JP6631956B2 - 車両の乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、車両の乗員保護装置に関する。
自動車といった車両では、衝突時に乗員を保護するために、シートベルト装置やエアバッグ装置が用いられている。
そして、エアバッグ装置には、特許文献1のように乗員の前側から後向きに展開するフロントエアバッグがある。フロントエアバッグは、たとえば車両が前方から衝突する場合に展開され、前方衝突の際に前へ移動しようとする乗員を受け止めて支える。
また、特許文献2のように車両側面内側に沿って前後方向に展開するカーテンエアバッグがある。カーテンエアバッグは、たとえば車両の側方から衝突があった場合に展開され、側方衝突の際に車幅方向外側へ向かって移動しようとする乗員を受け止めて支える。
また、カーテンエアバッグの下側において、車両側面内側と乗員との間で展開するサイドエアバッグがある。サイドエアバッグは、カーテンエアバッグとともに、側方衝突の際に車幅方向外側へ向かって移動しようとする乗員を受け止めて支える。
特開2013−014176号公報 特開2015−067123号公報
このように、車両では、複数の衝突形態に対応するために、複数のエアバッグを設けている。エアバッグの個数は、対処しようとする衝突形態の数に応じて、略比例的に増加している。
車両では、エアバッグの個数増加を抑制しつつ、複数の衝突形態に対処できるようにすることが求められている。
本発明に係る車両の乗員保護装置は、車両に乗車した乗員が着座するシートと、前記シートに着座した乗員の身体の後側から脇下または上体側面の近くを通過して身体上部の前側に回り込むように湾曲または屈曲して展開される抱込エアバッグを有するエアバッグ装置と、を有し、前記エアバッグ装置は、展開した状態で前記抱込エアバッグと接触する接触面を有する支持エアバッグを有し、前記接触面は、前記抱込エアバッグについての湾曲方向または屈曲方向と反対側の部分において前記抱込エアバッグと接触する。
好適には、前記エアバッグ装置は、前記シートに着座した乗員の左右に一対で設けられ、左右の肩、左右の鎖骨、または左右の上腕の前側に回り込んで羽交い締めする、とよい。
好適には、前記抱込エアバッグは、前記シートの背部から前方へ向かって展開する前方展開部と、前記前方展開部の先端部から上方または上後方へ向かって屈曲して展開する上方展開部と、を有し、前記上方展開部は、前記前方展開部が展開してから展開する、とよい。
好適には、前記支持エアバッグは、前記前方展開部の展開位置に沿って前記シートの背部から前方へ向かって展開し、前記接触面は、前記前方展開部の先端が当たるように前記支持エアバッグの先端部分において後上に向けて傾斜して設けられる、とよい。
好適には、前記支持エアバッグは、前記シートから前記接触面へ向かって案内凹部が形成され、前記抱込エアバッグの前記前方展開部は、先に展開された前記支持エアバッグの前記案内凹部に沿って展開する、とよい。
本発明では、抱込エアバッグが、シートに着座した乗員の身体の後側から脇下または上体側面の近くを通過して身体上部の前側に回り込むように湾曲または屈曲して展開される。よって、衝突の際にシートから離れる方向へ移動しようとする乗員の上体は、湾曲または屈曲して展開している抱込エアバッグに引っ掛かり、それ以上に移動し難くなる。これにより、たとえば前方衝突、側方衝突などの複数の衝突形態において、乗員の上体が移動し難くできる。
しかも、本発明では更に、展開した状態で抱込エアバッグと接触する接触面を有する支持エアバッグを有し、この接触面が、抱込エアバッグについての湾曲方向と反対側の部分において抱込エアバッグと接触する。よって、乗員の上体がシートから離れる方向へ移動することにより抱込エアバッグがその湾曲方向または屈曲方向と反対側へ向かって荷重変形しようとしても、この荷重変形を支持エアバッグにより支えて抑制でき、荷重が作用している状態において抱込エアバッグが原形を維持し易くなる。
その結果、乗員の荷重が作用しても抱込エアバッグが原形の湾曲形状または屈曲形状を維持し、乗員がシートから離れ難くなるように好適に支えることができる。
特に、乗員の荷重が直接作用する抱込エアバッグの下側においてそれと別体の支持エアバッグが接触するので、たとえば着座する乗員の体形等の違いで抱込エアバッグに作用する荷重の大きさや向きが異なることになっても、抱込エアバッグが支持エアバッグに作用させる荷重が接触部分で分散し、支持エアバッグが変形し難くなる。それゆえ、支持エアバッグにより支持される抱込エアバッグも変形し難くなる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車の側面透視図である。 図2は、各種のエアバッグ装置による乗員保護状態の説明図である。 図3は、本実施形態の羽交締エアバッグ装置による乗員保護状態の説明図である。 図4は、図3の羽交締エアバッグ装置の制御系のブロック図である。 図5は、図3の羽交締エアバッグ装置の動作例の説明図である。 図6は、抱込エアバッグと支持エアバッグとの接触部分の変形例の説明図である。 図7は、抱込エアバッグの構造の変形例の説明図である。 図8は、支持エアバッグの変形例の説明図である。 図9は、抱込エアバッグの形状の変形例の説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車1の側面透視図である。自動車1は、車両の一例である。図1には、この他にも自動車1の前を走行する他の自動車が図示されている。
図1の自動車1は、前室2、乗員室3、および後室4からなる車体を有する。前室2には、エンジン、電気モータ等の動力ユニットが配置される。後室4には、ラッゲージスペースが設けられる。乗員室3には、乗車した乗員が着座するシート5が設けられる。また、乗員室3において運転者用のシート5の前には、アクセルペダル、ブレーキペダル、ハンドルなどの操作部材が設けられる。自動車1は、運転者の操作に基づいて走行、停止、右左折する。
図2は、各種のエアバッグ装置による乗員保護状態の説明図である。
図2(A)には、シート5に着座した乗員の前から、乗員へ向かって後向きにフロントエアバッグ12を展開するフロントエアバッグ装置11が図示されている。フロントエアバッグ装置11は、インフレータ、未展開のフロントエアバッグ12、およびこれらを収容する本体13、を有する。本体13は、たとえばダッシュボードやハンドルに配置される。インフレータが点火されると、フロントエアバッグ12が後方へ向かって展開する。フロントエアバッグ12が、シート5に着座した乗員の前で展開することにより、たとえば前側からの衝突の際に前へ移動しようとする乗員を受け止めて支えることができる。
図2(B)には、シート5に着座した乗員の外側において、前後方向に沿ってカーテンエアバッグ17を展開するカーテンエアバッグ装置16と、カーテンエアバッグ17の下側で前後方向に沿ってサイドエアバッグ22を展開するサイドエアバッグ装置21と、が図示されている。カーテンエアバッグ装置16の本体18は、たとえばルーフレールに配置される。カーテンエアバッグ装置16は、AピラーからCピラーまでの範囲で、窓ガラスに沿って展開する。サイドエアバッグ装置21の本体23は、たとえばシート5の背部の外側部分に配置される。サイドエアバッグ装置21は、シート5の背部の外側部分から前へ向かってサイドエアバッグ22を展開する。カーテンエアバッグ17およびサイドエアバッグ22が、シート5に着座した乗員の車幅方向外側で展開することにより、たとえば側方からの衝突の際に車幅方向外側へ移動しようとする乗員を受け止めたり、乗員とドアとの間の空間を確保したりできる。
図2(C)には、フロントエアバッグ装置11と、サイドエアバッグ装置21とが図示されている。フロントエアバッグ12およびサイドエアバッグ22が、シート5に着座した乗員の前側および車幅方向外側で展開することにより、たとえば斜め前方からの衝突の際に前斜め外側へ移動しようとする乗員を受け止めて支えることができる。
このように、自動車1では、複数の衝突形態に対応するために、複数のエアバッグを設けている。エアバッグの個数は、対処しようとする衝突形態の数に応じて、略比例的に増加している。今後衝突安全基準が強化されたり見直されたりすることにより、より多くのエアバッグを、設ける必要に迫られる。
このため、自動車1では、エアバッグの個数増加を抑制しつつ、複数の衝突形態に対処できるようにすることが求められている。
図3は、本実施形態の羽交締エアバッグ装置31による乗員保護状態の説明図である。図3(A)は側面図であり、図3(B)は正面図であり、図3(C)は上面図である。
図3の羽交締エアバッグ装置31は、右エアバッグ装置と、左エアバッグ装置とを有する。シート5に着座した乗員の左右に一対で設けられる。
右エアバッグ装置は、右側の抱込エアバッグ32、右側の支持エアバッグ36、およびこれらとともにインフレータを収容する右側の本体39、を有する。
右エアバッグ装置の本体39は、たとえばシート5の背部の右側に配置される。本体39は、シート5の座部の右側部分に配置されてもよい。ここで、右側は、車幅方向内側である。
右側の抱込エアバッグ32は、略U字形状に湾曲した展開形状を有する。抱込エアバッグ32は、本体39から前へ向かって展開し、略U字形状が上側となり、かつ略U字形状によるU字凹部41が後向きとなる姿勢に展開する。以下、展開した抱込エアバッグ32において本体39から前方へ向かって直線状に展開する部分を前方展開部33とよび、前方展開部33の先端部から上方向へ更に上後方へ向かって屈曲して展開する部分を上方展開部34とよぶ。
右側の支持エアバッグ36は、前方展開部33と同等または長い略直線状の展開形状を有する。また、略直線状の支持エアバッグ36には、案内凹部37が形成される。案内凹部37は、支持エアバッグ36の先端以外の部分において、シート5側の上部に形成される。これにより、支持エアバッグ36は、略L字の断面形状を有する。支持エアバッグ36は、抱込エアバッグ32の下側において、前方展開部33の展開位置に沿って、本体39から前方へ向かって直線状に展開する。展開した状態において、支持エアバッグ36の先端部分の後面には、前方展開部33の先端部が接触する。この支持エアバッグ36の先端部分の接触面38は、後上に向けて傾斜して形成されている。また、支持エアバッグ36の後端から先端部にかけて、前方展開部33の下面が接触する。略L字形状の支持エアバッグ36は、前方展開部33の下部およびシート5から離れた外側の部分に面接触する。
左エアバッグ装置は、左側の抱込エアバッグ32、左側の支持エアバッグ36、およびこれらとともにインフレータを収容する左側の本体39、を有する。ここで、左側は、車幅方向外側である。
左エアバッグ装置の本体39は、たとえばシート5の背部の左側部分に配置される。本体39は、シート5の座部の左側部分に配置されてもよい。
左側の抱込エアバッグ32および支持エアバッグ36の形状および展開状態は、右側のものと同様であり説明を省略する。
図4は、図3の羽交締エアバッグ装置31の制御系のブロック図である。
図4の制御系は、撮像デバイス51、加速度センサ52、速度センサ53、ブレーキ操作センサ54、角速度センサ55、ベルト張力センサ56、ベルト巻取量センサ57、着座センサ58、タイマ59、およびこれらが接続された制御部60、を有する。また、図4には、制御部60に接続された制御対象であるシートベルト装置とエアバッグ装置とが併せて図示されている。ここでのエアバッグ装置には、羽交締エアバッグ装置31が含まれる。
撮像デバイス51は、たとえば一対の撮像素子であり、図に示すように乗員室3のルーフやフロントガラスに前向きに設けられ、自動車1の前方の周辺状況を撮像により観測する。制御部60は、撮像された画像から、自動車1の周辺状況として、たとえば自動車1前方の他の自動車などの障害物を特定し、該障害物の衝突の可能性を判断し得る。これにより、衝突前の自動車1の走行状況を検出し得る。
加速度センサ52は、車体に固定して設けられ、自動車1の走行状況として自動車1に作用する加速度を検出する。これにより、衝突前の自動車1の減速を検出し得る。また、衝突時には大きな減速が生じることから、自動車1の衝突を検出し得る。
速度センサ53は、車体に固定して設けられ、自動車1の走行状況として自動車1の速度を検出する。
ブレーキ操作センサ54は、乗員室3内に設けられ、乗員によるブレーキペダルの踏み込み操作を検出する。これにより、衝突前の自動車1の減速操作を検出し得る。
角速度センサ55は、車体に固定して設けられ、自動車1の走行状況として自動車1の速度を検出する。
ベルト張力センサ56は、たとえばリトラクタ装置に設けられ、ストラップに作用する張力を検出する。これより、追突時に相対的に前へ移動する乗員の身体の動き、または、その身体の動きによりストラップに作用する張力を検出し得る。
ベルト巻取量センサ57は、たとえばリトラクタ装置に設けられ、ストラップの巻取量を検出する。
着座センサ58は、たとえばシート5の座面に設けられ、乗員のシート5への着座、着座位置を検出する。
タイマ59は、時間を計測する。
制御部60は、これらセンサの検出信号に基づいて、シートベルト装置およびエアバッグ装置による乗員保護動作を制御する。制御部60は、たとえば、衝突予想に基づいて衝突前制御を実施し、衝突検出に基づいて衝突時制御を実施する。
図5は、図3の羽交締エアバッグ装置31の動作例の説明図である。
図5(A)に示すように、衝突前には、乗員はシート5に着座している。
制御部60は、たとえば撮像デバイス51の画像に基づいて衝突の可能性を周期的に予測する。そして、衝突の可能性がある場合、制御部60は、シートベルト装置を作動させ、乗員の上体をシート5に引き付ける。
その後、制御部60が、たとえば加速度センサ52の検出値などに基づいて衝突を検出する。そして、衝突が検出された場合、制御部60は、エアバッグ装置を作動させる。
羽交締エアバッグ装置31は、まず、図5(B)に示すように、支持エアバッグ36を展開させる。支持エアバッグ36は、シート5の背部の左右両側面から前へ向かって展開する。支持エアバッグ36は、シート5に着座した乗員の脇下または上体側面の近くを通過し、乗員の前へ突出するように展開する。この際、乗員の上肢が下りていた場合、支持エアバッグ36は上肢と体幹との間に入り込み、これらの間を広げることができる。
次に、羽交締エアバッグ装置31は、図5(C)に示すように、抱込エアバッグ32を展開させる。抱込エアバッグ32では、まず前方展開部33が展開する。前方展開部33は、シート5の背部の左右両側面から、前後方向に延在するように先に展開された支持エアバッグ36の上側の案内凹部37に沿って、前へ向かって展開する。前方展開部33の先端は、支持エアバッグ36の先端部の後側の面に当たる。
このように前方展開部33が展開してから、抱込エアバッグ32の上方展開部34が展開し始める。上方展開部34は、図5(D)に示すように、乗員の肩の前側において上へ展開し、さらに乗員の肩の上側へ回り込むように上後向きに展開する。
これにより、抱込エアバッグ32は、乗員の脇下から前へ突出し、さらに上後へ向かって湾曲するように展開する。左右一対の抱込エアバッグ32により、乗員の左右の肩を羽交い締めするように抱え込むことができる。この状態において、上へ向かって湾曲する抱込エアバッグ32の前方展開部33の下側およびシート5幅方向外側の面は、支持エアバッグ36の案内凹部37と接触する。また、上へ向かって湾曲する抱込エアバッグ32の前方展開部33の先端部分は、支持エアバッグ36の先端部分の後側で傾斜する接触面38に接触する。抱込エアバッグ32は、湾曲方向と反対側の部分において支持エアバッグ36と接触する。
以上のように、本実施形態では、抱込エアバッグ32が、シート5に着座した乗員の身体の後側から脇下または上体側面の近くを通過して身体上部の前側に回り込むように湾曲または屈曲して展開される。よって、衝突の際にシート5から離れる方向へ移動しようとする乗員の上体は、湾曲または屈曲して展開している抱込エアバッグ32に引っ掛かり、それ以上に移動し難くなる。これにより、たとえば前方衝突、側方衝突、斜め前方衝突、さらには後方衝突などの複数の衝突形態において、乗員の上体がシート5から離れ難くできる。
しかも、本発明は、更に、展開した状態で抱込エアバッグ32と接触する接触面38を有する支持エアバッグ36を有し、この接触面38が、抱込エアバッグ32についての湾曲方向と反対側の部分において抱込エアバッグ32と接触する。よって、乗員の上体がシート5から離れる方向へ移動することにより抱込エアバッグ32がその湾曲方向または屈曲方向と反対側へ向かって荷重変形しようとしても、この荷重変形を支持エアバッグ36により支えて抑制でき、荷重が作用している状態において抱込エアバッグ32が原形を維持し易くなる。
その結果、乗員の荷重が作用しても抱込エアバッグ32が原形の湾曲形状または屈曲形状を維持し、乗員がシート5から離れ難くなるように好適に支えることができる。
また、本実施形態では、左右の肩を羽交い締めにするので、シート5に着座した乗員の上体は、左右の後側から羽交い締めされて全体的にシート5から離れ難くなる。
また、本実施形態において、抱込エアバッグ32は、まず前方展開部33がシート5の背部から前方へ向かって展開し、その後に上方展開部34が前方展開部33の先端部から上方または上後方へ向かって展開する。シート5に乗員が着座している状態において抱込エアバッグ32を展開させても、抱込エアバッグ32は、その乗員の身体の後側から脇下または上体側面の近くを通過して身体上部の前側に回り込むように展開することができる。
また、本実施形態において、前方展開部33は、展開すると、その先端部分が支持エアバッグ36の接触面38に当たる。接触面38は、後上に向けて傾斜して設けられているので、その後に展開する上方展開部34は、前方展開部33の先端部から、上方または上後方へ向かって展開し易くなる。上方展開部34の展開方向を、接触面38により方向づけることができる。
また、本実施形態において、抱込エアバッグ32の前方展開部33は、先に展開された支持エアバッグ36についてのシート5から傾斜面へ向かって形成される案内凹部37に沿って展開する。これにより、支持エアバッグ36が先に展開されることにより、シート5に着座した乗員の上体側面と腕との間に隙間を形成し、その隙間を通して抱込エアバッグ32を、乗員の身体の後側から前側へ展開することができる。しかも、抱込エアバッグ32の前方展開部33は、支持エアバッグ36の案内凹部37にガイドされながら展開するので展開の方向および状態が安定する。その結果、上方展開部34は、身体上部の所望の部位の前側に対して安定的に展開できる。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
図6は、抱込エアバッグ32と支持エアバッグ36との接触部分の変形例の説明図である。
図6(A)は、実施形態と同様に、展開した状態において、抱込エアバッグ32の前方展開部33の下側およびシート5幅方向外側の面は、支持エアバッグ36の案内凹部37と接触する。また、前方展開部33の先端部分は、支持エアバッグ36の先端部分の後側で傾斜した接触面38に接触する。特に、傾斜している接触面38は、乗員の肩が前下へ移動する方向に対して略垂直な面となっている。これにより、乗員の荷重により抱込エアバッグ32が前下方向へ移動しようとする場合に、この移動を支持エアバッグ36により効果的に抑えることができる。
図6(B)は、展開した状態において、抱込エアバッグ32の前方展開部33の下側およびシート5幅方向外側の面は、部分的に、支持エアバッグ36の案内凹部37と接触する。また、前方展開部33の先端部分は、支持エアバッグ36の先端部分の後側で傾斜した接触面38に接触する。特に、傾斜している接触面38は、乗員の肩が前下へ移動する方向に対して略垂直な面となっている。
図6(C)は、展開した状態において、抱込エアバッグ32の前方展開部33の下側およびシート5幅方向外側の面は、支持エアバッグ36の案内凹部37から離れている。
図6(D)は、展開した抱込エアバッグ32と支持エアバッグ36との接触状態は図6(A)と同様である。ただし、支持エアバッグ36の先端部分は薄く形成されている。
そして、これらの場合でも、乗員の荷重により抱込エアバッグ32が前下方向へ移動しようとする場合に、この移動を支持エアバッグ36により効果的に抑えることができる。
図7は、抱込エアバッグ32の構造の変形例の説明図である。
図7(A)では、抱込エアバッグ32は、仕切り部材61により、前方展開部33用の気室と、上方展開部34用の気室とに分かれている。これらの気室の間には、弁が設けられる。この場合、抱込エアバッグ32は、まず前方展開部33が展開し、その後に前方展開部33の圧力が弁の閾値を超えると、上方展開部34が展開するようにできる。
図7(B)では、抱込エアバッグ32は、テザー62を有する。テザー62は、前方展開部33の下面と、上方展開部34の上面との間に掛け渡される。この場合、前方展開部33が展開して更に上方展開部34に高圧ガスが流入し始めると、テザー62が切れ、上方展開部34が上へ展開できるようになる。
これらの場合でも、抱込エアバッグ32は、まず前方展開部33が展開し、その後に上方展開部34が展開するようになる。
図8は、支持エアバッグ36の変形例の説明図である。
図8の支持エアバッグ36の先端部の後側の接触面38は、摩擦係数が低い材料によりコーティングされている。これにより、後から展開する抱込エアバッグ32が、展開途中において先に展開した支持エアバッグ36に引っ掛かり難くなる。なお、コーティングは、案内凹部37に塗布しても、抱込エアバッグ32に塗布してもよい。
図9は、抱込エアバッグ32の形状の変形例の説明図である。
図9では、抱込エアバッグ32は、左右の肩ではなく、左右の鎖骨の前側に展開している。この他にも、抱込エアバッグ32は、左右の上腕の前側に回り込んでもよい。これらの場合でも、抱込エアバッグ32により乗員の両肩を羽交い締めにできる。
1…自動車(車両)
2…前室
3…乗員室
4…後室
5…シート
11…フロントエアバッグ装置
12…フロントエアバッグ
13…本体
16…カーテンエアバッグ装置
17…カーテンエアバッグ
18…本体
21…サイドエアバッグ装置
22…サイドエアバッグ
23…本体
31…羽交締エアバッグ装置
32…抱込エアバッグ
33…前方展開部
34…上方展開部
36…支持エアバッグ
37…案内凹部
38…接触面
39…本体
41…U字凹部
51…撮像デバイス
52…加速度センサ
53…速度センサ
54…ブレーキ操作センサ
55…角速度センサ
56…ベルト張力センサ
57…ベルト巻取量センサ
58…着座センサ
59…タイマ
60…制御部
61…仕切り部材
62…テザー

Claims (5)

  1. 車両に乗車した乗員が着座するシートと、
    前記シートに着座した乗員の身体の後側から脇下または上体側面の近くを通過して身体上部の前側に回り込むように湾曲または屈曲して展開される抱込エアバッグを有するエアバッグ装置と、
    を有し、
    前記エアバッグ装置は、
    展開した状態で前記抱込エアバッグと接触する接触面を有する支持エアバッグを有し、
    前記接触面は、前記抱込エアバッグについての湾曲方向または屈曲方向と反対側の部分において前記抱込エアバッグと接触する、
    車両の乗員保護装置。
  2. 前記エアバッグ装置は、前記シートに着座した乗員の左右に一対で設けられ、左右の肩、左右の鎖骨、または左右の上腕の前側に回り込んで羽交い締めする、
    請求項1記載の車両の乗員保護装置。
  3. 前記抱込エアバッグは、前記シートの背部から前方へ向かって展開する前方展開部と、前記前方展開部の先端部から上方または上後方へ向かって屈曲して展開する上方展開部と、を有し、
    前記上方展開部は、前記前方展開部が展開してから展開する、
    請求項1または2記載の車両の乗員保護装置。
  4. 前記支持エアバッグは、前記前方展開部の展開位置に沿って前記シートの背部から前方へ向かって展開し、
    前記接触面は、前記前方展開部の先端が当たるように前記支持エアバッグの先端部分において後上に向けて傾斜して設けられる、
    請求項3記載の車両の乗員保護装置。
  5. 前記支持エアバッグは、前記シートから前記接触面へ向かって案内凹部が形成され、
    前記抱込エアバッグの前記前方展開部は、先に展開された前記支持エアバッグの前記案内凹部に沿って展開する、
    請求項3記載の車両の乗員保護装置。
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