JP6616744B2 - 建物外壁の止水構造、及び止水処理方法 - Google Patents

建物外壁の止水構造、及び止水処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物外壁の止水構造、及び止水処理方法に関する。
住宅等の建物では、複数の外壁パネルが横並びに設けられることにより外壁が構成されている場合がある。この種の外壁パネルは、壁材と、壁材の屋内側に設けられた下地フレームとを有して構成されている。この場合、隣り合う外壁パネルの間には上下に延びる目地(縦目地)が形成される。目地には、当該目地を通じて屋内側に雨水等の水が浸入するのを阻止するために、ガスケットやシーリング材等の止水シールが設けられている。
外壁目地の止水構造として、例えば特許文献1には、縦目地に挿入される長尺状の平面視略U字形の凹部と、その凹部の両側縁に延設されるフランジ部とが形成された縦目地止水部と、縦目地止水部の下端において横方向に延設されるエプロン部と、縦目地止水部の底面を塞ぐ底面部とを備える構成が開示されている。
特許第5358264号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術を含め既存の技術では、外壁目地における止水性能を高めるべく複雑な構成を必須とするものとなっており、コストや作業性等を考えると、その改善の余地があると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成を用いつつも止水を適切に行わせることができる建物外壁の止水構造、及び止水処理方法を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成の符号を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
第1の発明は、
壁材(25)と下地フレーム(26)とを有する複数の外壁パネル(24)を横並びに固定して構成され、隣り合う前記外壁パネルが、前記下地フレームの縦フレーム部(26a)どうしが連結されることで結合される建物外壁部(20)に適用される建物外壁の止水構造であって、
上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シート(33)と、
前記縦フレーム部に沿って設けられ、フレーム連結部分を止水する止水部材(31)と、
前記壁材の間に形成される目地(28)の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がるようにして屋外側から貼り付けられる止水シート(37)と、
前記壁下シートを挟んで前記止水シートの反対側に貼り付けられる裏当て部材(36)と、
を備え、
前記裏当て部材は、伸縮変形可能なシート部(38)と、そのシート部に対して部分的に貼り付けられ、前記シート部を所定形状に保持するプレート部(39)とを有し、
前記シート部の上部に、前記プレート部が貼り付けられていない余剰部(Y1,Y2)が設けられ、前記壁下シートに対する貼り付け状態で、前記シート部が前記止水部材の下端に押し当てられることで前記余剰部にシート圧縮部(Z)が形成されていることを特徴とする。
上記の止水構造では、壁下シートを挟んで一方の側(屋外側)には、隣り合う壁材の各壁下シートに跨がるようにして止水シートが貼り付けられ、他方の側(屋内側)には、裏当て部材が貼り付けられている。また特に、裏当て部材は、伸縮変形可能なシート部と、そのシート部に対して部分的に貼り付けられ、シート部を所定形状に保持するプレート部とを有しており、シート部が止水部材の下端に押し当てられることで、シート部の余剰部にシート圧縮部が形成される構成となっている。かかる場合、隣り合う各外壁パネルにおいては壁下シートの間の隙間が生じ、その隙間により止水性能の低下が懸念されるが、伸縮変形可能なシート部を止水部材の下端に押し当ててシート圧縮部を形成することにより、当該隙間における止水性能を高めることができる。つまり、シート圧縮部によりピンホール等の隙間を好適に埋めることができる。その結果、簡易な構成を用いつつも止水を適切に行わせることができる。
第2の発明は、前記プレート部は、上部に凹状に切り欠かれた凹状部(39a)を有し、前記シート部の前記余剰部は、前記凹状部の内側を含む範囲で設けられており、前記裏当て部材は、前記凹状部の位置が前記隣り合う前記外壁パネルの境界線に合うようにして取り付けられていることを特徴とする。
プレート部に凹状部を設け、その凹状部の内側を含む範囲をシート部の余剰部とするとともに、裏当て部材を、凹状部の位置が隣り合う外壁パネルの境界線に合うようにして取り付ける構成としたため、凹状部を設けずに単に下から上に押し当てる場合に比べて、壁下シート間の隙間に対してシート部の余剰部をより一層集約的に配置させることができる。これにより、止水性能の一層の向上を図ることができる。
第3の発明は、前記シート部の前記余剰部は、前記凹状部の内側の部分である第1余剰部(Y1)と、前記プレート部の上端よりも上方の部分である第2余剰部(Y2)とを含み、前記壁下シートに対する前記裏当て部材の貼り付け状態で、前記第1余剰部及び前記第2余剰部において前記シート部が圧縮された状態となっていることを特徴とする。
シート部の余剰部を、凹状部の内側の部分である第1余剰部と、プレート部の上端よりも上方の部分である第2余剰部として設け、第1余剰部及び第2余剰部においてシート部を圧縮状態としたため、止水部材の下端に沿う方向においても圧縮状態でシート部を配置できる。これにより、止水部材の下端に沿う水の伝達ラインを好適に遮断できる。
第4の発明は、前記止水部材は、前記縦フレーム部の屋外側において前記壁材よりも下方に延びており、前記壁材よりも下方位置に、前記止水部材の下端に対する前記シート部の押し当てにより前記シート圧縮部が形成されていることを特徴とする。
止水部材が、縦フレーム部の屋外側において壁材よりも下方に延びている構成において、壁材よりも下方位置に、止水部材の下端に対するシート部の押し当てによりシート圧縮部を形成する構成にしたため、壁下シート間の隙間を壁材よりも下方位置に限定させた上で、その隙間をシート圧縮部により埋めることができる。これにより、止水性能の向上を図ることができる。
第5の発明は、
壁材(25)と下地フレーム(26)とを有する複数の外壁パネル(24)を横並びに固定して構成され、隣り合う前記外壁パネルが、前記下地フレームの縦フレーム部(26a)どうしが連結されることで結合される建物外壁部(20)に適用される建物外壁の止水処理方法であって、
前記外壁パネルは、上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シート(33)と、前記縦フレーム部に沿って設けられ、フレーム連結部分を止水する止水部材(31)とを備えており、
伸縮変形可能なシート部(38)と、そのシート部に対して部分的に貼り付けられ、シート部を所定形状に保持するプレート部(39)とを有する裏当て部材(36)を用い、前記壁材の間に形成される目地(28)の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がる位置で、前記シート部を前記止水部材の下端に押し当てて、前記シート部の上部において前記プレート部が貼り付けられていない余剰部(Y1,Y2)にシート圧縮部(Z)を形成しつつ、当該裏当て部材を貼り付ける裏当て処理と、
前記壁下シートに屋外側から止水シート(37)を貼り付けるシート貼付処理と、
を備えることを特徴とする。
上記の止水処理方法によれば、壁下シートを挟んで一方の側(屋外側)には、隣り合う壁材の各壁下シートに跨がるようにして止水シートが貼り付けられ、他方の側(屋内側)には、裏当て部材が貼り付けられている。また特に、裏当て部材は、伸縮変形可能なシート部と、そのシート部に対して部分的に貼り付けられ、シート部を所定形状に保持するプレート部とを有しており、シート部が止水部材の下端に押し当てられることで、シート部の余剰部にシート圧縮部が形成されるようになっている。かかる場合、隣り合う各外壁パネルの間には壁下シートの間の隙間が生じ、その隙間により止水性能の低下が懸念されるが、伸縮変形可能なシート部を止水部材の下端に押し当ててシート圧縮部を形成することにより、当該隙間における止水性能を高めることができる。つまり、シート圧縮部によりピンホール等の隙間を好適に埋めることができる。その結果、簡易な手法を用いつつも止水を適切に行わせることができる。
第6の発明は、前記プレート部は、上部に凹状に切り欠かれた凹状部(39a)を有し、前記シート部の前記余剰部は、前記凹状部の内側を含む範囲で設けられており、前記裏当て処理では、前記凹状部の位置が前記隣り合う前記外壁パネルの境界線に合うようにして、前記裏当て部材を貼り付けることを特徴とする。
プレート部に凹状部を設け、その凹状部の内側を含む範囲をシート部の余剰部とするとともに、裏当て部材を、凹状部の位置が隣り合う外壁パネルの境界線に合うようにして取り付ける構成としたため、単に下から上に押し当てる場合に比べて、壁下シート間の隙間に対してシート部の余剰部をより一層集約的に配置させることができる。これにより、止水性能の一層の向上を図ることができる。
ユニット式建物の概要を示す斜視図。 ユニット式建物の概要を示す斜視図。 (a)は、屋根外壁部の下端部における止水構造を示す正面図、(b)は、目地部分の縦断面図。 止水構造を構成する各部材を分解して示す分解斜視図。 外壁パネルの詳細な構成を示す分解斜視図。 (a)は裏当て部材を接着面の逆側から見た斜視図、(b)は裏当て部材を接着面の側から見た斜視図。 止水構造の製造手順を示す説明図。 図7(a)に対応する止水構造の正面図。 図7(b)に対応する止水構造の正面図。 壁下シートへの取り付け後における裏当て部材の状態を示す斜視図。 裏当て部材の別例を示す斜視図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、建物として、複数の建物ユニットが互いに組み合わされてなるユニット式建物を具体化している。図1は、そのユニット式建物の概要を示す斜視図である。
図1に示すように、建物10は、一階部分11及び二階部分12を有する建物本体13と、その建物本体13の上方に設けられた屋根部14とを備えている。建物本体13は、複数の建物ユニット15が互いに連結されることにより構成されている。屋根部14は、例えば切り妻式の屋根として構成されている。建物10の施工に際しては、建物ユニット15が製造工場においてあらかじめ製造され、その後施工現場にトラック等により搬送される。そして、施工現場において複数の建物ユニット15が組み付けられるとともに、その上に屋根部14が施工されることにより建物10が構築される。
建物ユニット15の構成は周知であるため、ここでは簡単に説明する。建物ユニット15は、その四隅に配設される4本の柱と、各柱の上端部及び下端部をそれぞれ連結する各4本の天井大梁及び床大梁とを備え、それら柱、天井大梁及び床大梁により直方体状に形成されている。柱は四角筒状の角形鋼よりなり、天井大梁及び床大梁は断面コ字状の溝形鋼よりなる。
建物10の外周部分は外壁部20となっている。外壁部20は、建物本体13に設けられる本体外壁部20aと、屋根部14に設けられる屋根外壁部20bとを有している。
図2に示すように、本体外壁部20aは、建物ユニット15の天井大梁及び床大梁に固定された複数の外壁パネル21により構成されている。外壁パネル21は、壁材22と下地フレーム23とにより構成されている。また、屋根外壁部20bは、例えば屋根部14の妻面に設けられ、その妻面に応じた形状を有する複数の外壁パネル24により構成されている。外壁パネル24は、壁材25と下地フレーム26とにより構成されている。壁材22,25は、窯業系サイディングボード等の外壁面材よりなり、その表面により屋外面(外壁面)が形成される。下地フレーム23,26は、例えば溝形鋼等により矩形に形成された矩形フレームよりなる。なお、本体外壁部20aの外壁パネル21は、基本的にユニット工場にて建物ユニット15に取り付けられ、屋根外壁部20bの外壁パネル24は現場施工される。
本体外壁部20aにおいては、複数の外壁パネル21が横並びで配置されており、隣り合う外壁パネル21の間には縦目地27が形成されている。また、屋根外壁部20bにおいては、複数の外壁パネル24が横並びで配置されており、隣り合う外壁パネル24の間には縦目地28が形成されている。
次に、屋根外壁部20bを例にして、屋根外壁部20bの止水構造について説明する。図3(a)は、屋根外壁部20bの下端部における止水構造を示す正面図であり、図3(b)は、目地部分の縦断面図である。図3(a)に示す部分は、図2のA部に相当する。図4は、止水構造を構成する各部材を分解して示す分解斜視図である。また、図5は、外壁パネル24の詳細な構成を示す分解斜視図である。
なお、図示は略しているが、建物10の外壁部20において、一階部分11と二階部分12との境界部分や、本体外壁部20aと屋根外壁部20bとの境界部分にはその境界見切り部を隠す化粧胴差しが取り付けられるようになっており、これらの境界部分における上下方向の各壁材22,25の間の離間部分は化粧胴差しにより隠されるようになっている。
図5に示すように、外壁パネル24において、下地フレーム26の縦フレーム部26a及び横フレーム部26bには、それぞれ例えばEPDM等のゴム材(スポンジ材)よりなる長尺状の止水部材31,32が貼り付けられている。止水部材31,32のうち止水部材31は、縦フレーム部26aの屋外側及び側方に断面L形に貼り付けられ、壁材25よりも僅かに下方に突き出るようにして設けられている(図のB部)。より詳細に言えば、縦フレーム部26aの下端部は、壁材25の下端よりも下方に突き出ており、その突き出し部分まで延びるようにして止水部材31が貼り付けられている。
また、横フレーム部26bには、上部が壁材25の裏面側に固定されるとともに、その下部が壁材25の下方に垂れ下がる状態で壁下シート33が設けられている。本実施形態では、壁材25及び下地フレーム26(詳しくは横フレーム部26b)の間に挟まれた状態で、壁下シート33が取り付けられている。壁下シート33は、クロロプレンゴム(CRゴム)等の耐水性を有する材料により形成された防水シートであり、外壁パネル24の下端部に沿って延びている。止水部材31は、壁下シート33の表面側に設けられており、これら各部材31,33が重なり合う部分では、止水部材31が表側(屋外側)、壁下シート33が裏側(屋内側)となっている。
屋根外壁部20bにおいては、隣り合う外壁パネル24が、縦フレーム部26aどうしの連結により結合される構成となっており、その結合状態では、隣り合う各縦フレーム部26aの間に止水部材31が押し潰された状態(圧縮された状態)で配置されるようになっている。
図3に示すように、壁下シート33は、その下端部が二階部分12における外壁パネル21の壁材22の表側に重ねられている。この場合、壁下シート33は、壁材25の裏面側と壁材22の裏面側との間で上下に架け渡された状態となっている。これにより、それら壁材22,25の間が壁下シート33により閉塞され、壁材22,25の間を通じて雨水等の水が屋内側に浸入することが防止されている。
図3及び図4に示すように、屋根外壁部20bにおいては、縦目地28を通じて屋内側に水が浸入するのを防止すべく止水処理が施されており、その止水処理には壁材25の下端より上側の止水処理と、壁材25の下端より下側の止水処理とが含まれている。ここで、壁材25の下端より上側の止水処理としては、上述したように互いに連結される縦フレーム部26aの間に止水部材31が設けられるとともに、その手前側(すなわち屋外側)に定形シールとしてのガスケット35が設けられている。ガスケット35は、EPDM等の弾性材料により長尺に形成されている。ガスケット35は、長手方向に延びる中空部を有しており、その中空部は上端及び下端にて各々開口している。縦目地28において、ガスケット35が一次シールに相当し、止水部材31が二次シールに相当する。
また、壁材25の下端より下側の止水処理としては、各壁材25に設けられた壁下シート33の繋ぎ合わせ部分の止水処理が施されている。その概略として、隣り合う壁下シート33の繋ぎ合わせ部分には、壁下シート33の裏面側(屋内側)に裏当て部材36が貼り付けられるとともに、壁下シート33の表面側(屋外側)に止水シートとしての防水テープ37が貼り付けられている。つまり、本実施形態の止水構造では、縦目地28の下方において隣り合う壁材25の各壁下シート33に跨がるようにして屋外側から貼り付けられる防水テープ37と、壁下シート33を挟んで防水テープ37の反対側に貼り付けられる裏当て部材36とを備えている。
図6は、裏当て部材36の構成を示す斜視図であり、(a)は裏当て部材36を接着面の逆側から見た図、(b)は裏当て部材36を接着面の側から見た図である。裏当て部材36は、伸縮変形可能なシート部としての粘着テープ38と、その粘着テープ38に対して部分的に貼り付けられ、粘着テープ38を所定形状に保持する保持プレート39とを有している。
粘着テープ38は、矩形状をなし、例えば伸縮変形可能なEPDM系ゴムシートからなる基材に、ブチルゴム系粘着剤を積層して構成されている。粘着テープ38において、保持プレート39の逆側は全体が接着面となっている。また、保持プレート39は、全体として横幅が粘着テープ38と同じ寸法、縦幅が粘着テープ38よりも小さい寸法であり、一辺に凹状に切り欠かれた凹状部39aを有している。この場合、図6(a)に示すように、裏当て部材36の片面には、保持プレート39が貼り付けられた部位と、保持プレート39が貼り付けられていない部位とが設けられることとなり、保持プレート39が貼り付けられていない部位において、凹状部39aの内側となる部位が第1余剰部Y1、保持プレート39の上辺部(壁下シート33に対する貼り付け状態での上辺部)に沿う部位が第2余剰部Y2となっている。
次に、屋根外壁部20bの止水構造を、製造手順と共により具体的に説明する。図7は、止水構造の製造手順を示す説明図である。
図7(a)では、屋根部14に複数の外壁パネル24が設置された状態において、壁下シート33が屋外側にめくり上げられるとともに、壁下シート33の裏側(屋内側)に裏当て部材36が取り付けられる(「裏当て処理」に相当)。この場合、図8に示すように、裏当て部材36の粘着テープ38を屋外側(図の手前側)とし、かつ裏当て部材36における凹状部39aの位置が、隣り合う外壁パネル24の境界線に合うようにして、裏当て部材36が壁下シート33に取り付けられる。このとき、裏当て部材36は、壁材25の下側の止水部材31を下方から押し上げるようにして取り付けられる。
図7(b)には、裏当て部材36の取り付け完了状態が示されている。この場合、上記のとおり凹状部39aの位置が外壁パネル24間の境界線に合わせられており、かつ裏当て部材36が止水部材31を下方から押し上げて取り付けられているため、凹状部39aの内側の粘着テープ38(すなわち、余剰部Y1の粘着テープ38)が止水部材31の下端に当たって屋外側に膨らみ、これによりダマ状のシート圧縮部Zが形成される。なおこのとき、裏当て部材36が押し当てられる側の止水部材31にもダマ状の圧縮部が形成される。
図7(b)の状態では、図9に示すように、裏当て部材36の粘着テープ38が止水部材31の下端に押し当てられることで、壁下シート33間において止水部材31の下側にシート圧縮部Zが形成されている。図10は、壁下シート33への取り付け後における裏当て部材36の状態を示す斜視図である。粘着テープ38は、凹状部39aの中に入り込むようにして収縮変形しており、その収縮変形によりダマ状の塊が形成されている。
なお、粘着テープ38の収縮変形により形成されたダマ状の塊を、指やヘラ等の工具で押圧するようにしてもよい。この場合、ダマ状の塊が押し潰され、より一層適正にピンホール等の微小隙間を無くすことができる。
ここで、裏当て部材36は、第1余剰部Y1に加え、保持プレート39の上辺部に沿う部位に第2余剰部Y2を有しているため、裏当て部材36の取り付け完了状態では、第2余剰部Y2に相当する位置においてもシート圧縮部が形成される。これにより、止水部材31の下端に沿う部分においても圧縮状態で粘着テープ38を配置でき、止水部材31の下端に沿う水の伝達ラインが遮断される。
そして、壁下シート33に対して、シート圧縮部Zを屋外側から覆うようにして防水テープ37が貼り付けられる(「シート貼付処理」に相当)。その後、縦目地28にガスケット35が嵌め込まれる。なお、ガスケット35の嵌め込み作業は、裏当て部材36と防水テープ37との取り付け前に行われてもよい。
以上により、図3に示すように、壁材25の下端より上側の止水処理と、壁材25の下端より下側の止水処理とが完了する。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
上記の止水構造では、壁下シート33を挟んで一方の側(屋外側)には、隣り合う壁材25の各壁下シート33に跨がるようにして防水テープ37が貼り付けられ、他方の側(屋内側)には、裏当て部材36が貼り付けられている。また特に、裏当て部材36は、伸縮変形可能な粘着テープ38と、その粘着テープ38に対して部分的に貼り付けられ、粘着テープ38を所定形状に保持する保持プレート39とを有しており、粘着テープ38が止水部材31の下端に押し当てられることで、粘着テープ38の余剰部Y1にシート圧縮部Zが形成される構成となっている。かかる場合、隣り合う各外壁パネル24においては壁下シート33の間の隙間が生じ、その隙間により止水性能の低下が懸念されるが、伸縮変形可能な粘着テープ38を止水部材31の下端に押し当ててシート圧縮部Zを形成することにより、当該隙間における止水性能を高めることができる。つまり、シート圧縮部Zによりピンホール等の隙間を好適に埋めることができる。その結果、簡易な構成を用いつつも止水を適切に行わせることができる。
保持プレート39に凹状部39aを設け、その凹状部39aの内側を含む範囲を粘着テープ38の第1余剰部Y1とするとともに、裏当て部材36を、凹状部39aの位置が隣り合う外壁パネル24の境界線に合うようにして取り付ける構成としたため、凹状部39aを設けずに単に下から上に押し当てる場合に比べて、壁下シート33間の隙間に対して粘着テープ38の余剰部をより一層集約的に配置させることができる。つまり、壁下シート33間の隙間(ピンホール等)に対して下方及び左右から粘着テープ38が押し付けられることで、高い密集性を実現できる。これにより、止水性能の一層の向上を図ることができる。
裏当て部材36を、伸縮変形可能なシート部である粘着テープ38に対して、保持プレート39を貼り付けた構成としたため、壁下シート33の裏側(屋内側)に裏当て部材36を押し込むうえで、作業性の良い構成を実現できる。
粘着テープ38の余剰部を、凹状部39aの内側の部分である第1余剰部Y1と、保持プレート39の上端よりも上方の部分である第2余剰部Y2として設け、各余剰部Y1,Y2において粘着テープ38を圧縮状態としたため、止水部材31の下端に沿う方向においても圧縮状態で粘着テープ38を配置できる。これにより、止水部材31の下端に沿う水の伝達ラインを好適に遮断できる。
止水部材31が、縦フレーム部26aの屋外側において壁材25よりも下方に延びている構成において、壁材25よりも下方位置に、止水部材31の下端に対する粘着テープ38の押し当てによりシート圧縮部Zを形成する構成にしたため、壁下シート33間の隙間を壁材25よりも下方位置に限定させた上で、その隙間をシート圧縮部Zにより埋めることができる。これにより、止水性能の向上を図ることができる。
建物施工現場での建物製造時において、裏当て部材36を貼り付ける裏当て処理と、防水テープ37を貼り付けるシート貼付処理とを順次実施することにより、上記構成の止水構造を構築するようにした。この場合、縦目地28における適正なる止水構造の構築を実現できる。
本実施形態の上記止水構造は、乾式工法を用いたものであるため、施工作業性とメンテナンス性に優れていると言える。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
・裏当て部材36の構成を以下のように変更してもよい。例えば図11(a)では、裏当て部材36の片面において、凹状部39aの内側となる部位のみを、保持プレート39が貼り付けられていない部位、すなわち余剰部Y1としている。また、図11(b)では、保持プレート39は、凹状部39aを有していない矩形状をなし、上方方向の寸法が粘着テープ38よりも小さいものとなっている。この場合、裏当て部材36の片面において上側部分を、保持プレート39が貼り付けられていない部位、すなわち余剰部Y1としている。
図11(a)、(b)のいずれの構成においても、粘着テープ38の余剰部Y1によりシート圧縮部Zを形成することができ、やはり壁下シート33間の隙間における止水性能を高めることができる。
・上記実施形態では、止水部材31が、縦フレーム部26aの屋外側において壁材25よりも下方に延びている構成としたが、これを変更し、壁材25の下端位置に合わせて、止水部材31が設けられる構成であってもよい。この場合、止水部材31の下端と壁材25の下端とが略一致している。本構成においても、粘着テープ38が止水部材31の下端に押し当てられることで、粘着テープ38の余剰部Y1にシート圧縮部Zが形成され、やはり壁下シート33間の隙間における止水性能を高めることができる。
・本発明の止水処理方法は、建物の新築時だけでなく、建物のリフォーム時、すなわち建物外壁部の修繕時にも適用できる。
・本発明は、本体外壁部20aと屋根外壁部20bとの境界部付近の縦目地28に適用されるだけでなく、他の箇所への適用も可能である。例えば、本体外壁部20aにおいて上階部分と下階部分との境界部付近の縦目地27に、本発明の止水構造が適用されてもよい。又は、バルコニーを有する建物において、バルコニー床部付近の縦目地に、本発明の止水構造が適用されてもよい。
・本発明は、ユニット式建物にも適用可能であり、例えば鉄骨軸組工法の建物や、在来木造工法の建物等にも適用可能である。
10…建物、20…外壁部、24…外壁パネル、25…壁材、26…下地フレーム、28…縦目地、31…止水部材、33…壁下シート、36…裏当て部材、37…防水テープ(止水シート)、38…粘着テープ(シート部)、39…保持プレート(プレート部)、Y1…第1保持部、Y2…第2保持部、Z…シート圧縮部。

Claims (6)

  1. 壁材と下地フレームとを有する複数の外壁パネルを横並びに固定して構成され、隣り合う前記外壁パネルが、前記下地フレームの縦フレーム部どうしが連結されることで結合される建物外壁部に適用される建物外壁の止水構造であって、
    上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シートと、
    前記縦フレーム部に沿って設けられ、フレーム連結部分を止水する止水部材と、
    前記壁材の間に形成される目地の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がるようにして屋外側から貼り付けられる止水シートと、
    前記壁下シートを挟んで前記止水シートの反対側に貼り付けられる裏当て部材と、
    を備え、
    前記裏当て部材は、伸縮変形可能なシート部と、そのシート部に対して部分的に貼り付けられ、前記シート部を所定形状に保持するプレート部とを有し、
    前記シート部の上部に、前記プレート部が貼り付けられていない余剰部が設けられ、前記壁下シートに対する貼り付け状態で、前記シート部が前記止水部材の下端に押し当てられることで前記余剰部にシート圧縮部が形成されていることを特徴とする建物外壁の止水構造。
  2. 前記プレート部は、上部に凹状に切り欠かれた凹状部を有し、
    前記シート部の前記余剰部は、前記凹状部の内側を含む範囲で設けられており、
    前記裏当て部材は、前記凹状部の位置が前記隣り合う前記外壁パネルの境界線に合うようにして取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の建物外壁の止水構造。
  3. 前記シート部の前記余剰部は、前記凹状部の内側の部分である第1余剰部と、前記プレート部の上端よりも上方の部分である第2余剰部とを含み、
    前記壁下シートに対する前記裏当て部材の貼り付け状態で、前記第1余剰部及び前記第2余剰部において前記シート部が圧縮された状態となっていることを特徴とする請求項2に記載の建物外壁の止水構造。
  4. 前記止水部材は、前記縦フレーム部の屋外側において前記壁材よりも下方に延びており、
    前記壁材よりも下方位置に、前記止水部材の下端に対する前記シート部の押し当てにより前記シート圧縮部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建物外壁の止水構造。
  5. 壁材と下地フレームとを有する複数の外壁パネルを横並びに固定して構成され、隣り合う前記外壁パネルが、前記下地フレームの縦フレーム部どうしが連結されることで結合される建物外壁部に適用される建物外壁の止水処理方法であって、
    前記外壁パネルは、上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シートと、前記縦フレーム部に沿って設けられ、フレーム連結部分を止水する止水部材とを備えており、
    伸縮変形可能なシート部と、そのシート部に対して部分的に貼り付けられ、シート部を所定形状に保持するプレート部とを有する裏当て部材を用い、前記壁材の間に形成される目地の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がる位置で、前記シート部を前記止水部材の下端に押し当てて、前記シート部の上部において前記プレート部が貼り付けられていない余剰部にシート圧縮部を形成しつつ、当該裏当て部材を貼り付ける裏当て処理と、
    前記壁下シートに屋外側から止水シートを貼り付けるシート貼付処理と、
    を備えることを特徴とする建物外壁の止水処理方法。
  6. 前記プレート部は、上部に凹状に切り欠かれた凹状部を有し、
    前記シート部の前記余剰部は、前記凹状部の内側を含む範囲で設けられており、
    前記裏当て処理では、前記凹状部の位置が前記隣り合う前記外壁パネルの境界線に合うようにして、前記裏当て部材を貼り付けることを特徴とする請求項5に記載の建物外壁の止水処理方法。
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