JP6552289B2 - X線発生管、x線発生装置、x線撮影システム - Google Patents

X線発生管、x線発生装置、x線撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、電子線の照射によりX線を発生するターゲットと、ターゲットにより閉塞された開孔を有する管状の陽極部材とを備えた陽極を用いた透過型のX線発生管、X線発生装置、X線撮影システム及びこれらに用いられる陽極に関する。
透過型ターゲットを備えた透過型X線発生管が公知である。透過型ターゲットは、電子線がターゲットに入射される側とは反対側から放出されるX線を利用するものである。透過型X線発生管は、ダイヤモンドを材料とするターゲットをX線発生管の端窓として備える形態とすることが可能であり、広い放射角、高い放熱性、X線発生装置の小型化において有利な特徴を備えている。このような透過型X線発生管におけるターゲットは、周縁に配置された銀ろう、Ag−Sn系ろう材、Au−Sn系ろう材等の接合材を介して陽極部材に気密接合されている。ろう材は、200℃〜陽極部材の動作時の温度以上の融点を有するものが採用される。Ag−Sn系であれば、組成比の制御又は3元系以上とすることにより、広い融点の材料設計が可能である(100℃〜900℃)。
特許文献1には、開孔径に分布を有す管状の陽極部材と、該陽極部材に保持された透過型ターゲットを備えた透過型X線発生管が開示されている。また、特許文献2は、X線の遮蔽性が高い部材と熱伝導部材とで構成した管状の陽極部材と、該陽極部材に保持された透過型ターゲットを備えたX線発生管が開示されている。このような、透過型のターゲットを端窓として備えたX線発生管において、X線発生動作を繰り返すことにより、所望の管電流が得られず、必要なX線出力を確保することが困難になる場合があった。安定したX線出力が得られる透過型X線発生管が求められていた。
特開2013−51153号公報 特開2013−55041号公報
しかしながら、特許文献1及び2のいずれに開示されている構成においても、次のような問題があった。すなわち、X線の発生動作と停止動作との繰り返しに伴い真空リークが生じる場合があった。真空リークが生じると、X線発生管内の雰囲気における電子の平均自由行程が低下し、管電流が低減しX線出力が低下し改善が求められている問題であった。
本願の発明者等の検討により、前述のX線出力の低下の原因は、X線発生管の繰り返し動作に伴う、陽極の応力振幅であることが判った。すなわち、X線出力の低下の原因は、透過型ターゲットと陽極部材との接合に係る接合材に、周方向の引っ張り応力が発生している事が原因であることを同定するに至った。
本発明は、ターゲットを周囲の部材に気密接合する接合材について、ターゲットと接合材との間の線膨張係数の差によって生じるクラックの発生による真空リークを抑制できるようにし、X線発生管、ひいてはX線発生装置及びX線撮影システム、並びにこれらに用いられる陽極の耐久性を高めることを目的とする。
前記課題を解決するための本発明の第一の態様は、電子放出部からの電子線の照射によりX線を発生するターゲットと、管状の陽極部材と、前記ターゲットの外周と前記陽極部材の内周の間に環状に配置された接合材と、を備え陽極を有するX線発生管であって、
前記陽極部材は、第一の金属管と、前記第一の金属管に固定され前記第一の金属管より線膨張係数が高い第二の金属管と、を有し、
前記接合材は、前記第一の金属管と前記第二の金属管とのそれぞれに接するように延在し、
前記ターゲットは、前記接合材が前記第一の金属管と接している部分に対向する部分、および、前記接合材が前記第二の金属管と接している部分に対向する部分、のそれぞれにおいて前記接合材を介して、前記陽極部材に接合されていることを特徴とするX線発生管を提供するものである。
本発明の第二の態様は、上記本発明の第一の態様に係るX線発生管と、
前記ターゲットと前記電子放出部とのそれぞれに電気的に接続され、前記ターゲットと前記電子放出部との間に管電圧を印加する管電圧回路と、
を備えていることを特徴とするX線発生装置を提供するものである。
本発明の第三の態様は、上記本発明の第二の態様に係るX線発生装置と、前記X線発生装置から放出され、被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線発生装置と前記X線検出器とを統合して制御するシステム制御装置と、を備えていることを特徴とするX線撮影システムを提供するものである。
さらに本発明の第四の態様は、電子放出部からの電子線の照射によりX線を発生するターゲットと、管状の陽極部材と、前記ターゲットの外周と前記陽極部材の内周の間に環状に配置された接合材と、を備え陽極を有するX線発生管であって、
前記陽極部材は、第一の金属管と、前記第一の金属管に固定され前記第一の金属管より線膨張係数が高い第二の金属管と、を有し、
前記接合材は、前記第一の金属管と前記第二の金属管とのそれぞれに接するように延在し、
前記ターゲットは、前記接合材が前記第一の金属管と接している部分に対向する部分、および、前記接合材が前記第二の金属管と接している部分に対向する部分、のそれぞれにおいて前記接合材を介して、前記陽極部材に接合され、
前記第一の金属管及び前記第二の金属管は、前記陽極部材の管軸に沿った方向の少なくとも一方の端部側において前記接合材に圧縮応力成分を発生させ、前記接合材の当該陽極部材の周方向における引張応力が緩和されるように設けられていることを特徴とするものである。
さらに本発明の第の態様は、本発明の第の態様に係るX線発生管と、前記ターゲットと前記電子放出部とのそれぞれに電気的に接続され、前記ターゲットと前記電子放出部との間に管電圧を印加する管電圧回路と、を備えていることを特徴とするX線発生装置である。
さらに本発明の第の態様は、本発明の第の態様に係るX線発生装置と、前記X線発生装置から放出され、被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線発生装置と前記X線検出器とを統合して制御するシステム制御装置と、を備えていることを特徴とするX線撮影システムである。
本発明におけるターゲットの周縁部は、陽極部材の開孔を塞いで陽極部材に接合されている。また、陽極部材は、第一の金属管と、第一の金属管より線膨張係数が大きな第二の金属管と、を有し、ターゲットは、この両者を跨いで配置された接合材を介して陽極部材に接合されている。接合材が冷却されて収縮するのに従い、ターゲットの周方向に沿って、かかる接合材に引張応力が作用する。これと同時に、第一の金属管と第二の金属管との線膨張係数の違いにより、例えば管軸方向に働く圧縮応力を接合材に作用させることができる。かかる接合材への圧縮応力が作用し、接合材のポアソン比に応じた圧縮応力がターゲットの周方向に作用して、上記引張応力が緩和され、接合材にクラックが生じにくくなり、真空リークの発生が抑制されたX線発生管を提供することが可能となる。
(a)は本発明に係るX線発生管の一実施形態を示す図、(b)はそれに用いた第1の実施形態に係る陽極の基本形を示す拡大断面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ第1の実施形態に係る陽極の変形例を示す図である。 (a)〜(c)はそれぞれ第1の実施形態に係る陽極の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る陽極の一例を示す断面図である。 本発明のX線発生管を備えたX線発生装置の概略構成図である。 本発明のX線発生装置を備えたX線撮影システムである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。なお、本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
<陽極及びX線発生管>
図1(a)には、電子放出源15と、電子放出源15に対向するターゲット9とを備えた透過型のX線発生管102の実施形態が示されている。また、図1(b)には、このX線発生管102に用いた、第一の実施形態に係る陽極2が拡大して示されている。
本実施形態のX線発生管102は、陰極4と、陰極4に接続された電子放出部5と、陽極2と、陽極2と陰極4との間に狭持された絶縁管3とを有する。陽極2は、電子の照射によりX線を発生するターゲット9と、ターゲット9で閉塞された開孔18を有する管状の陽極部材6と、陽極板19とを備えている。本実施形態におけるX線発生管102は、電子放出源15が備える電子放出部5から放出された電子線17をターゲット9に照射して衝突させることによりX線束14を発生させるものとなっている。
ターゲット9は、図1(b)に示されるように、電子線17の照射によりX線を発生させるターゲット層21と、このターゲット層21を支持するターゲット基材22とから構成されている。ターゲット9のターゲット層21が設けられている側の面が電子線を照射される側の面である電子照射面90である。ターゲット9のターゲット層21が設けられている側の反対側の面がX線を放出するX線放出面900である。
ターゲット層21は、含有するターゲット層材料とその層厚とを、管電圧Vaと共に適宜選択することにより、必要な線種を放出するX線発生源となる。ターゲット層材料としては、例えば、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、W(タングステン)等の原子番号40以上の高い原子番号の金属材料を含有することが可能である。ターゲット層21は、ターゲット基材22上に、蒸着法、スパッタ法等の任意の成膜方法により形成することが可能である。
ターゲット基材22は、ベリリウム、天然ダイヤモンド、人工ダイヤモンド等のX線透過性が高く、耐熱性の高い材料で構成される。このうち、放熱性、再現性、均質性、コスト等の観点から、高温高圧合成法、化学的気相成長法で形成された人工ダイヤモンドのダイヤモンド基板が好ましい。ターゲット基材22の外形は、直方体形状又はディスク状とすることが好ましい。ディスク状のターゲット基材22の直径は、2mm以上10mm以下とすることが可能である。また、ターゲット基材22の厚さの下限と上限は、強度、ターゲット層21と平行な方向の熱伝導性、と、放射線透過性とで決定され、0.3mm以上4.0mm以下とされる。直方体形状のターゲット基材22とする場合は、前述の直径の範囲を、直方体が有する面の短辺と長辺のそれぞれの長さに置き換えればよい。ターゲット基材22は、ターゲット層21で発生したX線をX線発生管102の外に取り出すための透過窓の役割を担うとともに、他の部材と共に真空容器を構成する部材としての役割も有している。
陽極部材6は、ターゲット層21の陽極電位を規定する機能を有するとともに、ターゲット9を保持する機能を備える。陽極部材6とターゲット9とは、接合材8を介して接合されている。また、陽極部材6は、不図示の電極により、ターゲット層21に電気的に接続されている。
陽極部材6は、高比重の材料から構成することによりX線遮蔽機能を持たせることが可能である。陽極部材6を構成する材料としては、質量減弱係数μ/ρ[m2/kg]と密度ρ[kg/m3]との積が大であることが、陽極部材6の小型化の点で好ましい。さらに、陽極部材6を構成する材料としては、ターゲット層21から発生するX線の線質に基づいて、固有の吸収端エネルギーを有する金属元素を適宜選択することが、より一層の小型化の点で好ましい。陽極部材6は、Cu、Ag、Mo、Ta、W等を含有することが可能であり、ターゲット層21が含有するターゲット金属と同じ金属元素を含有することも可能である。質量減弱係数は、電圧によって変わるが、例えば100kVでは、W:0.4438、Ta:0.4302、Mo:0.1096、Ag:0.1470、Cu:0.04584[m2/kg]であり、質量減弱係数と密度の積である線減弱係数μは、W:8565.3、Ta:7162.8、Mo:1120.1、Au:1543.5、Cu:410.7[m-1]である。陽極部材6は、ターゲット9を囲むような管状の形状とすることにより、ターゲット層21から放出されたX線の放出角の範囲を規定してX線束14とする前方遮蔽体としての機能を備える。さらに、陽極部材6は、ターゲット層21から電子放出源15の方向に向けて、後方散乱した不図示の反射電子又は不図示の後方散乱X線の到達する範囲を制限する後方遮蔽体としての機能を有する。
接合材8は、例えば銀ろう、金ろう、銅ろうをはじめとする各種ろう材や、半田等で、接合対象部材間に加熱軟化した状態で挟み込ませた後に冷却することにより、接合対象部材を接合することが可能である。接合材8としては取り扱い性や接合力の点からろう材が好ましい。ろう材の中でも銀ろうは、ろう付け後の製造工程において、真空容器を高温で焼成しても再溶融することがない程度にろう付け温度が高く、かつ、その中でも比較的低温でのろう付けが可能であるため好ましい。
電子線17に含まれる電子は、電子放出源15とターゲット9との間の電界により、X線を発生させるのに必要な入射エネルギーに加速される。この加速電界は、図5のX線発生装置101とした場合に組み込まれ、ターゲット9と電子放出部5との間に印加される管電圧Vaを出力する管電圧回路103によってX線発生管102の密閉空間16に形成される。
X線発生管102は、陰極電位に規定される電子放出源15と、陽極電位に規定されるターゲット層21との間の電気的な絶縁を図る目的で設けられる絶縁管3によって胴部が構成されている。絶縁管3は、ガラス材料やセラミクス材料等の絶縁性材料で構成される。絶縁管3は、電子放出源15とターゲット層21との間隔を規定する機能を持たせることも可能である。
X線発生管102の密閉空間16は、電子放出源15を機能させるために減圧されている。X線発生管102の内部の真空度は、10-8Pa以上10-4Pa以下であることが好ましく、電子放出源15の寿命の観点からは、10-8Pa以上10-6Pa以下であることがより一層好ましい。X線発生管102は、真空容器として、かかる真空度を維持するための気密性と耐大気圧強度とを備えることが好ましい。X線発生管102内部の減圧は、不図示の排気管を介して不図示の真空ポンプで真空排気した後、かかる排気管を封止する方法をとることが可能である。また、X線発生管102の内部には、真空度の維持を目的として、不図示のゲッターを配置しても良い。
電子放出源15は、ターゲット9が備えるターゲット層21に対向して設けられている。電子放出源15としては、例えばタングステンフィラメント、含浸型カソードのような熱陰極や、カーボンナノチューブ等の冷陰極を用いることができる。電子放出源15は、電子線17のビーム径及び電子電流密度、オンオフ制御を目的として、不図示のグリッド電極、静電レンズ電極を備えることが可能である。
以上が陽極2及びX線発生管102の基本的構造である。本発明では、接合時の加熱された状態から冷えて収縮するに伴って接合材8に加わるターゲット9の周方向の引張応力によるクラックの発生を防止するため、陽極2を以下に説明するような構造としているものである。本発明では、陽極部材6は管状で、第一の金属管10と第二の金属管11とを有している。本発明において、第一の金属管10及び第二の金属管11は、管状の陽極部材6の管軸に沿った方向の少なくとも一方の端部側において接合材8に圧縮応力成分を発生させ、接合材8の陽極部材6の周方向における引張応力が緩和されるように設けられている。
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態に係るX線発生管用の陽極の基本形について、一部図1(a)も参照しつつ図1(b)で説明する。
第一の実施形態に係る陽極2は、陽極部材6が、第一の金属管10と第二の金属管11と、を有し、ターゲット9の周縁部が、第一の金属管10と第二の金属管11とを跨いで配置された接合材8を介して、陽極部材6に接合された形態となっている。第二の金属管11は、第一の金属管10より線膨張係数が大きなものとなっている。また、ターゲット9は陽極部材6の開孔18の内側に接合されている。
また、第一の金属管10は、第二の金属管11の内側に位置し、第二の金属管11の管軸方向の一部において、第二の金属管11の管内面と、第一の金属管10の管外面とが、接合材8の融点において、第一の金属管10と第二の金属管11とが互いに移動しないように固定されている。第一の金属管10と第二の金属管11との接続は、線膨張係数差を利用した嵌め合い、熱融着、接合材8よりも高融点の接合材を介した接合、鋳込み等により接続される。第一の金属管10及び第二の金属管11は、陽極板19の外面側に、陽極板19に設けられた貫通孔20を囲んで設けられている。第一の金属管10は第二の金属管11よりも、第二の金属管11の管軸方向において短く、第一の金属管10の前(X線放出側)端が第二の金属管11の前端よりも内側に引っ込んでいる。このため、第二の金属管11は、前端側の内面が第一の金属管10に覆われていない領域を有している。第一の金属管10及び第二の金属管11の後(電子線の入射側であり、X線放出側とは反対側)端は、いずれか、もしくは両方が陽極板19の外面に接している。陽極部材6は、前端側が第二の金属管11のみで構成されており、その他の部分が第一の金属管10と第二の金属管11で二重に構成されていて、両者の間に第一の金属管10の前端側端面により段差が形成されている。
ターゲット9は、ターゲット層21をX線発生管102の密閉空間16側に向け、第二の金属管11の内側に設けられている。ターゲット9は、ターゲット基材22の周側面と第二の金属管11の内側の第一の金属管10に覆われていない領域と、ターゲット9の電子線照射側の面の外周縁部と、第一の金属管10の前端側端面との間に亘る領域に介在された接合材8によって陽極部材6に接合されている。つまり、ターゲット9は、第一の金属管10と第二の金属管11とを跨いで配置された接合材8によって陽極部材6に接合されている。
ターゲット9の電子照射面90は、図1(a)に示すように、ターゲット基材22の周側面と環状に接し互いに対向する2面のうち、電子線が照射される部分を有する面である。また、ターゲット9の電子照射面90は、図1(a)に示すように、ターゲット基材22の周側面と環状に接し互いに対向する2面のうちの、真空に減圧された密閉空間16に接する側の面である。
本例における第一の金属管10の前端側の端面は、管軸方向においてターゲット9に対向し、かつ、管半径方向においてターゲット9と重なる座面100を有している。また、第二の金属管11の管内面はターゲット9の周側面と対向する対向部111を有している。本例における接合材8は、第二の金属管11の前記対向部111と第一の金属管10の前記座面100とを跨いで接している。上記座面100は、ターゲット9の電子が照射される側の面である電子照射面90と対向する面となっている。
第二の金属管11より線膨張係数が小さい第一の金属管10は、接合後の放熱に伴う収縮量が小さい。そのため、本例の位置に配置された接合材8には、収縮量の大きな第二の金属管11の収縮により、第一の金属管10の前端側端面に押されることで、ターゲット9の中心軸方向の圧縮応力が作用する。この圧縮応力は、ポアソン比に応じてターゲットの周方向に作用し、接合材8に対してターゲットの周方向に作用している引張応力を部分的に緩和する。したがって、引張応力の小さい領域が部分的に生じ、クラックの発生による真空リークの確率を低減できる。第二の金属管11は、第一の金属管10よりヤング率が小さいことが好ましい。第二の金属管11のヤング率が第一の金属管10のヤング率よりも小さいと、ターゲット9に作用する圧縮応力が第一の金属管10の変形で吸収されることなく接合材8に作用しやすい。
図2(a)〜図2(d)及び図3(a)〜図3(c)はそれぞれ第一の実施形態に係る陽極の変形例を示す。前記基本形との違いは、以下の通りである。
図2(a)及び図2(b)に示される変形例1と変形例2においては、第一の金属管10と第二の金属管11の組み合わせ構造が第一の実施形態とは相違している。つまり、第二の金属管11の内面に、内部を大内径部6Aと小内径部6Bとに分ける段差が形成されており、大内径部6Aに第一の金属管10が接続されている。上記段差は第一の金属管10の管半径方向における厚さに対応して形成されており、これにより、第一の金属管10の内面と、第二の金属管11の小内径部6Bの内面とは共通の内径を有して連なっている。また、ターゲット9は、ターゲット基材22の周側面を上記段差に向き合わせて、陽極部材6の開孔18内に設けられている。接合材8は、上記段差を境にし、第一の金属管10の内面及び第二の金属管11の内面の両者に跨る領域に配置されている。ターゲット基材22は、接合材8を介して、第一の金属管10の内面及び第二の金属管11の内面と接合されている。図2(a),(b)のような構造とした場合、第一の金属管10と第二の金属管11の線膨張係数の違いにより、第一の金属管10と第二の金属管11の境界に対応する位置の接合材8に対し、ターゲット9の中心軸方向に沿って圧縮応力を作用させることができる。この圧縮応力は、接合材8のポアソン比に応じてターゲットの周方向に作用し、ターゲットの周方向に沿って接合材8に作用している引張応力を部分的に緩和することができる。接合材8によるターゲット9の陽極部材6への接合部を境に、X線束14(図1参照)の放出側が陽極部材6の大気側、密閉空間16(図1参照)との連通側が陽極部材6の真空側である。図2(a)の変形例1と、図2(b)の変形例2の相違点は、第一の金属管10を陽極部材6の真空側に配置するか、大気側に配置するかの点において、相違する。
図2(a)では、前記第二の金属管11は、陽極部材6の大気側から真空側にかけて、ターゲット9と接続されている接続部を跨いで延在している。大内径部6Aは陽極部材6の真空側に存在し、第一の金属管10は接続部よりも陽極部材6の真空側に位置している。このため、図2(a)の第一の金属管10を図2(b)の第一の金属管10より長く形成しても、前方のX線照射領域を阻害しない。従って、図2(a)の変形例1は、図2(b)の変形例2と同等のX線照射領域を維持したまま、図2(b)の変形例2より長い第一の金属管10を設けることで、第一の金属管10の熱変形量が増し、接合材8の引張応力をより緩和することができる。その結果、接合材8及びターゲット基材22のクラックをさらに発生しにくくできる。
図2(c)に示される変形例3においては、第一の金属管10と第二の金属管11との組み合わせ構造は基本形と同様であるが、ターゲット9の位置と、接合材8の介在領域が基本形とは相違している。すなわち、第二の金属管11の前端側の内面が第一の金属管10に覆われていない領域を有しており、ターゲット基材22の周側面と第二の金属管11の第一の金属管10に覆われていない領域の内面との間に接合材8が介在されているのは基本形と同様である。一方、前記ターゲット9と第一の金属管10の前端側端面(座面100)との間に隙間が形成されている点が相違している。また、ターゲット基材22と第一の金属管10の前端側端面との間に接合材8が介在していない点も前記基本形とは相違している。図2(c)のような構造とした場合、接合材8はターゲット9の側面より外側に配置されているので、接合材8全体に圧縮応力を作用させやすく、接合材8及びターゲット基材22のクラックをさらに発生しにくくできる。図2(c)の変形例3においても、第一の金属管10は接続部よりも陽極部材6の真空側に位置している。
図2(d)に示される変形例4においては、第二の金属管11の内面に、内部を大内径部6Aと小内径部6Bとに分ける段差が形成されており、小内径部6Bに第一の金属管10が接続されている。第一の金属管10の前端側端面と上記段差とは平坦にそろえられている。これらと共に、ターゲット基材22の周側面と第二の金属管11の大内径部6Aの内面との間から、ターゲット9の電子線照射側の面の外周縁部と第一の金属管10の前端側端面との間に亘る領域に接合材8が介在されている。本変形例4における第一の金属管10の前端側の端面は、管軸方向においてターゲット9に対向し、かつ、管半径方向においてターゲット9と重なる座面100を有している。また、第二の金属管11の管内面はターゲット9の周側面と間隔を空けて対向する対向部111を有している。本変形例4における接合材8は、第二の金属管11の前記対向部111と第一の金属管10の前記座面100とを跨いで接している。この構造とした場合、ターゲット基材22の周側面と第二の金属管11の大内径部6Aの内面に挟まれた接合材8に作用する圧縮応力に加え、第二の金属管11と第一の金属管10との境界の接合材8に作用する圧縮応力によっても引張応力の緩和がなされる。このため、接合材8及びターゲット基材22のクラックをさらに発生しにくくできる。図2(d)の変形例4においても、第一の金属管10は接続部よりも陽極部材6の真空側に位置している。
図3(a)に示される変形例5においては、第二の金属管11の内面に、内部を大内径部6Aと中内径部6Cと小内径部6Bとに分ける2段の段差が形成されており、中内径部6Cに第一の金属管10が接続されている。第一の金属管10の前端側端面と、大内径部6Aと中内径部6Cとの間の段差と、は平坦にそろえられており、中内径部6Cと小内径部6B間の段差は第一の金属管10の厚さに対応している。これらと共に、ターゲット基材22の周側面と第二の金属管11の大内径部6Aの内面との間から、ターゲット基材22の電子線照射側の面の外周縁部と第一の金属管10の前端側端面との間に亘る領域に接合材8が介在されている。本変形例5において接合材8が接している第二の金属管11と第一の金属管10の領域は、図2(d)の変形例4とほぼ同様である。このような構造とした場合、第二の金属管11の収縮に伴って第一の金属管10の前端側端面を接合材8に押し付けることができ、より引張応力を緩和することができ、接合材8及びターゲット基材22のクラックをさらに発生しにくくできる。
図3(b)及び図3(c)に示される変形例6及び7は、ターゲット9の接合領域の開孔18の中心軸7が、その他の領域の開孔18の中心軸に対して傾いた例である。いずれにおいても、ターゲット9は、その中心軸を開孔18における傾いた中心軸7に合わせて傾いた状態で接合されている。ここでターゲット9の接合領域の開孔18の中心軸7について説明する。図3(b)及び図3(c)に示されるように、ターゲット基材22のターゲット層21側の面(電子線照射側の面)の延長面と、陽極部材6との交線のうち、最も内側のものを閉曲線Cとする。ターゲット基材22のX線放出側の面の延長面と、陽極部材6との交線のうち、最も内側のものを閉曲線Dとする。閉曲線Cの中心と閉曲線Dの中心とを通る直線を中心軸7とする。図3(b)に示す変形例6は、第二の金属管11の前端側を傾斜させることで中心軸7を傾斜させた例である。図3(c)に示す変形例7は、第二の金属管11の中間部の肉厚を変化させることで中心軸7を傾斜させた例である。図3(b),(c)のような中心軸7を傾斜させた構成としても、図2(a)〜図2(d)あるいは図3(a)の構成を満たせば、接合材8の引張応力を緩和できる部位を形成することができ、接合材8及びターゲット基材22のクラックを発生しにくくできる。
以上説明した例において、図2(a)の例と図2(b)の例とでは、第一の金属管10の位置が逆になっており、ターゲット9の向きを逆にした例ともいえる。これと同様に、図1(a)及び図1(b)で説明した第一の実施形態、図2(a)、図2(b)、図2(c)及び図2(d)で説明した第一〜第4の変形例、図3(a)、図3(b)及び図3(c)で説明した第5〜7の変形例においてもターゲット9の向きを逆にすることが可能である。図示されるターゲット9は、図面上、いずれもターゲット層21を下側に向けているが、これを上向きにした状態の構成とすることもできる。
〔第二の実施形態に係る陽極〕
図4に示されるように、本発明の第二の実施形態に係る陽極においては、第一の金属管10及び第二の金属管11の他に、第二の金属管11よりも線膨張係数が小さい第三の金属管12が用いられている。また、ターゲット9の周縁部が、第一の金属管10、第二の金属管11及び第三の金属管12の三者を跨いで配置された接合材8を介して陽極部材6に接合されている。具体的には、第二の金属管11の内側に、第二の金属管11の内面の一部を第一の金属管10に覆われていない領域を有した状態で、第一の金属管10と、第三の金属管12とが、第三の金属管12を第二の金属管11の前端側にして直列に嵌め込まれている。第一の金属管10と第三の金属管12との間には間隔が開けられており、この間隔が設けられた領域において第二の金属管11の中間部の内面に第一の金属管10に覆われていない領域を有している。また、上記間隔内に挿入されたターゲット9の周縁部が、第一の金属管10の端面、第二の金属管11の内面及び第三の金属管12の端面との間に亘る領域に介在された接合材8を介して陽極部材6に接合されている。この構造とした場合、第一の金属管10と第三の金属管12との間に接合材8を挟みつけるようにして圧縮力を作用させることができるので、引張応力の小さい領域がさらに増え、クラックによる真空リークの確率をより低減できる。また、第三の金属管12は、第一の金属管10よりターゲット層21から離れて配置されている。そのため、X線を発生させる際、電子線17の照射領域の発熱による温度上昇が相対的に少なく、接合材8に発生する応力振幅が小さく、金属疲労が発生しにくい。
なお、第三の金属管12は、第一の金属管10と同様に、第二の金属管11よりもヤング率が大きいことが好ましい。第三の金属管12を、第二の金属管11よりもヤング率が大きい構成とすると、第二の金属管11のヤング率が第一の金属管10、第三の金属管12よりも小さくなり、接合材8に発生作用する圧縮応力は第一の金属管10、第三の金属管12の変形で吸収されることなく効率的に接合材8に作用する。例えば、第二の金属管11を銅、第一の金属管10と第三の金属12をタングステンとする事により、線膨張係数の差異と、ヤング率の差異とを両方利用する事が可能となる。
なお、図1(b)に記載の破線は、管状の陽極部材6の内径中心を通る中心線であり、管状の陽極部材6の管軸に平行な管軸方向を示している。
以上説明した第一の実施形態及び第二の実施形態の陽極において、接合材8に圧縮力を作用させやすくする上で、第三の金属管12は、接合材8よりも線膨張係数が小さいことが好ましい。また、第一の金属管10は、接合材8よりも線膨張係数が小さいことが好ましい。さらに、第二の金属管11は、接合材8よりも線膨張係数が小さいことが好ましい。
<X線発生装置>
図5には、X線束14をX線透過窓121から放出するX線発生装置101の実施形態が示されている。本実施形態のX線発生装置101は、X線透過窓121を有する収納容器120の内側に、X線源であるX線発生管102及びこのX線発生管102を駆動するための管電圧回路103を有している。
X線発生管102及び管電圧回路103を内蔵する収納容器120は、容器としての十分な強度を有し、かつ放熱性に優れたものが望ましく、その構成材料としは、例えば真鍮、鉄、ステンレス等の金属材料が好適に用いられる。
本実施形態においては、X線発生管102と管電圧回路103との設置スペース以外の収納容器120内の余空間は、絶縁性液体109で満たされている。絶縁性液体109は、電気絶縁性を有する液体で、収納容器120の内部の電気的絶縁性を維持する役割と、X線発生管102の冷却媒体としての役割とを有する。絶縁性液体109としては、鉱油、シリコーン油、パーフルオロ系オイル等の電気絶縁油を用いることが好ましい。
<X線撮影システム>
図6は、本発明のX線撮影システムの構成図である。
システム制御装置202は、X線発生装置101とX線検出器206とを統合して制御するもので、X線発生装置101と関連するその他の装置を連携制御する。システム制御装置202は、管電圧回路103を介してX線発生管102に接続され、X線発生装置101のX線発生動作を制御する。X線発生装置101から放出されたX線束14は、被検体204を透過してX線検出器206で検出される。X線検出器206は、検出したX線束14を画像信号に変換して信号処理部205に出力する。信号処理部205は、システム制御装置202による制御の下に、画像信号に所定の信号処理を施し、処理された画像信号をシステム制御装置202に出力する。システム制御装置202は、処理された画像信号に基づいて、表示装置203に画像を表示させるために表示信号を表示装置203に出力する。表示装置203は、表示信号に基づく画像を、被検体204の撮影画像をスクリーンに表示する。
2:陽極、3:絶縁管、4:陰極、5:電子放出部、6:陽極部材、7:中心軸、8:接合材、9:ターゲット、10:第一の金属管、11:第二の金属管、12:第三の金属管、14:X線束、15:電子放出源、16:密閉空間、17:電子線、18:開孔、19:陽極板、20:貫通孔、21:ターゲット層、22:ターゲット基材、90:電子照射面、100:座面、111:対向部、900:X線放出面

Claims (24)

  1. 電子放出部からの電子線の照射によりX線を発生するターゲットと、管状の陽極部材と、前記ターゲットの外周と前記陽極部材の内周の間に環状に配置された接合材と、を備え陽極を有するX線発生管であって、
    前記陽極部材は、第一の金属管と、前記第一の金属管に固定され前記第一の金属管より線膨張係数が高い第二の金属管と、を有し、
    前記接合材は、前記第一の金属管と前記第二の金属管とのそれぞれに接するように延在し、
    前記ターゲットは、前記接合材が前記第一の金属管と接している部分に対向する部分、および、前記接合材が前記第二の金属管と接している部分に対向する部分、のそれぞれにおいて前記接合材を介して、前記陽極部材に接合されていることを特徴とするX線発生管。
  2. 前記第二の金属管の管内面と、前記第一の金属管の管外面とが、前記接合材の融点において前記第一の金属管と前記第二の金属管とが互いに移動しないように固定されていることを特徴とする請求項1に記載のX線発生管。
  3. 軸方向において、前記第一の金属管の長さは、前記第二の金属管の長さより短いことを特徴とする請求項1又は2に記載のX線発生管。
  4. 前記第一の金属管は、管軸方向において前記ターゲットに対向し、かつ、管半径方向において前記ターゲットと重なる座面を有し、
    前記第二の金属管の管内面は、前記ターゲットの周側面と間隔を空けて対向する対向部を有し、
    前記接合材は、前記対向部と前記座面とに接していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線発生管。
  5. 前記ターゲットは、電子が照射される部分を有し前記周側面と環状に接する電子照射面を有し、前記座面は、前記電子照射面と対向することを特徴とする請求項4に記載のX線発生管。
  6. 前記接合材は、前記第一金属管の管内面と前記第二金属管の管内面とのそれぞれに接合されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のX線発生管。
  7. 前記第二の金属管は、大気側から真空側にかけて延在しており、前記第一の金属管は、真空側に位置していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のX線発生管。
  8. 前記第二の金属管よりも線膨張係数が低い第三の金属管をさらに有し、
    前記第二の金属管の管軸方向に沿って、前記第三の金属管、前記ターゲット、及び前記第一の金属管がこの順に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5,7のいずれか1項に記載のX線発生管。
  9. 前記第三の金属管は、前記接合材よりも線膨張係数が低いことを特徴とする請求項8に記載のX線発生管。
  10. 前記第一の金属管は、前記接合材よりも線膨張係数が低いことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のX線発生管。
  11. 前記第二の金属管は、前記接合材よりも線膨張係数が低いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のX線発生管。
  12. 前記接合材はろう材であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のX線発生管。
  13. 前記ターゲットは、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持するターゲット基材とを備え、前記ターゲット基材は、前記ターゲット層で発生したX線を透過することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のX線発生管。
  14. 前記ターゲット基材はダイヤモンドを含むことを特徴とする請求項13に記載のX線発生管。
  15. 前記第二の金属管は、前記第一の金属管よりヤング率が低いことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のX線発生管。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載のX線発生管と、
    前記ターゲットと前記電子放出部とのそれぞれに電気的に接続され、前記ターゲットと前記電子放出部との間に管電圧を印加する管電圧回路と、
    を備えていることを特徴とするX線発生装置。
  17. 請求項16に記載のX線発生装置と、前記X線発生装置から放出され、被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線発生装置と前記X線検出器とを統合して制御するシステム制御装置と、を備えていることを特徴とするX線撮影システム。
  18. 電子放出部からの電子線の照射によりX線を発生するターゲットと、管状の陽極部材と、前記ターゲットの外周と前記陽極部材の内周の間に環状に配置された接合材と、を備え陽極を有するX線発生管であって、
    前記陽極部材は、第一の金属管と、前記第一の金属管に固定され前記第一の金属管より線膨張係数が高い第二の金属管と、を有し、
    前記接合材は、前記第一の金属管と前記第二の金属管とのそれぞれに接するように延在し、
    前記ターゲットは、前記接合材が前記第一の金属管と接している部分に対向する部分、および、前記接合材が前記第二の金属管と接している部分に対向する部分、のそれぞれにおいて前記接合材を介して、前記陽極部材に接合され、
    前記第一の金属管及び前記第二の金属管は、前記陽極部材の管軸に沿った方向の少なくとも一方の端部側において前記接合材に圧縮応力成分を発生させ、前記接合材の当該陽極部材の周方向における引張応力が緩和されるように設けられていることを特徴とするX線発生管。
  19. 前記第二の金属管の管軸方向の一部において、前記第二の金属管の管内面と、前記第一の金属管の管外面とが、前記接合材の融点では前記第一の金属管と前記第二の金属管とが互いに移動しないように固定されていることを特徴とする請求項18に記載のX線発生管。
  20. 前記ターゲットは、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持するターゲット基材とを備え、前記ターゲット基材は、前記ターゲット層で発生したX線を透過することを特徴とする請求項18又は19に記載のX線発生管。
  21. 前記ターゲット基材はダイヤモンドを含むことを特徴とする請求項20に記載のX線発生管。
  22. 前記第二の金属管は、前記第一の金属管よりヤング率が低いことを特徴とする請求項18乃至21のいずれか1項に記載のX線発生管。
  23. 請求項18乃至22のいずれか1項に記載のX線発生管と、
    前記ターゲットと前記電子放出部とのそれぞれに電気的に接続され、前記ターゲットと前記電子放出部との間に管電圧を印加する管電圧回路と、
    を備えていることを特徴とするX線発生装置。
  24. 請求項23に記載のX線発生装置と、前記X線発生装置から放出され、被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線発生装置と前記X線検出器とを統合して制御するシステム制御装置と、を備えていることを特徴とするX線撮影システム。
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