JP6630218B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に関する。
従来、カムチェーンを支持するカムチェーンガイド部材が設けられたカムチェーン室と、駆動機構及び発電機等の回動部材が収納される回動室とを備えた内燃機関において、カムチェーン室と回動室とを仕切るセパレータ部材を備える構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−156780号公報
しかしながら、上記従来の内燃機関では、カムチェーンガイド部材及びセパレータ部材を互いに異なる位置に分けて固定しているため、固定する構造が複雑になり、部品点数も増加していた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、内燃機関において、セパレータ部材及びカムチェーンガイド部材を簡単な構造で固定できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、カムシャフト(67)のカムギア(70)を回動させるカムチェーン(72)が配置されるカムチェーン室(73)と、前記クランクシャフト(30)と共に回動する回動部材(56)が配置される回動室(45)とを備える内燃機関において、前記カムチェーン室(73)と前記回動室(45)との間を仕切るセパレータ部材(80)は、前記カムチェーン室(73)のケース部材(40a)に固定される固定部(84a,84b)を備え、前記セパレータ部材(80)の前記固定部(84a,84b)は、前記カムチェーン(72)をガイドするカムチェーンガイド部材(91,92)と同軸に前記ケース部材に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、カムチェーン室と回動室との間を仕切るセパレータ部材は、カムチェーン室のケース部材に固定される固定部を備え、セパレータ部材の固定部は、カムチェーンをガイドするカムチェーンガイド部材と同軸にケース部材に配置される。これにより、セパレータ部材をカムチェーン室のケース部材に固定する固定部は、カムチェーンをガイドするカムチェーンガイド部材と同軸にケース部材に配置されるため、セパレータ部材及びカムチェーンガイド部材を固定する構造を簡単な構造にでき、部品点数も削減できる。
また、本発明は、前記回動部材(56)は、前記クランクシャフト(30)を含む駆動機構と、発電用のモータ部材(48)とを備え、前記セパレータ部材(80)は、前記カムチェーン室(73)と前記回動室(45)との間を、ウェット状態とドライ状態とに分けていることを特徴とする。
本発明によれば、セパレータ部材は、カムチェーン室と回動室との間を、ウェット状態とドライ状態とに分けている。これにより、ウェット状態が必要な室とドライ状態が必要な室とを簡単な構造で分けることができ、部品のレイアウトの自由度を向上できる。
また、本発明は、前記カムチェーンガイド部材(91,92)は、前記クランクシャフト(30)の軸方向視において、前記セパレータ部材(80)に重なることを特徴とする。
本発明によれば、カムチェーンガイド部材は、クランクシャフトの軸方向視において、セパレータ部材に重なるため、カムチェーンガイド部材及びセパレータ部材をコンパクトに配置できる。
さらに、本発明は、前記クランクシャフト(30)を収容するクランクケース(31)から延びるシリンダ部材(60)を備え、前記カムチェーンガイド部材(91,92)は、前記シリンダ部材(60)よりも前記クランクシャフト(30)側に配置されるカムチェーンローラ(91)と、前記カムチェーン(72)のたるみを抑えるカムチェーンテンショナ部材(92)とを備え、前記クランクシャフト(30)は、前記カムチェーン(72)が接続されるクランクギア(71)を備え、前記クランクシャフト(30)の軸方向視において、前記カムチェーンローラ(91)は、前記カムチェーンローラ(91)が配置された側における前記クランクギア(71)の端部と前記カムギア(70)の端部とを結ぶ接線(L2)よりも前記カムチェーン(72)の内側に位置していることを特徴とする。
本発明によれば、カムチェーンガイド部材は、シリンダ部材よりもクランクシャフト側に配置されるカムチェーンローラと、カムチェーンのたるみを抑えるカムチェーンテンショナ部材とを備え、クランクシャフトの軸方向視において、カムチェーンローラは、カムチェーンローラが配置された側におけるクランクギアの端部とカムギアの端部とを結ぶ接線よりもカムチェーンの内側に位置している。カムチェーンローラはシリンダ部材よりもクランクシャフト側に配置されるため、カムギアから遠くなるが、クランクギアの端部とカムギアの端部とを結ぶ接線よりもカムチェーンの内側に位置するため、カムチェーンを適切に支持できる。
また、本発明は、前記カムシャフト(67)と前記クランクシャフト(30)との間には、前記カムチェーン(72)をガイドするローラ部材(93)が配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、カムシャフトとクランクシャフトとの間には、カムチェーンをガイドするローラ部材が配置されているため、カムチェーンの負荷が変動した場合であっても、ローラ部材でカムチェーンを適切にガイドできる。
本発明に係る内燃機関では、セパレータ部材及びカムチェーンガイド部材を固定する構造を簡単な構造にでき、部品点数も削減できる。
また、ウェット状態が必要な室とドライ状態が必要な室とを簡単な構造で分けることができ、部品のレイアウトの自由度を向上できる。
また、カムチェーンガイド部材及びセパレータ部材をコンパクトに配置できる。
また、カムチェーンローラによってカムチェーンを適切に支持できる。
さらに、カムシャフトとクランクシャフトとの間のローラ部材でカムチェーンを適切にガイドできる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 エンジンを左側方から見た場合の断面図であり、図3のII−II断面図である。 図2のIII−III断面図である。 セパレータ部材を取り外した状態でクランクケースを左側方から見た側面図である。 図4のV−V断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。また、図中には、車体右方を符号RHで示すことがある。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレームFにパワーユニットとしてのエンジン10が支持され、前輪2を操舵可能に支持するフロントフォーク11が車体フレームFの前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム12が車体フレームFの後部側に設けられた車両である。自動二輪車1は、乗員が跨るようにして着座するシート13が車体フレームFの後部の上方に設けられた鞍乗り型の車両である。
車体フレームFは、前端に設けられてフロントフォーク11を支持するヘッドパイプ14と、ヘッドパイプ14の後部から延出してエンジン10の上方を後方へ延びるメインフレーム15と、ヘッドパイプ14の後部から後下方に延びるダウンフレーム16と、シート13の下方を車両後端部まで延びるシートフレーム(不図示)とを備える。
操向用のハンドル20は、フロントフォーク11の上端に設けられる。前輪2は、フロントフォーク11の下端部の前輪車軸2aに軸支される。
スイングアーム12は、車両の前後の中間部に配置されて車幅方向に延びるピボット軸21に前端部を軸支される。後輪3は、スイングアーム12の後端部に設けられる後輪車軸3aに軸支される。
スイングアーム12と上記シートフレームとの間には、リアサスペンション22が掛け渡される。
内燃機関であるエンジン10は、上記メインフレームの下方且つダウンフレーム16の後方に配置され、車体フレームFに支持されている。
エンジン10は、クランクシャフト30を収容するクランクケース31と、クランクケース31の前部から上方に延びるシリンダ部32とを備える。
エンジン10の排気管33は、シリンダ部32の前面から後下方に延出され、エンジン10の下方を通って後方に延び、スイングアーム12の右側方に配置されたマフラー34に接続される。
燃料タンク35は、上記メインフレームの上方でシート13の前方に設けられる。
エンジン10は、エンジン10の後部から左側方に突出する出力軸53を備え、出力軸53には、ドライブスプロケット36が設けられている。エンジン10の出力は、ドライブスプロケット36と後輪3のドリブンスプロケット37との間に巻き掛けられる駆動チェーン38によって後輪3に伝達される。
図2は、エンジン10を左側方から見た場合の断面図であり、図3のII−II断面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。
図2及び図3を参照し、クランクケース31は、内部にクランクシャフト30を収容するクランクケース本体40と、クランクケース本体40の車幅方向の一側側面に取り付けられる一側クランクケースカバー41と、車幅方向の他側側面に取り付けられる他側クランクケースカバー42とを備える。
クランクケース本体40は、クランクシャフト30の軸方向(車両の左右方向)に分割された一側クランクケース40a(ケース部材)と他側クランクケース40bとを備え、左右2分割構造で形成されている。
クランクケース本体40の内部には、クランク室40cが形成されている。
クランクケース本体40は、一側クランクケース40a及び他側クランクケース40bに支持された左右一対の軸受43,43を備える。
クランクシャフト30は、自動二輪車1の車幅方向(左右方向)に水平に延びて配置され、軸受43,43を介してクランクケース本体40に支持される。
クランクシャフト30は、軸受43,43に支持されて回転中心となる軸部30aと、軸部30aよりも大径に形成されるクランクウェブ30bと、クランクウェブ30bを介して支持されるクランクピン30cとを備える。
クランクピン30c及びクランクウェブ30bは、クランク室40c内に収容されており、左右の軸受43,43の間に配置されている。軸部30aは、クランクケース本体40の左右の外側に延出している。
一側クランクケース40aの外側面に一側クランクケースカバー41が取り付けられることで、一側クランクケースカバー41とクランクケース本体40との間には、発電機室45(回動室)が形成される。
他側クランクケース40bの外側面に他側クランクケースカバー42が取り付けられることで、他側クランクケースカバー42とクランクケース本体40との間には、クラッチ室47が形成される。
クランクシャフト30の軸部30aは、発電機室45内に延出する一側延出部30dと、クラッチ室47内に延出する他側延出部30eとを備える。
発電機室45には、クランクシャフト30の回転によって発電する発電機48(モータ部材)が設けられる。
発電機48は、クランクシャフト30の一側延出部30dの端に固定されてクランクシャフト30と一体に回転するロータ49と、クランクケース31に固定されるステータ50とを備える。ステータ50は、円筒状に形成されたロータ49の内側に配置される。クランクシャフト30の一側延出部30d及びロータ49は、クランクシャフト30の動力によって発電機室45内においてクランクシャフト30の軸線上で回転する回動部材56を構成する。また、クランクシャフト30は、ロータ49を回転駆動する駆動機構である。
クラッチ室47に延びたクランクシャフト30の他側延出部30eには、プライマリドライブギア44が固定されている。
クランクケース本体40の後部には、変速機室51が形成されている。変速機室51には、クランクシャフト30と平行に配置される入力軸52と、入力軸52に平行に配置される出力軸53と、入力軸52及び出力軸53に設けられる複数の歯車から成る常時噛み合い式の変速歯車群54とが設けられる。
入力軸52は、クラッチ室47内に延びる軸端部52aを有し、軸端部52aには、クランクシャフト30から入力軸52への動力の伝達を接続及び切断するクラッチ機構55が設けられる。クラッチ機構55は、クランクシャフト30のプライマリドライブギア44に噛み合っている。
エンジン10のシリンダ部32は、クランクケース本体40の前部の上面に結合される。シリンダ部32は側面視で前傾して配置されており、その軸線32a(図2)は鉛直よりも前方に傾斜している。
シリンダ部32は、クランクケース本体40側から順に、シリンダブロック60(シリンダ部材)、シリンダヘッド61、及び、シリンダヘッドカバー62を備える。
シリンダブロック60の内部には、ピストン63が摺動自在に収容されている。ピストン63は、コンロッド64によってクランクシャフト30のクランクピン30cに連結されている。クランクシャフト30は、ピストン63の往復運動がコンロッド64を介して伝達されることで回転駆動される。
シリンダヘッド61の下面には、ピストン63の上面に対向する燃焼室61aが設けられている。
シリンダヘッド61の上面部とシリンダヘッドカバー62との間には、動弁室65が形成されている。動弁室65には、シリンダヘッド61に設けられた吸気バルブ及び排気バルブ(不図示)を駆動する動弁機構66が設けられる。
動弁機構66は、クランクシャフト30と平行に延びるカムシャフト67と、カムシャフト67に駆動されて上記吸気バルブ及び排気バルブを押圧するロッカーアーム68,69と、カムシャフト67の軸端に設けられるカムギア70とを備える。
クランクシャフト30は、クランク室40cと発電機室45の間の部分に、軸部30aと一体に回転するクランクギア71を備える。
クランクシャフト30の回転は、クランクギア71とカムギア70との間に巻き掛けられる無端状のカムチェーン72によって、カムシャフト67に伝達される。
カムチェーン72は、クランクケース31、シリンダブロック60及びシリンダヘッド61内を上下に連通する空間部であるカムチェーン室73を通されている。
詳細には、カムチェーン室73は、クランクケース本体40内に形成されるクランクケース側カムチェーン室73aと、シリンダブロック60内に形成されるシリンダブロック側カムチェーン室73bと、シリンダヘッド61及びシリンダヘッドカバー62の内側に形成されるシリンダヘッド側カムチェーン室73cとを備える。
図3に示すように、クランクケース本体40の一側クランクケース40aは、軸受43を支持する内側壁部75と、内側壁部75の外側に位置し、一側クランクケースカバー41が取り付けられる外側壁部76とを一体に備える。
クランクケース側カムチェーン室73aは、内側壁部75と外側壁部76との間に形成された空間である。
一側クランクケース40aの外側壁部76は、側方に開口してクランクケース側カムチェーン室73aと発電機室45とを連通させる開口部77を備える。クランクケース本体40は、開口部77を塞ぐ板状のセパレータ部材80を備える。
カムチェーン室73は、クランクシャフト30、ピストン63及び動弁機構66等のエンジン10の各部を潤滑するオイルが流れる室であり、オイルが供給されるウェット状態の室である。カムチェーン72はこのオイルによって潤滑される。
発電機室45は、オイルの供給を必要としない室であり、オイルが供給されないドライ状態の室である。
カムチェーン室73に流れたオイルは、発電機室45に流れることをセパレータ部材80によって規制されている。すなわち、セパレータ部材80は、カムチェーン室73と発電機室45とをウェット状態とドライ状態とに分けている。
図4は、セパレータ部材80を取り外した状態でクランクケース31を左側方から見た側面図である。図5は、図4のV−V断面図である。なお、図4では、セパレータ部材80に加え、一側クランクケースカバー41及び発電機48も取り外されている。また、図5では、セパレータ部材80及び発電機48等が取り付けられた状態が図示されている。
図4に示すように、開口部77は側面視(クランクシャフト30の軸方向視)で円形に形成されている。セパレータ部材80は、開口部77を密閉状態で塞ぐように、開口部77の内周面に沿う円板状に形成されている。
図3〜図5を参照し、セパレータ部材80は、クランクシャフト30の軸方向に延びる円筒部81と、円筒部81におけるクランクケース側カムチェーン室73a側の軸端から径方向外側に延出する円板部82とを備える。
セパレータ部材80の外周面の溝部には、セパレータ部材80と開口部77の内周面との間をシールするシール部材83が設けられている。
クランクシャフト30の軸部30aは、セパレータ部材80の中央に設けられた円筒部81の内周部81aを通って発電機室45内に延びる。ステータ50は円筒部81に固定される。
セパレータ部材80は、一側クランクケースカバー41に固定される複数の固定部84a,84b,84cを備える。なお、本実施の形態では、固定部84a,84b,84cは同様の形状で3箇所に形成されているが、固定部84cは不図示である。
各固定部84a,84b,84cは、クランクシャフト30の周囲において円板部82に形成される孔部である。各固定部84a,84b,84cには、セパレータ部材80を一側クランクケースカバー41に固定するセパレータ部材固定ボルト90がそれぞれ挿通される。
詳細には、各固定部84a,84b,84cは、円板部82の内側面からクランクケース側カムチェーン室73a側に一段突出した突出部85と、突出部85を貫通する孔86と、円板部82の外側面において孔86と同軸に形成された座部87とを備える。座部87は、円板部82の外側面に形成された凹部である。
また、一側クランクケース40aの外側壁部76において開口部77の周囲には、一側クランクケースカバー41を一側クランクケース40aに固定するカバー固定ボルト(不図示)が締結されるカバー固定穴76a(図4)が複数設けられている。
図2に示すように、カムチェーン72は、カムチェーン72の駆動状態において、クランクギア71の中心とカムギア70の中心とを結ぶ仮想の直線L1よりも一方側(前側)に位置する一方側チェーン部72aと、仮想の直線L1よりも他方側(後側)に位置する他方側チェーン部72bとを備えて無端状に形成されている。
エンジン10は、カムチェーン72をガイドするカムチェーンガイド部材として、一方側チェーン部72aをガイドするカムチェーンローラ91と、他方側チェーン部72bをガイドするカムチェーンテンショナ部材92とを備える。
また、エンジン10は、クランクシャフト30とカムシャフト67との間においてシリンダブロック側カムチェーン室73bに、カムチェーン72をガイドするローラ部材93を備える。
カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92は、シリンダブロック60の下方でクランクケース側カムチェーン室73a内に配置されており、クランクシャフト30に近い位置に配置されている。カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92は、一側クランクケース40aに回動自在に支持されている。
カムチェーンローラ91は、クランクケース側カムチェーン室73a内で一方側チェーン部72aの前方に位置し、一方側チェーン部72aを前側から他方側チェーン部72b側(後側)に押圧している。
一側クランクケース40aは、内側壁部75の外側面部75aからクランクケース側カムチェーン室73a内に突出するボス部101を備え、カムチェーンローラ91は、ボス部101に軸支されている。
詳細には、カムチェーンローラ91は、カムチェーンローラ91が配置された側におけるカムギア70の端部とクランクギア71の端部とを結ぶ接線、すなわち、カムギア70の前端部とクランクギア71の前端部とを結ぶ接線L2(図2)よりもカムチェーン72の内側に配置されている。これにより、カムチェーンローラ91によって一方側チェーン部72aを他方側チェーン部72b側に押し付けるようにしてガイドし、一方側チェーン部72aに張力を付すことができるため、カムチェーン72に大きな負荷がかかった場合であっても、カムチェーン72を適切にガイドできる。
カムチェーンテンショナ部材92は、クランクケース側カムチェーン室73a内で他方側チェーン部72bの後方に位置し、他方側チェーン部72bを後側から一方側チェーン部72a側(前側)に押圧している。
一側クランクケース40aは、内側壁部75の外側面部75aからクランクケース側カムチェーン室73a内に突出するボス部102を備え、カムチェーンテンショナ部材92は、ボス部102に軸支されている。
カムチェーンテンショナ部材92は、ボス部102に軸支される筒状の回動部94と、回動部94から他方側チェーン部72bに沿うように上方に延びる支持アーム部95と、回動部94から下方に延びる付勢アーム部96と、支持アーム部95の上端部に回動自在に軸支されるローラ部97とを備える。
クランクケース側カムチェーン室73aには、付勢アーム部96の下端部を押圧する付勢部材98が設けられている。付勢部材98は、ローラ部97が他方側チェーン部72bを一方側チェーン部72a側に押圧するように付勢アーム部96を付勢している。
側面視では、回動部94はクランクギア71の後方に位置し、付勢部材98は回動部94の下方に位置する。
このように、カムチェーンテンショナ部材92のローラ部97によって他方側チェーン部72bを常に一方側チェーン部72a側に付勢し、他方側チェーン部72bに張力を付しているため、カムチェーン72のたるみを効果的に低減できる。
ローラ部材93は、シリンダブロック側カムチェーン室73bにおいて、一方側チェーン部72aと他方側チェーン部72bとの間に配置され、カムチェーン72を内周側からガイドする。ローラ部材93は、シリンダブロック側カムチェーン室73bに設けられたローラ支持軸93aに軸支される。
このように、シリンダブロック側カムチェーン室73bにローラ部材93を設けたため、カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92をクランクシャフト30近傍のクランクケース側カムチェーン室73aに設けた場合であっても、カムチェーン72の中間部をガイドできる。このため、カムチェーン72を効果的にガイドできる。
一側クランクケース40aの内側壁部75の外側面部75aには、ボス部101及びボス部102に加えて、クランクケース側カムチェーン室73a内に突出するボス部103が形成されている。セパレータ部材80は、ボス部101,102,103に固定される。
すなわち、ボス部101には、カムチェーンローラ91が支持されるとともに、セパレータ部材80が固定される。また、ボス部102には、カムチェーンテンショナ部材92が支持されるとともに、セパレータ部材80が固定される。
ボス部101は、クランクシャフト30の上方且つカムチェーン72の前方に配置されている。ボス部101は、カムチェーンローラ91の中央の内周部91aを回転自在に軸支するように円柱状に形成されている。
ボス部101は、セパレータ部材80の固定部84aの突出部85を受ける当接面101aを先端に備える。また、ボス部101には、セパレータ部材固定ボルト90が締結される固定穴101bが形成されている。固定穴101bは、ボス部101の軸線101cと同軸に設けられており、クランクシャフト30と平行に延びている。
ボス部102は、クランクシャフト30の上方且つカムチェーン72の後方に配置されている。ボス部102は、カムチェーンテンショナ部材92の回動部94を回転自在に軸支するように円柱状に形成されている。
ボス部102は、セパレータ部材80の固定部84bの突出部85を受ける当接面102aを先端に備える。また、ボス部102には、セパレータ部材固定ボルト90が締結される固定穴102bが形成されている。固定穴102bは、ボス部102の軸線102cと同軸に設けられており、クランクシャフト30と平行に延びている。
ボス部103は、クランクシャフト30の下方に配置されている。ボス部103は、円柱状に形成されている。
ボス部103は、セパレータ部材80の固定部84c(不図示)の突出部85を受ける当接面103aを先端に備える。また、ボス部103には、セパレータ部材固定ボルト90が締結される固定穴103bが形成されている。固定穴103bは、ボス部103の軸線と同軸に設けられており、クランクシャフト30と平行に延びている。
セパレータ部材80は、一側クランクケース40aの開口部77に嵌め込まれるとともにボス部101,102,103に当接した状態で、固定部84a,84b,84cに挿通された各パレータ部材固定ボルト90が固定穴101b,102b,103に締結されることで、一側クランクケース40aに固定されている。各パレータ部材固定ボルト90の頭部は、固定部84a,84b,84cの各座部87に収容されている。
すなわち、セパレータ部材80の固定部84a、ボス部101、及び、カムチェーンローラ91は、同軸に配置されている。また、セパレータ部材80の固定部84b、ボス部102、及び、カムチェーンテンショナ部材92の回動部94は、同軸に配置されている。
これにより、セパレータ部材80の固定部84aに挿通されてボス部101に締結されるセパレータ部材固定ボルト90でセパレータ部材80を固定できるとともに、ボス部101によってカムチェーンローラ91を支持できる。さらに、セパレータ部材80の固定部84bに挿通されてボス部102に締結されるセパレータ部材固定ボルト90でセパレータ部材80を固定できるとともに、ボス部102によってカムチェーンテンショナ部材92を支持できる。このため、セパレータ部材80、カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92を部品点数の少ない簡単な構造で一側クランクケース40aに取り付けることができる。
セパレータ部材80は、ボス部101,102,103の当接面101a,102a,103aに当接することで、クランクシャフト30の軸方向に位置決めされている。このため、セパレータ部材80を簡単な構造で位置決めできる。
また、カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92は、セパレータ部材80の突出部85と一側クランクケース40aの外側面部75aとの間に挟まれるようにして、ボス部101,102の軸方向に位置決めされている。
また、カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92は、クランクシャフト30の軸方向視において、セパレータ部材80に重なっている。これにより、セパレータ部材80の領域内のスペースを利用してカムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92をコンパクトに配置できるとともに、セパレータ部材80を外すと開口部77からカムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92に容易にアクセスでき、メンテナンス性が良い。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、エンジン10は、カムシャフト67のカムギア70を回動させるカムチェーン72が配置されるカムチェーン室73と、クランクシャフト30と共に回動する回動部材56が配置される発電機室45とを備え、カムチェーン室73と発電機室45との間を仕切るセパレータ部材80は、カムチェーン室73の一側クランクケース40aに固定される固定部84a,84bを備え、セパレータ部材80の固定部84a,84bは、カムチェーン72をガイドするカムチェーンガイド部材としてのカムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92とそれぞれ同軸に一側クランクケース40aに配置される。これにより、セパレータ部材80をカムチェーン室73の一側クランクケース40aに固定する固定部84a,84bは、カムチェーン72をガイドするカムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92と同軸に一側クランクケース40aに配置されるため、セパレータ部材80及びカムチェーンガイド部材としてのカムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92を固定する構造を簡単な構造にでき、部品点数も削減できる。
また、回動部材56は、クランクシャフト30を含む駆動機構と、発電機48とを備え、セパレータ部材80は、カムチェーン室73と発電機室45との間を、ウェット状態とドライ状態とに分けている。これにより、ウェット状態が必要な室とドライ状態が必要な室とを簡単な構造で分けることができ、部品のレイアウトの自由度を向上できる。
また、カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92は、クランクシャフト30の軸方向視において、セパレータ部材80に重なるため、カムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92をコンパクトに配置できる。
さらに、クランクシャフト30を収容するクランクケース31から延びるシリンダブロック60を備え、カムチェーンガイド部材は、シリンダブロック60よりもクランクシャフト30側に配置されるカムチェーンローラ91と、カムチェーン72のたるみを抑えるカムチェーンテンショナ部材92とを備え、クランクシャフト30は、カムチェーン72が接続されるクランクギア71を備え、クランクシャフト30の軸方向視において、カムチェーンローラ91は、カムチェーンローラ91が配置された側におけるクランクギア71の端部とカムギア70の端部とを結ぶ接線L2よりもカムチェーン72の内側に位置している。カムチェーンローラ91はシリンダブロック60よりもクランクシャフト30側に配置されるため、カムギア70から遠くなるが、クランクギア71の端部とカムギア70の端部とを結ぶ接線L2よりもカムチェーン72の内側に位置するため、カムチェーン72を適切に支持できる。
また、カムシャフト67とクランクシャフト30との間には、カムチェーン72をガイドするローラ部材93が配置されているため、カムチェーン72の負荷が変動した場合であっても、ローラ部材93でカムチェーン72を適切にガイドできる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、カムチェーンガイド部材としてカムチェーンローラ91及びカムチェーンテンショナ部材92を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、カムチェーンガイド部材は少なくとも1つがセパレータ部材の固定部と同軸に設けられていれば良い。
また、上記実施の形態では、回動室として発電機室45を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。回動室は、例えば、クランクシャフトに設けられて下流の車輪側に動力を伝達するプーリが回動するプーリ室であっても良い。この場合、セパレータ部材は、プーリ室とカムチェーン室73とを仕切るように設けられる。
10 エンジン(内燃機関)
30 クランクシャフト
31 クランクケース
40a 一側クランクケース(ケース部材)
45 発電機室(回動室)
48 発電機(モータ部材)
56 回動部材
60 シリンダブロック(シリンダ部材)
67 カムシャフト
70 カムギア
71 クランクギア
72 カムチェーン
73 カムチェーン室
80 セパレータ部材
84a,84b 固定部
91 カムチェーンローラ(カムチェーンガイド部材)
92 カムチェーンテンショナ部材(カムチェーンガイド部材)
93 ローラ部材
L2 接線

Claims (5)

  1. カムシャフト(67)のカムギア(70)を回動させるカムチェーン(72)が配置されるカムチェーン室(73)と、クランクシャフト(30)と共に回動する回動部材(56)が配置される回動室(45)とを備える内燃機関において、
    前記カムチェーン室(73)と前記回動室(45)との間を仕切るセパレータ部材(80)は、前記カムチェーン室(73)のケース部材(40a)に固定される固定部(84a,84b)を備え、
    前記セパレータ部材(80)の前記固定部(84a,84b)は、前記カムチェーン(72)をガイドするカムチェーンガイド部材(91,92)と同軸に前記ケース部材に配置されることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記回動部材(56)は、前記クランクシャフト(30)を含む駆動機構と、発電用のモータ部材(48)とを備え、前記セパレータ部材(80)は、前記カムチェーン室(73)と前記回動室(45)との間を、ウェット状態とドライ状態とに分けていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
  3. 前記カムチェーンガイド部材(91,92)は、前記クランクシャフト(30)の軸方向視において、前記セパレータ部材(80)に重なることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関。
  4. 前記クランクシャフト(30)を収容するクランクケース(31)から延びるシリンダ部材(60)を備え、
    前記カムチェーンガイド部材(91,92)は、前記シリンダ部材(60)よりも前記クランクシャフト(30)側に配置されるカムチェーンローラ(91)と、前記カムチェーン(72)のたるみを抑えるカムチェーンテンショナ部材(92)とを備え、前記クランクシャフト(30)は、前記カムチェーン(72)が接続されるクランクギア(71)を備え、
    前記クランクシャフト(30)の軸方向視において、前記カムチェーンローラ(91)は、前記カムチェーンローラ(91)が配置された側における前記クランクギア(71)の端部と前記カムギア(70)の端部とを結ぶ接線(L2)よりも前記カムチェーン(72)の内側に位置していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関。
  5. 前記カムシャフト(67)と前記クランクシャフト(30)との間には、前記カムチェーン(72)をガイドするローラ部材(93)が配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関。
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