JP6682866B2 - 駆動力伝達装置及び駆動力配分装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転部材間で駆動力を伝達するクラッチを備えた駆動力伝達装置及び駆動力配分装置に関する。
従来、入力軸に入力された駆動力を一対の出力軸に配分して出力する駆動力配分装置が、例えば車両の駆動力伝達系に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の駆動力配分装置(トランスファ装置)は、入力軸と、第1出力軸と、第2出力軸と、第2出力軸から出力される駆動力を調節可能なクラッチ機構と、クラッチ機構を軸方向に押圧する押圧力を発生するカム機構と、カム機構の押圧力の大きさを測定して制御装置へ出力する押圧力検出部と、を備えている。駆動力配分装置は、押圧力検出部で検出した検出結果に基づいてクラッチ機構に付与される押圧力を増減することにより、入力軸と第1及び第2出力軸との間で伝達されるトルクを調節している。
押圧力検出部は、カム機構の押圧力の反力を受けて回転軸方向に押圧されるピストンと、ピストンを収容する収容室が形成されたシリンダと、シリンダの収容室内に充填された液体の圧力を測定する圧力センサとを有している。カム機構が作動して押圧力が発生すると、押圧力検出部のピストンが軸方向に押圧されてシリンダの収容室内における液体の圧力が変動する。圧力センサは、この圧力変動に基づいて液体の圧力を測定し、測定結果に応じた電気信号を制御装置へ出力する。これにより、カム機構の押圧力が測定される。
特表2015−116891号公報
しかし、特許文献1の駆動力配分装置では、押圧力検出部のピストンがカム機構の押圧力の反力を受けて軸方向に移動するため、押圧力検出部をカム機構と回転軸方向に沿って並列して配置する必要がある。このため、駆動力配分装置における回転軸方向の寸法が大きくなり、これが装置の小型化の妨げの要因となっていた。
そこで、本発明は、小型化を図ることが可能な駆動力伝達装置及び駆動力配分装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、共通の回転軸を中心として相対回転可能に配置された第1回転部材及び第2回転部材の間で駆動力を伝達する駆動力伝達装置であって、前記第1回転部材と共に回転する第1摩擦板、及び前記第2回転部材と共に回転する第2摩擦板を有する摩擦クラッチと、電動モータと、前記電動モータの回転によって作動し、前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板を回転軸方向に押圧する押圧力を発生させる押圧力発生機構と、前記電動モータの回転を減速して前記押圧力発生機構側に出力する減速機構と、前記減速機構の出力トルクを検出するトルクセンサと、を備え、前記減速機構は、前記押圧力発生機構側にトルクを出力する減速回転軸を有し、前記減速回転軸は、前記電動モータ側の被駆動部と、前記押圧力発生機構側の駆動部と、前記駆動部と前記被駆動部との間でトルクを伝達する連結部とを有し、前記トルクセンサは、前記連結部の変形量によって前記出力トルクを検出する、駆動力伝達装置を提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するために、入力軸に入力された駆動力を第1出力軸及び第2出力軸に配分して出力する駆動力配分装置であって、電動モータと、前記電動モータの回転を減速して減速回転軸から出力する減速機構と、前記入力軸に対する前記第1出力軸の回転速度を可変とする変速機構と、前記減速機構の前記減速回転軸の回転によって作動し、前記変速機構の変速比を切り替える切替機構と、軸方向の押圧力を受けて前記第2出力軸へ伝達される駆動力を調節可能なクラッチと、前記減速機構の前記減速回転軸の回転によって作動し、前記クラッチに前記押圧力を付与する押圧力発生機構と、前記減速機構の前記減速回転軸のトルクを検出するトルクセンサと、を備え、前記減速機構の前記減速回転軸は、前記電動モータ側の被駆動部と、前記押圧力発生機構側の駆動部と、前記駆動部と前記被駆動部との間でトルクを伝達する連結部とを有し、前記トルクセンサは、前記連結部の変形量によって前記減速回転軸のトルクを検出する、駆動力配分装置を提供する。
本発明に係る駆動力伝達装置及び駆動力配分装置によれば、装置の小型化を図ることが可能である。
本発明の実施の形態に係る四輪駆動車の構成例を示す構成図である。 駆動力配分装置の構成例を示す断面図である。 図2に示すクラッチ機構及びその周辺部の拡大図である。 (a)は第1カム部材の平面図であり、(b)は第2カム部材の平面図である。 図2に示す減速機構及びその周辺部の拡大図である。 ドラムに形成された第1ガイド溝及び第2ガイド溝と、第1シフトフォークの突起及び第2シフトフォークの突起とを示す模式図である。 トルクセンサの動作を説明するための図であり、(a)はトーションバーに捩じれが発生していない状態を示す斜視図、(b)はトーションバーに捩じれが発生した状態を示す斜視図である。
[実施の形態]
図1は、本発明の本実施の形態に係る駆動力配分装置が搭載された四輪駆動車の構成例を示す概略図である。
(四輪駆動車の構成)
この四輪駆動車9は、車体900に搭載された駆動源90の駆動力が左右前輪901,902及び左右後輪903,904に伝達される4輪駆動状態と、駆動源90の駆動力が左右後輪903,904に伝達され、左右前輪901,902には伝達されない2輪駆動状態とを切り替え可能な、所謂パートタイム4WD車である。つまり、本実施の形態では、左右後輪903,904が主駆動輪として、また左右前輪901,902が補助駆動輪として、それぞれ機能する。
四輪駆動車9は、駆動力配分装置1、トランスミッション91、フロントディファレンシャル92、前輪側のドライブシャフト931,932、リヤディファレンシャル94、及び後輪側のドライブシャフト951,952を含んで構成される駆動力伝達系を備えている。フロントディファレンシャル92には、駆動力配分装置1によって左右前輪901,902側に配分された駆動力が前輪側のプロペラシャフト96を介して伝達される。リヤディファレンシャル94には、駆動力配分装置1によって左右後輪903,904側に配分された駆動力が後輪側のプロペラシャフト97を介して伝達される。
駆動源90は、例えば内燃機関であるエンジンからなる。ただし、電動モータによって、あるいはエンジン及び電動モータの組み合わせによって、駆動源90を構成してもよい。駆動源90が出力する四輪駆動車9の駆動力としてのトルクは、トランスミッション91で変速されて駆動力配分装置1の入力軸10に出力される。
駆動力配分装置1は、入力軸10から入力されたトルクを前輪側のプロペラシャフト96及び後輪側のプロペラシャフト97に配分する。本実施の形態に係る駆動力配分装置1は、前輪側のプロペラシャフト96及び後輪側のプロペラシャフト97の差動回転が規制された4輪駆動ロックモードと、入力軸10と後輪側のプロペラシャフト97との差動回転が規制され、前輪側のプロペラシャフト96には駆動力が伝達されない2輪駆動モードと、入力軸10と後輪側のプロペラシャフト97との差動回転が規制され、かつ前輪側のプロペラシャフト96に後述するクラッチ機構3を介して駆動力が伝達される4輪駆動アンロックモードとを切り替え可能である。
また、駆動力配分装置1は、4輪駆動ロックモードにおいて、入力軸10と後輪側のプロペラシャフト97との間に後述する変速機構5を介在させることにより、入力軸10から後輪側のプロペラシャフト97及び前輪側のプロペラシャフト96に減速された駆動力を伝達することで走破性を高めた低速4輪駆動ロックモードの選択も可能となっている。以下、低速4輪駆動ロックモードをL4Lモードと略記し、4輪駆動ロックモードをH4Lモードと略記し、2輪駆動モードをH2モードと略記し、4輪駆動アンロックモードをH4モードと略記する。
後輪側のプロペラシャフト97は、リヤディファレンシャル94を介して左右後輪903,904にトルクを伝達する。後輪側のプロペラシャフト97の一端部には傘歯車97aが設けられ、この傘歯車97aがリヤディファレンシャル94のデフケース940の外周部に固定されたリングギヤ941に噛み合っている。
デフケース940には、その回転軸に直交するようにピニオンシャフト942が固定されている。デフケース940の内部には、ピニオンシャフト942に回転可能に支持された一対のピニオンギヤ943,943、及び一対のピニオンギヤ943,943に共に噛み合う一対のサイドギヤ944,944が収容されている。一対のサイドギヤ944,944のうち、一方のサイドギヤ944にはドライブシャフト951を介して左後輪903が連結され、他方のサイドギヤ944にはドライブシャフト952を介して右後輪904が連結されている。
前輪側のプロペラシャフト96は、フロントディファレンシャル92を介して左右前輪901,902にトルクを伝達する。前輪側のプロペラシャフト96の一端部には傘歯車96aが設けられ、この傘歯車96aがフロントディファレンシャル92のデフケース920の外周部に固定されたリングギヤ921に噛み合っている。
デフケース920にはピニオンシャフト922が固定されると共に、デフケース920の内部には、ピニオンシャフト922に回転可能に支持された一対のピニオンギヤ923,923、及び一対のピニオンギヤ923,923に共に噛み合う一対のサイドギヤ924,924が収容されている。一対のサイドギヤ924,925のうち、一方のサイドギヤ924にはドライブシャフト931を介して左前輪901が連結され、他方のサイドギヤ924にはドライブシャフト932を介して右前輪902が連結されている。
駆動力配分装置1は、制御装置1aによって制御される。制御装置1aは、左右前輪901,902及び左右後輪903,904の回転速度の情報や、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量によって表される加速操作量、及び運転者による駆動モードの選択スイッチの操作状態等の情報を取得可能である。制御装置1aは、これらの情報に基づいて、駆動力配分装置1を制御する。
(駆動力配分装置1の構成)
図2は、駆動力配分装置1の構成例を示す断面図である。図3は、図2に示すクラッチ機構3及びその周辺部の拡大図である。図4は、図2に示す減速機構7及びその周辺部の拡大図である。
駆動力配分装置1は、入力軸10と、取付フランジ11Aを介して後輪側のプロペラシャフト97(図1に示す)に相対回転不能に連結される第1出力軸11と、取付フランジ11Bを介して前輪側のプロペラシャフト96(図1に示す)に相対回転不能に連結される第2出力軸12とを有している。入力軸10と第1出力軸11とは回転軸線Oを共有して同軸上に配置され、第2回転軸12の回転軸線Oは回転軸線Oと平行である。
駆動力配分装置1は、入力軸10から入力されたトルクを第1及び第2出力軸11,12に配分する。図2では、入力軸10及び第1出力軸11の回転軸線Oより上側にL4Lモードの状態を示し、回転軸線Oより下側はH2モードの状態を示している。また、以下の説明では、図2の左側(図1に示す四輪駆動車9の前後方向における左右前輪901,902側)をフロント側といい、右側(四輪駆動車9の前後方向における左右後輪903,904側)をリヤ側という。
駆動力配分装置1は、入力軸10と、第1出力軸11と、第2出力軸12と、ケース部材2と、電動モータ13と、電動モータ13の回転を減速して減速回転軸70から出力する減速機構7と、入力軸10に対する第1出力軸11の回転速度を可変とする変速機構5と、減速機構7の減速回転軸70の回転によって作動し、変速機構5の変速比を切り替える切替機構6と、H4モードにおいて軸方向の押圧力を受けて第2出力軸12へ伝達される駆動力を調節可能なクラッチ機構3と、減速機構7の減速回転軸70の回転によって作動し、クラッチ機構3に押圧力を付与する押圧力発生機構としてのカム機構4と、減速機構7の減速回転軸70のトルクを検出するトルクセンサ8と、入力軸10から第1出力軸11に伝達された駆動力の一部を補助駆動力として第2出力軸12に伝達する補助駆動力伝達機構18と、を備えている。
上記のように構成された駆動力配分装置1では、H4モードにおいて電動モータ13が作動すると、減速機構7の減速回転軸70の出力が、カム機構4と減速機構7との間に配置されたギヤ部材76を介してカム機構4に伝達される。そうすると、カム機構4が作動して軸方向の押圧力を発生し、クラッチ機構3に当該押圧力が付与される。これにより、入力軸10から第1出力軸11に伝達された駆動力の一部がクラッチ機構3を介して第2出力軸12へ伝達される。以下、駆動力配分装置1の各構成について詳細に説明する。
第1出力軸11は、入力軸10と後輪側のプロペラシャフト97(図1に示す)との間で駆動力を伝達し、ケース部材2に少なくとも一部が収容されている。本実施の形態では、第1出力軸11のリヤ側の端部がケース部材2から露出し、この露出した端部に取付フランジ11Aが固定されている。第2出力軸12は、第1出力軸11と平行に配置され、フロント側の端部がケース部材2から露出し、この露出した端部に取付フランジ11Bが固定されている。
補助駆動力伝達機構18は、第1出力軸11の回転軸線Oを中心として第1出力軸11と相対回転可能に配置された円筒状回転部材180を備え、この円筒状回転部材180がクラッチ機構3によって第1出力軸11とトルク伝達可能に連結される。円筒状回転部材180のフロント側の端部における外周面には第1スプライン係合部180aが形成され、円筒状回転部材180のリヤ側の端部における外周面には第2スプライン係合部180bが形成されている。
ケース部材2は、フロント側に配置された第1ケース部材21とリヤ側に配置された第2ケース部材22とを有し、第1ケース部材21及び第2ケース部材22がボルト200によって結合されている。また、ケース部材2は、第1ケース部材21において入力軸10が挿入される開口210を覆うように配置される第1蓋部材23と、第2ケース部材22において第1出力軸11が挿入される開口220を覆うように配置される第2蓋部材24とを備えている。第1蓋部材23は第1ケース部材21にボルト201によって固定され、第2蓋部材24は第2ケース部材22にボルト203によって固定されている。ケース部材2の内部には、図略の潤滑油が収容されている。
入力軸10は、ケース部材2に収容された端部に筒部100を有し、筒部100の内部に挿入された第1出力軸11のフロント側における外周面と筒部100の内周面との間に針状ころ軸受14が配置されている。また、筒部100には、リア側の先端部101の外周面に外周スプライン係合部101aが形成されている。
第1出力軸11は、第2ケース部材22における開口220の内面220aに嵌合された玉軸受15によってケース部材2に回転可能に支持されている。また、第1出力軸11には、外周面に第1スプライン係合部111aが形成された第1円筒部111と、外周面に第2スプライン係合部112aが形成された第2円筒部112と、外周面に針状ころ軸受16の転動体が転動する軌道面113aが形成された第3円筒部113とを有している。第1円筒部111は第3円筒部113よりもフロント側に、第2円筒部112は第3円筒部113よりもリヤ側に、それぞれ形成されている。第1円筒部111は、第2円筒部112及び第3円筒部113よりも大径に形成されている。
(クラッチ機構3の構成)
クラッチ機構3は、第1出力軸11に相対回転不能に連結されたクラッチドラム31と、クラッチドラム31と円筒状回転部材180との間に配置された多板クラッチ32と、多板クラッチ32を押圧する環状の押圧板34と、押圧板34を多板クラッチ32から離間させる方向に付勢する付勢部材35とを有して構成されている。多板クラッチ32は、本発明における摩擦クラッチの一態様である。
図3に示すように、多板クラッチ32は、クラッチドラム31に相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合する第1摩擦板としての複数のアウタクラッチプレート321、及び円筒状回転部材180に相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合する第2摩擦板としての複数のインナクラッチプレート322からなり、アウタクラッチプレート321及びインナクラッチプレート322が交互に配置されている。複数のアウタクラッチプレート321はクラッチドラム31と共に回転し、複数のインナクラッチプレート322は円筒状回転部材180と共に回転する。
クラッチドラム31は、第1出力軸11に相対回転不能に係合する環状の係合部311と、係合部311から径方向外方に張り出す円盤部312と、円盤部312の外周側の端部から回転軸線Oと平行に延在する円筒状の円筒部313とを有している。係合部311の内周には、第1出力軸11における第2円筒部112の第2スプライン係合部112aに係合する内周スプライン係合部311aが形成されている。また、クラッチドラム31は、第1出力軸11に嵌着されたスナップリング114によって、リヤ側への軸方向移動が規制されている。
円筒部313の内周には、アウタクラッチプレート321の外周側の端部が相対回転不能に係合する内周スプライン係合部311aが形成されている。インナクラッチプレート322の内周側の端部は、円筒状回転部材180の第2スプライン係合部180bに相対回転不能に係合する。
押圧板34には、クラッチドラム31における円筒部313の先端部に嵌合する周方向の凹溝34aが形成されている。押圧板34は、凹溝34aが円筒部313の先端部に嵌合した状態で、回転軸線O方向に進退移動可能である。押圧板34は、後述するカム機構4の作動に伴い、クラッチドラム31の円盤部312側(リヤ側)に移動することにより、円盤部312との間に多板クラッチ32を挟み、複数のアウタクラッチプレート321と複数のインナクラッチプレート322とを押圧する。これにより、複数のアウタクラッチプレート321と複数とインナクラッチプレート322との間に摩擦力が発生し、この摩擦力によってクラッチドラム31から円筒状回転部材180にトルクが伝達される。
また、押圧板34は、付勢部材35によって円盤部312とは反対側(フロント側)に付勢されている。本実施の形態では、付勢部材35がコイルばねからなり、円筒部313の外周に配置されている。付勢部材35は、リヤ側の一端部が円筒部313の外周面に形成された段差面313aに当接し、フロント側の他端部が押圧板34のリヤ側の端面に当接している。付勢部材35は、軸方向に圧縮された状態で円筒部313の段差面313aと押圧板34の端面との間に配置され、その復元力によって押圧板34を弾性的にフロント側に押し付けている。
第1出力軸11の第1円筒部111と第3円筒部113との間の段差面111bと、円筒状回転部材180におけるフロント側の軸方向端面180cとの間には、針状スラストころ軸受115が配置されている。円筒状回転部材180は、このスラストころ軸受115によって軸方向の移動が規制されている。
駆動力配分装置1の構成要素のうち、クラッチ機構3、カム機構4、円筒状回転部材180は、第1出力軸11から補助駆動輪である左右前輪901,902側に補助駆動力を伝達する駆動力伝達装置1Aを構成する。ここで、クラッチドラム31は本発明の第1回転部材の一態様であり、円筒状回転部材180は本発明の第2回転部材の一態様である。
(カム機構4の構成)
カム機構4は、ケース部材2に対する回転が規制された第1カム部材41と、第1カム部材41に対して回転することでクラッチ機構3側に移動する第2カム部材42と、第1カム部材41と第2カム部材42との間に配置された球状の複数の転動体43とを有している。第1カム部材41は、図3に示すように、補助駆動力伝達機構18のスプロケット181との間に配置された針状ころ軸受191によって回転軸線Oに沿ったフロント側への移動が規制されている。
第2カム部材42とクラッチ機構3の押圧板34との間には、針状ころ軸受192が配置されている。第2カム部材42は、針状ころ軸受192及び押圧板34を介して多板クラッチ32(複数のアウタクラッチプレート321及び複数のインナクラッチプレート322)を回転軸線O方向に押圧する。
図4(a)は、第1カム部材41をリヤ側からフロント側に向かって見た状態を示す平面図である。図4(b)は、第2カム部材42をフロント側からリヤ側に向かって見た状態をギヤ部材76と共に示した平面図である。
第1カム部材41は、円筒状回転部材180を挿通させる挿通孔41aが中心部に形成された環状部411と、環状部411の外周面の一部から外方に突出した棒状の回り止め部412とを一体に有している。環状部411において第2カム部材42に対向する面には、転動体43を転動させる複数のカム溝411aが形成されている。また、カム溝411aは、環状部411の軸方向における溝深さが周方向において徐々に変化するように形成されている。カム溝411aは、周方向に沿って所定の間隔で配置されている。回り止め部412は、その先端部がケース部材2の内面に突出して形成された係止部2aに係止されている(図2参照)。第1カム部材41は、回り止め部412がケース部材2の係止部2aに係止することで、ケース部材2に対する回転が規制されている。なお、第1カム部材41は、回り止め部412が減速回転軸70に係止されて回り止めされていてもよい。
第2カム部材42は、円筒状回転部材180を挿通させる挿通孔42aが中心部に形成された環状部421と、環状部421の外周面の一部から外方に向かって延在する扇形状の扇部422とを一体に有している。扇部422の外周面には、複数の噛み合い歯422aが形成されている。環状部421と円筒状回転部材180との間には、滑り軸受193(図3に示す)が配置されている。
環状部421において第1カム部材41に対向する面には、転動体43を転動させる複数のカム溝421aが形成されている。カム溝421aは、環状部421の周方向に沿って所定の間隔で配置され、環状部421の軸方向における溝深さが周方向において徐々に変化するように形成されている。これにより、第2カム部材42が第1カム部材41に対して回転すると、転動体43がカム溝411a,421aを転動し、第2カム部材42がクラッチ機構3側に移動する。
ギヤ部材76は、その外周面には第2カム部材42における扇部422の複数の噛み合い歯422aに噛み合う複数のギヤ歯76aが形成されている。ギヤ部材76は、平歯車であり、複数のギヤ歯76aの歯筋は軸方向に平行である。また、ギヤ部材76には、減速機構7における減速回転軸70を挿通させる挿通孔76bが中心部に形成されている。
ギヤ部材76が減速機構7の回転駆動によって減速回転軸70の回転軸線Oを中心として図4に示す時計回り方向(R方向)に回転すると、第2カム部材42が回転軸線Oを中心として図4に示す反時計回り方向(R方向)に回転する。そして、第1カム部材41と第2カム部材42との相対回転に伴う転動体43の転動により、第2カム部材42がクラッチ機構3側に移動する。ギヤ部材76における複数のギヤ歯76aと回転軸線Oとの間の距離は、第2カム部材42における噛み合い歯422aと回転軸線との間の距離よりも短い。
(変速機構5の構成)
図2に示すように、変速機構5は、遊星歯車機構からなり、入力軸10の筒部100の外周面に形成されたギヤ歯100aに噛み合う複数の遊星歯車51と、遊星歯車51を回転可能に支持する支持部材52と、及びケース部材2に固定された内歯歯車53とを有して構成されている。支持部材52は、複数の遊星歯車51の中心部にそれぞれ挿通された複数の支持軸521、複数の支持軸521をフロント側で支持する第1環状支持部材522、及び複数の支持軸521を第1環状支持部材522とは反対側(リヤ側)で支持する第2環状支持部材523によって構成されている。第1環状支持部材522は、玉軸受50によってケース部材2に回転可能に支持されている。この変速機構5は、入力軸10の回転を減速して第2環状支持部材523から出力する。
(切替機構6の構成)
切替機構6は、減速機構7における減速回転軸70に外嵌され、減速回転軸70と共に回転する筒状のドラム62と、ドラム62に形成された第1ガイド溝62aに係合する突起63aを有する第1シフトフォーク63と、ドラム62に形成された第2ガイド溝62bに係合する突起64aを有する第2シフトフォーク64と、第1シフトフォーク63と共に回転軸線Oに沿って進退移動する第1切替スリーブ65と、第2シフトフォーク64と共に回転軸線Oに沿って進退移動する第2切替スリーブ66と、変速機構5の第2環状支持部材523に相対回転不能に連結された連結部材67とを有して構成されている。
第1切替スリーブ65は、内周面に内周スプライン係合部65aを有すると共に、外周面に外周スプライン係合部65bを有している。第2切替スリーブ66は、内周面に内周スプライン係合部66aを有している。第1切替スリーブ65及び第2切替スリーブ66は、第1出力軸11に外嵌された筒状である。
(切替機構6の動作)
切替機構6の動作原理について図2及び図6を参照して説明する。図6は、ドラム62に形成された第1ガイド溝62a及び第2ガイド溝62bと、第1シフトフォーク63の突起63a及び第2シフトフォーク64の突起64aとを示す模式図である。図6において左右方向は回転軸線Oに平行な方向を示し、上下方向はドラム62の周方向を示している。
ドラム62が回転すると、第1シフトフォーク63の突起63aが第1ガイド溝62aに案内されて第1シフトフォーク63が回転軸線Oに沿って軸方向に移動し、これに伴って第1切替スリーブ65が同じく軸方向に移動する。また、第2シフトフォーク64の突起64aが第2ガイド溝62bに案内されて第2シフトフォーク64が回転軸線Oに沿って軸方向に移動し、これに伴って第2切替スリーブ66が同じく軸方向に移動する。
ドラム62と第1シフトフォーク63の突起63aとの相対位置が図6に示すAの位置であるとき、第1切替スリーブ65の内周スプライン係合部65aは第1出力軸11の第1円筒部111における第1スプライン係合部111aに係合し、外周スプライン係合部65bは連結部材67のスプライン係合部671に係合する。これにより、連結部材67と第1出力軸11とが相対回転不能に連結される。
また、ドラム62と第1シフトフォーク63の突起63aとの相対位置が図6に示すB又はCの位置であるとき、外周スプライン係合部65bと連結部材67のスプライン係合部671との係合が解除され、第1切替スリーブ65の内周スプライン係合部65aは、第1出力軸11の第1スプライン係合部111a、及び入力軸10の外周スプライン係合部101aに係合する。これにより、入力軸10と第1出力軸11とが相対回転不能に連結される。
また、ドラム62と第2シフトフォーク64の突起64aとの相対位置が図6に示すA又はBの位置であるとき、第2切替スリーブ66の内周スプライン係合部66aは、第1出力軸11の第1スプライン係合部111a、及び円筒状回転部材180の第1スプライン係合部180aに係合する。これにより、第1出力軸11と円筒状回転部材180とが相対回転不能に連結される。
また、ドラム62と第2シフトフォーク64の突起64aとの相対位置が図6に示すCの位置であるとき、第2切替スリーブ66の内周スプライン係合部66aと円筒状回転部材180の第1スプライン係合部180aとの係合が解除され、第2切替スリーブ66の内周スプライン係合部66aは、第1出力軸11の第1スプライン係合部111aのみに係合する。これにより、第1出力軸11と円筒状回転部材180との相対回転が可能となる。
ドラム62と第1シフトフォーク63の突起63a及び第2シフトフォーク64の突起64aとの相対位置が図6に示すAの位置であるとき、駆動力配分装置1はL4Lモードとなり、変速機構5によって減速された入力軸10の駆動力が第1出力軸11及び円筒状回転部材180に伝達される。
ドラム62と第1シフトフォーク63の突起63a及び第2シフトフォーク64の突起64aとの相対位置が図6に示すBの位置であるとき、駆動力配分装置1はH4Lモードとなり、入力軸10が第1出力軸11及び円筒状回転部材180と相対回転不能に連結される。
ドラム62と第1シフトフォーク63の突起63a及び第2シフトフォーク64の突起64aとの相対位置が図6に示すCの位置であるとき、駆動力配分装置1はH2モード又はH4モードとなり、入力軸10と第1出力軸11とが相対回転不能に連結されると共に、H4モードでは第1出力軸11から円筒状回転部材180にクラッチ機構3を介して駆動力が配分される。
(補助駆動力伝達機構18の構成)
補助駆動力伝達機構18は、円筒状回転部材180と、スプロケット181と、スプロケット181から第2出力軸12に駆動力を伝達するチェーン182(図2に二点鎖線で示す)とを有している。スプロケット181の内周面には、内周スプライン係合部181aが形成され、この内周スプライン係合部181aが円筒状回転部材180の第1スプライン係合部180aに係合している。これにより、スプロケット181は、円筒状回転部材180と一体に回転する。スプロケット181の外周面には、チェーン182に噛み合うギヤ歯181bが形成されている。
スプロケット181の円筒状回転部材180に対するフロント側への軸方向移動は、円筒状回転部材180に嵌着されたスナップリング183によって規制されている。スナップリング183は、第1スプライン係合部180aをフロント側とリヤ側に区画する位置に配置され、スナップリング183のリヤ側における第1スプライン係合部180aにはスプロケット181の内周スプライン係合部181aが係合し、スナップリング183のフロント側における第1スプライン係合部180aには第2切替スリーブ66の内周スプライン係合部66aが係合する。
第2出力軸12は、ケース部材2に玉軸受123,124によって支持された軸部121と、チェーン182に噛み合うギヤ歯122aが外周面に形成されたギヤ部122とを一体に有している。チェーン182は、スプロケット181のギヤ歯181b及び第2出力軸12のギヤ部122におけるギヤ歯122aに噛み合うことで、スプロケット181から第2出力軸12に左右前輪901,902側への補助駆動力を伝達する。
(減速機構7の構成)
減速機構7は、図2に示すように、回転軸線Oと平行な回転軸線Oを中心として回転し、第1出力軸11の径方向におけるクラッチ機構3の外側に配置されている。減速機構7の減速回転軸70は、回転軸線Oに沿って同心状に配置された第1軸部73、第2軸部74、及び第1軸部73と第2軸部74との間でトルクを伝達する連結部としてのトーションバー75とを有している。第2軸部74は、ギヤ部材76及び切替機構6のドラム62を貫通している。第2軸部74のリヤ側における外周には、トルクセンサ8が取り付けられている。
図5は、図2に示す減速機構7及びその周辺部を示す拡大図である。減速機構7は、減速回転軸70と、電動モータ13の出力シャフト130に形成されたウォーム71と、ウォーム71と噛み合って回転するウォームホイール72とを有している。ウォーム71及びウォームホイール72はウォームギヤ機構を構成する。なお、トーションバー75が本発明における「捩じりバネ」の一態様である。
また、減速機構7は、ケース部材2の第2ケース部材22に固定されたハウジング700に収容されている。ハウジング700は、ウォームホイール72が収容されたホイール収容室701aが形成されたウォームハウジング701と、トルクセンサ8を収容するセンサ収容室702aが形成されたセンサハウジング702と、を有している。
第1軸部73は、ウォーム71及びウォームホイール72を介して電動モータ13の回転力を受けて回転駆動される被駆動部として形成されている。第2軸部74は、トーションバー75を介して第1軸部73の回転力を受けて回転駆動する駆動部として形成されている。
第1軸部73は、トーションバー75の一部が挿通される挿通孔73aが中心に形成された環状であり、外径がそれぞれ異なる第1乃至第3環状部731〜733からなる。第1環状部731は、第2環状部732び第3環状部733よりも大径に形成され、その外周にはウォームホイール72が相対回転不能に連結されている。第2環状部732は、回転軸線O方向において第1環状部731よりもフロント側に位置し、外周にはトルクセンサ8の後述するトルク検出用磁石80が設けられている。第3環状部733は、第2環状部732よりも小径に形成され、回転軸線O方向において第1環状部731よりもリヤ側に位置している。
第1軸部73は、第1環状部731と第3環状部733との間に形成された段差部に配置された玉軸受171によってウォームハウジング701に対して相対回転可能に支持されると共に、第1環状部731と第2環状部732との間に形成された段差部に配置された玉軸受172よってセンサハウジング702に対して相対回転可能に支持されている。
第2軸部74は、フロント側の端部が第1ケース部材21に保持された玉軸受600(図2に示す)によってケース部材2に回転可能に支持され、リヤ側の端部が針状ころ軸受173によってハウジング700に回転可能に支持されている。
第2軸部74は、回転軸線Oに沿って延在し、リヤ側の一端にトーションバー75の一部が収容される収容穴74aされた有底円筒状である。また、第2軸部74は、針状ころ軸受け173によって支持される大径部740と、大径部740のフロント側の端部から切替機構6側に延在して形成される中径部741と、大径部740のリヤ側の端部から延在して形成された小径部742と、小径部742のリヤ側の先端部から突出して形成されたボス部743とを一体に有している。大径部740の外周面のうち、センサハウジング702のセンサ収容室702aに収容された部位には、トルクセンサ8の一部が取り付けられている。小径部742及びボス部743は、第1軸部73のフロント側の一端に形成された段付き穴に収容されている。
中径部741は、ギヤ部材76の挿通孔76b及び切替機構6のドラム62に形成された貫通孔62bを貫通し、ギヤ部材76及びドラム62と一体に回転する。また、中径部714の外周面には、スナップリング77が嵌着する環状溝741aが形成されている。ギヤ部材76は、スナップリング77と、大径部740及び中径部741の間の段差面740aとに挟まれて、第2軸部74に対する軸方向移動が規制されている。
ギヤ部材76は、カム機構4の第2カム部材42と減速回転軸70の第2軸部74との間に配置され、減速機構7で減速された電動モータ13の回転トルクをカム機構4へ伝達する。つまり、カム機構4は、ギヤ部材76を介して減速機構7の駆動部としての第2軸部74に連結されている。本実施の形態では、第2カム部材42及びギヤ部材76が、減速機構7によって減速された電動モータ13の回転をさらに減速する副減速機構7Aを構成する。
トーションバー75は、回転軸線O方向におけるリヤ側の一端が第1ピン761によって第1軸部73の第3環状部733に相対回転不能に連結され、回転軸線O方向におけるフロント側の他端が第2ピン762によって第2軸部74の大径部740に相対回転不能に連結されている。また、トーションバー75は、第1軸部73と第2軸部74との間で伝達するトルクに応じて変形する弾性を有し、第1軸部73と第2軸部74とは、トーションバー75の捩れ量に応じて相対回転する。トルクセンサ8は、トーションバー75の変形量によって出力トルクを検出する。トルクセンサ8の詳細については後述する。
上記のように構成された減速機構7では、電動モータ13が作動すると、第1軸部73がウォーム71及びウォームホイール72を介して電動モータ13の回転力を受けて回転駆動され、トーションバー75の捩れに伴って第2軸部74が回転する。そうすると、切替機構6のドラム62が回転すると共に、第2軸部74の回転力がギヤ部材76を介してカム機構4に伝達されて、クラッチ機構3の多板クラッチ32が押圧される。この際、第2軸部74の回転トルクはトルクセンサ8によって検出される。つまり、減速機構7は、カム機構4側にトルクを出力する減速回転軸70を有しており、トルクセンサ8は減速回転軸70のトルクを検出するように構成されている。
また、減速機構7は、付勢部材35の付勢がカム機構4を介してウォームホイール72を回転させてウォームホイール72を回転させる逆入力における減速機構7の伝達効率である逆入力伝達効率が、電動モータ13の回転力がウォーム71を回転駆動させてウォームホイール72を回転させる正入力における減速機構7の伝達効率である正入力伝達効率より小さい。つまり、減速機構7は、電動モータ13の出力シャフト130の回転によって減速回転軸70が所定の減速比を以って円滑に回転するが、減速回転軸70に逆入力があった場合に、その逆入力の回転力では電動モータ13の出力シャフト130が回りにくい。これにより、電動モータ13への電流供給を低下しても、出力シャフト130は回転せず、クラッチ機構3の締結状態を維持するために必要な電動モータ13の消費電力を削減できる。
(トルクセンサ8の構成)
トルクセンサ8は、減速機構7における第1軸部73の第2環状部732の外周に固定された円筒状のトルク検出用磁石80と、第2環状部732に固定された環状の第1の回転ヨーク81と、第2軸部74の大径部740に固定された環状の第2の回転ヨーク82と、第1の回転ヨーク81の外側に空隙を設けて配置された第1の固定ヨーク83と、第2の回転ヨーク82の外側に空隙を設けて配置された第2の固定ヨーク84と、第1の固定ヨーク83及び第2の固定ヨーク84との間に配置された第1の磁気検出素子85A及び第2の磁気検出素子85B(図5では第1の磁気検出素子85Aのみを示す。)と、を備える。
第1の回転ヨーク81は、環状の本体部810と、本体部810から回転軸線O方向のフロント側に突出して形成された複数(本実施の形態では10個)の突起部811とを一体に有する。同様に、第2の回転ヨーク82は、環状の本体部820と、本体部820から回転軸線O方向のリヤ側に突出して形成された複数(第1の回転ヨーク81の突起部811と同数)の突起部821とを一体に有する。
第1の固定ヨーク83は、第1の回転ヨーク81の本体部810と径方向(回転軸線O方向と直交する方向)に対向する内面を有する環状の環状部830と、環状部830から回転軸線O方向に延出して形成された延出部831と、延出部831の先端部から外方(トルク検出用磁石80から離間する方向)に向かって突出した突出部832とを一体に有する。同様に、第2の固定ヨーク84は、第2の回転ヨーク82の本体部820と径方向に対向する内面を有する環状の環状部840と、環状部840から回転軸線O方向に延出して形成された延出部841と、延出部841の先端部から外方に向かって突出した突出部842とを一体に有する。
トルク検出用磁石80は、回転軸線O方向に沿って一対の磁極(N極及びS極)が並んで形成されている。トルク検出用磁石80は、本実施の形態では、図5においてリヤ側にN極、フロント側にS極が形成された永久磁石である。トルク検出用磁石80としては、例えばフェライト磁石、ネオジウム磁石等を用いることができる。
トルクセンサ8における磁気回路は、図5に示すように、第1の磁路Hと第2の磁路Hとからなる磁路Hによって構成されている。第1の磁路Hは、トルク検出用磁石80と、第1及び第2の回転ヨーク81,82とで構成される。第2の磁路Hは、トルク検出用磁石80と、第1及び第2の回転ヨーク81,82の本体部810,820と、第1及び第2の固定ヨーク83,84とで構成される。
(トルクセンサ8の動作)
トルクセンサ8の動作原理について図7を参照して説明する。図7は、トルクセンサ8の動作を説明するための図であり、(a)はトーションバー75に捩じれが発生していない状態を示す斜視図、(b)はトーションバー75に捩じれが発生した状態を示す斜視図である。
第1軸部73にトルクが作用してトーションバー75に捩じれが生じると、図7(b)に示すように、第1の回転ヨーク81と第2の回転ヨーク82とが相対回転し、第1の回転ヨーク81の突起部811の先端面811aと第2の回転ヨーク82の突起部821の先端面821aとが対向する面積が減少する。これにより、図5に示す第1の磁路Hにおける磁気抵抗が大きくなり、第1の磁路Hを流れる磁束の磁束密度が小さくなる。一方、第2の磁路H2における磁気抵抗は、第1軸部73に作用するトルクの有無に関係なく一定であるため、第1の磁路Hの磁束密度の低下によって、第2の磁路Hの磁束密度が高くなる。
したがって、第1及び第2の磁気検出素子85A,85Bは、トーションバー75の捩じれ量、すなわち第1軸部73から第2軸部74に伝達されるトルクを、第2の磁路Hの磁束密度の変化量として検出することが可能である。このように、トルクセンサ8は第1軸部73と第2軸部74との相対回転角度によって出力トルクを検出する。
(駆動力配分装置1のH4モードにおける動作)
次に、駆動力配分装置1のH4モードにおける動作について説明する。
H4モードでは、前述のように、電動モータ13の回転による減速機構7及び切替機構6の作動により、入力軸10と第1出力軸11とが第2切替スリーブ66によって相対回転不能に連結され、第1出力軸11から後輪側のプロペラシャフト97を介して左右後輪903,904に駆動力が伝達される。この状態で、電動モータ13がさらに回転すると、減速回転軸70の第2軸部74の回転によって第2カム部材42が第1カム部材41に対して回転し、転動体43がカム溝411a,421aを転動することで、第2カム部材42が付勢部材35の付勢力に抗してクラッチ機構3側に移動する。この第2カム部材42に発生する軸方向の移動力がクラッチ機構3を押圧する押圧力となる。
クラッチ機構3は、カム機構4による軸方向の押圧力を受けて、多板クラッチ32の複数のアウタクラッチプレート321及び複数のインナクラッチプレート322が摩擦摺動し、その摩擦力によって第1出力軸11から円筒状回転部材180に駆動力が伝達される。円筒状回転部材180に伝達された駆動力は、さらにスプロケット181及びチェーン182を経由して第2出力軸12に伝達される。これにより、前輪側のプロペラシャフト96を介して左右前輪901,902に駆動力が伝達される。
クラッチ機構3を介して円筒状回転部材180に伝達されるトルクは、電動モータ13に供給するモータ電流によって概略調節することができる。つまり、第1カム部材41と第2カム部材42との間隔(第2カム部材42のクラッチ機構3側への移動量)は、転動体43がカム溝411a,421aの最も深い部位に位置する中立状態からの第2カム部材42の回転角度によって応じて変化し、第2カム部材42の回転角度は減速機構7によって回転されるギヤ部材76の回転位置に応じて変化する。よって、電動モータ13に供給するモータ電流を増加させて減速回転軸70から出力されるトルクを増大させれば、第2カム部材42が第1カム部材41に対して大きく相対回転し、クラッチ機構3に付与される押圧力が増大する。これにより、クラッチ機構3を介して円筒状回転部材180に伝達される駆動力が大きくなる。
ところが、クラッチ機構3に付与される押圧力は、必ずしも電動モータ13に供給するモータ電流のみによっては定まらないことが本発明者らによって確認されている。例えば、モータ電流をゼロから所定値に上昇させた場合と、モータ電流を最大値から所定値に降下させた場合とでは、同じ所定値の電流であってもクラッチ機構3によって伝達されるトルクに差異が生じる。この理由としては、ウォーム71及びウォームホイール72からなるウォームギヤ機構において、正入力伝達効率と逆入力伝達効率との差があることが原因の一つとして考えられる。したがって、モータ電流が同じであってもクラッチ機構3に付与される押圧力は状況によって一定ではなく、モータ電流を制御するだけではクラッチ機構3により伝達されるトルクを制御することは困難である。
そこで、本実施の形態では、減速機構7からの出力トルクを、電動モータ13のトルク伝達経路におけるウォーム71及びウォームホイール72よりも後段部に配置されたトルクセンサ8によって検出し、この検出結果に基づいて電動モータ13を制御することで、クラッチ機構3を介して第2出力軸12に伝達される補助駆動力の精度を高めている。すなわち、電動モータ13を制御する制御装置1aは、トルクセンサ8からの電気信号に基づいてクラッチ機構3に実際に付与されている押圧力の情報を得ることができ、この情報に基づいて電動モータ13に供給するモータ電流をフィードバック的に制御することで、クラッチ機構3に付与される押圧力を高精度に調節することができる。これにより、第2出力軸12に伝達される補助駆動力の精度が高まり、四輪駆動車9の走行安定性を向上させることが可能となる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した実施の形態に係る駆動力配分装置1及び駆動力伝達装置1Aによれば、以下のような作用及び効果が得られる。
(1)制御装置1aは、トルクセンサ8によって検出された減速機構7の出力トルクに基づいて電動モータ13を制御し、クラッチ機構3に付与される押圧力を調節する。トルクセンサ8は、第1出力軸11の回転軸線Oとは異なる減速回転軸70の回転軸線O上に配置されているので、例えば特許文献1に記載の駆動力配分装置のように、押圧力検出部がカム機構4及びクラッチ機構3と軸方向に沿って並列して配置される場合に比較して、第1出力軸11の回転軸線O方向における装置寸法を短縮することができる。すなわち、装置の小型化を図ることが可能である。
(2)トルクセンサ8は、トーションバー75の変形量によって減速回転軸70のトルクを検出するので、ウォーム71及びウォームホイール72からなるウォームギヤ機構における正入力伝達効率と逆入力伝達効率との差の影響を受けることなく、カム機構4に伝達される回転力を精度よく検出することができる。また、例えば特許文献1の記載の駆動力配分装置のように充填された液体の圧力を測定するセンサの場合には、温度変化に起因した液体の熱膨張によるセンサの測定精度の低下をまねくことがあるが、本実施の形態によれば、このような温度変化に起因した検出精度の低下を招来することもない。つまり、クラッチ機構3に付与される押圧力を検出するためのセンサの測定精度の安定化を図ることができる。
(3)駆動力配分装置1は、減速機構7によって減速された電動モータ13の回転をさらに減速する副減速機構7Aを有し、トルクセンサ8は、減速機構7と副減速機構7Aとの間でトルクを検出するので、例えば副減速機構7Aの後段部でトルクを検出する場合に比較して、検出すべきトルクの最大値が小さくなる。これにより、トルクセンサを小型化することができ、ひいては駆動力配分装置1の小型化が可能となる。また、副減速機構7Aは平歯車からなるので、例えばウォームギヤ機構のような正入力伝達効率と逆入力伝達効率との差がなく、副減速機構7Aの前段部でトルクを検出しても、その検出値に基づいてクラッチ機構3に付与されている押圧力を正確に推定することができる。
(4)減速機構7は、逆入力伝達効率が正入力伝達効率より小さくなるように構成されている。これにより、クラッチ機構3の締結状態を維持するのに供給すべきモータ電流を低減することができるので、省電力化を図ることができる。
(付記)
以上、本発明の駆動力配分装置及び駆動力伝達装置を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態では、減速機構7の減速回転軸70の第2軸部74がギヤ部材76及び切替機構6のドラム62を貫通するように単一の部材で構成されていたが、これに限定されるものではなく、組み付け容易性を考慮して、第2軸部74を、例えばギヤ部材76に連結される軸部と、ドラム62に連結される軸部との組み合わせによって構成してもよい。この場合、両軸部は一体回転するように連結される。
また、上記実施の形態では、クラッチ機構3が第1出力軸11から第2出力軸12に駆動力を伝達するように構成された場合について説明したが、これに限らず、クラッチ機構を介して入力軸10から第2出力軸12に駆動力を伝達するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、減速機構7として、ウォーム71及びウォームホイール72からなるウォームギヤ機構を用いているが、これに限らず、遊星歯車機構や波動歯車機構を用いても良い。
1…駆動力配分装置
1A…駆動力伝達装置
10…入力軸
11…第1出力軸
12…第2出力軸
13…電動モータ
180…円筒状回転部材(第2回転部材)
2…ケース部材
3…クラッチ機構
31…クラッチドラム(第1回転部材)
32…多板クラッチ(摩擦クラッチ)
321…アウタクラッチプレート(第1摩擦板)
322…インナクラッチプレート(第2摩擦板)
4…カム機構(押圧力発生機構)
5…変速機構
6…切替機構
7…減速機構
7A…副減速機構
70…減速回転軸
73…第1軸部(被駆動部)
74…第2軸部(駆動部)
75…トーションバー(連結部,捩じりバネ)
8…トルクセンサ

Claims (7)

  1. 共通の回転軸を中心として相対回転可能に配置された第1回転部材及び第2回転部材の間で駆動力を伝達する駆動力伝達装置であって、
    前記第1回転部材と共に回転する第1摩擦板、及び前記第2回転部材と共に回転する第2摩擦板を有する摩擦クラッチと、
    電動モータと、
    前記電動モータの回転によって作動し、前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板を回転軸方向に押圧する押圧力を発生させる押圧力発生機構と、
    前記電動モータの回転を減速して前記押圧力発生機構側に出力する減速機構と、
    前記減速機構の出力トルクを検出するトルクセンサと、を備え、
    前記減速機構は、前記押圧力発生機構側にトルクを出力する減速回転軸を有し、
    前記減速回転軸は、前記電動モータ側の被駆動部と、前記押圧力発生機構側の駆動部と、前記駆動部と前記被駆動部との間でトルクを伝達する連結部とを有し、
    前記トルクセンサは、前記連結部の変形量によって前記出力トルクを検出する、
    駆動力伝達装置。
  2. 前記減速機構は、前記連結部が捩じりバネからなり、前記被駆動部と前記駆動部とが前記捩じりバネの捩じれ量に応じて相対回転し、
    前記トルクセンサは、前記被駆動部と前記駆動部との相対回転角度によって前記出力トルクを検出する、
    請求項に記載の駆動力伝達装置。
  3. 前記減速機構と前記摩擦クラッチとの間に配置され、前記減速機構の前記減速回転軸の回転をさらに減速して前記摩擦クラッチへ出力する副減速機構を備えた、
    請求項に記載の駆動力伝達装置。
  4. 前記減速機構は、逆入力伝達効率が正入力伝達効率より小さい、
    請求項1乃至の何れか1項に記載の駆動力伝達装置。
  5. 入力軸に入力された駆動力を第1出力軸及び第2出力軸に配分して出力する駆動力配分装置であって、
    電動モータと、
    前記電動モータの回転を減速して減速回転軸から出力する減速機構と、
    前記入力軸に対する前記第1出力軸の回転速度を可変とする変速機構と、
    前記減速機構の前記減速回転軸の回転によって作動し、前記変速機構の変速比を切り替える切替機構と、
    軸方向の押圧力を受けて前記第2出力軸へ伝達される駆動力を調節可能なクラッチと、
    前記減速機構の前記減速回転軸の回転によって作動し、前記クラッチに前記押圧力を付与する押圧力発生機構と、
    前記減速機構の前記減速回転軸のトルクを検出するトルクセンサと、を備え
    前記減速機構の前記減速回転軸は、前記電動モータ側の被駆動部と、前記押圧力発生機
    構側の駆動部と、前記駆動部と前記被駆動部との間でトルクを伝達する連結部とを有し、
    前記トルクセンサは、前記連結部の変形量によって前記減速回転軸のトルクを検出する、
    駆動力配分装置。
  6. 前記減速機構は、前記連結部が捩じりバネからなり、前記被駆動部と前記駆動部とが前記捩じりバネの捩じれ量に応じて相対回転し、
    前記トルクセンサは、前記被駆動部と前記駆動部との相対回転角度によって前記出力トルクを検出する、
    請求項に記載の駆動力配分装置。
  7. 前記押圧力発生機構は、前記駆動部又は前記被駆動部に連結されている、
    請求項又はに記載の駆動力配分装置。
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