JP7239294B2 - アニオン変性セルロースナノファイバーの製造方法 - Google Patents
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(1)金属塩型のアニオン変性セルロースと両親媒性高分子化合物とを含む混合物を準備する工程1、
工程1で得られた混合物を機械的に処理し、前記金属塩型のアニオン変性セルロースを金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーに変換して、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを含有する分散体を形成する工程2、及び
工程2で得られた金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを含有する分散体に酸と水溶性有機溶媒とを添加し、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを、酸型に変換する工程3、
を含む、酸型のアニオン変性セルロースナノファイバーを製造する方法。
(2)工程3の後に、濾過を行い、両親媒性高分子化合物を水溶性有機溶媒と共に除去して酸型のアニオン変性セルロースナノファイバーの凝集体を製造する工程4をさらに含む、(1)に記載の方法。
(3)工程4で得られた酸型のアニオン変性セルロースナノファイバーの凝集体に有機溶媒を添加し、混合物を形成する工程5、
工程5で得られた混合物に疎水化剤を添加する工程6、および
工程6で得られた疎水化剤を含有する混合物を機械的に処理し、前記有機溶媒を分散媒とするアニオン変性セルロースナノファイバーの分散体を形成する工程7
をさらに含む、(1)または(2)に記載の方法。
(4)アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシアルキル基を有するセルロースナノファイバーまたはカルボキシル基を有するセルロースナノファイバーである、(1)~(3)のいずれか1つに記載の方法。
工程1では、金属塩型のアニオン変性セルロースと両親媒性高分子化合物とを含む混合物を準備する。
アニオン変性セルロースとは、セルロースの分子鎖にアニオン性基を導入したものをいう。このうち、導入したアニオン性基の対イオンがナトリウムやカリウムなどの金属イオンであるものを、金属塩型のアニオン変性セルロースとよぶ。金属塩型のアニオン変性セルロースは、例えば、以下の方法により得ることができる。また、市販のものを用いてもよい。アニオン変性セルロースの種類としては、カルボキシル基を有するセルロースまたはカルボキシアルキル基を有するセルロースが好ましい。特に、N-オキシル化合物と酸化剤とを用いてセルロースを酸化することにより得られたカルボキシル化セルロース、またはカルボキシアルキル化セルロースは、アニオン性基が均一に導入されており、均一に解繊しやすく、透明度の高いセルロースナノファイバーが得られる点で好ましい。
試料をガラスセルに乗せ、X線回折測定装置(LabX XRD-6000、株式会社島津製作所製)を用いて測定する。結晶化度の算出はSegal等の手法を用いて行い、X線回折図の2θ=10゜~30゜の回折強度をベースラインとして、2θ=22.6゜の002面の回折強度と2θ=18.5゜のアモルファス部分の回折強度から次式により算出する。
Xc=(I002c-Ia)/I002c×100
Xc:セルロースのI型の結晶化度(%)
I002c:2θ=22.6゜、002面の回折強度
Ia:2θ=18.5゜、アモルファス部分の回折強度。
(1-1-1)セルロース
アニオン変性セルロースの原料となるセルロースの種類は、特に限定されない。セルロースは、一般に起源、製法等から、天然セルロース、再生セルロース、微細セルロース、非結晶領域を除いた微結晶セルロース等に分類される。本発明では、これらのセルロースのいずれも、原料として用いることができる。
微細セルロースとしては、上記天然セルロースや再生セルロースをはじめとする、セルロース系素材を、解重合処理(例えば、酸加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル処理等)して得られるものや、前記セルロース系素材を、機械的に処理して得られるものが例示される。
アニオン変性とはセルロースにアニオン性基を導入することをいい、具体的には酸化または置換反応によってセルロースのピラノース環にアニオン性基を導入することをいう。本発明において前記酸化反応とはピラノース環の水酸基を直接カルボキシル基に酸化する反応をいう。また、本発明において置換反応とは、当該酸化以外の置換反応によってピラノース環にアニオン性基を導入する反応をいう。
アニオン変性の一例として、カルボキシメチル基等のカルボキシアルキル基の導入を挙げることができる。本明細書においてカルボキシアルキル基とは、-RCOOH(酸型)および-RCOOM(金属塩型)をいう。ここでRはメチレン基、エチレン基等のアルキレン基であり、Mは金属イオンである。
ii)次いで、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05~10.0倍モル添加し、反応温度30℃~90℃、好ましくは40℃~80℃、かつ反応時間30分~10時間、好ましくは1時間~4時間、エーテル化反応を行う工程。
カルボキシメチル化セルロース(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れる。メタノール900mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチル化セルロース塩(CM化セルロース)を水素型CM化セルロースに変換する。水素型CM化セルロース(絶乾)を1.5g~2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れる。80質量%メタノール15mLで水素型CM化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうする。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのH2SO4で過剰のNaOHを逆滴定した。カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出する:
A=[(100×F’-(0.1NのH2SO4)(mL)×F)×0.1]/(水素型CM化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1-0.058×A)
A:水素型CM化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F:0.1NのH2SO4のファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター。
(1-1-2-2)カルボキシル化(酸化)
アニオン変性の一例として、カルボキシル化(カルボキシル基のセルロースへの導入、「酸化」とも呼ぶ。)を挙げることができる。本明細書においてカルボキシル基とは、-COOH(酸型)および-COOM(金属塩型)をいう(式中、Mは金属イオンである)。カルボキシル化セルロース(「酸化セルロース」とも呼ぶ)は、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシル化(酸化)することにより得ることができる。特に限定されないが、カルボキシル基の量はアニオン変性セルロースまたはアニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、0.6mmol/g~3.0mmol/gが好ましく、1.0mmol/g~2.0mmol/gがさらに好ましい。
カルボキシル化セルロースの0.5質量%スラリー(水分散液)60mlを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出する:
カルボキシル基量〔mmol/gカルボキシル化セルロース〕=a〔ml〕×0.05/カルボキシル化セルロース質量〔g〕。
アニオン変性の一例としてエステル化を挙げることができる。エステル化の方法としては、セルロース原料にリン酸系化合物の粉末や水溶液を混合する方法、セルロース原料のスラリーにリン酸系化合物の水溶液を添加する方法等が挙げられる。リン酸系化合物はリン酸、ポリリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ホスホン酸、ポリホスホン酸あるいはこれらのエステルが挙げられる。これらは塩の形態であってもよい。上記の中でも、低コストであり、扱いやすく、またパルプ繊維のセルロースにリン酸基を導入して、解繊効率の向上が図れるなどの理由からリン酸基を有する化合物が好ましい。リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸アンモニウム等が挙げられる。これらの1種、あるいは2種以上を併用してセルロースにリン酸基を導入することができる。これらのうち、リン酸基導入の効率が高く、下記解繊工程で解繊しやすく、かつ工業的に適用しやすい観点から、リン酸、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩が好ましい。特にリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムが好ましい。また、反応を均一に進行できかつリン酸基導入の効率が高くなることから前記リン酸系化合物は水溶液として用いることが望ましい。リン酸系化合物の水溶液のpHは、リン酸基導入の効率が高くなることから7以下であることが好ましいが、パルプ繊維の加水分解を抑える観点からpH3~7が好ましい。
工程1では、上記の金属塩型のアニオン変性セルロースに両親媒性高分子化合物を添加して、混合物を形成する。両親媒性高分子化合物とは、1つの分子内に親水性基と疎水性基の両方を有し、分子量が200~20000程度の化合物をいう。両親媒性高分子化合物としては、水と下記の水溶性有機溶媒の両方に可溶なものが好ましい。具体的には、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロースアセテート、エチルセルロース、メチルセルロース、エチルメチルセルロース、ニトロセルロース)、各種ポリマー(塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリイソブチレン、PMMA樹脂、ポリカーボネート、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル)、ポリエチレングリコールとその誘導体、非イオン界面活性剤などを挙げることができるが、これらに限定されない。これらの中では、分子量が200~4000程度のポリエチレングリコールは、分散性が良好である点から好ましい。
工程2では、工程1で得られた金属塩型のアニオン変性セルロースと両親媒性高分子化合物との混合物を機械的に処理して金属塩型のアニオン変性セルロースを解繊し、金属塩型のアニオン変性セルロースを、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーに変換して、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを含有する分散体を形成する。
機械的処理(アニオン変性セルロースの解繊)には、これらに限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの強力なせん断力を印加できる装置を用いる。効率よく解繊するには、50MPa以上の圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。前記圧力は、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。高圧または超高圧ホモジナイザーとは、ポンプにより流体を加圧して高圧にし、流路に設けた非常に繊細な間隙より噴出させることにより、粒子間の衝突、圧力差による剪断力等の総合エネルギーによって乳化、分散、解細、粉砕、及び超微細化を行う装置である。高圧ホモジナイザーでの解繊および分散処理の前に、必要に応じて高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて予備処理を施すこともできる。
上述の機械的処理(解繊)により、金属塩型のアニオン変性セルロースは、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーに変換される。
アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径。
工程3では、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを含有する分散体に、酸と水溶性有機溶媒とを加えることにより、金属塩型における金属を水素に置換した形態である酸型(例えば、-COOH、-RCOOHなど)に変換する。
金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを酸型に変換するために、酸を加える。用いる酸の種類は特に限定されず、無機酸でも有機酸でも良い。無機酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、亜硫酸、亜硝酸、リン酸などを挙げることができる。有機酸としては、酢酸、乳酸、蓚酸、クエン酸、蟻酸、アジピン酸、セバシン酸、ステアリン酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、グルコン酸などを挙げることができる。好適には、汎用的で入手しやすい塩酸または硫酸である。酸処理時のpHは、1~6の範囲が好ましく、2~5がより好ましい。酸の添加量は、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを酸型に変換できる量であればよく、特に限定されないが、例えば、強酸であれば、アニオン性基に対して1当量以上が好ましく、弱酸であれば10当量以上が好ましい。
工程3で酸を加えるのと同時に、または酸を加える前に、アニオン変性セルロースナノファイバーに水溶性有機溶媒を加える。水溶性有機溶媒とは、水と分離せずに任意に混合可能な有機溶媒をいう。水溶性有機溶媒の例としては、これらに限定されないが、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、1,4-ジオキサン、N-メチル-2-ピロリドン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、酢酸エチルなどを挙げることができ、これらを単独でまたは組み合せて使用してもよい。
工程3においてアニオン変性セルロースナノファイバーを金属塩型から酸型に変換した後、任意に、工程4において、濾過を行い、両親媒性高分子化合物を酸及び水溶性有機溶媒と共に除去してもよい。両親媒性高分子化合物は、水と水溶性有機溶媒の両方に溶解することから、酸を添加したセルロースナノファイバー分散体の濾過を行うことにより、酸と溶媒と両親媒性高分子化合物とをセルロースナノファイバーから濾別することができる。
(5)工程5
工程4で得られた酸型のアニオン変性セルロースナノファイバーの凝集体に有機溶媒を添加して混合物を形成し(工程5)、疎水化剤と反応させて(工程6)、再度機械的に処理する(工程7)ことにより、有機溶媒を分散媒とするアニオン変性セルロースナノファイバーの分散体を製造してもよい。
工程5で得られた混合物に疎水化剤を添加し、アニオン変性セルロースナノファイバーに疎水化剤を結合させる。
工程6で疎水化剤を添加し、撹拌するなどして充分に混合した後、工程7では、上述のアニオン変性セルロースの解繊に用いる装置と同様のものを使用して、有機溶媒中で機械的処理を行い、有機溶媒を分散媒とするアニオン変性セルロースナノファイバーの分散体を形成する。
所定の濃度のセルロースナノファイバー分散体を調製し、UV-VIS分光光度計 UV-1800(株式会社島津製作所製)を用い、光路長10mmの角型セルを用いて、660nm 光の透過率を測定する。
所定の濃度のセルロースナノファイバー分散体を調製し、JIS-Z-8803の方法に準じて、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、回転数60rpmまたは6rpmで3分後の値を測定する。
<実施例1>
パルプを混ぜることができる撹拌機に、パルプ(NBKP、日本製紙株式会社製)を乾燥重量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥重量で440g加え、パルプ固形濃度が15重量%になるように水を加えた。その後、30℃で30分撹拌した後に70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを585g(有効成分換算)添加した。1時間反応させた後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.24のカルボキシメチル化パルプを得た。
ポリエチレングリコールの添加量をCNFの質量の10倍の量とした以外は実施例1と同様にして、酸型のカルボキシメチル化CNF凝集体のアセトン混合液を得た。実施例1と同様に、使用したアセトンの量と、最初にアセトンを添加した時点から最後の吸引濾過が終わるまでの時間を記録した。結果を表1に示す。また、収率(用いた金属塩型のCNFのNaイオンを除いた質量に対する得られた酸型のCNFの質量の割合)を表1に示す。
固形分を1.0質量%とし、ポリエチレングリコールを添加しなかった以外は実施例1と同様にして、ナトリウム塩型のカルボキシメチル化CNFの分散体(分散媒:水)を用意した。ここに陽イオン交換樹脂(オルガノ社製「アンバージェット1024」)を添加し、20℃で0.3時間撹拌して接触させ、ナトリウム塩型のカルボキシメチル化CNF(-CH2COONa)を、酸型に変換した(-CH2COOH)。
ポリエチレングリコールを添加しなかった以外は実施例1と同様にして、酸型のカルボキシメチル化CNF凝集体のアセトン混合液を得た。実施例1と同様に、使用したアセトンの量と、最初にアセトンを添加した時点から最後の吸引濾過が終わるまでの時間を記録した。結果を表1に示す。また、収率(用いた金属塩型のCNFのNaイオンを除いた質量に対する得られた酸型のCNFの質量の割合)を表1に示す。
Claims (4)
- 金属塩型のアニオン変性セルロースと両親媒性高分子化合物とを含む混合物を準備する工程1、
工程1で得られた混合物を機械的に処理し、前記金属塩型のアニオン変性セルロースを金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーに変換して、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを含有する分散体を形成する工程2、及び
工程2で得られた金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを含有する分散体に酸と水溶性有機溶媒とを添加し、金属塩型のアニオン変性セルロースナノファイバーを、酸型に変換する工程3、
を含み、
前記金属塩型のアニオン変性セルロースは、セルロースの分子鎖にアニオン性基が導入されており、アニオン性基の対イオンとして金属イオンを有するセルロースであり、
前記酸型は、前記金属塩型のアニオン変性セルロースにおけるアニオン性基の対イオンの金属イオンを水素に置換した形態であり、
前記両親媒性高分子化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロースアセテート、エチルセルロース、メチルセルロース、エチルメチルセルロース、ニトロセルロース、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリイソブチレン、PMMA樹脂、ポリカーボネート、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ポリエチレングリコールとその誘導体、及び非イオン界面活性剤から選択される1以上である、
酸型のアニオン変性セルロースナノファイバーを製造する方法。 - 工程3の後に、濾過を行い、両親媒性高分子化合物を水溶性有機溶媒と共に除去して酸型のアニオン変性セルロースナノファイバーの凝集体を製造する工程4をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 工程4で得られた酸型のアニオン変性セルロースナノファイバーの凝集体に有機溶媒を添加し、混合物を形成する工程5、
工程5で得られた混合物に疎水化剤を添加する工程6、および
工程6で得られた疎水化剤を含有する混合物を機械的に処理し、前記有機溶媒を分散媒とするアニオン変性セルロースナノファイバーの分散体を形成する工程7
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。 - アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシアルキル基を有するセルロースナノファイバーまたはカルボキシル基を有するセルロースナノファイバーである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
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