JP6638255B2 - 電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置、これを備える電動パワーステアリング装置および車両 - Google Patents
電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置、これを備える電動パワーステアリング装置および車両 Download PDFInfo
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Description
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、比較的に高い静粛性を得られる電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置、これを備える電動パワーステアリング装置および車両を提供することを課題とする。
条件1:前記二つのローラは、前記シャフトに対して周方向に180°離隔して前記シャフトの横断面視での前記ハウジングにおける扁平直方体の長辺に沿った方向に対向配置されている。
条件3:前記二つのローラは、前記シャフトの前記軸部に対してトラクション駆動力(転がり接触による摩擦駆動力)を伝達可能なように予圧荷重をかけた状態で摺接されている。
条件4:前記二つのローラは、各ローラの鼓型の外周面が、軸方向の断面において、前記シャフトの軸部との二つの接点相互を結ぶ線分の中央の点を中心にしてローラの支軸に直交する位置をくびれの中央とする凹の円弧に形成されている。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る車両は、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置を備える。本発明の一態様に係る車両によれば、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置を備えるので、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置の作用効果により、比較的に高い静粛性が得られる。
図1および図2に示すように、この回転直動変換装置20は、ハウジング40と、外周面が円筒状の軸部30を有するシャフト7と、ハウジング40に支軸52を介して回転自在に支持された二つのローラ50とを備える。二つのローラ50は、シャフト7に対して所定の配置および所定の姿勢で保持されている。
なお、ハウジング40の外形形状は、複数のローラ50を回転自在に支持しつつ、複数のローラ50をシャフト7に対して所定となる姿勢で保持可能であれば、形状は限定されない。但し、自身の占有スペースを少なくしつつ、二つのローラ50をシャフト7に対して周方向に180°離隔して対向配置するように保持する上で、シャフト7に隙間を隔てて外嵌するように設けられることが好ましい。
装着孔42は、前方(同図右側)から順に、前方壁面に貫通形成された大径穴42aと、後方壁面の前方側部分に形成された中径穴42bと、後方壁面の中間部分に形成された小径穴42cとを同軸に有し、後方壁面の後方側部分には、装着孔42の小径穴42cと同軸の座繰り穴43が加工されている。
各ローラ50は、装着孔42に対して大径穴42a側から支軸52の軸部42bが挿入され、支軸52端部の雄ねじ42cに螺合する固定ナット54を座繰り穴43に締め付けることによってハウジング40に装着されている。なお、収容凹部45の後方の壁面と軸受55の内輪との間には間座53が介装されており、この間座53を介して固定ナット54により支軸52を固定することで、所期の予圧が付与されるようになっている。
なお、各ローラ50の接点Pは軸線CLに直交する同一円周上に位置し、接点Pの位置における各ローラ50の中心はP.C.D.(Pitch Circle Diameter)上になる。これにより、複数のローラ50は、所定の姿勢として、シャフト7の軸線CLに対して捩じれの方向に同一の傾き角度αをもって支持される(「課題を解決するための手段」に記載の条件2)。
本実施形態では、予圧荷重は、各ローラ50の接触面圧が0.6〜3GPaの範囲となるように設定されている。また、本実施形態では、トラクション駆動力をより確実に伝達可能なように、シャフト7の軸部30及びローラ50の外周面は鏡面加工されており、鏡面加工は、表面粗さRa0.2以下とされている(条件4)。
なお、本実施形態で採用するトラクショングリース又はトラクションオイルとしては、例えば特許掲載公報に開示されている、特許第3599231号公報や特許第4044225号公報に記載のトラクションドライブ用流体を用いたり、特許第4005714号公報に記載のトラクションドライブ油用添加剤を添加剤として用いたりすることが好ましい。
上述のように、回転直動変換装置20は、シャフト7の軸部30に対して周方向に180°離隔して対向配置される二つのローラ50をねじれの位置に配置した上でトラクション駆動機構を構成している。
すなわち、この回転直動変換装置20によれば、円筒状の軸部30を有するシャフト7に対し、二つのローラ50をねじれの位置に配置し、ねじれの傾き角度αは二つのローラ50共に同一に予め決められているので、シャフト7を回転させることで、傾き角度に応じた量だけハウジング40がシャフト7の軸方向に進み、複数のローラ50とそれを固定するハウジング40をトラクション駆動によってシャフト7に沿って直動運動をさせることができる。また、シャフト7が外部で回り止めされていれば、ハウジング40を回転させることで、シャフト7を直動運動させることができる。
また、この回転直動変換装置20においては、シャフト7の軸部30及びローラ50の外周面に鏡面加工がされるとともに、シャフト7の軸部30及びローラ50の外周面にトラクショングリース又はトラクションオイルが塗布されているので、すべりを一層確実に防止してより効率良くトラクション駆動を行うことができる。
次に、上記回転直動変換装置20を備える機械装置の一例として、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置を装備した自動車について説明する。
図3に示すように、自動車の操舵部1は、ピニオン機構2とラック機構3とを含んで構成されたラックピニオン式の電動パワーステアリング装置10を備える。ピニオン機構2は、ピニオンハウジング4に回転自在に支持されたピニオン軸5を有する。ピニオン軸5は、以下不図示のステアリングシャフト等を介してステアリングホイールに連結されている。
ピニオン軸5とラック軸7は互いにラックアンドピニオンギアにより噛合しており、ピニオン軸5に伝達される回転力がラック軸7の直動力に変換可能になっている。ここで、このラック軸7は、上記ピニオン軸5が噛合する不図示のラック部と、同図において、このラック部の右端側に形成された円筒状の軸部30とを有し、ラック軸7の円筒状の軸部30の位置に、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering、以下、単に「EPS」とも称する)10が配置されている。
さらに、案内ローラ装置90とスリーブ9の左端との間の位置には、ラック軸7の直動方向の移動量および移動方向を検出可能なリニアエンコーダ100が設けられている。このリニアエンコーダ100は、多極磁石からなる磁気エンコーダ部101と、磁気センサ部102とを含んで構成されている。磁気エンコーダ部101は、ラック軸7の軸部30の外周面に、ラック軸7の直動範囲に亘って設けられ、軸部30表面が、円環状にS極とN極とが所定の間隔で軸方向に交互に磁化されることで構成されている。
この自動車では、ステアリングホイールを操舵したときの操舵回転力がピニオン軸5に伝達され、ピニオン軸5に噛合するラック軸7の直線運動に変換され、この直線運動がラック軸7の両端に連結されたタイロッド8を介して転舵輪に伝達され、転舵輪が転舵される。
また、従来のボールねじ機構が採用されるラック軸では、一方側の外周にねじ溝を形成し他方側にラック部を形成しているところ、このような構成であると、大きな操舵角の確保に必要なラック軸の長さに対し、ボールねじ機構のねじ溝とラック部との干渉を防止する上で、ラック軸が長くなって操舵装置が大型化したり、ラック軸の長さを抑えようとすると有効ねじ溝の範囲が狭くなって操舵角の減少を招いたりするという問題がある。
これに対し、従来のボールねじ機構を用いたラックピニオン式の電動パワーステアリング装置の場合、前述のラジアル荷重、モーメント荷重がボールねじ機構に負荷されるため耐久性の低下が問題となるところ、本実施形態の回転直動変換装置20を備えるEPS10であれば、ラック軸7にねじ溝が形成不要であり、回転系のローラ50のみを使用したトラクション駆動機構により比較的に高い耐久性を得ることができる。
2 ピニオン機構
3 ラック機構
4 ピニオンハウジング
5 ピニオン軸
6 ラックハウジング
7 ラック軸(シャフト)
8 タイロッド
10 電動パワーステアリング装置
20 回転直動変換装置
30 (シャフトの)軸部
40 ハウジング
50 ローラ
60 電動モータ
70 モータ制御装置
71 トルクセンサ
72 車速センサ
80 モータ回転角検出部
90 案内ローラ装置
100 リニアエンコーダ
Claims (6)
- 外周面が円筒状の軸部を有するシャフトと、
前記シャフトを囲繞するように配置される扁平直方体状のハウジングと、
前記ハウジングに支軸を介して回転自在に二つに限って支持された鼓型のローラと、を備え、
前記二つのローラは、以下の条件1〜4を満たす電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置。
条件1:前記二つのローラは、前記シャフトに対して周方向に180°離隔して前記シャフトの横断面視での前記ハウジングにおける扁平直方体の長辺に沿った方向に対向配置されている。
条件2:前記二つのローラは、前記シャフトの軸線に対して捩じれの方向に同一の傾き角度をもって支持されている。
条件3:前記二つのローラは、前記シャフトの前記軸部に対してトラクション駆動力を伝達可能なように予圧荷重をかけた状態で摺接されている。
条件4:前記二つのローラは、各ローラの鼓型の外周面が、軸方向の断面において、前記シャフトの軸部との二つの接点相互を結ぶ線分の中央の点を中心にしてローラの支軸に直交する位置をくびれの中央とする凹の円弧に形成されている。 - 前記シャフトの前記軸部及び前記ローラの外周面には、トラクショングリース又はトラクションオイルが塗布されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置。
- 前記予圧荷重は、接触面圧が0.6〜3GPaの範囲である請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置。
- 前記シャフトの前記軸部及び前記ローラの外周面は鏡面加工されており、前記鏡面加工は、表面粗さRa0.2以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置を備える電動パワーステアリング装置。
- 請求項5に記載の電動パワーステアリング装置を備える車両。
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Family Applications (1)
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