JP6567370B2 - 照明装置およびレンズ - Google Patents

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Description

本発明は、傾斜した光を照射する照明装置および傾斜した光を生成するレンズに関する。
以前より、板状またはシート状の被検査物に、ライン状に連なり且つ傾斜した光を照射して、被検査物にキズ等の欠陥がないか検査する検査装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。
従来、このような光を得るために、次のような方式が採用されていた。例えば、特許文献1の照明装置では、傾斜して配列された複数の光ファイバを用いて光を照射する方式が採用されている。また、特許文献2の照明装置では、複数のプリズムが形成されたプリズムシートを介して光を照射する方式が採用されている。その他、レンズ付きの狭い指向性を有する複数の発光ダイオードを一列に且つ傾斜させて実装し、これらから光を照射する方式、並びに導光体の一部に遮光マスクを設けて導光体から照射される光を傾斜方向の光に制限する方式などが知られている。
特開2008−216148号公報 特開2010−205560号公報
しかしながら、複数の光ファイバを利用する方式では、複数の光ファイバを配列する実装工程が非常に煩雑であり、さらに、光ファイバへ光を入射させる際に光のロスが多く発生するという課題があった。
また、プリズムシートを用いる方式では、一つの光源から照射された光が複数のプリズムに到達して屈折されるため、外部へ照射する光に様々な傾斜方向の成分が混入し、所望の傾斜方向に配光の指向性を絞ることができないという課題があった。特に、高輝度で広い指向性を有する発光ダイオードとプリズムシートとを組み合わせると、発光ダイオードから照射された光が隣接する多くのプリズムに届いてしまい、外部へ照射する光の指向性を所望の傾斜方向に絞ることが難しかった。
また、複数の発光ダイオードを傾斜して配列する方式では、実装工程が非常に煩雑になり、さらに、発光ダイオードの放熱対策が難しくなることから、超高輝度の発光ダイオードを適用しにくいという課題があった。また、遮光マスクを利用する方法では、遮光により光のロスが生じるという課題、遮光部の発熱、遮光部の乱反射により照射する光に様々な傾斜方向の光が混入するという課題があった。
そこで、本発明者は、レンズを用いて、所望の傾斜方向に狭い指向性を有する光を高効率に生成することを検討した。具体的には、広い指向性を有する高輝度タイプの複数の発光ダイオードを一列に配列し、一つの発光ダイオードに一つのレンズを対応させて、複数のレンズをそれぞれ複数の発光ダイオードの光軸の方向に配列し、個々のレンズにより所望の傾斜方向に狭い指向性を有する光を生成するというものである。
しかしながら、発光ダイオードからは放射状に光が照射される。このため、単純な形状のレンズを単純に配置しただけでは、隣接するレンズへ光が多く混入してしまい、光の利用効率を低下させずに、所定の傾斜方向に狭い指向性を有するように光を照射することは容易でなかった。
さらに、レンズを樹脂から型成形する場合、レンズの設計形状に厚い部分があると、ヒケ等の歪みによって、レンズを所望の形状に成形することが難しくなるという課題も生じた。
本発明は、広い配光の指向性を有する発光素子を用いても、光の利用効率を低下させずに、ライン状に連なり且つ所定の傾斜方向に狭い指向性を有する光を照射することができる照明装置およびそのレンズを提供することを目的としている。
本発明に係る照明装置は、上記目的を達成するため、各々の光軸をX方向に向け且つ前記X方向と交差するY方向に並んだ複数の発光素子と、
前記複数の発光素子にそれぞれ対応して設けられ、前記Y方向に並び、且つ、前記複数の発光素子の前記光軸の方向に配置された複数のレンズと、
を備えた照明装置であって、
前記複数のレンズの各々は、
対応する前記発光素子の前記光軸に対して前記Y方向に沿った一方と他方とにそれぞれ配置され、互いに一体的に設けられた第1レンズ部および第2レンズ部を有し、
前記第1レンズ部は、
前記X方向に沿った一方側と他方側とにそれぞれ凸曲面形状の第1入射面と凸曲面形状の第1出射面とを有し、
前記第1入射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1出射面に近い位置にあり、
前記第1出射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1入射面に近い位置にあり、
前記第2レンズ部は、
前記第1レンズ部から遠くなるほど相互の間隔が広くなる第2入射面および第2出射面と、前記第1レンズ部から遠い方の端面とを有し、
対応する発光素子から前記第2入射面へ入射した光が前記端面で全反射して前記第2出射面から外部へ照射されるように構成されていることを特徴としている。
この構成によれば、先ず、各発光素子は、第1入射面と第2入射面との間の谷部へ対向するように配置されている。よって、発光素子から指向性の広い光が照射されても、照射光の大部分を第1入射面と第2入射面とに取り込むことができる。そして、第1入射面に取り込まれた光は、第1レンズ部により所定の傾斜方向へ屈折させて外部へ照射することができる。ここで、第1レンズ部は、放射状に広がる発光素子の光の全範囲でなく、半分の範囲の光に屈折作用を及ぼせばよい。よって、全範囲の光に屈折作用を及ぼす場合と比較して、第1レンズ部のサイズを大きくせず、且つ第1入射面と第1出射面の曲率をさほど大きくしなくても、入射光を所定の傾斜角度に屈折させて外部へ照射することができる。これにより、第1入射面の曲率中心および第1出射面の曲率中心を本構成のように設定して、第1レンズ部の厚みを低減できる。よって、レンズを樹脂の型成形により形成する場合でも、ヒケの発生等を回避して正確なレンズ形状の成形が可能となる。さらに、第2入射面に取り込まれた光は、第2レンズ部の端面で全反射されることで、第1レンズ部の屈折方向と同様の傾斜方向に照射することができる。
よって、このような複数のレンズと複数の発光素子とが並んで設けられることで、光の利用効率を低下させずに、ライン状に連なり且つ所定の傾斜方向に狭い指向性を有する光を照射することができる。
好ましくは、前記第1レンズ部のうち、前記第2レンズ部から遠い方で、且つ、前記X方向に沿って前記発光素子に近い方の部位には、光を少なくとも前記X方向および前記Y方向に直交するZ方向に拡散させる拡散部が設けられているとよい。
この構成によれば、第2入射面を外れて、隣接するレンズに混入してしまう発光素子の光を、第1レンズ部の拡散部によりZ方向に拡散させることができる。よって、大きく傾斜方向が異なる光が、ライン状に連なる光の中に混入されてしまうことを低減できる。
より好ましくは、前記複数の発光素子の各々は、
対応する前記レンズの前記第1入射面と前記第2入射面との間の谷部に前記光軸が重なり、且つ、対応する前記レンズの前記第1出射面と前記第2出射面との間の谷部より前記光軸が前記端面寄りに位置するように配置されているとよい。
この構成によれば、光の利用効率をより向上することができる。すなわち、第1入射面と第2入射面との間の谷部に入射した光は、第1入射面で屈折する光と第2入射面で屈折する光とに分離され、光軸方向にそのまま進む光は殆ど生じない。よって、光軸の周囲に第1出射面があっても、第1レンズ部で屈折した光がこの部分を通過することがない。よって、第1出射面と前記第2出射面との間の谷部より光軸が端面寄りに位置するようにすることで、光軸より第1レンズ側へ第2出射面を広げて、第2レンズ部を通過して外部に照射される光を多くすることができる。よって、光の利用効率がより向上する。
また、本発明に係るレンズは、X方向に光軸を向けた発光素子から光を入射するように想定されたレンズであって、
前記光軸に対して前記X方向と交差するY方向に沿った一方と他方とにそれぞれ配置され、互いに一体的に設けられた第1レンズ部および第2レンズ部を有し、
前記第1レンズ部は、
前記X方向に沿った一方側と他方側とにそれぞれ凸曲面形状の第1入射面と凸曲面形状の第1出射面とを有し、
前記第1入射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1出射面に近い位置にあり、
前記第1出射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1入射面に近い位置にあり、
前記第2レンズ部は、
前記第1レンズ部から遠くなるほど相互の間隔が広くなる第2入射面および第2出射面と、前記第1レンズ部から遠い方の端面とを有し、
前記発光素子から前記第2入射面へ入射した光が前記端面で全反射して前記第2出射面から外部へ照射されるように構成され
前記第1レンズ部のうち、前記第2レンズ部から遠い方で、且つ、前記X方向に沿って前記発光素子に近い方の部位には、光を少なくとも前記X方向および前記Y方向に直交するZ方向に拡散させる拡散部が設けられていることを特徴としている。
この構成によれば、Y方向に並んだ複数のレンズおよび複数の発光素子を組み合わせることで、光の利用効率を低下させずに、ライン状に連なり且つ所定の傾斜方向に狭い指向性を有する光を照射することができる。
本発明の照明装置およびレンズによれば、広い配光の指向性を有する発光素子を用いても、光の利用効率を低下させずに、ライン状に連なり且つ所定の傾斜方向を向いた狭い指向性を有する光を照射することができる。
本発明の実施の形態の照明装置を示す斜視図である。 複数の発光素子が実装された基板とレンズ群とを示す側面図である。 レンズを示すもので、(a)は斜め下方から見た斜視図、(b)は斜め上方から見た斜視図である。 レンズを示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 レンズの作用を説明する図で、(a)は全体的な作用を示す説明図、(b)は第2レンズ部の作用を示す説明図、(c)は第1レンズ部の作用を示す説明図である。 レンズの拡散部の作用を説明する図である。 変形例のレンズを示す斜視図である。 発光素子の照射光の強度分布とレンズを通過した光の強度分布とを示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態の照明装置を示す斜視図である。図2は、複数の発光素子が実装された基板とレンズ群とを示す側面図である。図1において基板20およびレンズ群30は簡略化して表わしている。
本発明の実施の形態の照明装置1は、Y方向にライン状に連なり、且つ所定の傾斜方向A1に狭い指向性を有する光を照射する装置である。照明装置1は、例えば被検査物に光を照射して、キズ等の欠陥の有無を検査する検査装置に適用される。被検査物にキズ等の欠陥があると、照明装置1の傾斜した光により、欠陥が十分なコントラストで映しだされ、欠陥の有無を容易に検査することができる。傾斜方向A1は、X方向からY方向へ向かって所定角度(例えば30°)で傾斜した方向である。
照明装置1は、筐体10と、基板20と、レンズ群30と、Z方向の集光を行うシリンドリカルレンズ40と、を備えている。
筐体10は、基板20、レンズ群30、およびシリンドリカルレンズ40を収容する。筐体10は、上部に開口部10aを有し、開口部10aから外部へ光を照射する。
基板20は、複数の発光素子21を備えている(図2を参照)。複数の発光素子21は、Y方向に且つ一直線上に一定間隔で並ぶように配置され、基板20に実装されている。各発光素子21の光軸(配光の中心)は、X方向に向けられている。特に制限されないが、この実施の形態においては、X方向、Y方向、Z方向は互いに直交した3軸方向を示している。
各発光素子21は、例えば高輝度のLED(発光ダイオード)であり、下部には熱放散部が設けられている。発光素子21から発生した熱は、熱放散部から基板20と筐体10とを伝導して効率的に放熱される。発光素子21は、例えば板状のLEDチップの周囲を半球ドーム状の導光体d(図5を参照)で覆って構成される。導光体dは、LEDチップから放射状に照射される光を少ない反射で外部へ導くための部材であり、集光作用のあるレンズとは異なる。このため、発光素子21は比較的に広い配光の指向性を有している
レンズ群30は、Y方向に一定間隔で並ぶように配置された複数のレンズ31を含んでいる。複数のレンズ31は、互いに同一の形状および同一の大きさを有している。図2においてはレンズ31の固定構造を省略している。複数のレンズ31は、複数の発光素子21と一対一に対応して設けられており、各レンズ31は対応する発光素子21の光の照射方向に配置されている。
図3は、レンズを示すもので、(a)は斜め下方から見た斜視図、(b)は斜め上方から見た斜視図である。図4は、レンズを示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
レンズ31は、第1レンズ部32と、第2レンズ部33と、固定用の張出部34、34とを有し、透明樹脂の射出成型により一体的に形成されている。図4(b)において、張出部34を除いて、仮想的な境界線L1より右の部分が第1レンズ部32であり、境界線より左の部分が第2レンズ部33である。第1レンズ部32と第2レンズ部33とは、対応する発光素子21光軸L0(図5(a)を参照)を挟んで、Y方向に沿った一方と他方とにそれぞれ配置されている。
第1レンズ部32は、第1入射面32a、第1出射面32b、および拡散部32dを有している。
第1入射面32aは、X方向における発光素子21側の面であり、凸曲面形状を有する。第1入射面32aは、例えばZ方向に中心軸を有する円筒形の屈曲面としてもよいし、これに加えてZ方向にも凸状の曲率を有する屈曲面としてもよい。第1入射面32aの曲率中心Oa(図4(b)を参照)は、第1レンズ部32の中心Oよりも第1出射面32bの近くに設定されている。なお、曲率中心Oaは、1点でなく、第1入射面32aの各部ごとに曲率中心の位置が異なってもよい。この場合でも、各曲率中心は上述の条件を満たすように設定される。
第1出射面32bは、X方向における発光素子21の反対側の面であり、凸曲面形状を有する。第1出射面32bは、例えばZ方向に中心軸を有する円筒形の屈曲面としてもよいし、これに加えてZ方向にも凸状の曲率を有する屈曲面としてもよい。第1出射面32bの曲率中心Ob(図4(b)を参照)は第1レンズ部32の中心Oよりも第1入射面32aの近くに設定されている。なお、曲率中心Obは、1点でなく、第1出射面32bの各部ごとに曲率中心の位置が異なってもよい。この場合でも、各曲率中心は上述の条件を満たすように設定される。
拡散部32dは、対応する発光素子21に隣接した別の発光素子21から混入される光をZ方向に拡散する部分である。本実施の形態において拡散部32dは、Z方向に光を反射または屈折させる傾斜面により構成される。拡散部32dは、第1レンズ部32における第2レンズ部33から遠い側で、且つ、X方向における発光素子21に近い側の部位に設けられている。
第2レンズ部33は、第2入射面33a、第2出射面33b、および端面33cを有している。
端面33cは、第2入射面33aから入射した発光素子21の光を第2出射面33bの方へ全反射するように設けられている。端面33cは、中心軸L3(図5(b)を参照)が発光素子21と交差する放物面状に形成されている。ここで放物面状とは、完全な放物面に加え、断面線が放物線でありZ方向に曲率を有さない曲面、或いは、同様の作用を及ぼす程度に、これらに近似した曲面又は平面を含む形状を意味する。
第2入射面33aと第2出射面33bとは、第1レンズ部32の側から端面33cの側にかけて互いの距離が次第に大きくなるように傾斜している。第2入射面33aは、例えばZ方向に中心軸を有する円筒面状、或いは、これにZ方向の曲率を加えた凸曲面形状である。第2出射面33bは、例えば平面形状である。
ここで、第2レンズ部33の理想的な形状の一例について説明する。
理想的な形状としては、端面33cの放物面は、図5(b)に示すように、その焦点P3が発光素子21の発光中心に設定され、その中心軸L3の傾斜角度θ1が光を照射する傾斜角度θと同一になるように設定するとよい。
また、第2入射面33aは、発光素子21から入射された光が端面33cに至るまでに、焦点P3を中心とする放射状に進行する光となるように曲面を形成するとよい。
また、第2出射面33bは、図5(b)に示すように、傾斜角度θの光の照射方向に直交する傾斜角度とするとよい。
このような形状とすることで、発光素子21の発光中心から照射された光は、放射状に広がって端面33cまで直進状に進行し、端面33cにより傾斜角度θに反射され、これにより平行光となって第2出射面33bから外部に照射される。
なお、端面33cの曲面と、第2出射面33bの傾斜角とは、次の条件を満たすように相互に変更してもよい。すなわち、放物面である端面33cの中心軸L3の傾斜角度θ1を、光を照射する傾斜角度θに任意の変分Δθを付加した角度(θ+Δθ)へ変更し、且つ、この変分Δθの影響が第2出射面33bでの屈折により相殺されるように第2出射面33bの傾斜角を変更する。これらの変更を行っても、上述した理想的な形状の場合と同様に、傾斜角度θに照射される光を得ることができる。
同様に、第2入射面33aの曲面と、端面33cの曲面とは、次の条件を満たすように相互に変更してもよい。すなわち、第2入射面33aから端面33cまで進行する光の中心点が、発光素子21の発光中心から任意の変分Δvだけ変位した点(P3+Δv)となるように、第2入射面33aの曲面を変更した場合、端面33cの曲面を、点(P3+Δv)を焦点とする放物面状へ変更する。このように変更しても、上記の理想的な形状の場合と同様に傾斜角度θに照射される平行光を得ることができる。
なお、実際には、発光素子21の発光部は面状の広がりを有し、且つ、導光体dと第2入射面33aとにおいても光の屈折が生じる。このため、第2レンズ部33を上述した理想的な形状としても、その配光は理想からずれるが、この場合でも、理想に近似した配光を得ることができる。
第1レンズ部32と第2レンズ部33との境界には、2つの異なる曲面が交わることで谷部が形成されている。第1入射面32aと第2入射面33aとの境界には入射側の谷部36が形成され、第1出射面32bと第2出射面33bとの境界には出射側の谷部37が形成されている。
発光素子21は、光の照射方向を正面として、入射側の谷部36に対向するように配置されている。具体的には、発光素子21の光軸L0が入射側の谷部36に重なるように配置されるとよい(図5(a)を参照)。一方、発光素子21の光軸L0は、出射側の谷部37と重ならず、第2レンズ部33の方へずれて第2出射面33bに重なるように配置されるとよい(図5(a)を参照)。この作用については後述する。
張出部34、34は、レンズ31を筐体10または基板20に対して固定するための部位である。張出部34、34は、第1レンズ部32および第2レンズ部33に対して、Z方向に沿った一方と他方とに張り出すように設けられている。張出部34、34には、例えば、固定用の孔部34aが設けられ、図示略の固定用のピンが孔部34aに挿入され、これによりレンズ31が固定される。
シリンドリカルレンズ40(図1を参照)は、Z方向の集光を行う。レンズ群30を通過した光は、X−Z平面上で放射状に広がる成分を残しており、シリンドリカルレンズ40を通過することでX−Z平面上でも平行に近い光を生成する。
<レンズ群の作用>
続いて、レンズ31の作用について説明する。
図5(a)はレンズ31の全体的な作用を示す説明図、図5(b)は第2レンズ部の作用を示す説明図、図5(c)は第1レンズ部の作用を示す説明図である。図6は、レンズの拡散部の作用を示す説明図である。
発光素子21は光軸L0を中心に放射状に光を照射する。発光素子21は、光軸L0が入射側の谷部36に重なるように配置されており、放射状に広がる光の半分の範囲が第1レンズ部32の方へ照射され、半分の範囲が第2レンズ部33の方へ照射される。第2入射面33aは幅が狭いため、第2レンズ部33の方へ照射される光の一部は隣接するレンズ31へ入射する。
先ず、第1レンズ部32の方へ照射される光について説明する。
図5(c)に示すように、X−Y平面上において、第1レンズ部32に入射した光は、第1入射面32aと第1出射面32bとで屈折して、大部分が所定の傾斜角度θで平行光にされて外部へ照射される。平行光S1〜S3は、第1出射面32bのX−Y平面上の一端から他端にわたる全範囲から外部へ照射される。
第1レンズ部32に入射する光のうち、谷部36の極近傍を通る光S1は、第1入射面32aで屈折して光軸L0からずれた光路を進行する。このため、出射面側の谷部37は、光軸L0からずらされて、光S1の光路に重なるように設けられている。これにより、隣接する第2出射面33bの面積を増やして、光の利用効率が向上する。
第1レンズ部32に入射する光のうち、光軸L0から離れた強度の低い光(例えば図5(a)の光S4を参照)は、拡散部32dに進入して拡散される。拡散部32dの拡散作用については後述する。
次に、第2レンズ部33の方へ照射される光について説明する。
図5(a)および図5(b)に示すように、X−Y平面上において、第2レンズ部33に入射した光の大部分は、第2入射面33aによる屈折、および、放物面である端面33cでの全反射により、所定の傾斜角度θで平行光にされ、第2出射面33bから外部へ照射される。このうち、光軸L0に近い高強度の光S11は、第2入射面33aで屈折して端面33cの上端部に進み、端面33cにより全反射して外部へ照射される。光軸L0から遠い第2入射面33aの一端部に入射する光S13は、端面33cの下端部で全反射するが、第2出射面33bを外れて第1レンズ部32へ進入して拡散される。このように、第2入射面33aに入射される光のうち、一部は第2出射面33bから外れて拡散されるが、拡散される光の強度は低い。一方、光軸L0に近い高強度の光は、第2出射面33bから外れないようになっている。
図5(a)に示すように、第2レンズ部33の側へ進行する光のうち、光軸L0から遠くを進行し、第2入射面33aを外れる光S14は、隣接するレンズ31の拡散部32dに入射する。
次に、拡散部32dに入射する光について説明する。
拡散部32dに入射する光は、図6に示すように、拡散部32dの傾斜面による屈折により、Z方向に分散される。この分散はシリンドリカルレンズ40を外れるか、或いは、シリンドリカルレンズ40で集光されない程度の大きさであり、これにより拡散部32dに入射した光は、照明装置1の開口部10aから外部に照射される光に混入されず、筐体10内で拡散される。
図7は、変形例のレンズを示す斜視図である。
なお、図7の変形例のレンズ31zに示すように、拡散部32d2は、第1レンズ部32の該当する範囲の表面を、すりガラス状など全体に細かい凹凸を有する面として構成してもよい。このような構成であっても、拡散部32d2に入射した光を散乱させて、照明装置1から照射される光に異なる傾斜方向の光が混入してしまうことを低減できる。
図8は、発光素子の照射光の強度分布とレンズを通過した光の強度分布とを示したグラフである。図8のグラフの横軸はX方向をゼロ度としたX−Y平面上の傾斜角度を示している。縦軸は、最高強度を100%としたときの光の強度の割合を示している。
本実施の形態のレンズ31によれば、図8のグラフに示すように、発光素子21の広い指向性を有する光から、所定角度(例えば−30°)で傾斜した狭い指向性を有する光を生成することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、上記実施の形態では、基板20の実装面に対して垂直な方向に光軸L0が向くように複数の発光素子21と複数のレンズ31とが設けられている。しかしながら、本発明は、この形態に限られるものではなく、例えば、複数の発光素子21の各々を基板20の実装面に対して所定角度α傾斜させて実装し、これに対応して、複数のレンズ31の各々も同様の角度αで傾斜させて固定するようにしてもよい。この場合でも、対応する個々の発光素子21およびレンズ31の配置関係は、実施の形態の場合と同様にする。このように構成することで、複数の発光素子21の光軸L0が基板20に対して角度αで傾斜した、さらに複数のレンズ31が発光素子21の光をさらに角度θで傾斜させて外部に照射する。よって、光の照射方向をより角度θ+αで傾斜させることができる。また、発光素子の発光色としては白色を適用してよいし、或いは、被検査物の欠陥コントラストをより際立たせるために、白色以外、例えば青色、緑色、赤色、近紫外光、または近赤外光などを適用することができる。
その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
さらに、本発明は、被検査物の欠陥を検査する検査装置に照明装置を適用する例を示したが、例えばライトアップ用の照明など、様々な用途において本発明の照明装置を適用してもよい。
1 照明装置
10 筐体
20 基板
21 発光素子
d 導光体
30 レンズ群
31,31z レンズ
32 第1レンズ部
32a 第1入射面
32b 第1出射面
32d 拡散部
33 第2レンズ部
33a 第2入射面
33b 第2出射面
33c 端面
34 張出部
36、37 谷部
40 シリンドリカルレンズ
Oa、Ob 曲率中心
O 第1レンズ部の中心

Claims (4)

  1. 各々の光軸をX方向に向け且つ前記X方向と交差するY方向に並んだ複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子にそれぞれ対応して設けられ、前記Y方向に並び、且つ、前記複数の発光素子の前記光軸の方向に配置された複数のレンズと、
    を備えた照明装置であって、
    前記複数のレンズの各々は、
    対応する前記発光素子の前記光軸に対して前記Y方向に沿った一方と他方とにそれぞれ配置され、互いに一体的に設けられた第1レンズ部および第2レンズ部を有し、
    前記第1レンズ部は、
    前記X方向に沿った一方側と他方側とにそれぞれ凸曲面形状の第1入射面と凸曲面形状の第1出射面とを有し、
    前記第1入射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1出射面に近い位置にあり、
    前記第1出射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1入射面に近い位置にあり、
    前記第2レンズ部は、
    前記第1レンズ部から遠くなるほど相互の間隔が広くなる第2入射面および第2出射面と、前記第1レンズ部から遠い方の端面とを有し、
    対応する発光素子から前記第2入射面へ入射した光が前記端面で全反射して前記第2出射面から外部へ照射されるように構成されていることを特徴とする照明装置。
  2. 前記第1レンズ部のうち、前記第2レンズ部から遠い方で、且つ、前記X方向に沿って前記発光素子に近い方の部位には、光を少なくとも前記X方向および前記Y方向に直交するZ方向に拡散させる拡散部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記複数の発光素子の各々は、
    対応する前記レンズの前記第1入射面と前記第2入射面との間の谷部に前記光軸が重なり、且つ、対応する前記レンズの前記第1出射面と前記第2出射面との間の谷部より前記光軸が前記端面寄りに位置するように配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。
  4. X方向に光軸を向けた発光素子から光を入射するように想定されたレンズであって、
    前記光軸に対して前記X方向と交差するY方向に沿った一方と他方とにそれぞれ配置され、互いに一体的に設けられた第1レンズ部および第2レンズ部を有し、
    前記第1レンズ部は、
    前記X方向に沿った一方側と他方側とにそれぞれ凸曲面形状の第1入射面と凸曲面形状の第1出射面とを有し、
    前記第1入射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1出射面に近い位置にあり、
    前記第1出射面の曲率中心は前記第1レンズ部の中央より前記第1入射面に近い位置にあり、
    前記第2レンズ部は、
    前記第1レンズ部から遠くなるほど相互の間隔が広くなる第2入射面および第2出射面と、前記第1レンズ部から遠い方の端面とを有し、
    前記発光素子から前記第2入射面へ入射した光が前記端面で全反射して前記第2出射面から外部へ照射されるように構成され
    前記第1レンズ部のうち、前記第2レンズ部から遠い方で、且つ、前記X方向に沿って前記発光素子に近い方の部位には、光を少なくとも前記X方向および前記Y方向に直交するZ方向に拡散させる拡散部が設けられていることを特徴とするレンズ。
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