JP6634943B2 - ディファレンシャルモードフィルタ - Google Patents

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Description

本発明はディファレンシャルモードフィルタに関し、特に、高周波特性に優れたディファレンシャルモードフィルタに関する。
ディファレンシャルモードフィルタは、差動信号線路上のコモンモード成分を通過させる一方、ディファレンシャルモード成分を遮断するための素子として用いられる(特許文献1,2参照)。
特許文献1及び2に記載されているように、ディファレンシャルモードフィルタでは一対のワイヤの巻回方向が互いに逆方向となることから、巻芯部上において一対のワイヤが複数回に亘って交差するという構造上の特徴を有している。
特開2007−036158号公報 特開2010−165953号公報
このように、ディファレンシャルモードフィルタでは、一対のワイヤを交差するように巻回する必要があることから、コモンモードフィルタと比べてワイヤを巻回しづらい。このため、ワイヤの巻回位置が安定せず、巻回位置のばらつきに起因して高周波特性のばらつきが大きくなることがあった。
したがって、本発明は、巻回位置のばらつきを抑制することによって、ディファレンシャルモードフィルタの高周波特性を高めることを目的とする。
本発明の一側面によるディファレンシャルモードフィルタは、巻芯部を有するコアと、前記巻芯部に第1の巻回方向に巻回された第1のワイヤと、前記巻芯部に前記第1の巻回方向とは逆の第2の巻回方向に巻回された第2のワイヤと、を備え、前記巻芯部は、第1及び第2の巻回面を有し、前記第1の巻回面において複数回交差する前記第1及び第2のワイヤの交差角度のそれぞれは、前記第2の巻回面において複数回交差する前記第1及び第2のワイヤの交差角度のそれぞれよりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、第1の巻回面上において第1のワイヤと第2のワイヤの軸方向における距離が近くなることから、一方のワイヤを基準として他方のワイヤを巻回しやすくなる。これにより、巻回位置のばらつきが抑制されることから、高周波特性を高めることが可能となる。
この場合、前記第1の巻回面においては、前記第1及び第2のワイヤが前記巻芯部の軸方向に接触していることが好ましい。これによれば、巻回位置のばらつきがよりいっそう抑制されることから、より高周波特性を高めることが可能となる。
本発明において、前記巻芯部は軸方向に垂直な断面が略四角形であることが好ましい。これによれば、巻芯部に角部分が存在することから、ワイヤの位置を安定させることが可能となる。
本発明によるディファレンシャルモードフィルタは、前記第1のワイヤの一端及び他端にそれぞれ接続された第1及び第3の端子電極と、前記第2のワイヤの一端及び他端にそれぞれ接続された第2及び第4の端子電極と、をさらに備え、前記コアは、前記巻芯部の軸方向における一端に設けられた第1の鍔部と、前記巻芯部の前記軸方向における他端に設けられた第2の鍔部とをさらに有し、前記第1及び第2の端子電極は前記第1の鍔部に設けられ、前記第3及び第4の端子電極は前記第2の鍔部に設けられていることを特徴とする。これによれば、ドラム型のコアを用いた表面実装型のディファレンシャルモードフィルタを提供することが可能となる。
本発明の他の側面によるディファレンシャルモードフィルタは、巻芯部を有するコアと、前記巻芯部に第1の巻回方向に巻回された第1のワイヤと、前記巻芯部に前記第1の巻回方向とは逆の第2の巻回方向に巻回された第2のワイヤと、を備え、前記巻芯部は、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤが交差する第1の巻回面を有し、前記第1の巻回面は、交差する前記第1及び第2のワイヤのうち、前記第1のワイヤが前記第1の鍔部側に位置し、前記第2のワイヤが前記第2の鍔部側に位置する第1の領域と、交差する前記第1及び第2のワイヤのうち、前記第1のワイヤが前記第2の鍔部側に位置し、前記第1のワイヤが前記第2の鍔部側に位置する第2の領域を含み、前記第1及び第2のワイヤは、前記第1及び第2の領域の少なくとも一方において互いに接触していることを特徴とする。
本発明によれば、一方のワイヤの位置が他方のワイヤの基準となることから、他方のワイヤを巻回しやすくなる。これにより、巻回位置のばらつきが抑制されることから、高周波特性を高めることが可能となる。
この場合、前記第1及び第2のワイヤは、前記第1及び第2の領域の両方において互いに接触していることが好ましい。これによれば、巻回位置のばらつきがよりいっそう抑制されることから、より高周波特性を高めることが可能となる。
このように、本発明によれば、高い高周波特性を有するディファレンシャルモードフィルタを提供することが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10の外観を示す略斜視図である。 図2は、コア20の構造を示す略斜視図である。 図3は、第1の端子電極31の構造を示す略斜視図である。 図4は、ディファレンシャルモードフィルタ10の使用例を説明するための回路図である。 図5は、第1及び第2のワイヤ41,42の巻回レイアウトを説明するための模式図である。 図6は、第1及び第2のワイヤ41,42の巻回レイアウトを説明するための展開図である。 図7は、図5に示すB−B線に沿った断面図である。 図8は、参考例によるディファレンシャルモードフィルタ10Xの巻回レイアウトを説明するための模式図である。 図8は、参考例によるディファレンシャルモードフィルタ10Xの巻回レイアウトを説明するための模式図である。 図10は、実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10と参考例によるディファレンシャルモードフィルタ10Xの高周波特性を示すグラフである。 図11は、第1の変形例によるディファレンシャルモードフィルタ10Aの巻回レイアウトを説明するための模式図である。 図12は、第2の変形例によるディファレンシャルモードフィルタ10Bの巻回レイアウトを説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10の外観を示す略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10は、ドラム型のコア20と、板状のコア24と、第1〜第4の端子電極31〜34と、互いに逆方向に巻回された第1及び第2のワイヤ41,42とを備えている。コア20の構造は図2に示され、第1の端子電極31の構造は図3に示されている。コア20及び24は、Ni−Zn系フェライトなど比較的透磁率の高い磁性材料によって構成される。また、第1〜第4の端子電極31〜34は、銅などの良導体からなる金具によって構成される。
コア20は、第1の鍔部21と、第2の鍔部22と、これらの間に設けられた巻芯部23と有している。巻芯部23はx方向を軸方向とし、その両端にそれぞれ第1及び第2の鍔部21,22が設けられ、これらが一体化された構造を有している。第1の鍔部21は、巻芯部23と接続される内側面21iと、内側面21iの反対側に位置する外側面21oと、板状のコア24が接着される上面21tと、上面21tの反対側に位置する底面21bと、互いに反対側に位置する側面21sとを有している。内側面21i及び外側面21oはyz面を構成し、上面21t及び底面21bはxy面を構成し、側面21sはxz面を構成する。第2の鍔部22も同様であり、yz面を構成する内側面22i及び外側面22o、xy面を構成する上面22t及び底面22b、並びに、xz面を構成する2つの側面22sを有している。
図2に示すように、底面21b,22b及び外側面21o,22oは段差を有している。底面21b,22bは、上段面21b,22bと下段面21b,22bをそれぞれ有し、外側面21o,22oは、上段面21o,22oと下段面21o,22oをそれぞれ有する。そして、第1及び第2の端子電極31,32は、第1の鍔部21の上段面21b,下段面21b及び下段面21oを覆うように設けられ、第3及び第4の端子電極33,34は、第2の鍔部22の上段面22b,下段面22b及び下段面22oを覆うように設けられる。第1〜第4の端子電極31〜34の固定は、接着剤などによって行われる。
図3に示すように、第1の端子電極31は、継線部50と、第1の接続部51と、第2の接続部52を有している。継線部50は、底面21bの下段面21bを覆う部分であり、第1のワイヤ41の一端が継線される。図3には継線前の状態が示されており、第1のワイヤ41の一端を押さえ込むための固定片61と、第1のワイヤ41の一端を溶接するための溶接片62を備えている。実際に継線を行う際には、固定片61を折り曲げることによって第1のワイヤ41の一端を押さえ込んだ状態で、溶接片62を折り曲げることによって第1のワイヤ41の一端を継線部50と溶接片62との間に挟み込むとともに、レーザービームの照射によって溶接片62を溶かすことにより、第1のワイヤ41の一端を継線部50に溶接する。溶接を行うと、図1に示す溶接玉63が形成され、両者は強固に固定されることになる。
第1の接続部51は、底面21bの上段面21bを覆う部分であり、実装時においてはプリント基板上のランドパターンと対向する。第2の接続部52は、外側面21oの下段面21oを覆う部分であり、実装時においてはハンダのフィレットが形成される部分である。本実施形態においては、第2の接続部52がL字型に折れ曲がった形状を有しており、これにより実装強度が高められている。
他の端子電極32〜34についても同様の構造を有している。そして、第1のワイヤ41の一端及び他端は、それぞれ第1及び第3の端子電極31,33に接続され、第2のワイヤ42の一端及び他端は、それぞれ第2及び第4の端子電極32,34に接続される。これにより、例えば第1及び第2の端子電極31,32を一対の入力側とし、第3及び第4の端子電極33,34を一対の出力側とするディファレンシャルモードフィルタ回路が構成される。但し、本実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10に方向性は無いことから、第3及び第4の端子電極33,34を一対の入力側とし、第1及び第2の端子電極31,32を一対の出力側として使用しても構わない。また、各端子電極31〜34が図3に示した構造を有していることから、対応するワイヤ41,42との接続を強固に行うことができるとともに、溶接玉63が底面21b,22bの下段面21b,22bに形成されることから、溶接玉63とプリント基板が干渉することによって実装が不安定となることがない。
図4は、本実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10の使用例を説明するための回路図である。
図4に示す例では、制御機器100と被制御機器200が一対の差動信号線路W1,W2を介して接続されている。制御機器100は、差動信号を差動信号線路W1,W2に出力する制御回路110と、差動信号線路W1,W2に重畳するコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタ120を備えている。一方、被制御機器200は、差動信号線路W1,W2を介して伝送された差動信号を受ける被制御回路210と、差動信号線路W1,W2に重畳するコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタ220を備えている。これにより、制御回路110から被制御回路210に対して、差動信号を供給することができる。
さらに、制御機器100においては、電源電位Vccが差動信号線路の一方W1に印加され、グランド電位GNDが差動信号線路の他方W2に印加される。これにより、一対の差動信号線路W1,W2は電源配線としても機能し、被制御機器200に含まれる負荷回路230に電源を供給することが可能となる。
このような回路構成において、制御機器100及び被制御機器200にディファレンシャルモードフィルタ10を使用することができる。つまり、制御機器100内においては、一対の差動信号線路W1,W2と、一対の電源Vcc,GNDとの間にディファレンシャルモードフィルタ10が挿入され、被制御機器200内においては、一対の差動信号線路W1,W2と負荷回路230との間にディファレンシャルモードフィルタ10が挿入される。これにより、電源Vcc,GNDや負荷回路230への差動信号の流入が防止され、直流電圧成分のみを通過させることができる。
図5及び図6は、それぞれ第1及び第2のワイヤ41,42の巻回レイアウトを説明するための模式図及び展開図である。
図5及び図6に示すように、矢印Aから見た場合、第1のワイヤ41は第1の端子電極31から第3の端子電極33に向かって右回り(時計回り)に巻回されている一方、第2のワイヤ42は第2の端子電極32から第4の端子電極34に向かって左回り(反時計回り)に巻回されている。これにより、第1のワイヤ41と第2のワイヤ42は、巻芯部23において複数回に亘って交差することになる。
より具体的に説明すると、巻芯部23は、軸方向に垂直な断面(yz断面)が略四角形であり、これにより、軸方向と平行な4つの巻回面71〜74を有している。ここで、略四角形とは、完全な四角形であることを要求しない主旨であり、例えば、角部が面取りされた丸角形状であっても構わないし、各辺が凸型に湾曲していても構わないという意味である。
第1の巻回面71は、xy面を構成する面であり、板状のコア24とは反対側に位置する。図5及び図6に示すように、第1の巻回面71においては、第1のワイヤ41と第2のワイヤ42が複数回(本実施形態では4回)に亘って交差する。特に限定されるものではないが、本実施形態では第1の巻回面71において第1のワイヤ41が上側、第2のワイヤ42が下側に位置するよう交差している。また、第1の巻回面71における第1及び第2の交差角度はθ1である。
第2の巻回面72は、xy面を構成する面であり、板状のコア24と対向する。図5及び図6に示すように、第2の巻回面72においても、第1のワイヤ41と第2のワイヤ42が複数回(本実施形態では4回)に亘って交差する。特に限定されるものではないが、本実施形態では第2の巻回面72において第1のワイヤ41が上側、第2のワイヤ42が下側に位置するよう交差している。また、第2の巻回面72における第1及び第2の交差角度はθ2(>θ1)である。
つまり、第1の巻回面71における交差角度θ1は、第2の巻回面72における交差角度θ2よりも小さく、これにより、第1の巻回面71においては、第2の巻回面72よりも第1のワイヤ41と第2のワイヤ42がより平行に近くなる。その結果、第1のワイヤ41と第2のワイヤ42が接触する区間は、第2の巻回面72よりも第1の巻回面71の方が長くなる。特に、本実施形態においては、第1のワイヤ41と第2のワイヤ42が第1の巻回面71において軸方向(x方向)に接触しているのに対し、第2の巻回面72においては軸方向(x方向)に接触していない。
具体的には、図5及び図6に示すように、第1の巻回面71のy方向における半分を第1の領域81、残りの半分を第2の領域82と定義した場合、第1の領域81における第1及び第2のワイヤ41,42の位置関係と、第2の領域82における第1及び第2のワイヤ41,42の位置関係は逆になる。つまり、第1の領域81においては第1のワイヤ41が第1の鍔部21側に位置し、第2のワイヤ42が第2の鍔部22側に位置する一方、第2の領域82においては第1のワイヤ41が第2の鍔部22側に位置し、第2のワイヤ42が第1の鍔部21側に位置する。
そして、本実施形態においては、第1及び第2のワイヤ41,42が第1及び第2の領域81,82の両方において互いに軸方向に接触している。つまり、図5に示すB−B線に沿った断面図である図7に示すように、第1及び第2のワイヤ41,42が交差する前後において、両者とも第1の巻回面71に接するとともに、両者が互いに沿って巻回される区間を有している。第1のワイヤ41と第2ワイヤ42を軸方向に接触させるためには、図5に示すように、交差する前後において、上側のワイヤ(第1のワイヤ41)を下側のワイヤ(第2のワイヤ42)側にやや曲げることにより、両者を並走させればよい。
これにより、一方のワイヤを基準として他方のワイヤを巻回しやすくなることから、巻回位置のばらつきが抑制される。尚、第1及び第2のワイヤ41,42を第1及び第2の領域81,82の両方において互いに接触させるのではなく、第1及び第2の領域81,82の一方のみにおいて互いに接触させても構わないが、第1及び第2の領域81,82の両方において互いに接触させた方が、巻回位置のばらつきがより確実に抑制される。
これに対し、第2の巻回面72において第1のワイヤ41と第2ワイヤ42が接触するのは、両者が交差する部分のみである。つまり、第2の巻回面72においては、第1及び第2のワイヤ41,42が軸方向に接触することはない。このように、第2の巻回面72においては交差角度θ2が大きいことから、第1及び第2のワイヤ41,42とも、x方向における遷移量が大きく確保される。
第3及び第4の巻回面73,74はいずれもxz面を構成し、第1のワイヤ41と第2ワイヤ42が交差しない面である。本実施形態においては、第3及び第4の巻回面73,74よりも第1及び第2の巻回面71,72の方が広い面積を有しており、これにより、第1の巻回面71における第1及び第2のワイヤ41,42の接触距離が十分に確保されている。また、第1又は第2の巻回面71,72と、第3又は第4の巻回面73,74との境界となる角部は、第1及び第2のワイヤ41,42の位置を固定する役割を果たす。つまり、巻芯部の断面形状が円形や楕円形である場合と比べ、角部を有する略四角形であることにより、巻回後における第1及び第2のワイヤ41,42の位置ずれを防止することができる。
このように、本実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10は、第1の巻回面71において第1及び第2のワイヤ41,42の交差角度θ1を小さくすることにより、第1の巻回面71において両者を軸方向に接触させている。これにより、一方のワイヤを基準として他方のワイヤを巻回しやすくなることから、巻回位置のばらつきが抑制され、高周波特性を高めることが可能となる。
尚、第1及び第2のワイヤ41,42は、第1の巻回面71及び第2の巻回面72において複数回交差するため、複数の交差角度θ1及びθ2が存在する。これら複数の交差角度θ1や複数の交差角度θ2はほぼ一定であることが好ましいが、実際には多少のばらつきは避けられない。この場合であっても、複数の交差角度θ1のそれぞれを複数の交差角度θ2よりも小さくすることによって、上記の効果を確保することができる。
図8は、参考例によるディファレンシャルモードフィルタ10Xの巻回レイアウトを説明するための模式図である。
図8に示す参考例では、第1の巻回面71と第2の巻回面72において第1及び第2のワイヤ41,42の交差角度が同じである。つまり、第1及び第2のワイヤ41,42が巻芯部23にほぼ均等に巻回されている。このような巻回方式であっても、第1及び第2のワイヤ41,42を巻芯部23に正しく均等に巻回できれば、所望の高周波特性を得ることが可能である。しかしながら、このような巻回方式においては第1及び第2のワイヤ41,42の巻回位置にばらつきが生じやすく、現実的には正しく均等に巻回することは困難である。実際には、図9に示すディファレンシャルモードフィルタ10Xのように、巻回位置のばらつきが生じる。このようなばらつきは、製造時においてランダムに発生することが多く、このため、実際に得られる高周波特性にも大きなばらつきが生じてしまう。
これに対し、本実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10は、上述のとおり、巻回位置のばらつきが抑制されていることから、従来のディファレンシャルモードフィルタと比べて高い高周波特性を安定的に得ることが可能となる。
図10は、本実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10と参考例によるディファレンシャルモードフィルタ10Xの高周波特性を示すグラフである。
図10に示す高周波特性はSdc21と呼ばれる特性であり、コモンモード信号がディファレンシャル信号に変換される割合を示す通過特性を示している。図10に示すように、本実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10(実線)は、特に高周波領域においてSdc21の値が抑制されており、参考例によるディファレンシャルモードフィルタ10X(破線)と比べて高い高周波特性が得られている。
図11は、第1の変形例によるディファレンシャルモードフィルタ10Aの巻回レイアウトを説明するための模式図である。
図11に示すディファレンシャルモードフィルタ10Aは、第1の巻回面71において第1のワイヤ41と第2ワイヤ42が部分的に離間している。具体的には、第1の巻回面71のy方向における端部(角部)の近傍において、両者が軸方向に接触しておらず、部分的に離間している。このような場合であっても、第1及び第2のワイヤ41,42の交差角度θ1をθ2よりも狭くすることにより、巻回位置のばらつきが抑制される。このように、本発明において、第1のワイヤ41と第2ワイヤ42が第1の巻回面71において部分的に離間していても構わない。
図12は、第2の変形例によるディファレンシャルモードフィルタ10Bの巻回レイアウトを説明するための模式図である。
図12に示すディファレンシャルモードフィルタ10Bは、第1の巻回面71において第1のワイヤ41と第2ワイヤ42が同方向に傾斜している。このような場合であっても、上述したディファレンシャルモードフィルタ10とほぼ同様の効果を得ることが可能となる。このように、本発明において、第1の巻回面71における第1のワイヤ41と第2ワイヤ42の傾斜方向がy軸を基準として互いに逆方向である必要はない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記の実施形態によるディファレンシャルモードフィルタ10は、コア20に4つの端子電極31〜34が接着された構成を有しているが、導電性ペーストなどを用いてコア20に端子電極31〜34を直接形成しても構わない。
10,10A,10B,10X,10X ディファレンシャルモードフィルタ
20 ドラム型のコア
21,22 鍔部
21b,22b 鍔部の底面
21b,22b 底面の上段面
21b,22b 底面の下段面
21i,22i 鍔部の内側面
21o,22o 鍔部の外側面
21o,22o 外側面の上段面
21o,22o 外側面の下段面
21s,22s 鍔部の側面
21t,22t 鍔部の上面
23 巻芯部
24 板状のコア
31〜34 端子電極
41,42 ワイヤ
50 継線部
51,52 接続部
61 固定片
62 溶接片
63 溶接玉
71〜74 巻回面
81 第1の領域
82 第2の領域
100 制御機器
110 制御回路
120,220 コモンモードフィルタ
200 被制御機器
210 被制御回路
230 負荷回路
W1,W2 差動信号線路

Claims (6)

  1. 巻芯部を有するコアと、
    前記巻芯部に第1の巻回方向に巻回された第1のワイヤと、
    前記巻芯部に前記第1の巻回方向とは逆の第2の巻回方向に巻回された第2のワイヤと、を備え、
    前記巻芯部は、第1及び第2の巻回面を有し、
    前記第1の巻回面において複数回交差する前記第1及び第2のワイヤの交差角度のそれぞれは、前記第2の巻回面において複数回交差する前記第1及び第2のワイヤの交差角度のそれぞれよりも小さいことを特徴とするディファレンシャルモードフィルタ。
  2. 前記第1の巻回面においては、前記第1及び第2のワイヤが前記巻芯部の軸方向に接触していることを特徴とする請求項1に記載のディファレンシャルモードフィルタ。
  3. 前記巻芯部は、軸方向に垂直な断面が略四角形であることを特徴とする請求項1又は2に記載のディファレンシャルモードフィルタ。
  4. 前記第1のワイヤの一端及び他端にそれぞれ接続された第1及び第3の端子電極と、
    前記第2のワイヤの一端及び他端にそれぞれ接続された第2及び第4の端子電極と、をさらに備え、
    前記コアは、前記巻芯部の軸方向における一端に設けられた第1の鍔部と、前記巻芯部の前記軸方向における他端に設けられた第2の鍔部とをさらに有し、
    前記第1及び第2の端子電極は前記第1の鍔部に設けられ、前記第3及び第4の端子電極は前記第2の鍔部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のディファレンシャルモードフィルタ。
  5. 巻芯部と、前記巻芯部の軸方向における一端に設けられた第1の鍔部と、前記巻芯部の前記軸方向における他端に設けられた第2の鍔部とを有するコアと、
    前記巻芯部に第1の巻回方向に巻回された第1のワイヤと、
    前記巻芯部に前記第1の巻回方向とは逆の第2の巻回方向に巻回された第2のワイヤと、を備え、
    前記巻芯部は、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤが交差する第1の巻回面を有し、
    前記第1の巻回面は、交差する前記第1及び第2のワイヤのうち、前記第1のワイヤが前記第1の鍔部側に位置し、前記第2のワイヤが前記第2の鍔部側に位置する第1の領域と、交差する前記第1及び第2のワイヤのうち、前記第1のワイヤが前記第2の鍔部側に位置し、前記第のワイヤが前記第の鍔部側に位置する第2の領域を含み、
    前記第1及び第2のワイヤは、前記第1及び第2の領域の少なくとも一方において、いずれも前記第1の巻回面に接し、且つ、前記巻芯部の軸方向に互いに接触していることを特徴とするディファレンシャルモードフィルタ。
  6. 前記第1及び第2のワイヤは、前記第1及び第2の領域の両方において、いずれも前記第1の巻回面に接し、且つ、前記巻芯部の軸方向に互いに接触していることを特徴とする請求項5に記載のディファレンシャルモードフィルタ。
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