JP6569482B2 - 地下層処理用組成物、地下層処理用流体、地下層処理用流体の製造方法及び地下層の処理方法 - Google Patents
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Description
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2] 非イオン性水溶性高分子の含有量が、微細繊維状セルロース100質量部に対して1質量部以上100質量部以下含まれる[1]に記載の地下層処理用組成物。
[3] 非イオン性水溶性高分子はグアーガムである[1]又は[2]に記載の地下層処理用組成物。
[4] 微細繊維状セルロースはアニオン性置換基を有するものである[1]〜[3]のいずれかに記載の地下層処理用組成物。
[5] 微細繊維状セルロースはリン酸化セルロース又はマレイン酸化セルロースである[1]〜[4]のいずれかに記載の地下層処理用組成物。
[6] 微細繊維状セルロースは、微細繊維状セルロース1gあたりアニオン性置換基を0.1mmol/g以上3.5mmol/g以下有する[1]〜[5]のいずれかに記載の地下層処理用組成物。
[7] さらにイオン性水溶性高分子を含む[1]〜[6]のいずれかに記載の地下層処理用組成物。
[8] 微細繊維状セルロースの含有量は、地下層処理用組成物の全質量に対して3質量%以上である[1]〜[7]のいずれかに記載の地下層処理用組成物。
[9] 繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子と、流体と、を含む地下層処理用流体。
[10] さらに分解剤を含む[9]に記載の地下層処理用流体。
[11] 分解剤は、酸化剤である[9]又は[10]に記載の地下層処理用流体。
[12] さらに平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を含む[9]〜[11]のいずれかに記載の地下層処理用流体。
[13] 液温25℃においてB型粘度計を用いて測定される回転数3rpm、測定時間3分での粘度が3000mPa・s以上である[9]〜[12]のいずれかに記載の地下層処理用流体。
[14] 地下層処理用流体にペルオキソ二硫酸アンモニウムを0.06質量%となるように添加し、70℃で6時間静置した後の上澄み液の粘度であって、液温25℃においてB型粘度計を用いて測定される回転数3rpm、測定時間3分での粘度が800mPa・s以下である[9]〜[13]のいずれかに記載の地下層処理用流体。
[15] 繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子を混合し、地下層処理用組成物を得る工程と、地下層処理用組成物と流体を混合する工程と、を含む地下層処理用流体の製造方法。
[16] 地下層処理用組成物を得る工程の後に、分解剤を添加する工程をさらに含む[15]に記載の地下層処理用流体の製造方法。
[17]地下層処理用組成物を得る工程の後に、平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を添加する工程をさらに含む[15]又は[16]に記載の地下層処理用流体の製造方法。
[18] [9]〜[14]のいずれかに記載の地下層処理用流体を地下層に流入させる工程を含む地下層の処理方法。
[19] 地下層処理用流体を地下層に流入させる工程の後に、微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子と、流体とを少なくとも含む処理後流体を回収する工程をさらに含む[18]に記載の地下層の処理方法。
[20] 地下層処理用流体を地下層に流入させる工程と、処理後流体を回収する工程の間には、平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を沈降させる工程を含む[18]又は[19]に記載の地下層の処理方法。
本発明は、繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子とを含む地下層処理用組成物に関する。本発明の地下層処理用組成物は、地下層の処理用途に応じた適切な粘性を有する組成物であるから、地下層処理用増粘剤として使用することもできる。
従来の微細繊維状セルロースを含有する組成物においては増粘性が得られることが知られているが、地下層処理用組成物においては、増粘性のみでは地下層処理の目的を達成することができない。地下層処理用組成物は、処理前の増粘性(プロパント等の粒状物を均一に分散し得る分散性)に加えて、耐熱性、分解性及び回収性の全ての特性を有することによってはじめてその目的を達成し得るものである。本発明は、従来の組成物からは予測できない耐熱性、分解性及び回収性等の新たな特性を発見したものであり、地下層処理用の用途としては全く新規の組成物に関するものである。
但し、地下層処理用流体は大半が水分であるため、輸送のコスト等を勘案した場合、処理直前に処理現場において調製されることが好ましい。このため、地下層処理用組成物はある程度濃縮されたものであることが好ましく、地下層処理用流体は、濃縮された地下層処理用組成物と流体とを混合した流体であることが好ましい。具体的には、地下層処理用組成物中の微細繊維状セルロースの含有量は、地下層処理用組成物の全質量に対して3質量%以上であってもよく、5質量%以上であってもよい。
本発明の地下層処理用組成物は非イオン性水溶性高分子を含む。非イオン性水溶性高分子は、地下層処理用組成物や地下層処理用流体において、膨潤作用による立体障害により、微細繊維状セルロースの凝集を防ぎ分散を安定化させていると考えられる。このような効果は、微細繊維状セルロースと非イオン性水溶性高分子を組み合わせて用いた場合に、相乗効果として現れるものと考えられる。また、非イオン性水溶性高分子は微細繊維状セルロースが分解された後に再凝集することも抑制することができ、このような再凝集抑制効果を長時間に亘って持続することができる。
なお、本願明細書において非イオン性とは、分子中にイオン的に解離するイオン性官能基を有しないことを意味する。
微細繊維状セルロースを得るための繊維状セルロース原料としては特に限定されないが、入手しやすく安価である点から、パルプを用いることが好ましい。パルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。木材パルプとしては例えば、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)等の化学パルプ等が挙げられる。また、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプ等が挙げられるが、特に限定されない。非木材パルプとしてはコットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻、麦わら、バガス等の非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられるが、特に限定されない。脱墨パルプとしては古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられるが、特に限定されない。本実施態様のパルプは上記の1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。上記パルプの中で、入手のしやすさという点で、セルロースを含む木材パルプ、脱墨パルプが好ましい。木材パルプの中でも化学パルプはセルロース比率が大きいため、繊維微細化(解繊)時の微細繊維状セルロースの収率が高く、またパルプ中のセルロースの分解が小さく、軸比の大きい長繊維の微細繊維状セルロースが得られる点で好ましい。中でもクラフトパルプ、サルファイトパルプが最も好ましく選択される。軸比の大きい長繊維の微細繊維状セルロースを含有するシートは高強度が得られる傾向がある。
(2)同じ画像内で該直線と垂直に交差する直線Yを引き、該直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
微細繊維状セルロースに占めるI型結晶構造の割合は30%以上であることが好ましく、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。
微細繊維状セルロースは、セルロース原料を解繊処理することによって得られる。また、本発明では、解繊処理前にセルロース原料に化学的処理を施し微細繊維状セルロースに置換基を付加することが好ましい。微細繊維状セルロースに付加される置換基は、イオン性置換基であることが好ましく、アニオン性置換基であることがより好ましい。アニオン性置換基としては、リン酸基又はリン酸基に由来する置換基(単にリン酸基ということもある。)、カルボキシル基及びスルホン基から選択される少なくとも1種の置換基を挙げることができる。中でもアニオン性置換基は、リン酸基及びカルボキシル基から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
なお、上記構造は、例えば、NMR測定やMSのフラグメント解析、UV解析などを用いて分析することができる。
セルロース原料の化学的処理の方法は、微細繊維を得ることができる方法である限り特に限定されない。化学的処理としては、例えば、酸処理、オゾン処理、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルラジカル)酸化処理、酵素処理、セルロースまたは繊維原料中の官能基と共有結合を形成し得る化合物による処理などが挙げられる。なお、本発明で用いる微細繊維状セルロースはリン酸基又はカルボキシル基を有することが好ましい。このため、化学的処理の方法としては、リン酸基又はカルボキシル基を有する化合物及び/又はその塩による処理を行うことが好ましい。
微細繊維状セルロースはアニオン性置換基を有することが好ましい。中でも、アニオン基は、リン酸基、カルボキシル基及びスルホン基から選択される少なくとも1種であることが好ましく、リン酸基で及びカルボキシル基から選択される少なくとも1種であることがより好ましく、リン酸基であることが特に好ましい。
アニオン性置換基の導入量は特に限定されないが、微細繊維状セルロース1g(質量)あたり0.1mmol/g以上であることが好ましく、0.2mmol/g以上であることがより好ましく、0.3mmol/g以上であることがさらに好ましく、0.5mmol/g以上であることが特に好ましい。また、アニオン性置換基の導入量は3.5mmol/g以下であることが好ましく、3.0mmol/g以下であることがより好ましく、2.5mmol/g以下であることがさらに好ましく、2.0mmol/g以下であることが特に好ましい。アニオン性置換基の導入量を上記範囲内とすることにより、繊維原料の微細化を容易にすることができ、微細繊維状セルロースの安定性を高めることができる。また、イオン性置換基を有する微細繊維状セルロースは、静電反発効果により水中で凝集せず、増粘作用を安定的に発揮することができる。さらに、微細繊維状セルロースが分解された後に再凝集することを効果的に抑制することができる。
本発明においては、微細繊維状セルロースはリン酸基又はリン酸基に由来する置換基を有していることが好ましい。
リン酸基導入工程は、セルロースを含む繊維原料に対し、リン酸基を有する化合物及びその塩から選択される少なくとも1種(以下、「化合物A」という。)を反応させることにより行うことができる。このような化合物Aは、乾燥状態または湿潤状態の繊維原料に粉末や水溶液の状態で混合してもよい。また別の例としては、繊維原料のスラリーに化合物Aの粉末や水溶液を添加してもよい。
リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸のリチウム塩、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩などが挙げられるが、特に限定されない。リン酸のリチウム塩としては、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウム、ピロリン酸リチウム、またはポリリン酸リチウムなどが挙げられる。リン酸のナトリウム塩としてはリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、またはポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。リン酸のカリウム塩としてはリン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、またはポリリン酸カリウムなどが挙げられる。リン酸のアンモニウム塩としては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムなどが挙げられる。
リン酸基の導入量は、微細繊維状セルロース1g(質量)あたり0.1mmol/g以上であることが好ましく、0.2mmol/g以上であることがより好ましく、0.3mmol/g以上であることがさらに好ましく、0.5mmol/g以上であることが特に好ましい。また、リン酸基の導入量は3.5mmol/g以下であることが好ましく、3.0mmol/g以下であることがより好ましく、2.5mmol/g以下であることがさらに好ましく、2.0mmol/g以下であることが特に好ましい。リン酸基の導入量を上記範囲内とすることにより、繊維原料の微細化を容易にすることができ、微細繊維状セルロースの安定性を高めることができる。また、リン酸基を有する微細繊維状セルロースは、静電反発効果により水中で凝集せず、増粘作用を安定的に発揮することができる。さらに、微細繊維状セルロースが分解された後に再凝集することを効果的に抑制することができる。
本発明においては、微細繊維状セルロースがカルボキシル基を有するものである場合、上述した<リン酸基導入工程>において、カルボン酸由来の基を有する化合物を用いることで、カルボキシル基を導入することができる。
カルボキシル基の導入量は、微細繊維状セルロース1g(質量)あたり0.1mmol/g以上であることが好ましく、0.2mmol/g以上であることがより好ましく、0.3mmol/g以上であることがさらに好ましく、0.5mmol/g以上であることが特に好ましい。また、カルボキシル基の導入量は3.5mmol/g以下であることが好ましく、3.0mmol/g以下であることがより好ましく、2.5mmol/g以下であることがさらに好ましく、2.0mmol/g以下であることが特に好ましい。カルボキシル基の導入量を上記範囲内とすることにより、繊維原料の微細化を容易にすることができ、微細繊維状セルロースの安定性を高めることができる。また、カルボキシル基を有する微細繊維状セルロースは、静電反発効果により水中で凝集せず、増粘作用を安定的に発揮することができる。さらに、微細繊維状セルロースが分解された後に再凝集することを効果的に抑制することができる。
伝導度滴定では、アルカリを加えていくと、図2に示した曲線を与える。図2に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、置換基導入量(mmol/g)とする。
本実施形態においては、イオン性置換基としてカチオン性置換基が微細繊維状セルロースに導入されていてもよい。例えば繊維原料にカチオン化剤およびアルカリ化合物を添加して反応させることにより、繊維原料にカチオン性置換基を導入することができる。
カチオン化剤としては、4級アンモニウム基を有し、かつセルロースのヒドロキシル基と反応する基を有するものを用いることができる。セルロースのヒドロキシル基と反応する基としては、エポキシ基、ハロヒドリンの構造を有する官能基、ビニル基、ハロゲン基等が挙げられる。カチオン化剤の具体例としては、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどのグリシジルトリアルキルアンモニウムハライド或いはそのハロヒドリン型の化合物が挙げられる。
アルカリ化合物は、カチオン化反応の促進に寄与するものである。アルカリ化合物は、アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属のリン酸塩またはアルカリ土類金属のリン酸塩などの無機アルカリ化合物であってもよいし、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族アンモニウム、芳香族アンモニウム、複素環式化合物およびその水酸化物、炭酸塩、リン酸塩等の有機アルカリ化合物であってもよい。カチオン性置換基の導入量の測定は、たとえば元素分析等を用いて行うことができる。
微細繊維状セルロースを製造する場合、置換基導入工程と、後述する解繊処理工程の間にアルカリ処理を行うことができる。アルカリ処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ溶液中に、リン酸基導入繊維を浸漬する方法が挙げられる。
アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、特に限定されないが、無機アルカリ化合物であってもよいし、有機アルカリ化合物であってもよい。アルカリ溶液における溶媒としては水または有機溶媒のいずれであってもよい。溶媒は、極性溶媒(水、またはアルコール等の極性有機溶媒)が好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒がより好ましい。
また、アルカリ溶液のうちでは、汎用性が高いことから、水酸化ナトリウム水溶液、または水酸化カリウム水溶液が特に好ましい。
アルカリ処理工程におけるアルカリ溶液への浸漬時間は特に限定されないが、5分以上30分以下が好ましく、10分以上20分以下がより好ましい。
アルカリ処理におけるアルカリ溶液の使用量は特に限定されないが、リン酸基導入繊維の絶対乾燥質量に対して100質量%以上100000質量%以下であることが好ましく、1000質量%以上10000質量%以下であることがより好ましい。
イオン性置換基導入繊維は、解繊処理工程で解繊処理される。解繊処理工程では、通常、解繊処理装置を用いて、繊維を解繊処理して、微細繊維状セルロース含有スラリーを得るが、処理装置、処理方法は、特に限定されない。
解繊処理装置としては、高速解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ビーズミルなどを使用できる。あるいは、解繊処理装置としては、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混練機、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、またはビーターなど、湿式粉砕する装置等を使用することもできる。解繊処理装置は、上記に限定されるものではない。好ましい解繊処理方法としては、粉砕メディアの影響が少なく、コンタミの心配が少ない高速解繊機、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザーが挙げられる。
本発明の地下層処理用組成物は、さらにイオン性水溶性高分子を含んでもよく、イオン性水溶性高分子と、非イオン性水溶性高分子と、をともに地下層処理用組成物中に含む場合を好ましい態様の一例としてあげることができる。イオン性水溶性高分子を含む地下層処理用組成物は、より優れた耐塩性を発揮することができる。このため、地下層処理用流体を調製するために塩水を用いることができ、処理を行う環境下において塩水が得られやすい場合は、塩水を活用することができる。
本発明の地下層処理用組成物の製造工程は、微細繊維状セルロースを得る工程と、微細繊維状セルロースと非イオン性水溶性高分子を混合する工程を含むことが好ましい。微細繊維状セルロースはスラリーであることが好ましく、水中で非イオン性水溶性高分子と混合されることが好ましい。
本発明は、繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子と、流体と、を含む地下層処理用流体に関するものでもある。本発明の地下層処理用流体は、上述した地下層処理用組成物と流体を含有するものである。なお、地下層処理用流体に含まれる流体は、地下層処理用組成物とは別に添加されたものであってもよいし、地下層処理用組成物に含まれる流体であってもよい。本発明の地下層処理用流体における流体は、地下層処理用組成物に含まれる流体、及び新たに添加した流体から選択される少なくとも一方である。
本発明の地下層処理用流体の製造工程は、繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子を混合し、地下層処理用組成物を得る工程と、地下層処理用組成物と流体を混合する工程を含む。本発明の地下層処理用流体の製造工程においては、地下層処理用組成物を得る工程の後に、分解剤を添加する工程をさらに含むことが好ましい。また、地下層処理用組成物を得る工程の後に、平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を添加する工程をさらに含むことが好ましい。
本発明は、上述した地下層処理用流体を地下層に流入させる工程を含む地下層の処理方法に関するものでもある。本発明の地下層の処理方法は、地下層処理用流体を地下層に流入させる工程の後に、微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子と、流体とを少なくとも含む処理後流体を回収する工程をさらに含むことが好ましい。さらに、本発明の地下層の処理方法は、地下層処理用流体を地下層に流入させる工程と、処理後流体を回収する工程の間に平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を沈降させる工程を含むことが好ましい。
平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を沈降させる工程は、地下層処理用流体に含まれる微細繊維状セルロースを分解する工程を含むことが好ましい。例えば、分解剤を作用させて、微細繊維状セルロースのセルロース鎖を切断する工程を含むことが好ましい。すなわち、平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を沈降させる工程では、地下層処理用流体の粘性を低下させることが好ましく、これにより、地下層処理用流体中に均一に分散していた粒状物が沈降することとなり、粒状物が採取層内の亀裂に充填される。
本発明は、上述した地下層処理用組成物と、分解剤と、平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を有する地下層処理用キットであってもよい。このような地下層処理用キットにおいては、地下層処理用組成物と、分解剤と、粒状物は各々分別された状態で含まれており、必要時にこれらを混合して地下層処理に用いることができる。
乾燥質量100質量部の針葉樹クラフトパルプに、リン酸二水素アンモニウムと尿素の混合水溶液を含浸し、リン酸二水素アンモニウムが49質量部、尿素が130質量部となるように圧搾し、薬液含浸パルプを得た。得られた薬液含浸パルプを105℃の乾燥機で乾燥し、水分を蒸発させてプレ乾燥させた。その後、140℃に設定した送風乾燥機で、10分間加熱し、パルプ中のセルロースにリン酸基を導入し、リン酸化パルプを得た。
リン酸化、洗浄工程を3回行った以外は、製造例1と同様にして、微細繊維状セルロース2を得た。X線回折により、この微細繊維状セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。
乾燥質量100質量部相当の未乾燥の針葉樹晒クラフトパルプと、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル)1.25質量部と、臭化ナトリウム12.5質量部とを水10000質量部に分散させた。次いで、13質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、パルプ1.0gに対して次亜塩素酸ナトリウムの量が8.0mmolになるように加えて反応を開始した。反応中は0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10以上11以下に保ち、pHに変化が見られなくなった時点で反応終了と見なした。
乾燥質量100質量部の乾燥針葉樹晒クラフトパルプと無水マレイン酸50質量部を混合した後、オートクレーブに充填し、150℃で2時間処理した。次いで、無水マレイン酸で処理されたパルプを500mLの水で3回洗浄した後、イオン交換水を添加して490mLのスラリーを調製した。 次いで、スラリーを攪拌しながら、4Nの水酸化ナトリウム水溶液10mLを少しずつ添加し、スラリーのpHを12以上13以下として、パルプをアルカリ処理した。その後、pHが8以下になるまで、アルカリ処理後のパルプを水で洗浄した。
置換基量(置換基導入量)は、繊維原料へのリン酸基もしくはカルボキシル基の導入量であり、この値が大きいほど、多くのリン酸基もしくはカルボキシル基が導入されている。置換基導入量は、対象となる微細繊維状セルロースをイオン交換水で固形分濃度が0.2質量%となるように希釈した後、イオン交換樹脂による処理及びアルカリを用いた滴定によって測定した。イオン交換樹脂による処理では、固形分濃度が0.2質量%の繊維状セルロース含有スラリーに、体積で1/10量の強酸性イオン交換樹脂(アンバージェット1024;オルガノ株式会社、コンディショング済)を加え、1時間振とう処理を行った。その後、目開き90μmのメッシュ上に注ぎ、樹脂とスラリーを分離した。アルカリを用いた滴定では、イオン交換後の繊維状セルロース含有スラリーに、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えながら、スラリーが示す電気伝導度の値の変化を計測した。すなわち、図1(リン酸基)及び図2(カルボキシル基)に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、置換基導入量(mmol/g)とした。算出した結果は以下の表1に示した。
繊維状セルロース含有スラリーの上澄み液を濃度0.01質量%以上0.1質量%以下に水で希釈し、親水化処理したカーボングリッド膜に滴下した。乾燥後、酢酸ウラニルで染色し、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、JEOL−2000EX)により観察した。微細繊維状セルロース1〜4は、幅4nm程度の微細繊維状セルロースになっていることを確認した。
微細繊維状セルロース1の固形分濃度が0.2質量%、グアーガムの最終濃度が0.02質量%になるようにイオン交換水に添加した。ディスパーザーを用いて1500rpmで5分間攪拌し、分散液120gを作製した。
実施例1において、微細繊維状セルロース1の固形分濃度が0.3質量%、グアーガムの最終濃度が0.015質量%になるようにサンプルを調製した以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、微細繊維状セルロース1の代わりに微細繊維状セルロース2を用いた。それ以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例2において、微細繊維状セルロース1の代わりに微細繊維状セルロース2を用いた。それ以外は全て実施例2と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、微細繊維状セルロース1の代わりに微細繊維状セルロース3を用いた。それ以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、微細繊維状セルロース1の代わりに微細繊維状セルロース4を用いた。それ以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、さらにキサンタンガムを0.2質量%になるように添加し、分散媒をイオン交換樹脂から2質量%の塩化カリウム水溶液に変更した以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、グアーガムの最終濃度が0.1質量%になるようにサンプルを調製した以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、微細繊維状セルロース1の濃度が0.35質量%、グアーガムの最終濃度が0.0175質量%になるようにサンプルを調製した以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、微細繊維状セルロース1の濃度が0.1質量%、グアーガムの最終濃度が0.3質量%になるようにサンプルを調製した以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
微細繊維状セルロース1の固形分濃度が0.4質量%、グアーガムの最終濃度が0.04質量%になるようにイオン交換水に添加した。このセルロース懸濁液60gにイソプロピルアルコール120gを加えて1000rpmで攪拌し、ろ過・圧縮によって1.2gまで濃縮した。これにより得られた濃縮物は、微細繊維状セルロースを20質量%含むものであった。この濃縮物をミキサーで粉砕して粉状とした。この粉状の粉砕物に、イオン交換水を添加し、全量を120gとし、ディスパーザーを用いて8000rpmで3分攪拌し、分散液120gを得た。
微細繊維状セルロース1の固形分濃度が0.4質量%、グアーガムの最終濃度が0.04質量%、キサンタンガムの最終濃度が0.4質量%になるようにイオン交換水に添加した。このセルロース懸濁液60gにイソプロピルアルコール120gを加えて1000rpmで攪拌し、ろ過・圧縮によって1.2gまで濃縮した。これにより得られた濃縮物は、微細繊維状セルロースを20質量%含むものであった。この濃縮物をミキサーで粉砕して粉状とした。この粉状の粉砕物に、2質量%の塩化カリウム水溶液を添加し、全量を120gとし、ディスパーザーを用いて8000rpmで3分攪拌し、分散液120gを得た。
実施例1において、グアーガムを添加しなかった以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例2において、グアーガムを添加しなかった以外は全て実施例2と同様の方法で分散液120gを得た。
比較例1において、微細繊維状セルロース1の濃度が0.4質量%になるようにサンプルを調製した以外は全て比較例1と同様の方法で分散液120gを得た。
比較例1において、微細繊維状セルロース1の代わりに微細繊維状セルロース2を用いた以外は全て比較例1と同様の方法で分散液120gを得た。
比較例2において、微細繊維状セルロース1の代わりに微細繊維状セルロース2を用いた以外は全て比較例2と同様の方法で分散液120gを得た。
比較例3において、微細繊維状セルロース1の代わりに微細繊維状セルロース2を用いた以外は全て比較例3と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例1において、グアーガムの代わりにキサンタンガムを用いた以外は全て実施例1と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例2において、グアーガムの代わりにキサンタンガムを用いた以外は全て実施例2と同様の方法で分散液120gを得た。
実施例及び比較例で得られた分散液を60gずつ二つに分け、それぞれにプロパント6g(SINTEX社製、ボーキサイト20/40)を添加し、よく撹拌し分散液Aを得た。一方の分散液に、分解剤としてペルオキソ二硫酸アンモニウム0.036gを添加し、よく撹拌し分散液Bを得た。各評価については以下の通りに行った。
分散液Aを容器に入れた後1時間静置し、プロパント最上部が位置する高さと、分散液Aの高さの比でプロパント支持性を下記の評価基準で評価した。この値が大きいほどプロパント支持性が優れていると言える。
○:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.8以上
△:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.5以上0.8未満
×:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.5未満
分散液Aを透明な耐圧容器(アズワン製耐圧ボトル)に入れ、密閉して70℃の乾燥機に入れ、6時間加熱した。加熱後、15時間放冷した。その後、プロパント最上部が位置する高さと、分散液の高さの比で耐熱性を下記の評価基準で評価した。この値が大きいほど耐熱性が優れていると言える。
○:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.8以上
△:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.5以上0.8未満
×:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.5未満
分散液Bを透明な耐圧容器(アズワン製耐圧ボトル)に入れ、密閉して70℃の乾燥機に入れ、6時間加熱した。加熱後、15時間放冷した。その後、プロパントの最上部が位置する高さと、分散液の高さの比で分解性を下記の評価基準で評価した。この値が小さいほど分解性が優れていると言える。
○:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.4未満
△:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.4以上0.7未満
×:プロパント最上部が位置する高さ/分散液Aの高さの値が0.7以上
分解性の評価を行った後のサンプル中の、ゲル状の凝集物の有無を目視で確認し、下記の評価基準で評価した。
○:分解性Bの体積の100分の1未満がゲル状の凝集物になっている、もしくはゲル状の凝集物が全く確認されない
△:分解性Bの体積の100分の1以上10分の1未満がゲル状の凝集物になっている
×:分解性Bの体積の10分の1以上がゲル状の凝集物になっている
分散液A及び分解性の評価を行った後の分散液Bから、プロパント等の粗大固形物を除去した後、粘度をB型粘度計(BLOOKFIELD社製、アナログ粘度計T−LVT)を用いて測定した。具体的には、上記分散液を、355μmのメッシュを通過させた後に得られた濾液の粘度の測定を行った。分散液Aの粘度は分解前の粘度とし、分散液Bの粘度は分解後の粘度とした。なお、分散液Aの粘度は、プロパント支持性に関連する粘度であり、分散液Bの粘度は、分解性に関連する粘度である。
粘度の測定は、液温25℃においてロータ回転数3rpmで3分間回転させ測定した。なお、分散液Bにおいて回収性の評価が×の評価のものは分解後の粘度測定を行わなかった。
実施例1〜4、6および8〜9は、微細繊維状リン酸化セルロースもしくは微細繊維状マレイン酸化セルロースとグアーガムの組合せであり、以上の四つの特性に特に優れていた。なお、実施例5は微細繊維状TEMPO酸化セルロースとグアーガムの組合せであり、概ね良好な特性を有しており、やや回収性が劣る傾向が見られたものの実用上問題のないレベルであった。実施例10は、非イオン性水溶性高分子の含有量が多いため、やや耐熱性に劣る傾向が見られたものの実用上問題のないレベルであった。また、実施例11及び12のように、地下層処理用組成物を濃縮した後に、流体と混合して地下層処理用流体としたものであっても、他の実施例と同様の特性が得られていた。
実施例7及び12は、キサンタンガムを添加したものであり、塩水中で分散させたにも関わらず、良好な結果を示しており、塩水中でも本発明が有効であることが示された。
比較例1〜6は、水溶性高分子を含まないものであり、微細繊維状セルロースが低濃度であればプロパント支持性が十分ではなく、微細繊維状セルロースが高濃度であれば分解後に再凝集し、回収性に劣っていた。
比較例7および8は、イオン性水溶性高分子のキサンタンガムを添加したものであるが、非イオン性水溶性高分子のグアーガムとは異なり、プロパント支持性に劣っていた。
Claims (19)
- 繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子と、を含み、
前記微細繊維状セルロースはリン酸化セルロース又はマレイン酸化セルロースである、地下層処理用組成物。 - 前記非イオン性水溶性高分子の含有量が、前記微細繊維状セルロース100質量部に対して1質量部以上100質量部以下含まれる請求項1に記載の地下層処理用組成物。
- 前記非イオン性水溶性高分子はグアーガムである請求項1又は2に記載の地下層処理用組成物。
- 前記微細繊維状セルロースはアニオン性置換基を有するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の地下層処理用組成物。
- 前記微細繊維状セルロースは、微細繊維状セルロース1gあたりアニオン性置換基を0.1mmol/g以上3.5mmol/g以下有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の地下層処理用組成物。
- さらにイオン性水溶性高分子を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の地下層処理用組成物。
- 前記微細繊維状セルロースの含有量は、前記地下層処理用組成物の全質量に対して3質量%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の地下層処理用組成物。
- 繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子と、流体と、を含み、
前記微細繊維状セルロースはリン酸化セルロース又はマレイン酸化セルロースである、地下層処理用流体。 - さらに分解剤を含む請求項8に記載の地下層処理用流体。
- 前記分解剤は、酸化剤である請求項8又は9に記載の地下層処理用流体。
- さらに平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を含む請求項8〜10のいずれか1項に記載の地下層処理用流体。
- 液温25℃においてB型粘度計を用いて測定される回転数3rpm、測定時間3分での粘度が3000mPa・s以上である請求項8〜11のいずれか1項に記載の地下層処理用流体。
- 前記地下層処理用流体にペルオキソ二硫酸アンモニウムを0.06質量%となるように添加し、70℃で6時間静置した後の上澄み液の粘度であって、液温25℃においてB型粘度計を用いて測定される回転数3rpm、測定時間3分での粘度が800mPa・s以下である請求項8〜12のいずれか1項に記載の地下層処理用流体。
- 繊維幅が1000nm以下の微細繊維状セルロースと、非イオン性水溶性高分子を混合し、地下層処理用組成物を得る工程と、
前記地下層処理用組成物と流体を混合する工程と、を含む地下層処理用流体の製造方法であって、
前記微細繊維状セルロースはリン酸化セルロース又はマレイン酸化セルロースである、地下層処理用流体の製造方法。 - 前記地下層処理用組成物を得る工程の後に、分解剤を添加する工程をさらに含む請求項14に記載の地下層処理用流体の製造方法。
- 前記地下層処理用組成物を得る工程の後に、平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を添加する工程をさらに含む請求項14又は15に記載の地下層処理用流体の製造方法。
- 請求項8〜13のいずれか1項に記載の地下層処理用流体を地下層に流入させる工程を含む地下層の処理方法。
- 前記地下層処理用流体を地下層に流入させる工程の後に、前記微細繊維状セルロースと、前記非イオン性水溶性高分子と、前記流体とを少なくとも含む処理後流体を回収する工程をさらに含む請求項17に記載の地下層の処理方法。
- 前記地下層処理用流体を地下層に流入させる工程と、前記処理後流体を回収する工程の間には、前記平均粒子径が0.1mm以上10mm以下の粒状物を沈降させる工程を含む請求項17又は18に記載の地下層の処理方法。
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