JP2007057236A - 多回転絶対角度検出機能付軸受 - Google Patents

多回転絶対角度検出機能付軸受 Download PDF

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政敏 水谷
Hiroshi Isobe
浩 磯部
Norihiko Sasaki
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Abstract

【課題】 外部磁界の影響、および内部の各回転検出部相互の磁気的干渉を避けて、多回転絶対角度検出を精度良く行うことができ、また小型化が図れる多回転絶対角度検出機能付軸受を提供する。
【解決手段】 この多回転絶対角度検出機能付軸受は、軸受部21A,21Bに、1回転以上の回転数と回転の絶対角度を検出する多回転絶対角度検出機構31を取付けたものである。多回転絶対角度検出機構31は、軸受部21A,21Bの内輪と外輪間の相対回転の1回転の回転角度を検出する1回転検出部18と、前記相対回転の1回転以上の回転数を検出する多回転検出部3とを有する。前記多回転絶対角度検出機構31に外部から作用する磁界をシールドするための外部磁界シールド材11を設ける。この外部磁界シールド材11に、前記1回転検出部18と多回転検出部3との間で隙間11aを設ける。外部磁界シールド材11は、多回転絶対角度検出機構31のステータハウジングを兼ねるものとする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ステアリングの絶対的な舵角などを検出する多回転絶対角度検出機能付軸受に関する。
回転角度を絶対角度として検出する機構として、軸受の回転側軌道輪に、1回転を1周期として磁気特性を変化させた被検出部を取付けると共に、軸受の固定側軌道輪に前記被検出部に対向して磁気センサを取付け、電源投入時にイニシャライズ動作を行わずに絶対回転角度を検出するようにしたものが提案されている(特許文献1)。
また、多回転の絶対角度を検出する機構として、軸受の保持器に、1回転を1周期として磁気特性を変化させた被検出部を取付けると共に、軸受の固定側軌道輪に前記被検出部に対向して磁気センサを取付け、保持器が回転側軌道輪よりも減速して回転することを利用して、回転側軌道輪の回転絶対角度を多回転にわたって検出するようにしたものが提案されている(特許文献2)。
他の多回転絶対角度検出機構として、遊星歯車機構の出力軸の回転をセンサで検出することにより、遊星歯車機構の入力軸に直結される被測定物の多回転絶対角度を検出するように構成したものも提案されている(特許文献3)。
特開2004−4028号公報 特開2004−308724号公報 特開2002−340545号公報
しかし、特許文献1に開示の構成のものでは、1回転の絶対角度しか検出することができない。
また、保持器に被検出部を取付ける特許文献2に開示の構成のものでは、回転中もしくは回転停止・開始時に転動体に滑りが生じることがあるため、正確な絶対角度検出が困難である。
遊星歯車機構を用いる特許文献3に開始の構成のものでは、ギヤの個数が増え、さらにそれらのギヤ(特に遊星ギヤ)をどのように支持するかが課題となる。また、減速比を稼ごうとすると、機構の径方向のスペースが大きくなる。
このような従来例の課題を解決するものとして、図7および図8に示す構成の多回転絶対角度検出機能付軸受を提案した(特願2005−152378)。この多回転絶対角度検出機能付軸受では、左右一対の転がり軸受61A,61Bの間に多回転検出機構41と1回転検出機構48とを設けている。1回転検出機構48は、内輪62Bに取付けられた磁気エンコーダ等からなる被検出部58と、これを検出する検出部59とでなる。
多回転検出機構41は減速機構42および多回転検出器43からなる。両転がり軸受61A,61Bの間には、固定側軌道輪である外輪63A,63Bに渡ってステータハウジング51が設けられ、回転側軌道輪である内輪62A,62Bに渡ってロータハウジング50が設けられている。ステータハウジング51は非磁性材料で形成し、このステータハウジング51の外側に強磁性体の外部磁界シールド材57を設けている。
減速機構42は、ロータハウジング50の外周に取付けられて内輪62A,62Bと共に回転する偏心リング44と、ステータハウジング51の内周に取付けられた内歯付き部材45と、この内歯付き部材45と噛み合う外歯付き部材46と、外歯付き部材46から回転伝達されて減速回転する減速部材47とでなる。外歯付き部材46は、内歯付き部材45と噛み合って偏心リング44の回転中心である偏心回転中心O’上を減速比1/L(L:1以上の任意の値)で減速回転する。減速部材47は、ロータハウジング50の外周に回転自在に設けられ、外歯付き部材46の回転と等しい速度で回転側軌道輪62A,62Bの回転中心O上を減速比1/Lで減速回転する。多回転検出器43は、1回転に1山の正弦波または鋸波を出力する回転検出器であって、減速部材47に設けられた磁気エンコーダ等の被検出部54と、ステータハウジング51の内周に取付けられ前記被検出部54を検出する検出部55とでなる。
上記構成によると、偏心リング44、内歯付き部材45、および外歯付き部材46からなる内接噛合遊星歯車機構と、外歯付き部材46および減速部材47からなる等速度内歯車機構とで高減速比の減速機構が構成されるので、コンパクトな軸貫通型に構成でき、かつ広範囲な多回転絶対角度検出が可能となる。また、1回転検出機構48も設けているので、多回転検出機構41によって判別される回転側軌道輪62A,62Bの回転数と、1回転検出機構48の出力信号とにより、より高度な多回転絶対角度検出を行うことができる。
また、同図の提案例は、次のように外部磁界のシールドと、内部の磁石同士の干渉回避との両方について工夫している。すなわち、外部磁界シールドのために強磁性体でステータハウジングを製作した場合、そのステータハウジングのために、内部の多回転検出機構41および1回転検出機構48の磁気エンコーダ等からなる被検出部54,58同士の磁気的干渉が大きくなり、絶対位置検出精度が悪くなる問題がある。そのため、強磁性体である外部磁界シールド57と磁石である被検出部54,58との距離を大きくとるためにステータハウジング51を非磁性材料とし、その外側に強磁性体の外部磁界シールド材57を設けている。
これにより、外部磁界により多回転絶対角度検出機構の検出精度が低下することが回避される。また、各被検出部54,58と外部磁界シールド材57との距離が大きくなるので、外部磁界シールド材57に起因する内部の被検出部54,58同士の磁気的干渉を小さくできる。
しかし、外部磁界シールド材57に起因する内部の被検出部54,58同士の磁気的干渉の低減が、今一つ十分ではない。また、ステータハウジング51の外側に外部磁界シールド材57を設ける上記構成では、外径が大きくなってしまうという問題がある。
この発明の目的は、外部磁界の影響、および内部の回転検出部同士の磁気的干渉を低減して、多回転絶対角度検出を精度良く行うことができる多回転絶対角度検出機能付軸受を提供することである。
この発明の他の目的は、外部磁界シールド材を有効に施し、小型化を図ることである。
この発明の多回転絶対角度検出機能付軸受は、互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、前記相対回転の1回転の回転角度を検出する1回転検出部、および前記相対回転の1回転以上の回転数を検出する多回転検出部とで構成されて1回転以上の回転数と回転の絶対角度を磁気的に検出する多回転絶対角度検出機構とを備えた多回転絶対角度検出機能付軸受において、前記多回転絶対角度検出機構に外部から作用する磁界をシールドするための外部磁界シールド材を設け、この外部磁界シールド材に前記1回転検出部と多回転検出部との間で隙間を設けたことを特徴とする。
この構成によると、外部磁界シールド材を設けたため、外部磁界により多回転絶対角度検出機構の検出精度が低下することが回避される。また、外部磁界シールド材には、1回転検出部と多回転検出部との間に隙間を設けたため、外部磁界シールド材の介在によって内部の回転検出部同士の磁気的干渉を大きくすることなく、外部磁界のシールドを行うことができる。これにより高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
前記外部磁界シールド材は、多回転絶対角度検出機構のステータハウジングであっても良い。外部磁界シールド材を多回転絶対角度検出機構のステータハウジングとした場合には、ステータハウジングと別体の部材として外部磁界シールド材を設ける必要がなく、そのため多回転絶対角度検出機能付軸受の外径を小さくできる。
この発明において、1回転検出部と多回転検出部との干渉を防ぐための内部磁界シールド材を有するものとし、外部磁界シールド材と内部磁界シールド材との間に非磁性体を設けても良い。
上記内部磁界シールド材を設けた場合、1回転検出部と多回転検出部との干渉が防がれるため、より高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。また、内部磁界シールド材と外部磁界シールド材との間に非磁性体を設けることで、内部磁界シールド材と外部磁界シールド材の間での磁束の流れを遮断でき、さらに両検出部の磁気的干渉を小さくできる。
また、この発明において、1回転検出部と多回転検出部との干渉を防ぐための内部磁界シールド材を有し、この内部磁界シールド材が、それぞれ1回転検出部側と多回転検出部側とに位置するように分割された複数の分割内部磁界シールド材からなり、これら分割内部磁界シールド材間に非磁性体または空隙を介在させても良い。
このように内部磁界シールド材を分割し、それぞれ磁性体である両分割内部磁界シールド材の間に非磁性体または空隙を介在させることにより、1回転検出部と多回転検出部の磁束の流れが遮断され、より一層、両検出部の磁気的干渉を小さくできる。
この発明において、前記1回転検出部と多回転検出部とは、前記軸受部の軸方向に並んで設け、前記1回転検出部および多回転検出部は、それぞれ回転する被検出部とこの被検出部を検出する検出部とを有し、各検出部を前記軸受部の前記外輪に固定された部材に設置しても良い。1回転検出部と多回転検出部を軸受部の軸方向に並んで設けた場合、多回転絶対角度検出機能付軸受の全体をコンパクトで簡素な構成とできる。また、上記のように外部磁界シールド材に隙間を設けて両回転検出部同士の磁気的干渉を低減することが、簡単な構成で行える。
この発明の多回転絶対角度検出機能付軸受は、互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、前記相対回転の1回転の回転角度を検出する1回転検出部、および前記相対回転の1回転以上の回転数を検出する多回転検出部とで構成されて1回転以上の回転数と回転の絶対角度を磁気的に検出する多回転絶対角度検出機構とを備えた多回転絶対角度検出機能付軸受において、前記多回転絶対角度検出機構に外部から作用する磁界をシールドするための外部磁界シールド材を設け、この外部磁界シールド材に前記1回転検出部と多回転検出部との間で隙間を設けたため、外部磁界の影響、および内部の回転検出部同士の磁気的干渉を低減でき、高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
外部磁界シールド材を多回転絶対角度検出機構のステータハウジングとした場合は、ステータハウジングと別体の部材として外部磁界シールド材を設ける必要がなく、また上記のように隙間を設けることで磁気的干渉が低減できるため、十分に磁気的干渉を防止しながら、全体の外径を小さくすることができる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。この多回転絶対角度検出機能付軸受Aは、例えばステアリングの舵角センサとして用いられるものである。この多回転絶対角度検出機能付き軸受Aは、軸方向に並ぶ2つの転がり軸受部21A,21Bの間に、多回転検出機構1と1回転検出機構8とからなる多回転絶対角度検出機構を設置したものである。各転がり軸受部21A,21Bは、内輪22A,22B、外輪23A,23B、および転動体24を有する。この実施形態では、転がり軸受部21A,21Bの回転側軌道輪が内輪22A,22B、固定側軌道輪が外輪23A,23B、転動体24がボールからなり、内輪22A,22Bは回転軸30の外周に圧入固定される。
多回転検出機構1は、減速機構2および多回転検出部3からなる。減速機構2は、回転側軌道輪22A,22Bの回転を減速回転に変換する機構である。多回転検出部3は、減速機構2で変換された減速回転を検出する機構である。減速機構2は、内輪22A,22B側に固定され内輪22A,22Bと共に回転する偏心リング4と、外輪23A,23B側に回転軸30と同心に取付けられた内歯付き部材5と、外歯付き部材6と、減速部材7とからなる。外歯付き部材6は、内歯付き部材5に噛み合うことで前記偏心リング4の偏心回転中心O’回りに回転する部材である。減速部材7は、内輪22A,22B側に回転軸30の回転中心O回りに回転自在に設けられ前記外歯付き部材6から回転伝達されて外歯付き部材6と等しい速度で回転する部材である。
2つの転がり軸受部21A,21Bにおける両内輪22A,22B間には、対向する各端部の内周部間に渡って円筒状のロータハウジング10が圧入により固定される。このロータハウジング10の外周の転がり軸受部21A寄りの位置に、前記偏心リング4が圧入または接着により固定されている。偏心リング4は、ロータハウジング10に嵌合する内周面に対して外周面が偏心しており、外周面の中心である偏心回転中心O’が、回転軸30の軸心Oに対して偏った位置となる。これにより、偏心リング4は、回転軸30と共に回転するときに、外周面が偏心回転を行う。
外歯付き部材6は外向きの歯を持つ平歯車からなり、偏心リング4の外周に回転自在に設けられることで、偏心回転中心O’回りに回転する。
2つの転がり軸受部21A,21Bにおける両外輪23A,23B間には、対向する各端部の外周部間に渡って強磁性体からなる外部磁界シールド材11が圧入により固定されていて、この外部磁界シールド材11に、前記多回転検出機構1と1回転検出機構8との間で微小な隙間11aが設けられている。外部磁界シールド材11は、多回転絶対角度検出機構31に外部から作用する磁界をシールドする部材であるが、多回転絶対角度検出機構31を収容するステータハウジングを兼ねる。
この外部磁界シールド材11の内周の前記外歯付き部材6と対向する位置に、前記内歯付き部材5が圧入または接着により固定されている。内歯付き部材5は内向きの歯を持つ内歯車からなる。なお、外輪23A,23Bの外周への外部磁界シールド材11の固定や、内輪22A,22Bの内周への前記ロータハウジング10の固定は、圧入に替えて溶接や接着により固定するようにしても良い。
内歯付き部材5の内向きの歯に、外歯付き部材6の外向きの歯が噛み合うことで、内輪22A,22Bの回転に伴い、外歯付き部材6が偏心回転中心O’回りに内輪22A,22Bの回転方向と反対方向に所定の減速比1/L(L:1以上の任意の値)で減速回転する。この場合の内歯付き部材5と外歯付き部材6の関係は、一般に広く知られている内接噛合遊星歯車機構を構成するものである。外歯付き部材6の歯数をZ1 、内歯付き部材5の歯数をZ2 とすると、減速比は(Z2 −Z1 )/Z1 となる。なお、ここでは歯数の差の小さい外歯付き部材6と内歯付き部材5を噛み合わせて減速させているが、歯が噛み合うものであれば、歯付き部材5および外歯付き部材6の歯形状はどのようなものであっても構わない。
前記外歯付き部材6の一側面には、軸方向に向けて突出する複数本の係合ピン12が、周方向に所定の間隔を開けて等配されている。
減速部材7は、ロータハウジング10の外周に回転自在に外嵌する環状部材であって、ロータハウジング10の外周に嵌まる円筒部7aと、この円筒部7aの一端から外径側に延びるフランジ部7bとでなる。そのフランジ部7bが外歯付き部材6の係合ピン12と軸方向に対向するように、前記偏心リング4に隣接して減速部材7が配置される。
減速部材7におけるフランジ部7bの外歯付き部材6に対向する側面には、図3に示すように前記各係合ピン12の係合する複数の案内凹部13が、周方向に所定の間隔を開けて等配されている。案内凹部13は、偏心回転中心O’回りに回る係合ピン12の案内凹部13内での変位が許容されるように、係合ピン12の軸径よりも十分大きい径の円形孔に形成されている。このように外歯付き部材6の係合ピン12が減速部材6の案内凹部13に係合することにより、外歯付き部材6の回転と等しい速度で回転軸30の軸心Oの回りを減速部材7が回転する。この場合の外歯付き部材6と減速部材7の関係は、一般に広く知られている等速度内歯車機構を構成する。
なお、この機構において、前記係合ピン12を減速部材7に設け、前記案内凹部13を外歯付き部材6に設けても良い。
外歯付き部材6は偏心回転中心O’回りに減速回転するので、この回転角度を直接検出することは困難であるが、上記構成により外歯付き部材6の回転が回転軸30の軸心O回りに回転する減速部材7に伝達されることから、減速部材7の回転を検出することで間接的に外歯付き部材6の減速回転を容易に検出することができる。
前記多回転検出部3は、減速部材7における円筒部7aの外周に設けられた被検出部14と、この被検出部14と対向するように外輪23A,23B側の外部磁界シールド材11の内周に設けられた検出部15とでなる。多回転検出部3は、減速部材7が1回転する間に、検出部15が1山の正弦波または鋸波を出力する。多回転検出部3は、例えば被検出部14として磁気エンコーダを、検出部15としてホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングを用いて構成される。あるいは、例えば被検出部14としてレゾルバのロータを、検出部15としてレゾルバのステータを用いて構成される。図1では、被検出部14を磁気エンコーダ、検出部15を、ホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングとした例を示している。この場合、センサハウジングは、ホールICと共に樹脂モールドで一体成形されたものであっても良い。上記被検出部14となる磁気エンコーダは、永久磁石で構成されたものである。
図4に示すように、減速部材7におけるフランジ部7bの外周、およびこれに径方向に対向する外部磁界シールド材11の内周に、互いに当接して減速部材7の回転を、多回転検出部3による絶対角度検出が可能な1回転の範囲内に限定する一対の係合部16,17を設けると、回転範囲を限定できる。
1回転検出機構8は回転軸30の1回転を検出するものであって、1回転検出部18と、これを支持するロータハウジング10および外部磁界シールド材11とでなる。1回転検出部18は、ロータハウジング10の外周に設けられた被検出部19と、この被検出部19に対向して外部磁界シールド材11の内周に設けられた検出部20とでなり、回転軸30が1回転する間に、検出部20はn山(n=1,2,3…)(すなわちnは自然数)の正弦波または鋸波を出力する。1回転検出部18は、例えば被検出部19として磁気エンコーダを、検出部20としてホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングを用いて構成される。あるいは、例えば被検出部19としてレゾルバのロータを、検出部20としてレゾルバのステータを用いて構成される。図1では、被検出部19として磁気エンコーダを、検出部20としてホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングを用いた例を示している。上記被検出部19となる磁気エンコーダは、磁石で構成される。
また、外輪23Aと内歯付き部材5との間にスペーサ25が、内歯付き部材5と多回転検出部用検出部15との間にスペーサ26がそれぞれ介在させてある。これにより、内歯付き部材5および多回転検出部用検出部15の軸方向の位置決めが図られている。
次に、上記構成の多回転絶対角度検出機能付軸受Aの動作を説明する。回転軸30が回転すると、偏心リング4の外周に回転自在に設けられた外歯付き部材6が内歯付き部材5に噛み合いながら、回転軸30の回転方向と逆方向に減速比1/Lで減速回転する。その減速回転はロータハウジング10の外周に回転自在に設けられた減速部材7に等速度で伝達される。減速部材7の1回転内の絶対角度は、多回転検出部3の検出部15の出力波形から検出できる。回転軸30の回転は、減速機構2により減速比1/Lで減速回転されて減速部材7の回転に変換されるので、減速部材7の1回転は回転軸30のL回転に相当する。そこで、多回転検出部3の検出部15の出力波形から、回転軸30のL回転以内の絶対角度を検出することができる。
このように、この多回転絶対角度検出機能付軸受Aでは、偏心リング4、内歯付き部材5、および外歯付き部材6からなる内接噛合遊星歯車機構と、外歯付き部材6および減速部材7からなる等速度内歯車機構とで高減速比の減速機構2が構成されるので、多回転絶対角度検出機構31をコンパクトな軸貫通型に構成でき、かつ高い減速比が得られて広範囲な多回転絶対角度検出が可能となる。また、多回転検出部3により回転軸30の回転数を判別でき、1回転検出部18により回転軸30の回転絶対角度を1/n回転間隔で検出できるので、高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
この場合に、外部磁界シールド材11が設けられているので、外部磁界により多回転検出部3および1回転検出部18の検出精度が低下することが回避される。
外部磁界シールド材11は強磁性体からなるが、この外部磁界シールド材11には、多回転検出部3と1回転検出部18との間で微小な隙間11aを設けているので、多回転絶対角度検出機構を構成する多回転検出部3および1回転検出部18の被検出部14,19となる磁石同士の間で、外部磁界シールド材11に起因する磁気的干渉が大きくなるのを防止できる。これにより、より高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
また、この実施形態では、外部磁界シールド材11が多回転絶対角度検出機構のステータハウジングを兼ねるので、ステータハウジングと別体の部材として外部磁界シールド材を設ける必要がなく、多回転絶対角度検出機能付軸受Aの外径が大きくならない。
また、この実施形態では、多回転検出部3と1回転検出部18とを軸受部21A,21Bの軸方向に並んで設け、多回転検出部3および1回転検出部18は、それぞれ回転する被検出部14,19とこの被検出部を検出する検出部15,20とを有し、各検出部15,20を軸受部21A,21Bの外輪23A,23Bに固定された部材である前記外部磁界シールド材11に設置しているので、多回転絶対角度検出機能付軸受31の全体を、外径寸法の小さいコンパクトで簡素な構成とできる。また、上記のように外部磁界シールド材11に隙間11aを設けて両回転検出部3,18同士の磁気的干渉を低減することが、簡単な構成によって行える。
図5は、この発明の他の実施形態を示す。この多回転絶対角度検出機能付軸受Bは、図1の実施形態において、多回転検出部3と1回転検出部18との干渉を防ぐために強磁性体からなる内部磁界シールド材27を設け、さらに内部磁界シールド材27と外部磁界シールド材11との間に非磁性体28を設けたものである。内部磁界シールド材27は、固定側部材である多回転検出部3および1回転検出部18の両検出部15,20間に跨がって設けることにより、内部磁界シールド材27の内径側部分を回転側部材である多回転検出部3および1回転検出部18の両被検出部14,19間に配置している。その他の構成は、図1の実施形態と同様である。
この実施形態では、多回転検出部3と1回転検出部18の間に内部磁界シールド材27を設けているので、多回転検出部3と1回転検出部18との磁気的干渉をさらに防止でき、より高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。さらに、内部磁界シールド材27と外部磁界シールド材11との間に非磁性体28を設けているので、内部磁界シールド材27と外部磁界シールド材11の間での磁束の流れを遮断でき、それだけ両検出部2,18の磁気的干渉を小さくできる。
図6は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この多回転絶対角度検出機能付軸受Cは、図5の実施形態において、内部磁界シールド材27を、それぞれ1回転検出部18側と多回転検出部3側とに位置するように分割された複数の分割内部磁界シールド材27A,27Bに分割し、両分割内部磁界シールド材27A,27Bの間に非磁性体29を押し込んで介在させたものである。各分割内部磁界シールド材27A,27Bは磁性体からなる。非磁性体29を介在させる代わりに、空隙を介在させても良い。図5の実施形態における内部磁界シールド材27と外部磁界シールド材11との間の非磁性体28は、この実施形態では省略しているが、各分割内部磁界シールド材27A,27Bと外部磁界シールド材11との間に図5の非磁性体28を介在させても良い。
この実施形態では、内部磁界シールド材27を分割し、それぞれ磁性体である両分割内部磁界シールド材27A,27Bの間に非磁性体29または空隙を介在させたため、1回転検出部18と多回転検出部3の磁束の流れが遮断され、より一層、両検出部18,3間の磁気的干渉を小さくすることができる。
この発明の第1の実施形態にかかる多回転絶対角度検出機構付き軸受の断面図である。 同軸受の側面図である。 図1におけるIII −III 矢視断面図である。 同軸受における回転範囲限定機構の側面図である。 この発明の他の実施形態にかかる多回転絶対角度検出機構付き軸受の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる多回転絶対角度検出機構付き軸受の断面図である。 従来例の断面図である。 同側面図である。
符号の説明
1…多回転絶対角度検出機構
2…減速機構
3…多回転検出部
8…1回転検出機構
11…外部磁界シールド材
11a…隙間
14…多回転検出部の被検出部
15…多回転検出部の検出部
18…1回転検出部
19…1回転検出部の被検出部
20…1回転検出部の検出部
21A,21B…転がり軸受部
22A,22B…内輪
23A,23B…外輪
24…転動体
27…内部磁界シールド材
27A,27B…分割内部磁界シールド材
28…非磁性体
29…非磁性体
31…多回転絶対角度検出機構

Claims (5)

  1. 互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、前記相対回転の1回転の回転角度を検出する1回転検出部、および前記相対回転の1回転以上の回転数を検出する多回転検出部とで構成されて1回転以上の回転数と回転の絶対角度を磁気的に検出する多回転絶対角度検出機構とを備えた多回転絶対角度検出機能付軸受において、
    前記多回転絶対角度検出機構に外部から作用する磁界をシールドするための外部磁界シールド材を設け、この外部磁界シールド材に前記1回転検出部と多回転検出部との間で隙間を設けたことを特徴とする多回転絶対角度検出機能付軸受。
  2. 請求項1において、前記外部磁界シールド材は、多回転絶対角度検出機構のステータハウジングである多回転絶対角度検出機能付軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、1回転検出部と多回転検出部との干渉を防ぐための内部磁界シールド材を有し、外部磁界シールド材と内部磁界シールド材との間に非磁性体を設けた多回転絶対角度検出機能付軸受。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、1回転検出部と多回転検出部との干渉を防ぐための内部磁界シールド材を有し、この内部磁界シールド材が、それぞれ1回転検出部側と多回転検出部側とに位置するように分割された複数の分割内部磁界シールド材からなり、これら分割内部磁界シールド材間に非磁性体または空隙を介在させた多回転絶対角度検出機能付軸受。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記1回転検出部と多回転検出部とは、前記軸受部の軸方向に並んで設け、前記1回転検出部および多回転検出部は、それぞれ回転する被検出部とこの被検出部を検出する検出部とを有し、各検出部を前記軸受部の前記外輪に固定された部材に設置した多回転絶対角度検出機能付軸受。
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