JP6550965B2 - トルク測定装置付回転伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車用自動変速機に組み込んで、トルクを伝達すると共に、伝達するトルクの大きさを測定する為に利用する、トルク測定装置付回転伝達装置の改良に関する。
自動車用自動変速機を構成する軸の回転速度と、この軸により伝達しているトルクの大きさとを測定し、その測定結果を当該変速機の変速制御又はエンジンの出力制御を行う為の情報として利用する事が、従来から行われている。又、トルクの大きさを測定する為に利用可能な装置として従来から、軸の弾性的な捩れ変形量を1対のセンサの出力信号の位相差に変換し、この位相差に基づいてトルクの大きさを測定する装置が知られている(例えば特許文献1、2参照)。この様な従来構造に就いて、図10を参照しつつ説明する。
図10に示した従来構造の場合、運転時にトルクを伝達するトルク伝達軸1の軸方向2箇所位置に、1対のエンコーダ2、2を外嵌固定している。これら両エンコーダ2、2の外周面である被検出面の磁気特性は、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化している。又、これら両被検出面の磁気特性が円周方向に関して変化するピッチは、これら両被検出面同士で互いに等しくなっている。又、これら両被検出面に、1対のセンサ3、3の検出部を対向させた状態で、これら両センサ3、3を、図示しないハウジングに支持している。これら両センサ3、3は、それぞれ自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して、その出力信号を変化させるものである。
上述の様な前記両センサ3、3の出力信号は、前記トルク伝達軸1と共に前記両エンコーダ2、2が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸1の回転速度に見合った値をとる。この為、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸1によりトルクを伝達する事に伴って、このトルク伝達軸1が弾性的に捩れ変形すると、前記両エンコーダ2、2が回転方向に相対変位する。この結果、前記両センサ3、3の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。又、この位相差比は、前記トルク(前記トルク伝達軸1の弾性的な捩れ変形量)に見合った値をとる。この為、この位相差比に基づいて、前記トルクを求められる。図示の構造の場合、前記両センサ3、3の出力信号は、それぞれハーネス4、4を通じて、図示しない演算器に送信され、この演算器により、前記トルク伝達軸1の回転速度及び伝達するトルクが算出される。
ところが、上述した様な従来構造の場合には、前記各エンコーダ2、2を前記トルク伝達軸1に外嵌固定しているだけである為、このトルク伝達軸1が回転する際に、遠心力や慣性力の影響により、これらトルク伝達軸1とエンコーダ2、2とが相対回転する可能性がある。そして、この様な相対回転が生じた場合、前記トルク伝達軸1に捻れが生じていないにも拘らず、前記両センサ3、3の出力信号同士の間に位相差を生じてしまう。この為、従来構造の場合には、トルクの測定精度が十分でないといった問題を生じる。
尚、本発明に関連するその他の先行技術としては、上述した特許文献1〜2のほか、特許文献3〜5等に記載された発明がある。
特開平1−254826号公報 特開昭63−82330号公報 特開昭60−213569号公報 特公平7−18767号公報 特開2013−19828号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、トルクの測定精度の向上を図れる、トルク測定装置付回転伝達装置の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は何れも、トルク伝達軸と、1対のエンコーダと、1対のセンサとを備える。
前記トルク伝達軸は、使用時にトルクを伝達するものである。
前記両エンコーダは、それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させており、前記トルク伝達軸に直接又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に支持されている。
前記両センサは、前記各エンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向させた状態で、使用時にも回転しない部分(例えば転がり軸受を構成する外輪又はこの外輪を支持するハウジング等)に支持されている。
そして、前記両センサの出力信号(例えば出力信号同士の位相差、位相差比)を利用して、前記トルク伝達軸が使用時に伝達するトルクを測定可能としている。
特に本発明のトルク測定装置付回転伝達装置の場合には、前記両エンコーダのうち、少なくとも一方のエンコーダ(好ましくは両方のエンコーダ)を、前記トルク伝達軸又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材(例えばトルク伝達軸の内側に配置される内軸やトルク伝達軸に外嵌固定される部材等)に対して螺合固定(ねじ止め)している。
上述した様な本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合、前記一方のエンコーダとしては、全体を円環状に構成すると共に、外周面に円周方向に関して特性を交互に変化させた被検出面を有し、内周面の一部又は全部に雌ねじ部が形成されたものを利用する事ができる。
又、この様なエンコーダとしては、前記トルク伝達軸又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に対して螺合固定される部材(ナット状のねじ環又は金属板を曲げ形成して成る支持環等)と、前記被検出面を構成する部材(エンコーダ本体)とを別々に設け、これら両部材を組み合わせる事もできるし、一体に構成する事もできる。
又、この場合に、前記一方のエンコーダが螺合固定される部材には、外周面に雄ねじ部が形成されたものを利用できる。
但し、本発明を実施する場合に、前記一方のエンコーダに雄ねじ部を形成し、この一方のエンコーダが螺合固定される部材に雌ねじ部を形成する事もできる。
又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置では、前記一方のエンコーダの周面(内周面又は外周面)の一部(円筒面又は部分円すい面等)を、この一方のエンコーダが螺合固定される部材の周面(外周面又は内周面)の一部(円筒面又は部分円すい面等)に嵌合固定する。
又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば請求項に記載した発明の様に、前記一方のエンコーダの軸方向側面により、前記トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受を構成する内輪の軸方向側面を軸方向に抑え付ける事で、この転がり軸受の軸方向に関する位置決めを図る事ができる。
尚、前記転がり軸受は、外輪と、内輪と、複数個の転動体とを備え、前記トルク伝達軸を、使用時に回転しない部分(例えばハウジングやミッションケース等)に対し、回転自在に支持するものである。
又、上述の様な請求項に記載した発明を実施する場合には、前記内輪の軸方向側面のうち、前記一方のエンコーダの被検出面の軸方向側面と対向する部分に、軸方向に凹んだ逃げ凹部を形成する事が好ましい。これにより、前記一方のエンコーダの被検出面に、前記内輪の軸方向側面との接触に起因して、変形や損傷が生じる事を防止できる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記両エンコーダ及び前記両センサを、前記トルク伝達軸の軸方向一端側(又は軸方向他端側)に、まとめて(隣接した状態で)配置する事ができる。
この様な構成を採用するには、例えば、前記トルク伝達軸を中空状とし、このトルク伝達軸の内径側に、内軸を配置する。そして、この内軸の軸方向一端側部分を、このトルク伝達軸の軸方向一端側部分に直接又は間接的に(他の部材を介して)相対回転不能に連結する。
又、前記両エンコーダのうち、一方のエンコーダを、前記トルク伝達軸の軸方向他端部に支持固定し、他方のエンコーダを、前記内軸の軸方向他端側部分(例えばトルク伝達軸の軸方向他端部から突出した部分)に、前記一方のエンコーダと隣接した状態で支持固定する。
又、上述の様に、前記トルク伝達軸の内径側に前記内軸を配置する構成を採用した場合には、この内軸を中空状(中空筒状、中空管状)に構成し、この内軸を軽量化すると共に、この内軸の内部空間を潤滑油を各部に供給する為の流路として利用する事もできる。
又、前記内軸の軸方向中間部外周面を、前記トルク伝達軸の内周面によって案内支持する構成を採用する事もできる。この場合には、前記内軸の軸方向中間部外周面(前記トルク伝達軸の内周面によって案内される面)に、摩耗防止の為の表面処理を施す事もできる。
或いは、本発明を実施する場合には、例えば、前記両エンコーダ及び前記両センサを、前記トルク伝達軸のうち軸方向に離隔した2箇所位置(例えば両端部)に、それぞれ配置する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、前記両センサのうち、少なくとも一方のセンサ(又は両方のセンサ)を、前記トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受を構成する外輪に支持固定する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記エンコーダを永久磁石製とすると共に、このエンコーダの被検出面にS極に着磁した部分とN極に着磁した部分とを円周方向に関して交互に設ける(磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させる)構成を採用できる他、エンコーダを単なる磁性金属製とし、このエンコーダの被検出面に凹部(又は透孔)と凸部(又は柱部)とを円周方向に関して交互に設ける構成を採用できる。又、エンコーダを磁性金属製とし、被検出面に凹部(又は透孔)と凸部(又は柱部)とを設ける構成を採用した場合には、この様なエンコーダと組み合わせるセンサ側に永久磁石を組み込む。
更に、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば、前記トルク伝達軸に関して、表面硬さをHV400以上とし、且つ、表面炭素濃度を0.2%以上とする事ができる。
又、本発明を実施する場合に、前記トルク伝達軸にトルクを入力する為の入力部の位置(形成位置、設置位置)は特に限定されず、例えば軸方向一端部に設ける事もできるし、軸方向中間部、又は、軸方向他端部に設ける事もできる。又、入力部としては、例えば、前記トルク伝達軸の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、入力歯車、入力プーリ、入力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。
又、同様に、前記トルク伝達軸からトルクを出力する為の出力部の位置(形成位置、設置位置)は特に限定されず、例えば軸方向一端部に設ける事もできるし、軸方向中間部、又は、軸方向他端部に設ける事もできる。又、出力部としては、例えば、前記トルク伝達軸の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、出力歯車、出力プーリ、出力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。又、前記トルク伝達軸には、複数の出力部を設ける事も可能であり、この場合には、例えば歯数の異なる複数の出力歯車を設けたり、種類の異なる出力部(例えば出力プーリと出力歯車等)を設ける事ができる。
又、本発明を実施する場合には、前記トルク伝達軸を、ハウジング等の使用時にも回転しない部分に対し、1乃至複数の軸受を用いて回転自在に支持する事ができる。この場合に使用する軸受としては、例えば深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受、滑り軸受等を使用できる。又、複数の軸受を使用する場合には、例えば、前記トルク伝達軸の軸方向両端部や、軸方向中間部のうち、トルクの入力部と出力部との間部分を、回転自在に支持する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記トルク伝達軸にトルクを入力する動力源の回転軸を、このトルク伝達軸と同軸、平行、又は直角に配置する事ができる。
上述の様に構成する本発明のトルク測定装置付回転伝達装置によれば、トルクの測定精度の向上を図れる。
即ち、本発明の場合には、1対のエンコーダのうち少なくとも一方のエンコーダを、トルク伝達軸又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に対して、螺合固定している。この為、前記一方のエンコーダが、この一方のエンコーダを螺合固定した部材に対して相対回転する事を防止できる。従って、相対回転に基づいて、1対のセンサの出力信号同士の間に位相差が生じる事を防止できる。この結果、本発明によれば、トルクの測定精度の向上を図れる。
又、発明によれば、前記一方のエンコーダの被検出面と、この一方のエンコーダが螺合固定される部材との同軸度を良好にする事ができる。この為、この一方のエンコーダの被検出面とセンサの検出部との距離を、この被検出面の円周方向に亙り一定に保ち易くできる。従って、トルクの測定精度の更なる向上を図れる。
更に、請求項に記載した発明によれば、前記一方のエンコーダに、前記トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受の軸方向位置決め機能を発揮させる事ができる。この為、別途、位置決め専用の部材(抑えナット等)を設ける必要がない。従って、部品点数の削減を図れると共に、装置の小型化を実現できる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、トルク測定装置付回転伝達装置の断面図。 同じく図1のA部拡大図。 同じく図2のB部拡大図であり、(A)は、内輪の軸方向側面に逃げ凹部を設けた構造を示しており、(B)は、比較例としてこの様な逃げ凹部を設けない構造を示している。 同じくセンサユニットの分解斜視図。 同じく略コ字形に折り曲げる以前の状態のセンサを示す斜視図。 同じく図3のC部拡大図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図1に相当する図。 本発明に関する参考例を示す、図1に相当する図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図1に相当する図。 従来構造のトルク測定装置付回転伝達装置の1例を示す略側面図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜6を参照しつつ説明する。本例のトルク測定装置付回転伝達装置5は、例えば自動車用の自動変速機に組み込んで使用する。この様なトルク測定装置付回転伝達装置5は、ベルト式CVT等のインプットシャフト(又はカウンタシャフト)として機能する中空状(中空筒状)のトルク伝達軸6と、1対の転がり軸受7a、7bと、入力歯車8と、出力歯車9と、内軸10と、第一エンコーダ11と、第二エンコーダ12と、1個のセンサユニット13と、ハウジング(ミッションケース)14と、を備える。
前記トルク伝達軸6は、炭素鋼の如き合金鋼により中空円筒状に造られたもので、焼き入れ、焼き戻し処理等の熱処理を行い、このトルク伝達軸6の表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2%以上としている。又、本例の場合には、前記トルク伝達軸6にトルクを入力する為の前記入力歯車8を、このトルク伝達軸6の軸方向中間部に、このトルク伝達軸6とは別体に設けており、トルクを出力する為の前記出力歯車9を、このトルク伝達軸6の軸方向一端寄り部分(図1の右端寄り部分)に、このトルク伝達軸6とは別体に設けている。又、このトルク伝達軸6のうち、前記入力歯車8及び前記出力歯車9が設置された部分を挟んだ両側部分(軸方向他端部分及び軸方向一端部)を、前記1対の転がり軸受7a、7bにより、前記ハウジング14に対し回転自在に支持している。
前記入力歯車8及び前記出力歯車9は、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車又は平歯車であり、前記トルク伝達軸6とは別体に設けられている。この為に、前記入力歯車8及び前記出力歯車9の嵌合部に関して、同心性(同軸度)を確保する為の円筒面嵌合部と、相対回転を防止する為のインボリュートスプライン係合部とを、軸方向に隣接配置した構成を採用している。
前記両転がり軸受7a(7b)は、例えば深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受等(図示の例は玉軸受)であり、それぞれが円環状の外輪15a(15b)及び内輪16a(16b)と、複数個の転動体17、17とから構成されている。このうちの外輪15a(15b)は、使用時にも回転しない静止輪であり、前記ハウジング14に内嵌固定されている。前記内輪16a(16b)は、使用時に回転する回転輪であり、前記トルク伝達軸6に外嵌固定されている。前記各転動体17、17は、前記外輪15a(15b)の軸方向中間部内周面に形成された外輪軌道と、前記内輪16a(16b)の軸方向中間部外周面に形成された内輪軌道との間に、保持器により保持された状態で、転動自在に設けられている。又、本例の場合には、前記両転がり軸受7a、7b同士で、互いの接触角を逆向きとしている。
又、前記内軸10は、炭素鋼の如き合金鋼又は合成樹脂により略円柱状(又は円管状)に造られたもので、前記トルク伝達軸6の内径側に、このトルク伝達軸6と同心に配置されている。又、前記内軸10は、その軸方向一端部(図1の右端部)を、このトルク伝達軸6の軸方向一端部に相対回転不能に連結すると共に、その軸方向他端部(図1の左端部)を、前記トルク伝達軸6の軸方向他端開口の内側に位置させている。図示の構造の場合には、前記内軸10の軸方向一端部を、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部に相対回転不能に連結する為に、この内軸10の軸方向一端部に設けた大径部18の外周面と、このトルク伝達軸6の軸方向一端部内周面とを、相対回転不能に締り嵌めにより嵌合固定している。尚、これら両周面同士を、相対回転不能に連結する為に、例えばインボリュートスプラインやキーによる係合を採用する事もできる。又、本例の場合には、前記内軸10のうち、前記大径部18から軸方向に外れた部分の外周面と、前記トルク伝達軸6の内周面との間部分には、軸方向全長且つ全周に亙って、隙間(微小隙間)が設けられている。この間部分には、潤滑油を充満させて、フィルムダンパとして機能させる事もできる。
前記第一エンコーダ11は、前記トルク伝達軸6の軸方向他端部に支持固定されている。この為、この第一エンコーダ11は、このトルク伝達軸6の軸方向他端部と共に(同期して)回転可能である。これに対し、前記第二エンコーダ12は、前記内軸10の軸方向他端部に外嵌固定されている。言い換えれば、前記第二エンコーダ12は、前記内軸10を介して、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部に間接的に取り付けられている。この為、前記第二エンコーダ12は、このトルク伝達軸6の軸方向一端部と共に(同期して)回転可能である。
前記第一、第二両エンコーダ11、12のうち、第一エンコーダ11は、前記トルク伝達軸6の軸方向他端部に螺合固定される、ナットの如き円環状のねじ環19と、このねじ環19の外周面に固定された、ゴム、合成樹脂等の高分子材料中に磁性粉を分散させて全体を円筒状とした、ゴム磁石、プラスチック磁石等の永久磁石製のエンコーダ本体21とから成る。これに対し、前記第二エンコーダ12は、前記内軸10の軸方向他端部に螺合固定される、磁性金属板を曲げ形成して成る、断面略コ字形で円環状の支持環20と、この支持環20の外周面に固定された永久磁石製のエンコーダ本体22とから成る。
尚、エンコーダ本体21、22中に含有する磁性粉としては、例えば、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト等のフェライト系の磁性粉や、サマリウム−鉄、サマリウム−コバルト、ネオジウム−鉄−ボロン等の希土類元素の磁性粉を採用できる。そして、前記第一エンコーダ11を構成するエンコーダ本体21の外周面を、第一被検出面23とし、又、前記第二エンコーダ12を構成するエンコーダ本体22の外周面を、第二被検出面24としている。これら第一、第二両被検出面23、24は、互いの直径が等しく、互いに同心に、且つ、軸方向に隣り合う状態で近接(例えば軸方向に10mm以内、好ましくは5mm以内の間隔をあけて)配置されている。又、前記第一、第二両被検出面23、24には、それぞれS極とN極とが、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されており、磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させている。前記第一、第二両被検出面23、24の磁極(S極、N極)の総数は、互いに一致している。
前記第一、第二エンコーダ11、12の具体的な支持構造に就いて、図2〜図3を参照しつつ説明する。
第一エンコーダ11は、前述した通り、前記ねじ環19と、このねじ環19の外周面に固定された前記エンコーダ本体21とから構成されている。このうちのねじ環19は、金属製の素材に、鍛造加工及びねじ加工等を施す事により造られたもので、断面クランク形に構成されている。又、前記ねじ環19の内周面には、軸方向他端側半部に雌ねじ部25が形成されており、軸方向一端側半部にこの雌ねじ部25の内径寸法よりも大きな内径寸法を有する、単一円筒面状のエンコーダ側円筒面部26が形成されている。又、前記ねじ環19のうちの軸方向一端側半部(大径側部分)の外周面に、前記エンコーダ本体21が固定されている。本例の場合には、前記トルク伝達軸6の軸方向他端部外周面に形成された雄ねじ部27に前記雌ねじ部25を螺合すると共に、この雄ねじ部27に隣接して形成された単一円筒面状の軸側円筒面部28に、前記エンコーダ側円筒面部26を径方向の隙間なく嵌合固定(円筒面嵌合、外嵌固定)している。又、この様に、前記第一エンコーダ11を前記トルク伝達軸6の軸方向他端部に螺合固定した状態で、この第一エンコーダ11の軸方向側面により、前記転がり軸受7aを構成する内輪16aの軸方向側面を軸方向に抑え付け、この転がり軸受7a(内輪16a)の軸方向に関する位置決めを図っている(軸方向他端側に向けて変位する事を阻止している)。更に、本例の場合には、図3の(A)の様に、前記内輪16aの軸方向側面のうち、前記エンコーダ本体21と軸方向に対向する部分に、軸方向に凹んだ逃げ凹部29を全周に亙り形成している。これにより、このエンコーダ本体21の軸方向側面が、前記内輪16aの軸方向側面に接触する事を防止している。この結果、同図の(B)に示した様に、この様な逃げ凹部29を形成せずに、前記エンコーダ本体21の軸方向側面を前記内輪16aの軸方向側面に接触させた場合に比べて、前記エンコーダ本体21に変形や損傷が生じる事を防止している。
これに対し、前記第二エンコーダ12は、やはり前述した通り、前記支持環20と、この支持環20の外周面に固定された前記エンコーダ本体22とから構成されている。このうちの支持環20は、磁性金属板に、プレス加工及びねじ加工等を施して造られたもので、断面略コ字形に構成されており、内周面に雌ねじ部30が形成された小径筒部31と、外周面に前記エンコーダ本体22を固定した大径筒部32と、これら小径筒部31の軸方向他端部と大径筒部32の軸方向他端部とを連続する円輪部33とを備える。そして、本例の場合には、前記内軸10の軸方向他端部外周面に形成された雄ねじ部34に、前記雌ねじ部30を螺合し、前記第二エンコーダ12を前記内軸10の軸方向他端部に螺合固定している。そして、この状態で、前記大径筒部32及び前記エンコーダ本体22を、前記第一エンコーダ11を構成するねじ環19の軸方向他端側半部(小径側部分)の径方向外方に配置している。言い換えれば、前記大径筒部32及び前記エンコーダ本体22と、前記第一エンコーダ11を構成するねじ環19の軸方向他端側半部とを、径方向に重畳する状態で配置している。これにより、本例のトルク測定装置付回転伝達装置5の軸方向寸法に関する小型化を図っている。
又、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部外周面に、抑えナット35を螺着する事で、軸方向一端側に設けられた前記転がり軸受7bの軸方向に関する位置決めを図っている。具体的には、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部外周面に形成した雄ねじ部36に、前記抑えナット35の内周面に形成された雌ねじ部37を螺合している。そして、この状態で、この抑えナット35の軸方向側面を、前記転がり軸受7bを構成する内輪16bの軸方向側面に向けて押し付けている。この様な構成により、この転がり軸受7b(内輪16b)が軸方向一端側に向けて変位する事を阻止している。
次に、前記センサユニット13の構成及び具体的な支持構造に就いて説明する。
本例の場合、前記センサユニット13を、第一センサ38と、第二センサ39と、第一基板40と、第二基板41と、センサ支持ブロック42と、センサキャップ43とを含んで構成している。このうちの第一センサ38(第二センサ39)は、図5に示した様に、ホール素子、ホールIC、MR素子(GMR素子、TMR素子、AMR素子を含む)等の磁気検出素子を備えた検出部44a(44b)と、この検出部44a(44b)からそれぞれ引き出された1対の端子45a、45a(45b、45b)と、これら両端子45a、45a(45b、45b)の長さ方向中間部同士を導通させる事なく連結する連結部材46a(46b)とを備えている。又、本例の場合には、前記各端子45a、45a(45b、45b)を略コ字形に折り曲げて、前記第一センサ38(第二センサ39)を支持するのに利用している。
前記センサ支持ブロック42は、合成樹脂製で、部分円環状(円弧板状)に構成されており、円周方向に隣接する部分に1対の取付部47a、47bを軸方向位置をずらした(オフセットした)状態で設けている。本例の場合には、この様な取付部47a、47bに対し、前記第一、第二両センサ38、39を取り付けている。具体的には、この第一センサ38を構成する端子45a、45aの先端部と、前記第二センサ39を構成する端子45b、45bの先端部とを、軸方向に関して反対向き(向き合う方向)に配置する。そして、コ字形に折り曲げられた前記両端子45a、45aにより、前記取付部47aを径方向両側及び軸方向片側(他端側)から取り囲む様に、前記第一センサ38をこの取付部47aに支持する。又、同様に、コ字形に折り曲げられた前記両端子45b、45bにより、前記取付部47bを径方向両側及び軸方向片側(一端側)から取り囲む様に、前記第二センサ39をこの取付部47bに取り付ける。尚、この様に第一、第二センサ38、39を取り付けた状態で、前記各検出部44a、44bと前記各連結部材46a、46bとの間で、前記各取付部47a、47bを径方向両側から弾性的に挟持している。又、前記第一、第二両センサ38、39を前記センサ支持ブロック42に取り付けた状態で、前記両端子45a、45a、45b、45bの先端部を、前記第一、第二両基板40、41にそれぞれ電気的に接続している。
前記第一、第二両基板40、41は、略円弧板状に構成されており、前記センサ支持ブロック42の軸方向両側面に支持されている。具体的には、前記第一、第二両基板40、41は、複数個所に形成された係合孔48、48に、前記センサ支持ブロック42の軸方向側面に形成した固定用ピン(係合凸部)49、49を係合(圧入)する事で、このセンサ支持ブロック42の軸方向側面に支持されている。又、本例の場合、前記第一、第二両基板40、41同士を円周方向一端部で電気的に接続すると共に、このうちの第一基板40に対し、ハーネス50を電気的に接続している。
本例の場合には、前記センサ支持ブロック42に対し、前記第一、第二両センサ38、39を取り付けると共に、前記第一、第二両基板40、41を支持した状態で、これら各部材38、39、40、41、42を、前記センサキャップ43内に収納している。このセンサキャップ43は、板厚が0.5〜1.3mm程度のSPCC等の圧延鋼板に、プレス加工を施して造られたもので、全体を略円環状に構成している。具体的には、前記センサキャップ43は、円輪状の底部51と、この底部51の外径側端部から軸方向一端側に向けて直角に折れ曲がる状態で設けられた外側筒部52と、この外側筒部52の軸方向一端部から径方向内方に向けて直角に折れ曲がる状態で設けられた突き当て円輪部53と、この突き当て円輪部53の径方向中間部から軸方向一端側に向け突出する状態で設けられた支持筒部54とを備えている。
本例の場合には、上述の様な構成を有する前記センサキャップ43を、前記転がり軸受7aを構成する外輪15aに支持固定している。この為に、この外輪15aの内周面のうちで、軸方向中央部に形成された外輪軌道55の軸方向他側に設けられた肩部56の軸方向他端部に、内径寸法が大きくなった嵌合段差部57を形成している。そして、この嵌合段差部57に対し前記支持筒部54を、圧入締め代が20〜400μm程度となる範囲で圧入固定している。これにより、前記センサキャップ43の脱落を防止すると共に、圧入時の破損を防止している。又、前記肩部56のうちで、前記外輪軌道55と軸方向に隣接した部分の内径寸法を小さいままとして、前記転がり軸受7aを構成する転動体(玉)17が、前記肩部56に乗り上げるのを防止している。
又、上述の様に互いに組み合わせた、前記第一、第二両センサ38、39、前記第一、第二両基板40、41、及び、前記センサ支持ブロック42と、この第一基板40に接続した前記ハーネス50の一端部とを、図示しないエポキシ系接着剤やシリコン系接着剤等の樹脂系接着剤により封止(この樹脂部材に包埋)した状態で、前記センサキャップ43の内側に前記各固定用ピン49、49を利用して保持固定している。又、この状態で、前記ハーネス50の残部は、前記底部51の一部に形成したハーネス引出孔58を通じて軸方向に引き出している。又、本例の場合には、前記センサキャップ43を前記外輪15aの嵌合段差部57に圧入固定した状態で、内側に設置された前記第一センサ38を構成する検出部44aを、前記第一エンコーダ11の外周面(被検出面23)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させると共に、前記第二センサ39を構成する検出部44bを、前記第二エンコーダ12の外周面(被検出面24)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させている。この為、前記第一センサ38は、前記第一エンコーダ11の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させ、前記第二センサ39は、前記第二エンコーダ12の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる。そして、前記第一、第二両センサ38、39の出力信号を、軸方向に引き出された1本のハーネス50を通じて、図示しない演算器に送信する。又、このハーネス50を通じて、前記第一、第二両センサ38、39に電力を供給する。
以上の様な構成を有する本例のトルク測定装置付回転伝達装置5の場合、前記センサユニット13を構成する第一、第二両センサ38、39の出力信号は、前記トルク伝達軸6と共に前記第一、第二両エンコーダ11、12が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸6の回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸6によりトルクを伝達する際には、前記入力歯車8及び前記出力歯車9との間部分が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記トルク伝達軸6の軸方向両端部同士(第一、第二両エンコーダ11、12同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に第一、第二両エンコーダ11、11同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ38、39の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを算出する事ができる。尚、この算出処理は、前記演算器により行う。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた、前記位相差比と前記トルクとの関係を、計算式やマップ等の型式で組み込んでおく。
特に本例の場合には、前記第一エンコーダ11を、前記トルク伝達軸6の軸方向他端部に螺合固定すると共に、前記第二エンコーダ12を、前記内軸10の軸方向他端部に螺合固定している。この為、前記第一エンコーダ11と前記トルク伝達軸6とが相対回転する事を防止できると共に、前記第二エンコーダ12と前記内軸10とが相対回転する事を防止できる。従って、前記第一エンコーダ11と前記トルク伝達軸6との相対回転、又は、前記第二エンコーダ12と前記内軸10との相対回転に基づいて、前記第一、第二両センサ38、39の出力信号同士の間に位相差が生じる事を防止できる。この結果、本例のトルク測定装置付回転伝達装置5によれば、トルクの測定精度の向上を図れる。
しかも、前記第一エンコーダ11を前記トルク伝達軸6の軸方向他端部に螺合固定した状態で、前記ねじ環19の内周面に形成されたエンコーダ側円筒面部26を、前記トルク伝達軸6の外周面に形成された軸側円筒面部28に嵌合固定(円筒面嵌合)している。この為、旋盤加工に比べて同軸度を確保しにくいねじ加工により形成された前記雌ねじ部25のみによって、前記第一エンコーダ11を支持固定した場合に比べて、前記トルク伝達軸6に対するこの第一エンコーダ11の被検出面23の同軸度を高く確保できる。従って、この第一エンコーダ11の被検出面23と前記第一センサ38の検出部44aとの径方向距離を、この被検出面23の円周方向に亙り一定に保ち易くできる。これにより、トルクの測定精度の更なる向上を図れる。
又、前記第一エンコーダ11に、前記転がり軸受7aの軸方向に関する位置決めを図る為の抑えナットとしての機能を併せ持たせている為、別途、前記転がり軸受7aの軸方向に関する位置決めを図る為の専用の部材を設けずに済む。従って、部品点数の削減を図れると共に、装置の小型化を実現できる。
又、本例の場合には、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部の位相を、このトルク伝達軸6の内径側に配置された前記内軸10に伝達できる為、このトルク伝達軸6の軸方向他端部の位相を検出する為の前記第一エンコーダ11と、このトルク伝達軸6の軸方向一端部の位相を検出する為の第二エンコーダ12とを、このトルク伝達軸6の軸方向に関して他端側部分に隣接配置する(まとめて配置する)事ができる。従って、前記第一、第二両センサ38、39を前記センサ支持ブロック42に保持した1個のセンサユニット13を使用できる為、センサの取り付け作業性を良好にできる。具体的には、前記センサキャップ43を、前記転がり軸受7aを構成する外輪15aに取り付ける作業を1回行うだけで、前記第一、第二両センサ38、39を高精度に位置決めする事ができる。又、ハーネスの本数を2本{ハーネス4、4(図10参照)}から1本{ハーネス50(図1、4参照)}に減らす事ができる為、ハーネスの配線作業の簡略化を図れる(取り回し性を良好にできる)と共に、コスト及び重量の低減を図れる。
又、前記第一、第二両センサ38、39を構成する端子45a、45bをそれぞれ、これら第一、第二両センサ38、39を構成する検出部44a、44bから略コ字形に折れ曲がる状態で引き出しており、これら各端子45a、45bにより、前記センサ支持ブロック42を径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様にして、前記第一、第二両センサ38、39を前記センサ支持ブロック42に支持している。この為、直線状の端子を例えば放射方向(径方向)又は軸方向に配置する構成を採用した場合に比べて、前記第一、第二両センサ38、39の径方向及び軸方向に関する寸法を小さく抑える事ができる。従って、本例の構造によれば、前記第一、第二両センサ38、39の小型化を図る事ができる。この結果、これら第一、第二両センサ38、39を支持したセンサキャップ43が、前記転がり軸受7aを構成する外輪15aよりも径方向外方に突出する事を防止でき、このセンサキャップ43をこの外輪15aを内嵌固定した前記ハウジング14の内径側に配置する事が可能になる。
又、前記第一、第二両センサ38、39を、円周方向に関する位相(位置)をずらした状態で、軸方向に関して互いに反対向きに配置している為、前記センサユニット13の軸方向寸法の短縮化を図れる。又、前記ハーネス50を軸方向に引き出している為、このセンサユニット13を取り付けた前記転がり軸受7aを、前記ハウジング14に内嵌固定する際に、前記ハーネス50が邪魔にならずに済み、取り付け作業性が低下する事を防止できる。
更に、前記トルク伝達軸6の表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2%以上としている為、このトルク伝達軸6の耐久性の向上を図れる。従って、本例のトルク測定装置付回転伝達装置5を、自動車や風力発電装置等、特に耐久性が要求される用途に好ましく適用できる。しかも、前記トルク伝達軸6を前記両転がり軸受7a、7bにより回転自在に支持している為、滑り軸受により支持する構成を採用した場合に比べて、前記トルク伝達軸6に作用する摩擦トルクを小さく抑えられる。この為、このトルク伝達軸6が伝達するトルクを大きく確保できて、前記第一、第二両センサ38、39の出力信号から得られるトルクの測定精度を良好にできる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図7を参照しつつ説明する。本例の特徴は、実施の形態の第1例の構造から内軸を省略すると共に、第一エンコーダ11及び第一センサ38の組と、第二エンコーダ12a及び第二センサ39の組とを、軸方向に離隔した状態で、トルク伝達軸6の軸方向両側にそれぞれ配置した点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様であるので、以下、本例の特徴部分を説明する。
本例の場合にも、前記トルク伝達軸6の軸方向両端部を、ハウジング14に対し、1対の転がり軸受7a、7bにより、回転自在に支持している。そして、前記第一、第二エンコーダ11、12aのうち、第一エンコーダ11を、前記トルク伝達軸6の軸方向他端部に支持固定している。この為、この第一エンコーダ11は、このトルク伝達軸6の軸方向他端部と共に回転可能である。これに対し、前記第二エンコーダ12aを、このトルク伝達軸6の軸方向一端部に支持固定している。この為、この第二エンコーダ12aは、このトルク伝達軸6の軸方向一端部と共に回転可能である。
このうちの第一エンコーダ11の構成及び支持構造に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。これに対し、前記第二エンコーダ12aは、前述した実施の形態の第1例に関して、抑えナット35の外周面にエンコーダ本体を固定した如き構成を有しており、ナットの如きねじ環59と、このねじ環59の外周面に固定されたエンコーダ本体22aとから構成されている。このうちのねじ環59は、金属製の素材に、鍛造加工及びねじ加工等を施す事により造られたもので、断面クランク形に構成されている。又、前記ねじ環59の内周面には、軸方向一端側半部に雌ねじ部60が形成されており、軸方向他端側半部にこの雌ねじ部60の内径寸法よりも大きな内径寸法を有する、単一円筒面状のエンコーダ側円筒面部61が形成されている。又、前記ねじ環59のうちの軸方向他端側半部(大径側部分)の外周面に、前記エンコーダ本体22aが固定されている。本例の場合には、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部外周面に形成された雄ねじ部36に前記雌ねじ部60を螺合すると共に、この雄ねじ部36に隣接して形成された、単一円筒面状の軸側円筒面部62に、前記エンコーダ側円筒面部61を径方向の隙間なく嵌合固定(円筒面嵌合、外嵌固定)している。又、この様に、前記第二エンコーダ12aを前記トルク伝達軸6の軸方向一端部に螺合固定した状態で、この第二エンコーダ12aの軸方向側面により、転がり軸受7bを構成する内輪16bの軸方向側面を軸方向に抑え付けている。これにより、この転がり軸受7bの軸方向に関する位置決めを図っている(軸方向一端側に向けて変位する事を阻止している)。又、前記内輪16bの軸方向側面のうち、前記エンコーダ本体22aと軸方向に対向する面に、軸方向に凹んだ逃げ凹部63を全周に亙り形成し、このエンコーダ本体22aの軸方向側面が、前記内輪16bの軸方向側面に接触する事を防止している。
又、本例の場合には、第一、第二両センサ38、39のうち、第一センサ38を、前記転がり軸受7aを構成する外輪15aに支持固定しており、第二センサ39を、前記転がり軸受7bを構成する外輪15bに支持固定している。より具体的には、前記第一センサ38を、第一基板40と、センサ支持ブロック42aと、センサキャップ43aとを組み合わせて、センサユニット13aを構成し、前記外輪15aに支持固定している。同様に、前記第二センサ39に就いても、第二基板41と、センサ支持ブロック42bと、センサキャップ43bとを組み合わせて、センサユニット13bを構成し、前記外輪15bに支持固定している。
又、前記各センサ支持ブロック42a、42bとして、合成樹脂製で、部分円環状に構成されており、円周方向1個所にのみ取付部を備えたものを使用している。そして、この取付部に対し、前記第一、第二各センサ38、39を、それぞれ取り付けている。具体的には、これら第一、第二各センサ38、39を構成する略コ字形の端子45a、45bにより、前記各取付部を、それぞれ径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様に、前記第一、第二各センサ38、39を前記各取付部に取り付けている。
そして、前記第一、第二各センサ38、39を構成する端子45a、45bの先端部を、前記各センサ支持ブロック42a、42bの軸方向側面にそれぞれ支持された前記第一、第二各基板40、41に対し、それぞれ電気的に接続している。又、これら第一、第二各基板40、41に対し、それぞれ図示しないハーネスを電気的に接続している。
又、前記各センサ支持ブロック42a、42bに対し、前記第一、第二各センサ38、39を取り付けると共に、前記第一、第二各基板40、41を支持した状態で、これら各部材38、40、42aを、前記センサキャップ43a内に収納すると共に、前記各部材39、41、42bを、前記センサキャップ43b内に収納している。そして、これら両センサキャップ43a、43bのうち、一方のセンサキャップ43aを、前記転がり軸受7aを構成する外輪15aに支持固定(内嵌固定)し、他方のセンサキャップ43bを、前記転がり軸受7bを構成する外輪15bに支持固定(内嵌固定)している。尚、これら両センサキャップ43a、43bの支持構造に就いても、基本的には、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
以上の様な構成により、前記センサキャップ43aの内側に設置された前記第一センサ38を構成する検出部44aを、前記第一エンコーダ11の外周面(被検出面23)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させると共に、前記センサキャップ43bの内側に配置された前記第二センサ39を構成する検出部44bを、前記第二エンコーダ12aの外周面(被検出面24a)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させている。この為、前記第一センサ38は、前記第一エンコーダ11の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させ、前記第二センサ39は、前記第二エンコーダ12aの磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる。そして、前記第一、第二両センサ38、39の出力信号を、軸方向にそれぞれ引き出された2本のハーネスを通じて、図示しない演算器に送信する。又、これら各ハーネスを通じて、前記第一、第二各センサ38、39に電力を供給する。
以上の様な構成を有する本例のトルク測定装置付回転伝達装置5の場合、第一、第二両センサ38、39の出力信号は、前記トルク伝達軸6と共に前記第一、第二両エンコーダ11、12aが回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸6の回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸6によりトルクを伝達する際には、入力歯車8と出力歯車9との間部分が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記トルク伝達軸6の軸方向両端部同士(第一、第二両エンコーダ11、12a同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に第一、第二両エンコーダ11、12a同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ38、39の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを求められる。
又、本例のトルク測定装置付回転伝達装置5の場合には、前記トルク伝達軸6の軸方向両端部に対し、前記第一、第二各エンコーダ11、12aをそれぞれ螺合固定している。この為、これら第一、第二各エンコーダ11、12aと前記トルク伝達軸6とが相対回転する事を防止できる。従って、本例の場合にも、これら第一、第二各エンコーダ11、12aとトルク伝達軸6との相対回転に基づいて、前記第一、第二両センサ38、39の出力信号同士の間に位相差が生じる事を防止できる。この結果、本例のトルク測定装置付回転伝達装置5によれば、トルクの測定精度の向上を図れる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
参考例
本発明に関する参考例に就いて、図8を参照しつつ説明する。本参考例の特徴は、上述した実施の形態の第2例の構造関して、第一、第二エンコーダ11a、12bとして、転がり軸受7a、7bの軸方向の位置決めを図る為の機能を備えないものを使用すると共に、第一、第二センサ38、39を保持(例えば包埋支持)したホルダ77a、77bの支持構造を工夫した点にある。
即ち、本参考例の場合には、前記第一エンコーダ11aを、断面矩形状のねじ環19aと、このねじ環19aの外周面に固定された前記エンコーダ本体21aとから構成しており、このうちのねじ環19aの内周面に形成された雌ねじ部25aを、前記トルク伝達軸6の軸方向他端部外周面に形成された雄ねじ部27に螺合している。本参考例の場合、この状態で、前記第一エンコーダ11aの軸方向側面は、前記転がり軸受7aを構成する内輪16aの軸方向側面に当接させず、前記トルク伝達軸6の外周面に形成された段差面に当接させている。又、前記第二エンコーダ12bを、断面矩形状のねじ環59aと、このねじ環59aの外周面に固定された前記エンコーダ本体22bとから構成しており、このうちのねじ環59aの内周面に形成された雌ねじ部60aを、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部外周面に形成された雄ねじ部36aに螺合している。又、この状態で、前記第二エンコーダ12bの軸方向側面は、前記転がり軸受7bを構成する内輪16bの軸方向側面に当接させず、前記トルク伝達軸6の外周面に形成された段差面に当接させている。本参考例の場合には、この転がり軸受7bの軸方向に関する位置決めを図る為に、前述した実施の形態の第1例の場合と同様、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部外周面に、抑えナット35を螺着している。
又、本参考例の場合、前記第一、第二各センサ38、39をそれぞれ内部に保持した前記各ホルダ77a、77bを、前記各転がり軸受7a、7bを構成する外輪15a、15bではなく、ハウジング14に対してそれぞれ支持固定(内嵌固定)している。
以上の様な構成を有する本参考例の場合には、前記第一、第二各エンコーダ11a、12bを、前記各転がり軸受7a、7bの軸方向に関する位置決めを図る為に利用していない。この為、前記第一、第二各エンコーダ11a、12aを構成するねじ環19a、59aとして、形状が単純なものを利用できると共に、前記各転がり軸受7a、7bを構成する内輪16a、16bの軸方向側面に逃げ凹部を形成しなくて済む。この為、コスト低減を図る上で有利になる。又、前記実施の形態の第2例の場合(外輪15a、15bに取り付ける場合)に比べて、前記各ホルダ77a、77bの取付構造に関する自由度を高くできる。又、前記ハウジング14の変形時に、第一、第二両センサ38、39が、第一、第二両エンコーダ11a、12bに対して同方向に変位する為、前記ハウジング14の変形が、トルクの検出精度に与える影響を小さくできる。
その他の構成及び作用効果は、前述した実施の形態の第1例及び第2例の場合と同様である。
[実施の形態の第例]
本発明の実施の形態の第例に就いて、図9を参照しつつ説明する。本例の特徴は、前述した実施の形態の第1例の構造に関して、上述した参考例の場合と同様に、第一エンコーダ11bとして、転がり軸受7aの軸方向の位置決めを図る為の機能を備えないものを使用すると共に、第一、第二センサ38、39を内部に保持したホルダ77cの支持構造を工夫した点にある。
即ち、本例の場合には、前記第一エンコーダ11bを、金属板にプレス加工及びねじ加工等を施して造られた、断面クランク形の支持環64と、この支持環64の外周面に固定されたエンコーダ本体21bとから構成している。このうちの支持環64は、内周面に雌ねじ部65が形成された小径筒部66と、外周面に前記エンコーダ本体21bを固定した大径筒部67と、これら小径筒部66の軸方向他端部と大径筒部67の軸方向他端部とを連続する円輪部68とを備える。そして、前記小径筒部66の内周面に形成された雌ねじ部65を、トルク伝達軸6aの軸方向他端部外周面に形成された雄ねじ部27に螺合し、前記第一エンコーダ11bを前記トルク伝達軸6aの軸方向他端部に螺合固定している。又、この状態で、前記第一エンコーダ11bの軸方向側面は、前記転がり軸受7aを構成する内輪16aの軸方向側面には当接させていない。本例の場合には、この転がり軸受7aの軸方向に関する位置決めを図る為に、前記トルク伝達軸6aの軸方向他端寄り部分の外周面に、抑えナット35aを螺着している。
又、本例の場合には、第二エンコーダ12cとして、金属製の素材に、鍛造加工及びねじ加工等を施す事により造られた、ねじ環59bと、このねじ環59bの外周面に固定されたエンコーダ本体22cとから構成している。そして、このねじ環59bの内周面に形成された雌ねじ部60bを、内軸10の軸方向他端部外周面に形成された雄ねじ部34に螺合している。これにより、前記第二エンコーダ12cを、前記内軸10の軸方向他端部に螺合固定している。本例の場合には、前記ねじ環59bを、円筒状の支持筒部69と、この支持筒部69の軸方向中間部から径方向外方に突出する状態で形成された外向フランジ部70と、この外向フランジ部70の径方向外端部から軸方向他端側に直角に折れ曲がる状態で形成された大径筒部71とから構成しており、このうちの大径筒部71の外周面に、前記エンコーダ本体22cを固定している。又、前記支持筒部69の内周面のうち、軸方向他端側半部には、前記雌ねじ部60bが形成されており、軸方向一端側半部には、エンコーダ側円筒面部72が形成されている。そして、前記雌ねじ部60bを、前記雄ねじ部34に螺合させた状態で、このエンコーダ側円筒面部72を、前記内軸10の軸方向他端寄り部分の外周面に形成された軸側円筒面部73に、径方向の隙間なく嵌合(円筒面嵌合)させている。
又、本例の場合には、前記第一、第二センサ38、39をまとめて内部に保持した前記ホルダ77cを、前記転がり軸受7aを構成する外輪15aではなく、ハウジング14に対して支持固定(内嵌固定)している。又、前記トルク伝達軸6aを、軸方向に2分割した如き構成を採用している。即ち、このトルク伝達軸6aを、軸方向一端側の第一軸素子74と、外周面に入力歯車8を一体的に固設した軸方向他端側の第二軸素子75とを、これら両素子74、75の内周面と前記内軸10の外周面との間に配置した円管状のトーションバー76の軸方向両端部にトルク伝達可能に係合(例えばインボリュートスプライン係合)させる事により構成している。これにより、単位トルク当たりの前記両エンコーダ11b、12c同士の相対回転量を多くして、トルクの測定感度を大きくしている。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記第一エンコーダ11bを、転がり軸受7aの軸方向の位置決めを図る為に利用していない。この為、この第一エンコーダ11bを構成する支持環64として、ナット状のものではなく、金属板にプレス加工及びねじ加工等を施して造られたものを使用できる。従って、前記第一エンコーダ11bの軽量化を図れると共に、コストの低減を図れる。又、前記実施の形態の第1例の場合(外輪15aに取り付ける場合)に比べて、前記ホルダ77cの取付構造に関する自由度を高くできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を構成するトルク伝達軸は、自動車のパワートレインを構成する回転軸に限らず、例えば、風車の回転軸(主軸、増速器の回転軸)、圧延機のロールネック、鉄道車両の回転軸(車軸、減速機の回転軸)、工作機械の回転軸(主軸、送り系の回転軸)、鉄鋼用・建設機械・農業機械・家庭用電気器具・モータの回転軸等、各種機械装置の回転軸を対象にする事ができる。又、自動車のパワートレインを構成する場合には、例えば、トルクコンバータからトルクが入力されるインプットシャフト(タービンシャフト)や、カウンタシャフトを対象とする事ができる。又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を組み込んで変速機を構成する場合の変速機の形式は、特に限定されず、オートマチックトランスミッション(AT)、ベルト式やトロイダル式等の各種無段変速機(CVT)、オートメーテッドマニュアルトランスミッション(AMT)、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)、トランスファー等、車側の制御により変速を行う変速機を採用できる。又、変速機の設置位置と駆動輪との関係は特に限定されず、前置エンジン前輪駆動車(FF車)、前置エンジン後輪駆動車(FR車)、及び、四輪駆動車等が対象となる。又、測定した回転速度及びトルクは、変速制御やエンジンの出力制御以外の車両制御を行う為に利用しても良い。又、前記変速機の上流側に置かれる動力源は、必ずしもガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である必要はなく、例えばハイブリッド車や電気自動車に用いられる電動モータであっても良い。又、本発明を実施する場合に、トルクを測定する事は必須であるが、回転速度を測定する事は必須ではない。回転速度が必要であっても、別途簡易な構造により測定する事もできる。更に、上述した実施の形態及び参考例では、エンコーダを永久磁石製とすると共に、エンコーダの被検出面にN極とS極とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用した構造を例に説明したが、エンコーダを単なる磁性材製とすると共に、このエンコーダの被検出面に凸部、舌片、又は柱部等の充実部と、凹部、切り欠き、又は透孔等の除肉部とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、センサ側に永久磁石を組み込む。更に、前述した実施の形態の各例及び参考例の構造は、適宜組み合わせて実施する事ができる。又、実施の形態の各例及び参考例では、トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受として玉軸受及び円すいころ軸受を使用した場合に就いて説明したが、本発明を実施する場合には、深溝玉軸受、ニードル軸受、円筒ころ軸受、アンギュラ玉軸受等、従来から知られた各種構造の転がり軸受を使用できる。又、本発明を実施する場合に、第一エンコーダと第二エンコーダとのうち、何れか一方のエンコーダのみを、螺合固定する構成を採用しても良い。但し、この場合には、他方のエンコーダに関しては、相対回転を防止する為に、キー係合等のその他の回り止め機構を組み合わせて実施する事が好ましい。
1 トルク伝達軸
2 エンコーダ
3 センサ
4 ハーネス
5 トルク測定装置付回転伝達装置
6、6a トルク伝達軸
7a、7b 転がり軸受
8 入力歯車
9 出力歯車
10 内軸
11、11a、11b 第一エンコーダ
12、12a、12b、12c 第二エンコーダ
13、13a、13b センサユニット
14 ハウジング
15a、15b 外輪
16a、16b 内輪
17 転動体
18 大径部
19、19a ねじ環
20 支持環
21、21a、21b エンコーダ本体
22、22a、22b、22c エンコーダ本体
23 被検出面
24、24a 被検出面
25、25a 雌ねじ部
26 エンコーダ側円筒面部
27 雄ねじ部
28 軸側円筒面部
29 逃げ凹部
30 雌ねじ部
31 小径筒部
32 大径筒部
33 円輪部
34 雄ねじ部
35、35a 抑えナット
36、36a 雄ねじ部
37 雌ねじ部
38 第一センサ
39 第二センサ
40 第一基板
41 第二基板
42、42a、42b センサ支持ブロック
43、43a、43b センサキャップ
44a、44b 検出部
45a、45b 端子
46a、46b 連結部材
47a、47b 取付部
48 係合孔
49 固定用ピン
50 ハーネス
51 底部
52 外側筒部
53 突き当て円輪部
54 支持筒部
55 外輪軌道
56 肩部
57 嵌合段差部
58 ハーネス引出孔
59、59a、59b ねじ環
60、60a、60b 雌ねじ部
61 エンコーダ側円筒面部
62 軸側円筒面部
63 逃げ凹部
64 支持環
65 雌ねじ部
66 小径筒部
67 大径筒部
68 円輪部
69 支持筒部
70 外向フランジ部
71 大径筒部
72 エンコーダ側円筒面部
73 軸側円筒面部
74 第一軸素子
75 第二軸素子
76 トーションバー
77a、77b、77c ホルダ

Claims (2)

  1. 使用時にトルクを伝達するトルク伝達軸と、
    それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させ、前記トルク伝達軸に直接又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に支持された1対のエンコーダと、
    これら各エンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持された1対のセンサと、を備えた、
    トルク測定装置付回転伝達装置であって、
    前記両エンコーダのうち、少なくとも一方のエンコーダが、前記トルク伝達軸又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に対して螺合固定されており
    前記一方のエンコーダの周面の一部を、この一方のエンコーダが螺合固定される部材の周面の一部に嵌合固定している、
    事を特徴とするトルク測定装置付回転伝達装置。
  2. 前記一方のエンコーダの軸方向側面により、前記トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受を構成する内輪の軸方向側面を軸方向に抑え付ける事で、この転がり軸受の軸方向に関する位置決めを図っている、請求項1に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
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