JP6548067B2 - ジャイロセンサ - Google Patents

ジャイロセンサ Download PDF

Info

Publication number
JP6548067B2
JP6548067B2 JP2014266582A JP2014266582A JP6548067B2 JP 6548067 B2 JP6548067 B2 JP 6548067B2 JP 2014266582 A JP2014266582 A JP 2014266582A JP 2014266582 A JP2014266582 A JP 2014266582A JP 6548067 B2 JP6548067 B2 JP 6548067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cantilever portion
gyro sensor
flow path
medium
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014266582A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015227863A5 (ja
JP2015227863A (ja
Inventor
勲 下山
下山  勲
潔 松本
松本  潔
智之 高畑
智之 高畑
哲朗 菅
哲朗 菅
堅太郎 野田
堅太郎 野田
平謙 阮
平謙 阮
貴徳 宇佐美
貴徳 宇佐美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokyo NUC
Original Assignee
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokyo NUC filed Critical University of Tokyo NUC
Priority to JP2014266582A priority Critical patent/JP6548067B2/ja
Priority to PCT/JP2015/063101 priority patent/WO2015167015A1/ja
Publication of JP2015227863A publication Critical patent/JP2015227863A/ja
Publication of JP2015227863A5 publication Critical patent/JP2015227863A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6548067B2 publication Critical patent/JP6548067B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)
  • Gyroscopes (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Description

本発明は、ジャイロセンサに関する。
ジャイロセンサは、振動型ジャイロセンサと、光ジャイロセンサが知られている。振動型ジャイロセンサは、加速度や遠心力が作用したときに振動子に働くコリオリ力を検出して、角速度の検出を行う。ところが、ロボットのように動的に運動する機器においては、加速度や遠心力が大きく、直線加速度や、角加速度、遠心力の効果が無視できず、ドリフトを引き起こす。またコリオリ力は、質量に比例するので、小型化すると感度が低下してしまう。
また光ジャイロセンサとしては、リング状の共振器(共振器リング)に、ポンプレーザ(励起光源)から強度の高い光を入射し、非線形光学効果としての誘導ブリルアン散乱を生じさせ、これにより生じたレーザ光の干渉効果を利用するものが開示されている(例えば特許文献1)。この光ジャイロセンサでは、リング状の共振器をレーザ光が周回する際、周回に要する時間が光ジャイロセンサ自身の回転角速度に応じて変化する(サニャック効果)。右回りおよび左回りに周回してきたレーザ光は、回転角速度に応じた位相差が生じる。光ジャイロセンサは、右回りおよび左回りに周回してきたレーザ光を合波した光の強度を測定することにより位相差を検出し、この位相差から回転角速度を検出する。光ジャイロセンサは、コリオリ力を検出する振動型ジャイロセンサとは異なり、上述のような加速度や遠心力によるドリフトが生じないという利点がある。
特開平6−188526号公報
しかしながら、特許文献1に記載された光ジャイロセンサの場合、感度は、リング状の共振器が取り囲む面積に比例するので、小型化をするのが困難であるという問題があった。
そこで本発明は、小型化することができるジャイロセンサを提供することを目的とする。
本発明に係るジャイロセンサは、内部に流路が形成された本体と、前記流路内に充填された媒体と、前記流路内に設けられ、前記媒体の慣性力を検出する圧力センサとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、媒体の慣性力を測定する構成としたので、小型化を実現することができる。
第1実施形態に係るジャイロセンサの全体構成を示す模式図である。 第1実施形態に係るジャイロセンサの構成を模式的に示す部分端面図である。 第1実施形態に係る検知部の構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る検知部の製造方法を段階的に示す図であり、図4Aはピエゾ抵抗層を形成した段階を模式的に示す端面図、図4Bは平面図である。 第1実施形態に係る検知部の製造方法を段階的に示す図であり、図5Aは電極層を形成した段階を模式的に示す端面図、図5Bは平面図である。 第1実施形態に係る検知部の製造方法を段階的に示す図であり、図6Aはカンチレバーの外形を形成した段階を模式的に示す端面図、図6Bは平面図である。 第1実施形態に係る検知部の製造方法を段階的に示す図であり、図7Aは一部の電極層を除去した段階を模式的に示す端面図、図7Bは平面図である。 第1実施形態に係る検知部の製造方法を段階的に示す図であり、図8AはSi基板の一部を除去した段階を模式的に示す端面図、図8Bは平面図である。 第1実施形態に係る検知部の製造方法を段階的に示す図であり、図9AはSiO層の一部を除去した段階を模式的に示す端面図、図9Bは平面図である。 実験装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るジャイロセンサの抵抗変化率を測定した結果を示すグラフである。 第2実施形態に係るジャイロセンサの全体構成を示す模式図である。 第2実施形態に係るジャイロセンサにおける上層及び下層の構成を示す斜視図であり、図13Aは上層の斜視図、図13Bは下層の斜視図である。 第2実施形態に係るジャイロセンサにおける中間層の構成を示す斜視図である。 第2実施形態に係るジャイロセンサにおける流路を示す模式図である。 第2実施形態に係るジャイロセンサの製造に用いられる中間層用基材の斜視図である。 第2実施形態に係るジャイロセンサの製造に用いられる基材を説明する図であり、図17Aは上層用基材の斜視図、図17Bは下層用基材の斜視図である。 第2実施形態に係るジャイロセンサの製造過程の状態を示す模式図である。 第2実施形態に係るジャイロセンサの切断前の状態を示す模式図である。 変形例に係る検知部の構成を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
(全体構成)
図1に示すジャイロセンサ10は、内部に流路12が形成された環状の本体14と、前記流路12内に充填された媒体(図示しない)と、前記流路12を塞ぐように設けられ、前記媒体の慣性力を検出する圧力センサ16とを備える。
本体14は、特に限定されず、金属や樹脂で形成することができる。また本体14は、断熱性が高い材料又は構造で形成されるのが好ましく、例えば真空断熱構造で形成されるのが好ましい。本体14を構成する材料は、熱膨張係数が媒体に近い方が好ましい。
媒体は、密度が高い方が、感度が高くなるので好ましい。また、媒体は、粘性が高い方が、感度を向上することができる。さらに媒体は、熱容量が大きい方が、熱的安定性を向上できる点で好ましい。媒体は、流体やゲルを用いることができる。流体は、液体及び気体を適用することができる。液体としては、例えば水、シリコンオイル、イオン液体などを用いることができる。気体としては、例えば二酸化炭素、キセノンなどを用いることができる。ゲルは、例えばコラーゲン、アガロースゲルなどを用いることができる。
圧力センサ16は、図2に示すように、開口17が形成された基板20と、当該開口17を閉塞するように基板20に設けられた検知部18とを備える。検知部18は、Si層24と、絶縁層25と、上部Si層26と、ピエゾ抵抗層27と、電極層28とからなる。上部Si層26とピエゾ抵抗層27とによりカンチレバー部22が形成されている。
検知部18は、カンチレバー部22の一側に、基板20の開口17に繋がる開口部30が形成されている。また検知部18は、カンチレバー部22の外縁に隙間23が形成されている。当該隙間23は、カンチレバー部22の厚さ方向に貫通しており、カンチレバー部22の一側と他側を繋いでいる。
電極層28は、基板20を通じて、ピエゾ抵抗層27に電流を供給する電源(図示しない)と、ピエゾ抵抗層27の抵抗値の変化を検出する信号変換部(図示しない)に電気的に接続されている。電極層28は、図示しないが絶縁体で被覆されているのが好ましい。なお当該絶縁体は、媒体が絶縁性を有する場合、省略することができる。
カンチレバー部22は、図3に示すように、平板状の受圧部32と当該受圧部32の一側面に一体に形成された一対のヒンジ部34とを有し、当該ヒンジ部34において、枠体37に固定されている。一対のヒンジ部34は、それぞれ電極33、35に電気的に接続されている。電極33、35は、電気的に切断されている。カンチレバー部22は、カンチレバー部22の一側と他側の間に生じる圧力差により、ヒンジ部34を中心に弾性変形し得るように形成されている。
カンチレバー部22の外縁と枠体37の間に形成される隙間23は、媒体が流通しにくい大きさ(幅)に形成される。前記隙間23の幅は、媒体の分子の平均自由行程の約100倍以下であることが好ましい。隙間23の幅が媒体の分子の平均自由行程の100倍より大きいと、隙間23において媒体の漏れが生じ感度が低下するからである。
(製造方法)
次に、圧力センサ16の製造方法について説明する。まずSOI構造を有するSOI基板29の上部Si層26に不純物を、熱拡散法等によりドーピングして上部Si層26の一部をN型もしくはP型半導体としたピエゾ抵抗層27を形成する(図4)。
次に、ピエゾ抵抗層27の上に、フォトレジストマスクを選択的に形成し、例えば金を蒸着法により堆積させ電極層28を形成する。フォトレジストマスクを除去することにより、各辺から絶縁層25が帯状に露出した十字状のパターン36を形成する(図5)。
次いで、十字状のパターン36を目印として当該パターン36の中心に集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)を用いて、絶縁層25まで到達する溝38を形成し、電極層28、ピエゾ抵抗層27、上部Si層26、絶縁層25を、カンチレバー形状にエッチング加工する(図6)。
次いで、電極層28上にフォトレジストマスクを選択的に形成し、カンチレバー部22に対応する位置の電極層28をエッチング加工する。フォトレジストマスクを除去することにより、電極33、35を形成する(図7)。
次いで、カンチレバー部22の直下のSi層24をプラズマエッチングにより除去し、穴42を形成する(図8)。さらにカンチレバー部22の直下の絶縁層25を、HF蒸気を用いたエッチングにより除去し、開口部30を形成する(図9)。これによりカンチレバー部22の一側と他側が隙間23を通じて繋がれ、検知部18を得ることができる。本実施形態の場合、隙間23は、FIBを用いて加工したことにより、カンチレバー部22の他側から一側に向かって先細となる形状に形成されている。
(動作及び効果)
上記のように構成された圧力センサ16は、検知部18が流路12を塞ぐように設けられており、かつ検知部18に形成された隙間23は、媒体が流通しにくい大きさ(幅)に形成されている。したがってジャイロセンサ10は、図1に示す矢印方向に本体14を回転させると、流路12に充填された媒体が、流路12に形成された検知部18によって押される。これによって媒体は、本体14と一体的に回転する。すなわち圧力センサ16には、媒体を本体14と一体的に回転させるために必要な力、すなわち媒体の慣性力が作用する。このとき圧力センサ16に生じる圧力をP、本体14の半径をr、媒体の密度をρとすると、ジャイロセンサ10に生じた角加速度αは、下記式(1)によって表される。
α=P/(2πr・ρ・r)・・・(1)
圧力センサ16のカンチレバー部22は、作用する圧力Pによって一対のヒンジ部34を中心として弾性変形する。そうするとカンチレバー部22は、変形量に応じて電気抵抗値が変化する。ジャイロセンサ10は、カンチレバー部22の抵抗変化率を測定することにより、圧力Pを計測し、これにより角加速度αを測定することができる。
ジャイロセンサ10は、媒体の慣性力を測定する構成としたので、小型化及び感度の向上を実現することができる。媒体は、密度の高い媒体、例えば液体を用いることにより、より感度を向上することができるので、より小型化することができる。
またジャイロセンサ10は、熱容量の大きい媒体、例えば液体を用いることにより、急激な温度変化による影響を抑制でき、熱的安定性を向上することができる。
実際に、長さ22.5μm、幅20μm、厚さ0.15μmのカンチレバー部22を有する圧力センサ16を製造し、評価を行った。ヒンジ部34は、長さ2.5μm、幅0.5μmとした。隙間23の幅は、約20nmとした。この圧力センサ16を、半径9.5cm(流路径5mm)の流路12を塞ぐように本体14に設置した。本体14の流路12には、媒体としてシリコンオイル(密度ρ:1000)を充填した。
圧力センサ16の検知部18に対し、図10に示すように、ファンクションジェネレータ(図示しない)を介して電源50を接続した。また検知部18の電気抵抗値は、ロックインアンプ52でノイズを除去すると共に電圧に変換してオシロスコープ54で測定した。
本体14の中心を軸として±5°程度の回転を本体14に与えたときの電気抵抗値を測定し、抵抗変化率を求めた。その結果を図11に示す。本図は、縦軸が抵抗変化率、横軸が時間、実線が本実施形態に係るジャイロセンサ10の抵抗変化率を示す。本図の点線は、中心から9.5cm離れた位置に設置した従来のジャイロセンサ(シリコンセンシングシステムズ社製、製品名:CRH01-100)に対し、中心を軸として±5°程度の回転を与えたときの抵抗変化率を示す。本図から本実施形態に係るジャイロセンサ10は、与えられた回転に対し、従来のジャイロセンサ10と同等の出力が得られることが確認できた。
[第2実施形態]
(全体構成)
図12に示すジャイロセンサ100は、内部に流路102が形成された本体103が板状である点が、上記第1実施形態と異なる。以下、本実施形態に係るジャイロセンサ100の構成について詳細に説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
ジャイロセンサ100は、内部に流路102が形成された本体103と、前記流路102内に充填された媒体(図示しない)と、前記流路102を塞ぐように設けられ、前記媒体の慣性力を検出する圧力センサ112とを備える。
本体103は、上層106と、下層108と、上層106と下層108とに挟まれた中間層110とを備える。上層106及び下層108は、図13A、図13Bに示すように、内面に流路形成溝121、124がそれぞれ形成されている。流路形成溝121、124は、円環を軸方向に二分割にした形状を有している。上層106の流路形成溝121の一端部121aは、下層108の流路形成溝124の一端部124aと中間層110を挟んで上下に重なるように形成されている。同様に上層106の流路形成溝121の他端部121bは、下層108の流路形成溝124の他端部124bと中間層110を挟んで上下に重なるように形成されている。
中間層110は、図14に示すように、一端部121a、124aに対応する位置に形成された貫通部128と、他端部121b、124bに対応する位置に形成された圧力センサ112とを有する。貫通部128は、厚さ方向に貫通している。圧力センサ112は、中間層110の面方向に平行に検知部18が形成されている。
上記のように構成された上層106、中間層110、及び下層108を順に積層してなる本体103には、図15に示すように、上側流路102aと下側流路102bとを含む流路102が形成される。上側流路102aは、図13Aに示すような上層106に形成された流路形成溝121と中間層110とにより形成される。下側流路102bは、図13Bに示すような下層108に形成された流路形成溝124と中間層110とにより形成される。上側流路102aと下側流路102bは、一端部121a、124aが中間層110に形成された貫通部128に相当する連通部104を介して接続され、他端部121b、124bが中間層110に形成された圧力センサ112を介して接続されている。
第1実施形態と同様、流路102内には、図示しない媒体が充填されている。圧力センサ112は、媒体の慣性力を検出する。流路102内に充填される媒体としては、第1実施形態の場合と同様の流体やゲルを用いることができる。
(製造方法)
次に、本実施形態に係るジャイロセンサ100の製造方法について説明する。ジャイロセンサ100は、所定の基材を積層して複数のジャイロセンサを備えた積層体を作製し、個々に分割して得られる。製造に用いられる基材は、中間層用基材、上層用基材、および下層用基材であり、それぞれの基材には、複数の流路を作製して複数のジャイロセンサが一括して得られるように、構成要素が複数設けられている。以下に詳細に説明する。
まず、図16に示すように、所定の板状部材を用意し、画定された複数の単位領域127内に貫通部128および圧力センサ112を形成して、中間層用基材126を得る。図示する例においては、中間層用基材126の形状は円形であるが、これに限定されない。任意の形状の板状部材を用いて形成することができる。
貫通部128は、エッチング等によって単位領域127の所定の位置に形成することができる。圧力センサ112は、第1実施形態の場合と同様の手法により形成することができる。
こうして作製される中間層用基材126には、貫通部128と圧力センサ112とが複数設けられている。
一方、大きさおよび形状が同等の板状部材を用意し、図17Aに示すように、流路形成溝121を裏面側から複数形成して上層用基材120を得る。流路形成溝121が形成されるのは、中間層用基材126において画定された単位領域127に相当する領域内である。流路形成溝121は、上層用基材120を中間層用基材126に積層した際に、一端部121aが貫通部128に達し、他端部121bが圧力センサ112に達する円環状となるように形成する。流路形成溝121は、エッチング等により形成することができる。
さらに、大きさおよび形状が同等の板状部材を用意し、図17Bに示すように流路形成溝124を同様の手法により表面側から複数形成して、下層用基材123を得る。流路形成溝124が形成されるのもまた、中間層用基材126において画定された単位領域127に相当する領域内である。流路形成溝124は、上層用基材120と下層用基材123とを積層した際に一端部124aが貫通部128に達し、他端部124bが圧力センサ112に達する円環状となるように形成する。
次いで、図18に示すように、中間層用基材126の下に下層用基材123を配置し、中間層用基材126の上には上層用基材120を配置して、基材同士を接合する。上層用基材120は、流路形成溝121の一端部121aが、中間層用基材126に設けられた貫通部128と、他端部121bが圧力センサ112と重なるように、中間層用基材126に接合する。同様に、下層用基材123は、流路形成溝124の一端部124aが、中間層用基材126に設けられた貫通部128と、他端部124bが圧力センサ112と重なるように、中間用基材126に接合する。
上層用基材120に設けられた流路形成溝121と、中間層用基材126の表面の間に上側流路102aが形成される。下層用基材123に設けられた流路形成溝124と、中間層用基材126の裏面の間に下側流路102bが形成される。上側流路102aと下側流路102bは一端部121a、124aが連通部104で接続され、他端部121b、124bが圧力センサ112を介して接続されることにより、流路102が形成される。当該流路102に対し、媒体を充填する。
こうして、上層用基材120と下層用基材123とで中間層用基材126を挟み、接合して得られた積層体130には、図19に示すように複数のジャイロセンサ132が形成されることとなる。これらを、例えばダイシング装置を用いて個々に切断して、本実施形態のジャイロセンサ100が得られる。
(作用及び効果)
上記のように本実施形態のジャイロセンサ100は、第1実施形態の場合と同様の構成の圧力センサ112を備え、同様の媒体を充填することができる。したがって、流路102が図15に示す矢印方向に回転するように、ジャイロセンサ100に動きが与えられた際には、第1実施形態の場合と同様の作用が生じて同様の効果が得られる。
すなわち、第1実施形態の場合と同様、ジャイロセンサ100は、媒体の慣性力を測定する構成としたので、小型化及び感度の向上を実現することができる。また、媒体を適切に選択することによって、より小型化することができ、熱的安定性を向上することも可能である。
しかも、本実施形態のジャイロセンサ100においては、流路102は上側流路102aと下側流路102bとを含み、上側流路102aと下側流路102bとは、横向きに設けられた圧力センサ112によって仕切られている。圧力センサ112が設けられた中間層110は、上側流路102aおよび下側流路102bの一部を構成している。このような構造としたことによって、ジャイロセンサ100を製造する際には、所定の基材を積層して、流路102の形成と圧力センサ112の配置とを同時に行うことができる。
積層される基材には、複数の流路が作製できるように構成要素が複数設けられているので、基材を積層して複数のジャイロセンサ100を一括して製造することができる。一括して製造されたジャイロセンサ100を個々に切断することにより、簡略化された方法で複数のジャイロセンサ100を効率よく製造することが可能となった。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、図3に対応する構成について同様の符号を付した図20に示すように、検知部60は、温度補償用素子62を備えることとしてもよい。検知部60は、カンチレバー部22を有し、当該カンチレバー部22の一対のヒンジ部34の間に温度補償用素子62が形成されている。温度補償用素子62は、前記カンチレバー部22が有する温度に対する抵抗変化特性と同様の特性を有する。本変形例の場合、温度補償用素子62は、温度変化に伴い、電気抵抗が変化する非変形型カンチレバー部、例えば温度センサであってもよい。本変形例の場合、温度補償用素子62は、カンチレバー部22と相似形の外形形状を有するが、ピエゾ抵抗層27が形成されていない。温度補償用素子62は、カンチレバー部22との間に第2隙間64が形成されている。第2隙間64は、上記隙間23と同じ幅であるのが好ましい。さらに温度補償用素子62は、基端側が二股に分岐し一対の脚部63、65が形成されている。脚部63、65間には開口66が形成されており、一対の脚部63、65はそれぞれ電極67、68に接続されている。電極67、68は、互いに電気的に切断されていると共に、カンチレバー部22に接続された電極33、35と、電気的に切断されている。
上記のように構成された温度補償用素子62は、検知部60の温度に応じた信号を出力する。ジャイロセンサ10,100は、上記温度補償用素子62が出力する信号を用いることにより、カンチレバー部22の電気抵抗値に対する温度補償を行うことができる。具体的には、ジャイロセンサ10,100は、カンチレバー部22で本体14,103の回転に伴う電気抵抗値を測定すると共に、温度補償用素子62で実際の温度を測定する。予め測定しておいたカンチレバー部22の温度特性から実際の温度に対応する補償値を算出する。これによりジャイロセンサ10,100は、測定した電気抵抗値から補償値を除算することにより、電気抵抗値に対して温度補償をすることができる。
また3個のジャイロセンサ10,100を、本体14,103が互いに直交する3方向に配置することで、3軸方向の加速度を測定することができる。
さらに、図14に示す中間層110において、貫通部128に代わって圧力センサ112を形成してもよい。その場合、上層106における一端部121a、下層108における一端部124aに対応する位置、および上層106における他端部121b、下層108における124bに対応する位置に、それぞれ圧力センサ112を有することになる。ジャイロセンサ100は、2つの圧力センサ112におけるカンチレバー部22の抵抗変化率を測定することにより、圧力Pを計測し、これにより角加速度αを感度よく測定することができ、電気抵抗値に対する温度補償を行うこともできる。
10,100 ジャイロセンサ
12,102 流路
14,103 本体
16,112 圧力センサ
22 カンチレバー部
23 隙間
37 枠体
104 連通部
106 上層
108 下層
110 中間層
62 温度補償用素子

Claims (7)

  1. 平面視において円環であり、管状に形成され、内部に流路が形成された本体と、
    前記流路内に充填された媒体と、
    前記流路内に設けられ、前記媒体の慣性力を検出する圧力センサとを備え、
    前記圧力センサは、前記流路を仕切るように形成された弾性変形可能なカンチレバー部を有し、
    前記カンチレバー部は前記円環の円周方向に弾性変形可能である
    ことを特徴とするジャイロセンサ。
  2. 前記カンチレバー部は、ピエゾ抵抗層を有することを特徴とする請求項1記載のジャイロセンサ。
  3. 前記カンチレバー部の周囲に設けられ前記カンチレバー部の基端を保持する枠体と、前記カンチレバー部の間に形成された隙間が、前記媒体の平均自由行程の100倍以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のジャイロセンサ。
  4. 前記媒体が液体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のジャイロセンサ。
  5. 前記カンチレバー部の温度特性を補償するための温度補償用素子が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のジャイロセンサ。
  6. 前記温度補償用素子は、前記カンチレバー部が有する温度に対する抵抗変化特性と同様の特性を有する非変形型カンチレバー部であることを特徴とする請求項5記載のジャイロセンサ。
  7. 内部に流路が形成された本体と、
    前記流路内に充填された媒体と、
    前記流路内に設けられ、前記媒体の慣性力を検出する圧力センサとを備え、
    前記圧力センサは、前記流路を仕切るように形成された弾性変形可能なカンチレバー部を有し、
    前記カンチレバー部の周囲に設けられ前記カンチレバー部の基端を保持する枠体と、前記カンチレバー部の間に形成された隙間が、前記媒体の平均自由行程の100倍以下である
    ことを特徴とするジャイロセンサ。
JP2014266582A 2014-05-02 2014-12-26 ジャイロセンサ Active JP6548067B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014266582A JP6548067B2 (ja) 2014-05-02 2014-12-26 ジャイロセンサ
PCT/JP2015/063101 WO2015167015A1 (ja) 2014-05-02 2015-05-01 ジャイロセンサ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014095026 2014-05-02
JP2014095026 2014-05-02
JP2014266582A JP6548067B2 (ja) 2014-05-02 2014-12-26 ジャイロセンサ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015227863A JP2015227863A (ja) 2015-12-17
JP2015227863A5 JP2015227863A5 (ja) 2018-02-08
JP6548067B2 true JP6548067B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=54358736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014266582A Active JP6548067B2 (ja) 2014-05-02 2014-12-26 ジャイロセンサ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6548067B2 (ja)
WO (1) WO2015167015A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7152752B2 (ja) 2018-09-14 2022-10-13 国立大学法人 東京大学 角加速度センサ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6069565A (ja) * 1983-09-26 1985-04-20 Nec Home Electronics Ltd 流体慣性センサ−
DE3679663D1 (de) * 1986-01-07 1991-07-11 Emi Plc Thorn Druckempfindlicher durchflusssensor.
JP2007093528A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Sunx Ltd 圧力センサ
JP2009047591A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Canon Inc 角速度センサ及びその製造方法
JP4979788B2 (ja) * 2010-03-30 2012-07-18 株式会社菊池製作所 流量センサーおよび流量検出装置
EP2893296B1 (en) * 2012-09-04 2018-08-29 Julius Georgiou Vestibular implant comprising a hybrid mems microfluidic gyroscope

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7152752B2 (ja) 2018-09-14 2022-10-13 国立大学法人 東京大学 角加速度センサ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015167015A1 (ja) 2015-11-05
JP2015227863A (ja) 2015-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5783297B2 (ja) 力学量センサ
WO2011055734A1 (ja) 圧力センサおよび圧力センサの製造方法
JP2009014492A (ja) 揺動体装置
JP5874609B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2011218462A (ja) Mems装置
JP2009272477A (ja) Memsセンサおよびその製造方法
JP5975457B2 (ja) 三次元構造体及びセンサ
JP6548067B2 (ja) ジャイロセンサ
Chen et al. Robust method of fabricating epitaxially encapsulated MEMS devices with large gaps
JPH06123628A (ja) 半導体力学センサ及びその製造方法
JPH10206458A (ja) 外力計測装置およびその製造方法
JP2016008935A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2007304019A (ja) 静電容量型力学量センサ
JP5939168B2 (ja) 半導体装置
JP6048435B2 (ja) Soi基板およびそれを用いた物理量センサ、soi基板の製造方法および物理量センサの製造方法
JP2010216853A (ja) 振動型角速度センサ
JP2016017747A (ja) 圧力センサ及びその製造方法
US20180138887A1 (en) Vibration transducer
JP6237440B2 (ja) 物理量センサおよびその製造方法
JP5617801B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2008170271A (ja) 外力検知センサ
JP5162206B2 (ja) 発振子、発振子の製造方法及び発振器
JP3725059B2 (ja) 半導体力学量センサ
JP2007199077A (ja) 振動型角速度センサ
JP3725078B2 (ja) 半導体力学量センサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171218

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6548067

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250