JP6607422B1 - ホルムアルデヒド捕捉材 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境大気や室内空気のような日常湿度状況下において、ホルムアルデヒドを長期にわたって効率的に捕捉できるホルムアルデヒド捕捉材を提供すること。【解決手段】多孔質炭素材料に尿素を担持させたホルムアルデヒド捕捉材であり、好ましくは、尿素と共に酸性試薬を担持させる。【選択図】図2

Description

本発明は、大気中などに存在するホルムアルデヒドを捕捉するホルムアルデヒド捕捉材に関する。
ホルムアルデヒド(HCHO)は、化学物質過敏症、アレルギー性の接触皮膚炎を引き起こす等の有害性が高いアレルゲンの1つである。ホルムアルデヒドは、合成原料として製造される他、石炭、重油等の燃焼、自動車排気ガスから排出される。また、自動車排気ガスから大気中に放出された炭化水素類から光化学反応で生成することが知られている。さらに、住宅家具や壁材などの樹脂や接着剤として、又はプラスチック類の原料等として多量に利用されている。ホルムアルデヒドは、揮発性が高いため、換気が不十分な住宅、車内等の居住空間では高濃度になりやすく、生活空間におけるアレルギーや健康影響を引き起こすシックハウスが大きな問題となっており、効果的な削減技術の確立が求められている。
現在まで、その削減対策としては、ホルムアルデヒドを酸化分解し、無害化する酸化チタンや鉄イオンを、住宅の建材にコーティングする技術が注目されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、酸化チタンは太陽光が必要であり、酸化チタン塗布面は通気性が悪く、空気との接触効率が極めて低いという問題がある。さらに、不完全酸化により未知の有害化学物質を生成、放出することが大きな問題である。
浄化技術としては、その他にも、活性炭、イグサ、茶カテキンなどを用いた捕捉材の研究が行われてきたが(例えば、特許文献2参照)、ホルムアルデヒドを長期にわったって効率的に捕捉できるものは開発されていない。
さらに、ホルムアルデヒドは、尿素に極僅かながら捕捉される性質を有することから、ペイント剤に尿素を混合した捕捉剤も検討されてきたが、湿度0%の状況下でホルムアルデヒドを極僅かに捕捉できるものの、日常の生活環境における湿度状況下(以下、日常湿度状況下ということがある)では、その性能はほとんど発揮されなかった。また、長期にわたってホルムアルデヒドを補足できるものではなかった。
特開2007−016460号公報 特開2002−126059号公報
本発明の課題は、環境大気や室内空気のような日常湿度状況下において、ホルムアルデヒドを長期にわたって効率的に捕捉できるホルムアルデヒド捕捉材を提供することにある。
本発明者らは、生活に悪影響を及ぼすホルムアルデヒドの捕捉手段について種々の検討を重ねた結果、繊維状活性炭(Activated Carbon Fiber;ACF)等の活性炭のような多孔質炭素材料に尿素を担持した材料を用いることにより、環境大気や室内空気のような日常湿度状況下において、ホルムアルデヒドを長期にわたって効率的に捕捉できることを見いだし、本発明を完成するに至った。さらに、尿素に加えて硝酸を担持させることにより、その捕捉能力がさらに向上することを見出した。
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
[1]多孔質炭素材料に尿素を担持させたことを特徴とするホルムアルデヒド捕捉材。
[2]多孔質炭素材料にさらに酸性試薬を担持させたことを特徴とする[1]記載のホルムアルデヒド捕捉材。
[3]酸性試薬が、硝酸であることを特徴とする[2]記載のホルムアルデヒド捕捉材。
[4]多孔質炭素材料が、繊維状活性炭であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか記載のホルムアルデヒド捕捉材。
[5]多孔質炭素材料が、不活性ガス下で焼成されたものであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか記載のホルムアルデヒド捕捉材。
[6]多孔質炭素材料の焼成温度が、150〜1500℃、かつ焼成時間が0.5〜5時間であることを特徴とする[5]記載のホルムアルデヒド捕捉材。
[7][1]〜[6]のいずれか記載のホルムアルデヒド捕捉材を備えたことを特徴とするエアフィルター。
本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、環境大気や室内空気のような日常湿度状況下においても、ホルムアルデヒドを長期にわたって効率的に捕捉できる。
実施例におけるホルムアルデヒド通気試験(室内試験)に用いた装置の説明図である。 室内試験(相対湿度0%)における、尿素を担持したホルムアルデヒド捕捉材(ピッチ系)の担持尿素濃度(尿素溶液濃度)とホルムアルデヒドの捕捉能力の関係を示す図である。 本発明のホルムアルデヒド捕捉材のホルムアルデヒド捕捉の原理を説明する図である。 室内試験(相対湿度0%)における、多孔質炭素材料以外の材料(尿素担持、未担持)及び多孔質炭素材料(尿素未担持)のホルムアルデヒドの捕捉能力を示す図である。 室内試験(相対湿度0%)における、尿素及び硝酸を担持したホルムアルデヒド捕捉材(ピッチ系)のホルムアルデヒドの捕捉能力を示す図である。 室内試験(相対湿度0%)における、尿素及び硝酸を担持したホルムアルデヒド捕捉材(セルロース系)のホルムアルデヒドの捕捉能力を示す図である。 室内試験(相対湿度40%)における、尿素を担持したホルムアルデヒド捕捉材(ピッチ系)のホルムアルデヒドの捕捉能力を示す図である。 室内試験(相対湿度40%)における、尿素及び硝酸を担持したホルムアルデヒド捕捉材(ピッチ系)のホルムアルデヒドの捕捉能力を示す図である。
本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、多孔質炭素材料に尿素を担持させたことを特徴とする。本発明において多孔質炭素材料に尿素を担持しているとは、多孔質炭素材料に尿素が物理的及び/又は化学的に付着していることをいう。本発明の捕捉材においては、主として多孔質炭素材料の細孔内壁に尿素が担持される(図3参照)。
本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、日常湿度状況下においても、ホルムアルデヒドを長期にわたって効率的に捕捉できる。例えば、相対湿度10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上の環境下においても有効である。したがって、本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、日常環境下のガスや空気に含まれるホルムアルデヒドを除去するエアフィルターのフィルタ材料として好適であり、特に、空気清浄機、エアコン、除湿機等のエアフィルターのフィルタ材料として好適である。その他、カーテン、室内の壁、家具の内壁、自動車内のマット、椅子のシート等の生活用品の材料として用いることができる。
<多孔質炭素材料>
本発明の多孔質炭素材料は、尿素を担持するための細孔を有している。多孔質炭素材料としては、繊維状、粒状、粉末状等の活性炭を挙げることができ、本発明の効果をより有効に発揮することができることから、繊維状活性炭(ACF)が好ましい。活性炭としては、ピッチ系、セルロース系、ポリアクリロニトリル系(PAN系)、フェノール樹脂系、植物由来系等いずれの由来のものであってもよいが、これらの中でも、本発明の効果をより有効に発揮することができることから、ピッチ系、セルロース系が好ましい。
本発明の多孔質炭素材料は、例えば、比表面積が300〜3000m/g程度であることが好ましい。また、平均細孔径が、0.6〜6nm程度であることが好ましい。
本発明の多孔質炭素材料は、未焼成のものであってもよいが、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス下で焼成されたものであることが好ましい。これにより、多孔質炭素材料が有する酸素元素(カルボキシル基、カルボニル基、ヘテロ環)や、窒素元素(ヘテロ環)や、水素元素を分解、離脱させ、炭素材料の疎水性、尿素との親和性、ホルムアルデヒドの捕捉性を向上させることができる。
焼成時間としては、多孔質材料に付着した酸素元素等を除去することができればよく、焼成温度にもよるが、例えば、0.5〜5時間程度が好ましく、0.5〜2時間がより好ましい。また、焼成温度としては、150〜1500℃が好ましく、300〜1500℃がより好ましく、300〜1200℃がさらに好ましい。
<尿素>
本発明の尿素は、化学式(NHCOで示される物質であり、市販品を使用することができる。尿素は、他のアミン類と比べて価格が安く、かつ、安全性が高いため、これを含む本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、エアフィルターのフィルタ材料や生活用品の材料として好適である。また、尿素は、種々のガスが含まれる環境下においても、かかるガスとの反応による新たな物質(ホルムアルデヒドを含む)生成が起きないことから、安全、無害であり、日常環境下における使用に好適である。
本発明のホルムアルデヒド捕捉材における尿素含有量としては、本発明の効果を有効に発揮できる量であれば特に制限されるものではなく、例えば、多孔質炭素材料1gに対して、50〜300mgが好ましく、50〜200mgがより好ましく、120〜180mgがさらに好ましい。
<酸性試薬>
本発明のホルムアルデヒド捕捉材においては、尿素に加えて酸性試薬を多孔質炭素材料に担持させることが好ましい。これにより、ホルムアルデヒドをより効果的、かつ長期にわたって捕捉することができる。
本発明の酸性試薬としては、硝酸、塩酸、硫酸、酢酸等を例示することができる。これらの中でも、本発明の効果をより有効に発揮することができることから、硝酸が好ましい。
本発明のホルムアルデヒド捕捉材における酸性試薬の含有量としては、担持された尿素に対して、10〜60mol%が好ましく、20〜40mol%がより好ましく、30〜40mol%がさらに好ましい。酸性試薬として硝酸を用いる場合、その含有量としては、例えば、多孔質炭素材料1gに対して、20〜100mgが好ましく、20〜70mgがより好ましく、30〜60mgがさらに好ましい。
<担持方法>
多孔質炭素材料に尿素、酸性試薬等の担持試薬を担持(添着)させる方法としては、担持試薬を溶解させた溶液(担持試薬溶液)に多孔質炭素材料を浸漬する方法や、担持試薬溶液を多孔質炭素材料に噴霧する方法等を挙げることができる。多孔質炭素材料の細孔内壁に担持試薬を均一かつ十分に担持させることができる点から、浸漬する方法が好ましい。浸漬時間としては、所望の量を担持できれば特に制限されるものではなく、例えば、1〜72時間程度であり、6〜24時間程度が好ましい。尿素及び酸性試薬の両者を用いる場合、別々の溶液を用いて別個に担持させてもよいし、両者を溶解した溶液を用いて一度に担持させてもよい。
溶液を調製する際の溶媒としては、尿素及び酸性試薬が溶解するものであれば特に制限されるものではなく、水や水溶性有機溶媒を挙げることができる。安全性等の点から、水、含水エタノールが好ましい。
ここで、担持試薬溶液の尿素濃度としては、0.1〜20w/v%が好ましく、1〜10w/v%がより好ましく、1〜5w/v%がさらに好ましく、1〜3w/v%が特に好ましい。また、酸性試薬濃度としては、0.1〜10v/v%が好ましく、0.3〜8v/v%がより好ましく、0.5〜5v/v%がさらに好ましく、0.5〜3v/v%が特に好ましい。
本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、相対湿度40%の実施例の条件下で、破過時間が5時間以上であることが好ましく、7時間以上であることがより好ましく、10時間以上であることがさらに好ましく、30時間以上であることが特に好ましい。
本発明の実施例を以下に示すが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
1.ホルムアルデヒド捕捉材(試料)の調製
<多孔質炭素材料の調製>
多孔性炭素材料として、賦活処理が異なる石炭ピッチ系ACFであるOG5A、OG15A(共に大阪ガスケミカル株式会社製)を用いた。具体的には、OG5Aを窒素ガス気流下で300℃で1時間、800℃で1時間焼成したもの(OG5A−H300、OG5A−H800)、及びOG15Aを1100℃で1時間焼成したもの(OG15A−H1100)を調製した。
また、多孔質炭素材料として、セルロース系ACFであるS1600(STACF社(中国上海)製)を用いた。具体的には、S1600を窒素ガス気流下で1100℃で1時間焼成したもの(S1600−H1100)を調製した。
<担持試薬溶液の調製>
担持試薬溶液として、所定濃度(w/v%)の尿素水溶液と、所定濃度(w/v%)の尿素及び所定濃度(v/v%)の硝酸の混合水溶液を調製した。
<ホルムアルデヒド捕捉材の調製>
調製したACFを各担持試薬溶液に24時間浸漬させ、ACFに担持試薬を含浸させた。含浸後、ろ過を行い、さらに、75℃で24時間減圧乾燥させて、目的とするホルムアルデヒド捕捉材(試料)を得た。
以下、例えば、尿素1w/v%の溶液で調製したOG5A−H300を、OG5A−H300(尿素1%)と称し、尿素1w/v%及び硝酸2v/v%の混合溶液で調製したOG5A−H300を、OG5A−H300(尿素1%+硝酸2%)と称する。
2.試験
<室内におけるホルムアルデヒド通気試験>
(試験方法)
室内におけるホルムアルデヒド通気試験を以下のように行った。
試料は、それぞれ内径8mmのガラス管内に0.05g量充填し、相対湿度(RH)0%の乾きガス状況下(バブリング水通過なし)及び40%の加湿ガス状況下(バブリング水通過)において、酸素21%を含む10ppmのホルムアルデヒドを100ml/分でガラス管内の試料に通気させた(図1)。試料通気後のホルムアルデヒドの濃度は検知管(株式会社ガステック製、No.91L、No.92L)により測定した。
(結果)
[相対湿度(RH)0%]
OG15A−H1100(尿素1%)、OG15A−H1100(尿素2%)、OG15A−H1100(尿素5%)、OG15A−H1100(尿素10%)について、RH0%におけるホルムアルデヒド通気試験を行った結果を図2に示す。
図2に示すように、尿素水溶液の濃度が1、2、5w/v%と高くなるにつれて通気から破過開始までの時間(破過開始時間)は長くなり、捕捉能力は向上しているが、10w/v%になると破過開始時間は1w/v%のものより短くなった。尿素水溶液の濃度が10w/v%において破過開始時間が短くなるのは、図3に示すように、ホルムアルデヒドは多孔質炭素材料の細孔に担持された尿素に捕捉されるが(図3中(a))、細孔の一部が尿素で塞がれるためと考えられる(図3中(b))。したがって、尿素の担持量は、多孔質炭素材料の細孔の大きさ等を考慮して決定することが好ましい。
比較例として、(1)合成ゼオライト(HS-320:富士フイルム社製)(未担持)、(2)合成ゼオライト(尿素2%)、(3)OG15A(未担持)、(4)OG15A−H1100(未担持)、(6)石英ウール(尿素2%)についても、同様に試験を行った。その結果を図4に示す。なお、あわせて実施例に係る(5)OG15A−H1100(尿素2%)の結果も示す。
図4に示すように、(1)合成ゼオライト(未担持)及び(2)合成ゼオライト(尿素2%)は、僅かにホルムアルデヒドを捕捉したが、何れも破過開始時間は0時間であった。微細孔をもつゼオライトに尿素を担持してもその捕捉能力は殆どないことがわかった。なお、合成ゼオライトに尿素及び硝酸を担持したものについても、同様に、破過開始時間は0時間であった(不図示)。
また、(3)OG15A(未担持)及び(4)OG15A−H1100(未担持)も、僅かにホルムアルデヒドを捕捉したが、何れも破過開始時間は約10分と非常に短かった。
(6)石英ウール(尿素2%)は、ホルムアルデヒドをまったく捕捉(除去)できなかった。
次に、(3)OG15A−H1100(尿素2%+硝酸1%)及び(4)OG15A−H1100(尿素3%+硝酸1%)について、RH0%におけるホルムアルデヒド通気試験を行った結果を図5に示す。なお、比較例として、(1)OG15A−H1100(未担持)と、参考例(ポジティブコントロール)として、(2)OG15A−H1100(尿素2%)の結果もあわせて示す。
図5に示すように、尿素に加えて硝酸を担持した(3)OG15A−H1100(尿素2%+硝酸1%)は、その捕捉効果が24時間持続しており、(2)OG15A−H1100(尿素2%)の16.6時間よりもさらに捕捉効果が持続していた。さらに、(4)OG15A−H1100(尿素3%+硝酸1%)は、その捕捉効果が39時間持続しており、(3)OG15A−H1100(尿素2%+硝酸1%)の24時間よりもさらに捕捉効果が持続していた。
次に、ピッチ系ACFに代えて、セルロース系ACFであるS1600−H1100(尿素3%+硝酸1%)について、RH0%におけるホルムアルデヒド通気試験を行った結果を図6に示す。あわせてピッチ系OG15A−H1100(尿素3%+硝酸1%)の結果を示す。
図6に示すように、多孔質炭素材料としてピッチ系ACFを用いた場合と同様、セルロース系ACFにおいても、ホルムアルデヒドを長期にわたって捕捉できることがわかる。
[相対湿度(RH)40%]
OG15A−H1100(尿素2%)について、RH40%におけるホルムアルデヒド通気試験を行った結果を図7に示す。RH0%の場合の結果もあわせて示す。
図7に示すように、OG15A−H1100(尿素2%)は、RH40%でも破過時間は10時間と長く、長期にホルムアルデヒドを捕捉できた。
OG15A−H1100(尿素2%+硝酸3%)について、RH40%におけるホルムアルデヒド通気試験を行った結果を図8に示す。RH0%の場合の結果もあわせて示す。
図8に示すように、OG15A−H1100(尿素2%+硝酸3%)は、RH40%の条件下で破過時間は17時間であった。通常は湿度の影響により捕捉率が低下し、破過時間も短くなるが、RH0%のとき(12時間)よりも破過時間が延びており、予想外の結果が得られた。
現在、日常湿度状況下でホルムアルデヒドを十分に捕捉できる材料はほとんどないのが現状であるが、本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、日常湿度状況下でホルムアルデヒドを十分に捕捉できるものであることから、エアフィルター等への実用化が期待できる。
本発明のホルムアルデヒド捕捉材は、有害性の高いアレルゲンの1つであるホルムアルデヒドを吸着できることから、産業上有用である。

Claims (4)

  1. 不活性ガス下で焼成された繊維状活性炭の主として細孔内壁に尿素及び硝酸を担持させたホルムアルデヒド捕捉材であって、
    前記尿素が、前記繊維状活性炭1gに対して50〜200mg担持されると共に、前記硝酸が、前記繊維状活性炭1gに対して20〜70mg担持されている
    ことを特徴とするホルムアルデヒド捕捉材。
  2. 請求項記載のホルムアルデヒド捕捉材を備えたことを特徴とするエアフィルター。
  3. 尿素濃度1〜10w/v%及び硝酸濃度0.3〜8v/v%の混合溶液に、不活性ガス下で焼成された繊維状活性炭を浸漬し、ろ過した後、乾燥して、前記繊維状活性炭の主として細孔内壁に尿素及び硝酸を担持させることを特徴とするホルムアルデヒド捕捉材の製造方法。
  4. 請求項記載のホルムアルデヒド捕捉材を製造することを特徴とする請求項記載のホルムアルデヒド捕捉材の製造方法。
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