JP6589469B2 - 描画装置及び描画装置の描画方法 - Google Patents
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Description
ネイルプリント装置の中には、ペンによる描画機能を備え、ペンによる描画と、インクジェットプリンタによる印刷とを組み合わせて、爪にネイルデザインを施すものがある。このようなネイルプリント装置では、ペンは主にインクジェットプリンタで印刷することが難しい下地を描画するのに使用され、インクジェットプリンタはその下地の上にデザインを印刷するのに使用される。
所望の領域に描画できない状態で描画処理を進めてしまうと、所望のデザインからかけ離れた仕上がりとなり、ネイルデザインの施術自体が失敗することがある。下地の描画においても、一部描画されない状態で描画処理を進めてしまうと、インクジェットプリンタによる印刷が下地の上になされず、デザイン耐久性の低下(洗うとすぐに落ちてしまう)にもつながる可能性がある。
描画対象面に描画を施すための描画用具が装着される描画ヘッドと、
前記描画用具に代わる第2の描画用具を格納するストッカーと、
表示部と、
前記描画対象面を撮影する撮影部と、
前記描画対象面と異なる位置に設けられ、前記描画用具により描画可能な描画用媒体を有する描画確認部と、
前記描画ヘッド及び前記撮影部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記描画ヘッドの前記描画用具により前記描画対象面に描画を行わせている間に、前記撮影部により前記描画対象面の描画状態を撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記描画を中断させて、前記描画確認部で前記描画用具により前記描画用媒体に描画を行わせ、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記第2の描画用具による描画の前に前記第2の描画用具による描画された場合の画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、ネイルプリント装置1は手の指の爪の表面を描画対象面として、これに描画するものとして説明するが、本発明の描画対象面は手の指の爪の表面に限るものではなく、例えば足の指の爪の表面を描画対象面としてもよい。
図1(a)は、ネイルプリント装置の内部構成を示すネイルプリント装置の正面図であり、図1(b)は、図1(a)に示されたネイルプリント装置の内部構成を示す側面図である。
図2(a)は、図1(a)におけるII-II線に沿う断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態におけるネイルプリント装置1は、描画ヘッド43が描画用具であるペン41とインクジェット描画部71とを備え、プロッタ方式とインクジェット方式とを併用して印刷指U1の爪Tに描画を施す描画装置である。
このネイルプリント装置1は、ケース本体2と、このケース本体2に収容される装置本体10とを備えている。
操作部25は、ユーザが各種入力を行う入力部である。
操作部25には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、爪Tに描画するデザイン画像を選択するデザイン選択釦、描画開始を指示する描画開始釦等、各種の入力を行うための図示しない操作釦が配置されている。
表示部26は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
本実施形態において、この表示部26には、例えば、印刷指U1を撮影して得た爪画像(爪Tの画像を含む指画像)、この爪画像中に含まれる爪Tの輪郭線等の画像、爪Tに描画すべきデザイン画像を選択するためのデザイン選択画面、デザイン確認用のサムネイル画像、各種の指示又は選択を表示させる指示画面又は選択画面等が適宜表示される。
なお、表示部26の表面に各種の入力を行うためのタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。
下部機枠11は、背面板111、底板112、左右一対の側板113a,113b、X方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115及び隔壁116を有する。
側板113a,113bの下端部は、底板112の左右両端部にそれぞれ連結され、側板113a,113bが底板112に対して立てられた状態に設けられている。
背面板111の下部は、前方(指挿入方向手前側)に向かって2段に窪むように形成されている。背面板111の下端部は底板112の前端部に連結されており、背面板111は、底板112と側板113a,113bによって囲われた領域を前後に区切っている。
この窪んだ背面板111の後ろ側に形成される空間がX方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115(図1(b)参照)となっている。X方向移動ステージ収容部114内には、描画部40が前方(指挿入方向手前側)に移動した際に描画部40のX方向移動ステージ45が収容される。Y方向移動ステージ収容部115内には、描画部40のY方向移動ステージ47が配置されている。
隔壁116は、下部機枠11の内部前方側の空間(背面板111、底板112及び側板113a,113bによって囲われた指挿入方向手前側の空間)を上下に区切るように下部機枠11の内側に設けられている。隔壁116はほぼ水平に設けられ、隔壁116の左右両端部が側板113a,113bにそれぞれ連結され、隔壁116の後端部が背面板111に連結されている。
指固定部30は、描画を施す爪Tに対応する指(以下、これを「印刷指U1」という。)を受け入れる指受入部31と、この印刷指U1以外の指(以下、これを「非印刷指U2」という。)を退避させる指退避部32と、から構成されている。
指受入部31は、隔壁116の上側であって下部機枠11の幅方向のほぼ中央部に配置されている。隔壁116によって下部機枠11の下側に区分けられた空間が指退避部32を構成している。
例えば、薬指の爪Tに描画を施す場合には、指受入部31に印刷指U1としての薬指を挿入し、非印刷指U2であるその他の4指(親指、人差し指、中指、小指)を指退避部32に挿入する。
図1(b)及び図2(a)に示すように、指受入部31は、下部機枠11の前面側(印刷指挿入方向の手前側)に開口しており、下側が隔壁116の一部を構成する指載置部116a、両側が仕切り31a,31b、奥側が仕切り31cによって区画されている。指載置部116aは、描画を施す爪Tの指(印刷指U1)をXY平面上に載置するものである。
指受入部31の上側は天井部31dによって区画されている。天井部31dには、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tを露出させるための窓31eが形成されている。
ユーザは指受入部31に挿入した印刷指U1と指退避部32に挿入した非印刷指U2との間に隔壁116を挟むことができる。そのため、指受入部31内に挿入された印刷指U1が安定して固定される。
なお、試書部61は、下部機枠11の上面の一部が掘り下げられて形成されており、試書部61の高さが、印刷指U1が指受入部31に挿入された際の爪Tの高さとほぼ同じとなるように設けられていることが好ましい。
試書部61は、平板状の部分であり、前述のケース本体2の媒体挿出口24から挿入された描画用媒体61aが載置されるようになっている。
試書部61に載置される描画用媒体61aは、ペン先(先端部)413により描画が可能で、ペン先413を慣らして試し書きを行うことができるものであればよく、例えば紙片である。
ホームエリア60には、後述するペンホルダ42に対応する数(本実施形態では1つ)だけペンキャップ62が設置されている。
ペンキャップ62は、例えばゴムによって形成されており、描画部40にペン41が装着されている状態で描画を行っていないとき(非描画時)には、ペン41を下降させて、ペン先413をペンキャップ62に収容することにより、ペン先413の乾燥を防止するようになっている。
ホームエリア60内であってペン先413がペンキャップ62に収容されたときにインクジェット描画部71が配置される位置に対応する位置には、インクジェット保守部63が設けられている。インクジェット保守部63は、例えば後述するインクジェット描画部71のインク吐出部(ノズル面)をクリーニングするためのクリーニング機構やインク吐出部(ノズル面)の保湿状態を保つためのキャップ機構等(いずれも図示せず)で構成されている。
ペンストッカー64には、後述する描画ヘッド43に装着されるペン41が格納されている。ペンストッカー64は筒状を呈した部材であり、ペン41がペンストッカー64に上方から挿通され格納されている。このため、ケース本体2の蓋部23を開けて、例えば手やピンセットでペン41の上端部を摘み上げ引き出す等により、容易に交換が可能である。
なお、ホームエリア60内のペンキャップ62、インクジェット保守部63、ペンストッカー64等の配置はここで例示したものに限定されない。
図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態の描画ヘッド43には、ペン41を保持するペンホルダ42とインクジェット描画部71を保持するインクジェットホルダ72とが隣り合って配置されている。
インクジェット描画部71は、例えば、イエロー(Y;YELLOW)、マゼンタ(M;MAGENTA)、シアン(C;CYAN)のインクに対応する図示しないインクカートリッジと各インクカートリッジにおける描画対象(爪T)に対向する面(本実施形態では、図1(a)等における下面)に設けられた図示しないインク吐出部とが一体に形成されたインクカートリッジ一体型のヘッドである。インク吐出部は、それぞれの色のインクを噴射する複数のノズルからなるノズルアレイを備えており、インクジェット描画部71は、インクを微滴化し、インク吐出部から描画対象(爪T)の被描画面に対して直接にインクを吹き付けて描画を行う。なお、インクジェット描画部71は、上記3色のインクを吐出させるものに限定されない。その他のインクを貯留するインクカートリッジ及びインク吐出部を備えていてもよい。
ペン41は、爪Tの表面を描画対象面としてその描画対象面に描画を施すための描画用具であって、詳しくは先端部が描画対象面である爪Tの表面に接触して描画を施すための筆記具である。
図3(b)等に示すように、ペン41は、棒状のペン軸部411の先端側(図3(b)において下側)にペン先413が設けられたものである。
ペン軸部411の内部は、各種インクを収容するインク収容部となっている。
ペン軸部411の内部に収容されるインクとしては、各種のインクが適用可能である。インクの粘度や色材の粒径(粒子の大きさ)等は特に限定されず、例えば、白色のインク、薄桃色のインク、金銀のラメ入りのインク、UV硬化型のインク、ジェルネイル、アンダーコート用インク、トップコート用インク、マニキュア液等も用いることができる。
本実施形態では、ペン軸部411の内部には白色のインクが収容され、ペン41は爪Tに白地(白色の下地)を描画するのに使用される。
なお、ペン41は、ボールペンタイプのものに限定されない。例えばフェルト状のペン先にインクを染み込ませて描画するサインペンタイプや、束ねた毛にインクを染み込ませて描画する筆ペンタイプのもの等であってもよい。
ペン先413の太さも各種のものを用意することができる。
ペンホルダ42に保持されるペン41は、全て同じタイプのペン先413を有するペンでもよいし、異なるタイプのペン先413を有するペンであってもよい。
ホームエリア60の上方には、描画ヘッド43のペン41とペンストッカー64のペン41とを移し替えるための移替部90(図4参照)が設けられている。描画ヘッド43のホームエリア60への待機中、移替部90により、ペンストッカー64とペンホルダ42との間でペン41の移し替えが可能となっている。
移替部90は、後述する制御装置80の描画制御部815(図4参照)に接続され、該描画制御部815によって制御されるようになっている。
なお、ペンストッカー64に格納されるペン41のペン先の形状や太さ、貯留するインクの種類等のペン41に関する情報は、あらかじめ記憶部82のペン情報記憶領域824(図4参照)に記憶されている。
ペン係止部材422には、ペン41のペン軸部411における先端側を係止する係止孔422aが形成されている。ペン41は、ペン軸部411の先端側がペン係止部材422の係止孔422aに嵌め込まれることによってペンホルダ42内に係止される。なお、ペン軸部411の先端側の外周面に図示しないねじ溝を形成し、係止孔422aの内周面に軸部のねじ溝と螺合可能な図示しないねじ溝を形成し、係止孔422a側のねじ溝にペン軸部411側のねじ溝を螺着させることでペン41を係止孔422aに係止させてもよい。
補助軸部材423はペン41を挟むように2本配置されている。各補助軸部材423の下端部はペン係止部材422に嵌め込まれており、これにより、補助軸部材423はペン41のペン軸部411と平行するように固定されている。
補助軸部材423には、ペン41の軸中心から離れる方向に突出する係止突起424が設けられている。
補助軸部材423の軸周りには、コイルバネ425が巻回されている。コイルバネ425は、外力が加わらない状態において補助軸部材423を上方向D1に付勢するものであり、非描画状態においてペン41の位置を、ペン先413が爪Tに当接しない位置に保持する。
ここで、板バネ429は、補助軸部材423に設けられた係止突起424に係合して、この係止突起424を押し下げることにより、ペン41を下方向D2に押し下げることができるようになっている。
すなわち、ペン上下用モータ426の回転に伴って板バネ429が回動して、板バネ429が係止突起424に係合し、係止突起424を下方へと押し下げると、ペン41はコイルバネ425の付勢力に抗して下方向D2へと押し下げられる。
このように本実施形態では、板バネ429で直接ペン41を押し下げるのではなく、係止突起424を押し下げる構成とし、板バネ429がペン41の上方を覆わないため、ペン41の交換を容易に行うことができるとともに、ペン41の昇降機構の高さを比較的低く抑え、省スペース化を図ることができる。
まず、非描画時においては、係止突起424に対して板バネ429が外力を加えない状態となっている。このように外力(板バネ429による押圧力)が加わっていない状態では、ペン41は、コイルバネ425の付勢力により、上方向D1(図1(a)及び図3(b)において上方向)に押し上げられ、ペン41の先端部であるペン先413は描画対象面である爪Tの表面から離れ、当該表面に当接しない高さに保持されている。
これに対して、描画時には、ペン上下用モータ426を所定のステップ数で回転させ、板バネ429によって係止突起424を押し下げる。これにより、ペン41が下方向D2に押し下げられる。
ペン上下用モータ426を駆動させる際の所定のステップ数は、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの高さ等に応じて適宜設定される。
すなわち、本実施形態のネイルプリント装置1では、後述の爪情報を事前に取得しておく。そして、当該爪情報に基づいて、ペン41の先端部であるペン先413が爪Tに当接する当接位置の爪Tの高さを認識し、その高さに応じてペン上下用モータ426のステップ数を決定する。こうして決定したステップ数でペン上下用モータ426を駆動させ、板バネ429によってペン41を押し下げることにより、ペン41のであるペン先413を爪Tの表面に近づけて接触させ、適正な筆圧を印加する。
なお、描画の際に、描画する位置の変化に伴って、爪Tの描画を行う箇所の高さが変化したときは、その都度ペン上下用モータ426のステップ数を増減してペン41の筆圧を調整し、筆圧が概ね一定になるように調整しながら描画を行う。ここで、ペン上下用モータ426のステップ数の増減による筆圧の調整は、爪Tの高さの変化が所定量(例えば、0.5mm)だけ変化する毎に行い、爪Tの高さの変化が所定量未満であるときには筆圧の調整を行わないが、このときには爪Tの形状に応じて板バネ429が撓み変形(弾性変形)することによって、ペン41が自動的に上下動するため、ペン41が爪Tに確実に当接すると同時に筆圧を適度な値に保つことができる。
なお、板バネ429のバネ定数はそれ程大きくなく、このバネ定数は、板バネ429による押圧力(外力)が爪Tにかかったときに爪Tに痛みなどを感じることがない程度の値に設定されている。また、描画を行う際には、板バネ429が適度に撓むことによりペン41の上下動による衝撃が吸収されるとともに、ペン先413に概ね一定の適度な筆圧がかかった状態を維持したままペン41が爪Tの高さに追従して上下動し、描画対象である爪Tの表面に所望のネイルデザインを綺麗に描画することができる。
X方向移動ステージ45は、Y方向移動ステージ47のY方向移動部471に固定されている。Y方向移動部471は、Y方向移動モータ48の駆動によりY方向移動ステージ47上を図示しないガイドに沿ってY方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材44に取り付けられている描画ヘッド43が、Y方向(図1(b)におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動するようになっている。
なお、本実施形態において、X方向移動ステージ45及びY方向移動ステージ47は、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48と、図示しないボールネジ及びガイドとを組み合わせることで構成されている。
本実施形態では、X方向移動モータ46及びY方向移動モータ48等により、ペン41を備える描画ヘッド43をX方向及びY方向に駆動するXY駆動部としてのヘッド移動部49(図4参照)が構成されている。
この撮影部50は、指受入部31内に挿入されて窓31eから見える印刷指U1の爪Tを照明装置52によって照明しながら、撮像装置51によってその印刷指U1を撮影するものであり、印刷指U1の爪Tの画像である爪画像(爪画像を含む指の画像)を取得したり、ペン41による爪Tへの描画状態を撮影したりするのに使用される。
本実施形態では、撮像装置51及び照明装置52は、描画部40の描画ヘッド43の側方(図1(a)において描画ヘッド43の右側)に固定配置されている。すなわち、図3(a)に示すように、描画部40の描画ヘッド43の一端側(図3(a)において右側)には基板53が取り付けられ、撮影部50を構成する撮像装置51及び照明装置52が、この基板53の下面に、隔壁116に対向するように設けられている。
なお、基板53の大きさや基板53に取り付けられている撮像装置51及び照明装置52の位置は特に限定されない。
撮像装置51は、印刷指U1の爪Tの曲率等を検出するために、ヘッド移動部49による移動によって、少なくとも異なる2つの位置・角度から爪Tを撮影するように構成されている。これにより、少なくとも2枚の爪画像が取得され、これらの爪画像に基づいて、後述する爪情報検出部812が、爪Tの輪郭(爪Tの形状)や爪Tの湾曲形状(爪Tの曲率)、爪Tの垂直位置等の爪情報を検出する。
なお、本実施形態では、撮像装置51をヘッド移動部49によって指受入部31に挿入されている印刷指U1の爪Tの上方まで移動させて撮影することができるため、撮像装置51の撮影可能範囲は概ね爪T1つ分をカバーすることができる大きさを有していればよい。
本実施形態では、撮像装置51の手前側と奥側とに撮像装置51を挟むように2つの照明装置52が配置されている。照明装置52は、下方に向けて光を照射して、撮像装置51の下方の撮影範囲を照明する。
なお、照明装置52を設ける数や、その配置等は図示例に限定されない。
なお、撮影部50によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
図4は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置80は、図4に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
具体的には、記憶部82のROMには、爪画像から爪Tの形状や爪Tの輪郭等の爪情報を検出するための爪情報検出プログラム、描画データを生成するための描画データ生成プログラム、描画処理を行うための描画プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
本実施形態において記憶部82には、撮影部50によって取得されたユーザの印刷指U1の爪Tの爪画像を記憶する爪画像記憶領域821、爪情報検出部812によって検出された爪情報(爪Tの輪郭や爪Tの傾斜角度等)が記憶される爪情報記憶領域822、及び爪Tに描画されるネイルデザインの画像データを記憶するネイルデザイン記憶領域823、ペン41に関する情報を記憶するペン情報記憶領域824が設けられている。
本実施形態では、ヘッド移動部49を制御する描画制御部815によって撮像装置51を移動させ、撮影制御部811は、2つの異なる位置・角度(例えば、爪Tの真上と爪Tの斜め上方等)から少なくとも2枚の爪画像を取得させる。
撮影部50により取得された爪画像の画像データは、記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
ここで、爪情報とは、例えば、爪Tの輪郭(爪形状、爪Tの水平位置のXY座標等)、爪Tの高さ(爪Tの垂直方向の位置、以下「爪Tの垂直位置」又は単に「爪Tの位置」ともいう。)、爪Tの表面の、XY平面に対する傾斜角度(爪Tの傾斜角度、爪曲率)である。また、爪Tの水平位置のXY座標等から爪Tの幅方向(横方向)Wの長さと爪の延在方向(縦方向)Lの長さとを取得する。
爪情報検出部812は、異なる位置・角度(例えば、爪Tの真上と爪Tの斜め上方等)から撮影された複数の爪画像を用いて爪情報の検出を行うことにより、爪Tの曲率等についても正確に検出することができる。
図5(a)は、ネイルデザインの画像データDのイメージを示す図であり、図5(b)は、図5(a)に示すネイルデザインを爪Tにフィッティングした状態を示すイメージ図である。
例えば、ネイルデザインの画像データDが図5(a)に示すような、爪Tの先端側に対応する部分に塗り潰し領域Daがある場合、描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪Tの形状等に基づいてネイルデザインの画像データDを拡大、縮小、切出し等による合せ込み処理を行い、図5(b)に示すような、爪Tに描画を施すための描画用のデータを生成する。
また、描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪情報に応じて、ネイルデザインの画像データを爪Tの形状に合わせ込み、適宜曲面補正等を行う。
これにより、ペン41やインクジェット描画部71によって描画されるネイルデザインの描画用のデータが生成される。
具体的には、描画制御部815は、ペン41の非描画時にはペン上下用モータ426を制御して、板バネ429により係止突起424が押し下げられない状態を維持し、描画時にはペン上下用モータ426を動作させて、板バネ429により係止突起424を押し下げ、ペン41の先端部(ペン先413)が爪Tの表面に当接するようにペン上下用モータ426の動作を制御する。
なお、爪Tの高さが大きく変化して板バネ429が撓み変形(弾性変形)するのみでは対応できない個所では、描画制御部815は適宜ペン上下用モータ426のステップ数を増減してペン41の筆圧を調整し、筆圧が概ね一定になるように調整することが好ましい。
図6(a)は、本実施形態におけるペン41による描画処理の手順を示す説明図である。なお、図6(a)では、本実施形態における描画方向を白抜き矢印で示している。
図6(a)に示すように、例えば、爪Tの先端部分の塗り潰し領域Daに対する描画では、爪Tの幅方向Wにおける左側の端部が当初の描画開始位置α1となっている。
ここで描画制御部815は、昇降機構のペン上下用モータ426を制御して、ペン41を下降させてペン先413を爪Tに接触させる。この状態で、描画制御部815は、ヘッド移動部49を制御して、ペン41を描画開始位置α1から描画終了位置β1にかけて爪Tの延在方向Lに沿って移動させ、ラインL1を描画させる。
ラインL1の描画が終了すると、描画制御部815は、昇降機構のペン上下用モータ426を制御して、一旦ペン41を爪Tと接触しない高さまで上昇させる。その後、描画制御部815は、ヘッド移動部49を制御して、ペン41を爪Tの幅方向W及び延在方向Lにおける右斜め方向に移動させ、次のラインの描画開始位置α2に移動させる。
描画制御部815は再度、昇降機構のペン上下用モータ426及びヘッド移動部49を制御して、ペン41を下降させ、ペン41を描画開始位置α2から描画終了位置β2にかけて移動させ、ラインL2を描画させる。
ラインL2の描画が終了すると、描画制御部815は、昇降機構のペン上下用モータ426及びヘッド移動部49を制御して、一旦ペン41を上昇させ、ペン41を次のラインの描画開始位置α3に移動させる。
その後もこれと同様に、描画制御部815は再度、昇降機構のペン上下用モータ426及びヘッド移動部49を制御して、ペン41を下降させ、ペン41を描画開始位置α3から描画終了位置β3にかけて移動させ、ラインL3を描画させる。
このように、描画制御部815は、ペン41を上げ下げさせながら、ラインを爪Tの延在方向Lに沿って1本ずつ描画させ、全体として爪Tの幅方向Wの一端側から他端側まで描画させるようになっている。
図6(a)に示すように、ペン41が描画開始位置α1に位置したら、撮影制御部811は、撮影部50を制御して、描画前の爪Tを照明装置52により照明させながら撮像装置51により撮影させ、初期画像G0を取得する。その後、ペン41が描画終了位置β1に到達すると、撮影制御部811は、撮影部50を制御して、ラインL1を含む爪Tを照明装置52により照明させながら撮像装置51により撮影させ、ライン画像G1を取得する。そして描画制御部815は、初期画像G0とライン画像G1とを比較し、ラインL1が正常に描画されているか否かを検査する。
その後、ペン41が描画終了位置β2に到達すると、撮影制御部811は、撮影部50を制御して、ラインL1、L2を含む爪Tを撮影させ、ライン画像G2を取得する。そして描画制御部815は、ライン画像G1とライン画像G2とを比較し、ラインL2が正常に描画されているか否かを検査する。
その後もこれと同様に、ペン41が描画終了位置β3に到達すると、撮影制御部811が、撮影部50を制御して、ラインL2、L3を含む爪Tを撮影させ、ライン画像G3を取得する。そして描画制御部815は、ライン画像G2とライン画像G3とを比較し、ラインL3が正常に描画されているか否かを検査する。
このように、描画制御部815及び撮影制御部811は、1ライン分の描画が終了するごとに、そのラインの描画状態を撮影させ、そのラインの描画前後の画像を比較することにより、そのラインが正常に描画されているか否かを検査するようになっている。
図7に示すように、表示制御部814が、表示部26にデザイン選択画面を表示させる(ステップS1)。ユーザは操作部25の操作釦251等を操作して、デザイン選択画面に表示された複数のネイルデザインの中から所望のネイルデザインを選択し、これにより、操作部25から選択指示信号が出力されて爪Tに描画すべきネイルデザインが選択される。
その後、表示制御部814が、ネイルデザインを描画するのに必要なペン41をペンストッカー64に格納するよう促す指示画面を表示部26に表示させる(ステップS2)。ユーザは表示画面に表示された指示にしたがって、ペン41をペンストッカー64に格納する。
その後、表示制御部814が、印刷指U1を指受入部31にセットするよう促す指示画面を表示部26に表示させる(ステップS3)。ユーザは、印刷指U1を指受入部31に挿入し、非印刷指U2を指退避部32に挿入して、印刷指U1を固定した上で、操作部25の図示しない描画スイッチを操作する。
その後、爪情報検出部812が、爪画像に基づいて爪Tの輪郭(爪形状)や爪Tの傾斜角度(爪曲率)等の爪情報を検出する(ステップS5)。
その後、描画制御部815が、ヘッド制御部49及び昇降機構のペン上下用モータ426を制御して、描画ヘッド43を試書部(描画確認部)61に移動させ、試書部61で描画用媒体61aに対しペン41による試し書きを行わせ、撮影制御部811が、撮影部50を制御して、撮像装置51により描画用媒体61aのペン41による試し書きが行われた領域を撮影させる。そして描画制御部815が、その撮影結果に基づきペン41による試し書きが正常に行われたか否かを判定し、ペン41による試し書きが正常に行われるまで、このような処理を繰り返し実行する(ステップS8)。
ペン41による試し書きが正常に行われると、描画制御部815が、描画データを描画部40に出力するとともにヘッド移動部49を制御して、描画ヘッド43を移動させ、ペン41を爪Tの表面であって選択されたネイルデザインの描画開始位置の上方に配置させる(ステップS9)。
その後、撮影制御部811が、撮影部50を制御して、描画開始位置の上方で撮像装置51により爪Tを撮影させ初期画像を取得する(ステップS10)。
例えば、図6(a)に示す爪Tの塗り潰し領域Daを描画対象とする場合、ペン41を描画開始位置α1の上方に配置させ、描画開始位置α1の上方で爪Tを撮影させ初期画像G0を取得する。
例えば、図6(a)の例では、描画開始位置α1でペン41を下降させ、ペン41を爪Tの延在方向Lに沿って移動させ、ラインL1を描画する。
その後、ペン41が描画終了位置に到達すると、描画制御部815が、昇降機構のペン上下用モータ426を制御して、一旦ペン41を爪Tと接触しない高さまで上昇させ、撮影制御部811が、撮影部50を制御して、描画終了位置の上方で撮像装置51により爪Tを撮影させライン画像を取得する(ステップS12)。
例えば、図6(a)の例では、描画終了位置β1でペン41を上昇させ、描画終了位置β1の上方で爪Tを撮影させライン画像G1を取得する。
その後、描画制御部815が、描画前後の初期画像とライン画像とを比較し、ラインが正常に描画されているか否かを判定する。
例えば、図6(a)の例では、描画開始位置α1での初期画像G0と描画終了位置β1でのライン画像G1とを比較し、ラインL1が正常に描画されているか否かを判定する。
爪T全体の描画が終了した場合(ステップS14;YES)、描画制御部815は、爪Tについての描画処理を終了する。
爪T全体の描画が終了していない場合(ステップS14;NO)、描画制御部815が、ヘッド移動部49を制御して、描画ヘッド43を爪Tの幅方向W及び延在方向Lに沿って移動させ、ペン41を次のラインの描画開始位置の上方に配置させる(ステップS15)。
例えば、図6(a)の例では、ペン41を描画終了位置β1から描画開始位置α2に移動させ、ペン41を描画開始位置α2の上方に配置させる。
なお、描画ヘッド43を爪Tの幅方向Wにどの程度移動させるかは、ペン先413の太さ等によって適宜調整され、描画制御部815は、ペン情報記憶領域824に記憶されている当該ペン41に関する情報に基づいて爪Tの幅方向Wの移動量を決定する。
例えば、図6(a)の例では、描画開始位置α2から描画終了位置β2にかけてラインL2を描画させ、描画終了位置β2で爪Tを撮影させライン画像G2を取得し、描画終了位置β1でのライン画像G1と描画終了位置β2でのライン画像G2とを比較し、ラインL2が正常に描画されているか否かを判定する。
その後もこれと同様に、描画開始位置α3から描画終了位置β3にかけてラインL3を描画させ、描画終了位置β3で爪Tを撮影させライン画像G3を取得し、描画終了位置β2でのライン画像G2と描画終了位置β3でのライン画像G3とを比較し、ラインL3が正常に描画されているか否かを判定する。
そして描画制御部815は、爪T全体の描画が終了した時点で(ステップS14;YES)、爪Tについての描画処理を終了する。
すなわち、ステップS10〜S15の処理の繰返しのなかで、ラインが正常に描画されない場合(ステップS13;NO)、描画制御部815が、ヘッド制御部49及び昇降機構のペン上下用モータ426を制御して、ペン41による描画を中断させるとともに描画ヘッド43を試書部61に移動させ、試書部61で描画用媒体61aに対しペン41による試し書き(描画用媒体61aへの描画)を行わせる(ステップS16)。
すなわち、撮影制御部811が、撮影部50を制御して、撮像装置51により描画用媒体61aのペン41による試し書きが行われた領域を撮影させ(ステップS17)、描画制御部815が、その撮影結果に基づきペン41による試し書きが正常に行われたか否かを判定する(ステップS18)。
ペン41による試し書きが正常に行われた場合(ステップS18;YES)、描画制御部815は、ヘッド移動部49を制御して、描画ヘッド43を描画できなかった位置に移動させ、ペン41を描画できなかった位置の上方に配置させ(ステップS19)、ステップS11の処理を実行する。
例えば、図6(b)に示すように、描画開始位置α3から描画終了位置β3にかけてラインL3がかすれたりして正常に描画できなかった場合、又は図6(c)に示すように、描画開始位置α3から描画途中位置γ3までラインL3がかすれたりして描画できなかった場合、試し書き後のペン41を、描画開始位置α3の上方に配置させ、描画開始位置α3からラインL3を描画させる。
図6(d)に示すように、描画開始位置α3から描画途中位置γ3まではラインL3が描画でき、描画途中位置γ3から描画終了位置β3にかけてラインL3がかすれたりして描画できなかった場合、試し書き後のペン41を、描画途中位置γ3の上方に配置させ、描画途中位置γ3からラインL3を描画させる。
その後、ユーザが表示画面に表示された指示にしたがって、新規のペン41をペンストッカー64に格納すると、描画制御部815及び撮影描画部811は、ステップS16〜S19の処理を繰り返し実行する。
なお、ペン41による試し書きが1回では正常に行われなかった場合(ステップS18;NO)、ステップS16〜S18の処理を繰り返し実行してペン41による試し書きを2回以上行わせ、その後にステップS19またはステップS20の処理を実行してもよい。ペンホルダ42のペン41を新規のペン41に交換した場合も、新規のペン41による試し書きが1回では正常に行われなかったときは(ステップS18;NO)、ステップS16〜S18の処理を繰り返し実行して新規のペン41による試し書きを2回以上行わせてもよい。
この場合、図6(b)に示すように、1ライン分の描画の欠陥があったとき、又は図6(c)に示すように、1ラインの開始から途中まで描画の欠陥があったときは、描画開始位置からラインの描画が再開され、図6(d)に示すように、1ラインの途中で描画の欠陥があったときは、描画途中位置からラインの描画が再開される。そのため、所望の領域に描画されない状態で描画処理が進められたり、一部描画されない状態で描画処理が進められたりするのが防止される。
以上から、所望のデザインどおりの仕上がりが実現され、ネイルデザインの施術の失敗を未然に防止することができ、インクジェットプリンタによる印刷が白地の上になされ、デザイン耐久性の低下も未然に防止することができる。
次に、図2(b)及び図8を参照しつつ、ネイルプリント装置(描画装置)及びネイルプリント装置(描画装置)の描画方法の第2の実施形態について説明する。本実施形態は主にあらかじめスペアペンが準備されこれを使用しうる点で第1の実施形態と異なっており、以下では特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
一方のペンストッカー64にはペン41が格納され、他方のペンストッカー65にはスペアペン91が格納されている。スペアペン91はペン41の代替品であってペン41と同様のものである。2つのペンストッカー64、65は互いに同様の部材であり、筒状を呈した部材である。スペアペン91もペンストッカー65に上方から挿通され格納されている。
描画ヘッド43のホームエリア60への待機中は、移替部90により、ペンストッカー65とペンホルダ42との間でもスペアペン91の移し替えが可能となっている。
ただ、図8におけるステップS2では、表示制御部814が、ネイルデザインを描画するのに必要なペン41、スペアペン91をペンストッカー64、65に格納するよう促す指示画面を表示部26に表示させる。ユーザは表示画面に表示された指示にしたがって、ペン41、スペアペン91をペンストッカー64、65に格納する。
すなわち、ステップS18でペン41による試し書き(描画用媒体61aへの描画)が正常に行われなかった場合(ステップS18;NO)、描画制御部815は、ヘッド移動部49を制御して、描画ヘッド43をホームエリア60のペンストッカー64、65の近傍に移動させる。
ここで描画制御部815は、移替部90を制御して、ペンホルダ42のペン41をペンストッカー64に移し替えさせ、ペンストッカー65のスペアペン91をペンホルダ42に移し替えさせる(ステップS21)。すなわち、ステップS21では、ペンホルダ42のペン41をスペアペン91に持ち替えさせる。
ペンホルダ42のペン41をスペアペン91に持ち替えた場合も、ペン41により図6(b)、(c)に示す描画の欠陥があったときは、スペアペン91を描画開始位置α3の上方に配置させ、描画開始位置α3からラインL3を描画させ、ペン41により図6(d)に示す描画の欠陥があったときは、スペアペン91を描画途中位置γ3の上方に配置させ、描画途中位置γ3からラインL3を描画させる。
なお、ペン41による試し書きが1回では正常に行われなかった場合(ステップS18;NO)、ステップS16〜S18の処理を繰り返し実行してペン41による試し書きを2回以上行わせ、その後にステップS19またはステップS21の処理を実行してもよい。ペンホルダ42のペン41をスペアペン91に持ち替えた場合も、スペアペン91による試し書きが1回では正常に行われなかったときは(ステップS18;NO)、ステップS16〜S18の処理を繰り返し実行してスペアペン91による試し書きを2回以上行わせてもよい。
この場合も、図6(b)に示すように、1ライン分の描画の欠陥があったとき、又は図6(c)に示すように、1ラインの開始から途中まで描画の欠陥があったときは、描画開始位置からラインの描画が再開され、図6(d)に示すように、1ラインの途中で描画の欠陥があったときは、描画途中位置からラインの描画が再開され、ペン41でいわゆるインク切れが生じたときでも、ラインの描画が再開され、ネイルデザインの施術の失敗やデザイン耐久性の低下を確実に防止することができる。
次に、図2(b)及び図9を参照しつつ、ネイルプリント装置(描画装置)及びネイルプリント装置(描画装置)の描画方法の第3の実施形態について説明する。本実施形態は主にあらかじめ第2のペンが準備されこれを使用しうる点で第1の実施形態と異なっており、以下では特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
一方のペンストッカー64にはペン41が格納され、他方のペンストッカー65には第2のペン92が格納されている。第2のペン92はペン41に代わる異種の代替品である。本実施形態では、ペン41が白地を描画するのに使用されるのに対し、第2のペン92はその白地を隠蔽しうるような描画に使用される。例えば、第2のペン92のペン軸部411の内部には薄桃色のインクが収容されている。2つのペンストッカー64、65は互いに同様の部材であり、筒状を呈した部材である。第2のペン92もペンストッカー65に上方から挿通され格納されている。
ペンストッカー65に格納される第2のペン92のペン先の形状や太さ、貯留するインクの種類等の第2のペン92に関する情報も、記憶部82のペン情報記憶領域824(図4参照)にあらかじめ記憶されている。
ただ、図9におけるステップS2では、表示制御部814が、ペン41、第2のペン92をペンストッカー64、65に格納するよう促す指示画面を表示部26に表示させる。ユーザは表示画面に表示された指示にしたがって、ペン41、第2のペン92をペンストッカー64、65に格納する。
すなわち、ステップS18でペン41による試し書き(描画用媒体61aへの描画)が正常に行われなかった場合(ステップS18;NO)、表示制御部814は、ペン情報記憶領域824に記憶されている第2のペン92に関する情報に基づき、ペン41に代えて第2のペン92を使用して描画した場合のデザイン画面を表示部26に表示させ(ステップS30)、そのネイルデザインを描画するか否かを問う指示画面を表示部26に表示させる(ステップS31)。
ユーザが操作部25の操作釦251等を操作して当該ネイルデザインを描画する旨を指示すると(ステップS31;YES)、描画制御部815は、ヘッド移動部49を制御して、描画ヘッド43をホームエリア60のペンストッカー64、65の近傍に移動させる。
ここで描画制御部815は、移替部90を制御して、ペンホルダ42のペン41をペンストッカー64に移し替えさせ、ペンストッカー65の第2のペン92をペンホルダ42に移し替えさせる(ステップS32)。すなわち、ステップS32では、ペンホルダ42のペン41を第2のペン92に持ち替えさせる。
その後、撮影制御部811が、撮影部50を制御して、撮像装置51により描画用媒体61aの第2のペン92の試し書きが行われた領域を撮影させ(ステップS34)、描画制御部815が、その撮影結果に基づき第2のペン92による試し書きが正常に行われたか否かを判定する(ステップS35)。
第2のペン92による試し書きが正常に行われた場合(ステップS35;YES)、描画制御部815はステップS9以降の処理を実行する。
例えば、図6(b)、(c)、(d)の例では、ペンホルダ42のペン41を第2のペン92に持ち替えた後、第2のペン92を描画開始位置α1の上方に配置させ(ステップS9)、ペン41による描画と同様に、第2のペン92による描画を再開させる。その結果、ペン41による描画の上に第2のペン92による描画が行われ、ペン41で描画された白地が第2のペン92で描画された薄桃地(薄桃色の下地)で隠蔽される。
なお、ペンホルダ42のペン41を第2のペン92に持ち替えた後のステップS15の処理において、描画ヘッド43を爪Tの幅方向Wにどの程度移動させるかについても、描画制御部815が、ペン情報記憶領域824に記憶されている第2のペン92に関する情報に基づいて爪Tの幅方向Wの移動量を決定する。
この場合、図6(b)に示すように、1ライン分の描画の欠陥があったときも、図6(c)に示すように、1ラインの開始から途中まで描画の欠陥があったときも、図6(d)に示すように、1ラインの途中で描画の欠陥があったときも、描画開始位置からラインの描画が再開され、ペン41による描画の欠陥が第2のペン92による描画で隠蔽される。そのため、ペン41でいわゆるインク切れが生じた場合でも、ラインの描画が再開され、ネイルデザインの施術の失敗やデザイン耐久性の低下を確実に防止することができる。
第3の実施形態は下記のように変形されてもよい。
すなわち、図2(c)に示すように、ホームエリア60には3つのペンストッカー64、65、66が設置され、ペンストッカー66には第3のペン93が格納されている。第3のペン93も第2のペン92と同様にペン41に代わる異種の代替品である。第3のペン93は第2のペン92とは種類が異なっている。
ペンストッカー66に格納される第3のペン93のペン先の形状や太さ、貯留するインクの種類等の第3のペン93に関する情報も、記憶部82のペン情報記憶領域824(図4参照)にあらかじめ記憶されている。
ステップS30〜S32では、表示制御部814が、ペン情報記憶領域824に記憶されている第2のペン92、第3のペン93に関する情報に基づき、ペン41に代えて第2のペン92を使用して描画した場合のデザイン画面と、ペン41に代えて第3のペン93を使用して描画した場合のデザイン画面とを、表示部26に表示させ(ステップS30)、いずれのネイルデザインを描画するか否かを問う選択画面を表示部26に表示させる(ステップS31)。
ユーザが操作部25の操作釦251等を操作して一方のネイルデザインを描画する旨を選択すると(ステップS31;YES)、描画制御部815が、ヘッド移動部49を制御して、描画ヘッド43をホームエリア60のペンストッカー64、65、66の近傍に移動させ、移替部90を制御して、ペンホルダ42のペン41をペンストッカー64に移し替えさせ、ペンストッカー65の第2のペン92又はペンストッカー66の第3のペン93に移し替えさせる(ステップS32)。すなわち、ステップS32では、ペンホルダ42のペン41を第2のペン92又は第3のペン93に持ち替えさせる。
なお、ペンホルダ42のペン41を第3のペン93に持ち替えた後のステップS15の処理において、描画ヘッド43を爪Tの幅方向Wにどの程度移動させるかについても、描画制御部815が、ペン情報記憶領域824に記憶されている第3のペン93に関する情報に基づいて爪Tの幅方向Wの移動量を決定する。
そのため、ユーザの描画に対する自由度が増大し、ペン41でいわゆるインク切れが生じた場合でもラインの描画が再開されるときには、描画のバリエーションをユーザに提供することができる。
なお、本変形例では、ペンストッカー66を増設し第3のペン93を格納する例を示したが、第2〜第nのペン(nは3以上の整数である。)に対応するペンストッカーを増設してそこに第2〜第nのペンを格納し、ユーザに対し第2〜第nのペンによる描画の選択肢を与え、ユーザの選択に基づき、ペン41を第2〜第nのペンのいずれか1つのペンに持ち替えさせ、ラインの描画を再開させてもよい。
この場合、例えば、ペン41による試し書きが正常に行われない場合、先に、ペン41をスペアペン91に持ち替えさせラインの描画を再開させ、その後にスペアペン91による試し書きが正常に行われなくなったときに、スペアペン91を第2〜第nのペンのいずれか1つのペンに持ち替えさせ、ラインの描画を再開させてもよい。
例えば、図6(a)の例では、描画開始位置α1→描画終了位置β1→描画終了位置β2→描画開始位置α2→描画開始位置α3→描画終了位置β3→…というように、ラインの描画方向をジグザグ状にしてもよい。
この場合、描画開始位置α1の上方で初期画像G0を、描画終了位置β1の上方でライン画像G1を、描画開始位置α2の上方でライン画像G2を、描画終了位置β3の上方でライン画像G3を、それぞれ取得することになる。
リアルタイムで撮影する場合、一定時間が経過するごとにフレーム単位でラインを撮影し、その撮影前後のフレーム画像同士を比較し、ラインが正常に描画されているか否かを判定するのが好ましい。
例えば、2つ以上のペンホルダ42を備え、ペン(ペン41、スペアペン91、第2〜第nのペンを含む。)を2本以上同時に保持させてもよい。
この場合、ホームエリア60でのペンの移し替えが必要なくなり、図6(b)、(c)、(d)に示す描画の欠陥があった場合でも、ラインの描画を迅速に再開することができ、爪T全体の描画時間を短縮することができる。
例えば、ネイルプリント装置1の天井部分等に撮像装置51及び照明装置52を固定配置してもよい。
この場合、爪Tを撮影し初期画像及びライン画像を取得しうる位置と、試書部61で試し書きが正常に行われているか否かを判断しうる位置とで、少なくとも2台以上の撮像装置51を設ける必要がある。
例えば、ペンの稼動範囲を広げて描画可能範囲を大きくすることにより、複数の印刷指U1を同時に挿入した状態で、各指の爪に連続的に描画を施したり、インクの除去を行ったりすることも可能となる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
描画対象面に描画を施すための描画用具が装着される描画ヘッドと、
前記描画対象面を撮影する撮影部と、
前記描画対象面と異なる位置に設けられ、前記描画用具により描画可能な描画用媒体を有する描画確認部と、
前記描画ヘッド及び前記撮影部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記描画ヘッドの前記描画用具により前記描画対象面に描画を行わせている間に、前記撮影部により前記描画対象面の描画状態を撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記描画を中断させて、前記描画確認部で前記描画用具により前記描画用媒体に描画を行わせることを特徴とする描画装置。
<請求項2>
前記制御部は、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたと判定したとき、前記描画用具による前記描画対象面への描画を再開させることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
<請求項3>
前記描画用具の代替品を格納するストッカーと、
前記描画ヘッドの前記描画用具と前記ストッカーの前記代替品とを移し替える移替部とを備え、
前記制御部は、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記移替部により前記描画ヘッドの前記描画用具を前記ストッカーの前記代替品に移し替えさせることを特徴とする請求項1又は2に記載の描画装置。
<請求項4>
前記描画用具に代わる第2の描画用具を格納するストッカーと、
前記描画ヘッドの前記描画用具と前記ストッカーの前記第2の描画用具とを移し替える移替部とを備え、
前記制御部は、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記移替部により前記描画ヘッドの前記描画用具を前記ストッカーの前記第2の描画用具に移し替えさせることを特徴とする請求項1又は2に記載の描画装置。
<請求項5>
前記描画用具に代わる第2〜第nの描画用具(nは3以上の整数である。)を格納するストッカーと、
前記描画ヘッドの前記描画用具と前記ストッカーの前記第2〜第nの描画用具のうちのいずれか1つの描画用具とを移し替える移替部とを備え、
前記制御部は、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記移替部により前記描画ヘッドの前記描画用具を前記ストッカーの前記第2〜第nの描画用具のうちのいずれか1つの描画用具に移し替えさせることを特徴とする請求項1又は2に記載の描画装置。
<請求項6>
描画装置の描画方法であって、
前記描画装置は、描画対象面に描画を施すための描画用具が装着される描画ヘッドと、前記描画対象面を撮影する撮影部と、前記描画対象面と異なる位置に設けられ、前記描画用具により描画可能な描画用媒体を有する描画確認部と、を備え、
前記描画ヘッドの前記描画用具により前記描画対象面に描画を行わせている間に、前記撮影部により前記描画対象面の描画状態を撮影させた撮影結果に基づいて、前記描画が正常に行われているか否かを判定し、
前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記描画を中断させて、前記描画確認部で前記描画用具により前記描画用媒体に描画を行わせることを特徴とする描画装置の描画方法。
<請求項7>
前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたか否かを判定し、
前記描画が正常に行われたと判定したとき、前記描画用具による前記描画対象面への描画を再開させることを特徴とする請求項6に記載の描画装置の描画方法。
<請求項8>
前記描画装置は、前記描画用具の代替品を格納するストッカーと、前記描画ヘッドの前記描画用具と前記ストッカーの前記代替品とを移し替える移替部とを備え、
前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたか否かを判定し、
前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記移替部により前記描画ヘッドの前記描画用具を前記ストッカーの前記代替品に移し替えさせることを特徴とする請求項6又は7に記載の描画装置の描画方法。
<請求項9>
前記描画装置は、前記描画用具に代わる第2の描画用具を格納するストッカーと、前記描画ヘッドの前記描画用具と前記ストッカーの前記第2の描画用具とを移し替える移替部とを備え、
前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたか否かを判定し、
前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記移替部により前記描画ヘッドの前記描画用具を前記ストッカーの前記第2の描画用具に移し替えさせることを特徴とする請求項6又は7に記載の描画装置の描画方法。
<請求項10>
前記描画装置は、前記描画用具に代わる第2〜第nの描画用具(nは3以上の整数である。)を格納するストッカーと、前記描画ヘッドの前記描画用具と前記ストッカーの前記第2〜第nの描画用具のうちのいずれか1つの描画用具とを移し替える移替部とを備え、
前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたか否かを判定し、
前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記移替部により前記描画ヘッドの前記描画用具を前記ストッカーの前記第2〜第nの描画用具のうちのいずれか1つの描画用具に移し替えさせることを特徴とする請求項6又は7に記載の描画装置の描画方法。
31 指受入部
40 描画部
41 ペン
42 ペンホルダ
43 描画ヘッド
49 ヘッド移動部
50 撮影部
61 試書部(描画確認部)
61a 描画用媒体
64、65、66 ペンストッカー
71 インクジェット描画部
81 制御部
82 記憶部
90 移替部
91 スペアペン
92 第2のペン
93 第3のペン
426 ペン上下用モータ
T 爪
U1 印刷指
Claims (6)
- 描画対象面に描画を施すための描画用具が装着される描画ヘッドと、
前記描画用具に代わる第2の描画用具を格納するストッカーと、
表示部と、
前記描画対象面を撮影する撮影部と、
前記描画対象面と異なる位置に設けられ、前記描画用具により描画可能な描画用媒体を有する描画確認部と、
前記描画ヘッド及び前記撮影部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記描画ヘッドの前記描画用具により前記描画対象面に描画を行わせている間に、前記撮影部により前記描画対象面の描画状態を撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記描画を中断させて、前記描画確認部で前記描画用具により前記描画用媒体に描画を行わせ、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記第2の描画用具による描画の前に前記第2の描画用具による描画された場合の画像を前記表示部に表示することを特徴とする描画装置。 - 前記制御部は、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたと判定したとき、前記描画用具による前記描画対象面への描画を再開させることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
- 前記ストッカーは、前記描画用具に代わる第2〜第nの描画用具(nは3以上の整数である。)を格納し、
前記制御部は、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記第2〜第nの描画用具による描画の前に前記第2〜第nの描画用具による描画された場合の画像を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の描画装置。 - 描画装置の描画方法であって、
前記描画装置は、描画対象面に描画を施すための描画用具が装着される描画ヘッドと、
前記描画対象面を撮影する撮影部と、前記描画対象面と異なる位置に設けられ、前記描画用具により描画可能な描画用媒体を有する描画確認部と、
前記描画用具に代わる第2の描画用具を格納するストッカーと、
表示部と、を備え、
前記描画ヘッドの前記描画用具により前記描画対象面に描画を行わせている間に、前記撮影部により前記描画対象面の描画状態を撮影させた撮影結果に基づいて、前記描画が正常に行われているか否かを判定し、
前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記描画を中断させて、前記描画確認部で前記描画用具により前記描画用媒体に描画を行わせ、前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記第2の描画用具による描画の前に前記第2の描画用具による描画された場合の画像を前記表示部に表示することを特徴とする描画装置の描画方法。 - 前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたか否かを判定し、
前記描画が正常に行われたと判定したとき、前記描画用具による前記描画対象面への描画を再開させることを特徴とする請求項4に記載の描画装置の描画方法。 - 前記ストッカーは、前記描画用具に代わる第2〜第nの描画用具(nは3以上の整数である。)を格納し、
前記描画確認部での前記描画用具による前記描画用媒体への前記描画の結果を前記撮影部により撮影させた撮影結果に基づいて前記描画が正常に行われたか否かを判定し、
前記描画が正常に行われていないと判定したとき、前記第2〜第nの描画用具による描画の前に前記第2〜第nの描画用具による描画された場合の画像を前記表示部に表示することを特徴とする請求項4又は5に記載の描画装置の描画方法。
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