塗布膜を付着させる手法)が適用されうる。
センタメンバ10は、サイドレール31の屈曲部31bの下面に固定される上面部1と、上面部1よりも下方に設けられた下面部2と、上面部1及び下面部2の間に立設された前面部3及び後面部4とを備えている。図3に示すように、上面部1には、複数のボルト孔1hが上下方向に貫設されている。各ボルト孔1hには、センタメンバ10をサイドレール31に固定するためのボルト50(図2参照)が挿通される。
上面部1と下面部2とは、互いに上下方向に離隔して設けられており、下面部2は上面部1に対向する。一方、前面部3と後面部4とは、互いに前後方向に離隔して設けられており、後面部4は前面部3に対向する。なお、後面部4は、前面部3よりも後方に位置する。
上面部1,下面部2,前面部3及び後面部4は、左右方向に開放された空間Sを縁取る枠状に設けられている。すなわち、上面部1と下面部2と前面部3と後面部4とで囲まれる空間Sは、センタメンバ10を左右方向に貫通した孔部であって、センタメンバ10の側面視で(センタメンバ10を左右方向に見て)目視可能とされている。
本実施形態では、上面部1と下面部2と前面部3と後面部4とが、上下方向よりも前後方向に長い略矩形状を縁取る場合を例示する。すなわち、センタメンバ10では、前面部3が上面部1及び下面部2の前端部間に位置し、後面部4が上面部1及び下面部2の後端部間に位置するとともに、上面部1及び下面部2の前後方向の長さが前面部3及び後面部4の上下方向の長さよりも大きく形成されている。
センタメンバ10は、前面部3から前方へ延設された前固定部5と、後面部4から後方へ延設された後固定部6と、下面部2から下方へ突設された凸部7と、空間Sにおいて上下方向に延びるリブ部8とを備えている。さらに本実施形態のセンタメンバ10は、ロアアーム41の軸部41bが取り付けられる取付部11と、操舵用の各種部品が取り付けられる複数のボス部12とを備えている。
前固定部5は、前述したブラケット61を介して前アウトリガ33Aに固定される部位である。本実施形態の前固定部5は、前面部3の上下方向の中心よりもやや下側の部分から前方へ延びる略平板状に形成されている。前固定部5には、複数のボルト孔5hが上下方向に貫設されている。一方、後固定部6は、前述したブラケット62を介して後アウトリガ33Bに固定される部位である。本実施形態の後固定部6は、後面部4の上下方向の中心よりもやや下側の部分から後方へ延びる略平板状に形成されている。後固定部6には、複数のボルト孔6hが上下方向に貫設されている。前固定部5及び後固定部6の各ボルト孔5h,6hには、センタメンバ10をブラケット61,62に固定するためのボルト60(図2参照)が挿通される。なお、本実施形態では、前固定部5及び後固定部6の高さ位置(上下方向の位置)が互いに等しい場合を例示する。
凸部7は、車両20のジャッキアップポイントとなる部位である。本実施形態では、略直方体形状の中実な凸部7を例示する。凸部7は、センタメンバ10の前後方向の中央に設けられている。より具体的には、凸部7は、センタメンバ10の前端部と後端部との中間点Mに対し、前後方向において重なって配置されている。
リブ部8は、上面部1及び下面部2を互いに連結する補強用の部位であって、車両20のジャッキアップ時に凸部7に作用する突き上げ力(鉛直上方に向く力)をシャシフレーム30へと伝達する機能をもつ。リブ部8は、凸部7の鉛直上方に設けられ、空間Sを前後に並ぶ前空間S1と後空間S2とに仕切っている。本実施形態のリブ部8は、空間Sの前後方向の略中央に配置されている。すなわち、前空間S1と後空間S2とは、互いに略等しい大きさとされている。後空間S2には、左右方向に延びるとともにステアリング操作に応じて左右方向に揺動するリレーロッド22が配置される。
本実施形態のリブ部8は、下面部2から鉛直上方へ延びた後、斜め後方へ延びて前方に凸となるように緩やかに湾曲している。言い換えると、リブ部8は、下部が鉛直方向に沿って延びているのに対し、上部が上側へいくほど後方へ湾曲(傾斜)している。したがって、前空間S1は下部よりも上部が拡大されており、後空間S2は上部よりも下部が拡大されている。また、リブ部8は、その上端部および下端部の厚みが中間部の厚みよりも大きくされている。
取付部11は、下面部2から下方へ膨出した部位である。本実施形態では、二つの取付部11が互いに前後方向に離隔して設けられている。より具体的には、取付部11は、下面部2の前端部に対応する位置(下面部2と前面部3との結合箇所)と、下面部2の後端部に対応する位置(下面部2と後面部4との結合箇所)とのそれぞれに設けられている。二つの取付部11は、凸部7までの前後方向の距離が互いに略等しくされている。言い換えると、凸部7は、前後方向において二つの取付部11の略中間に位置する。各取付部11には、左右方向に延びるボルト孔11hが貫設されている。ボルト孔11hには、センタメンバ10の左右に配置される各ロアアーム41の軸部41bを取り付けるための図示しない通しボルトが挿通される。
ボス部12は、ステアリング操作に応じてリレーロッド22を揺動させる図示しないベルクランクと、リレーロッド22を支持するアイドラアーム23とが取り付けられる部位である。ベルクランク及びアイドラアーム23は、いずれも操舵用の部品であって、センタメンバ10の左右に配置される。本実施形態では、ベルクランクがセンタメンバ10の右方に配置され、アイドラアーム23がセンタメンバ10の左方に配置される場合を例示する。
本実施形態のボス部12は、上面部1における二箇所と、下面部2における二箇所との合計四箇所に設けられている。より具体的には、ボス部12は、上面部1における前面部3とリブ部8との略中間位置およびリブ部8よりもやや後方の位置の二箇所と、下面部2における前面部3とリブ部8との略中間位置およびリブ部8の接続位置の二箇所とに設けられている。各ボス部12には、左右方向に延びるボルト孔12hが貫設されている。ボルト孔12hには、アイドラアーム23が固定された板部材24とベルクランクが固定された板部材(図示略)とをセンタメンバ10に固定するための図示しない通しボルトが挿通される。
本実施形態のセンタメンバ10は、補強用の構成として、前後方向および上下方向に沿って立設された前壁部13及び後壁部14と、前後方向に沿って延設された前ビード部15及び後ビード部16とを備えている。前壁部13は、前面部3と前固定部5とがなす角部に設けられており、上面部1の前端部から前固定部5まで斜めに延びる縁部13aを有し、側面視で略三角形状である。一方、後壁部14は、後面部4と後固定部6とがなす角部に設けられており、上面部1の後端部から後固定部6まで斜めに延びる縁部14aを有し、側面視で略三角形状である。
前ビード部15は、前固定部5から下方へ突出するリブ状に形成され、前側の取付部11の下端部と前固定部5とを繋ぐように延在する。一方、後ビード部16は、後固定部6から下方へ突出するリブ状に形成され、後側の取付部11の下端部と後固定部6とを繋ぐように延在する。
[2.作用、効果]
(1)センタメンバ10は鋳造により形成されるため、板金で形成される従来のものと比べて、強度および剛性を向上させることができる。すなわち、鋳物のセンタメンバ10によれば、閉断面構造をもつ箱型に形成されなくても、要求される強度および剛性を確保することができる。
また、上面部1,下面部2,前面部3及び後面部4が左右方向に開放された空間Sを縁取る枠状に設けられることで、センタメンバ10の左右から空間S(センタメンバ10の内部)が目視可能となるため、メンテナンス性(点検性,整備性)を向上させることができる。よって、センタメンバ10によれば、強度および剛性を確保しつつ、メンテナンス性を向上させることができる。
また、センタメンバ10の空間Sは左右方向に開放されているため、たとえ雨水や泥水等の液体が路面から飛散したとしても、この液体がセンタメンバ10内に溜まることを防止できる。よって、センタメンバ10の保護に寄与することができる。さらに、空間Sが左右方向に開放されていることで、前述したリレーロッド22のような左右方向に延びる部材をセンタメンバ10と干渉させずに配置しやすくなる。よって、センタメンバ10の周辺部材のレイアウト性を高めることができる。
また、センタメンバ10を鋳造により形成することで、板金で形成する場合と比べて、形状設計の自由度を高めることができる。これにより、例えば、リブ部8を所定の方向に湾曲した形状とすることや、リブ部8の厚みをその上端部および下端部において大きくすること等が容易となる。また、センタメンバ10が鋳造品であれば、車両20の重心より低い位置でその重量が大きくなりやすいことから、センタメンバ10をカウンタウェイトとして利用することができる。よって、車両20の転角の確保に寄与することができる。
(2)ジャッキアップポイントとなる凸部7の鉛直上方に、上下方向に延びて上面部1と下面部2とを連結するリブ部8が設けられるため、凸部7に作用する突き上げ力を、リブ部8を通じてシャシフレーム30(本実施形態では、サイドレール31の屈曲部31b)へと円滑に伝達することができる。よって、車両20のジャッキアップを安定化することができる。また、このようにリブ部8を設ければ、センタメンバ10の強度および剛性が更に高まることから、車両20のジャッキアップ時だけでなく、走行時や衝突時に求められる強度および剛性をも確保しやすくすることができる。
(3)リブ部8が上側へいくほど後方に湾曲しているため、後空間S2の大きさを確保しつつ、上面部1のうちの前空間S1を区画する部分の大きさを広げることができる。これにより、後空間S2にリレーロッド22といった部材を配置しやすくしながら、上面部1の前側の部分にボルト孔1hやボルト50の座面を設けやすくすることができる。言い換えると、リレーロッド22といった部材とセンタメンバ10との干渉を防止しやすくしながら、上面部1をシャシフレーム30に固定しやすくすることができる。
(4)凸部7がセンタメンバ10の前後方向の中央に設けられているため、凸部7がセンタメンバ10の前方または後方に偏って設けられる場合と比べて、凸部7に作用する突き上げ力を、前後方向においてバランスよくシャシフレーム30へと伝達することができる。よって、車両20のジャッキアップをより安定化することができる。
(5)センタメンバ10には、前面部3から前方に延設されてシャシフレーム30(本実施形態では前アウトリガ33A)に固定される前固定部5と、上面部1の前端部から前固定部5まで斜めに延びる縁部13aを有する前壁部13とが設けられている。このように、シャシフレーム30に固定される上面部1及び前固定部5を繋ぐように前壁部13を立設することで、センタメンバ10を効率よく補強することができる。センタメンバ10の後側についても同様に、シャシフレーム30に固定される上面部1及び後固定部6を繋ぐように後壁部14を立設することで、センタメンバ10を効率よく補強することができる。
(6)センタメンバ10には、下面部2から下方へ膨出した取付部11が設けられるため、ダブルウィッシュボーン式のサスペンション40に備えられるロアアーム41の軸部41bを取り付けやすくすることができる。また、下面部2及び前面部3の結合箇所と、下面部2及び後面部4の結合箇所とのそれぞれに取付部11を設けることで、センタメンバ10に対するロアアーム41の取付強度および取付剛性を確保しやすくすることができる。
(7)センタメンバ10の外表面には防錆剤が塗布されているため、センタメンバ10の腐食を抑制することができる。なお、センタメンバ10は、前述したとおり上面部1と下面部2と前面部3と後面部4とが左右方向に開放された空間Sを縁取る枠状に設けられているため、仮に防錆剤が電着塗装により塗布される場合であっても、電解液への浸漬時に空気を抜くための孔部等が不要である。
(8)センタメンバ10には、二つの取付部11の各下端部と前固定部5及び後固定部6とをそれぞれ繋ぐように延在する前ビード部15及び後ビード部16が設けられている。このように、シャシフレーム30に固定される前固定部5及び後固定部6と、ロアアーム41の軸部41bが取り付けられる取付部11とを繋ぐように前ビード部15及び後ビード部16を設けることで、センタメンバ10を効率よく補強することができる。
(9)センタメンバ10は、上面部1がシャシフレーム30(本実施形態ではサイドレール31の屈曲部31b)にボルト50で締結されるとともに、前固定部5及び後固定部6がそれぞれブラケット61,62にボルト60で締結される。このように、シャシフレーム30に対してセンタメンバ10をボルト50,60で結合することにより、例えば溶接する場合と比べて、取り外し性を高めることができる。よって、センタメンバ10の交換作業を容易にすることができる。
[3.変形例]
前述したセンタメンバ10の構成は一例である。センタメンバ10は、少なくとも、鋳造により形成されて、上面部1と下面部2と前面部3と後面部4とが左右方向に開放された空間Sを縁取る枠状に設けられていればよい。なお、センタメンバ10に求められる強度および剛性は、車両20の種類や想定される使用環境等に応じて異なるため、前述した補強用の構成(前壁部13や後壁部14等)は省略されうる。また、前述したベルクランク及びアイドラアーム23をセンタメンバ10以外の部材に取り付けるように構成して、センタメンバ10から取付部11を省略してもよい。さらに、例えば凸部7及びリブ部8を省略して、センタメンバ10の構成を簡素化してもよい。
上面部1と下面部2と前面部3と後面部4とが縁取る形状は、前述したものに限定されない。また、リブ部8は、下面部2から鉛直上方へ延びた後、前述した構成とは反対に、斜め前方へ延びて後方に凸となるように緩やかに湾曲していてもよい。言い換えると、リブ部8は、上側にいくほど前方に湾曲していてもよい。この場合、前述した構成とは反対に、前空間S1にリレーロッド22といった部材を配置しやすくできるとともに、上面部1の後側の部分にボルト孔1hやボルト50の座面を設けやすくすることができる。なお、リブ部8は、その全体が鉛直方向に沿って直線的に延びていてもよい。この場合、凸部7に作用する突き上げ力をより円滑にリブ部8を通じてシャシフレーム30へと伝達できるため、車両20のジャッキアップをより安定化しうる。
前述した凸部7の形状および配置は一例である。凸部7は、例えば、円柱状に形成されてもよいし、センタメンバ10の前後方向の中央からずれた位置に(前述した中間点Mと重ならない位置に)配置されてもよい。また、前固定部5及び後固定部6は、下面部2からそれぞれ前方および後方へ延設されてもよい。すなわち、前固定部5及び後固定部6は、下面部2と高さ位置が等しく設けられてもよい。この場合も、前述した実施形態と同様に前壁部13及び後壁部14を立設することで、センタメンバ10を効率よく補強できる。
前述したシャシフレーム30及びサスペンション40の各構成は一例である。シャシフレーム30には、補強用のガセット(図示略)が適宜の箇所に追加されてもよい。また、シャシフレーム30の構造によっては、センタメンバ10の前固定部5及び後固定部6が、ブラケット61,62をそれぞれ介さずに、直接的にアウトリガ33等の部材に固定されてもよい。
1 上面部
2 下面部
3 前面部
4 後面部
5 前固定部
6 後固定部
7 凸部
8 リブ部
10 センタメンバ
11 取付部
13 前壁部
13a 縁部
14 後壁部
14a 縁部
20 車両
30 シャシフレーム
40 サスペンション
41 ロアアーム(アーム部材)
41b 内側の端部(軸部)
S 空間

Claims (6)

  1. 車両の左右方向の中央に配置されるとともにシャシフレームに結合され、サスペンションのアーム部材を支持するセンタメンバであって、
    前記シャシフレームの下面に固定される上面部と、
    前記上面部よりも下方に設けられ、前記上面部に対向する下面部と、
    前記上面部及び前記下面部の間に立設された前面部と、
    前記上面部及び前記下面部の間であって前記前面部よりも後方に立設された後面部と、
    前記前面部または前記下面部から前方へ延設され、前記シャシフレームに固定される前固定部と、
    前記後面部または前記下面部から後方へ延設され、前記シャシフレームに固定される後固定部と、
    前記上面部の前端部から前記前固定部まで斜めに延びる縁部を有するとともに前後方向かつ上下方向に沿って立設された前壁部と、
    前記上面部の後端部から前記後固定部まで斜めに延びる縁部を有するとともに前後方向かつ上下方向に沿って立設された後壁部と、を備え、
    鋳造により形成されているとともに、前記上面部と前記下面部と前記前面部と前記後面部とが前記左右方向に開放された空間を縁取る枠状に設けられている
    ことを特徴とする、センタメンバ。
  2. 前記下面部から下方へ突設され、ジャッキアップポイントとなる凸部と、
    前記凸部の鉛直上方に設けられ、上下方向に延びて前記上面部と前記下面部とを連結するリブ部と、を備えている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のセンタメンバ。
  3. 前記リブ部が、上側へいくほど前方または後方に湾曲している
    ことを特徴とする、請求項2に記載のセンタメンバ。
  4. 前記凸部が、前後方向の中央に設けられている
    ことを特徴とする、請求項2又は3に記載のセンタメンバ
  5. 前記サスペンションがダブルウィッシュボーン式であるとともに前記アーム部材がロアアームであって、
    前記下面部から下方へ膨出し、前記ロアアームの軸部が取り付けられる取付部を備えている
    ことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のセンタメンバ。
  6. 外表面に防錆剤が塗布された
    ことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のセンタメンバ。
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