JP6581848B2 - コアレスモータ用コイルの製造方法 - Google Patents

コアレスモータ用コイルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6581848B2
JP6581848B2 JP2015171465A JP2015171465A JP6581848B2 JP 6581848 B2 JP6581848 B2 JP 6581848B2 JP 2015171465 A JP2015171465 A JP 2015171465A JP 2015171465 A JP2015171465 A JP 2015171465A JP 6581848 B2 JP6581848 B2 JP 6581848B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
shape
winding
jig
insertion member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015171465A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017050949A (ja
Inventor
宇野 禎倫
禎倫 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2015171465A priority Critical patent/JP6581848B2/ja
Priority to TW105127081A priority patent/TW201711354A/zh
Publication of JP2017050949A publication Critical patent/JP2017050949A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6581848B2 publication Critical patent/JP6581848B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

この発明は、例えば、コアレスモータに用いられるコイルの製造方法に関する。
従来、様々な形状のコイルが製造されており、様々なコイルの製造方法が提案されている。例えば、プレス金型に鞍形コイルを嵌入して圧縮成形を行うコイルの製造方法が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1には、巻枠に整列巻きされたコイルを、コイル断面に対して4方向から分割された成形コマにより圧縮成形して、コイルの断面形状をほぼ正方形にして高い巻線占積率を確保することが開示されている。
しかし、こういった従来のコイルの製造方法は、コイルの断面形状を圧縮成形するものであり、コイルの全体形状を圧縮成形するものではない。
一方、近年、鉄心を備えないコアレスモータが市場において提供されている。コアレスモータは、一般的に、鉄芯がないのでロータが軽く、慣性モーメントが小さくなるため応答性が良く、鉄芯とマグネットとの間に発生する磁気吸引力による脈動トルク(コギングトルク)が発生しないのでモータの振動や騒音が小さくなるという特性を有している。
ここで、コアレスモータは、略円筒形にコイルの有効部分が配置される構造を有する。この円筒形に配置されるコイルは導線が円周方向ではなく軸心方向に配置される必要がある。このため、軸心方向に配置された導線の端部をどのような形状にして処理するかが問題となる。
具体的な形状として、例えば、一部のコイルの端部をコイル外側に湾曲させることで、有効部分となる円筒形の部分に導線をきれいに整列配置させたコイルを有する熱伝導ステータ支持構造が提案されている(特許文献2参照)。
しかし、このコイルの構造は、円筒形をなす有効部分の外側に導線を配置させるスペースが必要であり、大型化するという問題点があった。
ここで、導線の有効部分の端部を円筒形の内側に曲げることで、コイルの大きさを小型化することが考えられる。
しかし、そのような形状とすると、コイルの四角形の形状が、一方の開口から他方の開口に向けて大きく広がっていかねばならない。
このような形状は、所望の形状の型にコイルを巻くだけで製造することはできず、また特許文献1のように押圧成形によっても変形による成形の限界があって製造できないという問題点があった。
特開平9−168261号公報 特表2005−518777号公報
この発明は、上述の問題に鑑みて、従来の製造方法では製造できなかった形状のコイルを製造するコアレスモータ用コイルの製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、導線を巻き付け治具に巻き付けて第一のコイル形状とする巻き付け工程と、前記巻き付け治具から取り外した前記第一のコイル形状の導線を成形治具によって第二のコイル形状に成形する成形工程とを有し、前記巻き付け治具は、前記導線を巻き始める一端部から前記導線を巻き終える他端部にわたって内寸が連続的に大きくなる立体形状または内寸が連続的に小さくなる立体形状を有することを特徴とし、前記成形治具は、前記第1のコイル形状の導線の内側に挿入される挿入部材と、前記第1のコイル形状の導線に被せられる被覆部材とで構成され、前記成形工程は、前記第1のコイル形状の導線を前記挿入部材と前記被覆部材によって挟み込んで押圧成形し、前記挿入部材は、前記第1のコイル形状の導線の内寸が小さい方の開口部を挿通する突出部と、前記突出部の基部から対称に広がる幅一定の円弧部とを有する形状であり、前記被覆部材は、前記突出部を収納する凹部と、前記円弧部に当接又は近接する同一幅若しくはほぼ同一幅の円弧部を有する形状であるコアレスモータ用コイルの製造方法であることを特徴とする。
この発明により、従来の製造方法では製造できなかった形状のコイルを製造することができる。
本発明によるコアレスモータの全体構成を示す構成図。 コアレスモータの一部分を示す分解斜視図。 コイルの形状を示す構成図。 コイルの巻き付け治具と巻き付け工程を説明する説明図。 第一の成形治具の形状を示す構成図。 第一の成形治具によって押圧成形する工程を説明する説明図。 第二の成形治具によって押圧成形する工程を説明する説明図。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコアレスモータ1のハウジングを取り外した状態の全体構成を示し、図1(a)は斜視図を示し、図1(b)は平面図を示している。図2は、複数のコイル8とロータ2を示す一部分解斜視図である。
本実施形態に係るコアレスモータ1は、全体的に略円柱形状を有するロータ2と、ロータ2と離隔した状態でロータ2を内包するステータ3とを備え、図示しない円筒形のハウジングに収納されている。
ロータ2は、略円筒形状のマグネットヨーク4と、マグネットヨーク4の中心
部に設けられた貫通孔に挿通されてマグネットヨーク4に固定されたシャフト5と、マグネットヨーク4の半径方向外側にマグネットヨ−ク4と同軸に形成された略円筒形状のマグネット群6とを備え、シャフト5を中心に回転自在に設けられている。マグネット群6は、円弧状の4つのマグネットが円形を成すように非接触に配置して構成されている。マグネット群6の各マグネットは、N極とS極が周方向に交互に配置されて4極磁石として構成されている。
ステータ3は、ロータ2の外周を覆うように僅かに離間(若しくは当接)して配置されている。ステータ3は、図2に示すように、最初にロータ2に差し込まれる第一のコイル群7Aを構成するコイル8a,8b,8cと、次にロータ2に差し込まれる第二のコイル群7Bを構成するコイル8d,8e,8fにより構成される。
第一のコイル群7Aを構成する各コイル8の側部と第二のコイル群7Bを構成する各コイル8の側部とは、ロータ2の円周上に交互に配置される。つまり、コイル8a、8d、8b、8e、8c、8fの順にロータ2の円周上に配置される。
図3はコイル8の形状を示す構成図であり、図3(a)は平面及び背面が見える斜視図、図3(b)は平面図、図3(c)は背面図、図3(d)は右側面図を示す。
コイル8は、全長にわたって厚みが均一な導線10を巻回して変形箱枠型に形成されている。この変形箱枠型について詳述すると、コイル8は、円弧状の導線10が半径方向に隙間なく整列配置された形状の上面壁9hと底面壁9iとが互いに平行となるよう対向配置され、上面壁9hと底面壁9iの各側端部からそれぞれ直角に屈曲して連なる2つの側面壁9f,9gが配置された形状を有している。両側面壁9f,9gは水平方向の断面が円弧状であり、この円弧状の湾曲度がロータ2の側周面に沿う湾曲度となる。
コイル8は、内部に空間部9dを有し、上面壁9hおよび底面壁9iの半径方向内側に開口部9a、半径方向外側に開口部9bが形成されている。開口部9a,9bは、上面壁9hおよび底面壁9iの端辺で構成される円弧状部と、側面壁9f,9gの端辺で構成される直線部とを有し、開口部9aが開口部9bより小さい面積に形成されている。コイル8は、開口部9bから開口部9aにわたって連続的にコイル8の断面積が小さくなるように形成されている。コイル8をロータ2に差し込むときは、ロータ2の周縁部2bが大きく開口している開口部9bから挿入され、空間部9bを通過して開口部9aから露出する。
上面壁9h及び底面壁9iの両端部に形成される4つの各角辺部9eおよび各角辺部9eに繋がる側面壁9f,9gは、それぞれ外側に突出する円弧形状を有しており、ステータ3の略円柱形状の円周の一部を形成する辺となる。
このような形状のコイル8は、全長にわたって厚みが均一な導線10が巻回されて構成されている。
図1および図2に示すように、ステータ3の半径方向外側には、略円筒形状のコイルヨーク30がステータ3を覆うようにロータ2と同軸に設けられる。
上述したように、各コイル8a,8b,8c,8d,8e,8fは、周方向に等間隔に配置される。このとき、ロータ2と各コイル8とは間隔をあけて配置され、第一のコイル群7A間つまりコイル8aと8bと8cとはそれぞれ間隔をあけて配置され、第二のコイル群7B間つまりコイル8dと8eと8fとはそれぞれ間隔をあけて配置され、それぞれ非接触の状態(若しくは当接した状態)が保たれる。
詳述すると、コイル8がロータ2の軸心を中心に120°間隔で3つ配置されて第一のコイル群7Aが構成される。この第一のコイル群7Aに対してロータ2の軸心を中心に60°回転させてずらした位置で3つのコイル8がさらに装着される。この3つのコイル8によって第二のコイル群7Bが構成される。この第一のコイル群7Aと第二のコイル群7Bとによりステータ3が構成される。
各コイル8は略円柱形状のロータ2を覆うようにロータ2の外周面2aに沿って周方向に等間隔で配置される。各コイル8は、組み合わされた状態において、平面視でその外周が一つの円を構成するように配置される。つまり、シャフト5の中心Pから各コイルの角辺部9eまでの半径d1はいずれも同じ長さになるように配置されている。
またステータ3は、コイル8の上面壁9hで構成される上壁7sと、コイル8の底面壁9iで構成される底壁7tとが互いに平行であり、それぞれがシャフト5に対して直角になるように構成される。コイル8の側面壁9f,9gで構成される側壁7uは底壁7tから垂直に立設して設けられ、さらに直角に曲がって上壁7sに連なる。
ステータ3の側壁7uを構成する各コイル8の周方向の幅w1は全て同じ長さであり、各コイル8間の周方向の幅w2も全て同じ長さになるように配置されている。また幅w2は幅w1の10分の1以下の長さである。
ステータ3の一部である第二のコイル群7Bは、第一のコイル群7Aの互いに隣接するコイル8の各一方の端部9cを差し込むことができるように、各コイル8の高さh2が第一のコイル群7Aの各コイル8の高さh1より、やや長く形成される。
このように、ステータ3は、第一のコイル群7Aと、第二のコイル群7Bとから成る二重構造を有しているが、上述したように、第一のコイル群7Aと、第二のコイル群7Bとは、各コイル8が組み合わされた状態において、平面視でその外周が一つの円を構成するように配置されるので、無駄なスペースが生じることなくコンパクトにハウジングに収容することができる。これにより、コアレスモータ1の小型化、軽量化を図ることができる。
また、各コイル8が組み合わされた状態において、平面視でその外周が一つの円を構成するように配置されるので、コイル8とコイルヨーク30との間隔を狭くすることができ、トルクを強くでき、かつ、高精度に制御することができる。
なお、本実施例ではコイル8の数が6個の場合を説明したが、コイル8の数は偶数であればよく、例えば8個でもよい。
次に上述したコアレスモータ1用コイル8の製造方法を説明する。コイル8の製造には、導線10を巻き付け治具11に巻き付けて第一のコイル形状とする巻き付け工程と、巻き付け治具11から取り外した第一のコイル形状の導線12を成形治具によって第二のコイル形状に押圧成形する成形工程とを有している。
[巻き付け工程に用いる治具]
図4はコイル8の巻き付け工程を説明する図である。図4(a)は導線10を巻き付けてコイル状にするために用いられる巻き付け治具11を示している。巻き付け治具11は、上部(基部)から下部(端部)に向かって径(内寸)が連続的に大きくなる略円錐形状(末広がりの形状,錐形状)の巻き付け部分11aと、巻き付け部分11aの上端に立設された円柱形状の滑り止め部分11bとを有している。この巻き付け治具11は、その外周面がコイル8の内面と同程度かそれより少し大きく形成されている。
なお、滑り止め部分11bは、正方形や長方形などの方形としてもよい。この場合、正方形に近い形状が好ましく、長辺と短辺の差が50%以下とすることができ、25%以下とすることが好ましく、10%以下とすることがより好ましい。
また、巻き付け治具11は、円錐形状に限らず、四角推形状など、滑り止め部分11bのある基部側からその逆である端部側まで断面積が徐々に大きくなる適宜の形状とすることができる。
また、巻き付け治具11の巻き付け部分11aは、導線10を巻き始める一端部から導線10を巻き終える他端部にわたって径(内寸)が連続的に小さくなる略円錐形状であってもよい。
[巻き付け工程]
図4(b)に示すように、巻き付け工程では、始めに導線10の略中央部分10aを巻き付け部分11aの上部にあてて、左側の導線10bを、巻き付け治具11の外周面1cに沿って均一に巻き付けていく。このとき滑り止め部分11bが導線10の位置ずれを防止するので、巻き始めの部分の位置がずれることなく導線10を巻き付けることができる。
次に図4(c)に示すように、右側の導線10cをすでに巻き付けられた左側の導線10b部分の径方向外側に、重ねて巻き付けていく。
すると図4(d)に示すように、右側の導線10cの上に左側の導線10bが2重に巻かれた状態になり、コイル8の原型となる導線12ができる。
このように巻き付けた後、巻き付け治具11から導線12を引き抜くと、図4(e)に示すように、一端(基部)から他端(端部)に向かって内寸が徐々に大きくなる末広がりの形状(錐形状,図示の例では略円錐形状)であって、径方向に導線10が二重に巻回された2層構造のコイル形状の導線12(第一のコイル形状の導線)が得られる。
また、導線10の略中央部分10aから巻き始めることにより、導線10の左側(一方)の端部10dと右側(他方)の端部10eの両方が、コイル形状の導線12の底部分12aに位置することになるので、配線する際に操作がしやすくなる。
なお、導線10の巻き付けは、上述したように左右のうち一方から順番に実施してもよく、両方同時に実施してもよい。両方同時に実施した場合、製造時間を短縮することができる。
[第一の成形工程に用いる治具]
次に、巻き付け治具11から取り外した第一のコイル形状の導線12を成形治具によって第二のコイル形状に押圧成形する成形工程を説明する。
図5は、第一の成形治具13の形状を示し、図5(a)は正面図、図5(b)は右側面図、図5(c)はA−A断面図を示している。第一の成形治具13は、第一のコイル形状の導線12の内部に挿入される挿入部材14と、この挿入部材14が挿入された第一のコイル形状の導線12に上から被せるように嵌め込まれる被覆部材15とを備えている。
挿入部材14は、略円柱形状の円柱部16と、円柱部16の周側面16aの一部から径方向外側に突出する略四角柱形状の突出部17とを備えている。挿入部材14の周側面16a以外の両端面は、互いに平行で平滑な平面に形成されている
挿入部材14は、突出部17の上面17aから円柱部16の底部16bにわたって貫通する締め付けねじ用貫通孔16cが設けられ雌ねじが形成されている。
円柱部16の半径d2は、複数のコイル8を組み合わせて略円柱形状にした際の内周半径とほぼ同じ長さ、すなわちロータ2の外周の大きさと同じか少し大きい大きさに形成される。これによって円柱部16の外周形状に押圧成形される部分がコイル8の両側面壁9f、9gとなるので、各コイル8が組み合わされた状態において、平面視でその外周が一つの円を構成するように配置できる。
突出部17は、円柱部16の軸心方向の厚みと同じ厚みに形成され、円柱部16の両平端面と同じ平面を有している。図5(c)に示すように、突出部17の軸方向に垂直な断面形状17bは、コイル8の開口部9aを開口部9aから開口部9bの方向(図3(C)に図示した背面視方向)に見た形状と同一に形成される。断面形状17bの幅方向の長さw3と厚み方向の長さw4は、ほぼ同じ長さである。これによりコイル8の内側開口部9a形状を調整できる。
なお、突出部17の厚み方向の長さw4は、コイル8の側面壁9f,9gの幅の2倍よりわずかに長く形成されている。これにより、成形後のコイル8における開口部9a内に、別のコイル8の側面壁9f,9gが計2つ配置できるように構成されている。この突出部17の厚み方向の長さw4は、コイル8の幅(側面壁9f,9gの幅)若しくは円柱部16の厚みの1倍以上とすることができ、2倍以上とすることが好ましい。また、突出部17の厚み方向の長さw4は、コイル8の幅(側面壁9f,9gの幅)若しくは円柱部16の厚みの5倍未満とすることができ、4倍未満とすることが好ましく、3倍未満とすることがより好ましく、2.5倍未満とすることがより好ましい。
被覆部材15は、挿入部材14の軸心方向の厚みと同じ厚みを有する立方体の一側面に挿入部材14が嵌合する嵌合凹部19(凹部)を有する形状である。嵌合凹部19は中央部に挿入部材14の突出部17が嵌合する平面部19aと,平面部19aの両端部からそれぞれ下方に垂直に連なって突出部17の側面が当接若しくは近接する平面部19b,19cとが設けられる。平面部19b,19cに連なって、挿入部材14の円柱部16の上部(突出部17から連なる部分)が嵌合する曲面部19d,19e(被覆部材15の円弧部)が、それぞれ平面部19aの両側に設けられる。
被覆部材15は、上面中央部に締め付けねじ用挿通孔15aが設けられている。締め付けねじ18は、挿入部材14と被覆部材15とが嵌合された状態でねじ用挿通孔15aおよびねじ用貫通孔16cに螺入されて挿入部材14と被覆部材15を結合し、さらに締め付けることによって第一のコイル形状の導線12を挿入部材14と被覆部材15の間で挟み込んで押圧成形する。
[第一の整形工程]
図6は、第一の成形治具13によって第一のコイル形状の導線12を下方向F1(挿入部材14と被覆部材15の近接方向)に押圧成形する工程を説明する図である。第一のコイル形状の導線12は、押圧されて中間のコイル形状の導線20に成形される。
詳述すると、第一のコイル形状の導線12の一方の開口部12cから突出部17が露出するように、挿入部材14を第一のコイル形状の導線12に挿通する。このとき、導線12は、巻き始めの部分12bが突出部17と円柱部16の境界部分17cに位置するように挿入部材14に装着される。この状態で挿入部材14と被覆部材15で導線12を挟み込み押圧成形することによって、コイル8の開口部9aの一部(対向2辺)の形状を突出部17の断面形状17bの側面(図5(c)の厚み方向の長さw4を有する側面)と同一に成形でき、かつ、挿入部材14の周側面に沿って導線12の整列方向が湾曲している両側面壁9f,9g(図3参照)を形成することができる。
[第二の整形工程に用いる治具]
図7は、第二の成形治具21によって押圧成形する工程を説明する図である。図7(a)は押圧成形する工程を示し、図7(b)は第二のコイル形状25に押圧成形されたコイル8を示す。
図7(a)に示すように、第二の成形治具21は基台22と一対のダイス23,24とを備えている。ダイス23,24は、対向面である押圧面23aと押圧面24aが互いに平行で平滑に形成され、かつ、挿入部材14と被覆部材15が結合された状態の大きさよりも大きく形成されている。従って、導線12を挟んだ状態で結合している挿入部材14と被覆部材15を、ダイス23,24の間に挟み込むことができる。
[第二の整形工程]
第二の整形工程では、第一の成形治具13に取り付けられた中間のコイル形状の導線20は、次に第二の成形治具21によって押圧成形される。
詳述すると、一対のダイス23,24の間に、中間のコイル形状の導線20が取り付けられた第一の成形治具13を載置して基台22に固定する。一対のダイス23,24を中間のコイル形状の導線20に向けて互いに近接する方向にスライドする。中間のコイル形状の導線20は、一対のダイス23,24によって厚み方向両側F2,F3から押圧されて第二のコイル形状25に成形される。
これによって、中間のコイル形状の導線20は、第一の成形治具13の曲面部19d,19e(図5(a)参照)と周側面16aに挟持された状態で、ダイス23の押圧面23aとダイス24の押圧面24aとによって両側から押圧され、コイル8の平坦な正面壁9h、背面壁9iが形成される。曲面部19d,19eと押圧面23a,24aとに圧接していた4個の角の部分は、変形箱枠型であるコイル8の円弧形状の角辺部9eとなる。このようにして、中間のコイル形状の導線20は第二のコイル形状25に押圧成形され、コイル8が製造される。
図7(b)は、第二のコイル形状25に押圧成形されたコイル8を示している。
開口部9aの形状は、図2に示したように互いに隣接する各コイル8の一方の端部9cを差し込んで保持することができる形状である。これによってコイル8を複数組み合わせて略円柱形状にする際に、開口部9aに端部9cを差し込んで保持することができるようになる。
なお、本実施形態では第一の成形工程と第二の成形工程との二段階で成形したが、第一の成形工程と第二の成形工程とを同時に行ってもよい。
以上の製法によって、図1に示した形状のステータ3を製造することができる。
本製法では、まず巻き付け治具11に巻き付けて一次形状のコイルを形成したのち、第一の成形治具13と第二の成形治具21で整形するため、従来不可能であった形状、すなわち、内寸が連続的に大きくまたは小さくなる立体形状でロータ2に被せるように装着できる無駄のない形状のコイル8を形成することができる。
また、第一の成形治具13は、挿入部材14と被覆部材15で第1のコイル形状の導線12を挟持して円弧状に押圧成形するため、ロータ2の外周に沿う円弧状の側面壁9f,9gを形成することができる。
また、突出部17の厚み方向の長さw4は、コイル8の側面壁9f,9gの幅の2倍よりわずかに長く形成されているため、成形後のコイル8における開口部9a内に、別のコイル8の側面壁9f,9gが計2つ配置できる。これにより、ロータ2の外周に側面壁9f,9gが密に配置されたコンパクトなステータ3を形成することができる。
また、挿入部材14の円弧部(円柱部16の外周のうち突出部17両側の一部)がロータ2の外周よりわずかに大きな円に沿うように形成されているため、成形後のコイル8を組み合わせてロータ2に近接するステータ3を形成することができる。
また、挿入部材14と被覆部材15で構成される第一の成形治具13で挟持した第一のコイル形状の導線12を、一対のダイス23,24を有する第二の成形治具21により押圧成形することで、開口部9aおよび側面壁9f,9gの形状を確実に同じ形状とし、かつ、正面壁9hと背面壁9iがある程度一定の形状に形成することができる。
また、第一のコイル群7Aと、第二のコイル群7Bとから成る二重構造を有するステータ3でありながら、各コイル8が組み合わされた状態において、平面視でその外周が一つの円を構成するように配置されるので、無駄なスペースが生じることなくコンパクトにハウジングに収容することができるコアレスモータ1を製造することができる。また、コイル8とコイルヨーク30との間隔を狭くすることができるので、磁力が高くて高精度に制御することができるコアレスモータ1を製造することができる。
このように製造されたコアレスモータ1は、ON、OFFの反応が敏感で細かい制御ができるので、ロボットのモータなどに用いられる。
この発明は、本実施形態に限られず他の様々な実施形態とすることができる。
例えば、挿入部材14における円柱部16(図5参照)は、コイル8の両側面壁9f、9g(図3参照)を形成する円弧部と、コイル8の上面壁9hおよび底面壁9iを形成する平滑な端面が重要であるため、円柱部16は、円柱形状ではなく円弧部以外の部分(例えば図5(a)に図示される底部16b)をカットした半円形状など適宜の形状としてもよい。
この発明は、駆動装置や発電装置等として利用されるコアレスモータの製造に利用することができる。
1…コアレスモータ
8…コイル
9a…開口部
9c…一方の端部
10…導線
11…巻き付け治具
12…第一のコイル形状の導線
13…第一の成形治具
14…挿入部材
15…被覆部材
16…円柱部
17…突出部
21…第二の成形治具
25…第二のコイル形状の導線

Claims (3)

  1. 導線を巻き付け治具に巻き付けて第一のコイル形状とする巻き付け工程と、
    前記巻き付け治具から取り外した前記第一のコイル形状の導線を成形治具によって第二のコイル形状に成形する成形工程とを有し、
    前記巻き付け治具は、前記導線を巻き始める一端部から前記導線を巻き終える他端部にわたって内寸が連続的に大きくなる立体形状または内寸が連続的に小さくなる立体形状を有することを特徴とし、
    前記成形治具は、前記第1のコイル形状の導線の内側に挿入される挿入部材と、前記第1のコイル形状の導線に被せられる被覆部材とで構成され、
    前記成形工程は、前記第1のコイル形状の導線を前記挿入部材と前記被覆部材によって挟み込んで押圧成形し、
    前記挿入部材は、前記第1のコイル形状の導線の内寸が小さい方の開口部を挿通する突出部と、前記突出部の基部から対称に広がる幅一定の円弧部とを有する形状であり、
    前記被覆部材は、前記突出部を収納する凹部と、前記円弧部に当接又は近接する同一幅若しくはほぼ同一幅の円弧部を有する形状である
    コアレスモータ用コイルの製造方法。
  2. 前記突出部は、対称に設けられた前記円弧部の間となる幅が、前記コイルの側面壁の一定幅の2倍以上4倍以下に形成されている
    請求項1記載のコアレスモータ用コイルの製造方法。
  3. 前記円弧部は、コアレスモータ用コイルを複数組み合わせて略円柱形状にした際の内周の円とほぼ同じ大きさの円に沿って形成されていることを特徴とする
    請求項1または2記載のコアレスモータ用コイルの製造方法。
JP2015171465A 2015-08-31 2015-08-31 コアレスモータ用コイルの製造方法 Active JP6581848B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171465A JP6581848B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 コアレスモータ用コイルの製造方法
TW105127081A TW201711354A (zh) 2015-08-31 2016-08-24 空心杯馬達用線圈的製造方法及空心杯馬達用線圈

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171465A JP6581848B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 コアレスモータ用コイルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017050949A JP2017050949A (ja) 2017-03-09
JP6581848B2 true JP6581848B2 (ja) 2019-09-25

Family

ID=58280448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015171465A Active JP6581848B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 コアレスモータ用コイルの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6581848B2 (ja)
TW (1) TW201711354A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102233003B1 (ko) * 2019-03-12 2021-03-26 한양대학교 산학협력단 슬롯리스 전동기의 코일 조립체, 하우징 및 이를 포함하는 슬롯리스 전동기

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5931292B2 (ja) * 1979-03-09 1984-08-01 エンタツク株式会社 電動機用円筒形線輪の製造方法
JPS55141963A (en) * 1979-04-24 1980-11-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd Manufacture of cup-type coreless armature
JPS5931298B2 (ja) * 1980-04-24 1984-08-01 エンタック株式会社 電動機用線輪の製造方法
JP2004343952A (ja) * 2003-05-19 2004-12-02 Asaba:Kk Dcモータ
JP2015082938A (ja) * 2013-10-24 2015-04-27 日特エンジニアリング株式会社 非平板状コイルの製造装置及び非平板状コイルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017050949A (ja) 2017-03-09
TW201711354A (zh) 2017-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5109577B2 (ja) 回転電機および絶縁部材
JP5631345B2 (ja) コイルの製造方法
JP5537964B2 (ja) 回転電機
JP5901846B2 (ja) 電機子コイル及びその製造方法
JP5924711B2 (ja) 電気機械用電機子巻線に用いられる巻線体の製造方法
JP6165260B2 (ja) 回転電機
JPH11252842A (ja) コイル成形体、その製造方法、コア、その製造方法および回転機
JP6180552B2 (ja) 固定子巻線用コイルの製造方法
CN104756377A (zh) 电力机械用电枢绕组的制造方法
WO2021033496A1 (ja) ステータと回転電機、およびそれらの製造方法
JP6341288B2 (ja) ステータ組立方法及びステータ
JP6173590B2 (ja) 回転電機の製造方法
CN102710034B (zh) 外径可调式电机内定子及其制造方法
JP6581848B2 (ja) コアレスモータ用コイルの製造方法
JP5988915B2 (ja) 回転電機の積層鉄心および回転電機の積層鉄心の製造方法およびステータおよび回転電機
JP2016116421A (ja) 回転電機
JP6818476B2 (ja) 回転電機の固定子鉄心
JP5528164B2 (ja) 回転電機のステータ及びその製造方法
JP5860767B2 (ja) コイルの製造方法
JP2013251996A (ja) コイルの製造方法
WO2021065433A1 (ja) モータ用コイルの製造方法、モータの製造方法およびモータ用コイルの製造装置
JP6000051B2 (ja) 電気機械およびその製造方法
KR102040127B1 (ko) 로터 코어부재의 동심도 설정방법
JP5986730B2 (ja) モータのコイルアッシー構造、モータおよびモータのコイルアッシー構造の製造方法
JP2005261117A (ja) 回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190902

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6581848

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250