JP6652289B2 - 振動型駆動装置、ロボット、画像形成装置及び撮像装置 - Google Patents

振動型駆動装置、ロボット、画像形成装置及び撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、振動体と被駆動体とを加圧接触させ、振動体に励起させた振動によって振動体と被駆動体とを相対的に移動させる振動型駆動装置(振動型アクチュエータ)、振動型駆動装置を用いたロボット、画像形成装置及び撮像装置に関する。
弾性体に電気−機械エネルギ変換素子を接合してなる振動体に被駆動体を加圧接触させ、電気−機械エネルギ変換素子に交流信号を印加して振動体に所定の振動を励起させることにより振動体と被駆動体とを相対的に移動させる振動型駆動装置が知られている。振動型駆動装置の一例に、同軸に配置された振動体と被駆動体との相対位置を回転により変化させるものがある(特許文献1参照)。
図17は、従来例に係る振動型駆動装置900の概略構成を示す断面図である。なお、振動型駆動装置900は、特許文献1に記載されたものと同等である。振動型駆動装置900では、ハウジング901に、軸受909a,909bを介して出力軸908が取り付けられ、円環状の振動体902が出力軸908を中心として固定されている。振動体902は、上部に複数の突起部902dが形成された弾性体902bと、弾性体902bの底面(突起部902dが形成されている面の反対側の面)に接着剤によって接着された圧電素子902aとを有する。
突起部902dは、弾性体902bの上部に全周にわたって形成されている。また、弾性体902bは、ステンレス鋼からなり、突起部902dには、耐久性を高めるために、窒化処理等の硬化処理が施されている。圧電素子902aに不図示の駆動回路から位相差を有する所定の交流電圧を印加することで、突起部902dに進行性の振動波を生じさせ、突起部902dが被駆動体903を摩擦駆動することによって被駆動体903を回転させる。
被駆動体903は、円環状の形状を有し、例えば、焼入処理を施したステンレス鋼で形成されている。被駆動体903の上面には、ばね受け部材906と加圧部材907が配置されており、被駆動体903を振動体902に対して所定の加圧力で加圧している。これに対して、被駆動体の一部に加圧部材としての加圧ばねの外周部を当接させ、被駆動体の径方向でのずれを抑制し、組立性を向上させた振動型駆動装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2012−125070号公報 特開2003−199369号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された振動型駆動装置900では、振動体902の中心軸に対して被駆動体903の中心軸が径方向にずれた状態で組み立てられるおそれがある。振動体902と被駆動体903の中心軸がずれると、振動体902に対して被駆動体903が偏心しながら駆動されることとなり、回転速度やトルクが安定せず、また、異音が発生してしまう。
この問題に対して、精度の高い組立治具を用いて振動型駆動装置900を組み立てることによって、振動体902の中心軸と被駆動体903の中心軸の径方向でのずれを許容される同軸度の範囲内に納める組立方法を用いる対応策が考えられる。しかし、組立治具を用いた場合には、組立治具の付け替え作業による生産性の低下や、組立治具のスペースを確保するために、振動型駆動装置900の形状に制約が生じるという問題がある。
一方、上記特許文献2に記載された技術では、組立治具を用いることなく被駆動体の偏心を抑制することが可能であるが、駆動中は常に加圧ばねが被駆動体の一部に当接している。そのため、被駆動体に生じている振動が加圧ばねに伝わり、振動型駆動装置に不要な振動が発生することがある。また、加圧ばねを介して、出力軸や、振動型駆動装置によって駆動されている被駆動体に振動が伝わることで、被駆動体の動作が不安定になるおそれがある。
本発明は、振動型駆動装置について、生産性を向上させ、また、駆動時に不要な振動が発生することを抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、弾性体と、前記弾性体に取り付けられた電気−機械エネルギ変換素子とを有する振動体と、前記振動体と接触する被駆動体と、前記被駆動体を前記振動体に接触させる加圧部材と、を備え、前記振動体に励起させた振動によって前記振動体と前記被駆動体との相対位置が変化する振動型駆動装置であって、前記加圧部材は、位置決め部を有し、前記被駆動体は、前記位置決め部と嵌合可能に構成された嵌合受け部を有し、前記位置決め部は、前記加圧部材から前記被駆動体に対して加圧力を付与する前に前記嵌合受け部と嵌合し、前記加圧部材から前記被駆動体に対して加圧力を付与しているときに前記嵌合受け部とは嵌合しないことを特徴とする振動型駆動装置である。
本発明によれば、振動型駆動装置の生産性の向上が図れ、振動型駆動装置の駆動に伴って発生する不要な振動を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動型駆動装置の概略構成を示す断面図である。 図1の振動型駆動装置の組立途中において被駆動体を振動体に対して加圧する前の状態を部分的に示す断面図及びその部分拡大図である。 図1の振動型駆動装置の組立途中において被駆動体を振動体に対して加圧した後の状態を部分的に示す断面図及びその部分拡大図である。 図1の振動型駆動装置を構成する加圧部材の第1の変形例及び第2の変形例に係る各加圧部材の外周端部の構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動型駆動装置の概略構成を示す断面図である。 図5の振動型駆動装置の組立途中において被駆動体を振動体に対して加圧する前後の状態を部分的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動型駆動装置の概略構成を示す断面図である。 図7の振動型駆動装置の組立途中において被駆動体を振動体に対して加圧する前後の状態を部分的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る振動型駆動装置の概略構成を示す断面図である。 図9の振動型駆動装置の組立途中において被駆動体を振動体に対して加圧する前後の状態を部分的に示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係る振動型駆動装置の概略構成を示す断面図である。 図11の振動型駆動装置の組立途中において被駆動体を振動体に対して加圧する前後の状態を部分的に示す断面図である。 本発明の各実施形態に係る振動型駆動装置を搭載したロボットの概略構成を示す斜視図である。 本発明の各実施形態に係る振動型駆動装置を搭載したカラー画像形成装置の内部構成を示す断面図である。 図14のカラー画像形成装置を構成する感光体ドラム駆動用モータ及び搬送ベルト駆動用モータとして振動型駆動装置を用いるときの概略構成を示す斜視図である。 本発明の各実施形態に係る振動型駆動装置を搭載した撮像装置の一例であるデジタルカメラの概略構成を示す斜視図である。 従来例に係る振動型駆動装置の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動型駆動装置10の概略構成を示す断面図である。振動型駆動装置10は、振動体2、被駆動体3、ばね受けゴム6、加圧部材7及び出力軸8を備える。
振動体2は、円環状の弾性体2bと、弾性体2bの下面(第1の面)に接着剤を用いて接着された圧電素子2aとを有する。電気−機械エネルギ変換素子である圧電素子2aに所定の駆動電圧(交流電圧)を印加することによって、振動体2に進行性の振動波を励起し、弾性体2bの被駆動体3側の表面に楕円運動を生じさせる。これにより、被駆動体3は、振動体2によって摩擦駆動され、振動体2に対して相対位置が変化、つまり、回転する。なお、振動体2に進行性の振動波を生じさせる原理は周知であるので、ここでの詳細な説明を省略する。
弾性体2bは、基部2cと、基部2cから弾性体の上面(第2の面)に形成された突起部2dと、基部2cから出力軸8側へ延出して、固定部材であるハウジング1に固定されるフランジ部2eとを有する。弾性体2bは、ステンレス鋼等の金属材料からなる弾性部材である。弾性体2bにおいて、突起部2dは、基部2cの外周に沿って弾性体2bの中心軸に対して同心円状に設けられている。突起部2dの上面である被駆動体3側の面が、被駆動体3と摩擦接触する摺動面となる。更に、突起部2dの上面には、耐久性(耐摩耗性)を高めるための窒化処理(硬化処理)が施されている。弾性体2bのフランジ部2eが固定ねじ9cを用いてハウジング1に締結されることによって、振動体2はハウジング1に固定される。
被駆動体3は、弾性材料で形成された円環状の本体部3aと、振動体2の突起部2dと摩擦接触する摺動面を有する接触部3cと、本体部3aと接触部3cとを連結する支持部3bとを有する。本実施形態では、被駆動体3は、焼入処理したステンレス鋼で形成されている。また、支持部3bと接触部3cは、ばね性を有する厚みで形成されており、これにより、接触部3cを突起部2dに対して安定して接触させることが可能となっている。
被駆動体3の上面に配置された円環状のばね受けゴム6は、加圧部材7からの加圧力によって被駆動体3に押圧される。ばね受けゴム6は、振動減衰性能が高いブチルゴムやシリコーンゴム等の樹脂材料で形成された制振用部材である。そのため、ばね受けゴム6は、加圧部材7からの加圧力を被駆動体3にムラなく均一に付与し、振動体2と被駆動体3との安定した接触を確保する機能を有する。つまり、ばね受けゴム6は、振動型駆動装置10の駆動中に、被駆動体3に不要な振動が発生するのを抑制すると共に、被駆動体3から加圧部材7への振動の伝達を抑制する。これにより、振動型駆動装置10の駆動中における騒音の発生を抑制し、また、回転速度やトルク等の出力特性を安定化させている。更に、ばね受けゴム6が弾性変形することにより、被駆動体3においてばね受けゴム6と接触する面の平面度の、振動型駆動装置10の駆動特性への影響を緩和している。
加圧部材7は、ばね保持部材7aと、加圧ばね7bとを有する。加圧ばね7bは、円環状の板ばねであり、その内周部は、出力軸8に嵌合固定されたばね保持部材7aに取り付けられている。加圧ばね7bは、ばね受けゴム6を介して被駆動体3と一体的に回転することで、被駆動体3の回転駆動力を出力軸8にばね保持部材7aを介して伝達する。出力軸8は、ハウジング1に固定された外輪と出力軸8の外周に嵌合した内輪とを有する一対の転がり軸受9a,9bによって回転自在に支持されている。転がり軸受9aの内輪は、被駆動体3を振動体2に適切な力で加圧接触させるための加圧ばね7bの変形量分だけ予圧が掛けられている。これにより、転がり軸受9aの径方向のガタつきがなくなり、出力軸8の径方向の振れを抑えることができる。
図2(a)は、振動型駆動装置10の組立途中において、加圧部材7により被駆動体3を振動体2に対して加圧する前の状態を部分的に示す断面図であり、図2(b)は、図2(a)中の領域Mの拡大図である。図3(a)は、振動型駆動装置10の組立途中において、加圧部材7により被駆動体3を振動体2に対して加圧した後の状態を部分的に示す断面図であり、図3(b)は、図3(a)中の領域Nの拡大図である。
加圧ばね7bは、例えば、ばね用ステンレス鋼をエッチング加工することによって形成されており、外周端面に位置決め部5aが設けられている。また、加圧ばね7bの外周端における被駆動体3側の角部には、内径側に向かって面取り処理が施されることによって、逃げ部5bが形成されている。一方、被駆動体3の本体部3aには、加圧ばね7bの位置決め部5aと嵌合可能に構成された嵌合受け部4が、出力軸8のスラスト方向と平行な壁面として設けられている。本実施形態では、1組の位置決め部5aと嵌合受け部4とは、所謂、すきまばめの関係となって当接するように、位置決め部5aの公差をg6(公差範囲:−9μm〜−25μm)、嵌合受け部4の公差をH7(公差範囲:+25μm〜0μm)としている。これにより、被駆動体3の径方向での位置が加圧部材7によって規制され、被駆動体3の中心軸と出力軸8の中心軸との径方向におけるずれを許容範囲内に納めることができる。
出力軸8は、ハウジング1に固定された振動体2の中心軸と出力軸8の中心軸の径方向におけるずれが許容範囲内に納まるように、ハウジング1に固定された転がり軸受9a,9bに支持されている。よって、振動型駆動装置10の組立途中において加圧ばね7bにより被駆動体3を振動体2に対して加圧する前は、被駆動体3は加圧ばね7bの位置決め部5aにより径方向での位置が規制される。これにより、振動体2の中心軸に対する被駆動体3の中心軸の径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。
ばね保持部材7aを出力軸8のスラスト方向に沿って振動体2側へスライドさせることで、加圧ばね7bを図2に示した状態から弾性変形させる。これにより、加圧ばね7bは、ばね受けゴム6を介して被駆動体3から振動体2に対して、出力軸8のスラスト方向に加圧力を付与する。なお、以下の説明では、出力軸8のスラスト方向を、適宜、加圧ばね7bの加圧方向という。
すると、加圧ばね7bの位置決め部5aが、加圧方向において被駆動体3から離れるように移動する。これにより、位置決め部5aと嵌合受け部4が嵌合している領域は小さくなる。そして、ばね保持部材7aを、振動型駆動装置10に必要な所定の加圧力になるまで移動させる。すると、図3に示すように、加圧ばね7bは更に弾性変形し、加圧ばね7bの位置決め部5aと被駆動体3の嵌合受け部4の嵌合が解除され、被駆動体3と加圧ばね7bとは非接触状態となる。このとき、加圧ばね7bの外周端部における被駆動体3側の角部は、加圧ばね7bの弾性変形に伴って外周側に膨らむようにして変位するが、その角部には逃げ部5bが設けられているため、被駆動体3と加圧ばね7bとが接触することはない。なお、図3の状態から加圧力が開放されるようにばね保持部材7aを動かすと、位置決め部5aと嵌合受け部4とは、当接(嵌合)した状態に戻る。
また、加圧ばね7bから被駆動体3に対して加圧力が付与されると、被駆動体3とばね受けゴム6との間に摩擦力が発生する。そのため、位置決め部5aと嵌合受け部4の嵌合が解除されても、被駆動体3は、径方向での位置がずれることのないように、摩擦力で固定される。よって、被駆動体3の径方向の位置は、加圧ばね7bの変形による加圧力の付与の前後で変わることなく維持され、これにより、被駆動体3を振動体2に対して加圧接触させるための必要な所定の加圧力を付与することが可能となる。
上述の通り、振動型駆動装置10では、組立過程で加圧ばね7bを撓ませたときに、位置決め部5aと嵌合受け部4との嵌合が外れて非接触となる構造となっており、駆動時もこの非接触状態が維持される。その結果、組立後の振動型駆動装置10では、加圧ばね7bの加圧方向において、加圧ばね7bの撓み量は、嵌合受け部4の長さよりも長い。
ここで、「加圧ばね7bの撓み量」とは、加圧ばね7bが被駆動体3(ばね受けゴム6)に対して加圧力を付与しているときの長さと付与していないときの、加圧ばね7bの加圧方向における長さとの差である。換言すれば、加圧ばね7bの撓み量は、加圧ばね7bが被駆動体3(ばね受けゴム6)に対して加圧力を付与しているときの、加圧ばね7bの加圧方向における支点から先端までの撓み量である。
また、「嵌合受け部4の長さ」とは、加圧ばね7bの加圧方向おける、加圧ばね7bが加圧力を発生していない状態で嵌合受け部4において位置決め部5aと嵌合する領域の長さであって、嵌合受け部4の加圧ばね7bの加圧方向での全長ではない。振動型駆動装置10の場合、嵌合受け部4の長さは、加圧ばね7bの加圧方向で、位置決め部5aの嵌合受け部4に対する嵌合が外れるために必要な嵌合受け部4での長さ、つまり、位置決め部5aの出力軸8のスラスト方向での長さとなる(図2参照)。
なお、加圧ばね7bの撓み量は、ばね定数によって変わる。加圧ばね7bのばね定数が大きいと撓み量は小さくなるが、少なくとも、位置決め部5aと嵌合受け部4との嵌合が解除されるだけの撓み量が加圧ばね7bに生じることが必要である。よって、ばね定数に関係なく、振動型駆動装置10では、加圧ばね7bの加圧方向(出力軸8のスラスト方向)において、加圧ばね7bの撓み量は、上記の通りに定義した嵌合受け部4の長さよりも長い。
以上の説明の通り、振動型駆動装置10では、生産性の低下や振動型駆動装置の形状に制約を生じさせていた組立治具を用いずに、振動体2の中心軸と被駆動体3の中心軸とのずれを許容範囲内に納めて、被駆動体3の偏心を抑制することができる。また、振動型駆動装置10は、使用時(駆動時)には、加圧ばね7bと被駆動体3とは非接触状態となっているため、振動型駆動装置10に不要な振動が発生することがなく、よって、加圧ばね7bを介した被駆動体3への不要な振動の伝達を抑制することができる。
さて、本実施形態では、加圧ばね7bに設けた逃げ部5bは、加圧ばね7bの外周端部における被駆動体3側の角部を内径側に向かって面取りすることによって形成されるとした。しかし、逃げ部5bは、このような構成に限定されるものではない。そこで、次に、加圧ばね7bの変形例について説明する。
図4(a)は、加圧ばね7bの第1の変形例に係る加圧ばね17bの外周端部の構造を示す断面図である。加圧ばね17bは、外周端部における被駆動体3側の角部にエッチング加工によってサイドエッチングを発生させ、内径側に円弧上に除去された逃げ部15bが形成された構造を有する。ここでは、逃げ部15bを、加圧ばね17bの板厚の半分の厚みのところまで除去して形成しているが、逃げ部15bは、加圧ばね17bによる加圧力を付与する際に加圧ばね17bの外周端部が被駆動体3の嵌合受け部4に接触しないように形成されていればよい。
図4(b)は、加圧ばね7bの第2の変形例に係る加圧ばね27bの外周端部の構造を示す断面図である。加圧ばね27bでは、プレス加工によるダレによって逃げ部25bが形成されている。逃げ部25bも、逃げ部5b,15bと同様に、加圧ばね17bによる加圧力を付与する際に加圧ばね27bの外周端部が被駆動体3の嵌合受け部4に接触しないように形成されていればよい。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係る振動型駆動装置30の概略構成を示す断面図である。振動型駆動装置30の構成要素であって、第1実施形態で説明した振動型駆動装置10の構成要素と同じものについては、同じ符号を付して、その説明を省略する。振動型駆動装置30は、位置決め部材35及び加圧部材37を備え、加圧部材37は、ばね保持部材37aと、加圧ばね37bとを有する。ばね保持部材37aは、振動型駆動装置10を構成する加圧部材7のばね保持部材7aと同じである。
図6(a)は、振動型駆動装置30の組立途中において、加圧部材37により被駆動体3を振動体2に対して加圧する前の状態を部分的に示す断面図である。図6(b)は、振動型駆動装置30の組立途中において、加圧部材37により被駆動体3を振動体2に対して加圧した後の状態を部分的に示す断面図である。
加圧ばね37bの内周部は、出力軸8に嵌合固定されたばね保持部材37aと位置決め部材35とに挟持されている。加圧ばね37bは、被駆動体3の回転駆動力を出力軸8に伝達する。なお、本実施形態では、加圧ばね37bと位置決め部材35とが直接接触する構成となっているが、これに限らず、これらの間に介在物を設けて、間接的に接触させる構成としてもよい。位置決め部材35の外周側の端部には、位置決め部35aが設けられており、被駆動体3の内周側には、位置決め部材35の位置決め部35aと嵌合する嵌合受け部34が設けられている。なお、被駆動体3には2カ所の嵌合受け部4,34が設けられており、第1実施形態では嵌合受け部4を用い、第2実施形態では嵌合受け部34を用いている。
1組の位置決め部35aと嵌合受け部34とは、中間ばめに近いすきまばめの関係となるように、位置決め部35aの公差はh6(公差範囲:0μm〜−16μm)、嵌合受け部34の公差はH7(公差範囲:+25μm〜0μm)に設定されている。これにより、被駆動体3は位置決め部材35によって径方向の位置が規制され、被駆動体3の中心軸と出力軸8の中心軸との径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。したがって、振動型駆動装置30の組立途中において加圧ばね37bにより被駆動体3を振動体2に対して加圧する前の状態で、振動体2の中心軸に対して被駆動体3の中心軸の径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。
図6(a)に示した状態から加圧ばね37bを弾性変形させて、ばね受けゴム6を介して被駆動体3から振動体2に対して加圧力を付与する。すると、加圧ばね37bの弾性変形に伴って、ばね保持部材37aと位置決め部材35とが一体的に振動体2側へ移動する。そして、必要な所定の加圧力になると、図6(b)に示すように、位置決め部材35の位置決め部35aと被駆動体3の嵌合受け部34との嵌合が解除され、被駆動体3と位置決め部材35とは非接触状態となる。
振動型駆動装置30でも、第1実施形態で説明した振動型駆動装置10と同様に、加圧ばね7bの加圧方向(出力軸8のスラスト方向)において、加圧ばね7bの撓み量は、嵌合受け部34の長さよりも長い。ここでの「嵌合受け部34の長さ」は、加圧ばね7bの加圧方向において、位置決め部35aと嵌合する嵌合受け部34の領域の長さであり、ここでは、出力軸8のスラスト方向での位置決め部35aの厚さと同じとなる。この条件が満たされれば、位置決め部材35と被駆動体3とを非接触とすることができる。
なお、振動型駆動装置30では、加圧ばね37bの外径寸法は、加圧ばね37bの外周端面と被駆動体3の嵌合受け部4との間に所定の隙間が形成されるように設定されている。そのため、加圧ばね37bが弾性変形する過程で、加圧ばね37の外周端部が嵌合受け部4と接触することはない。
加圧ばね37bによる加圧力が付与されると、被駆動体3とばね受けゴム6との間に摩擦力が発生するため、位置決め部35aと嵌合受け部34の嵌合が解除されても、被駆動体3の位置は径方向でずれることはない。よって、加圧ばね37bによる加圧前に規制されていた被駆動体3の位置を維持したままで、被駆動体3を振動体2に対して加圧接触させるために必要な所定の加圧力を付与することができる。以上の説明から明らかな通り、第2実施形態に係る振動型駆動装置30もまた、第1実施形態に係る振動型駆動装置10と同じ効果を奏する。
<第3実施形態>
図7は、本発明の第3実施形態に係る振動型駆動装置40の概略構成を示す断面図である。振動型駆動装置40の構成要素であって、第1実施形態で説明した振動型駆動装置10の構成要素と同じものについては、同じ符号を付して、その説明を省略する。
振動型駆動装置40は、被駆動体43、ばね受け部材46及び加圧部材47を備える。被駆動体43は、第1実施形態で説明した被駆動体3と比較すると、本体部43a(図8参照)の形状が異なるだけであり、被駆動体3に設けられた支持部3b及び接触部3c(図6には符号を不図示)と同じ部位を有している。ばね受け部材46は、制振ゴム46aと、錘部材46bとを有する。加圧部材47は、ばね保持部材47aと、加圧ばね47bと、ばね受けゴム47cとを有する。
図8(a)は、振動型駆動装置40の組立途中において、加圧部材47により被駆動体43を振動体2に対して加圧する前の状態を部分的に示す断面図である。図8(b)は、振動型駆動装置40の組立途中において、加圧部材47により被駆動体43を振動体2に対して加圧した後の状態を部分的に示す断面図である。
制振ゴム46aは、円環状の形状を有しており、振動減衰性能が高いブチルゴムやシリコーンゴム等の樹脂材料からなる。錘部材46bは、円環状の形状を有し、弾性材料からなる。錘部材46bに用いられる弾性材料としては、真鍮が挙げられるが、これに限定されるものではない。制振ゴム46aと錘部材46bにより、振動型駆動装置40の駆動中に被駆動体43に不要な振動が発生することが抑制されるため、異音の発生を抑制され、また、出力低下が防止される。
ばね受けゴム47cは、ブチルゴムやクロロプレンゴム等の樹脂材料からなる。ばね受けゴム47cの弾性変形により、錘部材46bにおいてばね受けゴム47cが接触面する面の平面度の、振動型駆動装置40の駆動特性への影響を緩和している。つまり、円環状の板ばねである加圧ばね47bからの加圧力が被駆動体43に回転方向にムラなく均一に付与されることで、振動体2と被駆動体43との安定した接触が保たれている。
加圧ばね47bの外周端面には、第1の位置決め部45aが設けられており、また、加圧ばね47bの外周端部における錘部材46b側の角部には、内径側に向かって面取りした逃げ部45bが設けられている。一方、錘部材46bにおいてばね受けゴム47cが設けられている面と直交する面には、加圧ばね47bの第1の位置決め部45aと嵌合する第1の嵌合受け部44aが設けられている。本実施形態では、第1の位置決め部45aと第1の嵌合受け部44aとがすきまばめの関係となるように、第1の位置決め部45aの公差をg6、第1の嵌合受け部44aの公差をH7としている。
また、錘部材46bの底部外周面には、被駆動体43に対する第2の位置決め部45cが設けられており、被駆動体43の本体部43aの内周側には、第2の位置決め部45cと嵌合する第2の嵌合受け部44bが設けられている。本実施形態では、第2の位置決め部45cと第2の嵌合受け部44bとは、第2の位置決め部45cの公差をg6、第2の嵌合受け部44bの公差をH7として、第1の位置決め部45aと第1の嵌合受け部44aの嵌合関係と同様のすきまばめとしている。
このように、振動型駆動装置40は、複数組の(ここでは、具体的には2組)の位置決め部と嵌合受け部を有する。本発明の実施形態に係る振動型駆動装置では、これに限らず、3組以上の複数の位置決め部と嵌合受け部を備える構成としてもよい。
振動型駆動装置40を組み立てる際には、先ず、振動体2の被駆動体43に対する摺動面(上面)上に被駆動体43、制振ゴム46a、錘部材46bをこの順序で重ねていく。これにより、錘部材46bの第2の位置決め部45cが被駆動体43の第2の嵌合受け部44bと嵌合するため、被駆動体43の中心軸と錘部材46bの中心軸との径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。
続いて、錘部材46bの上面にばね受けゴム47cと、加圧ばね47bが取り付けられているばね保持部材47aを出力軸8に嵌合させながら重ねていく。このとき、加圧ばね47bの第1の位置決め部45aが錘部材46bの第1の嵌合受け部44aと嵌合する。これにより、錘部材46bは加圧部材47によって径方向の位置が規制され、錘部材46bの中心軸と出力軸8の中心軸との径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。こうして、加圧部材47により被駆動体43を振動体2に対して加圧する前の状態において、振動体2の中心軸に対する被駆動体43の中心軸の径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。
図8(a)に示した状態から加圧ばね47bを弾性変形させて、ばね受けゴム47cを介して被駆動体43から振動体2に対して加圧力を付与する。すると、加圧ばね47bの第1の位置決め部45aが加圧方向において錘部材46bから離れるように移動する。また、制振ゴム46aが弾性変形し、錘部材46bが加圧方向において振動体2へ近付くように移動する。そして、必要な所定の加圧力になるまで加圧力を増加させると、図8(b)に示すように、加圧ばね47bの第1の位置決め部45aと錘部材46bの第1の嵌合受け部44aの嵌合が解除され、錘部材46bと加圧ばね47bとは非接触状態となる。同様に、錘部材46bの第2の位置決め部45cと被駆動体43の第2の嵌合受け部44bの嵌合が解除され、被駆動体43と錘部材46bとは非接触状態となる。
なお、加圧ばね47bの外周端部における錘部材46b側の角部は、加圧ばね47bの弾性変形に伴って外周側に膨らむようにして変位するが、その角部には逃げ部45bが設けられているため、錘部材46bと加圧ばね47bとが接触することはない。また、第2の位置決め部45cの加圧方向での厚さは、振動型駆動装置40に必要な所定の加圧力を付与したときの錘部材46bの移動量において、第2の嵌合受け部44bと完全に非接触となる厚さに設定されている。
加圧ばね47bによる加圧力により、被駆動体43と制振ゴム46aとの間及び錘部材46bとばね受けゴム47cとの間のそれぞれに摩擦力が発生する。よって、第1の位置決め部45aと第1の嵌合受け部44aとの嵌合及び第2の位置決め部45cと第2の嵌合受け部44bとの嵌合が共に解除されても、被駆動体43は、径方向で位置ずれしないように摩擦力によって保持されている。こうして、加圧ばね47bによる加圧前に規制されていた被駆動体43の位置を維持したまま、振動型駆動装置40に必要な所定の加圧力を付与することができる。
以上の説明の通り、本実施形態では、振動体2の上に必要な部品(被駆動体43、ばね受け部材46及び加圧部材47)を重ねていくだけで、被駆動体43の偏心を抑制して、振動型駆動装置40を組み立てることができる。したがって、振動型駆動装置40の組立時に治具を用いる必要がないため、生産性を大きく向上させることができる。また、振動型駆動装置40は、使用(駆動)時には、2カ所の位置決め部は非接触状態となるため、振動型駆動装置40に不要な振動が発生することを防止することができる。
<第4実施形態>
図9は、本発明の第4実施形態に係る振動型駆動装置50の概略構成を示す断面図である。振動型駆動装置50の構成要素であって、第1実施形態で説明した振動型駆動装置10の構成要素と同じものについては、同じ符号を付して、その説明を省略する。
振動型駆動装置50は、被駆動体53、位置決め部材55、ばね受け部材56及び加圧部材57を備える。被駆動体53は、第1実施形態で説明した被駆動体3と比較すると、本体部53a(図10参照)の形状が異なるだけであり、被駆動体3に設けられた支持部3b及び接触部3c(図9には符号を不図示)と同じ部位を有している。ばね受け部材56は、制振ゴム56aと、錘部材56bとを有する。加圧部材57は、ばね保持部材57aと、加圧ばね57bと、ばね受けゴム57cとを有する。
図10(a)は、振動型駆動装置50の組立途中において、加圧部材57により被駆動体53を振動体2に対して加圧する前の状態を部分的に示す断面図である。図10(b)は、振動型駆動装置50の組立途中において、加圧部材57により被駆動体53を振動体2に対して加圧した後の状態を部分的に示す断面図である。
振動型駆動装置50では、第3実施形態に係る振動型駆動装置40と同様に、制振ゴム56aと錘部材56bにより、駆動中に被駆動体43に不要な振動が発生することが抑制されるため、異音の発生を抑制され、また、出力低下が防止される。また、ばね受けゴム57cにより、円環状の板ばねである加圧ばね57bからの加圧力が被駆動体53に回転方向にムラなく均一に付与されることで、振動体2と被駆動体53とを安定した接触が保たれている。
加圧ばね57bの外周端面には、第1の位置決め部55aが設けられている。また、加圧ばね57bの外周端部における錘部材56b側の角部には、内径側に向かって面取りした逃げ部55bが設けられている。一方、錘部材56bにおいてばね受けゴム57cが設けられている面と直交する面には、加圧ばね57bの第1の位置決め部55aと嵌合する第1の嵌合受け部54aが設けられている。本実施形態では、第1の位置決め部55aと第1の嵌合受け部54aとがすきまばめの関係となるように、第1の位置決め部55aの公差をg6、第1の嵌合受け部54aの公差をH7としている。
加圧ばね57bの内周部は、出力軸8に嵌合固定されたばね保持部材57aと位置決め部材55とに挟持されており、加圧ばね57bは、被駆動体53の回転駆動力を出力軸8に伝達する。なお、本実施形態では、加圧ばね57bと位置決め部材55とが直接的に接触しているが、これらの間に介在物を設けて、間接的に接触させる構造としてもよい。
位置決め部材55の外周側の端部には、第2の位置決め部55cが設けられており、被駆動体53の内周側には、位置決め部材55の第2の位置決め部55cと嵌合する第2の嵌合受け部54bが設けられている。本実施形態では、第2の位置決め部55cと第2の嵌合受け部54bとは、第2の位置決め部55cの公差をg6、第2の嵌合受け部54bの公差をH7として、第1の位置決め部55aと第1の嵌合受け部54aの嵌合関係と同様のすきまばめとしている。
このように、振動型駆動装置50は、複数組の(ここでは、具体的には2組)の位置決め部と嵌合受け部を有する。
振動型駆動装置50を組み立てる際には、先ず、振動体2の被駆動体53に対する摺動面(上面)上に被駆動体53、制振ゴム56a、錘部材56bをこの順序で重ねていく。続いて、錘部材56bの上面に、ばね受けゴム57cと、加圧ばね57bが取り付けられているばね保持部材57aを、出力軸8に嵌合させながら重ねていく。これにより、位置決め部材55の第2の位置決め部55cが被駆動体53の第2の嵌合受け部54bと嵌合するため、被駆動体53の中心軸と出力軸8の中心軸との径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。また、加圧ばね57bの第1の位置決め部55aが錘部材56bの第1の嵌合受け部54aと嵌合する。こうして、加圧部材57によって錘部材56bの径方向での位置が規制されることで、錘部材56bの中心軸と出力軸8の中心軸との径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。よって、加圧部材57により被駆動体53を振動体2に対して加圧する前の状態において、振動体2の中心軸に対する被駆動体53の中心軸の径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。
図10(a)に示した状態から加圧ばね57bを弾性変形させ、ばね受けゴム57cとばね受け部材56を介して、被駆動体53から振動体2に対して加圧力を付与する。すると、加圧ばね57bの第1の位置決め部55aが加圧方向において錘部材56bから離れるように移動する。また、加圧ばね57bの弾性変形に伴って、ばね保持部材57aと位置決め部材55とが一体的に振動体2側へ移動する。更に必要な所定の加圧力になるまで加圧力を増加させると、図10(b)に示すように、加圧ばね57bの第1の位置決め部55aと錘部材56bの第1の嵌合受け部54aとの嵌合が解除され、錘部材56bと加圧ばね57bとは非接触状態となる。同様に、位置決め部材55の第2の位置決め部55cと被駆動体53の第2の嵌合受け部54bとの嵌合が解除され、被駆動体53と位置決め部材55とは非接触状態となる。
なお、加圧ばね57bの外周端部における錘部材56b側の角部は、加圧ばね57bの弾性変形に伴って外周側に膨らむようにして変位するが、その角部には逃げ部55bが設けられているため、錘部材56bと加圧ばね57bとが接触することはない。また、加圧ばね57bの加圧方向(出力軸8のスラスト方向)において、加圧ばね57bの撓み量は、第2の嵌合受け部54bの長さよりも長い。ここでの「第2の嵌合受け部54bの長さ」は、加圧ばね57bの加圧方向において、第2の位置決め部55cと嵌合する第2の嵌合受け部54bの領域の長さであり、ここでは、出力軸8のスラスト方向での第2の位置決め部55cの厚さと同じとなる。この条件が満たされれば、振動型駆動装置50の組立後に、第2の位置決め部材55と被駆動体53とを非接触とすることができる。
振動型駆動装置50では、加圧ばね57bによる加圧力により、被駆動体53と制振ゴム56aとの間及び錘部材56bとばね受けゴム57cとの間のそれぞれに摩擦力が発生する。よって、第1の位置決め部55aと第1の嵌合受け部54aとの嵌合及び第2の位置決め部55cと第2の嵌合受け部54bとの嵌合が共に解除されても、被駆動体53は、径方向で位置ずれしないように摩擦力によって保持されている。こうして、加圧ばね57bによる加圧前に規制されていた被駆動体53の位置を維持したまま、振動型駆動装置50に必要な所定の加圧力を付与することができる。
以上の説明の通り、本実施形態では、振動体2の上に必要な部品(被駆動体53、ばね受け部材56及び加圧部材57)を重ねていくだけで、被駆動体53の偏心を抑制して、振動型駆動装置50を組み立てることができる。したがって、振動型駆動装置50の組立時に治具を用いる必要がないため、生産性を大きく向上させることができる。また、振動型駆動装置50は、使用(駆動)時には、2カ所の位置決め部は非接触状態となるため、振動型駆動装置50に不要な振動が発生することを防止することができる。
<第5実施形態>
図11は、本発明の第5実施形態に係る振動型駆動装置60の概略構成を示す断面図である。振動型駆動装置60の構成要素であって、第1実施形態で説明した振動型駆動装置10の構成要素と同じものについては、同じ符号を付して、その説明を省略する。
振動型駆動装置60は、被駆動体63、位置決め部材65、ばね受け部材66及び加圧部材67を備える。被駆動体63は、第1実施形態で説明した被駆動体3と比較すると、本体部63a(図12参照)の形状が異なるだけであり、被駆動体3に設けられた支持部3b及び接触部3c(図11には符号を不図示)と同じ部位を有している。ばね受け部材66は、制振ゴム66aと、錘部材66bとを有する。加圧部材67は、ばね保持部材67aと、加圧ばね67bと、ばね受けゴム67cとを有する。制振ゴム66a、錘部材66b及びばね受けゴム67cの効果は、第3及び第4実施形態と同様である。
図12(a)は、振動型駆動装置60の組立途中において、加圧部材67により被駆動体63を振動体2に対して加圧する前の状態を部分的に示す断面図である。図12(b)は、振動型駆動装置60の組立途中において、加圧部材67により被駆動体63を振動体2に対して加圧した後の状態を部分的に示す断面図である。
加圧ばね67bの内周部は、出力軸8に嵌合固定されたばね保持部材67aと位置決め部材65とに挟持されており、加圧ばね67bは、被駆動体63の回転駆動力を出力軸8に伝達する。位置決め部材65の外周側の端部には、第1の位置決め部65aと、第2の位置決め部65cとが設けられている。被駆動体63の内周側には、位置決め部材65の第1の位置決め部65aと嵌合する第1の嵌合受け部64aが設けられている。本実施形態では、第1の位置決め部65aと第1の嵌合受け部64aとがすきまばめの関係となるように、第1の位置決め部65aの公差をg6、第1の嵌合受け部64aの公差をH7としている。また、錘部材66bの内周側には、位置決め部材65の第2の位置決め部65cと嵌合する第2の嵌合受け部64bが設けられている。本実施形態では、第2の位置決め部65cと第2の嵌合受け部64bとを、第2の位置決め部65cの公差をg6、第2の嵌合受け部64bの公差をH7とすることで、第1の位置決め部65aと第1の嵌合受け部64aの嵌合関係と同様のすきまばめとしている。
振動型駆動装置60を組み立てる際には、先ず、振動体2の被駆動体63に対する摺動面(上面)上に被駆動体63、制振ゴム66a、錘部材66bをこの順序で重ねていく。続いて、錘部材66bの上面にばね受けゴム67cと、加圧ばね67bが取り付けられているばね保持部材67aを出力軸8に嵌合させながら重ねていく。これにより、位置決め部材65の第1の位置決め部65aが被駆動体63の第1の嵌合受け部64aと嵌合するため、被駆動体63の中心軸と出力軸8の中心軸との径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。また、位置決め部材65の第2の位置決め部65cが錘部材66bの第2の嵌合受け部64bと嵌合するため、錘部材66bの中心軸と出力軸8の中心軸との径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。こうして、加圧部材67により被駆動体63を振動体2に対して加圧する前の状態において、振動体2の中心軸に対する被駆動体63の中心軸の径方向でのずれを許容範囲内に納めることができる。
図12(a)に示した状態から加圧ばね67bを弾性変形させて、ばね受けゴム67cとばね受け部材66を介して、被駆動体63から振動体2に対して加圧力を付与する。すると、加圧ばね67bの弾性変形に伴って、ばね保持部材67aと位置決め部材65とが一体的に振動体2側へ移動する。更に必要な所定の加圧力になるまで加圧力を増加させると、図12(b)に示すように、位置決め部材65の第1の位置決め部65aと被駆動体63の第1の嵌合受け部64aの嵌合が解除され、被駆動体63と位置決め部材65とは非接触状態となる。同様に、位置決め部材65の第2の位置決め部65cと錘部材66bの第2の嵌合受け部64bとの嵌合も解除され、錘部材66bと位置決め部材65とは非接触状態となる。
なお、加圧ばね67bの加圧方向(出力軸8のスラスト方向)において、加圧ばね67bの撓み量は、第1の嵌合受け部64a及び第2の嵌合受け部64bのそれぞれの長さよりも長い。ここでの「第1の嵌合受け部64aの長さ」は、加圧ばね67bの加圧方向において、第1の位置決め部65aと嵌合する第1の嵌合受け部64aの領域の長さである。同様に、「第2の嵌合受け部64bの長さ」は、加圧ばね67bの加圧方向において、第2の位置決め部65cと嵌合する第2の嵌合受け部64bの領域の長さである。よって、ここでは、第1の嵌合受け部64aの長さ及び第2の嵌合受け部64bの長さはそれぞれ、出力軸8のスラスト方向での第1の位置決め部65aの厚さ及び第2の位置決め部65cの厚さと同じとなる。この条件が満たされれば、位置決め部材65に対して被駆動体53と錘部材66bとを非接触とすることができる。
振動型駆動装置60では、加圧ばね67bによる加圧力により、被駆動体63と制振ゴム66aとの間及び錘部材66bとばね受けゴム67cとの間のそれぞれに摩擦力が発生する。よって、第1の位置決め部65aと第1の嵌合受け部64aとの嵌合及び第2の位置決め部65cと第2の嵌合受け部64bとの嵌合が共に解除されても、被駆動体63は、径方向で位置ずれしないように摩擦力によって保持される。こうして、加圧ばね67bによる加圧前に規制されていた被駆動体63の位置を維持したまま、振動型駆動装置60に必要な所定の加圧力を付与することができる。
以上の説明の通り、本実施形態では、振動体2の上に必要な部品(被駆動体63、ばね受け部材66及び加圧部材67)を重ねていくだけで、被駆動体63の偏心を抑制して、振動型駆動装置60を組み立てることができる。したがって、振動型駆動装置60の組立時に治具を用いる必要がないため、生産性を大きく向上させることができる。また、振動型駆動装置60は、使用(駆動)時には、2カ所の位置決め部では非接触状態となるため、振動型駆動装置60に不要な振動が発生することを防止することができる。また、1つの位置決め部材65によって、被駆動体63及び錘部材66bを位置決めすることができるため、より高精度に被駆動体63及び錘部材66bの偏心を抑制することができる。
<第6実施形態>
第6実施形態では、上述した各実施形態に係る振動型駆動装置10,30,40,50,60(以下「振動型駆動装置10等」という)を備える装置(機械)の一例としての産業用ロボットの構成について説明する。
図13は、振動型駆動装置を搭載したロボット100の概略構成を示す斜視図であり、ここでは、産業用ロボットの一種である水平多関節ロボットを例示している。振動型駆動装置10等は、ロボット100において、アーム関節部111やハンド部112に内蔵される。アーム関節部111は、2本のアーム120が交差する角度を変えることができるように、2本のアームを接続する。ハンド部112は、アーム120と、アーム120の一端に取り付けられる把持部121と、アーム120と把持部121とを接続するハンド関節部122とを有する。振動型駆動装置10等は、アーム120同士の角度を変化させるアーム関節部111や、把持部121を、所定角度、回転させるハンド関節部122に用いられる。
<第7実施形態>
第7実施形態では、上述した各実施形態に係る振動型駆動装置10等を備える装置の一例としての画像形成装置の構成について説明する。図14は、振動型駆動装置を搭載したカラー画像形成装置200の内部構成を示す断面図である。カラー画像形成装置200は、4つの画像形成手段Pa,Pb,Pc,Pdを備えるが、画像形成手段の数は4つに限定されるものではない。
画像形成手段Pa〜Pdはそれぞれ、実質的に同一の構成を有しており、回転駆動される像担持体である感光体ドラム201a,201b,201c,201dを有する。感光体ドラム201a〜201dのそれぞれの周辺には、感光体ドラム201a〜201dをそれぞれ一様に帯電させる帯電器202a,202b,202c,202dが配置されている。感光体ドラム201a〜201dのそれぞれの周辺には、現像器203a,203b,203c,203d、転写用の帯電器204a,204b,204c,204d及びクリーニング器205a,205b,205c,205dが配設されている。現像器203a〜203dは、感光体ドラム201a〜201dのそれぞれの表面に形成された静電潜像をトナーで現像する。転写用の帯電器204a〜204dは、現像されたトナー画像を転写材230へ転写する。クリーニング器205a〜205dは、感光体ドラム201a〜201d上に残存するトナーを除去する。更に、感光体ドラム201a〜201dのそれぞれの上方には、露光装置206a,206b,206c,206dが配置されている。
感光体ドラム201a〜201dと接触するように配置された搬送ベルト225は、給送手段210を通じて送給される転写材230を担持し、駆動ローラ223によって図14に示す矢印A方向に駆動される。搬送ベルト225と駆動ローラ223は、転写材230を、順次、画像形成手段Pa〜Pdへ搬送する搬送手段を構成している。振動型駆動装置10等は、感光体ドラム201a〜201dを回転させるための駆動モータとして、また、搬送ベルト225を駆動するための駆動ローラ223を回転させるための駆動モータとして、用いられる。
図15(a)は、感光体ドラム駆動用モータとして振動型駆動装置10等を搭載するときの概略構成を示す斜視図である。感光体ドラム250(感光体ドラム201a〜201dに対応する)の駆動軸255に、例えば、振動型駆動装置10等を直接接続することができる。これにより、従来は必要であったギア等の減速手段を用いなくても済むため、色ずれを低減させて、印刷品位を向上させることができる。
図15(b)は、搬送ベルト駆動用モータとして振動型駆動装置10等を搭載するときの概略構成を示す斜視図である。図11(b)において、搬送ベルト265(搬送ベルト225に対応する)の駆動ローラ260(駆動ローラ223に対応する)の駆動軸255に、例えば、振動型駆動装置10等を直接接続することができる。こうして搬送ベルト265を駆動することにより、感光体ドラムを振動型駆動装置10等で駆動したときに得られる前述の効果と同じ効果を得ることができる。
<第8実施形態>
第8実施形態では、上述した各実施形態に係る振動型駆動装置10等を備える装置の一例としての撮像装置について説明する。図16は、撮像装置の一例であるデジタルカメラ400の概略構成を示す斜視図であり、一部を透過した状態で図示している。
デジタルカメラ400の前面には、レンズ鏡筒410が取り付けられており、レンズ鏡筒410の内部には、フォーカスレンズ407を含む複数のレンズ(不図示)と、手ぶれ補正光学系403が配置されている。手ぶれ補正光学系403は、2軸のコアレスモータ404,405の回転が伝達されることによって、上下方向(Y方向)と左右方向(X方向)に振動可能となっている。
デジタルカメラ400の本体側には、デジタルカメラ400の全体的な動作を制御するマイコン(MPU)409と、撮像素子408が配置されている。撮像素子408は、CMOSセンサ或いはCCDセンサ等の光電変換デバイスであり、レンズ鏡筒410を通過した光が結像した光学像をアナログ電気信号に変換する。撮像素子408から出力されるアナログ電気信号は、不図示のA/D変換器によってデジタル信号に変換された後、不図示の画像処理回路による所定の画像処理を経て、画像データ(映像データ)として不図示の半導体メモリ等の記憶媒体に記憶される。
また、デジタルカメラ400の本体側には、内部装置として、上下方向(ピッチング)の手ぶれ量(振動)を検出するジャイロセンサ401と、左右方向(ヨーイング)の手ぶれ量(振動)を検出するジャイロセンサ402が配置されている。ジャイロセンサ401,402によって検出された振動の逆方向にコアレスモータ404,405が駆動され、手ぶれ補正光学系403の光軸を振動させる。その結果、手ぶれによる光軸の振動が打ち消され、手ぶれが補正された良好な写真を撮影することができる。
振動型駆動装置10等は、不図示のギア列を介してレンズ鏡筒410に配置されたフォーカスレンズ407を光軸方向に駆動する駆動ユニット300として用いられる。但し、これに限定されず、振動型駆動装置10等は、ズームレンズ(不図示)の駆動等、任意のレンズの駆動に用いることができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
例えば、上記第1実施形態では、位置決め部5aの公差をg6とし、嵌合受け部4の公差をH7として、位置決め部5aと嵌合受け部4とがすきまばめの関係となるようにしており、また、第3実施形態でも同様としている。但し、これに限定されず、位置決め部5a及び嵌合受け部4の大きさ、必要とされる形状精度、生産コスト等を考慮して適切な公差を選択して、位置決め部5aと嵌合受け部4の嵌合を実現すればよい。
2 振動体
2a 圧電素子
2b 弾性体
3 被駆動体
4,34 嵌合受け部
5a 位置決め部
6,47c,57c,67c ばね受けゴム
7 加圧部材
8 出力軸
10,30,40,50,60 振動型駆動装置
46,56,66 ばね受け部材
46a,56a.66a 制振ゴム
46b,56b,66b 錘部材
100 ロボット
200 カラー画像形成装置
300 駆動ユニット
400 デジタルカメラ

Claims (27)

  1. 弾性体と、前記弾性体に取り付けられた電気−機械エネルギ変換素子とを有する振動体と、
    前記振動体と接触する被駆動体と、
    前記被駆動体を前記振動体に接触させる加圧部材と、を備え、
    前記振動体に励起させた振動によって前記振動体と前記被駆動体との相対位置が変化する振動型駆動装置であって
    前記加圧部材は、位置決め部を有し、
    前記被駆動体は、前記位置決め部と嵌合可能に構成された嵌合受け部を有し、
    前記位置決め部は、前記加圧部材から前記被駆動体に対して加圧力を付与する前に前記嵌合受け部と嵌合し、前記加圧部材から前記被駆動体に対して加圧力を付与しているときに前記嵌合受け部とは嵌合しないことを特徴とする振動型駆動装置。
  2. 弾性体と、前記弾性体に取り付けられた電気−機械エネルギ変換素子とを有する振動体と、
    前記振動体と接触する被駆動体と、
    前記被駆動体と接する位置決め部と、
    前記被駆動体を前記振動体に接触させる加圧部材と、を備え、
    前記振動体に励起させた振動によって前記振動体と前記被駆動体との相対位置が変化する振動型駆動装置であって
    前記被駆動体は、前記位置決め部と嵌合可能に構成された嵌合受け部を有し、
    前記位置決め部は、前記振動型駆動装置の組み立て前に前記被駆動体と嵌合し、前記振動型駆動装置の組み立て後に前記嵌合受け部とは嵌合しないことを特徴とする振動型駆動装置。
  3. 前記位置決め部と前記嵌合受け部とは、前記加圧部材による加圧力を開放することで当接するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型駆動装置。
  4. 前記位置決め部は、前記加圧部材による加圧により前記嵌合受け部から離れる方向に移動するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  5. 前記位置決め部が前記嵌合受け部から離れる方向とは、前記加圧部材による加圧方向であることを特徴とする請求項4に記載の振動型駆動装置。
  6. 前記位置決め部が前記嵌合受け部から離れる方向とは、前記加圧部材による加圧方向と交差する方向であることを特徴とする請求項4に記載の振動型駆動装置。
  7. 前記位置決め部は、前記加圧部材および前記被駆動体と直接的に接することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  8. 前記加圧部材の加圧方向において、前記加圧部材の撓みの支点から位置決め部の先端までの撓み量は、前記嵌合受け部において前記位置決め部と嵌合する部分の長さよりも長いことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  9. 前記加圧部材は、円環状の形状を有する板ばねであり、
    前記板ばねの径方向と直交する方向が前記加圧部材による加圧方向であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  10. 前記位置決め部は、前記板ばねの外周端面であり、
    前記嵌合受け部は、前記被駆動体に設けられ、前記板ばねの外周端面と所定の公差で嵌合する、前記加圧方向と平行な壁面であることを特徴とする請求項9に記載の振動型駆動装置。
  11. 前記板ばねの外周端の角部に逃げ部が形成されていることを特徴とする請求項10に記載の振動型駆動装置。
  12. 複数組の前記位置決め部と前記嵌合受け部とを備えることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  13. 前記振動体を固定する固定部材と、
    前記固定部材に回転自在に保持される出力軸と、
    前記出力軸に取り付けられ、前記板ばねを保持する保持部材と、
    前記板ばねと前記被駆動体との間に配置され、前記板ばねの加圧力によって前記被駆動体に対して押圧されるばね受けゴムと、を備え、
    前記振動体に励起させた振動によって前記被駆動体を回転させ、前記被駆動体の回転駆動力が、前記ばね受けゴム、前記板ばねおよび前記保持部材を介して前記出力軸に伝達されることで前記出力軸を回転させることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  14. 前記嵌合受け部は、前記被駆動体に前記加圧方向と平行に設けられた壁面であり、
    前記板ばねを保持し、前記嵌合受け部と所定の公差で嵌合する前記位置決め部を有する位置決め部材を備えることを特徴とする請求項9に記載の振動型駆動装置。
  15. 複数の前記位置決め部と前記嵌合受け部とを備えることを特徴とする請求項14に記載の振動型駆動装置。
  16. 前記板ばねの外周端面を別の前記位置決め部としてさらに有し、
    前記被駆動体が、前記加圧方向と平行で前記板ばねの外周端面と所定の公差で嵌合する壁面を別の前記嵌合受け部としてさらに有することを特徴とする請求項15に記載の振動型駆動装置。
  17. 前記被駆動体に対して押圧される制振ゴムと、
    前記板ばねの加圧力を受けて前記制振ゴムを前記被駆動体に対して押圧する錘部材と、を備え、
    前記位置決め部は、前記板ばねの外周端面であり、
    前記嵌合受け部は、前記錘部材に設けられ、前記板ばねの外周端面と所定の公差で嵌合する、前記加圧方向と平行な壁面であることを特徴とする請求項9に記載の振動型駆動装置。
  18. 前記板ばねの外周端面を別の前記位置決め部としてさらに有し、
    前記被駆動体に対して押圧される制振ゴムと、
    前記板ばねの加圧力を受けて前記制振ゴムを前記被駆動体に対して押圧する錘部材と、を備え、
    前記錘部材が、前記加圧方向と平行で前記板ばねの外周端面と所定の公差で嵌合する壁面を別の前記嵌合受け部としてさらに有することを特徴とする請求項15に記載の振動型駆動装置。
  19. 複数の前記位置決め部と前記嵌合受け部とを備えることを特徴とする請求項17又は18に記載の振動型駆動装置。
  20. 別の前記位置決め部として、前記錘部材に前記加圧方向と平行な壁面が設けられ、
    別の前記嵌合受け部として、前記加圧方向と平行で前記別の位置決め部と所定の公差で嵌合する壁面が前記被駆動体に設けられていることを特徴とする請求項19に記載の振動型駆動装置。
  21. 前記振動体を固定する固定部材と、
    前記固定部材に回転自在に保持される出力軸と、
    前記出力軸に取り付けられ、前記板ばねを前記位置決め部材とで挟持する保持部材と、
    前記板ばねと前記錘部材との間に配置され、前記板ばねの加圧力によって前記錘部材に対して押圧されるばね受けゴムと、を備え、
    前記振動体に励起させた振動によって前記被駆動体を回転させ、前記被駆動体の回転駆動力が、前記制振ゴム、前記錘部材、前記ばね受けゴム、前記板ばねおよび前記保持部材を介して前記出力軸に伝達されて前記出力軸を回転させることを特徴とする請求項17乃至20のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  22. 前記位置決め部と前記嵌合受け部とは、前記振動型駆動装置を、前記板ばねが前記被駆動体に対して加圧力を付与させていない状態としたときに嵌合し、前記板ばねが前記被駆動体に対して所定の加圧力を付与させた状態としたときに嵌合が外れることを特徴とする請求項9乃至21のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  23. 少なくとも2本のアームと、
    前記2本のアームを接続する関節部と、を備えるロボットであって、
    前記関節部は、請求項1乃至22のいずれか1項に記載の振動型駆動装置を有し、前記振動型駆動装置の回転によって前記2本のアームが交差する角度を変えることを特徴とするロボット。
  24. アームと、
    前記アームの一端に設けられる把持部と、
    前記アームと前記把持部とを接続する関節部と、を備えるロボットであって、
    前記関節部は、請求項1乃至22のいずれか1項に記載の振動型駆動装置を有し、前記振動型駆動装置の回転によって前記把持部を、所定角度、回転させることを特徴とするロボット。
  25. 像担持体と、
    前記像担持体と接触するように配置された搬送ベルトと、
    前記像担持体を回転駆動する請求項1乃至22のいずれか1項に振動型駆動装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  26. 像担持体と、
    前記像担持体と接触するように配置された搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトを駆動する請求項1乃至22のいずれか1項に振動型駆動装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  27. 請求項1乃至22のいずれか1項に記載の振動型駆動装置と、
    前記振動型駆動装置の被駆動体により光軸方向に駆動されるレンズと、
    前記レンズを通過した光が結像する位置に設けられた撮像素子と、を備えることを特徴とする撮像装置。
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