JP6596294B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキケーブルが連結されるパーキングブレーキレバーを有するドラムブレーキと、電動モータを構成要素の一部として構成されるとともに前記電動モータの一方向作動による駐車ブレーキ力の発生ならびに前記電動モータの他方向作動による前記駐車ブレーキ力の解放を可能とすべく前記ブレーキケーブルに連結される電動アクチュエータと、前記電動モータの作動を制御する制御ユニットとを備える車両用ブレーキ装置に関する。
車両の停止状態でのパーキングスイッチの操作によって、電動モータの作動によって電動アクチュエータがドラムブレーキのブレーキケーブルを巻き取り、ブレーキシューが拡開して駐車ブレーキ力を発生させ、その駐車ブレーキ状態での前記パーキングスイッチの操作によって電動モータが逆方向に作動することで電動アクチュエータが巻き取られたブレーキケーブルを緩め、前記駐車ブレーキ力の解放を可能とした車両用ブレーキ装置が、特許文献1で知られている。
特開2014−126146号公報
ところで、駐車ブレーキ力を解放するためにブレーキケーブルを緩める際の電動モータの通電電流波形は、電動モータにかかる負荷が小さいので変化が小さく、戻し状態を推定することが困難である。このため、上記特許文献1で開示されたものを含む従来のものでは、駐車ブレーキ力を発生させる際の電流波形および時間から戻し量を推定し、その戻し量分だけ電動アクチュエータが作動するようにしている。ところが、駐車ブレーキ力の発生時と、駐車ブレーキ力の解放時とで周囲の温度が変化すると、電動アクチュエータのストローク速度が、電動アクチュエータ内のグリースの粘度等によって温度依存するために、推定の戻し量では元の位置に戻りきらなかったり、戻し過ぎが生じたりし、そのような繰り返しによって戻し位置のずれが蓄積し、初期位置とのずれが大きくなってしまう可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、周囲の温度変化にかかわらず駐車ブレーキ力の解放時の電動アクチュエータの戻し位置を一定に定め得るようにした車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ブレーキケーブルが連結されるパーキングブレーキレバーを有するドラムブレーキと、電動モータを構成要素の一部として構成されるとともに前記電動モータの一方向作動による駐車ブレーキ力の発生ならびに前記電動モータの他方向作動による前記駐車ブレーキ力の解放を可能とすべく前記ブレーキケーブルに連結される電動アクチュエータと、前記電動モータの作動を制御する制御ユニットとを備え、前記電動アクチュエータに、前記駐車ブレーキ力を解放する側の作動端を規制する戻し側原点規制手段と、その戻し側原点規制手段での規制に応じて前記電動モータの前記他方向作動を機械的に拘束する拘束手段とが設けられ、前記制御ユニットが、前記電動モータの前記他方向作動時に前記拘束手段が作動するまで前記電動モータの作動を継続する車両用ブレーキ装置であって、前記制御ユニットが、前記電動モータを駆動する電動モータ駆動手段と、前記電動モータの通電電流を検出する電流検出手段と、前記駐車ブレーキ力を発生させる際の前記電動モータの駐車ブレーキ力発生時作動時間を前記電流検出手段で検出される電流に基づいて定めるとともに前記駐車ブレーキ力の解放時に前記電動モータに所定電圧で通電する駐車ブレーキ力解放時通常作動時間を前記駐車ブレーキ力発生時作動時間よりも短い時間として設定する作動時間設定手段と、前記電動モータ駆動手段の作動を制御する作動制御手段とを備え、前記作動制御手段は、前記駐車ブレーキ力の解放時に、前記作動時間設定手段で設定される前記駐車ブレーキ力解放時通常作動時間だけ前記所定電圧で前記電動モータに通電する制御に続いて、前記所定電圧よりも低い電圧相当で前記電動モータを駆動するようにしたPWM制御を実行し、前記電流検出手段で検出される電流がロック電流であると判断するのに応じて前記電動モータの作動を停止するように電動モータ駆動手段の作動を制御することを第1の特徴とする。
さらに本発明は、第の特徴の構成に加えて、前記作動制御手段による前記PWM制御でのデューティ比が、前記電動モータの作動速度および前記ロック電流を低下させるように設定されることを第の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、駐車ブレーキ力の解放時にその作動端が戻し側原点規制手段で規制され、その戻し側原点規制手段での規制に応じて電動モータの作動が拘束手段で機械的に拘束され、電動モータは拘束手段の作動まで作動し続けるので、温度変化にかかわらず、駐車ブレーキ力の解放時の電動アクチュエータの戻し位置を一定とすることができる。また、戻し側原点規制手段で戻し側の作動端が規制される前に、電動モータの作動はPWM制御されており、戻し側原点規制手段で戻し側の作動端を規制するときの衝突音の発生を抑え、電動アクチュエータへのダメージも抑制することができる。
さらに本発明の第の特徴によれば、戻し側原点規制手段で戻し側の作動端が規制される前のPWM制御によって、電動モータの作動速度が低下するので、ユーザーに電動アクチュエータの作動を意識させることなく、戻し側の作動端を規制することができる。また拘束手段の作動に応じて発生するロック電流も低下するので、電動モータの耐久性向上を図ることができる。
ドラムブレーキの正面図である。 図1の2矢視図である。 駐車ブレーキ力を発生した状態にある電動アクチュエータの簡略化した構造を図1の3−3線に沿う方向から見て示す断面図である。 ねじ軸の斜視図である。 図3の5−5線断面図である。 駐車ブレーキ力を解放した状態にある電動アクチュエータの図3に対応した断面図である。 図6の7−7線矢視図である。 駐車ブレーキ力発生時に電動モータに所定電圧で通電した際の通電電流波形を示す図である。 駐車ブレーキ力解放時に電動モータに所定電圧で通電した際の通電電流波形を示す図である。 制御ユニットの構成を示すブロック図である。 電動モータの戻し側の作動制御時の通電電流波形を示す図である。
本発明の実施の形態について、添付の図1〜図10を参照しながら説明すると、先ず図1および図2において、四輪車両のたとえば左後輪にはドラムブレーキ5が設けられており、このドラムブレーキ5は、固定のバックプレート6と、前記左後輪とともに回転するブレーキドラム7の内周に摺接することを可能として前記バックプレート6内に配置される第1および第2のブレーキシュー8,9と、第1および第2のブレーキシュー8,9が拡張作動する力を発揮するようにして前記バックプレート6の上部に固定されるホイールシリンダ10と、第1および第2のブレーキシュー8,9および前記ブレーキドラム7間の間隙を自動的に調整する制動間隙自動調整手段11と、第1および第2のブレーキシュー8,9間に設けられるリターンスプリング12とを備える。
第1および第2のブレーキシュー8,9は、前記ブレーキドラム7の内周に沿うようにして弓形に形成されるウエブ13,14と、そのウエブ13,14の外周に直交するように連設されるリム15,16と、該リム15,16の外周に貼着されるライニング17,18とから成る。
前記ホイールシリンダ10が備える一対のピストン19の外端部は、第1および第2のブレーキシュー8,9の上端部で前記ウエブ13,14に対向するように配置される。また前記バックプレート6の下部には、第1および第2のブレーキシュー8,9の拡張、収縮時の支点となるようにしてアンカーブロック20が固設されており、前記ホイールシリンダ10は、ブレーキペダルで操作されるマスタシリンダ(図示せず)の出力液圧によって作動して、前記アンカーブロック20を支点として第1および第2のブレーキシュー8,9を拡張する側に駆動する力を発揮する。
第1および第2のブレーキシュー8,9における前記ウエブ13,14の下端部間には、それらのウエブ13,14の下端部を前記アンカーブロック20側に付勢するコイルスプリング21が設けられ、第1および第2のブレーキシュー8,9における前記ウエブ13,14の上端部間には、第1および第2のブレーキシュー8,9を収縮方向に付勢する前記リターンスプリング12が設けられる。
前記制動間隙自動調整手段11は、第1および第2のブレーキシュー8,9のウエブ13,14間に設けられるとともにアジャストギヤ28の回動によって伸長し得る収縮位置規制ストラット24と、前記アジャストギヤ28に係合する送り爪26aを有して第1および第2のブレーキシュー8,9のうち一方のブレーキシューである第2のブレーキシュー9の前記ウエブ14に回動可能に支持されるアジャストレバー26と、前記収縮位置規制ストラット24を伸長させる方向に前記アジャストギヤ28を回動させる側に前記アジャストレバー26を回動付勢するアジャストスプリング27とで構成される。
前記収縮位置規制ストラット24は、第1および第2のブレーキシュー8,9の収縮位置を規制するものであり、第1および第2のブレーキシュー8,9のうち第1のブレーキシュー8が備える前記ウエブ13の上部に係合する第1係合部29aを有する第1ロッド29と、第2のブレーキシュー9が備えるウエブ14の上部に係合する第2係合部30aを有して第1ロッド29と同軸に配置される第2ロッド30と、第1ロッド29に一端部が軸方向相対移動可能に挿入されるとともに第2ロッド30に他端部が同軸に螺合されるアジャストボルト31とを有しており、前記アジャストギヤ28は、第1および第2ロッド29,30間に配置されて前記アジャストボルト31の外周に形成される。
第1のブレーキシュー8における前記ウエブ13の上部には第1係合部29aを係合させる第1係止凹部13aが設けられ、また第2のブレーキシュー9における前記ウエブ14の上部には第2係合部30aを係合させる第2係止凹部14aが設けられる。
前記アジャストギヤ28に係合する送り爪26aを有するアジャストレバー26は、第2のブレーキシュー9の前記ウエブ14に支軸25を介して回動可能に支持され、第2のブレーキシュー9の前記ウエブ14および前記アジャストレバー26間に前記アジャストスプリング27が設けられる。しかも前記アジャストスプリング27のばね力は、前記リターンスプリング12のばね力よりも小さく設定される。
このような制動間隙自動調整手段11によれば、第1および第2のブレーキシュー8,9が前記ホイールシリンダ10の作動によって拡張作動する際に前記ライニング17,18の摩耗に起因して一定値以上拡張した場合には、前記アジャストスプリング27のばね力によって前記アジャストレバー26が前記支軸25の軸線まわりに回動し、それによって前記アジャストギヤ28が回動するのに応じて前記収縮位置規制ストラット24の有効長さが増加補正される。
ところでドラムブレーキ5には、第1および第2のブレーキシュー8,9のうち他方のブレーキシューである第1のブレーキシュー8における前記ウエブ13に一端部が回動可能に軸支されるとともに前記収縮位置規制ストラット24の一端部に係合されるパーキングブレーキレバー32が付設される。
前記パーキングブレーキレバー32は、第1のブレーキシュ−8における前記ウエブ13に正面視で一部が重なるようにして上下に延びるものであり、このパーキングブレーキレバー32の上端部は、第1のブレーキシュ−8の前記ウエブ13の上部にピン33を介して連結され、また該パーキングブレーキレバー32の上部には、前記収縮位置規制ストラット24が有する第1係合部29aが係合される。
車両のパーキング時には、前記パーキングブレーキレバー32が図1の反時計方向に回動、駆動されるものであり、このパーキングブレーキレバー32の回動によって、第2のブレーキシュー9に、当該ブレーキシュー9が有する前記ライニング18を前記ブレーキドラム7の内周に圧接させる方向の力が前記収縮位置規制ストラット24を介して作用する。さらに前記パーキングブレーキレバー32が図1の反時計方向に続けて回動、駆動されると、前記パーキングブレーキレバー32が前記収縮位置規制ストラット24の第1係合部29aとの係合点を支点として回動し、今度は、前記ピン33を介して第1のブレーキシュー8が拡張作動し、第1のブレーキシュー8の前記ライニング17が前記ブレーキドラム7の内周に圧接することになる。すなわち第1および第2のブレーキシュー8,9の前記ライニング17,18が前記ブレーキドラム7の内周に圧接してパーキングブレーキ状態が得られることになる。
前記パーキングブレーキレバー32は、電動アクチュエータ36が発揮する動力で回動駆動されるものであり、前記電動アクチュエータ36で牽引されるブレーキケーブル37が、該ブレーキケーブル37の牽引によって第2のブレーキシュー9の前記ウエブ14に前記収縮位置規制ストラット24を押しつけるように前記パーキングブレーキレバー32を回動駆動してパーキングブレーキ状態を得ることを可能として、前記パーキングブレーキレバー32の下部に接続される。
図3を併せて参照して、前記電動アクチュエータ36は、回転軸線を上下方向としてケーシング38に取り付けられる電動モータ40と、該電動モータ40の回転動力を直線方向の力に変換するようにして前記ケーシング38に内蔵される動力変換機構43とを備え、前記電動モータ40は直流電動モータである。前記ケーシング38は、前記ブレーキケーブル37を引き出すケーブル出口39を先端部に有する筒部38aを有するものであり、前記ケーブル出口39を前記バックプレート6内に臨ませるようにして前記バックプレート6の外面に取付けられる。
前記ブレーキケーブル37は、前記ケーブル出口39から前記バックプレート6内に引き出され、このブレーキケーブル37の先端部が、前記パーキングブレーキレバー32に接続される。しかも前記ケーシング38および前記パーキングブレーキレバー32間のブレーキケーブル37のうち前記ケーシング38側の一部が、前記ケーシング38および前記バックプレート6に対する固定位置に長手方向両端部が規制されるようにして前記バックプレート6内に配置されるアウターケーブル41で囲繞され、前記ブレーキケーブル37のうち前記アウターケーブル41および前記パーキングブレーキレバー32間の部分が、前記バックプレート6内に配置される蛇腹状のブーツ42で覆われる。
前記アウターケーブル41および前記ブーツ42の接続部は、前記バックプレート6に設けられるアンカーブロック20で支持される。
前記動力変換機構43は、前記電動モータ40の出力軸43に固定されるウォームギヤ45と、前記ケーシング38にボールベアリング48を介して回転自在に支持されるとともに前記ウォームギヤ45が噛合されるウォームホイル46と、該ウォームホイル46に同軸に螺合されるとともに前記ブレーキケーブル37に同軸に連結されるねじ軸47とを備える。
図4を併せて参照して、前記ねじ軸47は、横断面形状を円形とするとともに外周に雄ねじ49が刻設される大径軸部47aと、横断面形状を四角形状としつつ前記大径軸部47aの一端部から半径方向外方に張り出す回転規制部47bと、大径軸部47aよりも小径に形成されつつ前記大径軸部47aと同軸にして前記回転規制部47bの中央に基端部が連なる小径軸部47cとを一体に有し、この小径軸部47cの先端部にブレーキケーブル37が連結される。
図5において、前記ケーシング38における前記筒部38aの内面は、前記ねじ軸47の回転規制部47bを摺動自在に嵌合させるようにして横断面四角形状に形成されており、前記ねじ軸47は、軸線まわりの回転を不能としつつ軸線方向の移動を可能として前記ケーシング38の前記筒部38aに支持されることになる。
このような動力変換機構43によれば、駐車ブレーキ力を発生する際には、前記電動モータ40の一方向作動に応じて前記ねじ軸47が図3で示す位置まで移動して、前記ブレーキケーブル37が牽引される。また駐車ブレーキ力を解放する際には、前記電動モータ40の他方向作動に応じて前記ねじ軸47が図6で示す位置まで移動して、前記ブレーキケーブル37が緩められる。
前記電動アクチュエータ36には、前記駐車ブレーキ力を解放する側の作動端を規制する戻し側原点規制手段51と、その戻し側原点規制手段51での規制に応じて前記電動モータ40の前記他方向作動を機械的に拘束する拘束手段52とが設けられる。
図7を併せて参照して、前記ウォームホイル46には、前記ねじ軸47の雄ねじ49を螺合させるねじ孔53と、そのねじ孔53よりも大径の収容孔54とが、前記ブレーキケーブル37とは反対側に臨む環状段部55とを相互間に形成しつつ同軸に設けられる。一方、前記ねじ軸47における前記大径軸部47aの他端部すなわち前記回転規制部47bとは反対側の端部には、前記収容孔54内に収容可能としつつ前記ねじ軸47の半径方向に沿って外方に突出する規制腕部56が一体に設けられており、この規制腕部56は、駐車ブレーキ力の解放時に前記ねじ軸47が図6で示す位置まで移動することで前記環状段部55に当接してねじ軸47のそれ以上の移動を規制するものであり、前記ねじ軸47の戻し側の原点位置を規制する前記戻し側原点規制手段51は、前記環状段部55と、前記規制腕部56とで構成される。
また前記収容孔54の内面には、前記規制腕部56が前記環状段部55に当接する際に、図7で示すように前記規制腕部56に周方向一方から当接して前記ウォームホイル46の回転を強制的に停止する規制突起57が、前記環状段部55に連なりながら半径方向内方に突出するように突設されており、前記拘束手段52は、前記規制腕部56と、前記規制突起57とで構成される。
ところで駐車ブレーキ力を発生するために電動モータ40に所定電圧で通電した際の通電電流波形は、図8で示すように変化するものであり、始動時に一時的に立ち上がる始動電流が流れた後に、電動モータ40および前記パーキングブレーキレバー32間のブレーキケーブル37の弛みを吸収する等によって電動モータ40に負荷がかからずに低下する空走電流の状態を経て電流が増加し、電動モータ40の出力および負荷が釣り合ったときに、電動モータ40はそれ以上回転できずに停止し、一定のロック電流(駐車ブレーキ力発生時のロック電流)となる。
このような特性に基づけば、駐車ブレーキ力を発生させる際の前記電動モータ40における前記ねじ軸47のストロークは、始動電流の頂部から前記ロック電流に達するまでのブレーキ力発生時の電動アクチュエータ36の作動時間すなわち駐車ブレーキ力発生時作動時間T1に基づいて推定することができる。
一方、駐車ブレーキ力を解放するために電動モータ40に所定電圧で通電した際の通電電流波形は、図9で示すように変化するものであり、電動モータ40に負荷がかからないので変化が小さく、戻し状態を推定することが困難である。
そこで駐車ブレーキ力を解放する際の前記ねじ軸47の戻しストロークを、駐車ブレーキ力を発生させる際の前記電動モータ40における前記ねじ軸47のストロークと同一に定めると、電動アクチュエータ36での前記ねじ軸47のストローク速度が、電動アクチュエータ36内のグリースの粘度等により温度依存するために、駐車ブレーキ力の発生時と、駐車ブレーキ力の解放時とで周囲の温度が変化すると、推定の戻し量では元の位置に戻りきらなかったり、戻し過ぎが生じたりし、そのような繰り返しによって戻し位置のずれが蓄積し、初期位置とのずれが大きくなってしまう可能性がある。
このような観点に基づいて本発明に従えば、前記電動アクチュエータ36に、上述のように戻し側原点規制手段51および拘束手段52が設けられるとともに、前記電動モータ40の作動を制御する制御ユニットCが、駐車ブレーキ力を解放する際の前記電動モータ40の前記他方向作動時に前記拘束手段52が作動するまで前記電動モータ40の作動を継続する。
図10において、前記制御ユニットCは、バッテリ60から供給される電力を受けて前記電動モータ40を駆動する電動モータ駆動手段61と、前記電動モータ40の通電電流を検出する電流検出手段62と、前記駐車ブレーキ力を発生させる際の前記電動モータ40の駐車ブレーキ力発生時作動時間T1を前記電流検出手段62で検出される電流に基づいて定めるとともに前記駐車ブレーキ力の解放時に前記電動モータ40に所定電圧で通電する駐車ブレーキ力解放時通常作動時間T2(図11参照)を前記駐車ブレーキ力発生時作動時間T1よりも短い時間として設定する作動時間設定手段63と、前記電動モータ駆動手段61の作動を制御する作動制御手段64とを備える。
前記作動制御手段64には、ブレーキスイッチ59からの信号が入力されており、車両停止に続く前記ブレーキスイッチ59からの信号入力に応じて前記作動制御手段64は、駐車ブレーキ力を発生するように前記電動モータ駆動手段61の作動を制御し、駐車ブレーキ状態での前記ブレーキスイッチ59からの信号入力に応じて前記作動制御手段64は、駐車ブレーキ力を解放するように前記電動モータ駆動手段61の作動を制御する。
前記駐車ブレーキ力の解放時に、前記作動制御手段64は、図11で示すように、前記作動時間設定手段63で設定される駐車ブレーキ力解放時通常作動時間T2だけ前記所定電圧で前記電動モータ40に通電する制御に続いて、前記所定電圧よりも低い電圧相当で前記電動モータ40を駆動するようにしたPWM制御を実行し、前記電流検出手段62で検出される電流がロック電流であると判断するのに応じて前記電動モータ40の作動を停止するように電動モータ駆動手段61の作動を制御する。すなわち駐車ブレーキ力発生時作動時間T1よりも短い駐車ブレーキ力解放時通常作動時間T2が始動電流の頂部から経過した後に、PWM制御が実行され、ロック電流(駐車ブレーキ力解放時のロック電流)の検出によって電動モータ40の作動が停止することになる。
しかも前記作動制御手段64による前記PWM制御でのデューティ比は、前記電動モータ40の作動速度および前記ロック電流を低下させるように設定される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、電動アクチュエータ36に、駐車ブレーキ力を解放する側の作動端を規制する戻し側原点規制手段51と、その戻し側原点規制手段51での規制に応じて前記電動モータ40の作動を機械的に拘束する拘束手段52とが設けられ、前記電動モータ40の作動を制御する制御ユニットCが、駐車ブレーキ力を解放する側への前記電動モータ40の作動時に前記拘束手段52が作動するまで前記電動モータ40の作動を継続するので、温度変化にかかわらず、駐車ブレーキ力の解放時の電動アクチュエータ36の戻し位置を一定とすることができる。
また制御ユニットCが、前記電動モータ40を駆動する電動モータ駆動手段61と、前記電動モータ40の通電電流を検出する電流検出手段62と、前記駐車ブレーキ力を発生させる際の前記電動モータ40の駐車ブレーキ力発生時作動時間T1を前記電流検出手段62で検出される電流に基づいて定めるとともに前記駐車ブレーキ力の解放時に前記電動モータ40に所定電圧で通電する駐車ブレーキ力解放時通常作動時間T2を前記駐車ブレーキ力発生時作動時間T1よりも短い時間として設定する作動時間設定手段63と、前記電動モータ駆動手段61の作動を制御する作動制御手段64とを備え、前記作動制御手段64は、前記駐車ブレーキ力の解放時に前記作動時間設定手段63で設定される駐車ブレーキ力解放時通常作動時間T2だけ前記所定電圧で前記電動モータ40に通電する制御に続いて、前記所定電圧よりも低い電圧相当で前記電動モータ40を駆動するようにしたPWM制御を実行し、前記電流検出手段62で検出される電流がロック電流であると判断するのに応じて前記電動モータ40の作動を停止するように電動モータ駆動手段61の作動を制御するので、戻し側原点規制手段51で戻し側の作動端が規制される前に、電動モータ40の作動はPWM制御されることになり、戻し側原点規制手段51で戻し側の作動端を規制するときの衝突音の発生を抑え、電動アクチュエータ36へのダメージも抑制することができる。
さらに駐車ブレーキ力解放時の前記作動制御手段64による前記PWM制御でのデューティ比が、前記電動モータ40の作動速度および前記ロック電流を低下させるように設定されるので、PWM制御時に電動アクチュエータ36の作動をユーザーに意識させることなく、戻し側の作動端を規制することができる。また拘束手段52の作動に応じて発生するロック電流も低下するので、電動モータ40の耐久性向上を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
5・・・ドラムブレーキ
32・・・ブレーキレバー
36・・・電動アクチュエータ
37・・・ブレーキケーブル
40・・・電動モータ
51・・・戻し側原点規制手段
52・・・拘束手段
61・・・電動モータ駆動手段
62・・・電流検出手段
63・・・作動時間設定手段
64・・・作動制御手段
C・・・制御ユニット
T1・・・駐車ブレーキ力発生時作動時間
T2・・・駐車ブレーキ力解放時通常作動時間

Claims (2)

  1. ブレーキケーブル(37)が連結されるパーキングブレーキレバー(32)を有するドラムブレーキ(5)と、電動モータ(40)を構成要素の一部として構成されるとともに前記電動モータ(40)の一方向作動による駐車ブレーキ力の発生ならびに前記電動モータ(40)の他方向作動による前記駐車ブレーキ力の解放を可能とすべく前記ブレーキケーブル(37)に連結される電動アクチュエータ(36)と、前記電動モータ(40)の作動を制御する制御ユニット(C)とを備え、
    前記電動アクチュエータ(36)に、前記駐車ブレーキ力を解放する側の作動端を規制する戻し側原点規制手段(51)と、その戻し側原点規制手段(51)での規制に応じて前記電動モータ(40)の前記他方向作動を機械的に拘束する拘束手段(52)とが設けられ、前記制御ユニット(C)が、前記電動モータ(40)の前記他方向作動時に前記拘束手段(52)が作動するまで前記電動モータ(40)の作動を継続する車両用ブレーキ装置であって、
    前記制御ユニット(C)が、前記電動モータ(40)を駆動する電動モータ駆動手段(61)と、前記電動モータ(40)の通電電流を検出する電流検出手段(62)と、前記駐車ブレーキ力を発生させる際の前記電動モータ(40)の駐車ブレーキ力発生時作動時間(T1)を前記電流検出手段(62)で検出される電流に基づいて定めるとともに前記駐車ブレーキ力の解放時に前記電動モータ(40)に所定電圧で通電する駐車ブレーキ力解放時通常作動時間(T2)を前記駐車ブレーキ力発生時作動時間(T1)よりも短い時間として設定する作動時間設定手段(63)と、前記電動モータ駆動手段(61)の作動を制御する作動制御手段(64)とを備え、前記作動制御手段(64)は、前記駐車ブレーキ力の解放時に前記作動時間設定手段(63)で設定される前記駐車ブレーキ力解放時通常作動時間(T2)だけ前記所定電圧で前記電動モータ(40)に通電する制御に続いて、前記所定電圧よりも低い電圧相当で前記電動モータ(40)を駆動するようにしたPWM制御を実行し、前記電流検出手段(62)が検出される電流がロック電流であると判断するのに応じて前記電動モータ(40)の作動を停止するように電動モータ駆動手段(61)の作動を制御することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 前記作動制御手段(64)による前記PWM制御でのデューティ比が、前記電動モータ(40)の作動速度および前記ロック電流を低下させるように設定されることを特徴とする請求項に記載の車両用ブレーキ装置。
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