JP6622067B2 - プーリ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プーリ装置に関するものである。
スクータ型の自動二輪車などでは、ベルト式の無段変速機が採用されている(例えば、特許文献1)。この無段変速機は、駆動プーリ装置と、従動プーリ装置と、ベルトとを備えている。ベルトは、駆動プーリ装置と従動プーリ装置との間に架けられている。
従動プーリ装置は、可動シーブと固定シーブとによってベルトを挟持している。発進時などの急加速時では、可動シーブと固定シーブとによってベルトをしっかりと挟持できないことがある。これを防ぐために、特許文献1のプーリ装置は、カム機構を備えている。このカム機構は、カム部とカム受け部とを有している。カム部は可動シーブから軸方向に延びる可動ボスの先端部に設けられており、カム受け部はドライブプレートに設けられている。可動シーブが固定シーブに対して相対回転すると、カム機構は、その回転を軸方向の推力に変換して可動シーブを固定シーブ側に移動させる。この結果、ベルトは、可動シーブと固定シーブとによってしっかりと挟持される。
特開平10−318342号公報
上述したようなプーリ装置において、ベルトからの荷重で可動シーブが倒れると、動力伝達のロスが生じるという問題がある。そこで、本発明の課題は、可動シーブの倒れを抑制することのできるプーリ装置を提供することである。
本発明のある側面に係るプーリ装置は、固定シーブと、固定ボスと、可動シーブと、可動ボスと、カム機構と、を備えている。固定ボスは、固定シーブから軸方向の第1側に延びる。可動シーブは、軸方向において固定シーブに対して接近及び離間するように移動可能である。可動ボスは、固定ボスの径方向外側に配置され、可動シーブから軸方向の第1側に延びる。カム機構は、固定シーブに対する可動シーブの相対回転を可動シーブの軸方向推力に変換するよう構成される。カム機構は、カム部とカム受け部とを有する。カム部は、可動ボスの径方向外側に配置され、可動シーブと一体的に回転する。カム受け部は、固定シーブと一体的に回転する。
従来のプーリ装置では、カム部は、可動ボスの軸方向の第1側端部に形成されている。可動ボスの軸方向の第1側端部にあるカム部はカム受け部と係合する。このため、可動ボスの内周面のうち、カム部が形成された第1側端部の内周面は、固定ボスに支持されていない。これに対して、本願発明に係るプーリ装置では、カム部は、可動ボスの径方向外側に配置されており、可動ボスの軸方向の第1側端部に形成されていない。このため、固定ボスと可動ボスとが当接する部分の軸方向長さを長くすることができる。この結果、可動シーブの倒れを抑制することができる。
好ましくは、プーリ装置は、固定ボスの軸方向第1側端部に固定されたドライブプレートをさらに備える。カム部は、可動シーブから軸方向の第1側に延びている。カム受け部は、ドライブプレートから軸方向の第2側に延びている。
好ましくは、プーリ装置は、可動シーブを固定シーブに向かって付勢する弾性体をさらに備える。カム部は、第1円筒部と、第1フランジ部とを有する。第1円筒部は、可動ボスの径方向外側において軸方向に延びる。第1フランジ部は、第1円筒部から径方向の外側に延びる。弾性体は、第1フランジ部を介して、可動シーブを付勢する。
この構成によれば、弾性体は、第1フランジ部を介して可動シーブを付勢するため、可動シーブと当接しない。このため、例えば弾性体としてスプリングを使用した場合、スプリングによって可動シーブを傷付けることを防止できる。
好ましくは、カム受け部は、第2円筒部と第2フランジ部とを有する。第2円筒部は、軸方向に延びる。第2フランジ部は、第2円筒部から径方向の外側に延びる。弾性体の軸方向第1側端部は、第2フランジ部に支持される。
好ましくは、プーリ装置は、摺動部材をさらに備える。摺動部材は、可動ボスの内周面に取り付けられ、可動ボスよりも摩擦係数が低い。
好ましくは、可動ボスの軸方向第1側端は、カム部の軸方向第1側端よりも、軸方向の第1側に配置される。
好ましくは、カム部のうちカム受け部と当接する部分の摩擦係数は、カム受け部の摩擦係数よりも低い。
好ましくは、カム受け部のうちカム部と当接する部分の摩擦係数は、カム部の摩擦係数よりも低い。
本発明に係るプーリ装置によれば、可動シーブの倒れを抑制することができる。
プーリ装置の側面断面図。 カム機構の動作を説明するための概略図。
以下、本発明に係るプーリ装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係るプーリ装置100は、従動側のプーリ装置100である。この従動側のプーリ装置100には、駆動側のプーリ装置(図示省略)からベルト101を介してトルクが伝達される。ベルト101は、トルクを伝達するための部材である。
図1は、プーリ装置100の側面断面図である。なお、以下の説明において、回転軸Oとは、プーリ装置100の回転軸を意味する。径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味する。径方向の外側とは、径方向において回転軸Oから離れる側を意味し、径方向の内側とは、径方向において回転軸Oに近付く側を意味する。軸方向とは、回転軸Oに沿った方向を意味する。軸方向の第1側とは図1の左側を意味し、軸方向の第2側とは、図1の右側を意味する。周方向とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。
図1に示すように、プーリ装置100は、固定シーブ1と、固定ボス2と、可動シーブ3と、可動ボス4と、カム機構5と、スプリング(弾性体の一例)6と、遠心クラッチ7と、を備えている。また、プーリ装置100は、摺動部材8と、第1及び第2シール部材9a、9bをさらに備えている。なお、第1及び第2シール部材9a、9bは、具体的にはダストシールである。以下の説明では、第1シール部材9aを第1ダストシール9a、第2シール部材9bを第2ダストシール9bと称する。
固定シーブ1は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。固定シーブ1の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。固定シーブ1は、軸方向において、可動シーブ3の第2側に配置されている。固定シーブ1は、軸方向に移動しないように固定されている。
固定シーブ1は、円板状である。固定シーブ1の対向面11は、径方向の外側にいくにしたがって、可動シーブ3から離れるように傾斜している。すなわち、対向面11は、径方向の外側に向かって、軸方向の第2側に傾斜している。なお、固定シーブ1の対向面11は、可動シーブ3に対向する面である。すなわち、固定シーブ1の対向面11は、軸方向の第1側を向いている。
固定ボス2は、固定シーブ1と一体的に回転する。本実施形態では、固定ボス2と固定シーブ1とは一つの部材で形成されている。なお、固定ボス2と固定シーブ1とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転してもよい。固定ボス2は、円筒状であって、固定シーブ1から軸方向の第1側に延びている。固定ボス2の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。
固定ボス2の第1側端部21に、遠心クラッチ7が取り付けられている。また、固定ボス2の第2側端部22から、固定シーブ1が径方向外側に延びている。なお、第1側端部21は軸方向の第1側の端部であり、第2側端部22は軸方向の第2側の端部である。この第1側端部21は、互いに平行に延びる取り付け面を外周面に有している。第1側端部21は他の部分よりも外径が小さいため、肩部23が形成されている。
出力軸(図示省略)は、固定ボス2の内部を、軸方向に延びている。出力軸は、例えば後輪にトルクを伝えるための軸である。出力軸と固定ボス2とは相対回転可能である。なお、出力軸と固定ボス2との間に、ベアリング102,103が配置されている。
可動シーブ3は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。可動シーブ3の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動シーブ3は、回転軸Oに沿って移動するように配置されている。すなわち、可動シーブ3は、軸方向に移動するように配置されている。可動シーブ3は、軸方向に移動することによって、固定シーブ1に対して接近及び離間する。可動シーブ3は、軸方向において、固定シーブ1の第1側に配置されている。
可動シーブ3は、円板状である。可動シーブ3の対向面31は、径方向の外側にいくにしたがって、固定シーブ1から離れるように傾斜している。すなわち、対向面31は、径方向の外側に向かって、軸方向の第1側に傾斜している。
可動シーブ3の対向面31は、固定シーブ1に対向する面である。すなわち、可動シーブ3の対向面31は、軸方向の第2側を向いている。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とは、間隔をあけて対向している。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、V溝が形成されている。可動シーブ3が軸方向に移動することによって、V溝の溝幅が変わる。このV溝内において、ベルト101が配置されている。なお、固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、ベルト101を挟持している。
可動シーブ3は、複数の第1取付孔32を有している。各第1取付孔32は、周方向において、互いに間隔をあけて配置されている。各第1取付孔32は、軸方向において、貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。各第1取付孔32は、可動シーブ3の内周部に形成されている。
可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に回転する。また、可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に軸方向に移動する。本実施形態では、可動ボス4と可動シーブ3とは一つの部材で形成されている。なお、可動ボス4と可動シーブ3とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転及び軸方向に移動してもよい。
可動ボス4は、円筒状であって、可動シーブ3から軸方向の第1側に延びている。すなわち、可動ボス4は、固定シーブ1から遠ざかる方向に延びている。可動ボス4の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動ボス4は、固定ボス2の径方向外側に配置されている。すなわち、固定ボス2は、可動ボス4内を延びている。
可動ボス4は、例えば、金属製である。具体的には、可動ボス4は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、可動ボス4は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。
摺動部材8は、可動ボス4の内周面に取り付けられている。摺動部材8と可動ボス4との間に、金属層、及び焼結体層が介在していてもよい。摺動部材8は、可動ボス4と一体的に軸方向に摺動する。また、摺動部材8は、可動ボス4と一体的に回転する。摺動部材8は円筒形状である。摺動部材8の内周面は、固定ボス2の外周面上に接触している。
摺動部材8は、可動ボス4よりも摩擦係数が低い。例えば、摺動部材8は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。このように、摺動部材8は、可動ボス4よりも摩擦係数が小さいため、固定ボス2上をスムーズに摺動することができる。
第1及び第2ダストシール9a、9bは、可動ボス4の内周面に取り付けられている。詳細には、第1ダストシール9aは、可動ボス4の第1側端部41において、可動ボス4の内周面に取り付けられている。第2ダストシール9bは、可動ボス4の第2側端部42において、可動ボス4の内周面に取り付けられている。なお、可動ボス4の第1側端部41は、軸方向の第1側の端部であり、可動ボス4の第2側端部42は、軸方向の第2側の端部である。この第1及び第2ダストシール9a、9bは、固定ボス2の外周面上と当接している。このため、固定ボス2と可動ボス4との間は、第1及び第2ダストシール9a、9bによって密閉されており、ダストの侵入が防止される。第1及び第2ダストシール9a、9bの断面形状は、例えば、矩形状である。第1及び第2ダストシール9a、9bは、例えば、繊維複合体である。詳細には、第1及び第2ダストシール9a、9bは、樹脂繊維をゴム弾性体で融合させて構成されている。
カム機構5は、固定シーブ1に対する可動シーブ3の相対回転を可動シーブ3の軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、可動シーブ3が固定シーブ1よりも速い速度で回転すると、カム機構5は、可動シーブ3を固定シーブ1に向かって移動させる。カム機構5は、カム部51及びカム受け部52を有している。
カム部51は、円筒状であって、可動ボス4の径方向外側に配置されている。カム部51の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。カム部51の内周面は、可動ボス4の外周面と接触している。カム部51は、可動シーブ3に取り外し可能に取り付けられており、可動シーブ3と一体的に回転する。
カム部51は、可動シーブ3から軸方向の第1側に延びている。カム部51の軸方向の第1側先端は、可動ボスの軸方向の第1側先端よりも軸方向の第2側に配置されている。カム部51は、可動ボス4と同じ材料によって形成されていてもよいし、可動ボス4と異なる材料によって形成されてもよい。例えば、カム部51は、金属製である。具体的には、カム部51は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、カム部51は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。
カム部51は、第1円筒部511と、第1フランジ部512と、複数の第1凸部513とを有している。第1円筒部511、第1フランジ部512、及び複数の第1凸部513は、1つの部材によって形成されている。第1円筒部511は、円筒状であって、可動ボス4の径方向外側に配置されている。第1円筒部511は、可動ボス4に沿って軸方向に延びている。第1円筒部511の内周面は、可動ボス4の外周面と接触している。
第1フランジ部512は、第1円筒部511の軸方向の第2側端部から径方向外側に延びている。この第1フランジ部512は、スプリング6によって、軸方向の第2側に向かって付勢されている。第1フランジ部512は、可動シーブ3と当接している。このように、第1フランジ部512がスプリング6によって可動シーブ3側に付勢されているため、カム部51が可動シーブ3から外れることを防止できる。なお、スプリング6の軸方向の第2側端面は、ワッシャ104と当接しているが、第1フランジ部512に直接当接していてもよい。
各第1凸部513は、軸方向の第2側に突出している。各第1凸部513は、周方向において、互いに間隔をあけて配置されている。この第1凸部513は、第1取付孔32に嵌合する。これによって、カム部51は、可動シーブ3と一体的に回転する。また、カム部51は、可動シーブ3から取り外すことができる。
好ましくは、カム部51は、支持部514をさらに有している。支持部514は、円筒状であり、軸方向に延びている。支持部514は、第1フランジ部512から軸方向の第1側に延びている。この支持部514と第1円筒部511との間に、スプリング6の軸方向の第2側端部が配置される。
カム受け部52は、固定シーブ1と一体的に回転する。詳細には、カム受け部52は、固定シーブ1及び固定ボス2と一体的に回転するドライブプレート71と一体的に回転する。カム受け部52は、ドライブプレート71に、取り外し可能に取り付けられる。カム受け部52は、円筒状であって、軸方向に延びている。詳細には、カム受け部52は、ドライブプレート71から軸方向の第2側に延びている。カム受け部52の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。
カム受け部52は、径方向において、可動ボス4の外側に配置される。また、カム受け部52は、軸方向において、カム部51と整列している。カム受け部52は、第2円筒部521、第2フランジ部522、及び複数の第2凸部523を有している。
カム受け部52は、例えば、金属製である。具体的には、カム受け部52は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、カム受け部52は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。なお、カム受け部52のうち、カム部51と当接する部分は、カム部51よりも摩擦係数の低い材料によって形成されていることが好ましい。例えば、カム受け部52のうち、カム部51と当接する部分は、樹脂製である。具体的には、カム受け部52のうち、カム部51と当接する部分は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
第2円筒部521、第2フランジ部522、及び複数の第2凸部523は、1つの部材によって一体的に形成されている。第2円筒部521は、円筒状であって、軸方向に延びている。第2円筒部521は、可動ボス4の径方向外側に配置されている。
第2フランジ部522は、第2円筒部521の軸方向の第1側端部から径方向外側に延びている。この第2フランジ部522は、軸方向において、スプリング6の軸方向第1側端部を支持している。スプリング6が、第2フランジ部522をドライブプレート71側に付勢しているため、カム受け部52はドライブプレート71から外れることがない。なお、スプリング6の軸方向の第1側端面は、ワッシャ105と当接しているが、第2フランジ部522に直接当接していてもよい。
各第2凸部523は、軸方向の第1側に突出している。各第2凸部523は、周方向において、互いに間隔をあけて配置されている。この第2凸部523は、後述するドライブプレート71に形成された第2取付孔711に嵌合する。これによって、カム受け部52は、ドライブプレート71と一体的に回転する。また、カム受け部52は、ドライブプレート71から取り外すことができる。
カム部51とカム受け部52とは、軸方向において、互いに当接している。詳細には、カム部51の軸方向第1側端部は、カム受け部52の軸方向第2側端部と当接している。図2に示すように、カム部51は、カム面515を有している。カム面515は、回転方向を向き、且つ軸方向の第1側を向くように傾斜している。このカム面515が、カム受け部52に当接する。なお、回転方向とは、車両が前進する際に、可動ボス4が回転する方向である。
図1に示すように、スプリング6は、軸方向において可動シーブ3を固定シーブ1に向かって付勢する。すなわち、スプリング6は、可動シーブ3を軸方向の第2側に向かって付勢している。具体的には、スプリング6は、カム部51の第1フランジ部512を介して、可動シーブ3を固定シーブ1側に付勢する。これによって、固定シーブ1と可動シーブ3とが、ベルト101を挟持する。スプリング6は、例えばコイルスプリングとすることができる。スプリング6は、カム部51及びカム受け部52を囲むように、カム部51及びカム受け部52の径方向外側に配置されている。
遠心クラッチ7は、ドライブプレート71、複数のクラッチシュー72、及びクラッチハウジング73を有している。遠心クラッチ7は、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。詳細には、遠心クラッチ7は、固定ボス2の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。
ドライブプレート71は、固定ボス2の第1側端部21に取り付けられている。ドライブプレート71は、固定ボス2と一体的に回転する。ドライブプレート71は、複数の第2取付孔711を有している。各第2取付孔711は、周方向において、互いに間隔をあけて配置されている。各第2取付孔711は、軸方向において、貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。また、各第2取付孔711は、ドライブプレート71の内周部に形成されている。この第2取付孔711に、上述したカム受け部52の第2凸部523が嵌合する。
ドライブプレート71は、円板状であって、中心部に貫通孔712を有している。この貫通孔712は、固定ボス2の第1側端部21と係合するような形状である。具体的には、貫通孔712の外周縁は、固定ボス2の外周縁とほぼ同じ形状である。
ドライブプレート71は、金属製である。具体的には、ドライブプレート71は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、ドライブプレート71は、炭素鋼、及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。ドライブプレート71は、固定ボス2の肩部23と当接することによって、軸方向の第2側への移動が規制される。また、第1側端部21に取り付けられた止め輪106によって、ドライブプレート71は軸方向の第1側への移動が規制される。
各クラッチシュー72は、円周方向の一端部がドライブプレート71に揺動可能に取り付けられている。各クラッチシュー72は、その外周面に摩擦材(図示省略)を有している。各クラッチシュー72の他端部には、各クラッチシュー72を径方向の内側に付勢するようにリターンスプリング(図示省略)が取り付けられている。
クラッチハウジング73は、各クラッチシュー72を径方向の外側から覆うように配置されている。クラッチハウジング73は、固定ボス2に相対回転可能である。詳細には、クラッチハウジング73は、ボス部731を有している。ボス部731には、スプライン孔7311が形成されている。このスプライン孔7311に、出力軸がスプライン係合することができる。
遠心クラッチ7が伝達状態になると、各クラッチシュー72の摩擦材は、クラッチハウジング73の内周面と摩擦係合する。また、遠心クラッチ7が遮断状態になると、各クラッチシュー72の摩擦材は、クラッチハウジング73の内周面から離れる。なお、遠心クラッチ7の伝達状態とは、遠心クラッチ7が、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を出力軸に伝達する状態を意味する。また、遠心クラッチ7の遮断状態とは、遠心クラッチ7が、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を出力軸に伝達しない状態を意味する。
上述したように構成されたプーリ装置は、次のように動作する。
駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が狭くなった場合、ベルト101の巻き付け径が大きくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の外側に移動する。
図1に示すように、従動側のプーリ装置100において、固定シーブ1と可動シーブ3とによって構成される溝の幅は、駆動側のプーリ装置における溝幅と逆に動作する。すなわち、駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の外側に移動すると、従動側のプーリ装置100においてベルト101が径方向の内側へ移動する。
ベルト101が径方向の内側へ移動すると、スプリング6の付勢力に抗して、可動シーブ3が固定シーブ1から離れる方向に移動する。すなわち、可動シーブ3が、軸方向の第1側に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ3との間の溝の幅が広がる。
また、駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が広がった場合、ベルト101の巻き付け径が小さくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の内側に移動する。
駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の内側に移動すると、従動側のプーリ装置100において、ベルト101が径方向の外側へ移動する。そして、スプリング6の付勢力によって、可動シーブ3が固定シーブ1に近付く方向に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ3との間の溝の幅が狭くなる。
次に、カム機構5の動作について説明する。発進時のように急加速したとき、可動シーブ3が固定シーブ1よりも速い速度で回転する。すなわち、可動シーブ3は、固定シーブ1に対して回転方向に相対的に回転する。すると、可動シーブ3がドライブプレート71よりも速い速度で回転する。この結果、カム機構5は可動シーブ3に軸方向の推力を付与し、可動シーブ3は軸方向の第2側に移動する。
詳細には、図2に示すように、カム部51がカム受け部52に対して、回転方向に相対的に回転する。すると、カム面515がカム受け部52から軸方向の第2側への反力を受け、カム部51は軸方向の第2側に移動する。この結果、可動シーブ3は、カム部51によって押されて、固定シーブ1側へ移動し、ベルト101を強固に挟持する。
以上、本実施形態に係るプーリ装置100は、次の特徴を有する。
カム部51は、可動ボス4の径方向外側に配置されており、可動ボス4の軸方向の第1側端部41に形成されていない。このため、固定ボス2と可動ボス4とが当接する部分の軸方向長さを長くすることができる。例えば、本実施形態では、摺動部材8の内周面と、固定ボス2の外周面との接触面積を増やすことができる。この結果、可動シーブ3の倒れを抑制することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
変形例1
例えば、上記実施形態では、カム受け部52がドライブプレート71に取り外し可能に取り付けられているが、カム受け部52はドライブプレート71から取り外しできなくてもよい。
変形例2
上記実施形態では、カム部51は、可動シーブ3に取り付けられているが、可動ボス4に取り付けられていてもよい。さらには、カム部51は、可動シーブ3又は可動ボス4に固定されており、取り外せなくてもよい。また、カム部51は、可動シーブ3又は可動ボス4に一体的に形成されていてもよい。
変形例3
上記実施形態では、カム受け部52のうち、カム部51と当接する部分が樹脂製であったが、カム受け部52の当接部は、他の部分と同様に金属製であってもよい。この場合、カム部51のうち、カム受け部52と当接する部分を、カム受け部52よりも摩擦係数の低い材料で形成することが好ましい。例えば、カム部51のうちカム受け部52と当接する部分を樹脂製とすることが好ましい。
1 :固定シーブ
2 :固定ボス
21 :第1側端部
3 :可動シーブ
4 :可動ボス
41 :第1側端部
5 :カム機構
51 :カム部
511 :第1円筒部
512 :第1フランジ部
52 :カム受け部
521 :第2円筒部
522 :第2フランジ部
6 :スプリング
8 :摺動部材
71 :ドライブプレート
100 :プーリ装置

Claims (10)

  1. 固定シーブと、
    前記固定シーブから軸方向の第1側に延びる固定ボスと、
    軸方向において前記固定シーブに対して接近及び離間するように移動可能な可動シーブと、
    前記固定ボスの径方向外側に配置され、前記可動シーブから軸方向の第1側に延びる可動ボスと、
    前記固定シーブに対する前記可動シーブの相対回転を前記可動シーブの軸方向推力に変換するよう構成されたカム機構と、
    前記固定ボスの軸方向第1側端部に固定され、クラッチシューが取り付けられるドライブプレートと、
    を備え、
    前記カム機構は、前記可動ボスの径方向外側に配置され且つ前記可動シーブと一体的に回転するカム部と、前記固定シーブと一体的に回転するカム受け部と、を有し、
    前記カム部は、前記可動シーブから軸方向の第1側に延びており、
    前記カム受け部は、前記ドライブプレートから軸方向の第2側に延びており、前記ドライブプレートに取り外し可能に取り付けられる、
    プーリ装置。
  2. 前記カム受け部は、軸方向の第1側の端部における内径が前記可動ボスの内径より大きい、
    請求項1に記載のプーリ装置。
  3. 前記可動シーブを前記固定シーブに向かって付勢する弾性体をさらに備え、
    前記カム部は、前記可動ボスの径方向外側において軸方向に延びる第1円筒部と、前記第1円筒部から径方向の外側に延びる第1フランジ部と、を有し、
    前記弾性体は、前記第1フランジ部を介して、前記可動シーブを付勢する、
    請求項1又は2に記載のプーリ装置。
  4. 前記カム受け部は、軸方向に延びる第2円筒部と、前記第2円筒部から径方向の外側に延びる第2フランジ部と、を有し、
    前記弾性体の軸方向第1側端部は、前記第2フランジ部に支持される、
    請求項3に記載のプーリ装置。
  5. 前記可動ボスの内周面に取り付けられ、前記可動ボスよりも摩擦係数の低い摺動部材をさらに備える、
    請求項1から4のいずれかに記載のプーリ装置。
  6. 前記カム部の軸方向第1側端は、前記可動ボスの軸方向第1側端よりも、軸方向の第2側に配置される、
    請求項1から5のいずれかに記載のプーリ装置。
  7. 前記カム部は、前記カム受け部と当接する部分の摩擦係数が前記カム受け部の摩擦係数よりも低い、
    請求項1から6のいずれかに記載のプーリ装置。
  8. 前記カム受け部は、前記カム部と当接する部分の摩擦係数が前記カム部の摩擦係数よりも低い、
    請求項1から6のいずれかに記載のプーリ装置。
  9. 前記カム部は、前記可動ボスと別部材によって構成されている、
    請求項1から8のいずれかに記載のプーリ装置。
  10. 前記カム部は、前記可動シーブに取り外し可能に取り付けられている、
    請求項1から9のいずれかに記載のプーリ装置。
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