JP6559262B2 - 吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置、及び孔部形成方法 - Google Patents

吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置、及び孔部形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置、及び孔部形成方法に関する。
従来、尿などの***物を吸収する使い捨ておむつ等の吸収性物品の製造ラインでは、吸収性物品に通気性を付与する等の目的で、材料としての不織布等のシート状部材に複数の孔部を形成する処理が行われることがある。そして、その形成方法の一例として、特許文献1には、回転する回転体の外周面に突出形成された複数のピン部材をシート状部材に対して厚さ方向に押し込むことにより、同シート状部材に孔部を形成することが開示されている。
特開2003−154866号
また、孔部を形成し易くする等の目的で、ピン部材を加熱することも考えられるが、上記特許文献1には、その加熱構造について記載されていない。
この点につき、かかる加熱構造として、例えば回転体の中心部に発熱体を内蔵させておき、当該発熱体が発する熱量を回転体の回転半径方向の内方から外方へと伝えることによりピン部材を加熱することが考えられる。
しかしながら、この方法では、ピン部材だけでなく回転体の外周面からも大いに放熱されてしまい、その結果、ピン部材の加熱効率が低下してしまう恐れがある。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸収性物品に係るシート状部材に、加熱されたピン部材等の押し込み部材を押し込んで孔部を形成する際に、押し込み部材の加熱効率の低下を抑制することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
CD方向に沿った回転軸回りに回転する回転体の外周面の外側に突出しつつ前記回転体とは別部材として設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する装置であって、
前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されており、
前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
前記受け部は、前記シート状部材に当接する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられて、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
前記外周側部分は、前記受け部の前記基端部が挿通可能な貫通孔を有するとともに、前記貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記受け部は前記中心側部分に保持されている
ことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置である。
また、
吸収性物品に係るシート状部材に複数の孔部を形成する方法であって、
CD方向に沿った回転軸回りに回転体を回転する工程と、
前記回転体とは別部材として前記回転体の外周面の外側に突出して設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する工程と、を有し、
前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されており、
前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
前記受け部は、前記シート状部材に当接する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられて、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
前記外周側部分は、前記受け部の前記基端部が挿通可能な貫通孔を有するとともに、前記貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記受け部は前記中心側部分に保持されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、吸収性物品に係るシート状部材に、加熱されたピン部材等の押し込み部材を押し込んで孔部を形成する際に、押し込み部材の加熱効率の低下を抑制可能となる。
吸収性物品の一例としての3ピースタイプの使い捨ておむつ1をパンツ型状態において腹側から見た概略斜視図である。 展開状態の同おむつ1を肌側から見た概略平面図である。 図2中のIII−III断面図である。 本実施形態の孔部形成装置50による処理前の中間製品1mの概略平面図である。 同処理後の中間製品1mの概略平面図である。 一部の構成を断面視で示す同孔部形成装置50の概略側面図である。 図5中のVI−VI矢視の一部拡大図である。 中間ロール52の外周面52sにおけるピン部材55pの配置パターンの説明図である。 中間ロール52の概略縦断面図である。 図8中のIX部拡大図である。 ピン部材55pのフランジ部55pfと外周側部分52exとの間に弾性部材としてコイルばね55csを設けた構成の概略説明図である。 図7中のXI部の拡大図である。 図11中のXII−XII矢視図である。 ピン部材55pの円柱部55pbに受け部55prsを一体化した構成の一例の説明図である。 上流側ロール51の外周面51sにおける穴部51hの配置パターンの説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
CD方向に沿った回転軸回りに回転する回転体の外周面の外側に突出しつつ前記回転体とは別部材として設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する装置であって、
前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置である。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、押し込み部材は上記の外周側部分によって上記の中心側部分に当接するように保持されている。よって、当該中心側部分内の上記発熱体から発せられる熱量が速やかに押し込み部材へと伝熱して、これにより、押し込み部材は速やかに加熱される。また、上記の中心側部分の外側には、隙間を隔てて上記の外周側部分が存在していて、当該隙間によって中心側部分と外周側部分とは高い断熱性で断熱される。そのため、当該外周側部分から外側への放熱は低減されて、これにより、全体として回転体からの放熱を低減することができる。そして、その結果、押し込み部材の加熱効率の低下を抑制することができる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記シート状部材と前記外周側部分との間に隙間が存在するように前記シート状部材を前記回転体に保持させながら、前記シート状部材に前記押し込み部材を押し込むのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、シート状部材と外周側部分との間にも隙間が存在していて、つまり、シート状部材は外周側部分から離間している。よって、外周側部分からシート状部材への入熱を抑制できて、その結果、外周側部分からの入熱起因のシート状部材の熱損傷を抑制可能となる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、上記の受け部は、シート状部材を外周側部分の外周面よりも回転半径方向の外側の位置で受け止める。よって、シート状部材と外周側部分との間に隙間を確実に設けることができる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
前記受け部の熱伝導率(W/(m・K))は、前記押し込み部材の熱伝導率(W/(m・K))及び前記外周側部分の熱伝導率(W/(m・K))よりも小さいのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、受け部の熱伝導率は押し込み部材及び外周側部分の各熱伝導率よりも小さくなっている。よって、受け部からシート状部材への入熱を小さくしながらも、押し込み部材からシート状部材への入熱を大きく確保できる。そして、これにより、受け部でのシート状部材の熱損傷を抑制しながらも、押し込み部材による孔部の形成性を高めることができる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記押し込み部材は、前記シート状部材に押し込まれる先端部と、前記先端部よりも前記回転半径方向の内側に位置する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられ、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
前記外周側部分は、前記先端部及び前記基端部が挿通可能な第1貫通孔を有するとともに、前記第1貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記押し込み部材は前記中心側部分に保持されているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、押し込み部材が具備する上記フランジ部に基づいて当該押し込み部材を上記中心側部分に確実に保持させることができる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されており、
前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
前記受け部は、前記シート状部材に当接する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられて、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
前記外周側部分は、前記受け部の前記基端部が挿通可能な第2貫通孔を有するとともに、前記第2貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記受け部は前記中心側部分に保持されているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、受け部が具備する上記フランジ部に基づいて当該受け部を上記中心側部分に確実に保持させることが可能となる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記第1貫通孔は、前記受け部の前記基端部が挿通可能且つ前記受け部の前記フランジ部が挿通不能な大きさに形成されており、
前記第2貫通孔は、前記押し込み部材の前記先端部及び前記基端部が挿通可能且つ前記押し込み部材の前記フランジ部が挿通不能な大きさに形成されているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、押し込み部材保持用の第1貫通孔に受け部を保持させることができ、また受け部保持用の第2貫通孔に押し込み部材を保持させることができる。よって、押し込み部材と受け部との配置位置を適宜入れ替えることで、これら押し込み部材と受け部との配置パターンを自由に変更することができる。そして、これにより、押し込み部材が形成する孔部の配置パターンの設定の自由度を高めることができる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記押し込み部材における前記先端部を含む部分のことを先端側部分とし、前記フランジ部を含む部分のことを根元側部分とした場合に、前記フランジ部を介して前記中心側部分に保持された前記根元側部分に対して前記先端側部分が着脱可能に構成されているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、押し込み部材の基端部が上記の中心側部分に保持されたまま、同根元側部分から上記先端側部分を取り外し可能である。よって、先端側部分が摩耗等して孔部の形成性が低下などした場合にも、かかる問題のある押し込み部材の上記先端側部分だけを選択的に新品の先端側部分に交換することができる。よって、押し込み部材のメンテナンスの作業負荷軽減を図れる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記第1貫通孔の内周面と前記押し込み部材の前記基端部の外周面との間には隙間が設けられているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、押し込み部材から上記の外周側部分への伝熱が上記の隙間に基づいて抑制される。よって、押し込み部材の加熱効率の低下を更に抑制可能となる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記外周側部分の外周面には、前記複数の前記押し込み部材が所定パターンで配置された配置領域と、前記押し込み部材が配置されない非配置領域とが、前記回転方向に並んで設定されており、
前記非配置領域には、前記回転半径方向の外側を向いた頂面を有した面状部材が設けられているとともに、前記頂面は、前記外周側部分の前記外周面よりも前記回転半径方向の外側に位置しており、
前記面状部材の熱伝導率(W/(m・K))は、前記押し込み部材の熱伝導率(W/(m・K))及び前記外周側部分の熱伝導率(W/(m・K))よりも小さいのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、面状部材と当接することにより、シート状部材を外周面部分から離間させた状態にすることができる。また、当該面状部材の熱伝導率は、押し込み部材及び外周側部分の各熱伝導率よりも小さくなっている。よって、面状部材からシート状部材への入熱を小さくしながらも、押し込み部材からシート状部材への入熱を大きく確保できる。そして、これにより、面状部材との当接起因のシート状部材の熱損傷を抑制しながらも、押し込み部材での孔部の形成性を高めることができる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記押し込み部材は、前記シート状部材に押し込まれる先端部と、前記先端部よりも前記回転半径方向の内側に位置する基端部と、を有し、
前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が、前記基端部に一体に設けられているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、受け部は、押し込み部材の基端部に一体に設けられているので、当該受け部は、押し込み部材の近傍位置でシート状部材を受け止める。よって、シート状部材が外周側部分に最も近づくと想定される当該近傍位置でも、シート状部材と外周側部分との間に隙間を確実に設けることができる。
かかる吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
前記外周側部分は、前記中心側部分の外周面を周方向の全周に亘って覆う筒状部材であり、
前記外周側部分は、前記CD方向の両端にそれぞれ設けられた固定部材を介して前記中心側部分に同軸に固定されているのが望ましい。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、CD方向の両端に設けられた上記固定部材を介して上記の中心側部分と上記の外周側部分とが固定されている。よって、CD方向の中央位置などで上記の固定部材が上記隙間を塞いでしまう等の隙間形成阻害の問題を概ね起こさずに、上記の中心側部分と上記の外周側部分との間に上記隙間を設けることができる。よって、当該隙間に基づいて外周側部分からの放熱量を確実に低減可能となる。
また、
吸収性物品に係るシート状部材に複数の孔部を形成する方法であって、
CD方向に沿った回転軸回りに回転体を回転する工程と、
前記回転体とは別部材として前記回転体の外周面の外側に突出して設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する工程と、を有し、
前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成方法である。
このような吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置によれば、前述した孔部形成装置の場合と同様の作用効果を奏することができる。
===本実施形態===
本実施形態の吸収性物品に係るシート状部材1mの孔部形成装置50、及び孔部形成方法は、例えば吸収性物品の一例としての使い捨ておむつ1の製造ラインで使用される。図1は、使い捨ておむつ1の一例としての3ピースタイプのおむつ1をパンツ型状態において腹側から見た概略斜視図である。また、図2は、展開状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図であり、図3は、図2中のIII−III断面図である。
このおむつ1は、図1のパンツ型状態において、互いに直交する三方向として上下方向と横方向と前後方向とを有している。そして、以下では、このパンツ型状態において上下方向の上側及び下側のことを、それぞれ「胴回り開口側」及び「股下側」とも言い、また、前後方向の前側及び後側のことを、それぞれ「腹側」及び「背側」とも言う。
一方、図2及び図3の展開状態においては、おむつ1は、互いに直交する三方向として縦方向と横方向と厚さ方向とを有している。そして、以下では、この展開状態において縦方向の一方側及び他方側のことをそれぞれ「腹側」及び「背側」とも言い、また、厚さ方向の一方側及び他方側のことをそれぞれ「肌側」及び「非肌側」とも言う。
ちなみに、横方向については、パンツ型状態と展開状態とで互いに同じ意味である。また、展開状態の縦方向は、パンツ型状態の上下方向に沿っているとともに、展開状態の厚さ方向は、パンツ型状態の前後方向に沿っている。
更に、図2及び図3の展開状態では、おむつ1に伸縮性を付与するための後述の弾性部材16,35,45による収縮力が全く無いものと仮想して広がった状態のおむつ1を示している。
このおむつ1は所謂3ピースタイプであることから、図2の展開状態において、第1部品として、***物を吸収する吸収性本体10を有し、第2部品として腹側帯部材31を有し、第3部品として背側帯部材41を有している。詳しくは、腹側帯部材31と背側帯部材41とが縦方向に間隔をあけて平行に並んだ状態において、これら両者31,41同士の間に吸収性本体10が掛け渡されつつ、同吸収性本体10の縦方向の各端部10ea,10ebがそれぞれ最寄りの帯部材31,41に接合固定されていて、その外観形状は平面視略H形状をなしている。
そして、この略H形状の展開状態から、吸収性本体10の縦方向の所定位置CL10(縦方向におけるおむつ1の中央位置CL1に相当する位置)を折り位置として同吸収性本体10が二つ折りされるとともに、この二つ折りの状態において互いに対向する帯部材31,41同士が横方向の各端部31e,41eにて溶着等で接合されると、これら帯部材31,41同士が環状に繋がって、これにより、図1に示すような胴回り開口BH及び一対の脚回り開口LH,LHが形成されたパンツ型状態のおむつ1となる。
なお、図2及び図3の展開状態においては、吸収性本体10は、平面視略長方形状をなしている。そして、吸収性本体10の長手方向は、縦方向に沿うように配されている。また、吸収性本体10は、吸収体11と、同吸収体11を肌側から覆って設けられたトップシート13と、同吸収体11を非肌側から覆って設けられたバックシート15と、を備えている。
吸収体11は、液体吸収性の吸収性コア11cと、同コア11cの外周面を被覆する不図示のティッシュペーパー等のコアラップシートと、を有する。吸収性コア11cは、所定の液体吸収性素材を所定形状の一例としての平面視略砂時計形状に成形した成形体である。液体吸収性素材としては、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等の液体吸収性粒状物を例示できる。
トップシート13は、吸収体11から縦方向及び横方向に突出するような平面サイズの不織布等の液透過性のシートである。また、バックシート15も、吸収体11から縦方向及び横方向に突出するような平面サイズのシートであり、その一例としては、図3のような二層構造のラミネートシート15が挙げられる。すなわち、当該ラミネートシート15は、肌側に、ポリエチレンフィルム(PE)やポリプロピレンフィルム(PP)等の液不透過性の防漏シート15aを有し、非肌側には、不織布製の外装シート15bを有している。
そして、これらトップシート13とバックシート15との間に吸収体11を挟んだ状態において、吸収体11から縦方向及び横方向に突出した部分でこれら両シート13,15同士が例えば額縁状に接着や溶着等で接合されることにより、吸収性本体10が形成されている。なお、バックシート15は、外装シート15bを有さずに、防漏シート15aだけを有していても良い。
また、この図2の例のように、吸収性本体10における吸収体11よりも横方向の外側の各部分10LGには、それぞれ縦方向に伸縮するレッグギャザーLGを設けても良い。かかるレッグギャザーLGは、脚回り開口LHの一部を構成する。また、レッグギャザーLGの伸縮性の付与は、上記の各部分10LGに、それぞれ縦方向に沿って糸ゴム等の弾性部材16を縦方向に伸長した状態で固定することでなされる。なお、このレッグギャザーLGに加えて、更に、横漏れを防止する目的で、吸収性本体10における横方向の両側に防漏壁部として所謂立体ギャザー(不図示)を設けても良い。
一方、図2に示すように、腹側帯部材31は、不織布32,33を素材とした平面視略矩形形状のシート部材である。この例では、図3に示すように、ホットメルト接着剤等で不織布32,33を二枚重ねに接合することで腹側帯部材31は形成されている。そして、図2及び図3に示すように、腹側帯部材31の横方向の中央部が、吸収性本体10における縦方向の腹側の端部10eaに非肌側から重ねられて接合されている。
また、背側帯部材41も、腹側帯部材31と同様に、不織布42,43を素材とした平面視略矩形形状のシート部材であり、この例では、図3に示すように、ホットメルト接着剤等で不織布42,43を二枚重ねに接合することで背側帯部材41は形成されている。そして、図2及び図3に示すように、背側帯部材41の横方向の中央部が、吸収性本体10における縦方向の背側の端部10ebに非肌側から重ねられて接合されている。
なお、以下で説明する内容は、腹側帯部材31及び背側帯部材41の両者について共通の内容である。そのため、ここでは、両者を代表して腹側帯部材31についてのみ説明し、背側帯部材41については、対応する部材の符号を括弧書きで示すのみとする。
図2及び図3に示すように、腹側帯部材31(41)に係る2枚の不織布32,33(42,43)同士の間には、横方向に沿った糸ゴム等の複数本の弾性部材35,35…(45,45…)が縦方向に並んで介挿されつつ、横方向に伸長下で同不織布32,33(42,43)にホットメルト接着剤等で接合固定されている。そして、これにより、腹側帯部材31(41)には横方向の伸縮性が付与されている。また、この例では、図2に示すように、腹側帯部材31(41)において吸収体11と重なる部分の一部(例えば、横方向の中央部)については、吸収体11の皺の発生を防ぐ等の目的で、弾性部材35(45)が非連続とされていて、これにより、この部分については伸縮性が付与されていないが、何等これに限らない。
更に、この例では、図3に示すように、2枚の不織布32,33(42,43)のうちで厚さ方向の非肌側に位置する不織布33(43)の平面サイズは、肌側に位置する不織布32(42)から縦方向の外側に突出するようなサイズとされている。そして、前者の不織布33(43)において突出する部分が、縦方向の内側に折り返されていて、この折り返し部33B(43B)が後者の不織布32(42)の縦方向の端部32Le(42Le)を肌側から覆っているが、何等これに限らない。
また、図2に示すように、腹側帯部材31(41)における横方向の両側には、吸収性本体10が重ね合わせられていない部分31s(41s)(以下、吸収性本体非存在部分31s(41s)とも言う)が存在するが、当該吸収性本体非存在部分31s(41s)には、その通気性を良くする目的で、当該非存在部分31s(41s)を貫通する複数の通気孔h(h)が所定の配置パターンで離散的に形成されていて、これにより、これら通気孔h(h)は、通気孔hの一群たる通気孔群Gh31(Gh41)をなしている。すなわち、この例では、吸収性本体非存在部分31s(41s)において縦方向に並ぶ弾性部材35,35(45,45)同士の間の各部分に、それぞれ、複数の通気孔h,h…(h,h…)が横方向に所定の形成ピッチで並んで形成されていて、これにより、これら通気孔h,h…(h,h…)は、横方向に沿った通気孔列Rh31(Rh41)をなしている。また、縦方向に隣り合う通気孔列Rh31,Rh31(Rh41,Rh41)同士は、互いに上記形成ピッチの半値だけ横方向にずれている。そして、これにより、これら通気孔h,h…(h,h…)は、概ね千鳥配置で配された通気孔群Gh31(Gh41)をなしている。但し、何等これに限らない。例えば、通気孔h,h…(h,h…)が、格子配置で形成されていても良い。
更に、この例では、各通気孔h,h…は、例えば直径が0.2mm〜3mmの正円を目標の開口形状として形成されているが、形成精度の問題で正円になっていない通気孔h,h…も存在する。そして、そのような非正円形状の通気孔hの直径は、通気孔hの周方向の位置に応じて変動しているが、かかる変動する直径についても、例えば0.2mm〜3mmの範囲に入っている。よって、各通気孔hは、所期の通気性を速やかに奏することができる。但し、通気孔hの目標の開口形状は、何等上述の正円に限らない。例えば、正三角形や正方形などの多角形でも良い。
また、この例では、腹側帯部材31に係る2枚の不織布32,33及び背側帯部材41に係る2枚の不織布42,43の何れも、スパンボンド不織布が使用されている。但し、何等これに限らず、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布等の別の種類の不織布を用いても良い。また、この例では、不織布の構成繊維として熱可塑性樹脂の代表例のポリプロピレン(PP)の単独繊維を用いているが、何等これに限らない。例えば、ポリエチレン(PE)などの他の熱可塑性樹脂の単独繊維を用いても良いし、更には、PE及びPPの鞘芯構造などの複合繊維を用いても良い。
このようなおむつ1は、製造ラインで製造される。同ラインでは、おむつ1の中間製品1mが、所定の搬送方向に沿って搬送されている。そして、かかる搬送中に、同中間製品1mには種々の処理が施され、各処理が施される度に、順次中間製品1mの形態が変化していって、最終的に図1のようなおむつ1が完成する。本実施形態の孔部形成装置50は、その一工程を担っている。
図4A及び図4Bは、本実施形態の孔部形成装置50が行う処理を示す中間製品1mの概略平面図である。なお、図4Aは、処理前の中間製品1mを示しており、図4Bは、処理後の中間製品1mを示している。また、図5は、一部の構成(上流側ロール51及び下流側ロール59)を断面視で示す同孔部形成装置50の概略側面図である。更に、図6は、図5中のVI−VI矢視の一部拡大図である。なお、同5及び図6では、図の錯綜を防ぐ目的で後述の受け部55rを不図示としている。
また、以下では、製造ラインの幅方向のことを「CD方向」とも言う。なお、この例では、CD方向は水平方向に沿っている。そして、この製造ラインでは、このCD方向と直交する平面内の任意の方向を搬送方向として中間製品1mは搬送されている。すなわち、搬送方向は、鉛直な上下方向と水平な前後方向との両者で規定される方向を向いている。なお、ここで言う「上下方向」及び「前後方向」は、それぞれ、前述のおむつ1の説明で用いた「上下方向」及び「前後方向」とは直接的には関係しない別の方向である。
図4Aの処理前の状態及び図4Bの処理後の状態を対比してわかるように、この孔部形成装置50は、腹側帯部材31及び背側帯部材41の両者の基材となる中間製品1mに対して前述の通気孔h,h…(孔部に相当)を形成する。ここで、この製造ラインでは、中間製品1mは、所謂横流れの搬送形態で搬送されている。すなわち、おむつ1の横方向が搬送方向を向き縦方向がCD方向を向いた姿勢で中間製品1mは搬送されている。そのため、図4Aに示すように、上工程から孔部形成装置50に送られる時点の中間製品1mの形態は、概ね、複数の腹側帯部材31,31…が横方向に連続してなる腹側帯部材の連続体31aと、複数の背側帯部材41,41…が横方向に連続してなる背側帯部材の連続体41aとがCD方向に一体に繋がってなる一つのシート状部材1mとなっている。
より正確には、このシート状部材1mは、腹側帯部材31の不織布32の縦方向の寸法と背側帯部材41の不織布42の縦方向の寸法との加算値に相当するCD方向の大きさの不織布の連続シート1mw1と、腹側帯部材31の不織布33の縦方向の寸法と背側帯部材41の不織布43の縦方向の寸法との加算値に相当するCD方向の大きさの不織布の連続シート1mw2と、を有している。そして、これらの連続シート1mw1,1mw2は、厚さ方向に重ね合わせられた二枚重ねの状態でホットメルト接着剤等で接合されている。また、これら連続シート1mw1,1mw2同士の間には、前述の複数の弾性部材35,45となるべき複数の弾性部材の連続体35a,45aが、搬送方向に伸長状態で搬送方向に沿って連続しつつ、CD方向に並んだ状態で介挿されて各連続シート1mw1,1mw2に固定されている。更に、2枚の連続シート1mw1,1mw2のうちの一方の連続シート1mw2は、もう一方の連続シート1mw1よりもCD方向のサイズが大きくなっていて、これにより、前者たる一方の連続シート1mw2は、後者たるもう一方の連続シート1mw1からCD方向の両側に突出する部分1mw2p1,1mw2p2を有している。そして、かかる各突出する部分1mw2p1,1mw2p2が、それぞれCD方向の内側に折り返されていて、これにより、前述の折り返し部33B,43Bに相当する部分が形成されている。
そして、この孔部形成装置50では、このようなシート状部材1mたる図4Aの中間製品1mに対して、図4Bに示すようにCD方向の一方側の領域に腹側帯部材31の一対の通気孔群Gh31,Gh31をそれぞれ搬送方向に製品ピッチP1で繰り返し形成し、また、他方側の領域には背側帯部材41の一対の通気孔群Gh41,Gh41をそれぞれ搬送方向に製品ピッチP1で繰り返し形成する。なお、ここで言う製品ピッチP1は、図2の展開状態における腹側帯部材31及び背側帯部材41の横方向の全長L31,L41と概ね同値である。
図5に示すように、孔部形成装置50は、CD方向に沿った回転軸C51,C52,C59回りに駆動回転する3本のロール51,52,59を有する。すなわち、搬送方向の上流側から下流側へと、上流側ロール51、中間ロール52(回転体に相当)、及び下流側ロール59の順番で各ロール51,52,59が並んで配置されている。また、中間ロール52は、上流側ロール51及び下流側ロール59の両者と、互いの外周面51s,52s,59sが対向するように各ロール51,59に近接配置されている。そして、孔部形成装置50へ送られた中間製品1mは、これら3本のロール51,52,59の回転動作に基づいて、略Ω形状の搬送ルートで搬送される。すなわち、先ず、中間製品1mは、当該上流側ロール51に巻き付いた状態となる円弧状の第1搬送ルートR51で搬送され、次に、中間ロール52に巻き付いた状態となる円弧状の第2搬送ルートR52で搬送され、最後に、下流側ロール59に巻き付いた状態となる円弧状の第3搬送ルートR59で搬送される。そして、しかる後に、中間製品1mは、下流側ロール59から離れて下工程へと送出される。
なお、上流側ロール51と中間ロール52とは、上流側ロール51の回転方向Dc51における所定位置P51で最接近しているが、この最接近する位置P51(以下、最接近位置とも言う)が、第1搬送ルートR51から第2搬送ルートR52へと切り替わる位置である。同様に、中間ロール52と下流側ロール59とは、中間ロール52の回転方向Dc52における所定位置P52で最接近しているが、この最接近する位置P52が、第2搬送ルートR52から第3搬送ルートR59へと切り替わる位置である。
また、中間ロール52の外周面52sには、同ロール52とは別部材として複数のピン部材55p,55p…(押し込み部材に相当)が突出して設けられている。各ピン部材55p,55p…は、先端側が先細り形状の部材である。すなわち、図6の概略拡大図に示すように、この例では、ピン部材55pは、先端側に円錐部55pa(先端部に相当)を有し、根元側に円錐部55paの底面と同径の円柱部55pb(基端部に相当)を一体に有している。また、上流側ロール51の外周面51sは、ピン部材55p,55p…を挿入可能な穴部51h,51h…を有している。すなわち、穴部51hは、ピン部材55pが挿入される範囲において、ピン部材55pの円錐部55paの直径よりも大きな直径を有している。そして、上記の最接近位置P51において、一つの穴部51hにピン部材55pが一つだけ挿入されるように、各穴部51hは各ピン部材55pに対応して形成されている。
よって、図5の上流側ロール51上に位置する中間製品1mにおいて通気孔hを形成すべき形成対象部分が上記最接近位置P51を通過する際には、図6に示すように、上流側ロール51の各穴部51hに、対応するピン部材55pが挿入されることにより、ピン部材55pは、中間製品1mにおける上記形成対象部分に円滑に押し込まれて、これにより、当該形成対象部分に通気孔hが速やかに貫通形成される。
なお、図6の円錐部55paの頂角は、例えば20°〜45°の範囲から選択され、この例では36°である。また円錐部55paの高さは、例えば3mm〜8mmの範囲から選択され、この例では、4.6mmである。但し、何等これに限らない。更に、この例では、穴部51hの縁部が面取りされているが、何等これに限らず、つまり、面取りされていなくても良い。
また、この例では、図5の中間ロール52は、一回転につき図4Bのようにおむつ二つ分の通気孔群Gh31,Gh31,Gh31,Gh31,Gh41,Gh41,Gh41,Gh41を形成するように、周長が前述の製品ピッチP1の略2倍に相当する長さの大径ロールとされている。一方、図5の上流側ロール51は、一回転につき図4Bのおむつ一つ分の通気孔群Gh31,Gh31,Gh41,Gh41を形成可能なように、周長が略製品ピッチP1に相当する長さの小径ロールとされている。但し、何等これに限らない。
図7は、中間ロール52の外周面52sにおけるピン部材55pの配置パターンの説明図である。なお、同図7では、中間ロール52の外周面52sを平面に展開して示しているとともに、図の錯綜を防ぐ目的で後述の受け部55rを不図示としている。
図7に示すように、ピン部材55pは、前述の中間製品1mに形成される通気孔群Gh31,Gh41に対応させて設けられている。すなわち、図4Bに示すように、中間製品1mにおけるCD方向の一方側の領域には、おむつ一つにつき腹側帯部材31用に一対の通気孔群Gh31,Gh31が形成されるべきであることから、図7に示すように、中間ロール52の外周面52sにおけるCD方向の一方側の領域には、通気孔群Gh31と同じ千鳥配置で複数のピン部材55pを有したピン部材群G55p1,G55p1が、回転方向Dc52に一対並んで設けられている。同様に、中間製品1mにおいてCD方向の他方側の領域には、おむつ一つにつき背側帯部材41用の一対の通気孔群Gh41,Gh41が形成されるべきであることから、中間ロール52の外周面52sにおけるCD方向の他方側の領域には、通気孔群Gh41と同じ千鳥配置で複数のピン部材55pを有したピン部材群G55p2,G55p2が回転方向Dc52に一対並んで設けられている。
また、この例では、前述のように、中間ロール52は一回転でおむつ二つ分の通気孔hを形成することから、回転方向Dc52に並ぶ上記一対のピン部材群G55p1,G55p1(G55p2,G55p2)を1セットのピン部材群セットSG55p1(SG55p2)とした場合に、中間ロール52の外周面52sには、回転方向Dc52に180°の等ピッチで2セットのピン部材群セットSG55p1,SG55p1(SG55p2,SG55p2)が並んで設けられている。
ところで、かかるピン部材55pは、通気孔hを形成し易くする目的で加熱されている。すなわち、中間製品1mの2枚の連続シート1mw1,1mw2たる各不織布1mw1,1mw2は、それぞれ熱可塑性樹脂繊維で形成されていることから、加熱されると軟化して通気孔hを形成し易くなる。また、本実施形態では、この加熱の際に、中間ロール52の外周面52sからの放熱を低減してピン部材55pの加熱効率を向上できるように、中間ロール52にピン部材55pを保持するための保持構造についても工夫をしている。以下、この工夫を含め中間ロール52の構成について説明する。
図8は、その説明図であり、中間ロール52の概略縦断面図である。また、図9は、図8中のIX部拡大図である。なお、図8及び図9では、図の錯綜を防ぐ目的で後述の受け部55rを不図示としている。また、図9中では、中間製品1mを仮想的に2点鎖線で示している。
図8に示すように、中間ロール52は、前述の回転軸C52を中心に含む略円柱状の中心側部分52inと、中心側部分52inの外周面52inexを回転方向Dc52の略全周に亘って覆って設けられた略円筒状の外周側部分52exと、外周側部分52exを中心側部分52inに固定するためにCD方向の両端にそれぞれ設けられた円形の各エンドプレート53,53(固定部材に相当)と、中心側部分52inの内部に回転軸C52と略同軸に収容された棒状の発熱体54と、を有する。なお、この例では、中心側部分52in、外周側部分52ex、ピン部材55p、及びエンドプレート53は、何れも金属製の一例として鉄製であるが、何等鉄製に限らない。例えばアルミニウムや超硬合金等の他の金属製でも良い。
ここで、外周側部分52exの内周面52exinと中心側部分52inの外周面52inexとの間には、回転半径方向Dr52の隙間G52が、回転方向Dc52の全周に亘って略均等に形成されていて、つまり、当該隙間G52は略円筒状をなしている。そして、このよう略円筒状の隙間G52を有した位置関係が維持されるように、上記のエンドプレート53によって外周側部分52exは中心側部分52inに固定されている。
なお、かかる隙間G52の回転半径方向Dr52の寸法LG52は、例えば1mm〜10mmの範囲に設定され、この例では2mmに設定されているが、何等これに限らない。
また、図9に示すように、外周側部分52exには、各ピン部材55pの配置対象位置に対応させて回転半径方向Dr52に沿った貫通孔52exh1(第1貫通孔に相当し、以下では、第1貫通孔52exh1とも言う)が形成されており、更に、ピン部材55pの前述の円柱部55pbよりも回転半径方向Dr52の内側には、円柱部55pbの外周面よりも外側に突出する円形のフランジ部55pfが一体且つ同軸に設けられている。そして、ピン部材55pの前述の円錐部55pa(先端部に相当)及び円柱部55pb(基端部に相当)の直径は、上記の第1貫通孔52exh1の直径よりも小さく設定されているが、フランジ部55pfの直径は、第1貫通孔52exh1よりも大きく設定されている。そのため、回転半径方向Dr52の内方から上記第1貫通孔52exh1にピン部材55pを差し込んだ際に、ピン部材55pの円錐部55pa及び円柱部55pbは、第1貫通孔52exh1を速やかに挿通するが、フランジ部55pfは、外周側部分52exの内周面52exinのうちの第1貫通孔52exh1の縁部に引っ掛かって挿通不能となる。そして、これにより、円錐部55pa及び円柱部55pbの一部は、概ね外周側部分52exの外周面52exexよりも回転半径方向Dr52の外側に位置した状態になる一方、フランジ部55pfは、外周側部分52exの内周面52exinよりも内側に位置したような位置関係となる。そして、このような位置関係で固定すべく、外周側部分52exには、更に前述の中心側部分52inが挿入されているが、ここで、外周側部分52exと中心側部分52inとの間の上記隙間G52の回転半径方向Dr52の大きさLG52は、フランジ部55pfの回転半径方向Dr52の寸法L55pfと概ね同値とされている。よって、同隙間G52に介挿された上記フランジ部55pfは、中心側部分52inの外周面52inexに当接しながらも、外周側部分52exの内周面52exinにも当接した状態に保持される。
そして、このような保持状態において、中心側部分52inの内部に設けられた上記発熱体54(図8)に電力供給して同発熱体54が発熱すると、発せられた熱量が、中心側部分52inを回転半径方向Dr52の外方に放射状に伝達する。そして、図9に示すように、中心側部分52inの外周面52inexと当接する上記フランジ部55pfを介してピン部材55pが加熱されるようになっている。
また、同図9を参照してわかるように、外周側部分52exにおいて少なくともピン部材55pが配置されない非配置位置には、外周側部分52exと中心側部分52inとの間に前述の隙間G52が存在している。そのため、当該非配置位置での放熱は、この隙間G52の空気の高い断熱性でもって効果的に抑制される。その結果、カートリッジヒーター54によるピン部材55pの加熱効率の低下を抑制可能となる。
なお、場合によっては、かかる中間ロール52の組み立ての際に、ピン部材55pのフランジ部55pfの回転半径方向Dr52の寸法L55pf(図9)よりも上記隙間G52の回転半径方向Dr52の寸法LG52の方が若干大きくても良い。但し、その場合には、その大きい分だけピン部材55pが回転半径方向Dr52に移動し得て、ピン部材55pの位置が定まり難くなることが懸念される。
しかし、当該孔部形成装置50の作動後には、中心側部分52in及びフランジ部55pfが温度上昇して熱膨張することから、上記の寸法差が無くなって、これにより、前述したように、フランジ部55pfは、中心側部分52inの外周面52inexに当接しながらも、外周側部分52exの内周面52exinにも当接した状態に保持される。よって、組み立ての際に上記のような寸法差がある場合にも、同装置50の作動後には、中心側部分52in内の発熱体54の熱量が、中心側部分52inの外周面52inexと当接する上記フランジ部55pfを介してピン部材55pに速やかに伝達されて、これにより、当該ピン部材55pを何等問題無く加熱することができる。
但し、このピン部材55pのフランジ部55pfを中心側部分52inの外周面52inexへ確実に当接させる観点からは、図10のようにしても良い。すなわち、フランジ部55pfと外周側部分52exの内周面52exinとの間に、弾発力を発する弾性部材としての圧縮のコイルばね55csを設け、このコイルばね55csからピン部材55pへと回転半径方向Dr52の内方を向いた弾発力を付与しても良い。そして、このようにすれば、当該弾発力に基づいて、ピン部材55pのフランジ部55pfは、中心側部分52inの外周面52inexに押し付けられるため、フランジ部55pfを中心側部分52inの外周面52inexに確実に当接させることが可能となる。
また、望ましくは、図9に示すように、第1貫通孔52exh1の内周面52exh1sとピン部材55pの円柱部55pbの外周面55pbsとの間に隙間G55pbが設けられていると良い。そして、このようになっていれば、ピン部材55pから外周側部分52exへの伝熱が抑制されるので、上記の加熱効率の低下を更に抑制可能となる。
図8に示すように、発熱体54は、例えば、供給される電力に基づいて発熱する電熱ヒーターであり、より具体的には、軸方向を有した棒状のカートリッジヒーター54である。そして、同ヒーター54は、前述の中間ロール52の回転軸C52と同軸に中心側部分52inに穿たれた収容孔52inhに同孔52inhと同軸に挿入されている。よって、同ヒーター54から発せられた熱は、中心側部分52inを回転半径方向Dr52の外方に放射状に伝わっていき、最終的に図9のピン部材55pのフランジ部55pf及び円柱部55pbを介して円錐部55paに達する。
また、図8にて一部破断して示すように、カートリッジヒーター54は、ケースとしてのパイプ材54pと、このパイプ材54pに収容されつつ上記回転軸C52を巻き中心として略一定半径でコイル状に巻かれた発熱線54cと、を有する。そして、発熱線54cが適宜なコンピュータで形成された温度制御部(不図示)を介して電源に接続されると、電源からの供給電力(W)に応じた発熱量(W)で同発熱線54cが発熱する。
ここで望ましくは、かかるヒーター54によって加熱されたピン部材55pの温度が、次のような温度範囲に収まっていると良い。すなわち、中間製品1mの不織布1mw1,1mw2に含まれる熱可塑性樹脂繊維の軟化点以上且つ同融点未満に収まっていると良い。そして、このようになっていれば、先ず、融点未満であることに基づいて、中間製品1mの不織布1mw1,1mw2の熱損傷を抑制できる一方、軟化点以上であることに基づいて、同不織布1mw1,1mw2に通気孔hを形成する際の貫通抵抗を確実に縮小可能となる。
なお、仮に不織布1mw1,1mw2が複数種類の熱可塑性樹脂で構成されていて、これら種類の異なる熱可塑性樹脂の軟化点同士が互いに異なる場合には、上記の軟化点として、最も低い軟化点を選択しても良いが、望ましくは、最も高い軟化点を選択すると良い。また、同様に、種類の異なる熱可塑性樹脂の融点同士が互いに異なる場合には、上記の融点として、最も高い融点を選択しても良いが、望ましくは、最も低い融点を選択すると良い。そして、このようにすれば、上記の作用効果を確実に奏することができる。
ちなみに、軟化点については、JISK5496(熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの熱機械分析による軟化温度試験方法)のTMA(熱機械分析)で求めることができる。また、融点については、JISK5421(プラスチックの転移温度測定方法)のDSC(示差走査熱量測定)で求めることができる。すなわち、JISK5421のDSCの記載中に規定された融解ピーク温度を、上記の融点とすることができる。
また、上記のような温度範囲への調整については、次のようにして実現可能である。すなわち、中心側部分52in及び外周側部分52exにおけるピン部材55pの近傍位置又はピン部材55p自身に熱電対などの温度センサー(不図示)を設け、この温度センサーから出力される温度信号に基づいて、カートリッジヒーター54への供給電力(W)等をフィードバック制御すれば良い。
ところで、図11に、図7中のXI部の拡大図を示し、図12には、図11中のXII−XII矢視図を示すが、ここで、前者の図11に示すように、この中間ロール52の外周面52s(52exex)において隣り合うピン部材55p,55p同士の間の位置(「外周側部分の外周面において押し込み部材の配置位置とは異なる位置」に相当)には、ピン部材55pとは別体の受け部55rが突出形成されている。
そして、図12に示すように、この受け部55rは、円柱部55rb(基端部に相当)を本体とし、同円柱部55rbの先端に、中間ロール52の回転半径方向Dr52の外方を向いた略平坦な頂面55rtを有している。また、同頂面55rtは、外周側部分52exの外周面52exexよりも回転半径方向Dr52の外側の位置且つピン部材55pの先端よりも回転半径方向Dr52の内側の位置に位置している。
よって、当該受け部55rは、中間製品1mを外周側部分52exの外周面52exexよりも回転半径方向Dr52の外側の位置で貫通せずに受け止めることができて、つまり、中間製品1mと外周側部分52exとの間に隙間G1m(図12)を設けることができる。そして、これにより、外周側部分52exから中間製品1mへの入熱を抑制できて、その結果、外周側部分52exからの入熱起因の中間製品1mの熱損傷を抑制可能となる。
このような受け部55rも前述のピン部材55pと同じ保持構造によって中間ロール52の上記中心側部分52inに保持されている。すなわち、同図12に示すように、先ず、各受け部55rの配置対象位置に対応させて、外周側部分52exの外周面52exexには、回転半径方向Dr52に沿った貫通孔52exh2(第2貫通孔に相当し、以下では第2貫通孔52exh2とも言う)が形成されている。また、受け部55rは、上記円柱部55rbよりも回転半径方向Dr52の内側に、同円柱部55rbの外周面よりも外側に突出する円形のフランジ部55rfを一体且つ同軸に有している。そして、円柱部55rbの直径は、上記の第2貫通孔52exh2の直径よりも小さく設定されているが、フランジ部55rfの直径は、第2貫通孔52exh2よりも大きく設定されている。そのため、回転半径方向Dr52の内方から上記第2貫通孔52exh2に受け部55rを差し込んだ際に、円柱部55rbは、第2貫通孔52exh2を速やかに挿通するが、フランジ部55rfは、外周側部分52exの内周面52exinのうちの第2貫通孔52exh2の縁部に引っ掛かって挿通不能となる。そして、これにより、円柱部55rbの頂面55rtは、外周側部分52exの外周面52exexよりも回転半径方向Dr52の外側に位置した状態となる一方、フランジ部55rfは、外周側部分52exの内周面52exinよりも内側に位置したような位置関係となるが、ここで、このような位置関係で固定すべく、外周側部分52exには、前述の中心側部分52inが挿入されている。そして、これにより、当該フランジ部55rfは、外周側部分52exと内周側部分52inとの間の隙間G52に介挿された状態となって、当該介挿状態に基づいて受け部55rは中心側部分52inに保持される。
なお、この例では、図11に示すように、かかる受け部55rは、ピン部材55pの周囲の四カ所にそれぞれ設けられていて、これにより、中間製品1mを確実に受け止め可能としているが、何等上記の四カ所に限らない。例えば、配置スペースを確保できない場合には、これより少なくても良いし、逆に配置スペースを確保できる場合には、これより多くても良い。
また、この例では、受け部55rの頂面55rtは正円形状とされている。そして、その直径は、例えば2mm〜5mmの範囲から選択されるが、何等これに限らない。例えば、正三角形や正方形などの多角形でも良いし、これら以外の形状でも良い。
なお、望ましくは、かかる受け部55rの熱伝導率(W/(m・K))が、ピン部材55p及び外周側部分52exの各熱伝導率(W/(m・K))よりも小さいと良い。例えば、この例では、ピン部材55p及び外周側部分52exの両者とも鉄製であることから、受け部55rを、テフロン(商標:polytetrafluoroethylene)等の樹脂製或いは鉄よりも小さい熱伝導率の金属又はセラミック製にすると良い。そして、このようにすれば、受け部55rから中間製品1mへの入熱を小さくしながらも、ピン部材55pから中間製品1mへの入熱を大きく確保することができて、これにより、受け部55rでの中間製品1mの熱損傷を抑制しながらも、ピン部材55pによる通気孔hの形成性を高めることができる。
また、望ましくは、図12に示すピン部材55p保持用の第1貫通孔52exh1が、受け部55rの円柱部55rbを挿通可能且つ同フランジ部55rfを挿通不能な大きさに形成されているとともに、受け部55r保持用の第2貫通孔52exh2が、ピン部材55pの円錐部55pa及び円柱部55pbを挿通可能且つ同フランジ部55pfを挿通不能な大きさに形成されていると良い。
そして、このようになっていれば、ピン部材55p保持用の第1貫通孔52exh1に受け部55rを保持させることができ、また逆に受け部55r保持用の第2貫通孔52exh2にピン部材55pを保持させることができる。よって、ピン部材55pと受け部55rとの配置位置を適宜入れ替えることで、これらピン部材55pと受け部55rとの配置パターンを自由に変更できる。そして、これにより、ピン部材55pが形成する通気孔hの配置パターンの設定の自由度を高めることができる。すなわち、通気孔hの配置パターンが互いに異なる複数種類のおむつ1を容易に作り分け可能となる。
更に、場合によっては、受け部55rを、上記のピン部材55pの円柱部55pbに一体化しても良い。図13は、その一例の説明図である。この例では、円柱部55pbにおける回転半径方向Dr52の内側の位置に、当該円柱部55pbの外周面よりも外側に突出した大径部55prが一体に設けられている。そして、この大径部55prにおいて回転半径方向Dr52の外側を向いた円環状の頂面55prsが、受け部55prsとして機能するようになっている。よって、このような受け部55prsが一体化されたピン部材55p’を使用すれば、当該受け部55prsは、ピン部材55p’の近傍位置でも中間製品1mをしっかりと受け止めることができて、これにより、中間製品1mが外周側部分52exに最も近づくと想定される当該近傍位置でも、中間製品1mと外周側部分52exの外周面52exexとの間に隙間G1mを確実に設けることができる。
また、仮に同図13の例においてピン部材55p’の円錐部55pa及び円柱部55pbを含む部分のことを「先端側部分55pe1」と言い、フランジ部55pf及び大径部55prを含む部分のことを「根元側部分55pe2」と言った場合に、前者の先端側部分55pe1が後者の根元側部分55pe2に対してねじ構造等で着脱自在に構成されていると良い。詳しくは次の通りである。
先ず、この図13の例では、先端側部分55pe1が具備する円柱部55pbにおける回転半径方向Dr52の内側の端部の外周面には、雄ねじSCMが形成されており、他方、根元側部分55pe2が具備する大径部55prにおける回転半径方向Dr52の外側の端面55prsには、雌ねじSCFが形成されている。そして、前者の雄ねじSCMが後者の雌ねじSCFに螺合されることで、これら両者は取り外し可能に固定されている。
よって、根元側部分55pe2を中間ロール52の外周側部分52ex及び中心側部分52inに残置したまま、先端側部分55pe1だけを取り外し可能である。そのため、先端側部分55pe1が摩耗等して通気孔hの形成性が低下した場合にも、かかる問題のあるピン部材55pの先端側部分55pe1だけを選択的に新品の先端側部分55pe1に交換することができて、これにより、中間ロール52の全体を分解すること無く通気孔hの成形性が良好な状態に同ロール52を戻すことができる。そして、その結果、ピン部材55pのメンテナンスの作業負荷軽減を図れる。
また、この例では、図7を参照して前述したように、中間ロール52の外周面52s、すなわち外周側部分52exの外周面52exexにおいてCD方向の一方側の領域には、腹側帯部材31用のピン部材群セットSG55p1,SG55p1が回転方向Dc52に2セット並んで配置されており、同様に、他方側の領域には、背側帯部材41用のピン部材群セットSG55p2,SG55p2が回転方向Dc52に2セット並んで配置されている。そして、腹側帯部材31用のピン部材群セットSG55p1は、一対のピン部材群G55p1,G55p1を回転方向Dc52に並んで有しているとともに、これら2つのピン部材群G55p1,G55p1同士の間の領域ANには、中間製品1のうちで吸収性本体10が設けられる部分が当接するが、ここで、図2及び図4Bを参照してわかるように、当該部分には通気孔hを形成しない。そのため、図7に示すように、当該領域ANは、ピン部材55pが全く配置されない非配置領域ANとなっている。また、当該非配置領域ANは、比較的大きな面積を有している。すなわち、前述の受け部55rの頂面55rtのそれよりも、はるかに大きな一連の面積を有している。
そのため、同図7に示すように、この非配置領域ANには、頂面55trが小さい前述の受け部55r(図11)の代わりに、大きな頂面55msで中間製品1mをより広範囲に受け止め可能にする目的で、頂面55msとして円弧面を有した面状部材55mが配置されている。すなわち、この面状部材55mの頂面55msは、図5に示すように、回転半径方向Dr52の外側を向きつつ回転方向Dc52に沿った円弧面であり、また、同頂面55msは、外周側部分52exの外周面52exexよりも回転半径方向Dr52の外側に位置しているとともに、図7に示すように、前述の受け部55rの頂面55rtの少なくとも10倍以上、望ましくは100倍以上の面積を有している。
よって、当該頂面55msが中間製品1mと当接することにより、中間製品1mを広範囲に亘って確実に外周側部分52exから離間させた状態にすることができる。
また、この例では、当該面状部材55mの熱伝導率(W/(m・K))は、ピン部材55p及び外周側部分52exの各熱伝導率(W/(m・K))よりも小さくなっている。すなわち、この例では、既述のようにピン部材55p及び外周側部分52exは共に鉄製である一方、面状部材55mは樹脂製の一例としてのベークライト製であり、これにより、ピン部材55p及び外周側部分52exの各熱伝導率よりも面状部材55mの熱伝導率は小さくなっている。
よって、面状部材55mから中間製品1mへの入熱を小さくしながらも、ピン部材55pから中間製品1mへの入熱を大きく確保できる。そして、これにより、面状部材55mとの当接起因の中間製品1mの熱損傷を抑制しながらも、ピン部材55pでの孔部hの形成性を高めることができる。
ちなみに、上述の面状部材55mの内容は、同図7中の背側帯部材41用のピン部材群セットSG55p2,SG55p2についても同様である。そのため、その説明については省略する。
図14は、上流側ロール51の外周面51sにおける穴部51hの配置パターンの説明図である。なお、同図14では、同ロール51の外周面51sを平面に展開して示している。
同図14に示すように、上流側ロール51の外周面51sの穴部51hは、ピン部材55pに対応させて設けられている。すなわち、図7に示すように、中間ロール52の外周面52sにおけるCD方向の一方側の領域には一対のピン部材群G55p1,G55p1が回転方向Dc52に並んで設けられていることから、これに対応させて、上流側ロール51の外周面51sにおけるCD方向の一方側の領域には、千鳥配置で複数の穴部51hを有した穴部群G51h1,G51h1が、回転方向Dc51に並んで一対設けられている。同様に、図7に示すように、中間ロール52の外周面52sにおけるCD方向の他方側の領域には一対のピン部材群G55p2,G55p2が回転方向Dc52に並んで設けられていることから、これに対応させて、上流側ロール51の外周面におけるCD方向の他方側の領域には、千鳥配置で複数の穴部51hを有した穴部群G51h2,G51h2が、回転方向Dc51に一対並んで設けられている。
但し、前述のように上流側ロール51は、一回転でおむつ一つ分の通気孔hの形成に関与することから、回転方向Dc51に並ぶ上記一対の穴部群G51h1,G51h1(G51h2,G51h2)を1セットの穴部群セットSG51h1(SG51h2)とした場合に、上流側ロール51の外周面には、かかる穴部群セットSG51h1(SG51h2)が1セットだけ設けられている。
他方、図5の下流側ロール59の構成は、概ね上流側ロール51のそれと同じである。例えば、下流側ロール59の外周面59sには、上流側ロール51の外周面51sの穴部群G51h1,G51h2と同仕様の穴部群G59h1,G59h2が設けられている。そして、これにより、中間製品1mを中間ロール52から受け取る際に、これら穴部群G59h1,G59h2の各穴部59hには、中間ロール52のピン部材55pが円滑に挿入されて、これにより、中間製品1mに形成された通気孔hの形状を大きく崩すことなく、当該中間製品1mを受け取り可能である。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、孔部の一例として通気孔hを例示し、同通気孔hは貫通孔であったが、何等これに限らない。例えば、上記の孔部は、底部を有した有底孔でも良い。なお、有底孔の形成の実現は、互いの外周面を対向させて駆動回転する不図示のエンボスロールとアンビルロールとの間に前述の中間製品1mを通すことでなすことができる。なお、エンボスロールは、例えば、その外周面に、略平坦な頂面の複数の凸部を有したロールであり、アンビルロールは、略平滑な外周面を有したロールである。
上述の実施形態では、図6に示すように、回転体に設けられた押し込み部材として中間ロール52のピン部材55pを例示し、当該ピン部材55pは、先端側が先細り形状の部材であった。しかし、何等これに限らない。例えば、先端側が先細り形状でない部材でも良い。また、同図6に示すように、ピン部材55pは、円錐部55paと円柱部55pbとを有していたが、何等これに限らない。例えば、円錐部55paに代えて三角錐や四角錐等の断面多角形の錐状部を有しても良いし、円柱部55pbに代えて三角柱や四角柱等の断面多角形の柱状部を有していても良い。
上述の実施形態では、図5に示すように中間製品1mを上流側ロール51及び中間ロール52にそれぞれ巻き付けていたが、何等これに限らない。すなわち、上流側ロール51及び中間ロール52のどちらにも巻き付けずに各ロール51,52同士の間に中間製品1mを通すようにしても良い。
上述の実施形態では、孔部の一例として、腹側帯部材31及び背側帯部材41の通気孔hを例示したが何等これに限らない。例えば、通気性向上以外の用途の孔部を腹側帯部材31及び背側帯部材41に形成する際に、本発明の孔部形成装置50及び孔部形成方法を適用しても良い。
上述の実施形態では、吸収性物品の一例として3ピースタイプの使い捨ておむつ1を例示したが、何等これに限らない。例えば、2ピースタイプの使い捨ておむつの材料となる不織布に通気孔hを形成する際に、本発明の孔部形成装置50及び孔部形成方法を適用しても良い。ちなみに、2ピースタイプの使い捨ておむつとは、例えば腹側部と股下部と背側部とを有した外装シートを第1部品として有し、同外装シートの肌側面に固定される吸収性本体10を第2部品として有するタイプのおむつのことである。そして、その場合には、上述の外装シートの連続シートが不織布で形成されていて、当該不織布に通気孔hを形成する際に、本発明の孔部形成装置50及び孔部形成方法を使用することになる。
更に言えば、この2ピースタイプのおむつが、所謂テープ式の使い捨ておむつであっても良い。なお、テープ式の使い捨ておむつとは、着用者の胴部を腹側から覆う上記腹側部と、同胴部を背側から覆う上記背側部とを連結するのに、ファスニングテープを用いるタイプのおむつのことである。
また、更に言えば、吸収性物品は、何等使い捨ておむつ1に限らない。すなわち、不織布を材料として製造される吸収性物品であれば、その製造の際に、本発明の孔部形成装置50及び孔部形成方法を適用可能である。そのため、この吸収性物品の概念には、尿取りパッドや生理用ナプキン等も含まれる。
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)、
1m 中間製品(シート状部材)、
1mw1 連続シート、1mw2 連続シート、
1mw2p1 部分、1mw2p2部分、
10 吸収性本体、
10LG 部分、10ea 端部、10eb 端部、11 吸収体、
11c 吸収性コア、
13 トップシート、15 バックシート、
15a 防漏シート、15b 外装シート、
16 弾性部材、
31 腹側帯部材、31a 連続体、31e 端部、
31s 吸収性本体非存在部分、32 不織布、32Le 端部、
33 不織布、33B 折り返し部、35 弾性部材、35a 連続体、
41 背側帯部材、41a 連続体、42 不織布、41Le 端部、43 不織布、
50 孔部形成装置、
51 上流側ロール、51h 穴部、51s 外周面、
52 中間ロール(回転体)、52s 外周面、
52ex 外周側部分、52exex 外周面、52exin 内周面、
52exh1 第1貫通孔、52exh1s 内周面、
52exh2 第2貫通孔、
52in 中心側部分、52inex 外周面、
52inh 収容孔、
53 エンドプレート(固定部材)、
54 カートリッジヒーター(発熱体)、54c 発熱線、54p パイプ材、
55p ピン部材(押し込み部材)、55p’ ピン部材(押し込み部材)、
55pa 円錐部(先端部)、55pb 円柱部(基端部)、55pbs 外周面、
55pf フランジ部、
55pe1 先端側部分、55pe2 根元側部分、
55pr 大径部、55prs 頂面(端面、受け部)、
55r 受け部、55rt 頂面、
55rb 円柱部(基端部)、55rf フランジ部、
55m 面状部材、55ms 頂面、
59 下流側ロール、59h 穴部、59s 外周面、
BH 胴回り開口、LH 脚回り開口、LG レッグギャザー、
CL1 中央位置、CL10 所定位置、
h 通気孔(孔部)、
G52 隙間、G1m 隙間、 G55pb 隙間、
C51 回転軸、C52 回転軸、
AN 非配置領域、
Gh31 通気孔群、Rh31 通気孔列、
Gh41 通気孔群、Rh41 通気孔列、
G51h1 穴部群、G51h2 穴部群、
G55p1 ピン部材群、G55p2 ピン部材群、
G59h1 穴部群、G59h2 穴部群、
P51 最接近位置、P52 最接近位置、
SG51h1 穴部群セット、SG51h2 穴部群セット、
SG55p1 ピン部材群セット、SG55p2 ピン部材群セット、
R51 第1搬送ルート、R52 第2搬送ルート、R59 第3搬送ルート、
P51 最接近位置、P52 所定位置、

Claims (16)

  1. CD方向に沿った回転軸回りに回転する回転体の外周面の外側に突出しつつ前記回転体とは別部材として設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する装置であって、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されており、
    前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
    前記受け部は、前記シート状部材に当接する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられて、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
    前記外周側部分は、前記受け部の前記基端部が挿通可能な貫通孔を有するとともに、前記貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記受け部は前記中心側部分に保持されている
    ことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
    前記シート状部材と前記外周側部分との間に隙間が存在するように前記シート状部材を前記回転体に保持させながら、前記シート状部材に前記押し込み部材を押し込むことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
    前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  4. CD方向に沿った回転軸回りに回転する回転体の外周面の外側に突出しつつ前記回転体とは別部材として設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する装置であって、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられおり、
    前記シート状部材と前記外周側部分との間に隙間が存在するように前記シート状部材を前記回転体に保持させながら、前記シート状部材に前記押し込み部材を押し込み、
    前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されており、
    前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
    前記受け部の熱伝導率(W/(m・K))は、前記押し込み部材の熱伝導率(W/(m・K))及び前記外周側部分の熱伝導率(W/(m・K))よりも小さいことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
    前記押し込み部材は、前記シート状部材に押し込まれる先端部と、前記先端部よりも前記回転半径方向の内側に位置する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられ、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
    前記外周側部分は、前記先端部及び前記基端部が挿通可能な第1貫通孔を有するとともに、前記第1貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記押し込み部材は前記中心側部分に保持されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  6. 請求項に記載の吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
    前記第1貫通孔は、前記受け部の前記基端部が挿通可能且つ前記受け部の前記フランジ部が挿通不能な大きさに形成されており、
    前記貫通孔は、前記押し込み部材の前記先端部及び前記基端部が挿通可能且つ前記押し込み部材の前記フランジ部が挿通不能な大きさに形成されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  7. CD方向に沿った回転軸回りに回転する回転体の外周面の外側に突出しつつ前記回転体とは別部材として設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する装置であって、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記押し込み部材は、前記シート状部材に押し込まれる先端部と、前記先端部よりも前記回転半径方向の内側に位置する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられ、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
    前記外周側部分は、前記先端部及び前記基端部が挿通可能な第1貫通孔を有するとともに、前記第1貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記押し込み部材は前記中心側部分に保持されており、
    前記押し込み部材における前記先端部を含む部分のことを先端側部分とし、前記フランジ部を含む部分のことを根元側部分とした場合に、前記フランジ部を介して前記中心側部分に保持された前記根元側部分に対して前記先端側部分が着脱可能に構成されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  8. 請求項5乃至の何れかに記載の吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
    前記第1貫通孔の内周面と前記押し込み部材の前記基端部の外周面との間には隙間が設けられていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  9. CD方向に沿った回転軸回りに回転する回転体の外周面の外側に突出しつつ前記回転体とは別部材として設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する装置であって、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記外周側部分の外周面には、前記複数の前記押し込み部材が所定パターンで配置された配置領域と、前記押し込み部材が配置されない非配置領域とが、前記回転方向に並んで設定されており、
    前記非配置領域には、前記回転半径方向の外側を向いた頂面を有した面状部材が設けられているとともに、前記頂面は、前記外周側部分の前記外周面よりも前記回転半径方向の外側に位置しており、
    前記面状部材の熱伝導率(W/(m・K))は、前記押し込み部材の熱伝導率(W/(m・K))及び前記外周側部分の熱伝導率(W/(m・K))よりも小さいことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  10. CD方向に沿った回転軸回りに回転する回転体の外周面の外側に突出しつつ前記回転体とは別部材として設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する装置であって、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記押し込み部材は、前記シート状部材に押し込まれる先端部と、前記先端部よりも前記回転半径方向の内側に位置する基端部と、を有し、
    前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が、前記基端部に一体に設けられていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  11. 請求項1乃至10の何れかに記載の吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置であって、
    前記外周側部分は、前記中心側部分の外周面を周方向の全周に亘って覆う筒状部材であり、
    前記外周側部分は、前記CD方向の両端にそれぞれ設けられた固定部材を介して前記中心側部分に同軸に固定されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成装置。
  12. 吸収性物品に係るシート状部材に複数の孔部を形成する方法であって、
    CD方向に沿った回転軸回りに回転体を回転する工程と、
    前記回転体とは別部材として前記回転体の外周面の外側に突出して設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する工程と、を有し、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持されており、
    前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
    前記受け部は、前記シート状部材に当接する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられて、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
    前記外周側部分は、前記受け部の前記基端部が挿通可能な貫通孔を有するとともに、前記貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記受け部は前記中心側部分に保持されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成方法。
  13. 吸収性物品に係るシート状部材に複数の孔部を形成する方法であって、
    CD方向に沿った回転軸回りに回転体を回転する工程と、
    前記回転体とは別部材として前記回転体の外周面の外側に突出して設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する工程と、を有し、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記複数の孔部を形成する工程において、
    前記シート状部材と前記外周側部分との間に隙間が存在するように前記シート状部材を前記回転体に保持させながら、前記シート状部材に前記押し込み部材を押し込み、
    前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が前記回転体に保持し、
    前記受け部は、前記押し込み部材とは別体であるとともに、前記外周側部分の外周面において前記押し込み部材の配置位置とは異なる位置に配置されており、
    前記受け部の熱伝導率(W/(m・K))は、前記押し込み部材の熱伝導率(W/(m・K))及び前記外周側部分の熱伝導率(W/(m・K))よりも小さいことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成方法。
  14. 吸収性物品に係るシート状部材に複数の孔部を形成する方法であって、
    CD方向に沿った回転軸回りに回転体を回転する工程と、
    前記回転体とは別部材として前記回転体の外周面の外側に突出して設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する工程と、を有し、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記押し込み部材は、前記シート状部材に押し込まれる先端部と、前記先端部よりも前記回転半径方向の内側に位置する基端部と、前記基端部よりも前記回転半径方向の内側に設けられ、前記基端部の外周面よりも外側に突出するフランジ部と、を有し、
    前記外周側部分は、前記先端部及び前記基端部が挿通可能な第1貫通孔を有するとともに、前記第1貫通孔に挿通不能な前記フランジ部が前記中心側部分と前記外周側部分との間の前記隙間に介挿されていることにより、前記押し込み部材は前記中心側部分に保持されており、
    前記押し込み部材における前記先端部を含む部分のことを先端側部分とし、前記フランジ部を含む部分のことを根元側部分とした場合に、前記フランジ部を介して前記中心側部分に保持された前記根元側部分に対して前記先端側部分が着脱可能に構成されていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成方法。
  15. 吸収性物品に係るシート状部材に複数の孔部を形成する方法であって、
    CD方向に沿った回転軸回りに回転体を回転する工程と、
    前記回転体とは別部材として前記回転体の外周面の外側に突出して設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する工程と、を有し、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記外周側部分の外周面には、前記複数の前記押し込み部材が所定パターンで配置された配置領域と、前記押し込み部材が配置されない非配置領域とが、前記回転方向に並んで設定されており、
    前記非配置領域には、前記回転半径方向の外側を向いた頂面を有した面状部材が設けられているとともに、前記頂面は、前記外周側部分の前記外周面よりも前記回転半径方向の外側に位置しており、
    前記面状部材の熱伝導率(W/(m・K))は、前記押し込み部材の熱伝導率(W/(m・K))及び前記外周側部分の熱伝導率(W/(m・K))よりも小さいことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成方法。
  16. 吸収性物品に係るシート状部材に複数の孔部を形成する方法であって、
    CD方向に沿った回転軸回りに回転体を回転する工程と、
    前記回転体とは別部材として前記回転体の外周面の外側に突出して設けられた複数の押し込み部材を、前記回転体の回転方向に沿って搬送されるシート状部材に押し込むことにより、前記シート状部材に複数の孔部を形成する工程と、を有し、
    前記回転体は、前記回転軸を含む中心側部分と、前記中心側部分よりも前記回転体の回転半径方向の外側に設けられ、前記中心側部分に前記押し込み部材が当接するように前記押し込み部材を保持するための外周側部分と、前記中心側部分内に設けられて前記中心側部分を介して前記押し込み部材を加熱する発熱体と、を有し、
    前記中心側部分と前記外周側部分との間には、前記回転半径方向の隙間が設けられており、
    前記押し込み部材は、前記シート状部材に押し込まれる先端部と、前記先端部よりも前記回転半径方向の内側に位置する基端部と、を有し、
    前記外周側部分の外周面よりも前記回転半径方向の外側の位置且つ前記押し込み部材の先端よりも前記回転半径方向の内側の位置で、前記シート状部材を貫通せずに受け止め可能な受け部が、前記基端部に一体に設けられていることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の孔部形成方法。
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