JP6672040B2 - 鉄道車両用温度検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両用温度検知装置に関し、鉄道車両の編成番号を検知して、該鉄道車両の編成毎に床下機器や台車回りの温度を検出する鉄道車両用温度検知装置に関する。
従来、鉄道車両の床下機器や台車回り機器の温度を検知する技術として、次のような特許文献が公開されている。
例えば、特許文献1(特開2000−146770号公報)には、車両の床下機器の異常をその走行中に地上側から非接触で検出することに関し、さらにどこの車両のどこの床下器機が異常なのかを特定することができる車両の床下監視装置が開示されている。
具体的には、列車と非接触に地上に設けられた温度検出手段が、走行中の列車の側面から一定の周期で通過車両の床下温度を検出する。該温度検出手段で得られた時系列の車両床下温度は、熱グラフ作成手段に入力され、縦軸が車両床下温度で、横軸が各車両の通過時刻である車両床下温度の熱グラフが作成される。演算手段は、熱グラフ作成手段で作成された熱グラフにおける床下機器の温度データに対応する部分と温度制限値記憶手段に記憶された温度制限値とを比較し、その比較結果を出力するようにしている。
また、特許文献2(特開2000−038133号公報)には、運用直後の床下機器の異常検査を迅速かつ定量的に実施できる床下機器監視装置が開示されている。
具体的には、走行中の車両を検出する車両センサと、走行車両の車種を識別する車種識別手段と、車両の走行速度を計測する速度センサと、運用直後の車両の床下機器の温度分布状態を車両の走行中に車両の側面から非接触で計測する熱センサと、該熱センサによって測定された温度分布状態を速度センサによって測定された車両の走行速度に応じて修正し、その修正データに基づいて機器の温度異常を判断する判断手段とを備えている。
また、特許文献3(特開2000−351372号公報)には、列車の速度変化によらず、画像と、温度分布とを高精度で整合させる方法が開示されている。
具体的には、車両の側方に、第1のセンサ部に2つの透過型センサを、第2のセンサ部に2つの透過型センサを備え、このうち第1のセンサの一方の透過型センサの近傍に温度センサを設置する。上記第1と第2のセンサ部の間隔を5000〔mm〕、各透過型センサの設置間隔を200〔mm〕とする。上記第1と第2の各透過型センサで列車の車輪の通過を検出してその時刻を逐一記録し、これと該列車の規格寸法および各センサの設置間隔を基に該列車の速度を算出する。透過型センサを通過した車輪の数を加算していくことで車両位置を把握する。上記第1の透過型センサ部の一方の透過型センサを車輪が横切った時点に最も近い時刻に取得された温度分布データを抽出し、これを車輪位置に合わせ込む。画像データについては、ビデオカメラの設置位置を見込んでオフセットする。そのうえで、残った温度分布データおよび画像データについて、上記速度データを基に補間処理を行うように構成されている。
ところで、車両の通過検知の方法として、従来のものは、金属体である車輪(または車軸)が接近すると、内部の接点が動作する磁歪式車輪検知器を用いていた。
また、上記従来の床下機器監視装置は、鉄道車両の最高速度に近い速度下での発熱機器の温度検知には、対応が困難であったり、鉄道車両が走行中に天候異常や事故等、異常事態により一旦停止した後、再び発進するような場合に温度計測ができず、当該編成車両における温度検出データをすべて破棄せざるを得ない状況にあった。
また、従来の通過検知の方法として、実施されていた磁歪式車輪検知器を使用する検知方法においては、次のような問題があった。
(1)走行する車両または、レールから外乱を受け車輪を検知できないこと、または誤検知してしまうことがあった。
(2)車輪を検知するために建築限界ギリギリの非常に近い位置に取り付ける必要がある。
(3)取り付け金具を用いてレールに取り付けるため、レールの振動を直接受け、故障することがあった。
(4)応答速度が遅く、高速で走行する車両に対応できない。
(5)車輪の検知範囲が広く車輪の幅を正確に検知できないため、車両が検知器上で停止、再発進した場合に、正確に時系列の測定データを車両位置に変換することができない。
特開2000−146770号公報 特開2000−038133号公報 特開2000−351372号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、走行車両の床下機器または台車に備えられている各種機器(以下、これを総称して「床下機器」と称することがある)の温度を正確に検出し得ると共に、上記温度を検知すべき鉄道車両が任意の速度、即ち、低速走行時は勿論のこと、最高速度に至る走行時においても温度検知が可能であり、さらには、走行中であった鉄道車両が停止した後、再び発進するような事態が生じても、当該温度情報を時系列的に正確且つ自動的に検知し得る鉄道車両用温度検知装置を提供することにある。
請求項1に記載の鉄道車両用温度検知装置は、走行中の車両の複数の車輪の通過を測定区間の前後で検出する光電式の投光器と受光器よりなる第1の車輪検知手段および第2の車輪検知手段と、
前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段に近接して配置され、前記車両が前記測定区間上に存在するか否かを判別する第1の車体検知手段および第2の車体検知手段と、
走行中の前記車両の車両編成情報を読み取る編成識別手段と、
前記測定区間である前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段の間を通過する際の走行車両の通過時間を基に当該走行車両の速度を検出する車両速度検出手段と、
前記車両が走行する前記測定区間の近くの線路の側方から前記車両の床下機器における複数の部位の温度を非接触で取得する温度検知手段と
前記各手段より取得した情報に基づいて前記車両の床下機器における複数の部位の温度を時系列的に検知する処理手段とを備え、
前記処理手段は、
前記第1の車体検知手段および前記第2の車体検知手段のいずれか一方が前記車体を検出した状態にある限り、前記温度検知手段による温度検出および検出された温度データの保存を続行すると共に、
前記車両が前記線路上を走行中に基準位置に配置された前記第1の車輪検知手段に到達した時点を基準時点として一定間隔離隔された前記第2の車輪検知手段に到達した時点までの所要時間に基づき前記車両速度検出手段が算出した速度と、前記基準時点からの経過時間により算出される前記基準位置からの前記車両の走行距離と、前記温度検知手段から得られる前記基準時点からの測定温度時系列データとに基づいて、前記各車両の床下機器における所定の部位の温度を順に取得して前記車両の所定部位毎の測定温度時系列データを作成し、
前記編成識別手段で読み込まれた車両編成番号を基に前記床下機器における複数の部位の前記車両編成番号毎の温度を時系列的に検知し得るように構成したことを特徴としている。
請求項2に記載の鉄道車両用温度検知装置は、走行中の車両の複数の車輪の通過を測定区間の前後で検出する光電式の投光器と受光器よりなる第1の車輪検知手段および第2の車輪検知手段と、
前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段に近接して配置され、前記車両が前記測定区間上に存在するか否かを判別する第1の車体検知手段および第2の車体検知手段と、
走行中の前記車両の車両編成情報を読み取る編成識別手段と、
前記測定区間である前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段の間を通過する際の走行車両の通過時間を基に当該走行車両の速度を検出する車両速度検出手段と、
前記車両が走行する前記測定区間の近くの線路の側方から前記車両の床下機器における複数の部位の温度を非接触で取得する温度検知手段と
前記各手段より取得した情報に基づいて前記車両の床下機器における複数の部位の温度を時系列的に検知する処理手段とを備え、
前記処理手段は、
前記第1の車体検知手段および前記第2の車体検知手段のいずれか一方が前記車体を検出した状態にある限り、前記温度検知手段による温度検出および検出された温度データの保存を続行すると共に、
前記車両が前記線路上を走行中に基準位置に配置された前記第1の車輪検知手段に到達した時点を基準時点として一定間隔離隔された前記第2の車輪検知手段に到達した時点までの所要時間に基づき前記車両速度検出手段が算出した速度と、前記基準時点からの経過時間により算出される前記基準位置からの前記車両の走行距離と、前記温度検知手段から得られる前記基準時点からの測定温度時系列データとに基づいて、前記各車両の床下機器における所定の部位の温度を順に取得して前記車両の所定部位毎の測定温度時系列データを作成し、
前記編成識別手段で読み込まれた車両編成番号を基に前記床下機器における複数の部位の前記車両編成番号毎の温度を時系列的に検知し得るように構成すると共に、前記基準時点を基準とする所定部位毎の測定温度時系列データを、前記床下機器に対応させた温度分布となるような位置変換波形データに編集して、表示手段を介して表示し得るように構成したことを特徴としている。
請求項3に記載の鉄道車両用温度検知装置は、請求項1または2の鉄道車両用温度検知装置において、前記第1の車体検知手段および前記第2の車体検知手段のいずれが前記車体を検出しない状態に至った場合は、前記温度検知手段による温度検出および検出された温度データの保存を終了するように構成したことを特徴としている。
請求項4に記載の鉄道車両用温度検知装置は、請求項1または2の鉄道車両用温度検知装置において、前記処理手段は、前記第1の車輪検知手段、前記第2の車輪検知手段、前記第1の車体検知手段、前記第2の車体検知手段、前記温度検知手段、前記編成識別手段の各々の動作を制御し、且つ各々の情報に基づいて、前記走行車両の前記床下機器の所定部位毎の測定温度時系列データを作成すると共に、前記床下機器の予め定めた範囲毎に最大温度を抽出し、当該最大温度が所定の閾値を越えるときに、警報を発するように構成してなることを特徴としている。
請求項5に記載の鉄道車両用温度検知装置は、請求項1または2の鉄道車両用温度検知装置において、前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段は、耐油、防水型であって応答速度の速い光電センサよりなり、左右両側の車輪の一部である円弧部が通過するとき、前記投光器と前記受光器間の光線を遮断することにより、当該車輪の通過を検知し得るように構成したことを特徴としている。
請求項6に記載の鉄道車両用温度検知装置は、請求項1または2の鉄道車両用温度検知装置において、前記温度検知手段、前記編成識別手段、前記車輪検知手段、前記車体検知手段は、鉄橋上において温度を検知する場合にあっては、橋梁の構造物の一部を利用した架台に取り付けるように構成したことを特徴としている。
請求項7に記載の鉄道車両用温度検知装置は、請求項1または2の鉄道車両用温度検知装置において、前記温度検知手段、前記編成識別手段、前記車輪検知手段、前記車体検知手段は、地上において温度を検知する場合にあっては、鉄道線路とは独立して設けられた架台に取り付けるように構成したことを特徴としている。
本発明によれば、走行車両の床下機器における複数の部位の温度を正確且つ自動的に検出し得ると共に、上記温度を検知すべき鉄道車両が任意の速度、即ち、低速走行時は勿論のこと、最高速度に至る走行時においても温度検知が可能であり、さらには、走行中であった鉄道車両が停止した後、再び発進するような事態が生じても、当該温度情報を時系列的に正確且つ自動的に検知し得る鉄道車両用温度検知装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の全体構成を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の要部の構成と鉄道車両および鉄道線路(レール)との配置関係を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置における各検知信号の生起タイミングを示すタイミングチャートである。 計測トリガを基準位置とする所定部位毎の測定温度時系列データを、鉄道車両の床下機器の各位置と対応させた温度分布を示したグラフである。 編成番号読取アンテナの外観構成を示すもので、(a)は、平面図、(b)は、正面図、(c)は、右側面図である。 本発明に係る第3の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の2つの熱検知器、2つの車輪検知器、2つの車体センサ、1つの編成番号読取アンテナ、中継箱等の各機器の平面的な配置関係を示す平面図である。 図6の第3の実施の形態に示す各機器を左側面側から見た配置関係を示す左側面図である。 図6の第3の実施の形態に示す各機器を正面側から見た配置関係を示す正面図である。 本発明の第1〜第3の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の動作を示すフローチャート図である。 図9の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の動作の続きの動作を示すフローチャート図である。
以下、本発明の第1の実施の形態〜第3の実施の形態に係る鉄道車両用の温度検知装置を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態は、特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の全体構成を示すブロック構成図である。
同図1において、第1の実施の形態の鉄道車両用温度検知装置(「車両用温度検知装置」という場合がある)は、車体検知手段としての第1の車体センサ1と第2の車体センサ2、車輪検知手段としての第1の車輪検知器21a,21bと第2の車輪検知器22a,22b、温度検知手段としての熱検知器31、32、編成識別手段としての編成番号読取アンテナ12、中継箱11および処理手段としての機能を有する処理装置10、を備える。
第1の実施の形態の一態様として、処理装置10は、第1の車体センサ1、第2の車体センサ2、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、熱検知器31、32、中継箱11および編成番号読取アンテナ12、の各々の動作を制御して測定を行い、各温度測定装置毎の時系列温度測定データを作成する(以下、このデータを「測定温度時系列データ」と呼称する)。
なお、第1の車体センサ1、第2の車体センサ2、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、熱検知器31、32および編成番号読取アンテナ12がそれぞれ検知した情報に基づいて鉄道車両の所定部位毎の測定温度時系列データを作成することも可能である。さらに、処理装置10は、上記所定部位毎の測定温度時系列データに基づいて、鉄道車両の上記所定部位毎の予め定めた所定範囲における異常温度上昇の発生を各々判断すると共に、異常が有れば外部アンテナ10cを介して外部の総合司令室に報知する。
処理装置10には、熱検知器31、32、第1の車輪検知器21a、21b、第1、第2の車体センサ1,2からの情報をA/D変換するA/D変換器10b、編成番号読取アンテナ12からの編成ID信号を受けて、編成情報を読み取る編成ID読取装置10a、上記各情報を受けて、各部を制御し、車両の複数の所定部位の温度情報を採取し、編成番号毎の、かつ上記複数の所定部位毎の測定温度時系列データや、位置変換データを編集する処理手段10c等を備えている。
処理装置10には、コンピュータを備えた通信端末装置を充当することができる(既成の製品を使用してもよい)ので、ここでは構成の説明を省略する。
第1、第2の車体センサ1,2は、鉄道車両の車体が測定区間またはその近傍に存在しているか否かを処理手段10cが判断するための信号を生成する。本実施の形態の車両用温度検知装置の特徴的な機能として、第1、第2の車体センサ1,2によって車体が測定区間内にまたはその近傍に入っていると認識され続けている限り、温度の測定を継続する、という機能を有する。
第1、第2の車体センサ1,2には、例えば、アンプ内蔵超音波センサを使用することができる(既成の製品を使用してもよい)。例えば、第1、第2の車体センサ1,2としては、屋外使用で、中距離検出・狭指向性の障害物検知用超音波センサーを用いることができる。
第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22bは、それぞれ鉄道車両の車輪の存在、即ち、車輪の通過を検知する。より具体的には、図6〜図8にて後述するように、上記第1、第2の車輪検知器21,22は、左右両側の車輪の一部である円弧部(接地面側の下方円弧部)を検知する。第1の車輪検知器21a,21bと第2の車輪検知器22a,22bとは、車両の進行方向に沿って所定の一定間隔(例えば、車輪の1回転の円周距離相当)を置いて設置される。車輪検知器21aおよび車輪検知器22aは投光器側であり、車輪検知器21bおよび車輪検知器22bは受光器側である。投光器と受光器は、いずれの側に設けてもよい。第1の車輪検知器21a,21bが1つの車輪を検知してから一定間隔離れた第2の車輪検知器22a,22bが該車輪を検知するまでの時間差と、上記一定間隔の距離とに基づいて、前述の鉄道車両の車体が測定区間内に入っている間における当該鉄道車両の平均移動速度を処理手段10cにより計算することができる。
第1の車輪検知器21a,21bおよび第2の車輪検知器22a,22bには、透過型ストレートの光電センサを使用し、光源は、赤外LED(例えば、波長870nm)を用いて構成するものとする。
因みに、光電センサの使用は、ノイズを拾い易かった従前の磁気センサを使用する場合に比べて検知精度と応答速度とが格段に向上する。また、この光電センサは、例えば、耐油・防水型の光電センサとすることが望ましい。既成の製品を使用しても構わないが、耐油・防水型の光電センサを実現する手段としては、第1、第2の車輪検知器21a,21b、22a,22bの各々図6〜図8に示すように、筒状の筐体に納めることが望ましい。このように構成すれば、降雨や降雪があった場合でも、支障無く車輪の検知を行うことができるようになる。また、この筒状の筐体には、水抜き穴を設けることが望ましい。
熱検知器31、32は、鉄道車両の床下機器における所定部位の温度を検知する。以下の説明では、熱検知器31および32は、車両の両側方から床下機器の所定部位の温度を、それぞれ検知するものとする。
編成番号読取アンテナ12は、鉄道車両の編成情報(以下、ここでは、編成番号とする)を取得する。具体的には、編成番号読取アンテナ12は、後述するように、先頭車両のスカート部の下方の傾斜面に取り付けられているIDタグの情報を平行に対峙した状態で読み取る。このIDタグには、文字列情報としてRFID情報が書き込まれている。
上述の、第1の車体センサ1、第2の車体センサ2、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、熱検知器31、32および編成番号読取アンテナ12は、鉄道車両の運行状況とは関係無く列車の運行を行わない深夜を除き常時稼働しているものとする。特に、熱検知器31、32は、車両の上記所定部位の温度情報を非接触で採取する。処理装置10における処理手段10cは、これらの温度情報から、図3に示すように、基準トリガ(計測トリガ)を時間基準とする編成番号毎・所定部位毎の測定時系列データ(生データ)を得る。また、処理手段10cは、この生データを、編成番号毎、かつ上記所定部位毎の測定温度時系列データから図4に示すような位置変換波形データとなるように編集する。
中継箱11は、上述の、第1の車体センサ1、第2の車体センサ2、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、熱検知器31、32および編成番号読取アンテナ12等の機器に電源の供給や、上記各機器が検知した情報を中継して処理装置10に送出する機能を有する。この送信は、生起信号の1件単位で送信することも可能であるし、複数件をプールしてから送信することも可能である。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置(以下、単に「検知装置」という場合がある)における検知装置全体および測定対象である鉄道車両や鉄道線路を含めて外観構成を模式的に示す斜視図である。一般に、鉄道線路は、当該鉄道に固有な規則の1つとして、工作物に関する建築限界を規定している。即ち、鉄道の運行を支援する工作物等は、この建築限界で示される空間内には建築することができないという制約がある。よって、図2において、本発明の各構成要素、即ち、第1の車体センサ1、第2の車体センサ2、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、熱検知器31、32および編成番号読取アンテナ12等は、鉄道毎に規定されている上記建築限界で示される空間外に設置するものとする。なお、これらの構成要素は、鉄道線路(軌道)からは独立して設置される架台に取り付けることができる。この架台は、図5、図8に示すように、鉄道線路(軌道)の側方の地上に設置するか、鉄橋においては、橋梁の一部を利用して架台を取付けることもできる。
図2に示す第2の実施の形態では、第1の車体センサ1は、鉄道車両の先頭から見て左側に、第2の車体センサ2は、鉄道車両の先頭正面から見て右側に、それぞれ設置している。
また、第1の車輪検知器21aおよび第2の車輪検知器22aは、鉄道車両の先頭から見て左側に設置し、車輪検知器21bおよび車輪検知器22bは、鉄道車両の先頭から見て右側に、それぞれ設置している。さらに、熱検知器31は、鉄道車両の先頭から見て左側に、熱検知器32は鉄道車両の先頭から見て右側に、それぞれ設置している。
本発明の第2の実施の形態に係る車両温度検知装置について、図3に示すタイミングチャートを参照して説明する。図2の右方から進入してきた鉄道車両100は、編成番号読取アンテナ12→第1の車輪検知器21a,21b→第1の車体センサ1、2つの熱検知器31,32→第2の車体センサ2→第2の車輪検知器22a,22bの順に通過する。
また、鉄道車両100の編成番号を記録しているIDタグは、当該鉄道車両100の先頭正面から見て右側のスカート部の下方傾斜面に取り付けられているので、対応する編成番号読取アンテナ12は、図5(c)に示すように、該IDタグの読み取りが可能なように、スカート部の傾斜面と平行に対峙するように電波放射面12aを斜めに傾けて取り付けるものとする。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置における検知信号の生起(生成)タイミングを示すタイミングチャートである。
図において、横軸は、時間をとり、縦軸は、各信号のレベルを示している。
鉄道車両100が測定区間に差しかかると、上述の、第1の車体センサ1、第1の車体センサ2、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、熱検知器31、32および編成番号読取アンテナ12の各々は、図3に示すタイミングで、それぞれ検知信号を生起し、中継箱11を介して処理装置10に送出する。
処理装置10における処理手段10cは、編成番号読取アンテナ12の編成ID信号と第1、第2の車体センサ1,2の生起信号と第1の車輪検知器21a,21bおよび第2の車輪検知器22a,22bの検知信号とから測定の時間的な基準点となる計測トリガのタイミング(0sec、N1sec、N2sec、N3sec・・・)を知ることができる。
本実施の形態においては、上記所定部位毎の測定温度時系列データは、第1の車輪検知器21a,21bからの計測トリガ(「計測開始トリガ」と称することもある)を基準位置として各軸毎に編集する。
処理装置10における処理手段10cは、測定温度時系列データを上記所定部位毎の測定温度時系列データとなるように編集する際に、上記計測トリガを参照する。また、第1、第2の車体センサ1,2の生起信号の存在をもって、或る鉄道車両が本装置の測定区間内に入ったか、その近傍に存在していることを知ることができる。
上述の検知装置や温度計測装置は、上記計測トリガが生起される以前から、例えば、始発電車の走行開始前から稼働しているものとする。よって、処理手段10eは、測定温度情報(例えば、図1、図2等に示す熱検知器31、32の測定温度情報)を常に参照することができる。
第1の車輪検出器21a,21bと第2の車輪検知器22a,22bの距離(間隔)は、既知(一定)である。
そこで、処理装置10における処理手段10cは、第1の車輪検知器21a,21bの生起信号と第2の車輪検知器22a,22bの生起信号との時間間隔(時間差)と上記距離から当該鉄道車両の速度を計算する。本実施の形態の他の一態様では、上述の基準位置からの時間経過情報と共に、上記測定温度時系列データを、上記所定部位の回りに分布する測定温度時系列データとなるように編集して表示するようにしている。処理装置10の処理手段10cは、上述の鉄道車両の速度を、上記編集の際に参照する。
また、処理手段10cは、第1の車輪検知器21a,21bの生起信号と車輪検知器22a,22bの生起信号の生起回数を計測し、測定区間に入った鉄道車両の車軸数を認識する。
さらに、処理手段10cは、測定区間に入った鉄道車両の上記車軸数から、測定終了のタイミングを把握する。ちなみに、この車軸数は、一般に、編成番号を有する鉄道車両(即ち客車)と、それ以外の鉄道車両(例えば工事用車両)とでは異なるものである。新幹線の場合も同様に編成番号を有する鉄道車両(即ち客車)と、それ以外の鉄道車両(例えば工事用車両)とでは車軸数が異なる。よって、処理手段10cは、この違いによって、例えば工事用車両についての測定を回避し、編成番号を有する鉄道車両(即ち客車)であることを示す車軸数を有する鉄道車両だけに絞って温度測定することができる。
図4は、計測トリガ発生位置(第1の車輪)を基準位置とする所定部位毎の測定温度時系列データを、所定部位毎に分布した測定温度時系列データに位置変換して編集し直したグラフ図である。
即ち、図4に示すグラフは、第1の車輪検知器21a,21bと各熱検知器31〜34との各距離は、既知であるため、速度と距離から車体の温度測定位置に変換したものである。
図4では、上記測定温度時系列データと共に、使用した検知装置および所定部位に対応した温度測定機器をも示している。また図4の上部には床下機器の所定部位を第1の車輪検知器21a,21bの位置、即ち、前側の車軸の中心を基準軸(0m)として、図示している。
図4に示すグラフ図は、監視官にとっても視認し易いものとなっている。そこで、処理手段10cは、同図に示すグラフ図を、付属設備である表示装置(ディスプレー)10f(図1参照)に表示して監視官に視認させることができる。また、処理手段10cは、所定部位に対応した測定温度に異常を検知した場合は、その事実をデータ通信端末10d、外部アンテナ10eを介して外部の総合司令室等に報知するものとする。
図5(a),(b),(c)は、第1の実施の形態に係る車両用温度検知装置に用いられる編成番号読取アンテナ12の一構成例を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
温度測定対象である鉄道車両の先頭車両のスカート部下方の傾斜面には、当該鉄道車両の編成情報(ここでは、編成番号)を記録したIDタグが取り付けられている。そのため、編成番号読取アンテナ12は、建築限界の規定を遵守し、建築限界の外側に極力近付けるように設置されるものとする。高さ方向は、支柱12bで調整し、アンテナの電波放射面12aは、スカート部の傾斜面に沿わせるように、所定の傾斜角度(例えば、水平面から53°)に設定している〔図5(c)参照〕。図5において、12cはベースである。
編成番号読取アンテナ12は、電波による読み取り機能を備えており、鉄道車両が通過する時、上記IDタグの記録内容を非接触で瞬時に読み取り、編成番号を取得する。
図6〜図8は、第1の実施の形態に係る車両用温度検知装置の構成の一部を示す熱検知器31、32、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、第1、第2の車体センサ1,2、編成番号読取アンテナ1,2の鉄道線路101に対する配置関係を示している。
図6〜図8に示すように、熱検知器31および32、その他の第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、第1、第2の車体センサ1,2、編成番号(編成ID)読取アンテナ12等は、鉄道線路101の一方および/または他方側の側方の建築限界外の位置に、架台、支柱等を介して配置されている。
図9、図10は、本発明の第1〜第3の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の動作を示すフローチャートである。
以下、図1〜8を参照しながら、図9、図10に示すフローチャートを用いて本発明の第1〜第3の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置の動作を説明する。
まず、図9に示す動作を説明する。
ステップS1では、第1の車輪検知器21a,21bからのトリガ信号待ちの状態である。
ステップS2では、第1の車輪検知器21a,21bが車輪を検知したタイミングで、その事実を示す信号(即ち計測開始トリガ)を中継箱11を介して処理装置10に送出する。処理装置10内の処理手段10cは、この計測開始トリガを受信したタイミング(時刻)を記録する。
ステップS3で、処理手段10cは、中継箱11を介して送出された各種検知信号を受信して記録する。この各種検知信号とは、ここでは、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22b、第1の車体センサ1、第2の車体センサ2、熱検知器31、32および編成番号読取アンテナ12のそれぞれが検知し、生起した信号を指称する。但し、これらの信号には、上記計測開始トリガが生起する以前、例えば、2秒前に採取された検知情報、例えば、プリトリガ信号も含まれる。
ステップS4で、処理手段10cは、第1の車輪検知器21a,21bと第2の車輪検知器22a,22bとの生起信号から判断して64軸の通過車軸数が既にカウントされているか否かを検証する。その結果、64軸の通過車軸数が既にカウントされていると、処理手段10cは、ステップS7で測定終了の処理を行った後、制御の流れを他頁結合子(A)で示すステップS9の解析開始の処理に移す。これとは逆に、64軸の通過車軸数が未だカウントされていない場合は、処理手段10cは、車体が測定区間内または、その近傍に入っているか否かを判断するためにステップS5の判定処理を続行する。このステップS5の判定処理で、第1の車体センサ1または第2の車体センサ2のいずれもがOFFにならない限り、ステップS4に戻り、処理を続行する。
ステップS5の判定処理で、処理手段10cは、第1の車体センサおよび第2の車体センサ2のいずれもがOFFになったときは、車体が測定区間内から離れたと判定し、ステップS6で測定終了の処理を行った後、制御の流れを他頁結合子(B)で示すステップS20の処理に移す。
次に、図10に示す動作を説明する。
ステップS9では、処理手段10cは、解析の準備処理を実行する。
ステップS10では、処理手段10cは、車両の車輪が第1の車輪検知器21a,21bを通過した時間と、当該車輪が第2の車輪検知器22a,22bを通過した時間との通過時間差を算出する。
ステップS11では、処理手段10cは、第1の車輪検知器21a,21bと第2の車輪検知器22a,22bの設置位置の距離差と、上記通過時間差とから、当該車両の通過速度(距離差/通過時間差=速度の平均値)を算出する。
ステップS12では、処理手段10cは、第1の車輪検知器21a、21bの検知時間(検知時点)を基準とし、上記算出した当該車両の通過速度と、床下機器の各測定部位の位置関係とから、所定部位毎の測定温度時系列データを、所定部位毎に分布させた測定温度時系列データに編集し直す。その後、処理手段10cは、上記の所定部位毎に分布させた測定温度時系列データから、通過した各軸毎の上記各部位を中心として所定範囲内の最大温度を各軸毎に求める。即ち、第1の車輪検知器21a、21bの検知時間(時点)を基準とし、通過速度と各測定部位の位置関係から、予め設定された所定の範囲内の最大温度を各軸で抽出する。
ステップS13では、処理手段10cは、解析終了の処理を実行する。
ステップS14では、処理手段10cは、ステップS12で抽出した床下機器の第1の部位の温度が所定の閾値を上回ったか否かを検証する。上記床下機器の第1の部位の温度が上記所定の閾値を上回っていない場合は、ステップS16に進み、逆に、上記第1の部位の温度が所定の閾値を上回っている場合は、ステップS15にて第1の警報を発報してからステップS16に移る。この警報は、ランプの点灯あるいは点滅、または音による警報であってもよい。
ステップS16では、処理手段10cは、ステップS12で抽出した床下機器の第2の部位の温度が第2の閾値を上回ったか否かを検証する。上記床下機器の第2の部位の温度が第2の閾値を上回っていない場合はステップS18に進み、逆に、上記床下機器の第2の部位の温度が第2の閾値を上回っている場合は、ステップS17にて第2の警報を発報してからステップS18に移る。ここで、第1の閾値と第2の閾値とは、異なっている場合と、同じである場合とがあり得る。
尚、床下機器の温度検出部位を2つとして説明してきたが、3つ以上の部位について検出するようにしてもよい。
ステップS18では、処理手段10cは、次トリガの通知が送出されて来るまで待機する。
この第1の実施の形態に係る鉄道車両用温度検知装置によれば、光電式車輪検知器である第1の車輪検知器21a,21bおよび第2の車輪検知器22a,22bを用いているので、従前の磁気式とは違って、車両やレールからの外乱を受けずに正確に車輪のみを検知する。よって処理手段10cは、上記判断を正確に且つ瞬時に実施することができる。
また、第1の車輪検知器21a,21bおよび第2の車輪検知器22a,22bでは、軌道の左右に投光器と受光器を設置する構成であるため、上述の建築限界からは確実に離して設置することができる。
また、検知機器類や温度測定機器類は、図6、図7、図8に示すように、軌道からは独立した架台(例えば橋梁)に取り付けることができるため、軌道からの振動を直接に受けることが無くなり、振動の影響による故障が起こり難くなる。
また、検知機器類や温度測定機器類の応答速度が早く、鉄道車両の最高速度、例えば、約285km/hで走行する新幹線等の車両でも車輪の到来と通過を補正することなく瞬時に検知することができるので、車輪の検知精度を著しく向上させることができる。
また、第1の車輪検知器21a,21b、第2の車輪検知器22a,22bを構成する投光器と受光器の各々を、図6〜図8に示されるように、筒状の筐体に納める(さらには、該筐体に水抜き穴設ける)ことで、降雨や降雪に遭遇した場合にも、支障無く車輪の検知を行うことができる。
また、第1の車体センサ1、第2の車体センサ2でもって車両が測定装置の測定範囲内に有るか否かの検知を行うと共に、車輪検知数が編成番号を有する車両(即ち客車)に固有の軸数(例えば64軸または28軸)に満たなかった場合でも、車両が測定装置の測定範囲内に有る場合は、車両が装置上に停止しているものと判断して測定を継続し、測定データを捨てずに保存することができるので、車両が一旦停止し、その後走行開示したような場合でも、上述した要領で、解析結果を得ることができる。さらに、車輪検知数が編成番号を有する車両(即ち客車)に固有の軸数(例えば64軸または28軸)に満たないのに、車両が測定装置の測定範囲外となった場合は、工事用車両等であるものと判断して測定を中止することができる。
また、第1の車体センサ1と第2の車体センサ2の2つのセンサを設けて冗長性を確保したので、その内の1つが故障しても上述の車両停止状態を判別することができる。
さらに、生データを編集して、監視官にとっては視認し易い、所定部位毎の温度分布データを得ることができる。
尚、本発明は、上述し且つ図面に示した実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形実施することができる。
例えば、熱検知器31と32の走行方向の間隔は、適宜調整はできるが、走行方向に直交する方向の位置は、例えば、床下機器において、検知すべき機器に応じて設定させる必要がある。また、熱検知器31と32の走行方向の位置関係は、同じことが望ましい。
また、第1の車輪検知器21a、21bの配置は、熱検知器31の前方でなくてもよいし、図1に示すように、編成番号読取アンテナ12と第1の車体センサ1との間に配設してもよい。
尚、図1に示すブロック図と、図2に示す斜視図、図3に示すタイミングチャートにおいては、第1の車体センサ1、第1の車輪検知器21a、21b、編成番号読取アンテナ12および熱検知器31〜34の相互の配置関係が異なっているが、温度検知機能上は、支障はない。
また、車両用温度検知装置において、熱検知器31、32、車輪検知器21a、21b〜22a、22b、編成識別アンテナ12等は、図6〜図8に示す設置側は、鉄橋の橋梁の構造物の一部を利用して配置することを想定したものであるが、地上に配置された鉄道線路の側部に適宜の架台を配置し、その架台上に設置するようにしてもよい。
1,2 車体センサ
10 処理装置
10a A/D変換器
10b 編成ID読取装置
10c 処理手段
10d データ通信端末
10e 外部アンテナ
10f ディスプレイ
11 中継箱
12 編成番号読取アンテナ
12a 電波放射面
12b 支柱
12c ベース
21a,21b,22a,22b 車輪検知器
31、32 熱検知器
100 鉄道車両
101 鉄道線路

Claims (7)

  1. 走行中の車両の複数の車輪の通過を測定区間の前後で検出する光電式の投光器と受光器よりなる第1の車輪検知手段および第2の車輪検知手段と、
    前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段に近接して配置され、前記車両が前記測定区間上に存在するか否かを判別する第1の車体検知手段および第2の車体検知手段と、
    走行中の前記車両の車両編成情報を読み取る編成識別手段と、
    前記測定区間である前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段の間を通過する際の走行車両の通過時間を基に当該走行車両の速度を検出する車両速度検出手段と、
    前記車両が走行する前記測定区間の近くの線路の側方から前記車両の床下機器における複数の部位の温度を非接触で取得する温度検知手段と
    前記各手段より取得した情報に基づいて前記車両の床下機器における複数の部位の温度を時系列的に検知する処理手段とを備え、
    前記処理手段は、
    前記第1の車体検知手段および前記第2の車体検知手段のいずれか一方が前記車体を検出した状態にある限り、前記温度検知手段による温度検出および検出された温度データの保存を続行すると共に、
    前記車両が前記線路上を走行中に基準位置に配置された前記第1の車輪検知手段に到達した時点を基準時点として一定間隔離隔された前記第2の車輪検知手段に到達した時点までの所要時間に基づき前記車両速度検出手段が算出した速度と、前記基準時点からの経過時間により算出される前記基準位置からの前記車両の走行距離と、前記温度検知手段から得られる前記基準時点からの測定温度時系列データとに基づいて、前記各車両の床下機器における所定の部位の温度を順に取得して前記車両の所定部位毎の測定温度時系列データを作成し、
    前記編成識別手段で読み込まれた車両編成番号を基に前記床下機器における複数の部位の前記車両編成番号毎の温度を時系列的に検知し得るように構成したことを特徴とする鉄道車両用温度検知装置。
  2. 走行中の車両の複数の車輪の通過を測定区間の前後で検出する光電式の投光器と受光器よりなる第1の車輪検知手段および第2の車輪検知手段と、
    前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段に近接して配置され、前記車両が前記測定区間上に存在するか否かを判別する第1の車体検知手段および第2の車体検知手段と、
    走行中の前記車両の車両編成情報を読み取る編成識別手段と、
    前記測定区間である前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段の間を通過する際の走行車両の通過時間を基に当該走行車両の速度を検出する車両速度検出手段と、
    前記車両が走行する前記測定区間の近くの線路の側方から前記車両の床下機器における複数の部位の温度を非接触で取得する温度検知手段と
    前記各手段より取得した情報に基づいて前記車両の床下機器における複数の部位の温度を時系列的に検知する処理手段とを備え、
    前記処理手段は、
    前記第1の車体検知手段および前記第2の車体検知手段のいずれか一方が前記車体を検出した状態にある限り、前記温度検知手段による温度検出および検出された温度データの保存を続行すると共に、
    前記車両が前記線路上を走行中に基準位置に配置された前記第1の車輪検知手段に到達した時点を基準時点として一定間隔離隔された前記第2の車輪検知手段に到達した時点までの所要時間に基づき前記車両速度検出手段が算出した速度と、前記基準時点からの経過時間により算出される前記基準位置からの前記車両の走行距離と、前記温度検知手段から得られる前記基準時点からの測定温度時系列データとに基づいて、前記各車両の床下機器における所定の部位の温度を順に取得して前記車両の所定部位毎の測定温度時系列データを作成し、
    前記編成識別手段で読み込まれた車両編成番号を基に前記床下機器における複数の部位の前記車両編成番号毎の温度を時系列的に検知し得るように構成すると共に、前記基準時点を基準とする所定部位毎の測定温度時系列データを、前記床下機器に対応させた温度分布となるような位置変換波形データに編集して、表示手段を介して表示し得るように構成したことを特徴とする鉄道車両用温度検知装置。
  3. 前記処理手段は、前記第1の車体検知手段および前記第2の車体検知手段のいずれが前記車体を検出しない状態に至った場合は、前記温度検知手段による温度検出および検出された温度データの保存を終了するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用温度検知装置。
  4. 前記処理手段は、前記第1の車輪検知手段、前記第2の車輪検知手段、前記第1の車体検知手段、前記第2の車体検知手段、前記温度検知手段、前記編成識別手段の各々の動作を制御し、且つ各々の情報に基づいて、前記走行車両の前記床下機器の所定部位毎の測定温度時系列データを作成すると共に、前記床下機器の予め定めた範囲毎に最大温度を抽出し、当該最大温度が所定の閾値を越えるときに警報を発するように構成してなることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用温度検知装置。
  5. 前記第1の車輪検知手段および前記第2の車輪検知手段は、耐油、防水型であって応答速度の速い光電センサよりなり、左右両側の車輪の一部である円弧部が通過するとき、前記投光器と前記受光器間の光線を遮断することにより、当該車輪の通過を検知し得るように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用温度検知装置。
  6. 前記温度検知手段、前記編成識別手段、前記車輪検知手段、前記車体検知手段は、鉄橋上において温度を検知する場合にあっては、橋梁の構造物の一部を利用した架台に取り付けるように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用温度検知装置。
  7. 前記温度検知手段、前記編成識別手段、前記車輪検知手段、前記車体検知手段は、地上において温度を検知する場合にあっては、鉄道線路とは独立して設けられた架台に取り付けるように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用温度検知装置。
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