JP6685249B2 - 遠心送風機 - Google Patents

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Description

本発明は、二層流式の車両用空調装置のための遠心送風機に関する。
車両用空調装置の分野において、二層流式の車両用空調装置が知られている。この形式の空調装置は、互いに分離された2つの送風路すなわち第1送風路及び第2送風路と、これらの2つの送風路に空気を流す単一の遠心送風機とを備えている。第1送風路は主にデフロスタ吹出口及びベント吹出口に調和空気を供給し、第2送風路は主にフット吹出口に調和空気を供給する役割を果たす。
二層流式の遠心送風機は、羽根車を収容するスクロールハウジングと、スクロールハウジングの吸込口及び羽根車の翼列の径方向内側の空間に挿入された分離筒を有している(例えば特許文献1を参照)。羽根車の翼列の径方向外側のスクロールハウジングの空間は仕切板(仕切壁)により上下に分割され、これにより第1送風路に連通する第1空気通路及び第2送風路に連通する第2空気通路が形成されている。分離筒は、当該分離筒の外側の第1通路を流れる第1空気流が翼列の上半部に導入された後に第1空気通路に流入し、分離筒の内側の第2通路を流れる第2空気流が翼列の下半部に導入された後に第2空気通路に流入するように設けられている。
車両用空調装置の設置スペースは限られているので、特に遠心送風機のスクロールハウジングの径方向のサイズを小さくしたいという要望がある。特許文献2には、巻き角の増加に伴い、スクロールハウジングの径方向サイズ及び軸方向サイズをともに増加させてゆく、いわゆる3次元拡がりのスクロール構造(3Dスクロール構造)を有する遠心送風機が記載されている。但し、特許文献2記載の遠心送風機は、二層流式のものではない。すなわち、上記特許文献1、2には、二層流式の遠心送風機のスクロールハウジングの径方向のサイズを小さくするための構成は開示されていない。
特開2004−132342号公報 特開平5−195995号公報
本発明は、二層流式の遠心送風機のスクロールハウジングの径方向のサイズを、性能を犠牲にすることなく小さくすることを目的としている。
本発明の一実施形態によれば、車両用の片吸込型の遠心送風機であって、モータと、周方向に並んだ翼列を形成する複数の翼を有し、モータによって回転軸線周りに回転駆動されて、軸方向の一端側から前記翼列の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す羽根車と、羽根車を収容する内部空間と、軸方向の一端側に開口する吸込口と、周方向に開口する吐出口と、を有するスクロールハウジングと、スクロールハウジングの内部空間のうちのスクロールハウジングの内周面と羽根車の外周面との間の領域、並びに吐出口の内部空間を、軸方向に分割して第1空気通路及び第2空気通路を形成する仕切壁と、吸込口の半径方向内側及び羽根車の前記翼列の半径方向内側を通って軸方向に延びる分離筒であって、吸込口からスクロールハウジング内に吸入される空気の流れを、分離筒の外側を通る第1空気流と、分離筒の内側を通る第2空気流とに分割するように設けられ、かつ、第1空気流を半径方向外向きに転向して第1空気通路に案内するとともに、第2空気流を半径方向外向きに転向して第2空気通路に案内する出口側端部を有している、分離筒と、を備えた遠心送風機が提供される。
この遠心送風機において、スクロールハウジングの舌部の角度位置から羽根車の回転方向に沿って測定した角度を巻き角と呼ぶこととした場合、各巻き角に対応する角度位置における前記スクロールハウジングの子午断面で見たときに、下記の関係が成立する。
− 巻き角の増加に伴い、第1空気通路の断面積及び第2空気通路の断面積が増加すること、
− 巻き角の増加に伴い、第1空気通路の最大半径方向長さ及び第2空気通路の最大半径方向長さが増加すること、
− 巻き角の増加に伴い、第1空気通路の軸方向長さが増加すること、
− 巻き角に関わらず、仕切壁の内周端縁の軸方向位置が同じであること。
上記本発明の実施形態によれば、二層流式の遠心送風機のスクロールハウジングの半径方向のサイズを、性能を犠牲にすることなく小さくすることができる。
本発明の一実施形態に係る遠心送風機の子午断面を含む縦断面図である。 図1におけるII−II線に沿った遠心送風機の概略横断面図である。 遠心送風機の一実施形態において、図2におけるA−A線、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線に沿った遠心送風機の概略縦断面図である。 スクロールハウジングの構造を示す分解斜視図である。 スクロールハウジングの詳細な構造を示す縦断面図である。 遠心送風機の他の実施形態において、図2におけるA−A線、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線沿った遠心送風機の概略縦断面図である。 上記遠心送風機を含む車両用空調装置の、上記遠心送風機の下流側の構成の一例を示す概略図である。
以下に添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、遠心送風機1は、片吸込型の遠心送風機である。遠心送風機1は、羽根車2を有する。羽根車2は、その外周部分に、周方向に並んだ翼列3Aを形成する複数の翼3を有している。羽根車2は、モータ13により回転軸線Ax周りに回転駆動され、軸方向上側(軸方向一端側)から羽根車2の翼列の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す。
なお、本明細書において、説明の便宜上、回転軸線Axの方向を軸方向または上下方向と呼び、図1の上側及び下側をそれぞれ「軸方向上側」及び「軸方向下側」と呼ぶ。しかしながら、このことによって、空調装置が実際に車両に組み込まれた場合に回転軸線Axの方向が鉛直方向に一致するものと限定されるわけではない。また、本明細書においては、特別な注記が無い限り、回転軸線Ax上の任意の点を中心として回転軸線Axと直交する平面上に描かれた円の半径の方向を半径方向と呼び、当該円の円周方向を周方向または円周方向と呼ぶ。さらに、図2に記載する「Fr」は車両前方を、「Rr」は車両後方を、「R」は車両右方を、そして「L」は車両左方を便宜的に示したものである。しかしながら、このことによって、遠心送風機の吐出口170から吹き出される空気が車両左右方向の右方に向けられたものと限定されるわけではない。
羽根車2は、当該羽根車2と一体成形された内側偏向部材9を含む。内側偏向部材9は、コーン部と呼ばれることもある。この内側偏向部材9は、幾何学的な意味における回転体であり、側周部10と、円板形の中央部11とを有している。中央部11において、モータ13の回転軸12が羽根車2に連結される。この例では、側周部10は、当該側周部10の外周面の子午断面における輪郭線が、中央部11に近づくに従って急勾配となるように湾曲している。図示しない他の例では、側周部10は、当該側周部10の外周面の子午断面における輪郭線が、中央部11から翼列3Aに向けて湾曲しない(断面が直線状である)場合もある。
羽根車2は、スクロールハウジング17の内部空間に収容される。スクロールハウジング17は、軸方向上側に開口する吸込口22と、吐出口170(図2を参照)とを有している。スクロールハウジング17を軸方向から見た場合、吐出口170はスクロールハウジング17の外周面の概ね接線方向に延びている。吐出口170は図1では見えない。
スクロールハウジング17は、当該スクロールハウジング17の外周壁17Aから半径方向内側に向けて延びる仕切壁20を有している。この仕切壁20は、スクロールハウジング17の内部空間のうちのスクロールハウジング17の内周面と羽根車2の外周面との間の領域を軸方向に(上下に)分割して、スクロールハウジング17の外周壁17Aに沿って周方向に延びる上側の第1空気通路(上側スクロール)18及び下側の第2空気通路(下側スクロール)19を形成する。
スクロールハウジング17内には、吸込口22を介して、分離筒14が挿入されている。分離筒14の上部24の断面は概ね矩形である。分離筒14の中央部15から下部(出口側端部)16の断面は円形または概ね円形である。分離筒14の断面形状は、上部24から中央部15に近づくに従って、矩形から円形に滑らかに推移する。分離筒14の下部16は、下端に近づくに従って拡径するフレア形状を有している。
分離筒14は、吸込口22の半径方向内側の空間を通り、羽根車2の翼列3Aの半径方向内側の空間4まで軸方向に延びている。分離筒14の上端開口は、スクロールハウジング17の外側(吸込口22よりも軸方向上側)に位置している。分離筒14の下端は、円形であり、羽根車2の翼列3Aの半径方向内側の空間4内に位置している。
分離筒14は、スクロールハウジング17内に吸入される空気の流れを、分離筒14の外側の第1通路14Aを通る第1空気流と、分離筒14の内側の第2通路14Bを通る第2空気流とに分割する。第1空気流は、スクロールハウジング17の吸込口22のうちの分離筒14の外周面より外側のリング状領域を通り、羽根車2の翼列の上半部5(吸込口22に近い部分)に流入する。第2空気流は、分離筒14の上端から分離筒14の内側に入り、羽根車2の翼列の下半部6(吸込口22から遠い部分)に流入する。従って、スクロールハウジング17の吸込口22のうちの分離筒14の外周面より外側のリング状領域がスクロールハウジング17の第1吸入口、分離筒14の上端開口がスクロールハウジング17の第2吸入口、と見なすこともできる。
空調装置の空気取入部は、ハウジング21を有している。このハウジング21は、スクロールハウジング17と区別するために、「空気取入ハウジング」と呼ぶこととする。スクロールハウジング17と空気取入ハウジング21とは、一体成形されていてもよいし、別々に作製された後にネジ止め、接着、嵌め込み等の手法により連結されてもよい。スクロールハウジング17及び空気取入ハウジング21は空調装置ケーシングの一部を成す。
空気取入ハウジング21は、第1開口25、第2開口26、第3開口27及び第4開口28を有している。第1開口25及び第3開口27を介して、空気取入ハウジング21の内部空間23に、車室内空間29(詳細は図示せず)から、内気(車室内空気)を導入することができる。また、第2開口26及び第4開口28を介して、空気取入ハウジング21の内部空間23に、車両に備えられた外気導入路の出口30(詳細は図示せず)から、外気(車両外部から取り入れた空気)を導入することができる。
ドア31を回転軸31A周りに回転させることにより、第1開口25から空気取入ハウジング21内への空気(内気)の流入を許容または遮断することができる。ドア32を回転軸32A周りに回転させることにより、第2開口26から空気取入ハウジング21内への空気(外気)の流入を許容または遮断することができる。切換ドア33を回転軸33A周りに回転させて位置を切り替えることにより、第3開口27及び第4開口28のうちのいずれか一方を介して空気取入ハウジング21内へ空気(内気または外気)を流入させることができる。
第1開口25及び/又は第2開口26から空気取入ハウジング21内に導入された空気のほぼ全てが第1通路14Aを通るように、かつ、第3開口27及び/又は第4開口28から空気取入ハウジング21に導入された空気のほぼ全てが第2通路14Bを通るように、空気取入ハウジング21及び分離筒14が形成されている。
第1開口25、第2開口26、第3開口27及び第4開口28が配置される領域と分離筒14の上端との間において、空気取入ハウジング21内には、空気中のダスト、パーティクル等の汚染物質を除去するためのフィルタ35が設けられている。フィルタ35は、好ましくは単一のフィルタエレメントからなる。
図1には明確に示されていないが、分離筒14の上端部は、図1の紙面鉛直方向に拡げられており、前述したように平面視で概ね矩形である。この矩形の2つの短辺に該当する部分がこれらと対面する空気取入ハウジング21の壁体に連結されている。
次に、上述した遠心送風機を備えた車両用空調装置の動作について簡単に説明する。
車両用空調装置の第1の動作モードでは、第2開口26及び第4開口28が開かれ、第1開口25及び第3開口27が閉じられる。この状態は図示されていない。この場合、第2開口26から導入された外気は、分離筒14の外側の第1通路14Aを通り、羽根車2の翼列3Aの上半部5に流入する第1空気流を形成する。また、第4開口28から導入された外気は、分離筒14の内側の第2通路14Bを通り、羽根車2の翼列の下半部6に流入する第2空気流を形成する。第1の動作モードは、外気モードと呼ばれることもある。
第2の動作モードでは、第2開口26及び第3開口27が開かれ、第1開口25及び第4開口28が閉じられる。この状態は図1及び図2に示されている。この場合、第2開口26から導入された外気AEは、分離筒14の外側の第1通路14Aを通り、羽根車2の翼列3Aの上半部5に流入する第1空気流を形成する。また、第3開口27から導入された内気ARは、分離筒14の内側の第2通路14Bを通り、羽根車2の翼列3Aの下半部6に流入する第2空気流を形成する。第2の動作モードは、内外気二層流モードと呼ばれることもある。
第3の動作モードでは、第1開口25及び第3開口27が開かれ、第2開口26及び第4開口28が閉じられる。この状態は図示されていない。この場合、第1開口25から導入された内気は、分離筒14の外側の第1通路14Aを通り、羽根車2の翼列3Aの上半部5に流入する第1空気流を形成する。また、第3開口27から導入された内気は、分離筒14の内側の第2通路14Bを通り、羽根車2の翼列3Aの下半部6に流入する第2空気流を形成する。第3の動作モードは、内気モードと呼ばれることもある。
第2の動作モード(内外気二層流モード)は、例えば、バイレベルモードでの運転を行うときに用いられる。このときには、所謂頭寒足熱の快適な環境を乗員に提供すべく、比較的低温の外気AEが車室のベント吹出口(図示せず)から乗客の上半身に向けて吹き出され、比較的高温の内気ARが車室のフット吹出口(図示せず)から乗客の足元に向けて吹き出される(この点については、図7を参照して後述する)。第2の動作モード(内外気二層流モード)は、特に冬季または比較的気温が低い時期に、車室内が冷えている状態からフロントウインドウの曇りを防止しつつ速やかに車室内を暖める暖房運転を行うときにも用いられる。
次に、スクロールハウジング17の構成について、図1〜図5を参照してより詳細に説明する。
図2に示すように、スクロールハウジング17は舌部17tを有する。図2において、羽根車2(図面の簡略化のため、図2には記載されていない。)の回転軸線Axと舌部17tを結んだ直線を基準直線と呼び、この基準直線の角度位置を0(ゼロ)度として、羽根車2の回転方向(図2における時計回り方向)に測定した角度(θ)を巻き角と呼ぶ。
図3の(A),(B),(C),(D),(E)は、図2におけるA−A線、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線に沿った遠心送風機の概略縦断面図(子午断面図)で、スクロールハウジング17、これに隣接する羽根車2、及び分離筒14を一緒に示している。図3(A)は舌部17の近傍であり巻き角θは最も小さく、巻き角θは(B),(C),(D),(E)の順に大きくなる。
図3より明らかなように、巻き角θの増加に伴い、第1空気通路18の断面積及び第2空気通路19の断面積が大きくなっている。また、巻き角θの増加に伴い、第1空気通路18の最大半径方向長さ及び第2空気通路19の最大半径方向長さが増加している。また、巻き角θの増加に伴い、第1空気通路18の軸方向長さ(羽根車の回転軸線Axの方向に測定した長さ)が増加し、第2空気通路19の軸方向長さも増加している。
なお、巻き角θに関わらず、仕切壁20の内周端縁20E(1711)の軸方向位置(回転軸線Axの方向に関する位置)が一定(同じ)である。この内周端縁20E(1711)の軸方向位置は、分離筒14の外側を流れてきた空気が第1空気通路18に導かれ、かつ、分離筒14の内側を流れてきた空気が第2空気通路19に導かれるように、分離筒14の下端との関係で決定されているため、巻き角θの増加に伴い変化されることはない。
好ましくは、巻き角θに関わらず、仕切壁20の内周端縁20E(1711)の半径方向位置(回転軸線Axからの距離)も一定(同じ)である。
上述したように、巻き角θの増加に伴い、一般的なスクロールハウジングのように第1空気通路18の最大半径方向長さ及び第2空気通路19の最大半径方向長さを増加させるだけでなく、第1空気通路18の軸方向長さ及び第2空気通路19の軸方向長さをも増加させることにより、巻き角θの増加に伴う第1空気通路18及び第2空気通路19の断面積の所望の増加率(これはスクロールの性能を決定する要因の一つである)を、第1空気通路18及び第2空気通路19の半径方向長さの増大を抑制しつつ、実現することができる。
ここで図5を参照して、上述した用語の定義について説明する。
− 第1空気通路18(第2空気通路19)の断面積とは、第1空気通路18(第2空気通路19)のうちの、仕切壁20の先端1711(20E)を通って軸方向(羽根車の回転軸線Axの方向)に延びる線Ltよりも半径方向外側の領域の面積を意味する。
− 第1空気通路18(第2空気通路19)の最大半径方向長さとは、線Ltからスクロールハウジング17の外周壁17Aの内面までの半径方向長さ18R,19Rの最大値を意味する。
− 第1空気通路18(第2空気通路19)の軸方向長さとは、上記定義による第1空気通路18(第2空気通路19)の断面積を上記定義による第1空気通路18(第2空気通路19)の最大半径方向長さで除した値を意味する。
ところで、周知の通り、二層流式の車両用空調装置は、図7に示すように、スクロールハウジング17の第1空気通路18及び第2空気通路19の下流側でこれらにそれぞれ連なる第1送風路112A及び第2送風路112Bを有する。第1送風路112Aを流れる空気は主にデフロスタ吹出口132及びベント吹出口134から車室内に吹き出され、第2送風路を流れる空気は主にフット吹出口136から車室内に吹き出される。なお、符号132D,134D,136Dは、デフロスタ吹出口132、ベント吹出口134及びフット吹出口136に設けられたドアである。
第1送風路112A及び第2送風路112Bには、冷却用熱交換器126(「エバポレータ」とも呼ばれる)と、加熱用熱交換器128(「ヒータコア」とも呼ばれる)とが介設されている。第1送風路112A及び第2送風路112Bを流れる空気の全ては冷却用熱交換器126を通過する。冷却用熱交換器126と加熱用熱交換器128との間の第1送風路及び第2送風路にはそれぞれ第1温調ドア130A及び第2温調ドア130Bが設けられる。各送風路112A,112Bにおいて、温調ドア130A,130Bの角度位置φA、φBに応じて、加熱用熱交換器128を通過する空気の流量と、加熱用熱交換器を迂回(バイパス)する空気の流量(バイパス路129A,129Bを通る空気の流量)の比率が決定される。
車両用空調装置が前述したバイレベルモード(ベント吹出口134から比較的冷たい空気を吹き出し、フット吹出口136から比較的暖かい空気を吹き出す運転モード)で運転されているとき、図7に示すように第1送風路112Aにおいては空気の比較的多くの部分が加熱用熱交換器128を迂回し、第2送風路112Bにおいては空気の比較的多くの部分が加熱用熱交換器128を通過するように、第1温調ドア130A及び第2温調ドア130Bが調整される。このとき、第2送風路112Bにおける通気抵抗は、加熱用熱交換器128の通気抵抗の差分だけ、第1送風路112Aにおける通気抵抗よりも大きくなる。このため、バイレベルモードでは、足元の風量が不足しがちになる傾向にあり、この傾向は、制御目標温度と実際温度との差が大きく第2送風路内112Bの空気の多くが加熱用熱交換器を流れるときに顕著となる。(なお、車両用空調装置においては、運転モードに関わらず、第2送風路112Bにおける加熱用熱交換器128の迂回比率が、第1送風路112Aにおける加熱用熱交換器128の迂回比率より高くなることはない。)
遠心送風機の技術分野において良く知られているように、巻き角θの増加に伴うスクロールの断面積の増加率(3Dスクロールではない一般的なスクロールでは「広がり角」というパラメータで表現されることが多い)は遠心送風機の性能に大きな影響を及ぼす。上記増加率が大きい場合には低圧力大流量、小さい場合には高圧力小流量となる傾向がある。バイレベルモードにおける上記問題を解消または緩和するために、主にフット吹出口136に向けて空気を送り出す第2空気通路19において、巻き角の増加に伴うスクロールの断面積の増加率を低く抑えることが考えられる。
この場合、巻き角θの増加に伴う第2空気通路19の軸方向長さの増加率を、前記巻き角θの増加に伴う第1空気通路18の軸方向長さの増加率よりも小さくすることができる。
あるいは、第2空気通路19の軸方向長さは巻き角θに関わらず一定としてもよい。つまり、巻き角θの増加に伴い第2空気通路19の最大半径方向長さを増加させることのみにより、第2空気通路19の断面積を巻き角θの増加に伴い増加するようにしてもよい。
再度用語の定義について確認する。第1空気通路18(第2空気通路19)の軸方向長さとは、上記定義による第1空気通路18(第2空気通路19)の断面積を上記定義により第1空気通路18(第2空気通路19)の最大半径方向長さで除した値を意味する。この定義の下で、巻き角θの増加に伴い第1空気通路18(第2空気通路19)の軸方向長さを増加させることを可能とするいくつかの第1空気通路18(第2空気通路19)の構成が考えられる。
前述した理由により、巻き角θの増加に伴い仕切壁20の内周端縁20E(1711)の軸方向位置を変化させてはならない。このため、第1空気通路18の軸方向長さを巻き角θの増加に伴い増加させる方法としては、スクロールハウジング17の子午断面で見たときの内周端縁20E(1711)以外の仕切壁20の軸方向位置を巻き角θに応じて変化させることが考えられる。
具体的には、図3及び図5に示すように、第1空気通路18に面した仕切壁20(1712)の表面20C(1713)が、仕切壁20の内周端縁20E(1711)から遠ざかるに従って、スクロールハウジング17の吸込口22からの軸方向距離が大きくなり、その後小さくなるように湾曲した部分を有するように、仕切壁20を構成することができる。
あるいは、図6に示すように、第1空気通路18に面した仕切壁20(1712)の表面20C(1713)が、仕切壁20の内周端縁20E(1711)から遠ざかるに従って、スクロールハウジング17の吸込口22からの軸方向距離が大きくなるように傾斜した部分(第1部分)を有するように、仕切壁20を構成することができる。この傾斜した部分(第1部分)より半径方向外側にある仕切壁20の部分は、図6に示すように、水平方向(回転軸線Axに直交する方向)に延びていてもよいし、前記第1部分(傾斜した部分)よりも緩やかに傾斜した部分(第2部分)であってもよい。
図3、図5及び図6において、第1空気通路18に面した仕切壁20(1712)の表面20C(1713)は、分離筒14あるいは羽根車2から遠ざかるに従って低くなる傾斜面または湾曲面となっている。このことは、分離筒14の出口側端部16により水平方向(半径方向外向き)に転向されて(但し、完全に水平方向に転向されるわけではなく、軸方向下向きの速度成分を有している)羽根車2を通過した第1空気流を、第1空気通路18にスムースに流入させる上で好ましい。
また、図3、図5及び図6に示すように、第2空気通路19の軸方向長さを巻き角θの増加に伴い増加させるために、第2空気通路19に面するとともに仕切壁20に対向するスクロールハウジング17の壁体(底壁体)17B(1733)の軸方向位置を巻き角θに応じて変化させることができる。この場合、壁体17B(1733)のうち、半径方向内側にある部分は、羽根車2から遠ざかるに従って低くなる傾斜面または湾曲面とすることが好ましい。
次に、上述した形状の仕切壁20を有するスクロールハウジング17を形成するための、スクロールハウジング17の有利な構成例について図4及び図5を参照して説明する。
スクロールハウジング17は、樹脂射出成形技術により別々に製造された少なくとも3つの部材を組み合わせることにより構成される。具体的には、スクロールハウジング17は、仕切壁20を含む第1部材171と、スクロールハウジング17のうちの仕切壁20よりも吸込口22に近い部分を含む第2部材172と、スクロールハウジング17のうちの仕切壁20よりも吸込口22から遠い部分を含む第3部材173とを組み合わせることにより構成されている。
第2部材172の周縁部のうちの第1部材171に対向する面に受け溝1721が形成されており、第1部材171の周縁部1715に第2部材172の受け溝に嵌合する突起1716が形成されている。また、第3部材173の周縁部のうちの第1部材171に対向する面に受け溝1731が形成され、第1部材171の周縁部1715に第3部材173の受け溝1731に嵌合する突起1717が形成されている。第1部材171に受け溝を形成し、第2部材172及び第3部材173に突起を形成してもよい。
第2部材172及び第3部材173の周縁部にはそれぞれ、複数(本例では4つ)のネジ受けボス1722,1732が設けられている。第1部材171の突起1716,1717を対応する第2部材172の受け溝1721及び第3部材173の受け溝1731に嵌め込んだ状態で、各ネジ受けボス1722,1723のところで締結部材であるネジ174を用いて第2部材172及び第3部材173を締結する。これにより、第1部材171は互いに締結された第2部材172と第3部材173によって挟まれた状態で第2部材172と第3部材173により保持される。
なお、図4において、符号1725で示す部材は、空気取入ハウジング21をスクロールハウジング17に固定するためのネジ受けボスである。
上記構成を採用することにより、仕切壁20(1712)の形状自由度が劇的に向上する。つまり、仕切壁20(1712)を含む第1部材171は全体として平面的な形状を有しているので、樹脂射出成形用の金型製造技術の観点から、仕切壁20(1712)の断面形状を巻き角θに応じて変化させるべく、前述したように仕切壁20(1712)に傾斜、湾曲を与えることが非常に容易となる。このため、前述下仕切壁20の形状を容易に実現することができる。
好ましくは、図3及び図6に示すように、巻き角θの値に関わらず、第1空気通路18に対応するスクロールハウジング17の外周壁17Aの半径方向位置は、前記第2空気通路19に対応する前記スクロールハウジング17の外周壁17Aの半径方向位置と同一である。このように構成することにより、スクロールハウジング17を製造することが容易となる。このように構成は、特に、図4に示した構造を採用する上で有利である。
1 遠心送風機
2 羽根車
Ax 回転軸線
3 翼
3A 周方向翼列
13 モータ
14 分離筒
17 スクロールハウジング
17A スクロールハウジングの外周壁
17t スクロールハウジングの舌部
17B,1733 スクロールハウジングの壁体
171,172,173 スクロールハウジングの第1〜第3部材
1721,1731 受け溝
1715 第1部材の周縁部
1716,1717 突起
18 第1空気通路
19 第2空気通路
20,1712 仕切壁
20C,1713 仕切壁の表面
20E,1711 仕切壁の内周端縁
22 スクロールハウジングの吸込口
θ 巻き角

Claims (12)

  1. 車両用の片吸込型の遠心送風機(1)であって、
    モータ(13)と、
    周方向に並んだ翼列(3A)を形成する複数の翼(3)を有し、前記モータによって回転軸線(Ax)周りに回転駆動されて、軸方向の一端側から前記翼列(3A)の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す羽根車(2)と、
    前記羽根車を収容する内部空間と、前記軸方向の一端側に開口する吸込口(22)と、周方向に開口する吐出口(170)と、を有するスクロールハウジング(17)と、
    前記スクロールハウジング(17)の前記内部空間のうちの前記スクロールハウジング(17)の内周面と前記羽根車(2)の外周面との間の領域、並びに前記吐出口(170)の内部空間を、前記軸方向に分割して第1空気通路(18)及び第2空気通路(19)を形成する仕切壁(20)と、
    前記吸込口の半径方向内側及び前記羽根車(2)の前記翼列の半径方向内側を通って前記軸方向に延びる分離筒(14)であって、前記吸込口(22)から前記スクロールハウジング(17)内に吸入される空気の流れを、分離筒の外側を通る第1空気流と、前記分離筒の内側を通る第2空気流とに分割するように設けられ、かつ、前記第1空気流を半径方向外向きに転向して前記第1空気通路(18)に案内するとともに、前記第2空気流を半径方向外向きに転向して前記第2空気通路(19)に案内する出口側端部(16)を有している、分離筒(14)と、
    を備え、
    前記スクロールハウジング(17)の舌部(17t)の角度位置から前記羽根車(2)の回転方向に沿って測定した角度を巻き角(θ)と呼ぶこととした場合、各巻き角に対応する角度位置における前記スクロールハウジング(17)の子午断面で見たときに、下記の関係、すなわち、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の断面積及び前記第2空気通路(19)の断面積が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の最大半径方向長さ(18R)及び前記第2空気通路(19)の最大半径方向長さ(19R)が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の軸方向長さが増加すること、かつ、
    前記巻き角に関わらず、前記仕切壁(20)の内周端縁(20E,1711)の軸方向位置が同じであること、が成立し、
    前記スクロールハウジング(17)の子午断面で見たときの前記内周端縁(20E,1711)以外の前記仕切壁(20)の軸方向位置を前記巻き角(θ)に応じて変化させることにより、前記第1空気通路(18)の軸方向長さを前記巻き角の増加に伴い増加させていることを特徴とする遠心送風機。
  2. 前記巻き角(θ)の増加に伴い、前記第2空気通路(19)の軸方向長さも増加することを特徴とする、請求項1記載の遠心送風機。
  3. 前記巻き角(θ)の増加に伴う前記第2空気通路(19)の軸方向長さの増加率が、前記巻き角(θ)の増加に伴う前記第1空気通路(18)の軸方向長さの増加率よりも小さい、請求項2記載の遠心送風機。
  4. 前記第2空気通路(19)に面するとともに前記仕切壁(20)に対向する前記スクロールハウジング(17)の壁体(17B,1733)の軸方向位置を前記巻き角(θ)に応じて変化させることにより、前記第2空気通路(19)の軸方向長さを前記巻き角の増加に伴い増加させている、請求項記載の遠心送風機。
  5. 前記第1空気通路(18)に面した前記仕切壁(20)の表面(20C,1713)は、前記仕切壁(20)の内周端縁(1711)から遠ざかるに従って、前記吸込口(22)からの軸方向距離が大きくなるように傾斜した部分を有する、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の遠心送風機。
  6. 前記第1空気通路(18)に面した前記仕切壁(20)の表面(20C,1713)は、前記仕切壁(20)の内周端縁から遠ざかるに従って、前記吸込口(22)からの軸方向距離が大きくなり、その後小さくなるように湾曲した部分を有する、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の遠心送風機。
  7. 前記巻き角(θ)の値に関わらず、前記第1空気通路(18)に対応する前記スクロールハウジング(17)の外周壁(17A)の半径方向位置は、前記第2空気通路(19)に対応する前記スクロールハウジング(17)の外周壁(17A)の半径方向位置と同一である、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の遠心送風機。
  8. 車両用の片吸込型の遠心送風機(1)であって、
    モータ(13)と、
    周方向に並んだ翼列(3A)を形成する複数の翼(3)を有し、前記モータによって回転軸線(Ax)周りに回転駆動されて、軸方向の一端側から前記翼列(3A)の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す羽根車(2)と、
    前記羽根車を収容する内部空間と、前記軸方向の一端側に開口する吸込口(22)と、周方向に開口する吐出口(170)と、を有するスクロールハウジング(17)と、
    前記スクロールハウジング(17)の前記内部空間のうちの前記スクロールハウジング(17)の内周面と前記羽根車(2)の外周面との間の領域、並びに前記吐出口(170)の内部空間を、前記軸方向に分割して第1空気通路(18)及び第2空気通路(19)を形成する仕切壁(20)と、
    前記吸込口の半径方向内側及び前記羽根車(2)の前記翼列の半径方向内側を通って前記軸方向に延びる分離筒(14)であって、前記吸込口(22)から前記スクロールハウジング(17)内に吸入される空気の流れを、分離筒の外側を通る第1空気流と、前記分離筒の内側を通る第2空気流とに分割するように設けられ、かつ、前記第1空気流を半径方向外向きに転向して前記第1空気通路(18)に案内するとともに、前記第2空気流を半径方向外向きに転向して前記第2空気通路(19)に案内する出口側端部(16)を有している、分離筒(14)と、
    を備え、
    前記スクロールハウジング(17)の舌部(17t)の角度位置から前記羽根車(2)の回転方向に沿って測定した角度を巻き角(θ)と呼ぶこととした場合、各巻き角に対応する角度位置における前記スクロールハウジング(17)の子午断面で見たときに、下記の関係、すなわち、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の断面積及び前記第2空気通路(19)の断面積が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の最大半径方向長さ(18R)及び前記第2空気通路(19)の最大半径方向長さ(19R)が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の軸方向長さが増加すること、かつ、
    前記巻き角に関わらず、前記仕切壁(20)の内周端縁(20E,1711)の軸方向位置が同じであること、が成立し、
    前記スクロールハウジング(17)は、別々に製造された少なくとも3つの部材を組み合わせることにより構成されており、前記少なくとも3つの部材には、前記仕切壁(20)を含む第1部材(171)と、前記スクロールハウジング(17)のうちの前記仕切壁(20)よりも前記吸込口(22)に近い部分を含む第2部材(172)と、前記スクロールハウジング(17)のうちの前記仕切壁(20)よりも前記吸込口(22)から遠い部分を含む第3部材(173)とが含まれており、前記第1空気通路(18)の軸方向長さを増加させることが、前記仕切壁(20、1712)の断面形状を前記巻き角(θ)に応じて変化させることによりなされることを特徴とする遠心送風機。
  9. 前記第2部材(172)と前記第3部材(173)とを締結する締結部材(174)をさらに備え、前記第1部材(171)は互いに締結された前記第2部材と前記第3部材によって挟まれることにより前記第2部材と前記第3部材により保持される、請求項記載の遠心送風機。
  10. 前記第2部材(172)の周縁部のうちの前記第1部材(171)に対向する面に受け溝(1721)または突起が形成され、前記第1部材(171)の周縁部に前記第2部材(172)の受け溝または突起に嵌合する突起(1716)または受け溝が形成され、前記第3部材(173)の周縁部のうちの前記第1部材(171)に対向する面に受け溝(1731)または突起が形成され、前記第1部材(171)の周縁部に前記第3部材(173)の受け溝または突起に嵌合する突起(1717)または受け溝が形成されている、請求項記載の遠心送風機。
  11. 車両用の片吸込型の遠心送風機(1)であって、
    モータ(13)と、
    周方向に並んだ翼列(3A)を形成する複数の翼(3)を有し、前記モータによって回転軸線(Ax)周りに回転駆動されて、軸方向の一端側から前記翼列(3A)の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す羽根車(2)と、
    前記羽根車を収容する内部空間と、前記軸方向の一端側に開口する吸込口(22)と、周方向に開口する吐出口(170)と、を有するスクロールハウジング(17)と、
    前記スクロールハウジング(17)の前記内部空間のうちの前記スクロールハウジング(17)の内周面と前記羽根車(2)の外周面との間の領域、並びに前記吐出口(170)の内部空間を、前記軸方向に分割して第1空気通路(18)及び第2空気通路(19)を形成する仕切壁(20)と、
    前記吸込口の半径方向内側及び前記羽根車(2)の前記翼列の半径方向内側を通って前記軸方向に延びる分離筒(14)であって、前記吸込口(22)から前記スクロールハウジング(17)内に吸入される空気の流れを、分離筒の外側を通る第1空気流と、前記分離筒の内側を通る第2空気流とに分割するように設けられ、かつ、前記第1空気流を半径方向外向きに転向して前記第1空気通路(18)に案内するとともに、前記第2空気流を半径方向外向きに転向して前記第2空気通路(19)に案内する出口側端部(16)を有している、分離筒(14)と、
    を備え、
    前記スクロールハウジング(17)の舌部(17t)の角度位置から前記羽根車(2)の回転方向に沿って測定した角度を巻き角(θ)と呼ぶこととした場合、各巻き角に対応する角度位置における前記スクロールハウジング(17)の子午断面で見たときに、下記の関係、すなわち、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の断面積及び前記第2空気通路(19)の断面積が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の最大半径方向長さ(18R)及び前記第2空気通路(19)の最大半径方向長さ(19R)が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の軸方向長さが増加すること、かつ、
    前記巻き角に関わらず、前記仕切壁(20)の内周端縁(20E,1711)の軸方向位置が同じであること、が成立し、
    前記巻き角(θ)の増加に伴い、前記第2空気通路(19)の軸方向長さも増加し、
    前記巻き角(θ)の増加に伴う前記第2空気通路(19)の軸方向長さの増加率が、前記巻き角(θ)の増加に伴う前記第1空気通路(18)の軸方向長さの増加率よりも小さいことを特徴とする遠心送風機。
  12. 車両用の片吸込型の遠心送風機(1)であって、
    モータ(13)と、
    周方向に並んだ翼列(3A)を形成する複数の翼(3)を有し、前記モータによって回転軸線(Ax)周りに回転駆動されて、軸方向の一端側から前記翼列(3A)の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す羽根車(2)と、
    前記羽根車を収容する内部空間と、前記軸方向の一端側に開口する吸込口(22)と、周方向に開口する吐出口(170)と、を有するスクロールハウジング(17)と、
    前記スクロールハウジング(17)の前記内部空間のうちの前記スクロールハウジング(17)の内周面と前記羽根車(2)の外周面との間の領域、並びに前記吐出口(170)の内部空間を、前記軸方向に分割して第1空気通路(18)及び第2空気通路(19)を形成する仕切壁(20)と、
    前記吸込口の半径方向内側及び前記羽根車(2)の前記翼列の半径方向内側を通って前記軸方向に延びる分離筒(14)であって、前記吸込口(22)から前記スクロールハウジング(17)内に吸入される空気の流れを、分離筒の外側を通る第1空気流と、前記分離筒の内側を通る第2空気流とに分割するように設けられ、かつ、前記第1空気流を半径方向外向きに転向して前記第1空気通路(18)に案内するとともに、前記第2空気流を半径方向外向きに転向して前記第2空気通路(19)に案内する出口側端部(16)を有している、分離筒(14)と、
    を備え、
    前記スクロールハウジング(17)の舌部(17t)の角度位置から前記羽根車(2)の回転方向に沿って測定した角度を巻き角(θ)と呼ぶこととした場合、各巻き角に対応する角度位置における前記スクロールハウジング(17)の子午断面で見たときに、下記の関係、すなわち、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の断面積及び前記第2空気通路(19)の断面積が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の最大半径方向長さ(18R)及び前記第2空気通路(19)の最大半径方向長さ(19R)が増加すること、
    前記巻き角の増加に伴い、前記第1空気通路(18)の軸方向長さが増加すること、かつ、
    前記巻き角に関わらず、前記仕切壁(20)の内周端縁(20E,1711)の軸方向位置が同じであること、が成立し、
    前記第1空気通路(18)に面した前記仕切壁(20)の表面(20C,1713)は、前記仕切壁(20)の内周端縁から遠ざかるに従って、前記吸込口(22)からの軸方向距離が大きくなり、その後小さくなるように湾曲した部分を有することを特徴とする遠心送風機。
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