JP6564711B2 - 歩容推定装置、方法およびプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、ユーザの歩容を推定するための歩容推定装置と、当該歩容推定装置において実行される歩容推定方法およびプログラムに関する。
近年、スマートフォンやウェアラブル端末に内蔵される加速度センサを用いて、ユーザの歩容を解析する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ユーザの歩行時に計測された加速度データのパワースペクトラムからピーク周波数を検出して、当該ピーク周波数によりユーザの歩行周期を算出し、この歩行周期をもとに上記加速度データの自己相関係数におけるピークを検出する技術が記載されている。
特許第5509153号公報
ところが、特許文献1に記載された技術は、歩容に関する単一の特徴量を算出するものとなっているため、歩容の総合的な良し悪しを評価することが難しかった。例えば、腰の背面中央部に3軸加速度センサを取り付けて歩行した場合に、歩行バランスの値(自己相関係数の第1ピーク値)またはケイデンス(1分間あたりの歩数)を推定することは可能であるが、これらの単一の特徴量では総合的な歩容の良し悪しを評価することは困難である。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、歩容をより一層正確に推定できるようにした歩容推定装置、方法およびプログラムを提供しようとするものである。
上記課題を解決するためにこの発明の第1の態様は、ユーザの歩行時に計測された当該ユーザの体の動きを表すデータを取り込み、この取り込まれた体の動きを表すデータに基づいて、歩行時のパワーを表す第1の特徴量と、歩行時のペースを表す第2の特徴量と、歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量をそれぞれ算出し、この算出された第1、第2および第3の特徴量を合成することで上記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出し、その結果を出力するようにしたものであり、上記体の動きを表すデータとして、加速度センサにより計測された加速度データを取り込み、この取り込まれた加速度データの一定区間における加速度ノルム波形をもとに、上記第1、第2および第3の各特徴量を算出するようにしたものである。
この発明の第の態様は、上記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形のピーク値の平均値をもとに、歩行時のパワーを表す第1の特徴量を算出し、上記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形のピーク間隔の平均値をもとに、歩行時のペースを表す第2の特徴量を算出し、上記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形の自己相関係数の第1ピーク値をもとに、歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量を算出するようにしたものである。
この発明の第の態様は、上記算出された第1、第2および第3の特徴量を重み付けして四則演算により合成することで、上記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出するようにしたものである。
この発明の第の態様は、上記算出された第1、第2および第3の特徴量を正規化したのち足し合わせることで、上記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出するようにしたものである。
この発明の第1の態様によれば、歩行時のパワーを表す第1の特徴量、歩行時のペースを表す第2の特徴量および歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量をもとに、ユーザの歩容を総合的に評価する指標が算出される。このため、単一の特徴量をもとに歩容を評価する場合に比べ、歩容をより正確に推定することが可能となる。また、加速度データの一定区間における加速度ノルム波形をもとに、第1、第2および第3の各特徴量が算出される。このため、ユーザの歩行時の動きを加速度データとして計測すれば良いことになり、これによりユーザの歩行時の動きをユーザに負荷を与えることなく、また大掛かりな設備を設けることなく計測することが可能となる。
この発明の第の態様によれば、加速度データの一定区間における加速度ノルム波形に基づいて、そのピーク値の平均値が歩行時のパワーを表す第1の特徴量として算出され、また上記加速度ノルム波形のピーク間隔の平均値が歩行時のペースを表す第2の特徴量として算出され、さらに上記加速度ノルム波形の自己相関係数の第1ピーク値が歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量として算出される。このため、第1、第2および第3の各特徴量を比較的簡単な処理により算出することができる。
この発明の第の態様によれば、重み付けと四則演算という簡単な演算処理によりユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出することが可能となる。
この発明の第の態様によれば、各特徴量を正規化したのち足し合わせることでユーザの歩容を総合的に評価する指標が算出される。このため、評価値の良否をより一層明確にすることができる。
すなわちこの発明の各態様によれば、歩容をより一層正確に推定できるようにした歩容推定装置、方法およびプログラムを提供することができる。
この発明の一実施形態に係る歩容推定装置の機能構成を示すブロック図。 図1に示した歩容推定装置による歩容推定処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 歩行中に計測される加速度ノルム波形の一例を示す図。 足角および手の振り方がそれぞれ異なる複数通りの歩き方について、図1に示した歩容推定装置が第1の歩容総合評価算出式を用いて算出した歩容総合評価値の一例を示す図。 足角と手の振り方が異なる複数通りの歩き方について、図1に示した歩容推定装置が第2の歩容総合評価算出式を用いて算出した歩容総合評価値の一例を示す図。 足角および手の振り方がそれぞれ異なる複数通りの歩き方について、歩行バランスのみを計測した例を示す図。 足角および手の振り方がそれぞれ異なる複数通りの歩き方について、ケイデンスのみを計測した例を示す図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[一実施形態]
(構成)
図1は、この発明の一実施形態に係る歩容推定装置の機能構成を示すブロック図である。
歩容推定装置は、タブレット型端末やスマートフォン、ウェアラブル端末等の携帯端末からなり、測定対象となるユーザ(図示省略)にベルトまたは粘着テープ等により装着される。装着位置は、腰の背面中央部等の体幹部に設定される。
歩容推定装置は、加速度センサ1と、インタフェースユニット2と、制御処理ユニット3と、記憶ユニット4と、液晶又は有機ELを用いた表示部5を備えている。
加速度センサ1は、運動中のユーザの下半身の動きを表す3軸(x,y,z)の加速度をそれぞれ計測するもので、この計測により得られた3軸の加速度信号を時系列に出力する。
インタフェースユニット2は、入力インタフェース21と、出力インタフェース22と、通信インタフェース23とを備える。入力インタフェース21は、上記加速度センサ1から出力された3軸の加速度信号を所定のサンプリングレートでデジタル化加速度データに変換し、制御処理ユニット3へ出力する。出力インタフェース22は、制御処理ユニット3から出力された歩容総合評価データを表示データに変換し、表示部5に表示させる。通信インタフェース23は、制御処理ユニット3から出力された歩容総合評価データを無線信号に変換して送信する。通信ネットワークとしては、例えば公衆移動通信ネットワークや無線LAN(Local Area Network)が用いられる。
記憶ユニット4は、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)を用いたもので、この実施形態を実施する上で必要な記憶領域として、加速度データ記憶部41と、評価データ記憶部42を有している。加速度データ記憶部41は、上記入力インタフェース21から出力された加速度データを、計測時刻を表す時刻データと関連付けて記憶する。評価データ記憶部42は、後述する制御処理ユニット3の歩容総合評価算出処理部34により算出された歩容総合評価データを、計測区間を表す情報と関連付けて記憶する。
制御処理ユニット3はCPU(Central Processing Unit)を備え、この実施形態を実施する上で必要な制御処理機能として、加速度データ取得制御部31と、加速度ノルム算出処理部32と、特徴量算出処理部33と、歩容総合評価算出処理部34と、評価データ出力制御部35とを備えている。なお、これらの処理機能はいずれも、図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
加速度データ取得制御部31は、ユーザの歩行中に、上記加速度センサ1から出力された3軸の加速度信号のデジタル化加速度データを、上記入力インタフェース21から取り込んで加速度データ記憶部41に記憶させる処理を行う。
加速度ノルム算出処理部32は、予め設定された一定期間(区間)ごとに、上記加速度データ記憶部41から3軸の加速度データを読み込み、この読み込んだ3軸の加速度データ(x,y,z)のユークリッドノルム(√(z2+y2+z2))を表す加速度ノルム波形を算出する処理を行う。
特徴量算出処理部33は、3種類の特徴量を算出するもので、歩行パワー特徴量算出部331と、歩行ペース特徴量算出部332と、歩行バランス特徴量算出部333を有している。
歩行パワー特徴量算出部331は、一定区間(例えば10秒間)ごとに当該区間における加速度ノルム波形の振幅のピーク値Po (足が地面に着地したときの衝撃を示す値)の平均値を、歩行パワー特徴量X1 として算出する。
歩行ペース特徴量算出部332は、上記一定区間ごとに当該区間における加速度ノルム波形の振幅のピーク間隔Pa、つまり片方の足が着地してからもう一方の足が着地するまでに要する時間を示す値の平均値を、歩行ペース特徴量X2として算出する。
歩行バランス特徴量算出部333は、上記一定区間ごとに当該区間における加速度ノルム波形の自己相関係数の第1ピーク値Ba 、つまり1歩ごとの加速度波形の類似性を示す値を、歩行バランス特徴量X3 として算出する。
歩容総合評価算出処理部34は、上記歩行パワー特徴量算出部331、歩行ペース特徴量算出部332および歩行バランス特徴量算出部333によりそれぞれ算出された3種類の特徴量、つまり歩行パワー特徴量X1 、歩行ペース特徴量X2 、歩行バランス特徴量X3 を重み付けして掛け合わせるか、または上記歩行パワー特徴量X1 、歩行ペース特徴量X2 、歩行バランス特徴量X3 をそれぞれ平均0、標準偏差1で正規化したのち、重み付けして足し合わせることにより、歩容総合評価指標Yを算出する。そして、算出した歩容総合評価指標Yを、計測区間を表す情報と関連付けて、記憶ユニット4の評価データ記憶部42に記憶させる。
評価データ出力制御部35は、評価結果の表示または送信要求が入力された場合に、上記評価データ記憶部42から歩容総合評価値Yを読み出し、当該歩容総合評価値Yを出力インタフェース22を介して表示部5に表示させる処理と、通信インタフェース23よりネットワークを介して外部装置へ送信する処理を行う。
(動作)
次に、以上のように構成された歩容推定装置の動作を説明する。図2はその制御処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
(1)加速度データの取得
制御処理ユニット3は、待機状態において、歩行が開始されたか否かをステップS11により監視すると共に、表示要求または送信要求が入力されたか否かをステップS22により監視している。
この状態で、ユーザが歩行を開始すると、ユーザの歩行中の動きに伴う加速度が加速度センサ1により時系列的に計測される。計測される加速度は、ユーザの進行方向と、重力方向と、進行方向および重力方向の双方に垂直な方向の3軸に沿った加速度成分からなる。加速度の計測は、歩行または走行動作によりユーザのセンサ端末装着部分に生じる振動のスペクトルが10Hz以下であると仮定し、ナイキストの定理に従い、その2倍の20Hzより大きい値、例えば25Hzでサンプリングすることにより行われる。
制御処理ユニット3は、上記加速度センサ1から加速度信号が出力されると、ステップS12に移行して、加速度データ取得制御部31の制御の下、加速度データの取得制御を以下のように実行する。すなわち、上記加速度センサ1から出力された3軸の加速度信号は、入力インタフェース21により軸ごとに例えば所定の間隔でサンプリングされてデジタルデータに変換される。制御処理ユニット3は、上記デジタルデータに変換された3軸の加速度データを入力インタフェース21から取り込み、当該3軸の加速度データを計測時刻を表すタイムスタンプを付与して、記憶ユニット4の加速度データ記憶部41に記憶させる。
(2)加速度ノルムの算出
制御処理ユニット3は、加速度ノルム算出処理部32の制御の下、上記加速度データ記憶部41に一定期間分の加速度データが記憶されたか否かをステップS13により監視する。そして、一定期間分(一定区間)の加速度データが記憶されると、当該一定期間分の加速度データを加速度データ記憶部から読み込み、ステップS14により加速度ノルムを算出する。例えば、上記読み込んだ3軸の加速度データ(x,y,z)のユークリッドノルム(√(z2+y2+z2))を表す加速度ノルム波形を算出する。
なお、加速度ノルム波形を算出する際には、ローパスフィルタや移動平均処理を適用して、ノイズ成分を除去するようにするとよい。図3は、ユーザが加速度センサ1を腰の背面中央部に装着して歩行したときの加速度ノルムの波形の一例を示している。
(3)歩容特徴量の算出
(3−1)歩行パワー特徴量の算出
上記加速度ノルム波形が算出されると、制御処理ユニット3はステップS15に移行し、歩行パワー特徴量算出部331において、上記算出された加速度ノルム波形の振幅のピーク値Po、つまり足が地面に着地したときの衝撃を示す値を算出する。そして、当該ピーク値Poの平均値を算出して、その算出結果を上記一定区間における歩行パワー特徴量X1として制御処理ユニット3内のメモリに保持する。一般に地面を蹴る力が強いほど歩幅が広くなるので、上記歩行パワー特徴量X1はユーザの歩幅を示すものとなる。
(3−2)歩行ペース特徴量の算出
続いて、制御処理ユニット3はステップS16に移行し、歩行ペース特徴量算出部332において、上記算出された加速度ノルム波形の振幅のピーク間隔Pa、つまり片方の足が着地してからもう一方の足が着地するまでに要する時間を示す値を算出する。そして、当該振幅のピーク間隔Paの平均値を算出して、その算出結果を上記一定区間における歩行ペース特徴量X2として制御処理ユニット3内のメモリに保持する。一般に、片方の足が着地してからもう一方の足が着地するまでに要する時間が短いほど歩行のピッチが速くなるため、上記歩行ペース特徴量X2は歩行のピッチを示すものとなる。
(3−3)歩行バランス特徴量の算出
続いて、制御処理ユニット3はステップS17に移行し、歩行バランス特徴量算出部333において、上記算出された加速度ノルム波形の自己相関係数の第1ピーク値Ba、つまり1歩ごとの加速度波形の類似性を示す値を算出する。そして、この算出された値を上記一定区間における歩行バランス特徴量X3として制御処理ユニット3内のメモリに保持する。一般に、1歩ごとの加速度波形の類似性が高いほど歩行時の重心の偏りが少ないと見做すことができるので、上記特徴量X3は歩行時のバランスを示すものとなる。
(4)歩容総合評価値の算出
上記一定区間における3つの特徴量X1 ,X2 ,X3 が算出されると、制御処理ユニット3は次にステップS18に移行し、歩容総合評価算出処理部34において歩容総合評価値Yを算出する。この歩容総合評価値Yの算出式としては、以下の式が用いられる。
すなわち、上記歩行パワー特徴量X1 、歩行ペース特徴量X2 および歩行バランス特徴量X3 に対しそれぞれ重み係数W1 ,W2 ,W3 を設定し、上記各特徴量X1 ,X2 ,X3 を下記の式(1) または式(2) のように上記重み係数W1 ,W2 ,W3 により重み付けしたのち加算または掛け算することにより、歩容を総合的に評価する指標Yを算出する。
Y=W1 1 +W2 2 +W3 3 …(1)
Y=W1 1 ×W2 2 ×W3 3 …(2)
また、他の算出式として、下記の式(3)または式(4)を用いることも可能である。
Y=(X3 √X1)/X2 …(3)
Y=nX1 −nX2 +nX3 …(4)
一般に、歩行ペース特徴量X2に関しては、ピーク値間隔が小さいほど良い歩容(歩調が良い)といえるため割り算や引き算を用いる。また、歩行パワー特徴量X1 と歩行バランス特徴量X3 に関しては、数値が高いほど良い歩容といえるため掛け算や足し算を用いる。式(3) は、重み付け係数を指数値や分数値として上記各特徴量X1 ,X2 ,X3 を掛け合わせたものである。
式(4) は、上記歩行パワー特徴量X1 、歩行ペース特徴量X2 および歩行バランス特徴量X3 をそれぞれ、平均を0、標準偏差を1として正規化してnX1 ,nX2 ,nX3 とし、しかる後これらを重み付けして足し合わせたものである。
歩容総合評価算出処理部34は、上記算出した歩容総合評価値Yを、算出対象となった上記一定区間を表す情報と関連付けて、記憶ユニット4の評価データ記憶部42に記憶させる。
制御処理ユニット3は、上記一定区間における歩容総合評価値Yの算出処理が終了すると、ユーザが歩行を終了したか否かをステップS19により監視する。そして、加速度データの入力が依然として検出されていれば、歩行が継続していると判断してステップS12に戻り、ステップS12〜ステップS19による一連の動作を繰り返し実行する。これに対し、加速度データの入力が一定期間連続して途絶えると、ユーザが歩行を停止したと判断して上記一連の動作を終了する。
(5)評価結果の出力
待機状態において、例えばユーザが図示しない入力部を操作して評価結果の表示要求を入力するか、または評価結果の送信要求を入力したとする。そうすると、制御処理ユニット3はステップS21により上記表示要求または送信要求を検出してステップS22に移行する。
そして、表示要求の場合には、評価データ出力制御部35の制御の下、上記評価データ記憶部42から上記表示要求により指定された区間の歩容総合評価値Yを読み出し、当該読み出した歩容総合評価値Yを出力インタフェース22を介して表示部5に表示させる。これによりユーザは、歩行終了後に表示部5を見ることで、自身の歩容の評価結果を確認することができる。
一方、送信要求の場合には、評価データ出力制御部35の制御の下、上記評価データ記憶部42から上記送信要求により指定された区間の歩容総合評価値Yを読み出し、当該読み出した歩容総合評価値Yを通信インタフェース23からネットワークを介して、上記送信要求により送信先として指定された外部装置へ送信する。送信先の外部装置としては、ユーザを担当する医療従事者や家族が使用するパーソナルコンピュータや携帯端末が考えられる。このようにすると、ユーザの歩行終了後に、医療従事者または家族はユーザの歩行の状態を確認することが可能となる。
なお、評価データ出力制御部35は、ユーザを担当する医療従事者または家族が使用するパーソナルコンピュータや携帯端末から送信された送信要求を受信した場合に、当該送信要求により指定された区間の歩容総合評価値Yを通信インタフェース23から読み出し、ネットワークを介して上記送信要求元の端末装置へ送信するようにしてもよい。
(効果)
以上詳述したように一実施形態では、ユーザの歩行中に加速度センサ1により計測された3軸の加速度データを取り込んで、一定区間ごとに加速度ノルム波形を算出し、上記加速度ノルム波形をもとに、歩行パワー特徴量X1、歩行ペース特徴量X2および歩行バランス特徴量X3をそれぞれ算出する。そして、この算出された3種類の特徴量X1、X2、X3をもとに歩容総合評価値Yを算出し、この算出された歩容総合評価値Yを表示要求または送信要求に応じて表示または送信するようにしている。
従って、ユーザの歩容を、歩行パワー特徴量X1、歩行ペース特徴量X2および歩行バランス特徴量X3からなる3種類の特徴量を総合して評価することが可能となり、より正確な歩容評価データを得ることができる。
例えばいま、つま先の向き(足角)として「外側」、「中心」、「内側」の3種類を定義すると共に、手の振り方として「良い」、「悪い」の2種類を定義し、これらを組み合わせた計6通りの歩き方について歩容を評価するものとする。本実施形態の上記式(3)を用いて上記6種類の歩き方に対する歩容総合評価値Yを算出すると、図4に示すように結果が得られた。すなわち、足角が「中心」を向き、かつ手の振り方が「良い」歩き方の評価値Yのスコアが最も高くなる。
また、本実施形態の上記式(4) を用いて上記6種類の歩き方に対する歩容総合評価値Yを算出すると、図5に示すように結果が得られた。すなわち、足角が「中心」を向き、かつ手の振り方が「良い」歩き方の評価値Yのスコアが最も高くなり、一方足角が「内側」を向き、かつ手の振り方が「悪い」歩き方の評価値Yのスコアが最も低くなる。
ちなみに、上記6種類の歩き方について、歩行バランス(自己相関係数の第1ピーク値で、1に近いほどバランスが取れた良い歩行であることを示す指標)、またはケイデンス(1分間当たりの歩数)のみにより歩容の評価値を算出すると、それぞれ図6および図7に示すようになる。
一般的に、足角が7度程度で手を良く振った歩行が良いとされているが、歩行バランスのみにより歩容を評価した場合には、図6に示すように足角が7度程度で手を振らずに歩いた方(「中心」/「悪い」)が良いスコアが出てしまう。また、別の指標としてケイデンスを用いた場合も、ケイデンスが高いほど良い歩行とされているが、図7に示すように適切な足角で手を良く振った歩行(「中心」/「良い」)よりも、足角が大きく(つま先が外側を向いている状態)でかつ手を振らない歩行(「外側」/「悪い」)の方が良いスコアとなることがある。
[他の実施形態]
前記一実施形態では、加速度センサを1個用いる場合を例にとって説明したが、複数個の加速度センサを用いてもよい。この場合、複数の加速度センサを体の左右(例えば両足の踵)に設置することで、歩行バランスをより高精度に算出することが可能となる。
前記一実施形態では、加速度センサ1と、歩容推定処理機能を実現するインタフェースユニット2、制御処理ユニット3および記憶ユニット4とを、スマートフォンやウェアラブル端末等の1台の携帯端末に内蔵した場合を例にとって説明した。しかし、本発明はそれに限定されるものではなく、携帯端末には歩容推定処理機能のみを設け、加速度センサは歩数計等の別の装置に内蔵されたものを使用するようにしてもよい。この場合、携帯端末と加速度センサとの間は、有線信号ケーブルやBluetooth(登録商標)等の小電力無線伝送インタフェースを使用して接続する。
また、歩容推定処理機能をサーバ装置に設け、加速度センサにより得られた加速度計測信号を携帯端末によりデジタルデータに変換したのち、ネットワークを介してサーバ装置に転送し、サーバ装置の歩容推定処理機能により歩容を推定するための演算を行うようにしてもよい。
さらに、前記一実施形態では動きセンサとして3軸の加速度センサを用いた場合を例にとって説明した。しかしそれに限らず、圧力センサを両方の靴のインソール部に配置して足底の圧力値を計測するものや、ユーザの足の動きをカメラにより撮像してその画像データを出力するものなどを適用することも可能である。
その他、歩容推定装置の構成、動作手順と動作内容、歩容総合評価値の算出式、動きセンサの種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…加速度センサ、2…インタフェースユニット、3…制御処理ユニット、4…記憶ユニット、5…表示部、21…入力インタフェース、22…出力インタフェース、23…通信インタフェース、31…加速度データ取得制御部、32…加速度ノルム算出処理部、33…特徴量算出処理部、331…歩行パワー特徴量算出部、332…歩行ペース特徴量算出部、333…歩行バランス特徴量算出部、34…歩容総合評価算出処理部、35…評価データ出力制御部、41…加速度データ記憶部、42…評価データ記憶部。

Claims (7)

  1. ユーザの歩行時に計測された当該ユーザの体の動きを表すデータを取り込む手段と、
    前記取り込まれた体の動きを表すデータに基づいて、歩行時のパワーを表す第1の特徴量を算出する手段と、
    前記取り込まれた体の動きを表すデータに基づいて、歩行時のペースを表す第2の特徴量を算出する手段と、
    前記取り込まれた体の動きを表すデータに基づいて、歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量を算出する手段と、
    前記算出された第1、第2および第3の特徴量を合成することで、前記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出する手段と、
    前記算出された指標を出力する手段と
    を具備し、
    前記体の動きを表すデータを取り込む手段は、加速度センサにより計測された加速度データを取り込み、
    前記第1、第2および第3の各特徴量を算出する各手段は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形をもとに、前記第1、第2および第3の各特徴量を算出する、歩容推定装置。
  2. 前記第1の特徴量を算出する手段は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形のピーク値の平均値をもとに、歩行時のパワーを表す第1の特徴量を算出し、
    前記第2の特徴量を算出する手段は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形のピーク間隔の平均値をもとに、歩行時のペースを表す第2の特徴量を算出し、
    前記第3の特徴量を算出する手段は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形の自己相関係数の第1ピーク値をもとに、歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量を算出する
    ことを特徴とする請求項記載の歩容推定装置。
  3. 前記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出する手段は、前記算出された第1、第2および第3の特徴量を重み付けして四則演算により合成することで、前記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出することを特徴とする請求項1記載の歩容推定装置。
  4. 前記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出する手段は、前記算出された第1、第2および第3の特徴量を正規化したのち足し合わせることで、前記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出することを特徴とする請求項1記載の歩容推定装置。
  5. 演算機能を有する歩容推定装置が実行する歩容推定方法であって、
    ユーザの歩行時に計測された当該ユーザの体の動きを表すデータを取り込む過程と、
    前記取り込まれた体の動きを表すデータに基づいて、歩行時のパワーを表す第1の特徴量を算出する過程と、
    前記取り込まれた体の動きを表すデータに基づいて、歩行時のペースを表す第2の特徴量を算出する過程と、
    前記取り込まれた体の動きを表すデータに基づいて、歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量を算出する過程と、
    前記算出された第1、第2および第3の特徴量を合成することで、前記ユーザの歩容を総合的に評価する指標を算出する過程と、
    前記算出された指標を出力する過程と
    を具備し、
    前記体の動きを表すデータを取り込む過程は、加速度センサにより計測された加速度データを取り込み、
    前記第1、第2および第3の各特徴量を算出する各過程は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形をもとに、前記第1、第2および第3の各特徴量を算出する、歩容推定方法。
  6. 前記第1の特徴量を算出する過程は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形のピーク値の平均値をもとに、歩行時のパワーを表す第1の特徴量を算出し、
    前記第2の特徴量を算出する過程は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形のピーク間隔の平均値をもとに、歩行時のペースを表す第2の特徴量を算出し、
    前記第3の特徴量を算出する過程は、前記加速度データの一定区間における加速度ノルム波形の自己相関係数の第1ピーク値をもとに、歩行時の体のバランスを表す第3の特徴量を算出する
    ことを特徴とする請求項5記載の歩容推定方法。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載の歩容推定装置が具備する各手段による処理を、当該歩容推定装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
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