JP6586032B2 - 排ガス処理方法および装置 - Google Patents

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本発明は、廃棄物焼却施設において排ガスの処理に必要な消石灰等の薬剤の使用量を削減できる排ガス処理方法および装置に関するものである。
都市ごみ等の廃棄物を効率的かつ衛生的に減容化するために、廃棄物を焼却炉によって焼却処理することが行われている。焼却炉から排出される排ガスには塩化水素(HCl)硫黄酸化物(SOx)などの酸性ガスが含まれているため、排ガスに消石灰等の薬剤を吹き込み、HClやSOxを酸性ガス排出基準値以下に抑えている。都市ごみ焼却施設では、HClやSOxの酸性ガス排出基準値を10ppm以下に設定する自治体が増えている。このように酸性ガス排出基準値が厳しい場合、消石灰の吹き込みによる単純なプロセスでは、薬品使用量が過大となるという問題がある。
薬品使用量を削減するためには薬剤の反応性を高めるか、排ガスに薬剤を吹き込んだ後にバグフィルタで捕集した飛灰(酸性ガスと薬剤との反応生成物、未反応の薬剤を含む)を再利用する必要がある。
薬剤の反応性を高めるには、飛灰を加湿する方法が実用化されており、ヨーロッパではこの方法が主流である。しかしながら、この飛灰を加湿する方法は制御が難しいという問題があり、また設備が複雑なため大型炉の場合にのみ有効であるという問題がある。
飛灰の再利用(再循環)は、飛灰を単純に戻す方法と、飛灰を分級し、小粒径のものを廃棄して粒径が大きいものを粉砕して戻す方法との2つがある。しかしながら、いずれの方法も、灰再利用量が多くなると反応後物質(CaClOH,CaCl)の濃度が高くなり、吸湿、潮解トラブル(薬剤輸送管、バグフィルタ内部の冷えた部分で灰がブリッジ、バグフィルタの濾布目詰り)が予想され、灰循環量には上限が存在すると考えられる。
特許第5612886号公報
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、厳しい酸性ガス排出基準値を満たしつつ、排ガスの処理に必要な消石灰等の薬剤の使用量を削減し、LCC(ライフサイクルコスト)を低減できる排ガス処理方法および装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、廃棄物焼却施設から排出される排ガスに粉体からなる排ガス処理薬剤を加えて排ガス中の酸性ガスの除去処理を行った後に、排ガスをバグフィルタに通して排ガス中の飛灰を捕集する排ガス処理方法であって、前記バグフィルタで捕集された飛灰を表面研磨機に導いて表面研磨し、表面研磨後の飛灰を分級装置に導いて所定粒径の飛灰とその他の粒径の飛灰とに分級し、前記所定粒径の飛灰を前記バグフィルタの上流側において排ガス中に戻し、前記表面研磨機は、飛灰と研磨媒体とを容器状のドラムに収容してドラムを加振し、飛灰粒子同士または飛灰粒子と研磨媒体をこすり合わせることにより、飛灰の表面研磨を行う振動ミルからなり、前記分級装置は、下部にロータリーバルブを備えたサイクロンからなることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記所定粒径の飛灰は、平均粒子径が4μm〜10μmの飛灰であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記排ガス処理薬剤は、消石灰であることを特徴とする
発明の好ましい態様によれば、前記サイクロンは、複数段のサイクロンからなり、複数段のサイクロンのうち、第1段サイクロンの分離限界粒子径は、10μmに設定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記複数段のサイクロンのうち、第2段サイクロンの分離限界粒子径は、4μmに設定されていることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、前記バグフィルタで捕集された飛灰を第2の分級装置に導いて大粒径の飛灰を除去してから前記表面研磨機に導く。
本発明の実施形態によれば、前記第2の分級装置は、少なくとも一段のサイクロンからなる。
本発明の好ましい態様によれば、前記表面研磨機で表面研磨された後の飛灰を下流側へ搬送する飛灰流路を加温しかつ保温することを特徴とする。
本発明の第2の態様は、廃棄物焼却施設から排出される排ガスに粉体からなる排ガス処理薬剤を加えて排ガス中の酸性ガスの除去処理を行った後に、排ガスをバグフィルタに通して排ガス中の飛灰を捕集する排ガス処理装置であって、前記バグフィルタで捕集された飛灰を表面研磨する表面研磨機と、前記表面研磨機で表面研磨された飛灰を所定粒径の飛灰とその他の粒径の飛灰とに分級する分級装置と、前記分級装置で分級された所定粒径の飛灰を前記バグフィルタの上流側において排ガス中に戻す飛灰戻し部とを備え、前記表面研磨機は、飛灰と研磨媒体とを容器状のドラムに収容してドラムを加振し、飛灰粒子同士または飛灰粒子と研磨媒体をこすり合わせることにより、飛灰の表面研磨を行う振動ミルからなり、前記分級装置は、下部にロータリーバルブを備えたサイクロンからなることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記所定粒径の飛灰は、平均粒子径が4μm〜10μmの飛灰であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記排ガス処理薬剤は、消石灰であることを特徴とする
発明の好ましい態様によれば、前記サイクロンは、複数段のサイクロンからなり、複数段のサイクロンのうち、第1段サイクロンの分離限界粒子径は、10μmに設定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記複数段のサイクロンのうち、第2段サイクロンの分離限界粒子径は、4μmに設定されていることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、前記バグフィルタで捕集された飛灰から大粒径の飛灰を分級して除去する第2の分級装置を備え、大粒径の飛灰を除去した後の飛灰を前記表面研磨機に導くようにした。
本発明の実施形態によれば、前記第2の分級装置は、少なくとも一段のサイクロンからなる。
本発明の好ましい態様によれば、前記表面研磨機で表面研磨された後の飛灰を下流側へ搬送する飛灰流路を加温しかつ保温することを特徴とする。
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
(1)廃棄物焼却施設における厳しい酸性ガス排出基準値を満たしつつ、排ガスの処理に必要な消石灰等の薬剤の使用量を削減できる。
(2)灰処理量、薬剤単価、薬剤使用量、機器イニシャル、メンテナンス費用等を含むLCC(ライフサイクルコスト)を低減することができる。
図1は、本発明に係る排ガス処理方法の基本概念を示す模式図である。 図2は、飛灰の表面研磨工程を模式的に示す図である。 図3(a),(b)は、どのような大きさ(粒子径)の粒子がどのような割合(全体を100%とする相対粒子量)で含まれているかを示す指標である粒度分布を示す図であり、図3(a)はバグフィルタから排出された飛灰(バグ灰)の粒度分布を示し、図3(b)は処理に使用される特号消石灰の粒度分布を示す。 図4は、本発明に係る排ガス処理装置の第1の実施形態を示す模式図である。 図5は、本発明に係る排ガス処理装置の第2の実施形態を示す模式図である。
以下、本発明に係る排ガス処理方法および装置の実施形態を図1乃至図5を参照して説明する。図1乃至図5において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明に係る排ガス処理方法および装置の基本概念を示す模式図である。図1に示すように、焼却炉より排出された燃焼排ガスは、排ガス導入部(煙道)1を流れている間に消石灰供給部2から粉体の消石灰(Ca(OH))が噴霧された後にバグフィルタ3に導入される。燃焼排ガスへの消石灰の噴霧により、燃焼排ガス中のHClやSOxなどの酸性ガスの除去処理が行われる。この場合、バグフィルタ3の濾布表面に消石灰のろ過層を形成するので高い除去率が得られる。そして、燃焼排ガス中の飛灰はバグフィルタ3によって捕捉される。バグフィルタ3から排出された処理済排ガスは、誘引送風機により煙突を通り外部へ排出される。なお、焼却炉は、流動層焼却炉でもストーカ炉でもよく、どの焼却形式でもよい。
バグフィルタ3で捕捉された飛灰には、CaCl,CaClOHなどの反応生成物と未反応の消石灰が含まれている。そのため、本発明の排ガス処理方法においては、バグフィルタ3から排出された飛灰を表面研磨機4に導き、表面研磨機4において飛灰の表面研磨を行って未反応の消石灰部分を露出させる。
図2は、飛灰の表面研磨工程を模式的に示す図である。図2に示すように、バグフィルタ3から排出された飛灰には、未反応消石灰部分にCaCl,CaClOHなどの反応生成物が付着した飛灰粒子が多数含まれている。図2では、未反応消石灰に反応生成物(CaCl,CaClOH)が付着している飛灰粒子が示されている。表面に反応生成物が付着した状態だと反応性が悪いため、図2に示すように、飛灰粒子は、表面研磨機4による表面研磨工程で反応生成物を取り除き、未消石灰粒子の面を露出する必要がある。表面研磨工程で飛灰粒子が一部割れた場合でも、未反応消石灰の面がでるので、消石灰の再利用は可能である。図2では、表面研磨により反応生成物が全て取り除かれた消石灰粒子の例が示されているが、実際には、表面研磨後の飛灰には、CaCl等の反応生成物が多く含まれる反応生成物リッチ飛灰と消石灰が多く含まれる消石灰リッチ飛灰とが含まれる。
図1に示すように、表面研磨後の飛灰を分級装置5に導き、分級装置5において飛灰の分級を行う。この分級工程で、4〜10μm(平均粒子径)の粒径の消石灰リッチ飛灰と、他の粒径の飛灰とに分級し、4〜10μmの粒径の消石灰リッチ飛灰のみを飛灰戻し部6を介して排ガス導入部(煙道)1に戻す。すなわち、分級により純度の高い未反応消石灰部分を選択的に取り出して再利用することにより、CaClによる潮解トラブル、CaClOHによる吸湿トラブル、濾布の目詰まりリスクを抑えつつ、消石灰の使用量を削減できる。なお、分級装置5を複数段の分級手段(例えば、サイクロン)で構成してもよく、また複数段の分級手段のうち少なくとも一段の分級手段(例えば、サイクロン)を表面研磨機4の上流側に配置してもよい。
次に、4〜10μm(平均粒子径)の粒径の消石灰リッチ飛灰のみを排ガス導入部1に戻して再利用する理由を説明する。
図3(a),(b)は、どのような大きさ(粒子径)の粒子がどのような割合(全体を100%とする相対粒子量)で含まれているかを示す指標である粒度分布を示す図であり、図3(a)はバグフィルタから排出された飛灰(バグ灰)の粒度分布を示し、図3(b)は処理に使用される特号消石灰の粒度分布を示す。図3(a)、(b)において、横軸は粒子径(μm)、縦軸は体積割合(%)である。
図1および図2に示す本発明の基本概念においては、排ガスの処理に特号消石灰を用いた例が示されている。図3(b)から、特号消石灰は、1〜10μm程度の粒子径の割合が多いことが分かる。したがって、特号消石灰を用いて排ガス処理を行った場合、1〜10μm程度の粒子径の飛灰は、消石灰が多く含まれている消石灰リッチ飛灰と考えられる。図3(a)に示すように、バグフィルタから排出された飛灰(バグ灰)は、10μm以上の大粒径のものが多いが、この大粒径の飛灰は未反応消石灰分が少ないため廃棄する。一方、4μm未満の小粒径の飛灰は、反応生成物を多く含み、再利用(再循環)した場合にバグフィルタの濾布の目詰まりの原因となるので廃棄する。したがって、飛灰は、分級によって4〜10μmの粒子径の飛灰のみを選別して再利用する。
次に、図1および図2に示す基本概念に基づく本発明の具体的な実施形態について説明する。
図4は、本発明に係る排ガス処理装置の第1の実施形態を示す模式図である。図4に示すように、排ガス導入部1、消石灰供給部2、バグフィルタ3および表面研磨機4は、図1に示すものと同様の構成である。図4に示す第1の実施形態においては、バグフィルタ3から排出された飛灰は、スクリューフィーダ11およびロータリーバルブ12を介して表面研磨機4に供給される。なお、ロータリーバルブ12は二重ダンパに置き換えてもよい。
表面研磨機4は、例えば、振動ミルからなり、粒子同士または粒子と鋼球(研磨媒体)をこすり合わせる動作をし、粒子の表面にせん断力を発生させる機械であるため、ボールミルよりも表面研磨機能が期待できる。ボールミル、ロッドミルはどちらかというと粉砕してしまうため、表面研磨機能は期待できない。また、ミキサーでは混合されるだけで、表面研磨機能は期待できない。表面研磨機4は、粒子の表面にせん断力を発生させる機械であれば、方式は問わないが、振動ミルを用いた方式が最も飛灰の表面研磨のニーズを満たす。
表面研磨機4の一例である振動ミルは、円筒状容器であるドラム内に研磨媒体としての多数の鋼球が収容されている。飛灰は、投入口からドラム内に投入され、ドラムの全体を上下左右に振動させることにより、飛灰粒子同士または飛灰粒子と研磨媒体としての鋼球をこすり合わせることにより、飛灰粒子の表面研磨を行う。
このように、振動ミルからなる表面研磨機4により飛灰の表面研磨を行い、未反応消石灰に付着したCaCl等の反応生成物を除去する。図4に示すように、表面研磨後の飛灰はホッパ13に排出される。ホッパ13の底部には定量供給機14が設置されており、ホッパ13内の飛灰は、定量供給機14により定量排出される。定量供給機14によって定量排出された飛灰は、ブロワ(送風機)15から送出される気流によって第1サイクロン17に搬送される。ブロワ15の出口側にはヒータ23が設置されており、ブロワ15から吐出された空気を加温するようになっている。また、飛灰流路も保温されている。第1サイクロン17の分離限界粒子径は10μmに設定されている。したがって、第1サイクロン17の遠心分離作用により、飛灰は10μmより大きい大粒径の飛灰と、10μm以下の中粒径および小粒径の飛灰とに分離され、大粒径の飛灰は第1サイクロン17の底部に溜まり、中粒径および小粒径の飛灰は第1サイクロン17の上部から第2サイクロン18に搬送される。
第1サイクロン17に溜まった大粒径の飛灰は、未反応消石灰分が少ないためロータリーバルブ17aを介して飛灰処理設備へ廃棄される。第2サイクロン18の分離限界粒子径は4μmに設定されている。したがって、第2サイクロン18に搬送された中粒径および小粒径の飛灰は、第2サイクロン18の遠心分離作用により、4〜10μmの中粒径の飛灰と4μm未満の小粒径の飛灰とに分離され、中粒径の飛灰は第2サイクロン18の底部に溜まり、小粒径の飛灰は第2サイクロン18の上部からミニバグフィルタ19に搬送される。第2サイクロン18の底部に溜まった4〜10μmの中粒径の飛灰は、消石灰リッチ飛灰であるため、ロータリーバルブ18aを介してバグフィルタ3の手前で排ガス導入部1に戻される。第2サイクロン18から排出されてミニバグフィルタ19で捕捉された小粒径の飛灰は、CaCl等の反応生成物が多く含まれる反応生成物リッチ飛灰でありバグフィルタ3の濾布の目詰まりの原因となるため、ロータリーバルブ19aを介して飛灰処理設備へ廃棄される。
図4の説明から分かるように、第1サイクロン17および第2サイクロン18は、図1に示す分級装置5に相当する。第1サイクロン17および第2サイクロン18における分離限界粒子径は、ブロワ15の風量調整により変化させることが可能である。なお、ミニバグフィルタ19の目詰まりを懸念するのであれば、水スクラバ、樹脂焼結フィルタでも良い。
図5は、本発明に係る排ガス処理装置の第2の実施形態を示す模式図である。図5に示すように、排ガス導入部1、消石灰供給部2、バグフィルタ3および表面研磨機4は、図1に示すものと同様の構成である。図5に示す第2の実施形態においては、バグフィルタ3から排出された飛灰は、スクリューフィーダ11およびロータリーバルブ12を介してホッパ13に供給される。なお、ロータリーバルブ12は二重ダンパに置き換えてもよい。ホッパ13の底部には定量供給機14が設置されており、ホッパ13内の飛灰は定量供給機14により定量排出される。定量供給機14によって定量排出された飛灰は、ブロワ(送風機)15から送出される気流によって第1サイクロン17に搬送される。ブロワ15の出口側にはヒータ23が設置されており、ブロワ15から吐出された空気を加温するようになっている。また、飛灰流路も保温されている。第1サイクロン17の分離限界粒子径は10μmに設定されている。したがって、第1サイクロン17の遠心分離作用により、飛灰は10μmより大きい大粒径の飛灰と、10μm以下の中粒径および小粒径の飛灰とに分離され、大粒径の飛灰は第1サイクロン17の底部に溜まり、10μm以下の中粒径および小粒径の飛灰は第1サイクロン17の上部から第2サイクロン18に搬送される。
第1サイクロン17に溜まった大粒径の飛灰は、未反応消石灰分が少ないためロータリーバルブ17aを介して飛灰処理設備へ廃棄される。第2サイクロン18の分離限界粒子径は4μmに設定されている。したがって、第2サイクロン18に搬送された中粒径および小粒径の飛灰は、第2サイクロン18の遠心分離作用により、4〜10μmの中粒径の飛灰と4μm未満の小粒径の飛灰とに分離され、4〜10μmの中粒径の飛灰は第2サイクロン18の底部に溜まり、4μm未満の小粒径の飛灰は第2サイクロン18の上部からミニバグフィルタ19に搬送される。第2サイクロン18の底部に溜まった中粒径の飛灰は、消石灰リッチ飛灰であるためロータリーバルブ18aを介して表面研磨機4に供給される。表面研磨機4は、振動ミルからなり、飛灰粒子同士または飛灰粒子と鋼球をこすり合わせる動作をさせて、粒子の表面にせん断力を発生させ、飛灰の表面研磨を行う。
このように、振動ミルからなる表面研磨機4により飛灰の表面研磨を行い、未反応消石灰に付着したCaCl等の反応生成物を除去する。表面研磨後の飛灰はホッパ21に排出される。ホッパ21の底部には定量供給機22が設置されており、ホッパ21内の飛灰は定量供給機22により定量排出される。前記ブロワ15の吐出流路は第1サイクロン17に向かう流路と定量供給機22に向かう流路との二方向に分岐している。この分岐部には、風量調整弁25,26が設けられている。したがって、定量供給機22によって定量排出された飛灰は、前記ブロワ15から送出される気流によって第3サイクロン20に搬送される。第3サイクロン20の分離限界粒子径は4μmに設定されており、第3サイクロン20の遠心分離作用により、4〜10μmの中粒径の飛灰を補集し、中粒径の飛灰を第3サイクロン20の底部に一時貯留する。第1,2サイクロンで分離しきれなかった少量の小粒径飛灰は第3サイクロン20の上部からミニバグフィルタ19に搬送される。第3サイクロン20の底部に溜まった中粒径の飛灰は、消石灰リッチ飛灰であるため、ロータリーバルブ20aを介してバグフィルタ3の手前で排ガス導入部1に戻される。ミニバグフィルタ19で捕捉された小粒径の飛灰は、CaCl等の反応生成物が多く含まれる反応生成物リッチ飛灰でありバグフィルタ3の濾布の目詰まりの原因となるため、ロータリーバルブ19aを介して飛灰処理設備へ廃棄される。
図5に示す第2の実施形態においては、バグフィルタ3で捕捉された飛灰中の大粒径の飛灰を第1サイクロン17で除去し、消石灰リッチ飛灰を選別し、この消石灰リッチ飛灰を表面研磨することで、表面研磨機4の処理能力を落とすことができ、表面研磨機4のコストダウンが可能になる。飛灰が柔らかい場合、図4に示す第1実施形態のようにバグフィルタ3から排出された飛灰の全量を表面研磨機4に導いて表面を研磨すると、消石灰リッチ飛灰(4〜10μm)に消石灰以外の成分が混入し、消石灰濃度が下がる可能性がある。この消石灰濃度が下がった飛灰を排ガス導入部1に戻すと、無駄に飛灰を戻すことになり、反応に寄与しない飛灰が循環する可能性がある。図5に示す第2実施形態のように、表面研磨工程に先立って、バグフィルタ3から排出された飛灰の分級を行い、大きい粒径の飛灰を除去することにより、この懸念が解消される。
上記実施形態においては、分級装置5を複数段のサイクロンで構成した例を説明したが、分級装置5をコアンダ効果を利用した乾式微粉分級機や遠心力型分級機で構成してもよい。
乾式微粉分級機は、コアンダ効果を利用して粉体を分級する装置であり、3以上の分級点をもち、大粒径の飛灰、中粒径の飛灰、小粒径の飛灰に1つの装置で分級することができる。
遠心力型分級機は、分級羽根の回転によって作られる遠心力の場に、風に乗った飛灰を流入させて粉体を分級する遠心力型分級機であり、分級羽根の回転数により分級点を調整できるという利点がある。
上記実施形態においては、排ガス処理薬剤として特号消石灰を用いた例を説明したが、重層、高反応消石灰等の他の排ガス処理薬剤も使用可能である。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1 排ガス導入部
2 消石灰供給部
3 バグフィルタ
4 表面研磨機
5 分級装置
11 スクリューフィーダ
12 ロータリ−バルブ
13 ホッパ
14,22 定量供給機
15 ブロワ
17 第1サイクロン
17a ロータリーバルブ
18 第2サイクロン
18a ロータリーバルブ
19 ミニバグフィルタ
20 第3サイクロン
20a ロータリーバルブ
21 ホッパ
23 ヒータ
25,26 風量調整弁

Claims (12)

  1. 廃棄物焼却施設から排出される排ガスに粉体からなる排ガス処理薬剤を加えて排ガス中の酸性ガスの除去処理を行った後に、排ガスをバグフィルタに通して排ガス中の飛灰を捕集する排ガス処理方法であって、
    前記バグフィルタで捕集された飛灰を表面研磨機に導いて表面研磨し、表面研磨後の飛灰を分級装置に導いて所定粒径の飛灰とその他の粒径の飛灰とに分級し、前記所定粒径の飛灰を前記バグフィルタの上流側において排ガス中に戻し、
    前記表面研磨機は、飛灰と研磨媒体とを容器状のドラムに収容してドラムを加振し、飛灰粒子同士または飛灰粒子と研磨媒体をこすり合わせることにより、飛灰の表面研磨を行う振動ミルからなり、
    前記分級装置は、下部にロータリーバルブを備えたサイクロンからなることを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 前記所定粒径の飛灰は、平均粒子径が4μm〜10μmの飛灰であることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  3. 前記排ガス処理薬剤は、消石灰であることを特徴とする請求項1または2記載の排ガス処理方法。
  4. 前記サイクロンは、複数段のサイクロンからなり、複数段のサイクロンのうち、第1段サイクロンの分離限界粒子径は、10μmに設定されていることを特徴とする請求項記載の排ガス処理方法。
  5. 前記複数段のサイクロンのうち、第2段サイクロンの分離限界粒子径は、4μmに設定されていることを特徴とする請求項記載の排ガス処理方法。
  6. 前記表面研磨機で表面研磨された後の飛灰を下流側へ搬送する飛灰流路を加温しかつ保温することを特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  7. 廃棄物焼却施設から排出される排ガスに粉体からなる排ガス処理薬剤を加えて排ガス中の酸性ガスの除去処理を行った後に、排ガスをバグフィルタに通して排ガス中の飛灰を捕集する排ガス処理装置であって、
    前記バグフィルタで捕集された飛灰を表面研磨する表面研磨機と、
    前記表面研磨機で表面研磨された飛灰を所定粒径の飛灰とその他の粒径の飛灰とに分級する分級装置と、
    前記分級装置で分級された所定粒径の飛灰を前記バグフィルタの上流側において排ガス中に戻す飛灰戻し部とを備え
    前記表面研磨機は、飛灰と研磨媒体とを容器状のドラムに収容してドラムを加振し、飛灰粒子同士または飛灰粒子と研磨媒体をこすり合わせることにより、飛灰の表面研磨を行う振動ミルからなり、
    前記分級装置は、下部にロータリーバルブを備えたサイクロンからなることを特徴とする排ガス処理装置。
  8. 前記所定粒径の飛灰は、平均粒子径が4μm〜10μmの飛灰であることを特徴とする請求項記載の排ガス処理装置。
  9. 前記排ガス処理薬剤は、消石灰であることを特徴とする請求項または記載の排ガス処理装置。
  10. 前記サイクロンは、複数段のサイクロンからなり、複数段のサイクロンのうち、第1段サイクロンの分離限界粒子径は、10μmに設定されていることを特徴とする請求項記載の排ガス処理装置。
  11. 前記複数段のサイクロンのうち、第2段サイクロンの分離限界粒子径は、4μmに設定されていることを特徴とする請求項10記載の排ガス処理装置。
  12. 前記表面研磨機で表面研磨された後の飛灰を下流側へ搬送する飛灰流路を加温しかつ保温することを特徴とする請求項7記載の排ガス処理装置。
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