JP6654801B2 - 管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、管継手に関する。
従来から、一方の配管と他方の配管を組み付ける際にコネクタを用いて接続を行っている。
下記特許文献1には、筒状のプラグ(雄継手)と、このプラグが差し込まれる筒状のソケット(雌継手)と、を備えたクイックコネクタ(迅速継手)が開示されている。このクイックコネクタでは、ソケットの周囲にスライダが外装されており、スライダの内側では、ソケットに硬球収容孔が形成されている。スライダで硬球収容孔内に収容された硬球がプラグの凹部から抜けないように拘束されることで、プラグとソケットとの連結状態が保持されている。
特開平11−218283号公報
上記した迅速継手のような管継手では、内圧による力を、硬球に接する雄継手と、雌継手と、スライダとで保持している。しかしながら、高圧の繰り返し入力にさらされると、雌継手の硬球収容孔における硬球の保持部分が内周面側に変形し、硬球収容孔から半径方向内側に突出するバリが発生する可能性がある。このため、管継手の脱着時に、雌継手のバリが雄継手の外周面や凹部に引っ掛かり、雄継手と雌継手との脱着が困難になるおそれがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、貫通孔での球体の押圧によるバリの発生を抑制し、雄継手と雌継手とを容易に脱着することができる管継手を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明に係る管継手は、内部に流路が形成され、外周面に凹部が形成された筒状の雄継手と、筒状とされ軸方向の一端側から前記雄継手が挿入される凹状挿入部が形成されると共に前記凹状挿入部と連続して流路が形成され、前記凹状挿入部に内周側から外周側に向かって拡径する孔壁を備えた貫通孔が周方向に配列された雌継手と、前記貫通孔に配置され、前記雄継手を前記凹状挿入部に挿入したときに前記凹部に係合されることで、前記雄継手を前記凹状挿入部に固定する球体と、前記雌継手に外装され、前記凹部に係合された前記球体を前記雌継手の半径方向外側から支持するカラーと、前記孔壁の内周面側の前記雌継手の前記一端側に形成された角部を切り落とした切り落とし部と、を有し、前記切り落とし部は、前記貫通孔の前記孔壁の前記角部を前記雌継手の略半径方向に切り落としており、平面視にて前記切り落とし部によって前記孔壁から削除されている部分の幅が前記貫通孔の周方向に沿って変化している。
請求項1に記載の発明によれば、雄継手を雌継手の軸方向の一端側から凹状挿入部に挿入したときに、雌継手の貫通孔内に配置された球体が雄継手の外周面に形成された凹部に係合することで、雄継手が雌継手の凹状挿入部に固定される。その際、雌継手に外装されたカラーにより、球体が雌継手の半径方向外側から支持され、球体の凹部からの外れが防止されることで、雄継手と雌継手との連結状態が維持される。
この管継手では、貫通孔の孔壁の内周面側の雌継手の一端側に形成された角部を切り落とした切り落とし部が設けられている。これにより、管継手が高圧の繰り返し入力にさらされた際に、雌継手の貫通孔に球体が押圧されても、切り落とし部により角部の部分の体積が減り、貫通孔の孔壁から半径方向内側に突出するバリ、すなわち脱着に影響があるような雌継手のバリが発生しにくい。このため、雌継手における貫通孔の孔壁の内周面側と雄継手とのバリによる干渉が抑制され、雄継手と雌継手とを容易に脱着することができる。また、切り落とし部が、貫通孔における雌継手の一端側に形成されており、貫通孔の全周に形成されているわけではないので、球体が雌継手の貫通孔から落ち込むことを抑制できる。
さらに、切り落とし部は、貫通孔の孔壁の角部を雌継手の略半径方向に切り落としているため、例えば、ドリルを雌継手の貫通孔の外周側から挿入して、切り落とし部を形成することができる。このため、切り落とし部の加工が容易となる。
また、平面視にて切り落とし部によって孔壁から削除されている部分の幅が貫通孔の周方向に沿って変化していることで、貫通孔の周方向の限られた範囲に切り落とし部を形成することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の管継手において、前記切り落とし部は、前記貫通孔の前記孔壁の円周の1/4程度の範囲に形成されている
請求項2に記載の発明によれば、切り落とし部は、貫通孔の孔壁の円周の1/4程度の範囲に形成されているため、例えば、ドリルを雌継手の貫通孔の外周側から挿入して、切り落とし部を形成することができる。このため、切り落とし部の加工が容易となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の管継手において、前記切り落とし部は、前記雌継手の軸方向と直交する方向視にて前記貫通孔の一部に周方向に沿って連続して形成されている。
請求項3に記載の発明によれば、切り落とし部が、雌継手の軸方向と直交する方向視にて貫通孔の一部に周方向に沿って連続して形成されているので、貫通孔の孔壁から半径方向内側に突出するバリの発生をより確実に抑制することができる。また、切り落とし部が、軸方向と直交する方向視にて貫通孔の全周ではなく、貫通孔の一部に周方向に沿って連続して形成されているので、球体が雌継手の貫通孔から落ち込むことをより確実に抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の管継手において、前記切り落とし部は、前記孔壁における前記雌継手の軸方向の前記一端側のほか、前記雌継手の軸方向の他端側にも設けられている。
請求項4に記載の発明によれば、切り落とし部は、孔壁における雌継手の軸方向の一端側のほか、軸方向の他端側にも設けられているので、雌継手における貫通孔の一方向だけでなく、貫通孔の孔壁の両サイドに球体が押圧される場合でも、バリの発生を抑制することができる。
本願発明の管継手によれば、貫通孔での球体の押圧によるバリの発生を抑制し、雄継手と雌継手とを容易に脱着することができる。
本発明の一実施形態に係る管継手における雄継手と雌継手が分離された状態を示す半裁断面図である。 図1に示す管継手における雄継手と雌継手が連結された状態を示す半裁断面図である。 図2に示す雌継手の貫通孔の切り落とし部付近を示す拡大断面図である。 図2に示す雌継手の貫通孔の切り落とし部付近を示す平面図である。 (A)は、比較例の管継手における無加圧状態の雌継手の貫通孔付近を示す断面図であり、(B)は、比較例の管継手における加圧状態の雌継手の貫通孔付近を示す断面図である。 図5に示す雌継手の貫通孔にバリが発生した状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態である管継手の雄継手と雌継手とが分離された状態が半裁断面図にて示されている。また、図2には、管継手の雌継手と雄継手とが連結された状態が半裁断面図にて示されている。図1及び図2に示されるように、本実施形態の管継手10は、カップラーと称される迅速継手であり、雄型金具である雄継手(ノーズ)12と、この雄継手12が挿入される雌型金具である雌継手(ボディ)14と、を備えている。図示を省略するが、雄継手12は一方の配管に接続され、雌継手14は他方の配管に接続されている。
雄継手12は、略円筒状に構成されており、内部に流体が通過可能な流路16が形成されている。雄継手12は、軸方向の一端部が小径とされている。より具体的には、図1に示されるように、雄継手12は、軸方向の一端部側に、先端から第一円筒部12Aと、この第一円筒部12Aとテーパ面12Bを介して連続すると共に第一円筒部12Aより外径が大きい第二円筒部12Cと、を備えている。第二円筒部12Cの外周面には、雌継手14に設けられた複数の球体48が係合される溝状の凹部18が設けられている(図2参照)。この凹部18は、軸方向に沿った断面が略台形状に形成されている。
雄継手12の軸方向の中間部には、半径方向外側に突出した突出部20が形成されている。雄継手12の軸方向の他端部には、一方の配管(図示省略)が接続される雄ねじ部22が形成されている。突出部20は、軸方向視で外形が略六角形状に形成されており、一方の配管(図示省略)が雄ねじ部22に螺合されるときにスパナを掛けて固定することができる。
図1に示されるように、雌継手14は、略円筒状に構成されており、軸方向の一端15A側に雄継手12が挿入される凹状挿入部28を備えている。雌継手14の凹状挿入部28は、軸方向の一端15A側(雄継手12が挿入される側)から奥側に向かって内径が段階的に小径となるように形成されている。より具体的には、凹状挿入部28には、凹状挿入部28の奥側から雄継手12の第一円筒部12Aに対応する第一内周面14Aと、雄継手12のテーパ面12Bに対応するテーパ面14Bと、雄継手12の第二円筒部12Cに対応する第二内周面14Cとが設けられている。雌継手14の第一内周面14Aには、ゴム製のOリング30とバックアップリング32が嵌入される溝部34が形成されている。
雌継手14の第一内周面14Aの奥側には、流体が流れる流路36が凹状挿入部28と連続して設けられている。また、雌継手14の軸方向の他端15B側(雄継手12が挿入される側と反対側)には、他方の配管(図示省略)が接続される雌ねじ部38が形成されている。
雌継手14の軸方向の一端15A側(雄継手12が挿入される側)の外周面には、雌継手14と雄継手12とを連結するためのカラー26が外装されている。カラー26は、環状体、筒状体、スリーブ、又はカバーなどで構成されている。カラー26は、雌継手14の軸方向に移動可能とされている。カラー26の内側では、雌継手14の外周面に半径方向内側に縮径された段部40が形成されており、この段部40に複数の貫通孔42が周方向に形成(配列)されている。貫通孔42は、第二内周面14Cに設けられている。本実施形態では、貫通孔42は、雌継手14の周方向に8個設けられているが、貫通孔42の数は変更可能である。例えば、貫通孔42の数は、6〜12個程度に設定することができる。貫通孔42の形状については、後に詳述する。
段部40の先端側には周溝44が形成されている。そして、段部40に付勢部材としてのコイルスプリング46が嵌められ、コイルスプリング46の一端が雌継手14における段部40の他端15B側の側壁に接触している。また、複数の貫通孔42内にそれぞれ球体48が納められている。球体48は、硬い球からなり、例えば、ステンレス鋼(鋼球)で形成することができる。
カラー26の内周側には、段部40に対向して段部50が形成されており、カラー26が雌継手14の外側に配置された状態で、コイルスプリング46の他端が段部50の一端15A側の側壁に接触している。すなわち、カラー26と雌継手14との間に配置されたコイルスプリング46により、カラー26が雄継手12の半径方向外側から球体48を支持する位置、すなわち球体48の外れを防止する位置に付勢されている。これによって、カラー26を雌継手14の軸方向中間部側に移動するときに、段部50の側壁によりコイルスプリング46を押圧することとなる。また、雌継手14の周溝44に止め輪52が嵌め込まれており、周溝44と対向するカラー26の先端(雄継手12の挿入側)には、内周面を切り欠いた凹部54が設けられている。そして、凹部54が止め輪52の外周に当たることで、雌継手14からのカラー26の抜け止めとされている。
カラー26の内周には、球体48の当たり面となる内周面56が構成されている。内周面56は、段部50の内径よりも小さい内径になるように形成されている。球体48が内周面56に当たっているときには、球体48は雌継手14の半径方向内側へ押されて雌継手14の第二内周面14Cから内側へ突出している。これにより、複数の球体48が雄継手12の凹部18から外れることが防止され、雄継手12が凹状挿入部28に固定されるようになっている(図2参照)。
また、カラー26の内周面56よりも止め輪52側(コイルスプリング46と反対側)には、半径方向外側に拡径された拡径部58が形成されている。カラー26をコイルスプリング46の力に抗して雌継手14の軸方向中間部側に移動させ、拡径部58が球体48と対応する位置に配置されると、球体48が半径方向外側へ移動可能となる。これにより、球体48が雄継手12の凹部18から外れ、雄継手12を雌継手14から引き抜く(分離する)ことができる。
また、カラー26の外周面の外径が大きい部分には、ユーザーがカラー26を指でつかんで軸方向に移動しやすくするために、細かい凹凸が形成されている。
図3に示されるように、雌継手14の貫通孔42は、内周側から外周側に向かって拡径する孔壁42Aを備えている。すなわち、側断面視にて貫通孔42はすり鉢状に形成されており、孔壁42Aはテーパ部とされている。さらに、貫通孔42の孔壁42Aにおける雌継手14の内周面としての第二内周面14C側には、雌継手14の軸方向の一端15A側(雄継手12が挿入される側)に形成された角部(エッジ)を切り落とした切り落とし部42Bが形成されている。言い換えると、切り落とし部42Bは、貫通孔42における雌継手14の軸方向の一端15A側、すなわち、内圧が作用したときに球体48が貫通孔42の孔壁42Aに押圧される側の角部(孔壁42Aと第二内周面14Cとによって形成される角部)を切り落としている。言い換えると、切り落とし部42Bは、貫通孔42の孔壁42Aの角部を面取りした構成とされている。切り落とし部42Bは、貫通孔42における孔壁42Aの底面側(内径が小さい側)に設けられている。本実施形態では、切り落とし部42Bは、貫通孔42の角部を雌継手14の略半径方向(雌継手14の軸方向に対して略直交する方向)に切り落としている。
図4に示されるように、切り落とし部42Bは、雌継手14の軸方向と直交する方向視(平面視)にて貫通孔42の一部に周方向に沿って連続して形成されている。本実施形態では、切り落とし部42Bは、貫通孔42の孔壁42Aの円周の約1/4程度の範囲に形成されている。また、本実施形態では、孔壁42Aは、雌継手14の半径方向の仮想線に対して約15度の角度で形成されている。
切り落とし部42Bを形成する際には、図4に示されるように、雌継手14の外周側から孔壁42Aの底面(内径が小さい側)の径より小さい直径のドリル70を貫通孔42に挿入する。そして、雌継手14の軸方向の一端15A側(すなわち、球体48の押圧面側)に貫通孔42の円周の約1/4程度に軸方向に対して垂直にドリル70を入れて切削加工を施すことで、貫通孔42の円周の約1/4の範囲に切り落とし部42Bを形成することができる。言い換えると、孔壁42Aの中心に対してドリル70の中心をずらしてドリル70を孔壁42Aの周方向の所定の範囲に当てることで、孔壁42Aの底面の限られた範囲内での切削加工を行うため、切り落とし部42Bの孔径が貫通孔42の全周に広がるわけではなく、貫通孔42の周方向の限られた範囲に切り落とし部42Bを形成することができる。
このように、切り落とし部42Bが、貫通孔42の孔壁42Aの底面側の全周ではなく、貫通孔42の孔壁42Aの周方向の限られた範囲に形成されていることで、球体48が貫通孔42から内側に落ち込むことを阻止することができる。
管継手10を構成する雌継手14と雄継手12の材料としては、鋼材などの金属が用いられている。本実施形態の管継手10は、例えば、自動車、船舶などに用いられる油圧配管用の管継手などに用いることができるが、これらに限定されず、他の流体(液体、気体)に使用することも可能である。
次に、管継手10の作用について説明する。
図2に示されるように、雄継手12が雌継手14の凹状挿入部28に挿入された状態では、カラー26の内周面56に押されて貫通孔42内の球体48が雄継手12の凹部18に係合され(凹部18内に嵌まり)、雄継手12が雌継手14の凹状挿入部28に固定されている。その際、雄継手12の半径方向外側でカラー26により複数の球体48が支持されており、カラー26の内周面56により複数の球体48の外れが防止されることで、雄継手12と雌継手14との連結状態が維持されている。カラー26は、コイルスプリング46により球体48の外れが防止される位置(雌継手14の軸方向の一端15A側)に付勢されている。
また、雄継手12と雌継手14との連結を解除する際には、コイルスプリング46の力に抗してカラー26を図2に示す状態から雌継手14の軸方向の中間部側に移動させる。これにより、カラー26の拡径部58が球体48と対向し、球体48が拡径部58内に退避できるようになる。この状態で、球体48が雄継手12の凹部18から外れることで、雄継手12を雌継手14の凹状挿入部28内から引き抜く(分離する)ことができる。
さらに、カラー26をコイルスプリング46の力により元の位置(雌継手14の軸方向の一端15A側)に戻すと、カラー26の内周面56が球体48に接触する位置に配置される(図1参照)。なお、雄継手12と雌継手14とを連結する際には、上記の管継手10の連結を解除する操作と逆の操作を行なえばよい。
このような管継手10では、図3に示されるように、雌継手14の貫通孔42は、内周側から外周側に向かって拡径する孔壁42Aを備えている。さらに、貫通孔42には、孔壁42Aの第二内周面14C側の雌継手14の軸方向の一端15A側(図2参照)に形成された角部を切り落とした切り落とし部42Bが設けられている。すなわち、切り落とし部42Bは、雌継手14の軸方向の一端15A側(図2参照)、すなわち、内圧が作用したときに球体48が貫通孔42の孔壁42Aに押圧される側に設けられている。これにより、管継手10が高圧の繰り返し入力にさらされた際に、雌継手14の貫通孔42の孔壁42Aに球体48が押圧されても、切り落とし部42Bにより角部の部分の体積が減り、貫通孔42の孔壁42Aから半径方向内側に突出するバリ(バリ返り)、すなわち脱着に影響があるようなバリ(バリ返り)が発生しにくい。このため、雌継手14における貫通孔42の第二内周面14C側と雄継手12とのバリによる干渉が抑制され、雄継手12と雌継手14とを容易に脱着することができる。
また、切り落とし部42Bは、貫通孔42における孔壁42Aの半径方向内側から略半径方向に切り落とされており、例えば、雌継手14の外周側からドリル70を挿入することで、切り落とし部42Bを形成することができる。図4に示されるように、雌継手14の外周側から孔壁42Aの底面の径より小さい直径のドリル70を貫通孔42に挿入し、雌継手14の軸方向の一端15A側(球体48の押圧面側)に貫通孔42の円周の約1/4程度に軸方向に対して垂直にドリル70を入れて切削加工する。これにより、貫通孔42の周方向の所定の範囲に切り落とし部42Bを形成することができ、切り落とし部42Bの加工が容易である。
また、図4に示されるように、切り落とし部42Bは、雌継手14の軸方向と直交する方向視(平面視)にて貫通孔42の一部に周方向に沿って連続して形成されている。本実施形態では、貫通孔42の円周の約1/4程度の範囲に形成されている。すなわち、切り落とし部42Bは、貫通孔42の底面側(内径が小さい側)の全周ではなく、貫通孔42の周方向の限られた範囲に形成されているため、球体48が雌継手14の貫通孔42から内側に落ち込むことを阻止することができる。
また、切り落とし部42Bは、貫通孔42における孔壁42Aの半径方向内側から略半径方向に切り落とされているので、雌継手14の貫通孔42の周囲の厚さ(軸方向と直交する方向の厚さ)は変化しない。このため、例えば、雌継手14の貫通孔42の内周面側から貫通孔42の周囲に凹部などを形成する場合に比べて、雌継手14の貫通孔42の周囲の厚さが変化しないため、雌継手14の貫通孔42の周囲の破断強度が低下することもない。さらに、雌継手14の材料を従来よりも硬度の高い材料に変更したり、熱処理などにより雌継手14の硬度を増す必要もないので、コスト上昇を抑制できる。
図5には、比較例に係る管継手100における貫通孔付近の構成が断面図にて示されている。図5(A)には、管継手100に内圧が作用していない状態(無加圧状態)の断面図が示されており、図5(B)には、管継手100に内圧が作用している状態(加圧状態)の断面図が示されている。図5(A)、(B)に示されるように、雌継手104には、雄継手12の凹部18に係合される球体48が配置される貫通孔106が周方向に配列されている。貫通孔106は、内周側から外周側に向かって拡径する孔壁106Aを備えている。すなわち、雌継手104の内周面104Aと孔壁106Aとの交差する位置に角部106Bが設けられている。この管継手100では、貫通孔106の孔壁106Aにおける内周面104A側に、上記実施形態のような角部を切り落とした切り落とし部は設けられていない。
このような管継手100では、図5(B)に示されるように、管継手100に内圧が作用すると、雄継手12が雌継手104から抜ける方向(矢印A方向)に若干移動し、球体48が雌継手104の軸方向の一端側(雄継手12が挿入される側)の貫通孔106の孔壁106Aに押圧される。図6に示されるように、管継手100が高圧の繰り返し入力にさらされると、雌継手104の貫通孔106の孔壁106Aにおける球体48の保持部分(図5(B)の角部106B付近)が内周面側に変形し、貫通孔106の孔壁106Aから半径方向内側に突出するバリ(バリ返り)110が発生する。すなわち、貫通孔106の孔壁106Aが球体48により押圧されることで、孔壁106Aの最も強度の低い方向(内周面方向)に突出して変形するバリ110となって現れる。このため、雄継手12と雌継手104との脱着時に、バリ110が雄継手12の外周面や凹部18に引っ掛かり、雄継手12と雌継手104との脱着が困難になる可能性がある。
これに対して、本実施形態の管継手10では、図3に示されるように、貫通孔42における孔壁42Aの第二内周面14C側の雌継手14の一端15A側に、孔壁42Aと第二内周面14Cとの角部を切り落とした切り落とし部42Bが形成されている。このため、管継手10が高圧の繰り返し入力にさらされた際に、雌継手14の貫通孔42の孔壁42Aに球体48が押圧されても、切り落とし部42Bにより孔壁42Aの内側の角部が除去されているため、貫通孔42の孔壁42Aから半径方向内側に突出するバリ(バリ返り)、すなわち脱着に影響があるような雌継手14のバリ(バリ返り)が発生しにくい。このため、雄継手12と雌継手14とを容易に脱着することができる。
なお、上記実施形態では、貫通孔42における雌継手14の軸方向の一端15A側のみに切り落とし部42Bが形成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、貫通孔42における雌継手14の軸方向の両サイドに球体48が押圧される(球体48の押し圧が作用する)場合は、貫通孔42における軸方向の一端15A側とこれに対向する軸方向の他端15B側に、角部を切り落とした切り落とし部を設けてもよい。これにより、雌継手における貫通孔の一方向だけでなく、両サイドに球体が押圧される場合でも、貫通孔の孔壁から突出するバリの発生を抑制することができる。
また、上記実施形態では、雌継手14の軸方向と直交する方向視(平面視)にて貫通孔の円周の約1/4程度に切り落とし部が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。貫通孔の周方向の一部であれば、貫通孔の円周の約1/4よりも狭い範囲、又は円周の約1/4よりも広い範囲に切り落とし部を設けてもよい。
また、上記実施形態では、貫通孔42の孔壁42Aから略半径方向に切り落とし部が設けられているが、略半径方向は、雌継手の軸方向と直交する方向から若干ずれていてもよい。特に、貫通孔42の孔壁42Aから軸方向の一端15A側(雄継手12が挿入される側)に、雌継手の軸方向に対して切り落とし部の奥側(雌継手の軸方向の中間部側)角度が僅かに鋭角となるように切り落とし部を構成してもよい。
さらに、本発明は、上記実施形態の管継手10の構成に限定されるものではなく、雌継手の貫通孔に球体が配置された構成であれば、他の構成の管継手に本発明を適用することができる。
10 管継手、12 雄継手、14 雌継手、14C第二内周面(内周面)、
15A 一端、15B 他端、16 流路、18 凹部、26 カラー、
28 凹状挿入部、36 流路、42 貫通孔、42A孔壁、
42B 切り落とし部、48 球体

Claims (4)

  1. 内部に流路が形成され、外周面に凹部が形成された筒状の雄継手と、
    筒状とされ軸方向の一端側から前記雄継手が挿入される凹状挿入部が形成されると共に前記凹状挿入部と連続して流路が形成され、前記凹状挿入部に内周側から外周側に向かって拡径する孔壁を備えた貫通孔が周方向に配列された雌継手と、
    前記貫通孔に配置され、前記雄継手を前記凹状挿入部に挿入したときに前記凹部に係合されることで、前記雄継手を前記凹状挿入部に固定する球体と、
    前記雌継手に外装され、前記凹部に係合された前記球体を前記雌継手の半径方向外側から支持するカラーと、
    前記孔壁の内周面側の前記雌継手の前記一端側に形成された角部を切り落とした切り落とし部と、
    を有し、
    前記切り落とし部は、前記貫通孔の前記孔壁の前記角部を前記雌継手の略半径方向に切り落としており、
    平面視にて前記切り落とし部によって前記孔壁から削除されている部分の幅が前記貫通孔の周方向に沿って変化している管継手。
  2. 前記切り落とし部は、前記貫通孔の前記孔壁の円周の1/4程度の範囲に形成されている請求項1に記載の管継手。
  3. 前記切り落とし部は、前記雌継手の軸方向と直交する方向視にて前記貫通孔の一部に周方向に沿って連続して形成されている請求項1又は請求項2に記載の管継手。
  4. 前記切り落とし部は、前記孔壁における前記雌継手の軸方向の前記一端側のほか、前記雌継手の軸方向の他端側にも設けられている請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の管継手。
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