JP6591948B2 - 窒化ジルコニウム粉末及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁性の黒色顔料として好適に用いられる窒化ジルコニウム粉末及びその製造方法に関する。更に詳しくは、黒色顔料として黒色パターニング膜を形成するときに高解像度のパターニング膜を形成するとともに形成したパターニング膜が高い遮光性能を有する窒化ジルコニウム粉末及びその製造方法に関するものである。
この種の黒色顔料は、感光性樹脂に分散されて黒色感光性組成物に調製され、この組成物を基板に塗布してフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法でフォトレジスト膜に露光してパターニング膜を形成することで、液晶ディスプレイのカラーフィルター等の画像形成素子のブラックマトリックスに用いられる。従来の黒色顔料としてのカーボンブラックは導電性があるため、絶縁性が要求される用途には向かない。
従来、絶縁性の高い黒色顔料として、特定の組成のチタンブラックとも称されるチタン酸窒化物からなる黒色粉末と、Y23、ZrO2、Al23、SiO2、TiO2、V25を少なくとも1種からなる絶縁粉末とを含有する高抵抗黒色粉末が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この黒色粉末によれば、黒色膜にしたときに、抵抗値が高く、遮光性に優れるので、カラーフィルターのブラックマトリックスとして好適であるとされている。
また、絶縁性の黒色顔料であって窒化ジルコニウムを含むものとして、X線回折プロファイルにおいて、低次酸化ジルコニウムのピークと窒化ジルコニウムのピークを有し、比表面積が10〜60m2/gであることを特徴とする微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体は、二酸化ジルコニウム又は水酸化ジルコニウムと、酸化マグネシウムと、金属マグネシウムとの混合物を、窒素ガス又は窒素ガスを含む不活性ガス気流中、650〜800℃で焼成する工程を経て製造される。上記微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体は、黒色系で電気伝導性の低い微粒子材料として使用でき、カーボンブラックなどが使用されているテレビなどのディスプレイ用のブラックマトリクスなどへ、より電気伝導性の低い微粒子黒色顔料として使用することができるとされ、また上記製造方法によれば、上記微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体を工業的規模で製造(量産)することができるとされている。
特開2008−266045号公報(請求項1、段落[0002]、段落[0010]) 特開2009−091205号公報(請求項1、請求項2、段落[0015]、段落[0016])
しかしながら、特許文献1に示されるチタンブラックと称される黒色粉末、並びに特許文献2に示される微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体は、黒色顔料として用いる場合、より高い遮光性を得るために顔料濃度を高くして黒色感光性組成物を調製し、この組成物を基板に塗布してフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法でフォトレジスト膜に露光して黒色パターニング膜を形成するときにフォトレジスト膜中の黒色顔料が紫外線であるi線(波長365nm)も遮蔽してしまうため、紫外線がフォトレジスト膜の底部まで届かず、底部にアンダーカットが発生し、高解像度のパターニング膜を形成することができない問題があった。
本発明の目的は、黒色顔料として黒色パターニング膜を形成するときに高解像度のパターニング膜を形成するとともに形成したパターニング膜が高い遮光性能を有する窒化ジルコニウム粉末及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、X線回折プロファイルにおいて、二酸化ジルコニウムや低次酸化ジルコニウムや低次酸窒化ジルコニウムのピークが微量でも存在すると、遮光性能が著しく低下するため、この粉末を黒色顔料として黒色パターニング膜を形成するときに高解像度のパターニング膜を形成することができず、しかも形成したパターニング膜の遮光性能が低下することを知見し、本発明に到達した。
本発明の第1の観点は、BET法により測定される比表面積が20〜90m2/gであり、X線回折プロファイルにおいて、窒化ジルコニウムのピークを有する一方、二酸化ジルコニウムのピーク、低次酸化ジルコニウムのピーク及び低次酸窒化ジルコニウムのピークを有さず、かつ粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、370nmの光透過率Xが少なくとも18%であり、550nmの光透過率Yが12%以下であって、前記370nmの光透過率Xに対する前記550nmの光透過率Y(X/Y)が2.5以上であることを特徴とする窒化ジルコニウム粉末である。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、酸化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を10.0質量%以下の割合で含有し、BET法により測定される比表面積が40〜90m2/gである窒化ジルコニウム粉末である。
本発明の第3の観点は、二酸化ジルコニウム粉末又はシリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末と、金属マグネシウム粉末と、窒化マグネシウム粉末とを、金属マグネシウムが二酸化ジルコニウムの2.0〜6.0倍モルの割合になるように、かつ窒化マグネシウムが二酸化ジルコニウムの0.3〜3.0倍モルの割合になるように、かつ前記シリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末を用いるときには、二酸化ジルコニウムとシリケートゾルゲル液とを、二酸化ジルコニウム:シリケートゾルゲル液のシリカ分=99.5〜0.5:90.0〜10.0の質量比で、混合して混合物を得た後、前記混合物を窒素ガス単体、又は窒素ガスと水素ガスの混合ガス、又は窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスの雰囲気下、650〜900℃の温度で焼成することにより、前記二酸化ジルコニウム粉末を還元して、第1又は第2の観点の窒化ジルコニウム粉末を製造することを特徴とする窒化ジルコニウム粉末の製造方法である。
本発明の第4の観点は、第3の観点に基づく発明であって、前記シリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末が、二酸化ジルコニウム粉末とシリケートゾルゲル液とを混合してスラリーを調製し、このスラリーを乾燥し粉砕して得られる窒化ジルコニウム粉末の製造方法である。
本発明の第5の観点は、第3又は第4の観点に基づく発明であって、前記窒素ガスと水素ガスの混合ガス中、水素ガスを0〜40体積%含み、前記窒素ガスとアンモニアガスの混合ガス中、アンモニアガスを0〜50体積%含む窒化ジルコニウム粉末の製造方法である。
本発明の第6の観点は、第1又は第2の観点の窒化ジルコニウム粉末を黒色顔料として含む黒色感光性組成物である。
本発明の第7の観点は、第6の観点の黒色感光性組成物を用いて黒色パターニング膜を形成する方法である。
本発明の第1の観点の窒化ジルコニウム粉末は、比表面積が20m2/g以上であるため、レジストとした場合の沈降抑制の効果があり、また90m2/g以下であるため、十分な遮光性を有する効果がある。またX線回折プロファイルにおいて、窒化ジルコニウムのピークを有する一方、二酸化ジルコニウムのピーク、低次酸化ジルコニウムのピーク及び低次酸窒化ジルコニウムのピークを有しないため、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、370nmの光透過率Xが少なくとも18%であり、550nmの光透過率Yが12%以下である特徴を有し、またX/Yが2.5以上である特徴を有する。X/Yが2.5以上であることにより、紫外線をより一層透過する特長がある。この結果、黒色顔料として黒色パターニング膜を形成するときに高解像度のパターニング膜を形成することができ、しかも形成したパターニング膜は高い遮光性能を有するようになる。
本発明の第2の観点の窒化ジルコニウム粉末は、酸化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を10.0質量%以下の割合で含有するため、酸化抑制の効果がある。また比表面積が40〜90m2/gであるため、レジスト液の沈降を抑制する効果がある。
本発明の第3の観点の窒化ジルコニウム粉末の製造方法では、特許文献2の製造方法が窒素ガス又は窒素ガスを含む不活性ガスの雰囲気下で、二酸化ジルコニウム粉末、金属マグネシウム粉末、酸化マグネシウム粉末の混合物を焼成しているのに比較して、酸化マグネシウムの代わりに窒化マグネシウムを使用するため、酸化ジルコニウムの窒化効率が著しく向上する。すなわち、特許文献2のように酸化マグネシウムが含まれる場合には、金属マグネシウムが酸化マグネシウムを窒化することに一部使用されるが、本発明のように窒化マグネシウムを使用した場合、金属マグネシウムは酸化ジルコニウムのみを窒化することに使用され、反応効率が向上する。
更に、本発明では窒素ガス単体でも反応は進行するが、混合物を窒素ガスと水素ガスの混合ガス又は窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスの雰囲気下で焼成することにより、還元反応がより促進され、反応効率がより高まって、より少ない金属マグネシウム量でも二酸化ジルコニウム及び低次酸化ジルコニウムのない、窒化ジルコニウム粉末のみを製造することができる。また出発原料にシリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末を、二酸化ジルコニウムとシリケートゾルゲル液とを、二酸化ジルコニウム:シリケートゾルゲル液のシリカ分=99.5〜0.5:90.0〜10.0の質量比で混合して、用いることにより、焼成時に粒成長を抑えることが可能となり、より微細な窒化ジルコニウム粉末を得ることができる。
本発明の第4の観点の窒化ジルコニウム粉末の製造方法によれば、より均一にかつ簡便に二酸化ジルコニウム粉末にシリカをコーティングして微細な二酸化ジルコニウム粉末原料にすることができる。
本発明の第5の観点の窒化ジルコニウム粉末の製造方法によれば、混合ガス中の水素ガスを0〜40体積%の割合で、また混合ガス中にアンモニアガスを0〜50体積%の割合で含ませることにより、還元反応が更により一層促進され、反応効率がより一層高まって、少ない金属マグネシウム量でも二酸化ジルコニウム、低次酸化ジルコニウム及び低次酸窒化ジルコニウムのない、窒化ジルコニウム粉末のみを製造することができる。
本発明の第6の観点の黒色感光性組成物によれば、黒色顔料として窒化ジルコニウム粉末のみであるため、この組成物を用いて黒色パターニング膜を形成すれば、高解像度のパターニング膜を形成することができ、しかも形成したパターニング膜が高い遮光性能を有するようになる。
本発明の第7の観点の黒色パターニング膜の形成方法によれば、高解像度のパターニング膜を形成することができ、しかも形成したパターニング膜が高い遮光性能を有するようになる。
本発明の実施例1と比較例1でそれぞれ得られた窒化ジルコニウム粉末のX線回折プロファイルである。 本発明の実施例1と比較例1、2で得られた窒化ジルコニウム粉末の分散液を粉末濃度50ppmに希釈した分散液における光透過率を示す分光曲線である。
次に本発明を実施するための形態を説明する。
〔ZrO2、Mg32及び金属Mgを出発原料として焼成によりZrNを製造する方法〕
本発明の第1の実施形態は、二酸化ジルコニウム(ZrO2 )又はシリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム(ZrO2 )、金属マグネシウム(金属Mg)及び窒化マグネシウム(Mg32)の各粉末を出発原料として用い、特定の雰囲気下、特定の温度と時間で焼成することにより、BET法により測定される比表面積が20〜90m2/gの窒化ジルコニウム(ZrN)粉末を製造する方法である。
[二酸化ジルコニウム粉末]
本実施形態の二酸化ジルコニウム粉末としては、例えば、単斜晶系二酸化ジルコニウム、立方晶系二酸化ジルコニウム、イットリウム安定化二酸化ジルコニウム等の二酸化ジルコニウムの粉末がいずれも使用可能であるが、窒化ジルコニウム粉末の生成率が高くなる観点から、単斜晶系二酸化ジルコニウム粉末が好ましい。
また本実施形態の二酸化ジルコニウム粉末又はシリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末の各平均一次粒径、及び酸化マグネシウム粉末の平均一次粒径は、BET法により測定される比表面積が20〜90m2/gの窒化ジルコニウム粉末を得るためには、比表面積の測定値から球形換算した平均一次粒径で500nm以下であることが好ましく、粉末の取扱い易さから、平均一次粒径で500nm以下で10nm以上であることが好ましい。
[シリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末]
シリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末は、二酸化ジルコニウム粉末とシリケートゾルゲル液とを混合してスラリーを調製し、このスラリーを乾燥し粉砕して得られる。二酸化ジルコニウムとシリケートゾルゲル液とを混合割合は、質量比で二酸化ジルコニウム:シリケートゾルゲル液のシリカ分=99.5〜0.5:90.0〜10.0であることが好ましい。シリカ分が下限値未満では、二酸化ジルコニウム表面のシリカ被覆率が低すぎ、シリカ分が上限値を超えると、得られた窒化ジルコニウム粉末を用いてパターニング膜を形成したときに遮光性が不足する不具合がある。
二酸化ジルコニウム粉末を水、アルコールなどの分散液に入れて混合した後、この混合液をシリケートゾルゲル液に添加混合することが、二酸化ジルコニウムがゾルゲル液に均一に混合するため、好ましい。シリケートゾルゲル液は、メチルシリケート、エチルシリケートなどのシリケートが水、アルコールなどの溶媒に溶解した液が好ましい。二酸化ジルコニウムとゾルゲル液との混合割合は、得られるスラリーの固形分濃度が固形分で10〜50質量%になるように決められる。得られたスラリーを大気中又は真空雰囲気下60〜120℃の温度で1〜360分間乾燥して、シリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末が得られる。
出発原料にシリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末を用いることにより、焼成時に粒成長を抑えることが可能となり、BET法により測定される比表面積が20〜90m2/gであるより微細な窒化ジルコニウム粉末を得ることができる。このとき、窒化ジルコニウム粉末は、酸化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を10.0質量%以下、好ましくは9.0質量%以下の割合で含有する。10.0質量%を超えると、得られた窒化ジルコニウム粉末を用いてパターニング膜を形成したときに遮光性が不足する不具合がある。
[金属マグネシウム粉末]
金属マグネシウム粉末は、粒径が小さすぎると、反応が急激に進行して操作上危険性が高くなるので、粒径が篩のメッシュパスで100〜1000μmの粒状のものが好ましく、特に200〜500μmの粒状のものが好ましい。ただし、金属マグネシウムは、すべて上記粒径範囲内になくても、その80質量%以上、特に90質量%以上が上記範囲内にあればよい。
二酸化ジルコニウム粉末に対する金属マグネシウム粉末の添加量の多寡は、後述する雰囲気ガス中のアンモニアガス及び水素ガスの量とともに二酸化ジルコニウムの還元力に影響を与える。金属マグネシウムの量が少なすぎると、還元不足で目的とする窒化ジルコニウム粉末が得られにくくなり、多すぎると、過剰な金属マグネシウムにより反応温度が急激に上昇し、粉末の粒成長を引き起こす恐れがあるとともに不経済となる。金属マグネシウム粉末は、その粒径の大きさによって、金属マグネシウムが二酸化ジルコニウムの2.0〜6.0倍モルの割合になるように、金属マグネシウム粉末を二酸化ジルコニウム粉末に添加して混合する。2.0倍モル未満では、二酸化ジルコニウムの還元力が不足し、6.0倍モルを超えると、過剰な金属マグネシウムにより反応温度が急激に上昇し、粉末の粒成長を引き起こす恐れがあるとともに不経済となる。好ましくは3.0〜5.0倍モルである。
[窒化マグネシウム粉末]
窒化マグネシウム粉末は、焼成時に窒化ジルコニウム表面をコーティングして、金属マグネシウムの還元力を緩和して、窒化ジルコニウム粉末の焼結及び粒成長を防止する。窒化マグネシウム粉末は、その粒径の大きさによって、窒化マグネシウムが二酸化ジルコニウムの0.3〜3.0倍モルの割合になるように、二酸化ジルコニウムに添加して混合する。0.3倍モル未満では窒化ジルコニウム粉末の焼結防止にならず、3.0倍モルを超えると、焼成後の酸洗浄時に要する酸性溶液の使用量が増加する不具合がある。好ましくは0.4〜2.0倍モルである。窒化マグネシウム粉末は、比表面積の測定値から球形換算した平均一次粒径で1000nm以下であることが好ましく、粉末の取扱い易さから、平均一次粒径で500nm以下で10nm以上であることが好ましい。なお、窒化マグネシウムのみではなく、酸化マグネシウムも窒化ジルコニウムの焼結予防に有効であるため、窒化マグネシウムに一部酸化マグネシウムを混合して使用することも可能である。
[金属マグネシウム粉末による還元反応]
本実施形態の窒化ジルコニウム粉末を生成させるための金属マグネシウムによる還元反応時の温度は、650〜900℃、好ましくは700〜800℃である。650℃は金属マグネシウムの溶融温度であり、温度がそれより低いと、二酸化ジルコニウムの還元反応が十分に生じない。また、温度を900℃より高くしても、その効果は増加せず、熱エネルギーの無駄になるとともに粒子の焼結が進行し好ましくない。また還元反応時間は30〜90分が好ましく、30〜60分が更に好ましい。
上記還元反応を行う際の反応容器は、反応時に原料や生成物が飛び散らないように、蓋を有するものが好ましい。これは、金属マグネシウムの溶融が開始されると、還元反応が急激に進行し、それに伴って温度が上昇して、容器内部の気体が膨張し、それによって、容器の内部のものが外部に飛び散るおそれがあるからである。
[金属マグネシウム粉末による還元反応時の雰囲気ガス]
本実施形態の特徴ある点は、上記還元反応時の雰囲気ガスにある。本実施形態の雰囲気ガスは、窒素ガス単体であるか、又は窒素ガスと水素ガスの混合ガスであるか、又は窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスである。上記還元反応は上記混合ガスの気流中で行われる。混合ガス中の窒素ガスは、金属マグネシウムや還元生成物と酸素との接触を防ぎ、それらの酸化を防ぐとともに、窒素をジルコニウムと反応させ、窒化ジルコニウムを生成させる役割を有する。混合ガス中の水素ガス又はアンモニアガスは、金属マグネシウムとともに、二酸化ジルコニウムを還元させる役割を有する。水素ガスは、上記混合ガス中、0〜40体積%含むことが好ましく、10〜30体積%含むことが更に好ましい。またアンモニアガスは、上記混合ガス中、0〜50体積%含むことが好ましく、0〜40体積%含むことが更に好ましい。この還元力のある雰囲気ガスを使用することにより、最終的に低次酸化ジルコニウム及び低次酸窒化ジルコニウムを含まない窒化ジルコニウム粉末を製造することができる。一方、この範囲より水素ガスの割合、或いはアンモニアガスの割合が高いと還元は進むものの窒素源が少なくなるため、低次酸化ジルコニウム又は低次酸窒化ジルコニウムが生成してしまい、望ましくない。また、水素ガスの割合よりもアンモニアガスの割合が高いのは、ガスの窒化能力が水素よりアンモニアのほうが高いからと考えられる。
[焼成後の反応物の処理]
二酸化ジルコニウム粉末又はシリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末と、酸化マグネシウム粉末と、金属マグネシウムとの混合物を上記混合ガスの雰囲気下で焼成することにより得られた反応物は、反応容器から取り出し、最終的には室温まで冷却した後、塩酸水溶液などの酸溶液で洗浄して、金属マグネシウムの酸化によって生じた酸化マグネシウムや生成物の焼結防止のため反応当初から含まれていた酸化マグネシウムを除去する。この酸洗浄に関しては、pH0.5以上、特にpH1.0以上、温度は90℃以下で行うのが好ましい。これは酸性が強すぎたり温度が高すぎるとジルコニウムまでが溶出してしまうおそれがあるためである。そして、その酸洗浄後、アンモニア水などでpHを5〜6に調整した後、濾過又は遠心分離により固形分を分離し、その固形分を乾燥した後、粉砕して窒化ジルコニウム粉末を得る。
本実施形態では、主に金属マグネシウムを使用した窒化ジルコニウム粉末について記載しているが、この窒化ジルコニウム粉末はナノ粒子プラズマ合成法により作製することも可能である。具体的にはプラズマナノ粒子製造装置に金属ジルコニウム粉末を導入し、N2ガス雰囲気にて窒化ジルコニウムナノ粒子を得る方法である。本方法により合成される窒化ジルコニウムも本願実施形態と同様に20〜90m2/gのBET法により測定される比表面積のものを得ることができるが、原料である金属ジルコニウムが燃焼性が高く危険であること、コスト的に高くなるデメリットがある。
<本実施形態で得られた窒化ジルコニウム粉末の特性>
本実施形態で得られた窒化ジルコニウム粉末は、BET法により測定される比表面積が20〜90m2/gである。窒化ジルコニウム粉末の上記比表面積が20m2/g以下では、黒色レジストとしたときに、長期保管時に顔料が沈降する不具合があり、90m2/gを超えると、黒色顔料としてパターニング膜を形成したときに、遮光性が不足する不具合がある。30〜60m2/gが好ましい。
窒化ジルコニウム粉末は、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、370nmの光透過率Xが少なくとも18%、すなわち、18%以上であり、550nmの光透過率Yが12%以下である。光透過率Xが18%未満では、黒色顔料としてパターニング膜を形成するときにフォトレジスト膜の底部まで露光されず、パターニング膜のアンダーカットが発生する。また光透過率Yが12%を超えると、形成したパターニング膜の遮光性が不足し高いOD値が得られない。好ましい光透過率Xは19%以上であり、好ましい光透過率Yは8%以下である。上記光透過率Xと光透過率Yの二律背反的な特性を考慮して、本実施形態の窒化ジルコニウム粉末は、370nmの光透過率Xに対する前記550nmの光透過率Y(X/Y)が2.5以上、好ましくは3.0以上である。即ち、X/Yが2.5以上であることにより、紫外線透過の効果があり、パターニング膜のアンダーカットを発生しないことが優先される。
〔窒化ジルコニウム粉末を黒色顔料として用いたパターニング膜の形成方法〕
上記窒化ジルコニウム粉末を黒色顔料として用いた、ブラックマトリックスに代表されるパターニング膜の形成方法について述べる。先ず、上記窒化ジルコニウム粉末を感光性樹脂に分散して黒色感光性組成物に調製する。次いでこの黒色感光性組成物を基板上に塗布した後、プリベークを行って溶剤を蒸発させて、フォトレジスト膜を形成する。次にこのフォトレジスト膜にフォトマスクを介して所定のパターン形状に露光したのち、アルカリ現像液を用いて現像して、フォトレジスト膜の未露光部を溶解除去し、その後好ましくはポストベークを行うことにより、所定の黒色パターニング膜が形成される。
形成されたパターニング膜の遮光性(透過率の減衰)を表す指標として光学濃度、即ちOD(Optical Density)値が知られている。本実施形態の窒化ジルコニウム粉末を用いて形成されたパターニング膜は高いOD値を有する。ここでOD値は、光がパターニング膜を通過する際に吸収される度合を対数で表示したものであって、次の式(1)で定義される。式(1)中、Iは透過光量、I0は入射光量である。
OD値=−log10(I/I0) (1)
上記基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。また上記基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。黒色感光性組成物を基板に塗布する際には、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布法を採用することができる。塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜7.0μm、更に好ましくは0.5〜6.0μmである。パターニング膜を形成する際に使用される放射線としては、本実施形態では、波長が250〜370nmの範囲にある放射線が好ましい。放射線の照射エネルギー量は、好ましくは10〜10,000J/m2 である。また上記アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液が好ましい。上記アルカリ現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができ、現像条件は、常温で5〜300秒が好ましい。このようにして形成されたパターニング膜は、高精細の液晶、有機EL用ブラックマトリックス材、イメージセンサー用遮光材。光学部材用遮光材、遮光フィルター、IRカットフィルター等に好適に用いられる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
BET法により測定される比表面積から算出される平均一次粒径が50nmの単斜晶系二酸化ジルコニウム粉末7.4gに、平均一次粒径が150μmの金属マグネシウム粉末7.3gと平均一次粒径が200nmの窒化マグネシウム粉末3.0gを添加し、石英製ガラス管に黒鉛のボートを内装した反応装置により均一に混合した。このとき金属マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの5.0倍モル、窒化マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの0.5倍モルであった。この混合物を窒素ガスの雰囲気下、700℃の温度で60分間焼成して焼成物を得た。この焼成物を、1リットルの水に分散し、10%塩酸を徐々に添加して、pHを1以上で、温度を100℃以下に保ちながら洗浄した後、25%アンモニア水にてpH7〜8に調整し、濾過した。その濾過固形分を水中に400g/リットルに再分散し、もう一度、前記と同様に酸洗浄、アンモニア水でのpH調整をした後、濾過した。このように酸洗浄−アンモニア水によるpH調整を2回繰り返した後、濾過物をイオン交換水に固形分換算で500g/リットルで分散させ、60℃での加熱攪拌とpH7への調整をした後、吸引濾過装置で濾過し、さらに等量のイオン交換水で洗浄し、設定温度;120℃の熱風乾燥機にて乾燥することにより、窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例2>
実施例1と同一の金属マグネシウム粉末を4.4g(二酸化ジルコニウムの3.0倍モル)に変更し、反応ガスを窒素ガスと水素ガスの混合ガスにして、これらの体積%の割合(N2:H2)が90%:10%の混合ガスの雰囲気下とし、焼成時間を30分にしたこと以外は実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を作製した。
<実施例3>
実施例1と同一の二酸化ジルコニウム粉末7.4gをエタノール中に分散させ、この混合液をエチルシリケートシリケートを主成分とするシリケートゾルゲル液(シリカ分0.1522g)に添加混合して固形分濃度30質量%のスラリーを調製した。このスラリーを大気雰囲気下、70℃の温度で120分間、箱型乾燥機により乾燥して、シリカがコーティングされた平均一次粒径が50nmの二酸化ジルコニウム粉末を得た。この粉末にはシリカ(SiO2)が二酸化ジルコニウム中、3.0質量%含まれていた。この二酸化ジルコニウム粉末7.5gに、平均一次粒径が300μmの金属マグネシウム粉末8.8gと平均一次粒径が500nmの窒化マグネシウム粉末2.1gを添加し、実施例1と同様に均一に混合した。このとき金属マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの6.0倍モル、窒化マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの2.0倍モルであった。以下、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例4>
金属マグネシウムと窒化マグネシウムの添加量をそれぞれ二酸化ジルコニウムの2.5倍モル、0.5倍モルにし、反応ガスを窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスにして、これらの体積%の割合(N2:NH3)が80%:20%の混合ガスの雰囲気下、750℃の温度で30分間焼成して焼成物を得た。それ以外は、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例5>
金属マグネシウムと窒化マグネシウムの添加量をそれぞれ二酸化ジルコニウムの3.5倍モル、0.5倍モルにし、反応ガスを窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスにして、これらの体積%の割合(N2:NH3)が80%:20%の混合ガスの雰囲気下、700℃の温度で60分間焼成して焼成物を得た。それ以外は、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例6>
シリカ(SiO2)が二酸化ジルコニウム中、10.0質量%含まれるように、実施例3と同様にシリカコーティングした平均一次粒径が40nmの二酸化ジルコニウム粉末に、平均一次粒径が500μmの金属マグネシウム粉末4.4gと平均一次粒径が500nmの窒化マグネシウム粉末3.0gを添加し、実施例1と同様に均一に混合した。このとき金属マグネシウムと窒化マグネシウムの添加量はそれぞれ二酸化ジルコニウムの3.0倍モル、0.5倍モルであった。反応ガスを窒素ガスと水素ガスの混合ガスにして、これらの体積%の割合(N2 2 )が90%:10%の混合ガスの雰囲気下、800℃の温度で60分間焼成して焼成物を得た。以下、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例7>
金属マグネシウムの添加量を二酸化ジルコニウムの2.0倍モルに変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例8>
窒化マグネシウムの添加量を二酸化ジルコニウムの0.3倍モルに変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例9>
窒化マグネシウムの添加量を二酸化ジルコニウムの3.0倍モルに変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例10>
焼成温度を650℃に変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例11>
焼成温度を900℃に変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例12>
反応ガスを窒素ガスと水素ガスの混合ガスにして、これらの体積%の割合(N2:H2)が50%:50%の混合ガスの雰囲気に変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<実施例13>
反応ガスを窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスにして、これらの体積%の割合(N2:NH3)が40%:60%の混合ガスの雰囲気に変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<比較例1>
特許文献2の実施例1に示された方法に準じた方法で、微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体を得た。即ち、平均一次粒径が19nmの二酸化ジルコニウム粉末7.2gと、平均一次粒径が20nmの微粒子酸化マグネシウム3.3gを混合粉砕して混合粉体Aを得た。この混合粉体0.5gに平均一次粒径が150μmの金属マグネシウム粉末2.1gを加えて混合し混合粉体Bを得た。このとき金属マグネシウムと酸化マグネシウムの添加量はそれぞれ二酸化ジルコニウムの1.4倍モル、1.4倍モルであった。この混合粉体Bを窒素ガスの雰囲気下、700℃の温度で60分間焼成した。以下、実施例1と同様にして、微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体を得た。
<比較例2>
特許文献1の実施例1に示されるチタンブラックの黒色粉末を用意した。即ち、平均一次粒径160nmの酸化チタン粉末をアンモニアガスの雰囲気下、850℃の温度で180分間焼成して70nmのチタン酸窒化物(TiO0.30.9)を得た後、このチタン酸窒化物と平均一次粒径10nmのAl23からなる絶縁粉末とを、チタン酸窒化物100質量部に対して5.0質量部添加し混合して黒色粉末を用意した。
<比較例3>
シリカ(SiO2)が二酸化ジルコニウム中、11.0質量%含まれるように、実施例3と同様にシリカコーティングした平均一次粒径が40nmの二酸化ジルコニウム粉末7.8gに、平均一次粒径が150μmの金属マグネシウム粉末4.6gと平均一次粒径が100nmの窒化マグネシウム粉末3.2gを添加し、実施例1と同様に均一に混合した。このとき金属マグネシウムと窒化マグネシウムの添加量はそれぞれ二酸化ジルコニウムの3.0倍モル、0.5倍モルであった。雰囲気ガスである反応ガスを窒素ガス100体積%にし、750℃の温度で60分間焼成して焼成物を得た。以下、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<比較例4>
平均一次粒径が40nmの二酸化ジルコニウム粉末7.2gに、平均一次粒径が150μmの金属マグネシウム粉末7.1gと平均一次粒径が200nmの窒化マグネシウム粉末2.9gを添加し、実施例1と同様に均一に混合した。雰囲気ガスである反応ガスを窒素ガス100体積%にし、また焼成温度を1000℃、焼成時間を60分にした。それ以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<比較例5>
金属マグネシウムの添加量を二酸化ジルコニウムの1.5倍モルに変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<比較例6>
金属マグネシウムの添加量を二酸化ジルコニウムの6.5倍モルに変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<比較例7>
窒化マグネシウムの添加量を二酸化ジルコニウムの0.2倍モルに変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<比較例8>
窒化マグネシウムの添加量を二酸化ジルコニウムの3.5倍モルに変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
<比較例9>
焼成温度を600℃に変更した以外、実施例1と同一の原料を用いて、実施例1と同様にして窒化ジルコニウム粉末を得た。
実施例1〜13及び比較例1〜9の各製造方法、金属マグネシウムと窒化マグネシウム又は酸化マグネシウム(以下、Mg源という。)の添加量に対する二酸化ジルコニウムのモル比、添加物の種類と割合、雰囲気ガスである反応ガスの種類とその体積%の割合、焼成温度と焼成時間を表1に示す。
Figure 0006591948
<比較試験と評価その1>
実施例1〜13、比較例3〜9で得られた窒化ジルコニウム粉末、比較例1で得られた微粒子低次酸化ジルコニウム・窒化ジルコニウム複合体、及び比較例2で用意した黒色粉末をそれぞれ試料として、以下に詳述する方法で、(1) 比表面積、(2) X線回折プロファイル、(3) 粉末濃度50ppmの分散液における分光曲線、(4) 370nmの光透過率X及び550nmの光透過率Y、及び(5) X/Yを測定又は算出した。それぞれの測定結果又は算出結果を表2に示す。表2において、「Zr22O」は低次酸窒化ジルコニウムを意味し、「TiB」はチタンブラックを意味する。
(1) 比表面積: 全ての試料について、比表面積測定装置(柴田化学社製、SA−1100)を用いて、窒素吸着によるBET1点法により測定した。
(2) X線回折プロファイル: 実施例1と比較例1の試料について、X線回折装置(リガク社製、型番MiniflexII)により、CuKα線を用いて印加電圧45kV,印加電流40mAの条件にて、θ−2θ法でX線回折プロファイルからX線回折分析を行った。そのX線回折プロファイルから、窒化ジルコニウムのピーク(2θ=33.95°、39.3°)、二酸化ジルコニウムのピーク(2θ=30.2°)、低次酸化ジルコニウムのピーク及び低次酸窒化ジルコニウムのピーク(2θ=30.5°、35.3°)の有無を調べた。図1にX線回折プロファイルを示す。図1において、「ZrN」は窒化ジルコニウムを、「Zr22O」は低次酸窒化ジルコニウムをそれぞれ意味する。
(3) 粉末濃度50ppmの分散液における分光曲線: 実施例1〜13と比較例1〜9の各試料について、これらの試料を循環式横型ビーズミル(メディア:ジルコニア)に各別に入れ、アミン系分散剤を添加して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM−AC)溶剤中での分散処理を行った。得られた22種類の分散液を10万倍に希釈し粉末濃度を50ppmに調整した。この希釈した分散液における各試料の光透過率を日立ハイテクフィールディング((株)(UH−4150)を用い、波長240nmから1300nmの範囲で測定し、i線(365nm)近傍の波長370nmと、波長550nmにおける各光透過率(%)を求めた。図2には、実施例1と比較例1、2の3つの分光曲線を示す。
(4) 370nmの光透過率X及び550nmの光透過率Y: 実施例1〜13と比較例1〜9の各試料の分光曲線から、それぞれの光透過率X及びYを読み取った。
(5) X/Y: 実施例1〜13と比較例1〜9の各試料の分光曲線から読み取られた光透過率Xと光透過率YよりX/Yを算出した。
Figure 0006591948
図1から明らかなように、比較例1の試料は、X線回折プロファイルにおいて、窒化ジルコニウムのピーク(2θ=33.95°、39.3°)のみならず、低次酸窒化ジルコニウムのピーク(2θ=30.5°、35.3°)を有した。これに対して実施例1の試料は、X線回折プロファイルにおいて、窒化ジルコニウムのピークを有する一方、二酸化ジルコニウムのピークも低次酸化ジルコニウムのピークも低次酸窒化ジルコニウムのピークも有しなかった。
図2及び表2から明らかなように、比較例1及び比較例2の試料は分光透過曲線における370nmの透過率がそれぞれ24.1%、8.8%であって、550nmの透過率がそれぞれ20.8%、10.0%であった。これに対して、実施例1の試料の分光透過曲線における370nmの透過率は26.0%と比較例1、2より高く、また550nmの透過率が7.3%と比較例1、2より低かった。また370nmの光透過率Xに対する550nmの光透過率Y(X/Y)に関して、表2から明らかなように、比較例1〜9は、本発明の要件を満たさないため、いずれも2.5未満であった。これに対して実施例1〜13は本発明の要件を満たしており、すべて2.5以上であった。以上のことから、実施例1〜13の試料は、可視光の遮光性能が高いことに加え、紫外線を透過するためパターニングに有利であることが判った。
<比較試験と評価その2>
実施例1〜13、比較例1〜9で得られた試料を光透過率の測定に用いた分散液にアクリル樹脂を、質量比で黒色顔料:樹脂=6:4となる割合で添加し混合して黒色感光性組成物を調製した。この組成物をガラス基板上に焼成後の膜厚が1μmになるようにスピンコートし、250℃の温度で60分間焼成して被膜を形成した。この被膜の紫外線(中心波長370nm)および可視光(中心波長560nm)のOD値を前述した式(1)に基づき、マクベス社製の品名D200の濃度計(densitometer)を用いて、測定した。その結果を表2に示す。表2において、紫外線の透過性を示す尺度として、紫外線(UV)の370nmのOD値が2.0以下を「優」とし、2.0を超え2.5以下を「良」とし、2.5を超える場合を「不良」とした。また可視光の遮光性を示す尺度として、可視光の560nmのOD値が4.5を超える場合を「優」とし、3.8以上4.5以下を「良」とし、3.8未満を「不良」とした。
表2から明らかなように、紫外線の透過性及び視光の遮光性を示す尺度としてのOD値に関して、比較例1の試料は二酸化ジルコニウムの還元が不十分のため、可視光の560nmOD値が低く「不良」であった。また比較例2のチタンブラック試料は紫外線透過性能が十分でないため、UVの370nmOD値が高く「不良」であった。また比較例3の試料はシリカ量が多いため、可視光の560nmOD値が低く「不良」であった。
また比較例4の試料は焼成温度が高いため粒子径が粗大となり、可視光の560nmOD値が低く「不良」であった。また比較例5の試料は金属マグネシウムの割合が少な過ぎ、二酸化ジルコニウムの還元が不十分のため、可視光の560nmOD値が低く「不良」であった。また比較例6の試料は金属マグネシウムの割合が多過ぎ、粒子径が粗大となったため、UVの370nmOD値は高く「不良」であった。
また比較例7の試料は窒化マグネシウムの割合が少な過ぎ、窒化ジルコニウムの焼結防止にならなかったため、UVの370nmOD値が高く「不良」であった。また比較例8の試料は窒化マグネシウムの割合が多過ぎ、また低次酸窒化ジルコニウムが含まれているため、可視光の560nmOD値が低く「不良」であった。また比較例9の試料は焼成温度が低過ぎて、二酸化ジルコニウムの還元が十分に生じず、可視光の560nmOD値が低く「不良」であった。
これに対して、実施例1〜13の試料は、本発明の要件を満たしているため、紫外線(UV)の370nmOD値は、「優」又は「良」であり、また可視光の560nmのOD値も「優」又は「良」であった。このことから、実施例1〜13の試料は、可視光の遮光性能が高いことに加え、紫外線を透過するためパターニングに有利であることが判った。
本発明の窒化ジルコニウム粉末は、高精細の液晶、有機EL用ブラックマトリックス材、イメージセンサー用遮光材光学部材用遮光材、遮光フィルター、IRカットフィルター等に利用することができる。

Claims (7)

  1. BET法により測定される比表面積が20〜90m2/gであり、X線回折プロファイルにおいて、窒化ジルコニウムのピークを有する一方、二酸化ジルコニウムのピーク及び低次酸化ジルコニウムのピークを有さず、かつ粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、370nmの光透過率Xが少なくとも18%であり、550nmの光透過率Yが12%以下であって、前記370nmの光透過率Xに対する前記550nmの光透過率Y(X/Y)が2.5以上であることを特徴とする窒化ジルコニウム粉末。
  2. 酸化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を10.0質量%以下の割合で含有し、BET法により測定される比表面積が40〜90m2/gである請求項1記載の窒化ジルコニウム粉末。
  3. 二酸化ジルコニウム粉末又はシリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末と、金属マグネシウム粉末と、窒化マグネシウム粉末とを、金属マグネシウムが二酸化ジルコニウムの2.0〜6.0倍モルの割合になるように、かつ窒化マグネシウムが二酸化ジルコニウムの0.3〜3.0倍モルの割合になるように、かつ前記シリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末を用いるときには、二酸化ジルコニウムとシリケートゾルゲル液とを、二酸化ジルコニウム:シリケートゾルゲル液のシリカ分=99.5〜0.5:90.0〜10.0の質量比で、混合して混合物を得た後、前記混合物を窒素ガス単独、又は窒素ガスと水素ガスの混合ガス、又は窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスの雰囲気下、650〜900℃の温度で焼成することにより、前記二酸化ジルコニウム粉末を還元して、請求項1又は2記載の窒化ジルコニウム粉末を製造することを特徴とする窒化ジルコニウム粉末の製造方法。
  4. 前記シリカがコーティングされた二酸化ジルコニウム粉末が、二酸化ジルコニウム粉末とシリケートゾルゲル液とを混合してスラリーを調製し、このスラリーを乾燥し粉砕して得られる請求項3記載の窒化ジルコニウム粉末の製造方法。
  5. 前記窒素ガスと水素ガスの混合ガス中、水素ガスを0〜40体積%含み、前記窒素ガスとアンモニアガスの混合ガス中、アンモニアガスを0〜50体積%含む請求項3又は4記載の窒化ジルコニウム粉末の製造方法。
  6. 請求項1又は2記載の窒化ジルコニウム粉末を黒色顔料として含む黒色感光性組成物。
  7. 請求項6記載の黒色感光性組成物を用いて黒色パターニング膜を形成する方法。
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