JP6621689B2 - 直動アクチュエータ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、自動車用の電動ブレーキ装置等に適用される直動アクチュエータに関する。
ブレーキ操作量から決定したブレーキの目標押圧力と、押圧力センサにて取得した実押圧力の値に応じてモータを制御する電動ブレーキ装置が提案されている(特許文献1)。
特開2000−213575号公報
特許文献1では、一つのアクチュエータにて摩擦パッドをブレーキディスクに対して押圧している。このため、要求されるブレーキ荷重が大きい場合には、アクチュエータ(直動機構)が径方向に大きくなり、レイアウト上問題となる。また、径方向に小さい直動機構にて必要な押圧力が発生できたとしても、摩擦パッド全体に均等に圧力が作用しないことで、フェード現象を誘発するかまたは摩擦パッドの摩耗進行(「フェード現象等」という)を助長することがある。
また、二つのアクチュエータにて一つの摩擦パッドを押圧する場合の制御方法については、開示されていない。
この発明の目的は、車両等にこの直動アクチュエータを搭載する場合に、レイアウト上の問題を解消でき、且つ、フェード現象等を抑制することができる直動アクチュエータを提供することである。
この発明の直動アクチュエータ31は、一つのモータ30と、二つのピストン26a,26bを含み前記モータ30の回転運動を前記二つのピストン26a,26bの直線運動に変換する二つの直動機構33a,33bと、前記モータ30を制御する制御装置100とを備え、
前記二つの直動機構33a,33bの軸方向の荷重をそれぞれ検出する二つの荷重検出手段Sa,Sbを備え、
前記制御装置100は、前記二つの荷重検出手段Sa,Sbでそれぞれ検出される荷重の合算値を用いて前記モータ30を制御することを特徴とする。
この構成によると、一つのモータ30の回転運動は、二つの直動機構33a,33bの二つのピストン26a,26bの直線運動に変換される。二つの荷重検出手段Sa,Sbは、二つの直動機構33a,33bの軸方向の荷重をそれぞれ検出する。制御装置100は、これら荷重検出手段Sa,Sbでそれぞれ検出される荷重の合算値を用いてモータ30を制御する。このように二つの荷重検出手段Sa,Sbで検出される荷重の合算値に基づいてモータ30を制御することで、より正確な荷重制御を行うことが可能となる。
一モータ、二ピストンタイプの直動アクチュエータの場合において、一方のピストン荷重のみを検出する構成とすると、二つのピストンで荷重が発生するタイミングが異なる場合がある。この場合、正確な荷重制御を行うことができない。
この構成によると、制御装置100は、例えば、与えられる指令値に対し、二つの荷重検出手段Sa,Sbで検出される荷重の合算値から推定される推定値を追従させるフィードバック制御を行うことで、より正確な荷重制御を行うことが可能となる。なお車速、モータ電流等の検出値が定められた条件を充足するときフィードフォワード制御を行うようにしても良い。前記定められた条件は、設計等によって任意に定める条件であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方により適切な条件を求めて定められる。
この直動アクチュエータ31を電動ブレーキ装置に適用した場合、より正確な荷重制御を行えるため、フェード現象等を抑制することができる。この直動アクチュエータ31は、一モータ、二ピストンタイプのため、例えば、二つのモータで二つのピストンをそれぞれ駆動する構造よりも、径方向の小形化を図ることができる。よって直動アクチュエータ31を車両に搭載する場合のレイアウト上の問題を解消することが可能となる。
前記モータ30の電流を検出する電流検出手段Scと、前記モータ30の回転角を検出する回転角検出手段Sdとを備え、
前記制御装置100は、
前記各荷重検出手段Sa,Sbが異常であるか否かを定められた条件に従って判定する異常判定手段108と、
この異常判定手段108により前記二つの荷重検出手段Sa,Sbが共に異常ではないと判定されたとき、前記二つの荷重検出手段Sa,Sbでそれぞれ検出される荷重の合算値を用いて前記モータ30を制御する通常制御部110と、
前記異常判定手段108によりいずれか一方の荷重検出手段Sa、(Sb)が異常であると判定されたとき、異常と判定されていない他方の荷重検出手段Sb、(Sa)で検出される荷重、前記電流検出手段Scで検出されるモータ電流、および前記回転角検出手段Sdで検出されるモータ回転角から、定められた条件に従って前記二つの直動機構33a,33bでそれぞれ発生している軸方向の荷重を推定し、この推定値を基に前記モータ30を制御する異常時制御部111と、を有するものとしても良い。
前記異常判定手段108における前記定められた条件、前記異常時制御部111における前記定められた条件は、それぞれ設計等によって任意に定める条件であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方により適切な条件を求めて定められる。
この構成によると、異常判定手段108は各荷重検出手段Sa,Sbの異常を判定する。二つの荷重検出手段Sa,Sbが共に正常なとき、通常制御部110は、二つの荷重検出手段Sa,Sbでそれぞれ検出される荷重の合算値を用いてモータ30を制御する。いずれか一方の荷重検出手段Sa、(Sb)が異常であると判定されたとき、異常時制御部111は、正常である他方の荷重検出手段Sb、(Sa)で検出される荷重、モータ電流、およびモータ回転角から、二つの直動機構33a,33bでそれぞれ発生している荷重を推定する。異常時制御部111は、この推定値を基にモータ30を制御する。つまり異常時制御部111は、正常な荷重検出手段Sb、(Sa)を用いてアクチュエータ全体の制御を行う。このように一方の荷重検出手段Sa、(Sb)に異常が発生しても、正常な荷重検出手段Sb、(Sa)の値を基に二つの直動機構33a,33bでそれぞれ発生している荷重を推定することが可能であり、冗長性が向上する。
前記異常時制御部は、与えられる指令値に対し、前記二つの直動機構33a,33bでそれぞれ発生している軸方向の荷重から推定される各推定値を合算して求められる合算値を追従させるフィードバック制御を行っても良い。この場合、より正確な荷重制御を行うことが可能となる。
この発明の電動ブレーキ装置は、いずれかの直動アクチュエータ31を備えたことを特徴とする。この場合、要求されるブレーキ荷重が大きい車両にこの電動ブレーキ装置を搭載することができる。またレイアウト上の問題を解消でき、且つ、フェード現象等を抑制することができる。
この発明の直動アクチュエータは、一つのモータと、二つのピストンを含み前記モータの回転運動を前記二つのピストンの直線運動に変換する二つの直動機構と、前記モータを制御する制御装置とを備え、前記二つの直動機構の軸方向の荷重をそれぞれ検出する二つの荷重検出手段を備え、前記制御装置は、前記二つの荷重検出手段でそれぞれ検出される荷重の合算値を用いて前記モータを制御するため、車両等にこの直動アクチュエータを搭載する場合に、レイアウト上の問題を解消でき、且つ、フェード現象等を抑制することができる。
この発明の実施形態に係る電動ブレーキ装置の正面図である。 同電動ブレーキ装置の左側面図である。 図1のIII-III線断面図である。 図3のIV-IV線断面図である。 図4のV-V線端面図である。 図4のVI-VI線端面図である。 図4のVII-VII線断面図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 同電動ブレーキ装置の荷重検出手段の一例を概略示す図である。 同電動ブレーキ装置の制御系のブロック図である。 同電動ブレーキ装置の制御装置の詳細構成を示すブロック図である。 同電動ブレーキ装置の一つのピストンにおける入力軸角度とピストン荷重の関係を示す図である。 同ピストンにおける入力軸トルクとピストン荷重の関係を示す図である。 同電動ブレーキ装置のモータ角度と各ピストン荷重の関係を示す図である。 同制御装置の各過程を段階的に示すフローチャートである。 この発明の他の実施形態に係る電動ブレーキ装置のモータ角度と各ピストン荷重の関係を示す図である。
この発明の実施形態に係る直動アクチュエータおよびこの直動アクチュエータを備えた電動ブレーキ装置を図1ないし図15と共に説明する。この電動ブレーキ装置は車両に搭載される。図1に示すように、電動ブレーキ装置は、キャリパ6と、電動式の直動アクチュエータ31と、ブレーキロータ1と、摩擦パッド7,8とを有する。直動アクチュエータ31は制御装置100を含む。車両には、車輪毎のブレーキロータ1の外周側部分を囲むようにキャリパ6がそれぞれ設けられる。直動アクチュエータ31は、摩擦パッド7(図5)をブレーキロータ1に対して当接離隔する駆動を行う。
図2に示すように、キャリパ6は、爪部22,ピストン収容部23,および外郭部24を有する。外郭部24は、爪部22およびピストン収容部23をブレーキロータ1の外径側で連結する。図7に示すように、爪部22およびピストン収容部23は、インボード側およびアウトボード側の摩擦パッド7,8を間に挟んで軸方向に互いに向き合うように配置される。
この明細書において、この電動ブレーキ装置を車両に搭載した状態で、車両の車幅方向外側をアウトボード側といい、車両の車幅方向中央側をインボード側という。
図1に示すように、キャリパ6のアウトボード側の端部に、爪部22が設けられる。爪部22は、ブレーキロータ1のアウトボード側の側面と軸方向で対向する。この爪部22にアウトボード側の摩擦パッド8が支持されている。
図4に示すように、ピストン収容部23には、第1,第2のピストン収容孔25a,25bが設けられている。これらピストン収容孔25a,25bは、図2に示すように、ブレーキロータ1の周方向に所定間隔を空けて設けられる。図4に示すように、第1,第2のピストン収容孔25a,25bに、第1,第2のピストン26a,26bがそれぞれ収容される。
第1,第2のピストン26a,26bは、インボード側の摩擦パッド7をブレーキロータ1(図2)の周方向に離れた二箇所で押圧するように平行に配置される。図1に示すように、摩擦パッド7は、ブレーキロータ1のインボード側の側面と軸方向で対向する。
図1に示すように、車両におけるナックル2に、マウント10が支持される。図2,図3に示すように、マウント10の長手方向両端部には、ピン支持片11,11が設けられる。これらピン支持片11,11のそれぞれ端部に、軸方向に互いに平行に延びるスライドピン5,5が設けられる。これらスライドピン5,5に、キャリパ6が軸方向にスライド自在に支持されている。
図6に示すように、制動時、モータ30の駆動により直動アクチュエータ31を駆動させることで、図7に示すように、インボード側の摩擦パッド7がブレーキロータ1に当接して、ブレーキロータ1を軸方向に押圧する。その押圧力の反力によりキャリパ6がインボード側にスライドする。これにより、キャリパ6の爪部22に支持されたアウトボード側の摩擦パッド8がブレーキロータ1に当接する。これらアウトボード側およびインボード側の摩擦パッド8,7で、ブレーキロータ1を軸方向両側から強く挟むことで、ブレーキロータ1に制動力が負荷される。
図4に示すように、直動アクチュエータ31は、一つのモータ30と、分配歯車機構34と、二つの(第1および第2の)直動機構33a,33bと、二つの(第1および第2の)荷重検出手段Sa,Sbと、モータ30を制御する制御装置100(図1)とを有する。直動アクチュエータ31における、制御装置100(図1)を除く部分は、キャリパ6に取り付けられている。制御装置100(図1)は、例えば車体に設置されるが、十分な耐久性、耐環境性能が保証出来ればキャリパ6に搭載しても良い。モータ30の回転運動は、分配歯車機構34を介して二つの直動機構33a,33bに伝達され、これら直動機構33a,33bにより直線運動に変換される。これにより摩擦パッド7,8(図1)がブレーキロータ1(図1)に対して当接離隔する。
キャリパ6のインボード側端に、分配歯車機構34を収容するギヤケース41が固定されている。このギヤケース41の側板42に、モータ30が固定されている。モータ30は、このモータ30のモータ軸37が、後述する第1および第2の回転軸32a,32bと平行となるように配置される。またモータ30は、図3に示すように、第1の回転軸32aの中心と第2の回転軸32bの中心を結ぶ直線Lの位置よりもブレーキロータ1(図2)の半径方向外側の領域に配置される。
図4に示すように、分配歯車機構34は、入力歯車35と、第1の減速歯車列36aと、第2の減速歯車列36bとを有する。入力歯車35は、モータ軸37に同心に連結され同モータ軸37と一体に回転する。第1の減速歯車列36aは、入力歯車35の回転を減速して第1の回転軸32aに伝達する。第2の減速歯車列36bは、入力歯車35の回転を減速して第2の回転軸32bに伝達する。
第1の減速歯車列36aは、入力歯車35に噛み合う第1の分配歯車38aと、第1の回転軸32aに同心に固定された第1の出力歯車40aと、第1の分配歯車38aと第1の出力歯車40aの間で回転を伝達する中間歯車39aとを有する。入力歯車35、第1の分配歯車38a、中間歯車39a、第1の出力歯車40aは、互いに歯数が異なる。
第1の減速歯車列36aは、モータ30から入力歯車35に入力された回転を、順次、入力歯車35、第1の分配歯車38a、中間歯車39a、第1の出力歯車40aに伝達することで減速し、減速された回転を第1の出力歯車40aから第1の回転軸32aに出力する。
第2の減速歯車列36bは、入力歯車35に噛み合う第2の分配歯車38bと、第2の回転軸32bに同心に固定された第2の出力歯車40bと、第2の分配歯車38bと第2の出力歯車40bの間で回転を伝達する中間歯車39bとを有する。入力歯車35、第2の分配歯車38b、中間歯車39b、第2の出力歯車40bは、互いに歯数が異なる。
第2の減速歯車列36bは、モータ30から入力歯車35に入力された回転を、順次、入力歯車35、第2の分配歯車38b、中間歯車39b、第2の出力歯車40bに伝達することで減速し、減速された回転を第2の出力歯車40bから第2の回転軸32bに出力する。
第1の直動機構33aについて説明する。
第2の直動機構33bは第1の直動機構33aと同様の構成であるため、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
図7、図8に示すように、第1の直動機構33aは、第1のピストン26a、複数の遊星ローラ50、キャリア51、および第1の回転軸32aを有する。第1のピストン26aは、円筒状に形成され、第1の回転軸32aと同心に設けられる。複数の遊星ローラ50は、第1のピストン26aの内周と第1の回転軸32aの外周との間に周方向に間隔をおいて設けられる。キャリア51は、各遊星ローラ50を自転可能かつ公転可能に保持する。
各遊星ローラ50は、第1の回転軸32aの外周に転がり接触する。第1の回転軸32aが回転すると、各遊星ローラ50は、ローラ軸52を中心に自転しつつ、第1の回転軸32aのまわりを第1のピストン26aの内周に沿って公転する。
第1のピストン26aは、キャリパ6の第1のピストン収容孔25aに支持され、且つ、前記軸方向と平行にスライド可能である。第1のピストン26aの内周には、円周方向に対して所定のリード角で斜めに延びる螺旋凸条53が設けられている。各遊星ローラ50の外周には、螺旋凸条53に噛み合う複数の円周溝54が軸方向に間隔をおいて形成されている。各遊星ローラ50の外周の軸方向に隣り合う円周溝54の間隔は、螺旋凸条53のピッチと同一の大きさとされている。ここでは、遊星ローラ50の外周にリード角が0度の円周溝54を設けているが、円周溝54のかわりに、螺旋凸条53と異なるリード角をもつ螺旋溝を設けてもよい。
図7に示すように、キャリパ6の第1のピストン収容孔25aにおけるインボード側に、軸支持部材65が設けられている。この軸支持部材65は、ボス部と、このボス部から径方向外方に延びるフランジ部とを有する。前記ボス部内に複数の転がり軸受66が嵌合され、各転がり軸受66の内輪内径面に第1の回転軸32aが嵌合されている。第1の回転軸32aは、軸支持部材65に複数の転がり軸受66を介して回転自在に支持される。
キャリア51は、一対のディスク55,56と、連結部57と、複数のローラ軸52とを有する。一対のディスク55,56は、遊星ローラ50等を軸方向に介在させた状態で、軸方向に所定間隔をあけて互いに対向する。連結部57は、一対のディスク55,56を連結する。インボード側のディスク56は、第1の回転軸32aとの間に嵌合されたすべり軸受58により、第1の回転軸32aに回転自在に支持される。アウトボード側のディスク55には、中心部に軸挿入孔が形成され、この軸挿入孔にすべり軸受58が嵌合されている。アウトボード側のディスク55は、すべり軸受58により、第1の回転軸32aに回転自在に支持される。
複数のローラ軸52は、一対のディスク55,56にわたって円周方向一定間隔おきに支持され、各遊星ローラ50を自転可能に支持する。ディスク55,56には、それぞれ軸挿入孔59が複数形成されている。各軸挿入孔59は、径方向に延びる長孔から成る。各軸挿入孔59に各ローラ軸52の軸方向両端部が挿入されて、これらローラ軸52が各軸挿入孔59の範囲で径方向に移動自在に支持される。
複数のローラ軸52における軸方向両端部には、これらローラ軸52を径方向内方に付勢する弾性リング60が掛け渡されている。弾性リング60の付勢力により、各遊星ローラ50が第1の回転軸32aの外周面に押し付けられる。第1の回転軸32aが回転することで、この第1の回転軸32aの外周面に接する各遊星ローラ50が接触摩擦により回転する。
荷重検出手段について説明する。
図10に示すように、第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbは、第1,第2の直動機構33a,33b(図4)の軸方向の荷重をそれぞれ検出する。第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbは同一構成であり、各直動機構33a,33b(図4)の同一箇所に設けられる。よって、第1の荷重検出手段Saについてのみ説明し、第2の荷重検出手段Sbについては説明を省略する。
図9に示すように、第1の荷重検出手段Saは、例えば、磁気式のセンサ12および磁気ターゲット13を含む。磁気ターゲット13は、例えば、二個の永久磁石13a,13aを有する。図7に示すように、摩擦パッド8がブレーキロータ1を軸方向に押圧するとき、第1の直動機構33aにインボード側への反力が作用する。なお、第1の荷重検出手段Saは、軸支持部材65に設けられている。
図9に示すように、センサ12および磁気ターゲット13を含む第1の荷重検出手段Saは、このブレーキ力の反力を軸方向の変位量として磁気的に検出する。磁界の変化を検出する磁気式のセンサ12として、ダイナミックレンジが可変で且つ安価なホールICが市販されており、入手性に優れる。磁気式のセンサ12として、ホールIC以外に、例えば、磁気抵抗素子、または磁気インピーダンス素子等を適用しても良い。
制御装置について説明する。
図10は、この電動ブレーキ装置の制御系のブロック図である。制御装置100は、ECU101と、インバータ装置102とを有する。インバータ装置102の上位制御手段であるECU101として、例えば、車両全般を制御する電気制御ユニットが適用される。ECU101のブレーキ力指令手段101aは、ブレーキペダル103の操作量に応じて変化するセンサ103aの出力に応じて、目標とするブレーキ力の指令値を生成し出力する。このブレーキ力の指令値に基づき、各直動機構33a,33b(図4)をインバータ装置102にて駆動する。
図11に示すように、インバータ装置102は、パワー回路部104と、このパワー回路部104を制御するモータコントロール部105と、警告信号出力手段106と、電流検出手段Scとを有する。
モータコントロール部105は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、および電子回路により構成される。モータコントロール部105は、ブレーキ力指令手段101aから与えられるブレーキ力の指令値に応じた電流指令をパワー回路部104に与える。モータコントロール部105は、モータ30に関する検出値および制御値等の各情報をECU101に出力する機能を有する。
パワー回路部104は、電源Btの直流電力をモータ30の駆動に用いる3相の交流電力に変換するインバータ104bと、このインバータ104bを制御するPWM制御部104aとを有する。モータ30は3相の同期モータ等からなる。このモータ30には、図示外のロータの回転角(モータ回転角)を検出する回転角検出手段Sdが設けられている。インバータ104bは、複数の半導体スイッチング素子(図示せず)で構成され、PWM制御部104aは、入力された電流指令をパルス幅変調し、前記各半導体スイッチング素子にオンオフ指令を与える。
モータコントロール部105は、基本となる制御部としてのモータ駆動制御部107と、異常判定手段108とを有する。モータ駆動制御部107は、原則として、前述のブレーキ力の指令値に従い、電圧値による電流指令に変換して、パワー回路部104のPWM制御部104aに電流指令からなるモータ動作指令値を与える。モータ駆動制御部107は、ブレーキ力の指令値に対し、インバータ104bからモータ30に流すモータ電流を電流検出手段Scから得て、電流フィードバック制御を行う。またモータ駆動制御部107は、モータ回転角を回転角検出手段Sdから得て、モータ回転角に応じた効率的なモータ駆動が行えるように、PWM制御部104aに電流指令を与える。
異常判定手段108は、各荷重検出手段Sa,Sbが異常であるか否かを判定する。異常判定手段108はパッド摩耗量推定手段109を有する。このパッド摩耗量推定手段109は、第1のピストン26a(図4)の入力軸角度と、第1の直動機構33a(図4)の軸方向の荷重(ピストン荷重)との相関を、摩擦パッド7,8(図1)が新品時(非摩耗時)の入力軸角度とピストン荷重との定められた相関と比較して、第1のピストン26a(図4)に対応した現時点の摩擦パッド7,8(図1)の摩耗量を推定する。第1のピストン26a(図4)の入力軸角度θは、例えば、第1の回転軸32a(図4)の回転角度を検出する回転角センサSe等によって与えられる。ピストン荷重は、第1の荷重検出手段Saから与えられるセンサ出力である。
パッド摩耗量推定手段109は、前記と同様に、第2のピストン26b(図4)の入力軸角度と、第2の直動機構33b(図4)の軸方向の荷重(ピストン荷重)との相関を、摩擦パッド7,8(図1)が新品時(非摩耗時)の入力軸角度とピストン荷重との定められた相関と比較して、第2のピストン26b(図4)に対応した現時点の摩擦パッド7,8(図1)の摩耗量を推定する。第2のピストン26b(図4)の入力軸角度θは、例えば、第2の回転軸32b(図4)の回転角度を検出する回転角センサSf等によって与えられる。前記ピストン荷重は、第2の荷重検出手段Sbから与えられるセンサ出力である。なお、図4に示すような分配歯車機構34を用いた場合、第1の回転軸32aおよび第2の回転軸32bの回転角度はモータ30の角度と一致するため、別途回転センサSe、Sf等を設けなくてもよい。
ここで図12は、この電動ブレーキ装置の一つのピストンにおける入力軸角度とピストン荷重の関係を示す図である。図11も適宜参照しつつ説明する。前記入力軸角度とピストン荷重の相関は、主に、キャリパの剛性と、摩擦パッドの圧縮剛性と、直動アクチュエータの剛性とにより支配される。これらのうち、前記キャリパおよび前記直動アクチュエータの剛性は概ね線形であり、ブレーキ継続使用中も変化せずほぼ既知である。また一般には、摩擦パッドの摩耗量に対してブレーキロータの摩耗量は少なく、またブレーキ全体の剛性に対してブレーキロータの圧縮変形量は極めて小さいため、ブレーキロータ摩耗によるブレーキ全体の剛性への影響はほぼ皆無である。
一方で、摩擦パッドの圧縮剛性はブレーキロータ等と比べて非常に低く、ブレーキ全体の剛性への影響が大きいため、摩擦パッドの摩耗が進行し摩擦パッドの剛性が高くなるに従って、ブレーキ全体の剛性が高くなる。したがって、パッド摩耗量推定手段109は、摩擦パッド7,8(図1)が新品時の入力軸角度とピストン荷重との定められた相関と、現時点の入力軸角度とピストン荷重との相関の変化より、摩擦パッド7,8(図1)の摩耗量を推定可能である。図12に示すように、摩擦パッドの新品時では、入力軸角度とピストン荷重との相関につき非線形性が強く表れる。摩擦パッドのフル摩耗時(摩耗限界に達した状態)では、前記相関は線形に近づく。
図13は、一つのピストンにおける入力軸トルクとピストン荷重の関係を示す図である。前記入力軸トルクは、ブレーキ力の指令値、モータ電流に概ね比例することから、例えば、ブレーキ力指令手段101a(図11)から与えられる指令値または電流検出手段Sc(図11)から与えられるモータ電流から定められた関係に従って求められる。この電動ブレーキ装置では、主に、第1,第2の直動機構33a,33b(図4)等の摩擦力の影響によりヒステリシス損失が発生する。
具体的には、ブレーキ力を増加させる際の正効率特性と、ブレーキ力を減少させる際の逆効率特性とは、入力軸トルクに対するピストン荷重の傾きが異なる。ブレーキペダルを踏む込んだ増圧時には、入力軸トルクに対して減圧時よりも緩やかにピストン荷重が増加していく。ブレーキペダルをリリースした減圧時には、入力軸トルクに対して増圧時よりも急峻にピストン荷重が減少していく。但し、同図13の破線矢印で示すように、増圧側、減圧側の実線間で入力軸トルクが変化してもピストン荷重は変化しない。
図14は、この電動ブレーキ装置のモータ角度と各ピストン荷重の関係を示す図である。図4および図14に示すように、一つのモータ30と第1,第2の直動機構33a,33bが直結駆動される直動アクチュエータ31では、第1のピストン26aと第2のピストン26bで荷重が発生するタイミングが異なる場合がある。一方、同直動アクチュエータ31では、式(1)、(2)の関係が成立している。
式(1):第1,第2のピストン26a,26bを一つのモータ30にて直結駆動する直動アクチュエータ31における、それぞれのピストン(直動機構)入力軸角度、入力軸トルクと発生荷重の関係を示した式。
=f(θ)=f′(T
=f(θ)=f′(T
ここで、
:第1のピストンにおける軸方向荷重(第1の荷重検出手段のセンサ出力)
:第2のピストンにおける軸方向荷重(第2の荷重検出手段のセンサ出力)
:第1のピストンにおける入力軸トルク
:第2のピストンにおける入力軸トルク
θ:第1のピストンにおける入力軸角度
θ:第2のピストンにおける入力軸角度
式2:第1,第2のピストン26a,26bの入力軸とモータ30の角度およびトルクの関係を示した式。
θ=θ=θ
=T+T
ここで、
θ:モータ角度
:モータトルク
図11および図14に示すように、異常判定手段108は、前述のように、第1,第2のピストン26a,26b(図4)に対応した摩擦パッド7,8(図7)の摩耗量を推定しておけば、第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbに異常が発生した場合、モータ角度と各ピストン荷重の関係から、第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbの異常を検出することが可能である。異常判定手段108は、あるモータ角度θに対して、第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbのセンサ出力F,Fが定められた設定範囲から外れたとき、設定範囲から外れた一方の荷重検出手段Sa、(Sb)を異常と判定する。またモータ駆動制御部107は、通常制御部110と、異常時制御部111とを有する。
図11に示すように、通常制御部110は、異常判定手段108により第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbが共に異常ではないと判定されたとき、第1および第2の荷重検出手段Sa,Sbでそれぞれ検出される荷重の合算値を用いてモータ30を制御する。通常制御部110は、例えば、ブレーキ力指令手段101aから与えられるブレーキ力の指令値に対し、前記荷重の合算値から推定されるブレーキ力推定値を追従させるフィードバック制御を行う。なお、通常制御部110は、例えば、車速、モータ電流等の検出値が定められた条件を充足するときフィードフォワード制御を行うようにしても良い。前記定められた条件は、設計等によって任意に定める条件であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方により適切な条件を求めて定められる。
異常時制御部111は、異常判定手段108によりいずれか一方の荷重検出手段Sa、(Sb)が異常であると判定されたとき、式(1),(2)の関係、正常な他方の荷重検出手段Sb、(Sa)で検出される荷重、電流検出手段Scで検出されるモータ電流、および回転角検出手段Sdで検出されるモータ回転角から、第1,第2のピストン26a,26b(図4)における軸方向荷重をそれぞれ推定する。異常時制御部111はこの推定値を基にモータ30を制御する。異常時制御部111は、例えば、ブレーキ力指令手段101aから与えられるブレーキ力の指令値に対し、各推定値から算出されるブレーキ力推定値を追従させるフィードバック制御を行う。異常時制御部111は、異常判定手段108により第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbが共に異常であると判定されたとき、フィードフォワード制御を行うようにしても良い。
警告信号出力手段106は、異常判定手段108からいずれか一方または両方の荷重検出手段Sa,Sbが異常であると判定されたとき、ECU101に警告信号を出力する。ECU101は、警告信号出力手段106から警告信号が入力されると、警告表示等出力手段112に警告表示等を出力させる。これにより運転者の注意を喚起し得る。車両におけるコンソールパネル等に、例えば、ディスプレイ、警告灯、または音声出力装置等の警告表示等出力手段112が設けられる。
図15は、この制御装置の各過程を段階的に示すフローチャートである。図11も参照しつつ説明する。この電動ブレーキ装置を搭載する車両の主電源を投入する条件で本処理を開始し、モータコントロール部105はブレーキ力指令手段101aからブレーキ力の指令値を取得する(ステップS1)。次に、モータコントロール部105は、第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbから第1,第2のピストン26a,26b(図4)における軸方向荷重をそれぞれ取得し(ステップS2)、モータ電流およびモータ角度を検出する(ステップS3)。
次に、異常判定手段108は、各荷重検出手段Sa,Sbの異常の有無を判定する(ステップS4)。第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbが共に異常なしとの判定で(ステップS4:yes)、通常制御部110は、第1および第2の荷重検出手段Sa,Sbでそれぞれ検出される荷重を合算する演算を行い(ステップS5)、その後ステップS6に移行する。いずれか一方の荷重検出手段Sa、(Sb)が異常であると判定されたとき(ステップS4:no)、異常時制御部111により第1,第2のピストン26a,26b(図4)における軸方向荷重をそれぞれ推定する(ステップS7)。その後ステップS6に移行する。ステップS6において、通常制御部110または異常時制御部111による荷重制御が実行される。その後本処理を終了する。
以上説明した直動アクチュエータ31によれば、通常制御部110は、第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbでそれぞれ検出される荷重の合算値を用いてモータ30を制御する。このように二つの荷重検出手段Sa,Sbで検出される荷重の合算値に基づいてモータ30を制御することで、より正確な荷重制御を行うことが可能となる。この直動アクチュエータ31を電動ブレーキ装置に適用することで、より正確な荷重制御を行えるため、フェード現象等を抑制することができる。この直動アクチュエータ31は、一モータ、二ピストンタイプのため、例えば、二つのモータで二つのピストンをそれぞれ駆動する構造よりも、径方向の小形化を図ることができる。よって直動アクチュエータ31を車両に搭載する場合のレイアウト上の問題を解消することが可能となる。
いずれか一方の荷重検出手段Sa、(Sb)が異常であると判定されたとき、異常時制御部111は、正常である他方の荷重検出手段Sb、(Sa)で検出される荷重、モータ電流、およびモータ回転角から、二つの直動機構33a,33bでそれぞれ発生している荷重を推定する。異常時制御部111は、この推定値を基にモータ30を制御する。つまり異常時制御部111は、正常な荷重検出手段Sb、(Sa)を用いてアクチュエータ全体の制御を行う。このように一方の荷重検出手段Sa、(Sb)に異常が発生しても、正常な荷重検出手段Sb、(Sa)の値を基に二つの直動機構33a,33bでそれぞれ発生している荷重を推定することが可能であり、冗長性が向上する。
他の実施形態について説明する。
直動アクチュエータは、二つのピストンを一つのモータにて駆動し、その動力伝達経路にトルクを分配する差動装置を設けた構成であっても良い。この差動装置を設けた直動アクチュエータにおけるモータ角度と各ピストンに発生する荷重の関係は、図16に示される。この場合は、モータトルクは二つ(第1,第2)のピストンに均等に分配されるため、各ピストンに発生する荷重は常に一致すると共に、前述の式(1)および式(3)が成立している。
式(3):二つのピストンを一つのモータにて駆動し、その動力伝達経路にトルクを分配する差動装置を設けた直動アクチュエータにおける、各ピストンの入力軸とモータの角度およびトルクの関係を示した式。
θ=θ+θ
/2=T=T
図11および図16に示すように、いずれか一方の荷重検出手段Sa、(Sb)に異常が発生した場合には、異常判定手段108が、モータトルクと各荷重検出手段Sa ,Sbのセンサ出力を比較することで、異常が発生した荷重検出手段Sa、(Sb)を特定することができる。この場合、異常時制御部111は、正常な荷重検出手段Sb、(Sa)を用いて直動アクチュエータ全体の制御を行うことが可能となる。
第1,第2の荷重検出手段Sa,Sbとして、磁気式以外の光学式、渦電流式、または静電容量式のセンサを適用することも可能である。
図10に示すように、ECU101は、車輪毎に設けられる各車輪速センサShおよび加速度センサSgを用いて、この車両における車体速度を推定しても良い。またECU101にアンチロック制御機能部(図示せず)を設け、同アンチロック制御機能部は、前記推定される車体速度、および車輪速センサShで検出される車輪速から、制動時に車輪が過剰にロックすることを防止するためのブレーキ力を車輪速フィードバック制御あるいはロック傾向の判断に伴うブレーキ減圧制御等によって決定し、必要に応じて制御に介入しても良い。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
26a,26b…第1,第2のピストン
30…モータ
31…直動アクチュエータ
33a,33b…第1,第2の直動機構
100…制御装置
108…異常判定手段
110…通常制御部
111…異常時制御部
Sa,Sb…第1,第2の荷重検出手段
Sd…回転角検出手段

Claims (4)

  1. 一つのモータと、二つのピストンを含み前記モータの回転運動を前記二つのピストンの直線運動に変換する二つの直動機構と、前記モータを制御する制御装置とを備え、
    前記二つの直動機構の軸方向の荷重をそれぞれ検出する二つの荷重検出手段を備え、
    前記制御装置は、前記二つの荷重検出手段でそれぞれ検出される荷重の合算値を用いて前記モータを制御することを特徴とする直動アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の直動アクチュエータにおいて、前記モータの電流を検出する電流検出手段と、前記モータの回転角を検出する回転角検出手段とを備え、
    前記制御装置は、
    前記各荷重検出手段が異常であるか否かを定められた条件に従って判定する異常判定手段と、
    この異常判定手段により前記二つの荷重検出手段が共に異常ではないと判定されたとき、前記二つの荷重検出手段でそれぞれ検出される荷重の合算値を用いて前記モータを制御する通常制御部と、
    前記異常判定手段によりいずれか一方の荷重検出手段が異常であると判定されたとき、異常と判定されていない他方の荷重検出手段で検出される荷重、前記電流検出手段で検出されるモータ電流、および前記回転角検出手段で検出されるモータ回転角から、定められた条件に従って前記二つの直動機構でそれぞれ発生している軸方向の荷重を推定し、この推定値を基に前記モータを制御する異常時制御部と、
    を有する直動アクチュエータ。
  3. 請求項2に記載の直動アクチュエータにおいて、前記異常時制御部は、与えられる指令値に対し、前記二つの直動機構でそれぞれ発生している軸方向の荷重から推定される各推定値を合算して求められる合算値を追従させるフィードバック制御を行う直動アクチュエータ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の直動アクチュエータを備えた電動ブレーキ装置。
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