JP4451242B2 - コモンモードチョークコイル - Google Patents

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Description

本発明は、各種電子機器に使用される巻線チップ型のコモンモードチョークコイルの技術分野に属する。
コモンモードチョークコイルは、パーソナルコンピュータに代表される各種電子機器の輻射ノイズ等のフィルタリングに使用されるコイル部品であり、高結合の複数本(2〜4本)のコイルに流れる各ライン電流のコモンモード(同位相成分)ノイズをキャンセルして除去するコイル部品の一つである。
巻線チップ型のコモンモードチョークコイルの従来構造として、図12の巻線状態を表す底面図に示されるように、フェライト材などからなるドラム型コア41の巻芯部42の軸方向の両端にそれぞれ鍔部43、44が設けられ、該鍔部43、44の下面に複数の脚部45a、45b、46a、46bが設けられ、該複数の脚部の先端にそれぞれ端子電極47a、47b、48a、48bが形成され、前記巻芯部42に巻回された複数本の巻線A(太実線)、B(太破線)の端部A1、A2、B1、B2がそれぞれ前記端子電極48a、47a、48b、47bに半田付けなどにより導電接続された構造のコモンモードチョークコイル40がある。
また、下記[特許文献1]には、図13の外観を示す斜視図及び図14の巻線の巻回状態を表す底面図に示されるように、底面側の四隅の脚部に端子電極54a、54b、55a、55bが設けられたドラム型コア53の巻芯部に、複数の巻線A(太実線)、B(太破線)を巻回した構造であって、特に、巻線A、Bが交互に整列して巻回された整列巻線部51と、それぞれ個別に整列して巻回された分離巻線部52と、を備え、それらが直列に接続されている巻線構造として、前記ドラム型コア53の構造や形状を変更することなくノーマルモードインピーダンス特性を容易に調整できるようにしたチョークコイル50が示されている。
特開2002−246244号公報
12から判るように、小型化の要請が強い巻線チップ型のコモンモードチョークコイルにおける従来型のドラム型コア41の形状では、巻線A、Bのそれぞれの端末A1、B2の各端子電極48a、47bとの接合時に、巻線Bの端末B2が隣接する脚部の端子電極47aに、或いは他方の巻線Aの端末A1が隣接する脚部の端子電極48bに接触して短絡する場合があり得る。この短絡の可能性は前記[特許文献1]に記載の図14のチョークコイル50のドラム型コア53の場合も同様である。
また、特性向上の観点から、コモンモードチョークコイルはそのノーマルインピーダンスを小さくすることが望ましく、そのためには巻回する複数本の巻線は引っ張り張力を掛けながら緊密にバイファイラ巻を施すなどして、複数の巻線同士の結合を可及的に高めることが特に重要となる。
しかしながら、従来型の前記ドラム型コア41の形状では、巻芯部42の両端まで緊密に巻線を巻回すると、巻芯部42の上面側から底面側の脚部45a、45b、46a、46bの端子電極47a、47b、48a、48bに至る最後の180度のターン部分が重なってしまい、該重なりの部分での張力のストレスによる巻線被覆の損傷、或いは接合部の熱が当該重なりの部分に伝播されて該箇所の巻線被覆が損傷するのを誘引してしまう恐れがある。これを回避しようとすると、巻芯部42の鍔部43、44に近い両端側の巻線ターン密度は図12に示される破線で囲まれた部分Sのように巻線の巻回密度を疎とせざるを得ず(巻芯部42の鍔部43、44に近い両端側に隙間が残される。)、小型且つ結合度の高い特性が得られなくなってしまう。
本発明は、上記端子電極を備える巻線チップ型のコモンモードチョークコイルの巻線構造の改善を目指して為されたものであり、ドラム型コアの鍔部の下面に複数の脚部が設けられ、該複数の脚部の先端にそれぞれ端子電極が形成され、前記巻芯部に巻回された複数本の巻線の端部がそれぞれ前記端子電極に導電接続されたコモンモードチョークコイルにおける巻線巻回状態のスペース効率化及び巻線接続の信頼性の向上を図ったコア構造と巻線構造を提供するものである。
本発明は、
(1)ドラム型コアの巻芯部の軸方向両端のそれぞれ上面及び側面に鍔部が設けられ、該コアの前記鍔部が設けられた領域の下面に複数の脚部が設けられ、該複数の脚部の先端にそれぞれ端子電極が形成され、前記巻芯部に複数本の巻線が巻回されるとともに、前記巻回された複数本の巻線の端部がそれぞれ前記端子電極に導電接続されたコモンモードチョークコイルにおいて、
前記ドラム型コアの鍔部の巻線の巻回領域に面する上面側の内側面の一部と、この下面側の脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部とが、前記内側面の残部に比べて、ともにコアの軸方向端面寄りに後退して設けられ、さらに上面側の前記内側面の一部と前記内側面の残部との間の内側面を斜めとし、当該内側面に沿って前記巻線を斜めに巻回することを特徴とするコモンモードチョークコイルを提供することにより、上記課題を解決する。
)また、前記内側面の一部が残部に比べて軸方向端面寄りに後退して設けられた鍔部同士が板状磁性コアで連結されたことを特徴とする上記(1)に記載のコモンモードチョークコイルを提供することにより、上記課題を解決する。
)さらに、前記ドラム型コアの巻芯部の軸方向両端の鍔部間及び、前記鍔部の内側面が軸方向端面寄りに後退した領域に、前記巻芯部に巻回された巻線の上面側を被覆するように外装樹脂層が形成されたことを特徴とする上記(1)に記載のコモンモードチョークコイルを提供することにより、上記課題を解決する。
本発明に係るコモンモードチョークコイルは、(1)上記のように、ドラム型コアの鍔部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部が、前記内側面の残部に比べて、コアの軸方向端面寄りに後退して設けられているため、鍔部の内側面の一部が残部に比べてコアの軸方向端面寄りに後退した領域に、ドラム型コアに巻回される巻線のうちの巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分を通すことができ、小型化しても、ドラム型コアに巻回される巻線のうち、巻芯を周回する部分と、前記巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分との重なりを確実に防止できる。
また、(2)前記ドラム型コアに巻回される巻線のうち、巻芯を周回する部分が、前記鍔部の残部で規定される領域内で巻回されていることで、引出し部分にテンションが加わっても、巻芯を周回する部分と、前記巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分とが重ならないため、線材の被覆の剥離による短絡が生じにくい。
また、(3)前記ドラム型コアの下面側の脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部が、前記内側面の残部に比べて、コアの軸方向端面寄りに後退して設けられているので、脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部が前記内側面の残部に比べてコアの軸方向端面寄りに後退した領域に、ドラム型コアに巻回される巻線のうち、巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分を通すことができ、小型化しても、前記引出し部分の線材相互の重なりを確実に防止できるとともに、前記引出し部分と、隣接する脚部の端子電極との接触及び短絡の発生を防止することができる。
らに、()ドラム型コアの鍔部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部と、この下面側の脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部とが、前記内側面の残部に比べて、ともにコアの軸方向端面寄りに後退して設けられているので、巻芯部の両端まで巻線が重ならずに緊密に巻回できてスペース効率がよく、鍔部の内側面で規定される巻線スペースを有効に活用して、さらに小型のコモンモードチョークコイルを提供することができる。
また、()本来デッドスペースとなっているコア底面側の部分を有効活用しているので、無駄なスペースなく端子電極の接合面積も十分に確保されて、バランス的にも問題なく、良好な特性と高信頼性及び小型化が実現する。特に、高速差動伝送用コモンモードチョークコイルとしての使用も可能である。
本発明に係るコモンモードチョークコイルの実施の形態について以下の図面に基づいて説明する。
図1は第1の実施形態のコモンモードチョークコイルのドラム型コアの形状を示す斜視図である。図2は前記ドラム型コアの巻芯部に巻線を巻回した状態のコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。図3は前記コモンモードチョークコイルのドラム型コアの巻芯の軸方向両端に設けられた鍔部の上面に板状磁性コアを貼り付け、両端の鍔部間を前記板状磁性コアで連結したコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。図4は前記ドラム型コアの巻芯部の軸方向両端の鍔部間及び、前記鍔部の内側面が軸方向端面寄りに後退した領域に、前記巻芯部に巻回された巻線の上面側を被覆するように外装樹脂層が形成されたコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。図5は前記コモンモードチョークコイルのドラム型コアの底面側の外観を示す斜視図である。図6は第1の実施形態のコモンモードチョークコイルのドラム型コアの巻線状態を説明するための平面図である。図7は第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの導電接続後の状態を示す底面図である。図8は第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの底面図である。図9は第2の実施形態のコモンモードチョークコイルのドラム型コアの底面側の外観を示す斜視図である。図10は第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの導電接続後の状態を示す底面図である。図11は第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの底面図である。
図1乃至図8に示されるように、本発明に係る第1の実施形態のコモンモードチョークコイル20、19、29では、図1のようにドラム型コア1の巻芯部2の軸方向Xの両端にそれぞれ鍔部3、4が設けられ、図5のように該鍔部3、4の下面に複数の脚部5a、5b、6a、6bが設けられ、該複数の脚部5a、5b、6a、6bの先端にそれぞれ端子電極7a、7b、8a、8bが形成され、図6に示されるように前記ドラム型コア1の鍔部3、4の巻線A(太実線)、B(太破線)の巻回領域に面する内側面の一部Jが、前記内側面の残部Kに比べて、コアの軸方向Xの各端面3aまたは4a寄りに後退して設けられていることを特徴としており、鍔部3、4の内側面の一部Jが残部Kに比べてコアの軸方向端面寄りに後退した領域Eに、ドラム型コア1に巻回される巻線A、Bのうちの巻芯2を周回する部分M1から離れて脚部5a、5b、6a、6bの端子電極7a、7b、8a、8bとの導電接続部に至る引出し部分A11、A12、B11、B12を通すことができる。
また、図4に示されるように前記巻芯部2に巻回された複数本(本実施形態では2本)の巻線A、Bの端部A1、A2、B1、B2がそれぞれ前記端子電極8a、7a、8b、7bに熱圧着などにより導電接続されており、特に、図5、図7に示されるように、前記ドラム型コア1の下面側の脚部の巻線A、Bの巻回領域に面する内側面の一部Qが、前記内側面の残部Nに比べてコア1の軸方向X端面3a、4a寄りに後退して設けられていることを特徴としており、脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部Qが前記内側面の残部Nに比べてコア1の軸方向Xの端面3aまたは4a寄りに後退した領域U(破線枠内)に、ドラム型コア1に巻回される巻線A、Bのうち、巻芯2を周回する部分M1から離れて脚部5a、5b、6a、6bの端子電極7a、7b、8a、8bとの導電接続部に至る引出し部分A12、B12、A11、B11を通すことができる。
本実施形態では、前記ドラム型コア1の鍔部3、(4)に設けられた複数の脚部5a、5b、(6a、6b)のコア軸方向Xの端面3a、(4a)からのコア軸方向Xの長さ寸法Lは、巻線A、Bの周回方向R(R’)に沿って徐々に大きくなるとともに(即ち、L2<L1)、図1に示されるように前記ドラム型コア1の上面の鍔部3、(4)のコア軸方向端面3a、(4a)からのコア軸方向Xの長さ寸法Wは、巻線A、Bの周回方向R(R’)に沿って徐々に減少するように設定されている。
また、上記構成に加えて、本第1の実施形態では、図7に示されるように前記巻線A、Bの端部A1、A2、B1、B2の前記脚部6a、5a、6b、5bの各端子電極8a、7a、8b、7bとの接合部に至る直前の周回部において、前記鍔部3、4の長さ寸法Wが減少した領域Tにおいて、前記複数の巻線A、Bが互いに離間して(換言すれば、重ならずに余裕を持って)巻回されている。
上記端子電極7a、7b、8a、8bは、導電ペーストの塗布・焼付けにより形成されたコア直付けの端子電極であり、巻線A、Bの端部A1、A2、B1、B2が熱圧着などにより接合された後、図8に示されるように、必要により、半田層或いは導電性樹脂が被覆され、さらに半田メッキ層或いは錫メッキ層などの金属メッキ層17が形成される。また、複数本の巻線A、Bは絶縁被覆導線であり、断面円形の導線の外周をポリウレタン等の樹脂で覆った所謂丸線の他に断面形状が矩形の平角線やそれらのペア線または単線などが使用されて、例えば結合の高いバイファイラ巻が施される。
なお、図3に示されるコモンモードチョークコイル29のように、ドラム型コア1の上面に板状磁性コア11を配設して閉磁路を構成することも好ましい。この場合、該ドラム型コア1の前記内側面の一部Jが前記内側面の残部Kに比べて軸方向Xの端面3aまたは4a寄りに後退して設けられている部分を有する鍔部3、4同士が板状磁性コア11で連結されることにより、電子部品自動マウント装置を用いて、回路基板などにコモンモードチョークコイル29を搭載する際に、前記マウント装置の部品吸着ノズルによる吸着ミスの発生を防止することができるとともに、前記後退して設けられている部分に起因するドラム型コアの磁束の偏りを低減することができる。
また、図4に示されるコモンモードチョークコイル19のように、ドラム型コア1の巻芯部2の軸方向両端の鍔部3、4間及び、前記鍔部3、4の内側面が軸方向端面寄りに後退した領域Eに、前記巻芯部2に巻回された巻線A、Bの上面側を被覆するように外装樹脂層18を形成することにより、電子部品自動マウント装置を用いて、回路基板などにコモンモードチョークコイルを搭載する際に、前記マウント装置の部品吸着ノズルによる吸着ミスの発生を防止することもできる。また、このとき、外装樹脂層18を塗布形成する場合には、塗布された樹脂塗料が、鍔部の一部が軸方向Xの端面寄りに後退した領域Eを有する内側面に沿って樹脂が導かれ、巻回された巻線A、B及びその引出し部A11、B11・・の上面側を確実に被覆できる。
上記コア構造と巻線の巻回状態を備えるコモンモードチョークコイル20、19、29によれば、図6から、巻芯部2の複数本の巻線A、Bは巻芯部2の鍔部3、4側の隅まで重ならずに巻回され、スペース効率がよくコンパクトに設計できることが判る。
また、前記ドラム型コア1に巻回される巻線A、Bのうち、巻芯を周回する部分M1が、前記鍔部3、4の残部Kで規定される領域内で巻回されているため、引出し部分A11、A12、B11、B12にテンションが加わっても、巻芯を周回する部分M1と、前記巻芯を周回する部分M1から離れて脚部6a、5a、6b、5bの各端子電極8a、7a、8b、7bとの導電接続部に至る引出し部分A11、A12、B11、B12とが重ならないため、線材の被覆の剥離による短絡が生じにくい。而して、引っ張り張力のストレスや接合部の熱が巻線A、Bの重なり部分に伝播されて重なり部分の巻線被覆が損傷するのが防止されるのである。
また、図7から、ドラム型コア1の下面側の脚部5a、5b、6a、6bの巻線の巻回領域に面する内側面の一部Qが、前記内側面の残部Nに比べて、コア1の軸方向端面3aまたは4a寄りに後退して設けられているので、前記脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部Qが前記内側面の残部Nに比べてコア1の軸方向端面寄りに後退した領域Uに、ドラム型コア1に巻回される巻線A、Bのうち、巻芯を周回する部分M1から離れて脚部の端子電極8a、7a、8b、7bとの導電接続部に至る引出し部分A11、A12、B11、B12を、脚部の巻線A、Bの巻回領域に面する内側面の一部Qが前記内側面の残部Nに比べてコア1の軸方向Xの端面3aまたは4a寄りに後退した領域Uを通すことができ、小型化しても、前記引出し部分A11、A12、B11、B12の線材相互の重なりを確実に防止できるとともに、前記引出し部分と、隣接する脚部の端子電極との接触及び短絡の発生を防止することができる。すなわち、脚部6a、5a、6b、5b、延いては端子電極8a、7a、8b、7bの形状を左右非対称にすることで、それぞれの端子電極に至る各巻線A、Bの引出し部分A11とB11同士、或いはA12とB12同士が互いに離間しており、隣接する端子電極(引出し部分A11に対して端子電極8b、引出し部分B12に対して端子電極7a)に接触し短絡するのが防止されることが判る。
さらに、前記ドラム型コア1の鍔部3、4の巻線A、Bの巻回領域に面する内側面の一部Jと、この下面側の脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部Qとが、前記内側面の残部K、Nに比べて、ともにコア1の軸方向Xの端面3aまたは4a寄りに後退して設けられているので、鍔部3、4の内側面で規定される巻線スペースを有効に活用して、さらに小型のコモンモードチョークコイルを提供することができる。
このように、本発明に係るドラム型コア1の鍔部3、4と脚部5a、5b、6a、6bの左右非対称の構造によれば、複数本の巻線A、Bの端子電極8a、7a、8b、7bに至るまでの巻回状態がスムーズ且つ短絡の恐れが回避されるという特段の作用効果が得られるのであり、これは従来のチョークコイル40、50のようにドラム型コアの鍔部が左右対称な構造では得難いものである。なお、鍔部と脚部は左右非対称ではあるが、垂直中心軸周りの180度回転対称になっており、巻線A、Bの巻回状態の左右のバランスは保たれているのであり、特性上の問題は生じない。
ところで、上記作用効果は巻線A、Bの巻回数の多少にかかわらず防止でき、また、巻線の本数も上記実施形態の2本に限らず3本以上でもよい。
図9、図10及び図11に示される第2の実施形態は、巻線がA、B、Cの3本の場合のコモンモードチョークコイル30であり、ドラム型コア21の巻芯部22の軸方向の両端にそれぞれ鍔部23、24が設けられ、該鍔部23、24の下面に複数の脚部25a、25b、25c、26a、26b、26cが設けられ、該複数の脚部の先端にそれぞれ端子電極27a、27b、27c、28a、28b、28cが形成され、前記巻芯部22に巻回された複数本の巻線A、B、Cの端部A1、A2、B1、B2、C1、C2がそれぞれ前記端子電極28a、27a、28b、27b、28c、27cに導電接続された構造であり、特に、前記ドラム型コア21の鍔部に設けられた複数の脚部25a、25b、25c、26a、26b、26cのコア軸方向X端面23a、(24a)からのコア軸方向Xの長さ寸法Lは、巻線の周回方向R(R’)に沿って、巻線の接合部に向けて徐々に大きくなるとともに(即ち、L3<L2<L1)、前記ドラム型コア21の上面の鍔部のコア軸方向X端面23a、(24a)からのコア軸方向Xの長さ寸法は、前述の図1と同様に巻線の周回方向R(R’)に沿って徐々に減少するように設定されている。
上記第2の実施形態においても、図1と全く同様に、前記ドラム型コア21の鍔部23、24の巻線A、B、Cの巻回領域に面する内側面の一部が、前記内側面の残部に比べて、コアの軸方向端面寄りに後退して設けられているので、鍔部の内側面の一部が残部に比べてコアの軸方向端面寄りに後退した領域に、ドラム型コアに巻回される巻線のうちの巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分を通すことができ、また、前記ドラム型コア21に巻回される巻線A、B、Cのうち、巻芯を周回する部分M1が、前記鍔部23、24の残部で規定される領域内で巻回されているので、引出し部分にテンションが加わっても、巻芯を周回する部分M1と、前記巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分A11、A12、B11、B12、C11、C12とが重ならないため、線材の被覆の剥離による短絡が生じにくい。
また、図10に示されるように、前記ドラム型コア21の下面側の脚部25a、25b、25c、26a、26b、26cの巻線の巻回領域に面する内側面の一部が、前記内側面の残部Nに比べて、コアの軸方向Xの端面23aまたは24a寄りに後退して設けられているので、脚部の巻線A、B、Cの巻回領域に面する内側面の一部が前記内側面の残部Nに比べてコア21の軸方向端面寄りに後退した領域U(破線枠内)に、ドラム型コア21に巻回される巻線A、B、Cのうち、巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分A11、A12、B11、B12、C11、C12を、脚部A11、A12、B11、B12、C11、C12の巻線の巻回領域に面する内側面の一部が前記内側面の残部Nに比べてコアの軸方向端面寄りに後退した領域Uを通すことができる。
さらに、前記ドラム型コア21の鍔部23、24の巻線A、B、Cの巻回領域に面する内側面の一部と、この下面側の脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部とが、前記内側面の残部に比べて、ともにコア21の軸方向端面寄りに後退して設けられているので、鍔部23、24の内側面で規定される巻線スペースを有効に活用して、さらに小型のコモンモードチョークコイルを提供することができる。
図9、図10から明らかなように、上記構造の巻線数が3本の場合のコモンモードチョークコイル30も、前述のコモンモードチョークコイル20の場合と同様の作用効果が得られることが判る。寧ろ従来と対比して巻線数が多いほど本発明の作用効果が顕著に現れると言える。
以上のような本発明に係るコア構造と巻線構造を備えるコモンモードチョークコイル19、20、29、30は、高結合で良好な特性が得られ、信頼性が高く、高速差動伝送用として特に有効である。
なお、念のために付言すれば、本発明のコモンモードチョークコイルは、図4に示すように、コイルの外周を樹脂材で覆った樹脂モールドタイプや図3のようにフェライトの板状磁性コア11をドラム型コア1の上面に接着剤などで取り付けた閉磁路構造のコモンモードチョークコイルも射程内に入ることは勿論である。
第1の実施形態のコモンモードチョークコイルのドラム型コアの形状を示す斜視図である。 前記ドラム型コアの巻芯部に巻線を巻回した状態のコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。 前記コモンモードチョークコイルのドラム型コアの巻芯の軸方向両端に設けられた鍔部の上面に板状磁性コアを貼り付け、両端の鍔部間を前記板状磁性コアで連結したコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。 前記ドラム型コアの巻芯部の軸方向両端の鍔部間及び、前記鍔部の内側面が軸方向端面寄りに後退した領域に、前記巻芯部に巻回された巻線の上面側を被覆するように外装樹脂層が形成されたコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。 前記コモンモードチョークコイルのドラム型コアの底面側の外観を示す斜視図である。 第1の実施形態のコモンモードチョークコイルのドラム型コアの巻線状態を説明するための平面図である。 第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの導電接続後の状態を示す底面図である。 第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの底面図である。 第2の実施形態のコモンモードチョークコイルのドラム型コア形状を示す斜視図である。 第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの導電接続後の状態を示す底面図である。 第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの底面図である。 従来の巻線チップ型のコモンモードチョークコイルの底面図である。 [特許文献1]に記載のチョークコイルの外観を示す斜視図である。 [特許文献1]に記載のチョークコイルの巻線の巻回状態を表す底面図である。
1、21 ドラム型コア
2、22 巻芯部
3、4、23、24 鍔部
3a、4a、23a、24a 鍔部のコア軸方向端面
5a、5b、6a、6b、25a、25b、25c、26a、26b、26c 脚部
7a、7b、8a、8b、27a、27b、27c、28a、28b、28c 端子電極
11 板状磁性コア
17 金属メッキ層
18 外装樹脂層
19、20、29、30、40 コモンモードチョークコイル
50 チョークコイル
A、B、C 巻線
A1、A2、B1、B2 巻線の端部
A11、A12、B11、B12 巻線のうちの巻芯を周回する部分から離れて脚部の端子電極との導電接続部に至る引出し部分
L ドラム型コアの脚部のコア軸方向端面からの長さ寸法
R、R’ 巻線の周回方向
S 鍔部に近い両端側の巻線ターン密度が疎な部分
W ドラム型コアの上面の鍔部のコア軸方向端面からの長さ寸法
X コア軸方向
E 鍔部の内側面の一部が残部に比べてコアの軸方向端面寄りに後退した領域
J 鍔部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部
K 鍔部の巻線の巻回領域に面する内側面の残部
M1 巻線のうちの巻芯を周回する部分
Q 脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部
N 脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の残部
U 脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部が残部に比べてコアの軸方向端面寄りに後退した領域

Claims (3)

  1. ドラム型コアの巻芯部の軸方向両端のそれぞれ上面及び側面に鍔部が設けられ、該コアの前記鍔部が設けられた領域の下面に複数の脚部が設けられ、該複数の脚部の先端にそれぞれ端子電極が形成され、前記巻芯部に複数本の巻線が巻回されるとともに、前記巻回された複数本の巻線の端部がそれぞれ前記端子電極に導電接続されたコモンモードチョークコイルにおいて、
    前記ドラム型コアの鍔部の巻線の巻回領域に面する上面側の内側面の一部と、この下面側の脚部の巻線の巻回領域に面する内側面の一部とが、前記内側面の残部に比べて、ともにコアの軸方向端面寄りに後退して設けられ、さらに上面側の前記内側面の一部と前記内側面の残部との間の内側面を斜めとし、当該内側面に沿って前記巻線を斜めに巻回することを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  2. 前記内側面の一部が残部に比べて軸方向端面寄りに後退して設けられた鍔部同士が板状磁性コアで連結されたことを特徴とする請求項1記載のコモンモードチョークコイル。
  3. 前記ドラム型コアの巻芯部の軸方向両端の鍔部間及び、前記鍔部の内側面が軸方向端面寄りに後退した領域に、前記巻芯部に巻回された巻線の上面側を被覆するように外装樹脂層が形成されたことを特徴とする請求項1記載のコモンモードチョークコイル。
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