JP6618823B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。
交流電力を直流電力に変換し、または直流電力を交流電力に変換する双方向の電力変換装置がある。このような電力変換装置の大容量化が望まれている。
自己消弧形の半導体スイッチング素子を用いることによって小型化をはかりつつ、大容量化を実現することができる電力変換方式として、モジュラーマルチレベルコンバータ(Modular Multilevel Converter、以下、MMCという。)の実用化が進められている。
このような大容量の電力変換装置は、基幹となる電力系統等で用いられる場合があるので、交流側や直流側の地絡等を生じても、安定して運転を継続できることが求められる。
萩原 誠、赤木 泰文 著、「モジュラー・マルチレベル変換器(MMC)のPWM制御法と動作検証」、電気学会論文誌D,128巻7号,2008 菊間 俊明、竹中 清、高崎 昌洋、福島 知之、内海 貴徳著、「直流事故電流を抑制可能な自励式直流送電システムの制御保護方式」、電気学会論文誌B,133巻5号,2013
実施形態は、交流側に地絡を生じた場合であっても、安定して運転を継続することができる電力変換装置を提供する。
実施形態に係る電力変換装置は、交流電力と直流電力とを相互に変換する。充放電を切り替え可能とされたコンデンサを含むセルを含む電力変換部と、前記コンデンサの電圧を制御して出力電圧を制御する制御部と、を備える。前記セルは、直列に接続されて交流の相ごとに接続されている。前記制御部は、前記交流の相間で前記コンデンサの電圧のバランスを制御して、前記電力変換部の中を流れる循環電流のための循環電流指令値を生成するコンデンサバランス制御部と、設定された直流電流指令値および前記循環電流指令値にもとづいて直流出力電圧を生成する直流電流制御部と、を含む。前記コンデンサバランス制御部は、前記循環電流指令値から直流電流成分を抽出する。前記直流電流制御部は、前記直流電流成分を用いて、前記直流電流指令値を補正する。
第1の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 図2(a)および図2(b)は、第1の実施形態の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。 第1の実施形態の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。 第1の実施形態の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。 第1の実施形態の電力変換装置の動作を説明するためのブロック図である。 電力変換装置の特性を例示するグラフである。 直流送電システムを例示するブロック図である。 図8(a)は、電力変換装置の特性を例示するグラフである。図8(b)は、電力変換装置の動作状態を例示する表である。 図9(a)は、電力変換装置の動作を説明するためのブロック図である。図9(b)は、電力変換装置の動作を例示するグラフである。 図10(a)は、電力変換装置の動作を説明するためのブロック図である。図10(b)は、電力変換装置の動作を例示するグラフである。 第2の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図2(a)〜図4は、本実施形態の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の電力変換装置10は、電力変換部20と、制御部40と、を備える。電力変換装置10は、交流端子21a〜21cを介して電力系統12に接続される。この例のように、電力変換装置10と電力系統12との間に変圧器14を接続してもよい。電力系統12は、たとえば基幹電力系統である。電力変換装置10は、電力系統12から供給される交流電力を、直流電力に変換して出力する。また、電力変換装置10は、直流電力を交流電力に変換して、電力系統12に供給する。
電力変換部20は、交流端子21a〜21cと、直流端子21d,21eと、を含む。交流端子21a〜21cは、三相交流の各相(U相、V相およびW相)に接続される。直流端子21dは、直流のP(Positive)側に接続され、直流端子21eは、直流のN(Negative)側に接続される。交流端子21a〜21cは、電力の入力端子ともなり、出力端子ともなる。直流端子21d,21eは、交流端子21a〜21cが電力の入力端子のときには、出力端子となり、交流端子21a〜21cが電力の出力端子のときには、入力端子となる。
電力変換部20は、チョッパセル22と、バッファリアクトル24と、を含む。電力変換部20は、チョッパセル22を複数個含んでいる。電力変換部20は、アーム26a〜26fを含む。各アーム26a〜26fは、それぞれ同数かつ複数個のチョッパセル22を含んでおり、チョッパセル22は直列に接続されている。ひとつのアーム26aは、P側の直流端子21dとN側の直流端子21eとの間に接続されている。他のアーム26bは、アーム26aとN側の直流端子21eとの間に接続されている。
アーム26c,26dおよびアーム26e,26fもアーム26a,26bと同様に、直流端子21d,21e間に直列に接続されている。
アーム26aと交流端子21aとの間には、バッファリアクトル24が接続されている。交流端子21aとアーム26bとの間には、バッファリアクトル24の一端が接続されている。つまり、アーム26a、2つのバッファリアクトル24,24、およびアーム26bは、直列に接続され、2つのバッファリアクトル24,24が接続されているノードが交流端子21aに接続されている。
同様に、アーム26cと交流端子21bとの間には、バッファリアクトル24が接続され、交流端子21bとアーム26dとの間にもバッファリアクトル24が接続されている。また、アーム26dと交流端子21cとの間には、バッファリアクトル24が接続され、交流端子21cとアーム26fとの間にもバッファリアクトル24が接続されている。
バッファリアクトル24は、上下のアームに直流の短絡電流が流れることを防止する。
U相に接続された上下のアーム26a,26bをレグ28aと呼ぶ。つまり、レグ28aは、直列に接続されたアーム26a,26bを含む。同様に、V相に接続された上下のアーム26c,26d、W相に接続された上下のアーム26d,26fをそれぞれレグ28b,28cと呼ぶ。電力変換部20は、直流端子21d,21e間に、三相交流の各相に接続されたレグ28a,28b,28cを含んでいる。
図2(a)に示すように、チョッパセル22は、スイッチング素子221,222と、ダイオード223,224と、コンデンサ226とを含む。スイッチング素子221,222は、たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)等の自己消弧形の半導体スイッチング素子である。ダイオード223,224は、たとえばファストリカバリダイオードである。スイッチング素子221およびダイオード223は、互いに逆並列に接続されている。つまり、スイッチング素子221のエミッタとダイオード223のアノードが接続され、スイッチング素子221のコレクタとダイオード223のカソードが接続されている。同様に、スイッチング素子222とダイオード224は逆並列に接続されている。
スイッチング素子221,222は、カスコードに接続されている。すなわち、スイッチング素子221のエミッタとスイッチング素子222のコレクタが接続されている。
カスコード接続されたスイッチング素子221,222は、コンデンサ226に並列に接続されている。すなわち、スイッチング素子221のコレクタがコンデンサ226の一方の端子に接続され、スイッチング素子222のエミッタがコンデンサ226の他方の端子に接続されている。
チョッパセル22は、スイッチング素子221,222を適切に駆動することによって、端子23a,23bを介して、コンデンサ226を充電し、コンデンサ226から放電する。たとえば、スイッチング素子221,222は、適切に駆動されてスイッチングすることによって、コンデンサ226の両端の電圧を所望の値に制御する。コンデンサ226は、端子23aが端子23bよりも高電位になるように充電される。
チョッパセル22は、端子23a,23bを介して、他のチョッパセル22と直列に接続され、他の外部回路に接続される。コンデンサ226は、端子23aには、端子23bよりも高電位になるように充電される。チョッパセル22が他のチョッパセル22と直列に接続されるときには、チョッパセル22の端子23bに、他のチョッパセル22の端子23aを接続する。
チョッパセルの回路構成は、上述に限らない。図2(b)に示すように、他の回路構成のチョッパセル72は、4つのスイッチング素子721〜724を含む。4つのスイッチング素子721〜724はフルブリッジ回路をなしている。すなわち、ハイサイドのスイッチング素子721にローサイドのスイッチング素子722が直列に接続され、ハイサイドのスイッチング素子723にローサイドのスイッチング素子724が直列に接続されている。そして、これら直列接続体は並列に接続されている。コンデンサ720は、直列接続体に並列に接続されている。
各スイッチング素子721〜724には、それぞれ逆並列にダイオード725〜728が接続されている。
チョッパセル72は、端子73a,73bによって、外部の回路と接続される。
電力変換装置10では、いずれの回路形式のチョッパセルを含むことができるが、以下では、電力変換装置10は、2個のスイッチング素子221,222を含むハーフブリッジ形式のチョッパセル22を含むものとして説明する。
本実施形態の電力変換装置10において、各部の電圧および電流について次のように定義する。
すべてのチョッパセル22のコンデンサ226の両端の電圧を加算してチョッパセル22の個数6Nで除した平均値に対する指令値をセルコンデンサ電圧指令値Vcとする。ここで、Nは、各アーム内のチョッパセル22の直列接続数であり、各アーム内に含まれるコンデンサ226の数である。
U相上側のアーム26a内の個々のコンデンサ226の両端の電圧をセルコンデンサ電圧Vcup#、U相下側のアーム26b内の個々のコンデンサ226の両端の電圧をセルコンデンサ電圧Vcun#とする。V相上側のアーム26c内の個々のコンデンサ226の両端の電圧をセルコンデンサ電圧Vcvp#、V相下側のアーム26d内の個々のコンデンサ226の両端の電圧をセルコンデンサ電圧Vcvn#とする。W相上側のアーム26e内の個々のコンデンサ226の両端の電圧をセルコンデンサ電圧Vcwp#、W相下側のアーム26f内の個々のコンデンサ226の両端の電圧をセルコンデンサ電圧Vcwn#とする。ここで、#は、1〜Nの整数である。
U相上側のアーム26a内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数Nで除した平均値をセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcupとする。U相下側のアーム26b内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数Nで除した平均値をセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcunとする。
V相上側のアーム26c内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数Nで除した平均値をセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcvpとする。V相下側のアーム26d内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数Nで除した平均値をセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcvnとする。
W相上側のアーム26e内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数Nで除した平均値をセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcwpとする。W相下側のアーム26f内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数Nで除した平均値をセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcwnとする。
たとえば、Vcupは、Vcup#を用いて以下のように求められる。
Vcup=(Vcup1+Vcup2+…+VcupN)/N
U相のレグ28a内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数2Nで除した平均値を、セルコンデンサ電圧相平均値Vcuとする。
V相のレグ28b内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数2Nで除した平均値を、セルコンデンサ電圧相平均値Vcvとする。
W相のレグ28c内に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数2Nで除した平均値を、セルコンデンサ電圧相平均値Vcwとする。
たとえば、Vcuは、Vcup,Vcunを用いて、以下のように求められる。
Vcu=(Vcup+Vcun)/2
電力変換部20に含まれるすべてのコンデンサ226の両端の電圧を加算して個数6Nで除した平均値をセルコンデンサ電圧平均値Vcとする。
Vcは、Vcu,Vcv,Vcwを用いて、以下のように求められる。
Vc=(Vcu+Vcv+Vcw)/3
U相上側のアーム26aに流れる電流を交流電流Ipuとし、U相下側のアーム26bに流れる電流を交流電流Inuとする。V相上側のアーム26cに流れる電流を交流電流Ipvとし、V相下側のアーム26dに流れる電流を交流電流Invとする。W相上側のアーム26eに流れる電流を交流電流Ipwとし、W相下側のアーム26fに流れる電流を交流電流Inwとする。
図示はしないが、各チョッパセル22のコンデンサ226には、電圧検出器が接続されており、電圧検出器によって各コンデンサ226の電圧値が検出される。また、各相の上下のアームには、計器用変流器等が設けられており、計器用変流器等を介して、各アームの電流値が検出される。検出された電圧および電流は、アナログディジタル変換されて、ディジタルデータとして取得される。上述のVc等は、特に断らない限りディジタルデータである。
図3に示すように、制御部40は、直流電流制御部47と、コンデンサバランス制御部51と、を含む。制御部40は、リミット値演算部52をさらに含む。
制御部40は、セルコンデンサ電圧平均値制御部41と、交流電流制御部43と、αβ0変換器50と、アーム内コンデンサバランス制御部56と、PWM変調部58と、をさらに含んでいる。
直流電流制御部47は、除算器45の出力に接続されている。除算器45は、送電電力指令値Pdpおよび直流電圧指令値VDCを入力する。除算器45は、送電電力指令値Pdpを直流電圧指令値VDCで除することによって、直流電流指令値IDCを生成して直流電流制御部47に供給する。直流電流制御部47には、直流電圧指令値VDCも入力される。
直流電流制御部47は、αβ0変換器50の出力に接続されている。αβ0変換器50は、各アーム電流Ipu,Ipv,Ipw,Inu,Inv,Inwにもとづいて求められた三相の循環電流を直交座標変換して出力する。各相の循環電流は、各相の電流を加算器48によって相ごとに加算し、係数器49で1/2倍することによって求められる。直流電流制御部47には、直交座標変換された循環電流のうち、零相循環電流値が直流電流値Ic0として入力される。
直流電流制御部47は、コンデンサバランス制御部51の出力に接続されている。コンデンサバランス制御部51は、内部で生成した零相循環電流指令値Ic0を直流電流制御部47に供給する。
直流電流制御部47は、直流電流指令値IDC、零相循環電流指令値Ic0、直流電流値Ic0、および直流電圧指令値VDCを入力して、これらにもとづいて、直流電圧成分Vdcを出力する。
直流電流制御部47は、リミット値演算部52の出力に接続されている。リミット値演算部52は、直流電流制御部47に、直流電流制御部47が出力することができる直流電圧成分Vdcの最大値および最小値を設定する。
コンデンサバランス制御部51には、セルコンデンサ電圧平均値Vc、セルコンデンサ電圧相平均値Vcu,Vcv,Vcw、およびセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcup,Vcun,Vcvp,Vcvn,Vcwp,Vcwnが入力される。
コンデンサバランス制御部51には、αβ0変換器50の他の出力が接続されている。コンデンサバランス制御部51は、αβ0変換器50によって直交座標変換された循環電流値、すなわちα相循環電流指令値Icαおよびβ相循環電流指令値Icβが入力される。
コンデンサバランス制御部51の出力は、リミット値演算部52に接続されている。コンデンサバランス制御部51は、いずれかのチョッパセル22のコンデンサ226の電圧が所定のリミット値を超えたときに、コンデンサ電圧が異常である旨の信号(コンデンサ電圧異常信号Scf)をリミット値演算部52に供給する。
コンデンサバランス制御部51は、セルコンデンサ電圧平均値Vc、セルコンデンサ電圧相平均値Vcu,Vcv,Vcw、セルコンデンサ電圧アーム平均値Vcup,Vcun,Vcvp,Vcvn,Vcwp,Vcwn、およびα相β相循環電流値Icα,Icβを入力し、これらにもとづいて、零相循環電流指令値Ic0および相ごとの出力電圧VB1,VB2,VB3を生成して出力する。
リミット値演算部52は、コンデンサ226の電圧が異常である旨の信号のほかに、電力変換装置10がいずれのモードで動作するかを設定する信号(制御端子設定信号Ssu)が入力される。リミット値演算部52は、これらの信号にもとづいて、直流電流制御部47が出力することができる電圧の範囲を設定する。これらの信号は、電力変換装置10の動作モードに対応して設定されている。つまり、リミット値演算部52は、電力変換装置10の動作モードに応じて異なるリミット値を出力する。
図4に示すように、直流電流制御部47は、加算器471,475と、加減算器472と、比例要素473と、リミッタ部474と、を含む。
加算器471には、直流電流指令値IDCおよび零相循環電流指令値Ic0が入力される。加算器471は、直流電流指令値IDCおよび零相循環電流指令値Ic0の加算値を、直流電流指令値IDCの補正値、すなわち補正後の直流電流指令値IDC(cor)として出力する。
加算器471の出力は、加減算器472の加算入力に接続されている。加減算器472の減算入力には、直流電流値Ic0が入力される。加減算器472は、補正後の直流電流指令値IDC(cor)と、直流電流値Ic0との偏差ΔIDCを出力する。
加減算器472の出力は、比例要素473に接続されている。加減算器472から出力された偏差ΔIDCは、あらかじめ設定されている係数(ゲイン)倍されて直流電圧成分Vdcに関する制御量VDC0として出力される。
比例要素473の出力は、リミッタ部474を介して加算器475の一方の加算入力に接続されている。加算器475のもう一方の加算入力には、直流電圧指令値VDCが入力される。
つまり、直流電流制御部47は、直流電流値Ic0を、補正後の直流電流指令値IDC(cor)に近づけるように、比例制御を行う。そして、比例制御された制御量VDC0および直流電圧指令値VDCを用いて、電力変換部20が出力する直流電圧成分Vdcを生成する。
比例要素473と加算器475との間には、リミッタ部474が設けられている。リミッタ部474は、リミット値演算部52の出力に接続されている。本実施形態の電力変換装置10では、リミット値演算部52の出力にもとづいて、直流電流制御部47は、制御量VDC0に対してさらに補正を行う。制御量VDC0に対する補正は、後に詳述するように、リミット値演算部52の異なる出力にしたがい、複数のリミット値で制御量VDC0の最大値および最小値を制限することによって実現される。
コンデンサバランス制御部51は、リミッタ部511と、相間コンデンサバランス制御部512と、PN間コンデンサバランス制御部513と、加算器514と、αβ0変換部515と、PI制御部516と、を含む。
セルコンデンサ電圧平均値Vcは、リミッタ部511に入力される。リミッタ部511の出力は、相間コンデンサバランス制御部512に接続されている。リミッタ部511は、2つのリミット値を有する。2つのリミット値は、最大値(最大リミット値)および最小値(最小リミット値)である。リミッタ部511は、入力されたセルコンデンサ電圧平均値Vcの大きさが2つのリミット値の範囲内のときには、セルコンデンサ電圧平均値Vcをそのまま出力する。リミッタ部511は、入力されたセルコンデンサ電圧平均値Vcの大きさが最大リミット値に等しいか、最大リミット値を超えるときには、その最大リミット値を出力する。また、リミッタ部511は、入力されたコンデンサ電圧平均値Vcの大きさが最小リミット値に等しいか、最小リミット値を下回るときには、その最小リミット値を出力する。最大リミット値および最小リミット値は、任意に設定することができる。最大リミット値は、たとえば、セルコンデンサ電圧平均値Vcの定格電圧値の110%等に設定される。最小リミット値は、たとえば、セルコンデンサ電圧平均値Vcの定格電圧値の90%等に設定される。
リミッタ部511は、出力に応じて変化するコンデンサ電圧異常信号Scfを出力する。コンデンサ電圧異常信号Scfは、リミット値演算部52に供給される。リミッタ部511は、セルコンデンサ電圧平均値Vcの大きさが2つのリミット値の範囲内にあるときには、コンデンサ電圧異常信号Scfを非アクティブにする。リミッタ部511は、セルコンデンサ電圧平均値Vcの大きさが最大リミット値に等しいか、最大リミット値を超えるときには、コンデンサ電圧異常信号Scfをアクティブにする。リミッタ部511は、セルコンデンサ電圧平均値Vcの大きさが最小リミット値に等しいか、最小リミット値よりも小さいときには、コンデンサ電圧異常信号Scfをアクティブにする。
リミッタ部511の出力は、相間コンデンサバランス制御部512に接続されている。相間コンデンサバランス制御部512は、電力系統12の各相に応じて設けられている。つまり、相間コンデンサバランス制御部512は、3つ設けられている。
各相間コンデンサバランス制御部512は、加減算器512aと、PI制御器512bと、を含む。U相に対応する相間コンデンサバランス制御部512の加減算器512aには、リミッタ部511から出力されたセルコンデンサ電圧平均値Vcおよびセルコンデンサ電圧相平均値Vcuが入力される。加減算器512aは、セルコンデンサ電圧平均値Vcおよびセルコンデンサ電圧相平均値Vcuの偏差を出力してPI制御器512bに供給する。PI制御器512bは、入力された偏差にPI制御を行い、U相に対応した相間バランス制御操作量を出力する。
V相、W相に対応する相間コンデンサバランス制御部512も同様に構成されている。
PN間コンデンサバランス制御部513は、電力系統12の各相に応じて設けられている。つまり、PN間コンデンサバランス制御部513は、3つ設けられている。
PN間コンデンサバランス制御部513は、加減算器513aと、PI制御器513bと、を含む。
加減算器513aは、U相に対応するPN間コンデンサバランス制御部513の加減算器513aには、上側のセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcupおよび下側のセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcunが入力される。加減算器513aは、上側のセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcupおよび下側のセルコンデンサ電圧アーム平均値Vcunの偏差を出力してPI制御器513bに供給する。PI制御器513bは、入力された偏差にPI制御を行い、U相に対応したPN間バランス制御操作量を出力する。
V相、W相に対応するPN間コンデンサバランス制御部513も同様に構成されている。
相間コンデンサバランス制御部512およびPN間コンデンサバランス制御部513によって生成された各相に対応する制御操作量は、相ごとに加算器514によって加算される。加算された操作量は、αβ0変換部515によって、3軸から2軸に座標変換される。αβ0変換部515は、αβ平面上で直交する循環電流指令値を計算する。循環電流指令値は、α相循環電流指令値Icα、β相循環電流指令値Icβ、および零相循環電流指令値Ic0として生成され出力される。
相間コンデンサバランス制御部512は、PN間コンデンサバランス制御部513とともに、各相の間の閉回路を流れる循環電流に対する指令値を生成する。各相のコンデンサの電圧が上昇し、セルコンデンサ電圧平均値Vcが最大リミット値を超えて、各相の加減算器512aが出力する偏差が大きくなったときに、循環電流には、偏差に応じて零相分が直流電流成分として生成される。生成された循環電流の零相分は、零相循環電流指令値Ic0として、直流電流指令値IDCの補正のために用いられる。
各相のコンデンサの電圧が低下した場合も同様に、セルコンデンサ電圧平均値Vcが最小リミット値を下回ったときに、各相の加減算器512aが出力する偏差は、負の値となり、絶対値が大きくなる。循環電流には、この偏差に応じた零相分が直流電流成分として生成される。この場合の零相分は、上述の場合とは、逆方向の電流となる。
αβ0変換部515において直交変換されて生成された循環電流指令値Icα,Icβは、αβ0変換器50において直交変換されて生成された実測の循環電流値Icα,Icβとともに、PI制御部516に入力される。PI制御部516では、相ごとにPI制御し、逆αβ変換することによって、各相に対応した出力電圧VB1,VB2,VB3を生成する。
リミッタ部511において生成されたコンデンサ電圧異常信号Scfは、リミット値演算部52に供給される。そのため、リミット値演算部52は、たとえば電力系統12において地絡等の異常が発生し、いずれかのセルコンデンサ電圧に異常が生じていることを認識することができる。
リミット値演算部52には、コンデンサ電圧異常信号Scfのほかに制御端子設定信号Ssuが入力される。制御端子設定信号Ssuは、電力変換装置10の動作モードを設定する信号である。詳細は後述するが、電力変換装置10が直流電流指令値IDCにもとづく電流源として動作する場合には、電力変換装置10の動作モードは、電流制御端モード(たとえばSsu=Hレベル)であり、直流電圧指令値VDCにもとづく電圧源として動作する場合には、電圧制御端モード(たとえばSsu=Lレベル)である。
リミット値演算部52は、制御端子設定信号Ssuおよびコンデンサ電圧異常信号Scfにもとづいて、直流電流成分Vdcのための電圧の制御量VDC0のリミット値を設定する。
図3に戻って、制御部40の構成について説明を続ける。交流電流制御部43には、上下のアームの交流電流の差が加減算器44によって計算され、各相の交流電流の測定値として入力される。
また、交流電流制御部43には、交流無効電流指令値IQが入力される。交流無効電流指令値IQは、たとえば潮流方向および送電電力指令値等を考慮して外部の操作端末等から入力される。
さらに、交流電流制御部43には、セルコンデンサ電圧平均値制御部41の出力が接続されている。セルコンデンサ電圧平均値制御部41は、セルコンデンサ電圧指令値Vcおよびセルコンデンサ電圧平均値Vcを入力して、これらにもとづいて交流有効電流指令値IPを生成し、交流電流制御部43に供給する。
交流電流制御部43は、交流有効電流指令値IP、交流無効電流指令値IQおよび各アームの交流電流の測定値にもとづいて、電力変換部20が出力すべき交流電圧成分を生成して出力する。交流電流制御部43が出力する交流電圧成分は、U相、V相、W相それぞれについてVac1,Vac2,Vac3となる。
交流電流制御部43の出力、直流電流制御部47の出力およびコンデンサバランス制御部51の出力は、加算器53に接続されている。加算器53は、これらの各相の電圧をそれぞれ加算して出力する。
加算器53は、電力変換部20の各アームが出力する電圧を出力する。U相上側アームは、−Vac1+VB1+Vdc1を出力する。U相下側アームは、Vac1+VB1+Vdcを出力する。V相上側アームは、−Vac2+VB2+Vdcを出力し、V相下側アームは、Vac2+VB2+Vdcを出力する。W相上側アームは、−Vac3+VB3+Vdcを出力し、W相下側アームは、Vac3+VB3+Vdcを出力する。
制御部40は、さらに加算器53から出力されたアームごとに出力される電圧にもとづいて、各チョッパセル22のコンデンサ226の電圧を適切な値に調整する。この例では、コンデンサ226の電圧をPWM変調技術を用いて所望の値に設定する。多段に接続されたチョッパセルを位相をずらして順次動作させる1パルス制御を行うようにしてもよい。
加算器53の出力は、係数(1/N)の係数器54に接続されており、アームごとにコンデンサ226の直列接続数Nで除することによって、コンデンサ当たりの電圧を算出する。
係数器54の出力は、加算器55によって、アーム内コンデンサバランス制御部56の出力に加算され、コンデンサ226ごとに電圧値が補正される。コンデンサ226ごとの電圧値は、係数器57で正規化されて、PWM変調部58に入力される。
アーム内コンデンサバランス制御部56は、アームごとに、そのアーム内のすべてのコンデンサ226の電圧をバランスさせる。そのため、アーム内コンデンサバランス制御部56は、アームの数(6)×コンデンサ226の数(N)個設けられている。アーム内コンデンサバランス制御部56では、同一のアーム内の各コンデンサ226の電圧値がたとえば等しくなるように、セルコンデンサ電圧アーム平均値Vcup,Vcvp,Vcwp,Vcun,Vcvn,Vcwn、各コンデンサ電圧Vcup#,Vcvp#,Vcwp#,Vcun#,Vcvn#,Vcwn#、および各アーム電流Ipu,Ipv,Ipw,Inu,Inv,Inwにもとづいて、各コンデンサの電圧を計算する。
PWM変調部58は、キャリア信号生成部58aとコンパレータ58bとを含む。キャリア信号生成部58aでは、6×N次元に応じて位相が設定されたキャリア信号が生成される。キャリア信号は、たとえばそれぞれ振幅1の三角波である。コンパレータ58bは、6×N次元の各コンデンサ226に対応した信号およびキャリア信号を入力し、これらを比較することによって、PWM信号を出力する。生成されたPWM信号は、各チョッパセル22のスイッチング素子221,222を駆動するためのゲート駆動信号VGup#,VGvp#,VGwp#,VGun#,VGvn#,VGwn#とされる(#=1〜N)。なお、各ゲート駆動信号は、ハイサイドのスイッチング素子221およびローサイドのスイッチング素子222をそれぞれ駆動するために、デッドタイムを含む相補的な駆動信号として生成される。したがって、駆動信号ごとに2つの駆動信号に分解されるので、実際の出力数は6×N×2となる。
上述の構成は、一例であり、制御部の構成等は、これに限らない。また、制御部40等の各ブロックや要素は、回路素子を用いたハードウェアで構成されてもよく、ハードウェアにCPU(Central Processing Unit)およびメモリを含んでもよい。CPUおよびメモリを含む場合には、各ブロックや要素の全部または一部は、CPUおよびメモリ上で動作するソフトウェアやプログラムモジュールであってもよい。
電力変換装置10では、電力変換部20および制御部40は、1つの筐体に収納される場合に限らず、制御部40の全部または一部が、電力変換部20が収納される本体から離隔した場所、たとえば制御盤内に設置されてもよい。
本実施形態の電力変換装置10の動作について説明する。
図5は、本実施形態の電力変換装置の動作を説明するためのブロック図である。
図6は、電力変換装置の特性を例示するグラフである。
図7は、直流送電システムを例示するブロック図である。
図8(a)は、電力変換装置の特性を例示するグラフである。図8(b)は、電力変換装置の動作状態を例示する表である。
図9(a)および図10(a)は、電力変換装置の動作を説明するためのブロック図である。図9(b)および図10(b)は、電力変換装置の動作を例示するグラフである。
まず、電力変換装置10の一般的な動作について説明する。電力変換装置10は、たとえば図5に示すように、電力系統12から交流電力を受電し、直流負荷80に直流電力を供給する。この場合に、電力変換装置10は、直流負荷80に応じて送電電力指令値Pdpが与えられる。直流負荷80は、たとえば直流送電の送電線であり、送電線の先には、他の電力変換装置が接続され直流交流変換をしている場合等がある。
電力変換装置10では、与えられた送電電力指令値Pdpにもとづいて、交流有効電流、交流無効電流、直流電圧および直流電流の各指令値が設定される。上述した構成により、これら各指令値にしたがい、制御部40は、電力変換部20の各コンデンサ226が必要な電圧値となるように動作する。
通常の状態では、電力変換装置10から出力される直流電力および電力変換装置10の変換効率にしたがって、電力変換装置10は交流電力を受電する。
ここで、電力系統12のうち、たとえば1つの相に地絡事故が発生した場合に、いずれかの相のチョッパセル22のコンデンサ226の電圧が上昇する場合がある。その場合に、電圧の上昇にまかせて相間コンデンサバランス制御部512において制御を行った場合には、相間のコンデンサ電圧のバランスをとることが不能となり、電力変換装置10は過負荷制限等により運転不能となる。つまり、電力変換装置10は稼働停止となり、電力変換装置10によって電力供給を受けている直流負荷も稼働停止せざるを得ない。
本実施形態の電力変換装置10は、リミッタ部511を含む制御部40を備える。リミッタ部511は、相間コンデンサバランス制御部512のセルコンデンサ電圧平均値Vcの入力をあらかじめ設定された最大リミット値Vlmt(max)および最小リミット値Vlmt(min)で制限する。そのため、セルコンデンサ電圧平均値Vcは、最大リミット値Vlmt(max)を超えて上昇したり、最小リミット値Vlmt(min)を下回って下降したりすることはない。
図6に示すように、リミッタ部511の入出力特性は、最大リミット値Vlmt(max)および最小リミット値Vlmt(min)を有する。リミッタ部511は、Vc(min)<Vc<Vc(max)の範囲では、入力された電圧値をそのまま出力する。リミッタ部511は、Vc≦Vc(min)の場合には、一定の最小リミット値Vlmt(min)を出力し、Vc(max)≦Vcの場合には、一定の最大リミット値Vlmt(max)を出力する。つまり、相間コンデンサバランス制御部512に入力されるセルコンデンサ電圧平均値Vcは、最小リミット値Vlmt(min)〜最大リミット値Vlmt(max)の範囲内に制限される。一方、セルコンデンサ電圧相平均値Vcu,Vcv,Vcwは、制限されずにそのままの値が相間コンデンサバランス制御部512に入力される。最大リミット値および最小リミット値は、任意に設定することができる。これらのリミット値は、典型的には、セルコンデンサ電圧平均値Vcの標準的な値、たとえば定格電圧値に対して、±10%や±15%となるように設定される。リミット値は、最大値または最小値の一方を設定するようにしてもよい。
各相のPI制御器512bには、制限されたセルコンデンサ電圧平均値Vcと、過大な電圧であるセルコンデンサ電圧相平均値Vcu等との偏差が入力され、PI制御器512bは、偏差に応じた制御操作量を出力する。
αβ0変換部515には、上述の制御操作量が入力されるので、αβ0変換部515は、循環電流の零相成分である零相循環電流指令値Ic0を生成する。零相循環電流指令値Ic0は、直流電流指令値IDCに対する補正量とされる。コンデンサ電圧が上昇する場合、加減算器512aの出力は負の値となるので、零相循環電流指令値Ic0は負の値となる。
負の値を有する零相循環電流指令値Ic0は、設定された直流電流指令値IDCに加算される。そのため、補正された直流電流指令値IDC(cor)は、補正前の直流電流指令値IDCよりも小さい値を有する。
直流電流制御部47では、補正された直流電流指令値IDC(cor)に、直流電流値Ic0を近づけるように、制御量VDC0を生成し、直流電圧指令値VDCと加算することによって、出力の直流電圧成分Vdcを出力する。つまり、電力変換装置10は、出力する直流電流値を、事故前よりも小さい値に設定して動作し、送電電力を低減することによって、動作状態を維持する。
また、電力変換装置10のリミット値演算部52には、直流電流制御部47のリミッタ部474に対して、リミット値±Vlmt2を設定するように信号が入力されているものとする。より具体的には、後述するが、制御端子設定信号Ssuは、電流制御端モードとなるように設定されている。コンデンサ電圧異常信号Scfは、セルコンデンサ電圧平均値VcがVlmt(min)〜Vlmt(min)で制限されているので、コンデンサの電圧が異常である旨の信号となっている。
電力変換装置10は、直流負荷80の特性に応じて、動作点を修正する。たとえば、直流負荷80が定抵抗負荷である場合には、電力変換装置10は、直流電流の減少とともに、直流電圧を低下させるように動作する。動作点として、修正し得る範囲は、直流電圧指令値VDC±Vlmt2に対応して設定される出力電圧の範囲となる。
上述では、セルコンデンサ電圧平均値Vcが最大リミット値Vlmt(max)を超えた場合の動作について説明したが、セルコンデンサ電圧平均値Vcが最小リミット値Vlmt(min)を下回る場合についても同様に考えることができる。すなわち、セルコンデンサ電圧平均値Vcが最小リミット値Vlmt(min)を下回る場合には、相間コンデンサバランス制御部512は、正の値を有する操作制御量を生成するので、零相循環電流指令値Ic0も正の値を有する。したがって、直流電流制御部47は、出力電流を大きくするように、直流電流指令値IDCを補正する。このことは、以下の動作においても同様である。
次に、電力変換装置10を、直流送電システム100に用いた場合の動作について説明する。
図7に示すように、直流送電システム100は、電力変換装置10a,10bと、電力系統12a,12bと、直流送電線16p,16nと、を備える。電力変換装置10a,10bは、いずれも上述した構成を備えた電力変換装置10である。電力系統12a,12bは、いずれも三相の電力系統である。
直流送電システム100では、直流電力を送電することができる。すなわち、電力変換装置10aは、電力系統12aから直流に変換し、直流送電線16p,16nを介して、電力変換装置10bに送電する。電力変換装置10bは、受電した直流電力を交流電力に変換し、電力系統12bに連系する。同様に、電力変換装置10bは、電力系統12bから直流に変換し、直流送電線16p,16nを介して、電力変換装置10aに送電する。電力変換装置10aは、受電した直流電力を交流電力に変換し、電力系統12aに連系する。交流電力から直流電力に変換することを順変換動作または整流動作ともいい、直流電力から交流電力に変換することを逆変換動作ともいう。
以下では、電力変換装置10aが交流電力を直流電力に変換し、電力変換装置10bに直流送電し、電力変換装置10bが直流電力を交流電力に変換して電力系統12bに連系するものとして説明する。
一般的に、直流電力の送電側と受電側とで、直流動作点を設定するために、送電側の電力変換装置10aおよび受電側の電力変換装置10bは、それぞれ動作モードが設定される。すなわち、送電側の電力変換装置10aは、電流源として動作する電流制御端として動作し、また、受電側の電力変換装置10bは、電圧として動作する電圧源として動作する。以下では、電流源として動作する場合を電流制御端での動作(電流制御端モード)とも呼び、電圧源として動作する場合を電圧制御端での動作(電圧制御端モード)とも呼ぶ。
直流電流制御部47のリミッタ部474は、3つの動作モードを有している。リミッタ部474は、3つの動作モードのそれぞれに対応する入出力特性を有する。リミット値演算部52は、これらの入出力特性のうちの1つを選択し、対応するリミット値を出力することによって異なる動作モードを実現している。
図8(a)および図8(b)に示すように、リミッタ部474の3つの動作モードは、第1モード〜第3モードである。これら3つの動作モードは、制御端子設定信号Ssuおよびコンデンサ電圧異常信号Scfにもとづいて設定される。制御端子設定信号Ssuおよびコンデンサ電圧異常信号Scfに対して、適切な論理値が設定される。たとえば、電力変換装置10を電圧制御端モードに設定する場合には、制御端子設定信号SsuをHレベルとし、電力変換装置10を電流制御端モードに設定する場合には、制御端子設定信号SsuをLレベルとする。また、リミッタ部511がコンデンサ電圧異常を検出した場合には、コンデンサ電圧異常信号ScfをHレベルとし、リミッタ部511がコンデンサ電圧異常を検出していない場合には、コンデンサ電圧異常信号ScfをLレベルとする。
制御端子設定信号Ssuの設定が電流制御端モードの場合には、リミット値演算部52は、第1モードを選択する。この場合には、リミッタ値として±Vlmt2を出力する。リミッタ部474は、制御量VDC0が−V1〜V1の範囲の場合には、リミッタ部474は、制御量VDC0をそのまま出力する。リミッタ部474は、制御量VDC0が−V1以下の場合には、−Vlmt2を出力する。リミッタ部474は、制御量VDC0がV1以上の場合には、Vlmt2を出力する。第1モードは、電力変換装置10を電流源として動作させる場合のモードである。
第1モードでは、送電側の電力変換装置10aの動作モードとして設定された場合には、電力変換装置10aは、零相循環電流指令値Ic0によって補正された直流電流指令値IDC(cor)によって設定される電流源として動作する。このときの電流源の動作電圧範囲は、リミッタ値Vlmt2によって設定される。
第1モードでは、コンデンサ電圧異常信号Scfがいずれの設定であっても、上述の動作をする。
制御端子設定信号Ssuの設定が電圧制御端モードであり、コンデンサ電圧異常信号Scfがコンデンサ電圧異常を示していない場合には、リミット値演算部52は、第2モードを選択し、リミット値として0を出力する。リミッタ部474は、リミット値0が設定されるので、どのような制御量VDC0が入力された場合であっても、0を出力する。
第2モードでは、制御量VDC0の入力にかかわらず、リミッタ部474は0を出力する。第2モードは、電力変換装置10を電圧源として動作させるモードである。
第2モードでは、受電側の電力変換装置10bの動作モードとして設定された場合には、電力変換装置10bは、直流電圧指令値VDCを、直流電圧成分Vdcとして出力する電圧源として動作する。
制御端子設定信号Ssuの設定が電圧制御端モードであり、コンデンサ電圧異常信号Scfがコンデンサ電圧異常を示している場合には、リミット値演算部52は、第3モードを選択する。第3モードでは、リミッタ部474は、制御量VDC0が、−V2<VDC0<V2の範囲内の場合には、出力は制御量VDC0がそのまま出力される。制御量VDC0がVDC0≦−V2の場合には、リミッタ部474は、一定のリミッタ値−Vlmt3を出力する。制御量VDC0がV2≦VDC0の場合には、リミッタ部474は、一定のリミッタ値Vlmt3を出力する。リミッタ値の絶対値|Vlmt3|は、リミッタ値の絶対値|Vlmt2|よりも大きな値に設定されている。
第3モードでは、受電側の電力変換装置10bの動作モードとして設定された場合には、電力変換装置10bは、−Vlmt3〜Vlmt3の出力電圧範囲で動作する電流源として機能する。
電力変換装置10の動作モードについて、より詳細に説明する。
図9(a)および図9(b)は、送電側の電力変換装置10aが電流制御端に設定され、受電側の電力変換装置10bが電圧制御端に設定され、送電側の電力系統12aにおいて地絡等の事故が発生した場合を示している。
図9(a)に示すように、電力変換装置10aは、直流出力電流Idc_refとする定電流源として動作し、電力変換装置10bは、直流出力電圧Vdc_refとする定電圧源として動作している。
図9(b)の実線で示す電流制御端のグラフは、電力変換装置10aの出力特性を模式的に示している。電圧制御端のグラフは、電力変換装置10bの出力特性を模式的に示している。直流出力電流Idc_refは、送電側の電力変換装置10aの出力特性と、受電側の電力変換装置10bの出力特性との交点で設定される。
電力変換装置10aが出力することが可能な最小の電圧は、動作点の出力電圧Vdc_refよりもリミット値Vlmt2だけ低い電圧である。また、電力変換装置10aが出力することが可能な最大の電圧は、動作点の出力電圧Vdc_refからリミット値Vlmt2だけ高い電圧である。
ここで、送電側の電力系統12aに事故等が発生し、チョッパセル22のコンデンサ226の電圧が上昇すると、コンデンサバランス制御部51は、零相循環電流指令値Ic0を生成し、直流電流制御部47に供給する。
直流電流制御部47は、直流電流指令値IDCに零相循環電流指令値Ic0を加算して補正された直流電流指令値IDC(cor)を生成する。ここで、上述したように、コンデンサの電圧が上昇した場合には、零相循環電流指令値Ic0は、負の値であるため、補正後の直流電流指令値IDC(cor)は、補正前の値よりも小さい値となる。
直流電流制御部47は、補正前の直流電流指令値IDCよりも小さい零相循環電流指令値Ic0となるように、出力電圧を調整するように動作する。つまり、電力変換装置10aは、直流出力電流Idc_refを低下させるように動作する。負荷である電力変換装置10bは、定電圧源として動作しているので、図9(b)の一点鎖線のようにVdc_refに沿って低電流となる方向に動作点が変化する。このときの出力電流値は、Idc_ref’(<Idc_ref)となり、電力変換装置10aは、動作を継続することができる。
図10(a)および図10(b)は、送電側の電力変換装置10aが電流制御端に設定され、受電側の電力変換装置10bが電圧制御端に設定された後、受電側の電力系統12bにおいて地絡等の事故が発生した場合を示している。受電側の電力系統12bに異常が発生することによって、受電側の電力変換装置10bのチョッパセル22のコンデンサ226の電圧が上昇して、リミッタ部511が動作した場合には、コンデンサ電圧異常信号Scfがアクティブになるので、電力変換装置10bは第3モードに入る。そのため、電力変換装置10bは、定電流源として動作するようになる。
図10(b)に示すように、送電側の電力変換装置10aは、電流制御端に設定され、受電側の電力変換装置10bは、事故前には、二点鎖線のように定電圧源として動作している。受電側の異常により、第3モードに入った電力変換装置10bは、リミット値±Vlmt3を有する定電流源として動作する。
受電側の電力系統12bに事故等が発生し、電力変換装置10bのチョッパセル22のコンデンサ226電圧が上昇すると、コンデンサバランス制御部51は、零相循環電流指令値Ic0を生成し、直流電流制御部47に供給する。
直流電流制御部47は、直流電流指令値IDCに零相循環電流指令値Ic0を加算して補正された直流電流指令値IDC(cor)を生成する。ここで、上述したように、零相循環電流指令値Ic0は、負の値であるため、補正後の直流電流指令値IDC(cor)は、補正前の値よりも小さい値となる。つまり、電力変換装置10bは、直流出力電流Idc_refを低下させるように動作する。
ここで、リミット値演算部52は、第3モードに入る条件を満たしたことを認識するので、リミッタ値を±Vlmt3に設定する。
送電側の電力変換装置10aは第1モードに設定されているので、リミッタ値|Vlmt2|を有する定電流源として動作している。
リミット値|Vlmt3|は、リミット値|Vlmt2|よりも大きく、電力変換装置10bの出力電流Idc_ref’は、事故前の出力電流Idc_refよりも小さい値となるので、図10(b)の実線のような特性となる。
したがって、当初の動作点よりも低い電流値Idc_ref’に動作点が修正され、電力変換装置10bは、安定して動作を継続することができる。
本実施形態の電力変換装置の作用および効果について説明する。
本実施形態の電力変換装置10は、過大なコンデンサ電圧が入力されたときに、その電圧を制限するリミッタ部511を含むコンデンサバランス制御部51を含む制御部40を備える。また、電力変換装置10の制御部40は、リミッタ部511によって、制限された電圧値にもとづく補正値を計算して、出力電圧および出力電流を設定する直流電流制御部47を含む。このため、電力系統12側で地絡等の事故を生じ、コンデンサ電圧が上昇しても、出力電流を絞って動作を継続することができる。
また、電力変換装置10の制御部40は、リミッタ部511によって、コンデンサに過大な電圧が入力されたことを示すコンデンサ電圧異常信号Scfを生成し、この信号をリミット値演算部52に供給する。そのため、リミット値演算部52は、システムに異常が生じたことを認識することができる。そして、リミット値演算部52は、電流制御端として動作するときよりも制限範囲を広げたリミット値を設定する。そのため、電力変換装置10(10b)は、電圧制御端として動作している場合に、電力系統12において地絡等の事故が生じたときにも、自動的に電流制御端の動作に切り替えて、安定した動作点を形成することによって、動作を継続することができる。
このように、本実施形態の電力変換装置10では、電力系統12において地絡等の事故を生じた場合であっても、動作条件を自動的に変更することによって、動作を継続することができるので、送配電システム等の信頼性向上に寄与することができる。
(第2の実施形態)
図11は、本実施形態の電力変換装置を例示するブロック図である。
図11に示すように、本実施形態の電力変換装置110は、電力変換部120と、制御部40と、を備える。本実施形態の電力変換装置110では、電力変換部120の構成が第1の実施形態の場合と相違し、他の点では同一である。同一の構成要素には同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略する。
電力変換部120は、交流端子121a〜121cと、直流端子121d,121eと、を含む。交流端子121a〜121cは、三相交流の各相(U相、V相およびW相)に接続される。直流端子121dは、直流のP側に接続され、直流端子121eは、直流のN側に接続される。交流端子121a〜121cは、電力の入力端子ともなり、出力端子ともなる。直流端子121d,121eは、交流端子121a〜121cが電力の入力端子のときには、出力端子となり、交流端子121a〜121cが電力の出力端子のときには、入力端子となる。
電力変換部120は、チョッパセル22と、3巻線トランス241と、を含む。チョッパセル22は、複数個含まれる。チョッパセル22は、フルブリッジ構成のチョッパセル72であってもよい(図6)。チョッパセル22は、複数個直列に接続されてアーム26となる。1つのアーム26aは、P側の直流端子21dとN側の直流端子21eとの間に接続されている。他のアーム26bは、アーム26aとN側の直流端子21eとの間に接続されている。アーム26c,26dおよびアーム26e,26fもアーム26a,26bと同様に、直流端子21d,21e間に直列に接続されている。
3巻線トランス241は、一次巻線242aと、2つの二次巻線242b,242cと、を含む。一次巻線242aおよび二次巻線242b,242cは、同一の鉄心に巻回されている。2つの二次巻線242b,242cは、電流が流れたときに、鉄心に発生する磁界の方向が逆向きになるような向きに巻回され接続されている。二次巻線242bの一端は、上側のアーム26aに接続され、二次巻線242cの一端は、下側のアーム26bに接続されている。他のアームについても同様である。二次巻線242b,242cの他端同士が接続されているノードは、3巻線トランス241同士で接続されている。つまり、3巻線トランス241の二次巻線242b,242cは、スター結線されている。
一次巻線242aは、一端が交流端子21aを介して、電力系統12の1つの相に接続されている。他端は、他の3巻線トランス241の一次巻線に接続されている。つまり、3つのレグに対応する一次巻線242aは、スター結線されて、電力系統の各相に接続されている。
本実施形態の電力変換装置110は、第1の実施形態の電力変換装置10と同様に動作する。すなわち、交流側に地絡事故等が生じても、制御部40の直流電流制御部47およびコンデンサバランス制御部51によって直流電流指令値IDCを補正して、出力電圧成分および出力電流を適切に制御して、電力変換装置110の運転を継続する。
本実施形態の電力変換装置110では、電力変換部120が3巻線トランス241を含んでおり、二次巻線242b,242cに流れる電流による磁界を打ち消すように二次巻線242b,242cが巻回されている。そのため、二次巻線242b,242cをそれぞれ流れる直流電流による起磁力がキャンセルされ、鉄心内に直流磁束が生じないようにすることができる。また、同一相内で直流起磁力を打ち消すことができるので、事故等により交流系統に不平衡が生じた場合であっても鉄心に偏磁を生じたり、飽和したりすることを防止することができる。したがって、交流系統の事故等が生じた場合であっても、電力変換装置110は、安全に運転を継続することができる。
なお、本実施形態の場合において、フルブリッジ形式のチョッパセルを用いることができる。
上述の実施形態の場合では、スター結線のトランスを用いたが、デルタ結線のトランスに置き換えることもでき、同様の効果を得ることができる。
以上説明した実施形態によれば、交流側に地絡を生じた場合であっても、安定して運転を継続できる電力変換装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
10,10a,10b 電力変換装置、12,12a,12b 電力系統、14 変圧器、20 電力変換部、21a〜21c 交流端子、21d,21e 直流端子、22 チョッパセル、24 バッファリアクトル、26a〜26f アーム、28a〜28c レグ、40 制御部、41 セルコンデンサ電圧平均値制御部、43 交流電流制御部、44 加算器、45 除算器、47 直流電流制御部、471 加算器、472 加減算器、473 比例要素、474 リミッタ部、475 加算器、48 加算器、49 係数器、50 αβ0変換器、51 コンデンサバランス制御部、511 リミッタ部、512 相間コンデンサバランス制御部、513 PN間コンデンサバランス制御部、514 加算器、515 αβ0変換部、516 PI制御部、52 リミット値演算部、53 加算器、54 係数器、55 加算器、56 アーム内コンデンサバランス制御部、57 係数器、58 PWM変調部、72 チョッパセル、110 電力変換装置、120 電力変換部、241 3巻線トランス

Claims (6)

  1. 交流電力と直流電力とを相互に変換する電力変換装置であって、
    充放電を切り替え可能とされたコンデンサを含むセルを含む電力変換部と、
    前記コンデンサの電圧を制御して出力電圧を制御する制御部と、
    を備え、
    前記セルは、直列に接続されて交流の相ごとに接続され、
    前記制御部は、
    前記交流の相間で前記コンデンサの電圧のバランスを制御して、前記電力変換部の中を流れる循環電流のための循環電流指令値を生成するコンデンサバランス制御部と、
    設定された直流電流指令値および前記循環電流指令値にもとづいて直流出力電圧を生成する直流電流制御部と、
    を含み、
    前記コンデンサバランス制御部は、前記循環電流指令値から直流電流成分を抽出し、
    前記直流電流制御部は、前記直流電流成分を用いて、前記直流電流指令値を補正する電力変換装置。
  2. 前記コンデンサバランス制御部は、前記コンデンサの電圧とあらかじめ設定された第1電圧との偏差を検出することによって、前記循環電流指令値から前記直流電流成分を抽出する請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記コンデンサバランス制御部は、
    前記交流の各相に接続されたすべての前記セルのコンデンサの電圧の平均値を、その最大値である前記第1電圧に制限する第1リミッタと、
    前記第1リミッタの出力および前記交流の相ごとの前記セルのコンデンサの電圧の平均値にもとづいて前記直流電流成分を計算する演算部と、
    を含む請求項2記載の電力変換装置。
  4. 前記第1リミッタは、前記第1電圧の値よりも小さい値を有する第2電圧をさらに含む請求項3記載の電力変換装置。
  5. 前記直流電流制御部は、前記直流出力電圧の最大値である第3電圧に制限する第2リミッタ部を含む請求項3または4に記載の電力変換装置。
  6. 前記直流電流制御部は、
    複数の動作モードを有し、前記複数の動作モードのそれぞれに応じたリミット値を出力するリミット値演算部を含み、
    前記複数の動作モードは、
    当該電力変換装置が電流源として動作する場合には、
    前記直流出力電圧の最大値を前記第3電圧に設定する第1モードと、
    当該電力変換部が電圧源として動作する場合であって、
    前記第1リミッタ部が前記第1電圧を出力しないときには、
    前記第2リミッタ部は0を出力する第2モードと、
    前記第1リミッタ部が前記第1電圧を出力したときには、
    前記出力電圧の最大電圧を第3電圧よりも高い第4電圧に設定する第3モードと、
    を含む請求項5記載の電力変換装置。
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