JP6666237B2 - ワイヤーハーネス固定用粘着シートおよびワイヤーハーネス固定方法 - Google Patents

ワイヤーハーネス固定用粘着シートおよびワイヤーハーネス固定方法 Download PDF

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本発明は、ワイヤーハーネス固定用粘着シートおよびワイヤーハーネス固定方法に関する。
従来、自動車等の分野では、電力の供給や信号通信のため、複数の電線を束にしたワイヤーハーネスが用いられており、ワイヤーハーネスを車体等の被着体に固定する粘着シートが種々提案されている。
例えば特許文献1は、低温〜高温で優れた粘着特性を発揮するよう粘着剤の配合が調整された粘着シートを開示しており、例えば特許文献2は、軟質の金属箔からなる基材に粘着剤層を設けた粘着シートを開示している。また、例えば特許文献3は、軟質の金属箔からなる基材、発泡樹脂層、および粘着剤層をこの順序で積層した粘着シートを開示している。
基材が金属箔からなる粘着シートは、樹脂からなる粘着シートに比べて難燃性が高いため自動車等の分野での使用に適しており、また、温度上昇にともなって破断強度が低下し難く高温適性を有する。また金属箔は容易に塑性変形するため、貼付対象への形状追従性および変形後の形状保持性(以下、これらの特性をまとめて単に賦形性と称す)に優れる。
特許第4493289号公報 特許第4826080号公報 特許第4802506号公報
しかしながら、金属箔は引裂きに対する強度が小さくちぎれ易いため、貼り付けの際に例えばスキージー等の平板状でへりが僅かに尖った道具や爪が押し当てられると、不用意に破れて貼り付け作業が妨げられる虞がある。
また、従来技術のように金属箔に発泡樹脂層を積層させれば、比較的ちぎれ難くはなるものの、一旦貼り付けられた粘着シートを剥がそうとして大きな力が加えられると、実際には発泡樹脂層に破壊が生じることがあり、そのため、貼り直し作業が手間取る虞がある。
そこで、本発明は、それらの課題に鑑みてなされたものであり、難燃性、高温適性、および賦形性が良好で、かつ貼り付けおよび貼り直しをし易いワイヤーハーネス固定用粘着シートおよびワイヤーハーネス固定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のワイヤーハーネス固定用粘着シートは、金属箔である基材と、前記基材の一方の面の側に設けられた粘着剤層と、を有し、前記基材の一方の面と前記粘着剤層との間に、前記基材と剥離しないよう一体に設けられた樹脂フィルムを有する。
上記目的を達成するための本発明のワイヤーハーネス固定方法は、金属箔である基材、および当該基材の一方の面の側に設けられた粘着剤層を有するワイヤーハーネス固定用粘着シートを、ワイヤーハーネスおよび被着体にまたがって貼り付け、前記ワイヤーハーネスを前記被着体に固定する。前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートは、前記基材の一方の面と前記粘着剤層との間に、前記基材と剥離しないよう一体に設けられた樹脂フィルムを有しており、本発明のワイヤーハーネス固定方法は、前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートを、前記ワイヤーハーネスの円弧状の外周と前記被着体の面との接触箇所のきわに向かって押し込み、前記ワイヤーハーネスおよび前記被着体に沿って貼り付ける。
上記目的を達成するための本発明のワイヤーハーネス固定方法は、金属箔である基材、および当該基材の一方の面の側に設けられた粘着剤層を有するワイヤーハーネス固定用粘着シートを、ワイヤーハーネスおよび被着体にまたがって貼り付け、前記ワイヤーハーネスを前記被着体に固定する。前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートは、前記基材の一方の面と前記粘着剤層との間に、前記基材と剥離しないよう一体に設けられた樹脂フィルムを有しており、本発明のワイヤーハーネス固定方法は、前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートを、前記ワイヤーハーネスの外周から前記被着体の面にかけて突っ張らせつつ前記被着体の面に押し付けて貼り付ける。
上記構成を有する発明によれば、基材が金属箔であるため、難燃性、高温適性、および賦形性を良好にでき、また、ワイヤーハーネス固定用粘着シートがちぎれるのを樹脂フィルムが妨げるため、貼り付けおよび貼り直しをし易い。
実施形態の粘着シートを示す斜視図である。 粘着シートによるワイヤーハーネスの固定を示す斜視図である。 図2の3−3線に沿う断面図である。 ワイヤーハーネスと被着体との接触箇所のきわへの粘着シートの押し込みを示す図である。 実施形態の粘着シートの図3、4と異なる貼り付け例を示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる。
図1に示すように、実施形態のワイヤーハーネス固定用粘着シート100(以下、単に粘着シート100と称す)は、基材101、接着剤層102、樹脂フィルム103、粘着剤層104、および剥離ライナー105がこの順序で積層された構成を有する。
基材101は金属箔である。基材101を形成する金属箔の材料として、例えば、アルミニウム、鉛、マグネシウム、銅、銀等が挙げられるが、これらに限定されない。基材101の厚みは、例えば、7〜100μmである。
接着剤層102は、基材101の一方の面106に形成されており、基材101と樹脂フィルム103とを剥離しないように一体に接着している。接着剤層102は、例えばドライラミネート用接着剤からなるが、これに限定されない。
樹脂フィルム103は、発泡体ではなく、非発泡のいわゆるソリッドな状態である。樹脂フィルム103は、接着剤層102を介さず基材101に直接設けられていてもよく、例えば溶融押出法によって、直接、基材101に剥離しないよう一体に形成することができる。
樹脂フィルム103の形成材料は、耐引裂性が良好であることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、およびポリ塩化ビニル(PVC)からなる群より選択される一種であるが、これらに限定されず、例えば、ポリスチレン(PS)等であってもよい。ポリ塩化ビニル(PVC)、およびポリスチレン(PS)等は、好ましくは、可塑剤を含ませることによって柔軟性を上げて用いられる。樹脂フィルム103の厚みは、例えば、6〜50μmである。
粘着剤層104は、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤等によって形成されるが、粘着剤層104の形成材料はこれらに限定されない。また、それらの粘着剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
剥離ライナー105は、粘着剤層104の表面に配置されており、剥離自在である。剥離ライナー105としては公知のものが使用可能であり、各種樹脂によって形成された剥離フィルムを用いることができる。あるいは、剥離ライナー105は、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等の紙基材の表面に、シリコーン等の剥離剤が塗布された構成を有していてもよい。
図2に示すように、粘着シート100は、ワイヤーハーネス110を被着体120に固定するのに用いられる。作業者は、粘着シート100から剥離ライナー105を剥がし、露出した粘着剤層104を介して、粘着シート100をワイヤーハーネス110の外周および被着体120の面にまたがって貼り付けてそれらを固定する。作業者は、粘着シート100を複数個所に貼り付け、ワイヤーハーネス110を被着体120に沿わせて固定する。
粘着シート100は、一旦貼り付けられた後に手で剥がすことが可能である。例えば貼り直しが必要な場合、作業者は、貼り付けた粘着シート100を手で剥がしてそれを再度貼り付けてもよい。
ワイヤーハーネス110は、コルゲートチューブ111、およびその内部を通る複数の電線112を有するが、その構成は特に限定されない。例えば、コルゲートチューブ111がなく、複数の電線112が、その周りに巻き付けられたテープによって束ねられた構成であってもよい。
また、本実施形態ではワイヤーハーネス110が2つに分岐しているが、分岐の数や位置も特に限定されず、3つ以上に分岐していてもよく、また分岐箇所が複数あってもよい。また、複数本のコルゲートチューブ111が隣接して略平行に並び、粘着シート100がそれらをまとめて固定していてもよい。ワイヤーハーネス110は、電力供給または信号通信等に利用される。
被着体120は、本実施形態では簡単な例として平らな板の形態で開示されているが、これに限定されず、湾曲した形状や凹凸形状を有していてもよい。例えば、被着体120として、自動車のルーフパネル、ピラー、バンパー、ルーフライニング、ドアトリム等、自動車の車体または内装を構成する部材が挙げられ、また、被着体120の材質も、金属に限定されず、樹脂、または不織布等の繊維材であってもよい。
図3に示すように、粘着シート100は、ワイヤーハーネス110の円弧状の外周と被着体120の面との接触箇所130のきわ131において、鋭角に曲げられてワイヤーハーネス110および被着体120に沿って貼り付けられている。
図4に示すように、そのような貼り付け状態にするため、作業者は、接触箇所130のきわ131に向かって粘着シート100を押し込みつつ、ワイヤーハーネス110および被着体120に沿って粘着シート100を貼り付ける。この際、作業者は、例えばスキージーS等の平板状でへりが僅かに尖った道具を用いるが、これに限定されず、道具を用いることなく例えば爪の先で粘着シート100を押し込んでもよい。
粘着シート100は、ワイヤーハーネス110および被着体120に貼り付けられてそれらを固定できればよく、作業者は、粘着シート100をワイヤーハーネス110に先に貼り付けた後に被着体120に貼り付けるようにしてもよいし、被着体120に先に貼り付けた後にワイヤーハーネス110に貼り付けるようにしてもよく、粘着シート100をワイヤーハーネス110および被着体120に対してどのような順序で貼り付けていくかは、特に限定されない。いずれにしても、作業者は、接触箇所130のきわ131に向かって粘着シート100を押し込み、ワイヤーハーネス110および被着体120に沿って粘着シート100を貼り付ける。
次に本実施形態の作用効果を述べる。
本実施形態の粘着シート100は、金属箔である基材101を有する。このため、難燃性を高めることができる。また、基材101が金属箔であるため、温度上昇しても破断強度が低下し難く、高温適性が優れる。また、金属箔は容易に塑性変形し、賦形性に優れるため、粘着シート100がワイヤーハーネス110および被着体120の形状に良好に追従して変形し、またその変形後の形状が保持され易い。従って、粘着シート100をワイヤーハーネス110および被着体120に沿わせて確実に貼り付けられる。
さらに本実施形態では、粘着シート100は、金属箔である基材101と剥離しないよう一体に設けられた樹脂フィルム103を有している。この構成によって、粘着シート100では、単純な面方向の引っ張りに対する強度(破断強度)が増しているだけでなく、引裂きに対する強度も増している。引裂きは、一般的に、部分的に生じた裂け目をきっかけとして急速に進行するが、樹脂フィルム103が設けられることによって、引裂きのきっかけ自体が生じ難くなる。
このように本実施形態では樹脂フィルム103によって引裂きに対する強度が増しているため、貼り付けの際に例えばスキージーS等の平板状でへりが僅かに尖った道具や爪が押し当てられたり、あるいは一旦貼り付けられた後に引き剥がすために大きな力が加えられたりしても、粘着シート100がちぎれ難い。従って、本実施形態によれば粘着シート100の貼り付けおよび貼り直しをし易い。
特に、樹脂フィルム103の形成材料が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、およびポリ塩化ビニル(PVC)からなる群より選択される一種であれば、耐引裂性が優れるため、引裂きによる粘着シート100のちぎれをより効果的に妨げることができる。
本実施形態では、粘着シート100が接触箇所130のきわ131に向かって押し込まれ、きわ131において鋭角に曲げられてワイヤーハーネス110および被着体120に沿って貼り付けられている。これによって、粘着シート100がワイヤーハーネス110および被着体120の形状に沿って広範囲に密着するため、例えば振動が加わったり時間が経過したりしても粘着シート100の浮きや剥がれが生じ難く、ワイヤーハーネス110を確実に固定しておくことができる。
<実施例>
本発明者らは、上記実施形態の粘着シート100に準じた構成を有する実施例1〜5の粘着シートを実際に作製するとともに、それらとは異なる構成を有する比較例1〜5の粘着シートを作製し、難燃性、賦形性、高温適性、貼付作業性、および貼り直し適性の5項目について、実施例と比較例とで試験結果を比較した。
実施例および比較例の特徴的構成、ならびにそれらについての試験結果を下の表1にまとめて示す。
実施例1〜実施例5の粘着シートは、いずれも上記実施形態と同様の積層構造を有しており、基材101、接着剤層102、樹脂フィルム103、および粘着剤層104が、この順序で積層されているが、基材101として用いられるアルミ箔の厚み、および樹脂フィルム103の材質が実施例1〜実施例5のそれぞれで異なる。
実施例1の粘着シートは、基材101が厚み30μmのアルミ箔であり、樹脂フィルム103が厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)である構成を有する。
実施例2の粘着シートは、基材101が厚み50μmのアルミ箔であり、樹脂フィルム103が厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)である構成を有する。
実施例3の粘着シートは、基材101が厚み50μmのアルミ箔であり、樹脂フィルム103が厚み70μmのポリプロピレン(PP)である構成を有する。
実施例4の粘着シートは、基材101が厚み50μmのアルミ箔であり、樹脂フィルム103が厚み50μmのポリエチレン(PE)である構成を有する。
実施例5の粘着シートは、基材101が厚み50μmのアルミ箔であり、樹脂フィルム103が厚み70μmのポリ塩化ビニル(PVC)である構成を有する。
比較例1〜5の粘着シートは、上記実施形態の積層構造とは異なり、2層または3層の積層構造からなる。
比較例1の粘着シートは、厚み50μmのアルミ箔の一方の面に、粘着剤層が設けられた2層からなる。
比較例2の粘着シートは、ポリエチレンテレフタレート(PET)によって形成された厚み12μmの樹脂フィルムの一方の面に、粘着剤層が設けられた2層からなる。
比較例3の粘着シートは、ポリプロピレン(PP)によって形成された厚み70μmの樹脂フィルムの一方の面に、粘着剤層が設けられた2層からなる。
比較例4の粘着シートは、ポリ塩化ビニル(PVC)によって形成された厚み70μmの樹脂フィルムの一方の面に、粘着剤層が設けられた2層からなる。
比較例5の粘着シートは、厚み30μmのアルミ箔に発泡ポリエチレン(PE)の層を積層し、発泡ポリエチレンの層に粘着剤層を設けた3層からなる。
実施例1〜5および比較例1〜5の粘着シートは、いずれも、短辺が5cmで長辺が10cmの長方形の形状を有する。
難燃性については、FMVSS No.302(Federal Motor Vehicle safety Standards No.302)に従って試験を行い、その規格に定められた判定基準に適合するか否かを確認した。
賦形性については、直径13mmのコルゲートチューブのまわりに実施例および比較例の各粘着シートを巻き、コルゲートチューブの形状に追従してそのまま形状が保持されるかどうかを調べた。このとき、実施例1〜5および比較例1〜5のそれぞれで粘着剤層を設けず、粘着シートをコルゲートチューブに貼り付けることはしなかった。
粘着シートが力を加えられることによってコルゲートチューブの形状に容易に追従し、力を加えるのを止めてもそのまま形状を保持した場合、表1の賦形性の欄ではそのことを○印によって示した。
粘着シートが力を加えられることによってコルゲートチューブの形状に追従するが、力を加えるのを止めると略平坦な形状に復元する場合、表1の賦形性の欄ではそのことを×印によって示した。
粘着シートに力を加えてコルゲートチューブの形状に追従させた状態から力を加えるのを止めた際、粘着シートがある程度復元するものの略平坦な形状までは復元しない場合、表1の賦形性の欄ではそのことを△印によって示した。
高温適性については、80℃の環境下で各粘着シートを面方向に引っ張って破断強度を測定した。破断強度が10N/15mm以上の場合、表1ではそのことを○印によって示した。破断強度が10N/15mm未満の場合、表1ではそのことを×印によって示した。高温適性が良好であれば、高温下で荷重がかかった際に粘着シートが伸び難いため、高温下でもワイヤーハーネスを確実に保持でき、例えばワイヤーハーネスの落下を防止できる。
貼付作業性については、図4のようにコルゲートチューブと被着体との接触箇所のきわに向かって粘着シートをスキージーによって押し込み、そのときの粘着シートの破れの有無を確認した。ここで、スキージーによって粘着シートを押し込む力は、19.8Nとした。粘着シートに破れが生じなかった場合、表1ではそのことを○印によって示した。粘着シートに破れが生じた場合、表1ではそのことを×印によって示した。
貼り直し適性については、粘着シートを塗装鋼板に2kg荷重で貼り付け、その1分後、粘着シートを180°裏返すように剥がしていき、粘着シートがちぎれることなく剥離するか否かを調べた。
粘着シートがちぎれることなく塗装鋼板と粘着剤層との界面で剥離していった場合、表1の貼り直し適性の欄ではそのことを○印によって示した。一方、アルミ箔に発泡樹脂層が設けられた比較例5では、剥離にともなって発泡樹脂層に破壊が生じ、発泡樹脂層の一部が被着体に貼り付いたまま残った。表1の貼り直し適性の欄では、そのことを×印によって示した。
次に実施例と比較例との対比について述べる。
比較例1と実施例1〜5とを比較すると、それらはいずれもアルミ箔(金属箔)を備えるため、難燃性、賦形性、および高温適性が優れるが、樹脂フィルムのない比較例1では、引裂きに対する強度が小さく、貼り付けの際に押し込まれると粘着シートがちぎれ、貼付作業性が不良であった。これに対し、樹脂フィルムを有する実施例1〜5によれば、貼り付けの際に粘着シートがちぎれず、貼付作業性が良好であった。
貼り直し適性については、樹脂フィルムのない比較例1、および樹脂フィルムを有する実施例1〜5は、いずれも○であったが、粘着シートを被着体に貼り付ける際の荷重や粘着剤層の粘着力が大きくなると、それにともなって剥離に要する力も大きくなるため、樹脂フィルムのない比較例1は、樹脂フィルムを有する実施例1〜5に比べ、剥離の際にちぎれ易くなる。このため、比較例1の粘着シートは、被着体に軽く貼り付けられた状態から剥がす際にはちぎれ難いが、被着体にしっかり貼り付けられた状態から剥がそうとすると、ちぎれる虞がある。
また、比較例2〜4は、樹脂フィルムからなり、そのため耐引裂性は良好であるものの、それらは金属箔を備えていないため、難燃性、賦形性、および高温適性のうちの少なくとも2つが実施例1〜5に比べて劣っていた。
また、比較例5では、アルミ箔に発泡樹脂層が積層された粘着シートを、一旦貼り付けられた状態から剥がすと、発泡樹脂層に破壊が生じてしまい貼り直し適性が不良であった。これに対し、実施例1〜5では、アルミ箔に積層された樹脂フィルムが剥離の際にちぎれず、貼り直し適性が良好であった。
また、比較例5の粘着シートは、アルミ箔を有するものの、火に弱い発泡樹脂層が設けられているため、比較例5の難燃性は、実施例1〜5に比べて劣っていた。
本発明は、上述した実施形態および実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変できる。
例えば、粘着シートの形状は、特に限定されず、テープ状の細長い形状であってもよいし、枚葉紙のような矩形の形状であってもよいし、それら以外の形状であってもよい。また、粘着シートの大きさも特に限定されない。
また、上記実施形態の粘着シート100では、剥離ライナー105と他の構成要素とが同じ形状および大きさであるが、これに限定されず、剥離ライナーが他の構成要素に比べて大きくてもよい。例えば、長尺な剥離ライナーに、その長手方向に沿って複数組の粘着シートが設けられるようにしてもよい。
また、上記実施形態では粘着シート100がきわ131に押し込まれて貼り付けられているが、本発明は、この形態に限定されず、きわ131に向かって押し込まれることなく貼り付けられた形態も含む。
その例として図5に示す形態では、粘着シート100が、ワイヤーハーネス110の外周から被着体120の面121にかけて折れ曲がることなく面状に突っ張った状態で貼り付けられている。
このような貼付状態にするため、作業者は、ワイヤーハーネス110の外周から被着体120の面121にかけて、例えばスキージーSを用いて粘着シート100を突っ張らせつつ面121に押し付けて貼り付ける。このとき、作業者は、スキージーS等の道具を用いず、例えば爪の先で粘着シート100を面121に押し付けてもよい。
粘着シート100を突っ張った状態に貼り付けるためにスキージーS等の道具や爪の先が押し当てられたとしても、粘着シート100は樹脂フィルム103を含んで耐引裂性が増しているため、ちぎれ難い。
また、図5に示した形態では、粘着シート100がワイヤーハーネス110の外周から面121にかけて突っ張った状態に貼り付けられることによって、ワイヤーハーネス110が被着体120から離間しないように押さえつけられる。このため、ワイヤーハーネス110を被着体120にしっかり密着させて固定できる。
100 ワイヤーハーネス固定用粘着シート、
101 基材、
102 接着剤層、
103 樹脂フィルム、
104 粘着剤層、
105 剥離ライナー、
106 基材の一方の面、
110 ワイヤーハーネス、
111 コルゲートチューブ、
112 電線、
120 被着体、
121 被着体の面、
130 ワイヤーハーネスと被着体との接触箇所、
131 ワイヤーハーネスと被着体との接触箇所のきわ、
S スキージー。

Claims (6)

  1. 金属箔である基材と、
    前記基材の一方の面の側に設けられた粘着剤層と、を有し、
    前記基材の一方の面と前記粘着剤層との間に、前記基材よりもちぎれ難く、前記基材と剥離しないよう一体に設けられた非発泡の樹脂フィルムを有する、ワイヤーハーネス固定用粘着シート。
  2. ワイヤーハーネスを被着体に固定しており、前記ワイヤーハーネスの円弧状の外周と前記被着体の面との接触箇所のきわにおいて、鋭角に曲げられて前記ワイヤーハーネスおよび前記被着体に沿って貼り付けられている、請求項1に記載のワイヤーハーネス固定用粘着シート。
  3. ワイヤーハーネスを被着体に固定しており、前記ワイヤーハーネスの外周から前記被着体の面にかけて突っ張った状態で貼り付けられている、請求項1に記載のワイヤーハーネス固定用粘着シート。
  4. 前記樹脂フィルムの形成材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、およびポリ塩化ビニル(PVC)からなる群より選択される一種である、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1つに記載のワイヤーハーネス固定用粘着シート。
  5. 金属箔である基材、および当該基材の一方の面の側に設けられた粘着剤層を有するワイヤーハーネス固定用粘着シートを、ワイヤーハーネスおよび被着体にまたがって貼り付け、前記ワイヤーハーネスを前記被着体に固定するワイヤーハーネス固定方法であって、
    前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートは、前記基材の一方の面と前記粘着剤層との間に、前記基材よりもちぎれ難く、前記基材と剥離しないよう一体に設けられた非発泡の樹脂フィルムを有しており、
    前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートを、前記ワイヤーハーネスの円弧状の外周と前記被着体の面との接触箇所のきわに向かって押し込み、前記ワイヤーハーネスおよび前記被着体に沿って貼り付ける、ワイヤーハーネス固定方法。
  6. 金属箔である基材、および当該基材の一方の面の側に設けられた粘着剤層を有するワイヤーハーネス固定用粘着シートを、ワイヤーハーネスおよび被着体にまたがって貼り付け、前記ワイヤーハーネスを前記被着体に固定するワイヤーハーネス固定方法であって、
    前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートは、前記基材の一方の面と前記粘着剤層との間に、前記基材よりもちぎれ難く、前記基材と剥離しないよう一体に設けられた非発泡の樹脂フィルムを有しており、
    前記ワイヤーハーネス固定用粘着シートを、前記ワイヤーハーネスの外周から前記被着体の面にかけて突っ張らせつつ前記被着体の面に押し付けて貼り付ける、ワイヤーハーネス固定方法。
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